JP4586368B2 - 殺菌用熱水の浄化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、食品殺菌用レトルト釜などの加熱殺菌装置に使用される殺菌用熱水の浄化方法に関するものであり、より詳細には、殺菌用熱水に蓄積或いは浮遊する汚れ原因物質となるCaイオンやFeイオンなどと高級脂肪酸との塩、いわゆる金属石鹸を取り除く殺菌用熱水の浄化方法に関する。
食品包装は、微生物の繁殖と汚染とを防止することが最大の目的であり、この目的のため、レトルト(一種のオートクレーブ)による加熱殺菌が、缶詰、ビン詰めでは勿論のこと、またレトルト食品についても広く行われている。
このレトルト殺菌に際して、レトルト内の熱水中にもやもやしたもの(浮遊物、以下油かす状物とも呼ぶ)が発生することは知られていたが、その発生原因等は一切不明であった。特に、加熱殺菌装置で食品充填密封容器のレトルト殺菌を繰り返し行う場合、図4及び図5に示すように、容器の底部やフランジ等に、直径が0.01乃至1mm程度の淡褐色乃至白色の粒状物が付着し、包装体の外観特性を低下させ、商品価値を損なうという問題があった。また、このような粒状物は、当然のことながら、レトルト釜の器壁や屈曲部に付着、堆積するため、レトルト釜内をかなり頻繁に清掃しなければならない。
加熱殺菌装置に使用される殺菌用熱水に発生する浮遊物は、高級飽和脂肪酸のカルシウム塩や遷移金属塩(例えば鉄塩)、特に図6及び図7に示すようにステアリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウムであること、及びその発生原因は次の通りであることが報告されている。
(1)レトルト釜内にはステアリン酸カルシウム等の高級飽和脂肪酸塩の原料が豊富にある。即ち、水道水でもトン当たり10乃至30gのカルシウムがあり、ステアリン酸カルシウム150乃至450gの原料となる。また、水道水を含む用水すべてに鉄も含まれているのでステアリン酸鉄も生成する。さらには容器の成形性向上、滑り性向上のために、脂肪酸乃至油脂系の潤滑剤が容器に付着しており、被殺菌処理物の破損等を合わせ、数十g/日の油脂が係わるが、原料となる遊離或いは加水分解脂肪酸が少量残留蓄積する。
(2)ステアリン酸カルシウムの性質が特異である。即ち、ステアリン酸カルシウムは、クラフト点が140乃至150℃で他の近縁の石鹸に比べ高く、常温では不溶性粉体で特定場所に付着し、熱水中では粘着性粉体で離脱浮遊し、しかも粒子同士は結合しない。また、油溶性でオレフィン系樹脂に付着しやすい。更に、比重が約1で泡と液面を浮遊しやすい。また、同時に生成する鉄塩もこれと同等な物性を有している。
(3)レトルト内のトレー、水平棚の設置や、熱水対流早さ、液面など、熱水の流れが付着に関連している。
レトルト釜中のステアリン酸カルシウムや鉄塩の浮遊物の発生を防止するために、(イ)水道水中のカルシウムや鉄をゼロにする、(ロ)潤滑剤を変更し、或いはその使用を中止する、(ハ)レトルト殺菌中の破袋を防止する、等が考えられるが、上記(イ)の手段は工業的には高価な設備を要し、前記(ロ)の手段は天然油脂系潤滑剤の使用は不可欠のものであると共に、他の潤滑剤の使用は衛生上問題があり、また前記(ハ)はある確率で発生するので、何れも実現困難なものである。
従って、密封包装容器に何らかの害を与えることなしに、且つ簡単な手段で、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸塩や鉄塩系の浮遊物の発生を有効に抑制できる手段が求められており、例えば特許文献1には、リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを含有することを特徴とする用水浄化剤が提案され、このような用水浄化剤を殺菌用の熱水に供給して浄化することが開示されている。
特開2001−276846号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている用水浄化剤は、水不溶性のものであり、加熱殺菌装置の構造によっては、殺菌用の熱水中への供給手段の点で問題を生じていた。即ち、加熱殺菌装置がバッチ式のように、殺菌すべき容器等の処理物を加熱殺菌装置内に導入し、熱水による殺菌後に処理物を取り出し、再び装置内に殺菌処理すべき容器等を導入する構造のものでは、熱水への処理剤の供給を容易に行うことができるが、連続式構造の加熱殺菌装置では、浄化剤の安定供給が困難であるという問題があった。例えば、熱水が収容された加熱殺菌室が密閉構造となっており、この加熱殺菌処理室に殺菌処理すべき容器等を連続的に導入して殺菌処理を行う構造のものでは、加熱殺菌室が水圧シールされるため、加熱殺菌室内の熱水中に浄化剤を連続的に供給することが困難であり、熱水中の浄化剤濃度を一定に維持させることが極めて難しいという問題があった。
従って、本発明の目的は、連続式の加熱殺菌装置についてもバッチ式と同様、容易に且つ安定的に処理剤を供給でき、安定した浄化を行うことが可能な殺菌用熱水の浄化方法を提供することにある。
先ず、高級脂肪酸カルシウム石鹸粘着物が多量堆積し、釜内壁にも白色粉末が一面に付着していたバッチ式レトルトを使用し、これら堆積物を分解するのに必要なリン酸イオン添加量を知るリン酸塩添加実験を行った。リン酸三ナトリウム飽和水溶液(約8重量%)を120℃近傍で稼働中のレトルト装置熱水中に注入すると、表1に示すように1トンあたり200ml相当に到達した投入時点(計1200ml注入)において、ICP発光分光分析で分析したカルシウムイオン濃度低下や鉄イオン濃度の上昇とメチルエステル誘導体化ガスクロマトグラフ(GC)分析によるステアリン酸等の高級脂肪酸遊離酸量が大幅に上昇する様子などが見られた。
表1に各種イオン濃度分析値とリン酸イオン濃度とを対比させて記載したが、この200ml/トンに到達した時点で、ステアリン酸カルシウム塩は同酸のナトリウム塩に転換し熱水中に溶出したことを示している。これ以前の添加量の段階では、レトルト内を定常的に浮遊している多量のステアリン酸カルシウムの熱水可溶分や浮遊物分によってステアリン酸の遊離物量分析値が影響を受け、誤差に隠れていて表では明確ではない。しかし、堆積量が少ないレトルトであればリン酸イオン濃度に比例して分解されるようすを観察できたように思われる。
各種イオンの分析方法は前記引用特許文献1に記載された方法に従って行った。
ステアリン酸イオン分析値には溶液状、縣濁状で採取された熱水中分子状ステアリン酸カルシウムも含まれている。またカルシウムイオン分析値にも同様に分子状ステアリン酸カルシウム分が含まれている。
主被処理物質であるステアリン酸カルシウム[C1735COO−]・Caは分子量606であり、ステアリン酸イオンは1価で1化学当量は283グラムである。(オルト)リン酸三ナトリウム(Na(PO4))は分子量259、リン酸イオンは3価ゆえリン酸三ナトリウム1化学当量は86グラムである。リン酸三ナトリウム1化学当量でステアリン酸イオン1化学当量が分解されステアリン酸・Naになる。
実際に表1で観察された熱水中のステアリン酸遊離分子単位の分析値50ppmは0.176化学当量/(トン・熱水)のステアリン酸イオンに相当し、反応当量的リン酸三ナトリウム量は15.1g/(トン・熱水)となる。リン酸三ナトリウムの室温飽和水溶液は約8重量%なので、その水溶液容積は15.1(g)/0.08=189(ml)となる。つまり熱水1トンあたり約200mlのリン酸三ナトリウム飽和溶液、すなわち熱水中塩濃度約16ppm(重量:以下同様)が分解反応の当量的な目安となる。ちなみに(オルト)リン酸イオン濃度で表現するとこれは約12ppmに相当する。具体的にこの実験で分解されたステアリン酸カルシウム堆積物重量は、6トンの熱水中に(50−15)ppmすなわち遊離ステアリン酸35ppmに相当する量である448gに達する。
この実験後、内部の熱水を排水して新規市水を注水し、温度が上昇した後に測定した翌朝の分析結果を見ると、CaとFeイオンは実験開始時の状態に戻っているのに拘わらずステアリン酸濃度のみ15ppmを示した。この値はリン酸イオンを少量注入した時点の表1中の数値と同じであり、リン酸カルシウムの熱水中の溶解度が遊離ステアリン酸換算で約15ppmという一種の平衡状態にあることを示している。この濃度を先の計算と同様にステアリン酸カルシウム重量に直すと6トン釜では常に192gが熱水に溶解していることが判る。つまり汚れた釜でのステアリン酸濃度分析値はレトルト釜内の堆積物総量を反映せず一定値を示すので、新規水注入加熱熱水においてステアリン酸イオン濃度がゼロになって、堆積物浄化が完了したと言える。
13−14ppmというレトルト釜熱水中カルシウムイオン濃度に注目して表1を見ると、1200ml注入時点で見られるCaイオンの11ppmへの低下は、金属石鹸として存在したCaイオンが不溶性のリン酸カルシウム沈殿として排除された結果を反映している。表のステアリン酸50ppmの分析値に見合う当量のCaイオンは3.5ppmであり、13−14ppmから11ppmへの減少量と呼応する値である。熱水中に溶解したステアリン酸カルシウム分は急速に分解され、先の平衡的溶解濃度を形成するには時間がかかるため一時的に11ppmになったと解釈される。さらにカルシウムイオン全てが金属石鹸として存在してわけではなく、9ppmほどは水中無機イオンのまま存在し、Caイオン観察値は無機イオン分と釜内部に堆積したステアリン酸カルシウムの熱水溶解部分との合算した値であることが判る。
鉄イオンがリン酸イオン規定量投入時点で増加するのは金属石鹸として存在する以外の鉄、例えばさびなどの堆積物が剥がれ落ちしたなどが関係した突発的な洗浄効果と思われる。
ここにおいて、ステアリン酸カルシウム主体の粘着浮遊物を分解するには10乃至15ppmという低レベルのリン酸イオンが常に供給されれば十分で、後述する実験例1の計算のように低濃度域でも分解反応の反応率は100%に近いことから、高濃度のリン酸イオンは必要ではないという原理的知見を得るに至った。
Figure 0004586368
本発明によれば、加熱殺菌装置内に充填され、高級脂肪酸カルシウム塩及び高級脂肪酸遷移金属塩を含有している殺菌用熱水を浄化する方法において、リン酸乃至水溶性リン酸塩からなる処理剤を水溶液の形で注入し、該熱水のオルトリン酸イオン濃度を1乃至50重量ppmの範囲に維持させることを特徴とする殺菌用熱水の浄化方法が提供される。
本発明においては、
(1)前記処理剤の水溶液を連続的に注入すること、
(2)前記処理剤と共に、水溶性マグネシウム塩を注入すること、
(3)熱水のマグネシウムイオン濃度をオルトリン酸イオン濃度の10%以下に維持すること、
(4)前記処理剤と共に、カルボキシメチルセルロースないしアルギン酸のアルカリ塩、ゼラチンなどの天然高分子系凝集剤やポリアクリル酸塩などの合成高分子凝集剤を添加すること、
(5)前記処理剤と共に、帯磁した材料を熱水容器中に存在させること、
(6)前記加熱殺菌装置が、熱水が充填された密閉の殺菌室を有し、殺菌処理物を該処理室に連続的に通過させる連続式密閉型装置であること、
が好ましい。
本発明の浄化方法においては、熱水の浄化に用いる処理剤がリン酸乃至水溶性リン酸塩であることが大きな特徴である。即ち、リン酸乃至水溶性リン酸塩からなる処理剤を使用しているため、加熱殺菌装置が連続式構造のものであったとしても、熱水の供給手段を通して容易に装置内殺菌室の熱水中に処理剤を供給することができ、熱水中のリン酸イオン濃度を容易に一定の濃度範囲に維持でき、したがって熱水中のカルシウムイオンや鉄などの遷移金属イオンを沈殿させて取り除き、浮遊物となる高級脂肪酸カルシウム塩或いは遷移金属塩の発生を有効に且つ安定的に抑制することができる。
(処理剤)
本発明においては、熱水の浄化のための処理剤として、リン酸または水溶性リン酸塩を使用する。
リン酸としては、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、亜リン酸、次亜リン酸のいずれも使用できるが、装置の腐食性などの点から、リン酸よりも、水溶性のリン酸塩が好適に使用される。水溶性のリン酸塩としては、上記リン酸のアルカリ金属塩、例えばNa塩、K塩が好適であり、一般にはリン酸ナトリウムやリン酸水素ナトリウムが使用される。
上記処理剤は、ステアリン酸などの高級脂肪酸のカルシウム塩或いは鉄塩などの遷移金属塩、或いは熱水中のCaイオンやFeイオンと反応し、リン酸カルシウムやリン酸鉄などの塩を生成する。生成した塩は、容器等の処理物に対して無害であり、且つ水不溶性であり、沈殿して容易に取り除くことができ、これにより、容器等の殺菌処理すべき処理物に悪影響を与える浮遊物の発生を有効に抑制することができるわけである。
また、リン酸ナトリウム等のリン酸のアルカリ金属塩を処理剤として用いた場合には、上記のような水不溶性のリン酸塩とともに、ステアリン酸ナトリウム等の界面活性剤として機能する石けんを生成する。従って、容器等の処理物から発生する油かすなどの装置壁面への付着等の不都合も有効に回避することができる。
本発明において、上記の処理剤は、水溶液の形で熱水のリン酸イオン濃度(オルトリン酸イオン濃度)を一定範囲内、具体的には1乃至50ppmの範囲に維持するように熱水中に供給される。即ち、処理剤が過剰に供給され、熱水のリン酸イオン濃度が高くなると、装置の腐食等を生じ易くなる恐れを生じ、或いは汚れが多い場合はステアリン酸ナトリウムなどの高級脂肪酸アルカリ金属塩の一時的な過剰発生による著しい泡立ちを生ずる。また、100ppmを越える高濃度のリン酸濃度は工場排水処理に際しての負荷も大きくなってしまう。さらに、その供給量が少なく、熱水のリン酸イオン濃度が低すぎた場合にも、当然、浮遊物の発生を抑制することが困難となってしまうからである。
(助剤)
本発明においては、上述した処理剤と併用して、適当な助剤を併用することにより、該処理剤の浄化処理機能を高めることができる。このような助剤としては、水溶性のマグネシウム塩、例えばMgCl、MgBr、MgI及びこれらの含水塩、Mg(NOなどが好適に使用できる。即ち、このような水溶性マグネシウム塩は、上記の水溶性のリン酸塩などの処理剤と同様にして熱水中に供給することができ、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸と反応して高級脂肪酸のマグネシウム塩を生成する。このマグネシウム塩(Mg石けん)は、常温の水には不溶性であるが、熱水には可溶性であり、泡立ち防止効果を示す。即ち、前述した処理剤として、リン酸アルカリ塩を使用した場合、ステアリン酸アルカリなどの高級脂肪酸アルカリ塩は泡立ちが生じ易く、過剰供給された場合には、泡立ちが顕著なってしまい、加熱後製品への泡付着や排水処理作業に至る過程で種々実害を生じる。しかるに、水溶性マグネシウム塩による上記の高級脂肪酸マグネシウム塩により、高級脂肪酸アルカリ塩による泡立ち性が有効に回避でき、高級脂肪酸マグネシウム塩も浄化反応水中で界面活性剤として浮遊物や生成物の分散を促進する機能有する。
上記のような水溶性マグネシウム塩は、熱水のマグネシウムイオン濃度がリン酸イオン濃度の10%以下に維持されるような量で供給されるのがよい。即ち、あまり多量に供給しても、格別な効果は生ぜず、コストの増大となるだけであり、かえって、前述した処理剤の浮遊物抑制効果を低下させてしまうことがあるからである。
熱水中のカルシウムイオンや鉄などの遷移金属イオンを沈殿させて取り除き、浮遊物となる高級脂肪酸カルシウム塩或いは遷移金属塩の発生を有効に且つ安定的に抑制する本発明においては、上述した処理剤と併用して、浮遊物として生成する不溶性リン酸金属類をレトルト器材や製品に付着や析出させない凝集剤を併用することにより、該処理剤の弊害になる可能性がある反応生成物沈着を水和性の高い浮遊凝集物として安定化し浄化処理機能を高めることができる。
これらの目的には高分子凝集剤が有効であり、カルボキシメチルセルロースないしアルギン酸のアルカリ塩、ポリアクリル酸塩系などの合成高分子凝集剤を添加することで、本発明浄化法の反応生成物である不溶性リン酸塩を沈降しやすい浮遊性凝集物とすることが出来、金属部材への無機化合物の析出のような製造装置への障害を回避できる。
また、ある種の連続式加熱殺菌装置には、被殺菌物体の搬送に使用される不錆鋼製コンベアーから生ずる有色の鉄族金属類の摩耗微粉末が前記高級脂肪酸で粘結された異物として浮遊することがあり、万一製品に付着すれば有色ゆえにその品質を著しく損ねる。このような連続式の加熱殺菌装置では磁力を有する器材を装置内に設置し、リン酸イオンにより粘結解除された鉄族微粉末を収集分離する手段が必要である。
このリン酸イオンにより粘結解除された鉄族微粉末を収集分離する手段としては、前記処理剤と共に永久磁石等の帯磁した材料を熱水容器中に存在させれば良い。
(加熱殺菌装置)
本発明の浄化方法は、上述した水溶性の処理剤、及び水溶性の助剤を加熱殺菌用の熱水に供給することにより、高級脂肪酸カルシウム塩或いは鉄塩などの遷移金属塩の浮遊物を分解除去し、また、浮遊物の発生の要因であるCaイオンやFeイオンなどの遷移金属イオンを取り除き、浮遊物の発生を有効に抑制するというものであり、所謂バッチ式の加熱殺菌装置にも連続式の加熱殺菌装置のいずれにも適用できる。特に、水不溶性の処理剤を用いて浄化処理を行う場合には、バッチ式の加熱殺菌装置には適用できても、ある種の連続式加熱殺菌装置には、適用が困難となるが、水溶性の処理剤を用いた本発明の浄化方法は、このような連続式の加熱殺菌装置にも例外なく適用できる。
添付図面の図1は、このような連続式加熱殺菌装置の一例を示すものであり、食品充填密封包装体の加熱殺菌に使用される静水圧加圧型連続式レトルト殺菌装置の概略構造を示す。以下に、この装置を例にとって、本発明の浄化方法を説明する。
図1において、この殺菌装置は、縦型筒状の殺菌室1と、殺菌室1の両サイドに配置されている入口側水塔2、出口側水塔3とから構成され、入口側水塔2及び出口側水塔3は、何れも逆U次型形状の管状構造となっている。
逆U字型の入口側水塔2の一方の管2aは、殺菌室1よりも低い位置まで延びており、入口側底部室5を介して殺菌室1の底部に連通しており、他方の管2bは、下方が開放され、殺菌処理すべき包装体(図示せず)が導入される入口となっており、さらに下端に貯水槽6が設けられている。
また、出口側水塔3の一方の管3aは、やはり殺菌室1よりも低い位置まで延びており、出口側底部室7を介して殺菌室1の底部に連通しており、他方の管3bは、下方が開放され、殺菌処理すべき包装体(図示せず)が排出される出口となっており、さらに下端に貯水槽8が設けられている。
上記のような殺菌装置において、入口側水塔2から殺菌室1及び出口側水塔3にわたって、搬送用ベルト10が所定のローラによって無端状に張架されており、この搬送ベルト10によって殺菌処理すべき包装体が入口側水塔2に導入され、殺菌室1を経て出口側水塔3を通って排出されるようになっている。
このような殺菌装置では、入口側水塔2及び出口側水塔3の上端部に給水管(図示せず)が設けられ、これらの上端部から水が供給され、殺菌室1の底部に水が貯められるようになっている。即ち、図示されるように、入口側水塔2の一方の管2a、入口側底部室5、殺菌室1の底部、出口側底部室7及び出口側水塔3の一方の管3aには、水が充満した状態となり、管2a,3aでオーバーフローした水は、管2b、3bから貯水槽6,8に流れ込む。
また、殺菌室1には、バンドヒータなどの加熱部材が外壁等に設けられており、底部の水が熱水に加熱されるようになっている。この加熱により、殺菌室1の熱水上部は、水蒸気と空気とにより加圧状態となり、この殺菌室1内を通る包装体の加熱殺菌が行われるようになっている。通常、殺菌室1内での加熱殺菌温度は、80乃至135℃程度である。この場合、殺菌室1内は、加圧状態となっているため、加熱された包装体の内圧上昇によるトラブルを有効に防止することができる。
尚、入口側水塔2の上端から供給される水は、適度な温度に加温されていることが好ましく、この一方の管2aを通過する包装体を予備加熱することにより、殺菌室1内での加熱殺菌効果を高めることができる。また、出口側水塔3の上端から供給される水は、比較的低温であることが好ましく、この管3aで包装体を1次冷却し、さらに管3bで冷却水をスプレーして包装体の2次冷却を行うようにすることが加熱殺菌された包装体の冷却を速やかに効率よく行うことができる。
また、入口側水塔1の他方の管2bでは、加温水をスプレー等によって包装体に吹き付けるようにして粗洗浄を行うことが好ましい。これにより、殺菌室1内に導入される水への油分等の混入を少なくすることができるからである。
さらに、図示されていないが、入口側底部室5及び出口側底部室7、或いはさらに殺菌室1の底部には、排水バルブが設けられており、殺菌室1内の水を適宜排水できるようになっている。
また、本図1のタワー型とは目的は同じ連続レトルトであるが殺菌室が床横置き型となった水平型も存在し、この型では被殺菌物が加圧熱水に浸る部分が大半となる。
(処理剤等の供給)
上記のような構造の連続式加熱殺菌装置では、殺菌室1が水圧シールされており、例えば水不溶性の処理剤を用いた場合には、殺菌室1内の熱水中に処理剤を有効に供給することが困難であるが、本発明では、前述した助剤も含めて水溶性の処理剤を用いるため、殺菌室1内の熱水中に容易に処理剤を供給し、熱水のリン酸イオン濃度を所定の範囲に維持し、浮遊物、油かす等の発生を有効に抑制することができる。
本発明において、上述した水溶性の処理剤や助剤の供給は、水溶液として、入口側水塔2及び出口側水塔3の上端部から供給する。
さらに、水溶性のポリマー、例えばポリビニルアルコールや、澱粉、CMC(アルカリ塩)、アルギン酸(アルカリ塩)などの炭水化物系ポリマーなどを、入口側水塔2の上部から、これを投入することにより、供給することもできる。このような水溶性ポリマーを用いる場合、その量は、殺菌室1内に到達したときに、全ての水溶性ポリマー成分が溶解するようなものとするのが好適である。これらのポリマーは高分子凝集剤としても作用し、本発明浄化法の反応生成物である不溶性リン酸塩を沈降しやすい凝集物とすることが出来る。
本発明において、上述した処理剤、及び必要により使用される助剤は、殺菌室1内の熱水のリン酸イオン濃度やマグネシウムイオン濃度が一定の範囲に維持される限り、これらは、連続的に少量ずつ供給してもよいし、断続的に供給してもよいし、リン酸イオン濃度等が所定の濃度以下になった時点で、所定量を一機に供給するようにしてもよい。一般的には、処理剤等を水溶液の形で使用し、ある程度、連続的に供給することが、濃度コントロールが容易に行える点で好適である。尚、殺菌室1内の熱水のリン酸イオン濃度は、例えば電導度やモリブデン青発色比色法によってモニターすることができる。
また、本発明においては、殺菌室1内には、予め、ハンセン氏溶解パラメーター(δ)が20.5(MPa)(1/2)未満の水不溶性重合体の粒状物乃至成形物を投入しておくこともできる。このような水不溶性重合体は、油かす状物に対する親和性が高く、これらの吸着相となって、油かす状物の捕集を有効に補強することができるからである。このような水不溶性重合体の例としては、プロピレン系重合体等のオレフィン系樹脂またはそれを主体とする廃材や、ゴムまたはそれを主体とする廃材等が有利に使用される。より具体的には、例えば、低−、中−、高−密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリブチレン等のオレフィン樹脂;天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−アクリロニトリルゴム(AN<25%)、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルゴム、スチレンゴム、ブチルゴム等のゴム等が挙げられる。尚、水不溶性重合体の廃棄や交換等は、熱水の廃棄や交換と同時に行えばよい。
また、本発明においては、被殺菌容器搬送設備が殺菌機内に持ち込む、摩擦により生成した鉄族微小粉末を除去するための磁気吸引器材の殺菌室内設置は、これらの多くが色の濃い物質であるがゆえに本浄化剤の効果を高めるものである。
浮遊物の粘着性により束縛されていた鉄粉や搬送装置可動部分の摩耗により生ずる金属微粉末が粘着物の分解にともない束縛が無くなり、かえって装置や被殺菌製品へ付着し易くなる現象を防止する帯磁性補助器材は、連続殺菌装置では特に有効である。
水溶性処理剤を用いた本発明の浄化方法は、種々の食品充填密封包装体、例えば、缶詰、ビン詰め、レトルトパウチ、レトルトカップ、チューブ等の加熱殺菌装置に有用であり、特に、絞り成形或いは絞り−しごき加工等による缶や、絞り成形で形成したカップ等の容器では、脂肪酸や油脂系の潤滑剤が用いられているので、本発明の浄化方法が有効である。また、レトルトパウチ用の加熱殺菌の場合も、破袋等による内容物の漏れがあるので、有効である。
実験例
本発明を次の例で説明する。
[実験例1]
レトルトに堆積した高級脂肪酸カルシウム塩を分解する目的で熱水中に添加するリン酸イオン量は、レトルト内の堆積量と当量的に見合う量が必要なのは言うまでもない。しかし必ずしも一度に添加する必要はなく、金属腐食などの装置への影響を考えて低濃度リン酸塩水溶液を徐々に加えてゆく方式による逐次的な分解も可能なはずである。そこでリン酸三ナトリウム飽和水溶液(約8重量%)を高級脂肪酸カルシウム塩が堆積した120℃近傍で稼働中の6トン釜容積のレトルト装置熱水中に徐々に注入した。
図2に示すように、ステアリン酸カルシウム分解のためのリン酸イオン注入量が1トンあたり200ml相当に到達した投入時点(計1200ml注入)において、ICP発光分光分析で分析したカルシウムイオン濃度低下や鉄イオン濃度の上昇とメチルエステル誘導体化ガスクロマトグラフ(GC)分析によるステアリン酸等の高級脂肪酸遊離酸量が大幅に上昇する様子などが見られた。図2に示した各種イオン濃度分析値のうちリン酸イオンは液調製時の秤量値からのもので熱水中濃度ではない。
遊離したステアリン酸濃度とリン酸イオン注加濃度を示す線が相似形的に変化しており、リン酸イオン濃度が遊離生成するステアリン酸濃度に相関するグラフと成っている。山の頂点での遊離ステアリン酸(Na塩)量分析値は50ppmで、6トン換算で、ステアリン酸ナトリウムが306gも生成したことが判る。306グラムは偶然ステアリン酸1.00化学当量に相当し、またリン酸三ナトリウムの86グラム(1化学当量)に相当する。さらにリン酸三ナトリウム飽和水溶液は約8%ゆえ、86gは1080mlの注入水溶液に相当する。実際の飽和水溶液注入量の1200mlと一対一といえる対応があり、低濃度な反応環境においても金属石鹸堆積物の分解率はほぼ100%で進行していることが証明された。
また、アルミニウムと亜鉛被覆部材は弱アルカリ性となる熱水の影響を受け若干であるが表面に損傷を与えたが、銅、鉄、ステンレスなどの部材は変化が見られなかった。
[実験例2]
処理剤注入と共に金属石鹸分解により生成する高級脂肪酸ナトリウムが増加してゆく。この結果水面に泡立ちが目立つようになり、殺菌後の工程で支障を来す場合もある。水溶性マグネシウム塩として塩化カルシウム飽和水溶液を全熱水に対して1ppm相当を注入するとナトリウム塩の一部がステアリン酸マグネシウムに転化し、泡立ちが減少する。ステアリン酸マグネシウムは熱水に僅かに可溶であり、自身もステアリン酸カルシウムを分解しリン酸三マグネシウム(通称リン酸マグネシウム、Mg3(PO4))になる。リン酸三マグネシウムも熱水に僅かに可溶でステアリン酸カルシウム浮遊物を分解する力を有する。この分解速度はリン酸三ナトリウムには及ばないがリン酸イオン1ミリモル当量での粉末縣濁混合液中反応にもかかわらず図3に示すように十分な分解効力を有し、リン酸三マグネシウムが熱水中で溶解しつつ反応している様子を伺わせる。しかし、温度が低下するとステアリン酸マグネシウム自体も粉末状になるので浮遊物の認識に変わる可能性があり、リン酸三ナトリウムに対して10%以下に押さえるべきである。
[実験例3]
レトルト浮遊物あるいは粘着性物は状況によっては本来の白色とはならず、特に微粉状鉄族金属ないしそれらの酸化物を混在した場合は濃色に着色する。着色物が非殺菌商品表面に付着すると例外なく不良品として扱われ、大きな損害をもたらす。したがって、これらはレトルト内で早急に沈降分離させるか、非粘着物化するかの状態変化を起こさせる必要がある。この目的にはいわゆる凝集剤が有効であるが、凝集剤として一般的な硫酸アルミニウムは金属石鹸を形成するので好ましくなく、高分子凝集剤が適していた。
殺菌釜に被殺菌商品を導入するステンレスコンベアーでは、その可動機構部分に鉄/クロム/ニッケルその他の摩耗微粉末が潤滑剤とともに付着している。このものはほとんど濃褐色から黒色であり、着色の強い粘着浮遊物として代表的なものである。この浮遊物を約5g採取しビーカー中の水100mlに分散させた。分解をリン酸三ナトリウム水溶液(リン酸イオン濃度1ミリモル/L)の10ml、温度95−100℃3時間行うと粘着性物質は消失し、灰色の分散液中には白色のリン酸カルシウム以外に酸化鉄、酸化クロム、各種プラスチック片、繊維(綿埃)、煤などがさらさらの状態で浮遊する様子が観察された。
[実験例4]
塩化カルシウム0.1%水溶液100mlにリン酸三ナトリウム水溶液リン酸イオン濃度1ミリモル/L10mlをビーカー中で混合するとリン酸カルシウムの乳濁状液を形成する。これに対して、さらに1%アルギン酸水溶液3滴を滴下したビーカーではリン酸カルシウム析出浮遊物の凝集沈殿は早くかつ見かけの嵩が大きい疎な沈殿が形成した。それぞれのビーカーにリン酸カルシウムを高温焼結した小板を沈めて一夜静置すると、前者は透明針状の微結晶が表面析出固着していたが、アルギン酸添加液では水洗すると脱落する結晶の沈積に留まった。
[実験例5]
連続式レトルトの殺菌釜から採取した粘着性黒色物質はステンレスコンベアーの可動機構部分から生ずるに鉄/クロム/ニッケルその他の摩耗微粉末が潤滑剤とともに付着していた。このものはほとんど濃緑色から黒色であり、約5g採取しビーカー中の水100mlに分散させた。分解をリン酸三ナトリウム水溶液(リン酸イオン濃度1ミリモル/L)の10ml、温度95−100℃3時間行うと粘着性物質は消失し、灰色の分散液中には白色のリン酸カルシウム以外に酸化鉄、酸化クロム、ニッケル粉末、繊維(綿埃)、煤などがさらさらの状態に分解されて浮遊する様子が観察された。ビーカー底部には黒色の微粉末が沈殿していたがビーカー中に円形フェライト製永久磁石を沈めるとこれらが磁石の表面に集合し、沈殿は減少し、懸濁液の色調も黒みが減少した。磁石表面の黒色物を蛍光X線分析すると、Fe71%、Cr17%、Ni6%、Mn1%等からなる遷移金属中心の酸化物ないし金属微粉であることが確認された。Pは0.5%、Caは0.3%でリン酸金属塩ほとんど存在しなかった。
永久磁石を釜内に設置すればリン酸で分解された黒色浮遊物の中の黒色の強い遷移金属由来粉末を補足できる。
本発明の加熱殺菌水浄化方法が好適に実施される加熱殺菌装置の一例を示す概略断面図。 リン酸イオン注入量に伴うイオン濃度変化を示すグラフ リン酸(三)マグネシウムのステアリン酸カルシウム分解力(速度)を同一濃度のリン酸三ナトリウムの分解速度と比較したグラフ 殺菌工程中にフェレキシブルパッケージのフランジ平坦部に粘着性浮遊物が付着した例を示す写真 図4の部分拡大写真 加熱殺菌装置内の熱水中における浮遊物のIRスペクトル 付着粉末のメチルエステル誘導体化GC−MS分析による高級脂肪酸の混在状態を示す参考図
符号の説明
1:加熱殺菌室
2:入口側水塔
3:出口側水塔

Claims (7)

  1. 加熱殺菌装置内に充填され、高級脂肪酸カルシウム塩及び高級脂肪酸遷移金属塩を含有している殺菌用熱水を浄化する方法において、リン酸乃至水溶性リン酸塩からなる処理剤を水溶液の形で注入し、該熱水のオルトリン酸イオン濃度を1乃至50重量ppmの範囲に維持させることを特徴とする殺菌用熱水の浄化方法。
  2. 前記処理剤の水溶液を連続的に注入する請求項1に記載の殺菌用熱水の浄化方法。
  3. 前記処理剤と共に、水溶性マグネシウム塩を注入する請求項1または2のいずれかに記載の殺菌用熱水の浄化方法。
  4. 熱水のマグネシウムイオン濃度をオルトリン酸イオン濃度の10%以下に維持する請求項に記載の殺菌用熱水の浄化方法。
  5. 前記処理剤と共に、カルボキシメチルセルロースないしアルギン酸のアルカリ塩、ゼラチンなどの天然高分子系凝集剤やポリアクリル酸塩系などの合成高分子凝集剤を添加する請求項1乃至4のいずれかに記載の殺菌用熱水の浄化方法。
  6. 前記処理剤と共に、帯磁した材料を熱水容器中に存在させる請求項1乃至5のいずれかに記載の殺菌用熱水の浄化方法。
  7. 前記加熱殺菌装置が、熱水が充填された密閉の殺菌室を有し、殺菌処理物を該処理室に連続的に通過させる連続式密閉型装置である請求項1乃至6のいずれかに記載の殺菌用熱水の浄化方法。
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