JP4586106B1 - 評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録層を複数有する光ディスクの記録パワー調整で、当該層以外の層の影響によって試し書きのデータが変動しても,最適な記録パワーの決定を行う。
【解決手段】複数種類の記録パワーPw[m](mは整数)を用いて試し書きした信号の再生信号振幅から変調度M[m]を求め,漸近変調度Masy及び記録パワー切片Pint及び漸近記録パワーPasyをパラメータとして持つ変調度特性式M=Masy×(1-(Pint-Pasy)/(Pw-Pasy))で,前記Pw[m]と前記M[m]の関係をフィッティングすることによって最適記録パワー切片Pint_optを決定し,前記M[m],及び前記変調度特性式,及び前記Pint_optを用いて,前記フィッティングによる近似精度及び/または前記試し書き信号の品質を評価し、少なくとも前記Pint_optを用いた所定の演算によって,最適記録パワーPw_optを算出する。
【選択図】図5

Description

本発明は、記録パワーを調整するパワー調整に際し、記録パワー調整に適切であるかを評価する評価方法に関する。



現在,光情報記録媒体である光ディスクとして,CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disc),BD(Blu-ray Disc)などが商品化され,普及している。これら光ディスクには再生専用型であるROM(Read Only Memory)型,追記型であるR(Recordable)型,書き換え型であるRE(Rewritable)型等,様々な種類がある。光ディスクにおける情報の記録再生は,光情報記録装置である光ディスクドライブが光ディスクに対してレーザ光を照射することによって行われる。情報の記録は,レーザ光の照射パワーを変化させ,光ディスクのデータ層に光学特性が変化したマークを形成することで行う。情報の再生は,光ディスクのデータ層にマークが形成されるよりも低いパワーのレーザ光を照射し,照射位置毎の反射光量の違いを検出することで行う。
ここで,情報の記録の際に用いる最適記録パワーは光ディスクの種別や光ディスク作製メーカーに応じて異なっており,ドライブは光ディスクの種類に応じて最適記録パワーを設定する必要がある。しかし,同じ種類の光ディスクであっても,作製ばらつきによって光ディスク毎に最適記録パワーが異なり,同じ記録パワーでは最適な記録が実現できない場合がある。また,同じ光ディスクを用いた場合にも,ドライブ間でのパワーのばらつきによって,同じ設定パワーでは最適な記録が実現できない場合がある。そこで,各ドライブは光ディスクの記録に先立ち,所定の領域に試し書きを行い,当該光ディスクに応じた最適な記録パワーを調整する構成を備えている。
試し書きを用いた記録パワーの調整方法として,例えばBD−REでは記録パワーと変調度の関係を用いた方法が提案されており,これはBD−REの規格書である非特許文献1に開示されている。
この方法では,記録パワーPwと変調度Mの関係と,予め決められたパラメータである指定記録パワーPind,係数目標値κ,係数ρ等を用いて最適記録パワーPw_optの算出を行う。これらのパラメータは光ディスクの管理領域に予め記録されている。まず,指定記録パワーPind付近の複数種類の記録パワーPw[m](mは整数)を用いて光ディスクの所定の領域に所定の信号を記録し,記録した信号を再生することで,再生信号の振幅を上部包括レベルで割った値である変調度M[m]を記録パワーPw[m]と対応付けて取得する。次いで,評価値M[m]×Pw[m]とPw[m]との関係を,任意のPw[m]を中心とする所定の範囲で直線近似し,近似直線がPw軸と交わる点(M×Pwがゼロとなる点)の記録パワー値を記録パワー閾値Pthr[m]と算出する。算出したPthr[m]に係数目標値κを乗算した目標記録パワーPtarget[m]=κ×Pthr[m]と記録パワーPw[m]の関係において,Ptarger=Pwを満たす記録パワーPwを最適目標記録パワーPtarget_optと決定し,最適目標記録パワーPtarget_optに係数ρを乗算した値を最適記録パワーPw_optとして決定する。上記において角括弧([])は,同一指標(例えばPwやMなど)に対していくつかの値がある場合に,それぞれを区別するための添え字であり,それらをまとめて表現する場合には添え字も文字で表してある。(例えばmなど)。また,角括弧を取った指標(例えばPw[m]に対するPwや,M[m]に対するM)は,各指標を一般的に表す。この表現方法は以降でも使用する。
以上の方法により,各ドライブは各光ディスクに対して最適記録パワーを設定することが可能であり,最適な記録を実現できる。ここで,非特許文献1記載の上記記録パワー調整方法は係数目標値κを用いて実施される方式であることから,以降ではこの記録パワー調整方法をκ方式と呼ぶ。
また,記録パワーPwと変調度Mの関係を用いた記録パワー調整方法で,上記とは異なる方法が特許文献1で開示されている。
この方法では,予め決められたパラメータである最適記録パワーPw_optと記録パワー閾値Pthとの比α=Pw_opt/Pthを用いて最適記録パワーPw_optの算出を行う。まず,複数種類の記録パワーPw[m](mは整数)を用いて光ディスクの所定の領域に所定の信号を記録し,記録した信号を再生することで各記録パワーPw[m]に対応した変調度M[m]を取得する。次いで,複数種類の記録パワー補正値Pc[n](nは整数)を設定し,評価値M[m]×(Pw[m]-Pc[n])と補正記録パワー(Pw[m]-Pc[n])の関係が直線に最も近くなるPc[n]を最適記録パワー補正値Pc_optと決定する。評価値M[m]×(Pw[m]-Pc_opt)と補正記録パワー(Pw[m]-Pc_opt)の関係を直線近似し,近似直線が(Pw-Pc_opt)軸と交わる点(M×(Pw-Pc_opt)がゼロとなる点)の補正記録パワー値を補正記録パワー閾値Pth’と算出。算出したPth’を用いて記録パワー閾値Pth=Pth’+Pc_optを算出,算出したPthに係数αを乗算することで最適記録パワーPw_opt=α×Pthを決定する。
この方法を用いた場合,M×PwとPwの関係が曲線である光ディスクや,光ディスクの状態や再生条件によって変調度が一様に変化(全ての測定点で一様に倍率変化)する媒体に対して,高精度に最適再生パワーを決定することが可能であり,最適な記録を実現できる。
特開2007-334922号公報
System Description Blu-ray Disc Rewritable Format, Part 1, Basic Format Specifications, Version 1.02
しかしながら,光ディスクによっては試し書きにおける記録パワーと変調度の関係が乱雑に変動し(個々の測定点で無相関に変動),上述した記録パワー調整方法で適切に最適記録パワーを決定できない場合がある。
一例として,2層以上のデータ層を持つ多層光ディスクの場合について述べる。多層光ディスクでは複数のデータ層が体積方向に積層しており,各層の記録再生は照射光の焦点を各層に合わせることで行う。このとき,入射光は当該層以外の他層にも照射されるため,他層の状態,例えば未記録と記録といった状態の違いが記録再生に影響することとなる。特許文献1の図5にはデータ層が2層の多層光ディスクにおいて,他層が未記録状態と記録状態で変調度が一様に変化(倍率で変化)する例が示してある。この変調度の変動に対しては,特許文献1記載の記録パワー調整方法を用いることで,高精度に最適記録パワーの決定が可能であると述べられている。しかし,多層光ディスクにおける記録パワーと変調度の変動は特許文献1の図5記載の変動だけに限られるものではない。
例えば,他層に未記録状態と記録状態の領域が混じっている(未記録/記録混合)場合を考える。このとき,他層を透過して当該層に照射される光の実効的なパワーは,他層の影響を受けて変化する。これにより,記録時の実効パワーは記録位置に依存して変化することとなる。また,再生時に検出される反射光は他層を反射,透過した光の重ね合わせであるため,他層の影響を受けることとなる。これにより,再生時の反射光も,再生位置に依存して変化する。従って,記録パワー調整における試し書きの領域で他層の状態が均一でない場合,試し書きによって得られる記録パワーと変調度の関係は,変調度が乱雑に変化(個々の測定点で無相関に変化)したものと観測される。
図 1は,データ層を4層持つ多層光ディスクにおいて,他層が全て未記録状態の場合と,未記録/記録混合の場合で,記録パワーと変調度の関係を測定した結果の一例である。以降では記録パワーと変調度の関係を変調度特性と呼ぶ。他層が未記録/記録混合の場合の変調度特性は,他層が未記録の場合の変調度特性に比べ,各記録パワーでの変調度が乱雑に変化しており,試し書き位置の影響が表れていることが分かる。
この変動は,記録パワー調整における最適記録パワーの算出精度に影響する。図 1の結果を基に,κ方式の記録パワー調整を実行した際に得られる,記録パワーPwと目標記録パワーPtargetの関係を図 2に示す。図 2のプロットとPtarget=Pwの交点が最適記録パワーの算出に用いられる最適目標記録パワーPtarget_optであるが,他層の全て未記録状態の場合に対し未記録と記録状態が混じった場合では異なるPtarget_optが算出されており,適切に最適記録パワーを決定することができていないことが分かる。図 1と同じ光ディスクを用い,試し書き領域の他層が未記録/記録混合の状態で,κ方式の記録パワー調整方法を100回実行し,それぞれで算出される最適記録パワーと適切な最適記録パワーとの算出誤差を求めた結果を図 3に示す。算出誤差0%の正確に記録パワー調整が実現できている頻度は少なく,最悪で-10%まで分布していることから,図 1の変動に対してκ方式の記録パワー調整方法は十分な記録パワー調整が実現できないことが分かる。この原因は,κ方式の記録パワー調整方法は試し書きによって得られる変調度特性の微分値を用いて最適記録パワーを算出するため,局所的な変動に対して誤差を生じ易いためである。
上述と同様に,図 1の光ディスクを用い,試し書き領域の他層が未記録/記録混合の状態で,特許文献1記載の記録パワー調整方法を100回実行した結果得られる最適記録パワーと適切な最適記録パワーとの算出誤差を求めた結果を図 4に示す。図 3に比べて図 4の分布は狭くなっているが,算出誤差は最大で±4%まで分布しており,十分な精度の記録パワー調整が実現できていないことが分かる。
ここで,図 1に代表される変動は各測定点の光ディスク上での位置に関係しており,測定点間では無相関であることから,図 1の影響を除去する単純な方法としては記録パワー調整を行う範囲において測定点を十分に増やす方法が考えられる。しかし,実際の光ディスク上の試し書き領域は有限であり,一回の記録パワー調整で試し書きに多大な量を使用すると,後に行われる記録パワー調整が実施できないこととなる。従って,現状と同程度の試し書きの量で高精度に記録パワー調整が実施できる方法が望まれる。
本発明は,上述した課題を解決し,記録パワー調整に用いるデータの品質評価方法,高精度に最適記録パワーを決定可能な記録パワー調整方法,当該記録パワー調整方法に用いる情報を保持した情報記録媒体,ならびに当該記録パワー調整方法を実施する情報記録再生装置を提供する。
上記課題を解決するため,本発明の記録パワー調整では,複数種類の記録パワーPw[m](mは整数)を用いて所定の信号を記録し,記録した信号を再生することで各記録パワーPw[m]に対応した変調度M[m]を取得し,測定した記録パワーPw[m]と変調度M[m]の関係を下記の数1にてフィッティングし,数1におけるパラメータである漸近変調度Masy(asymptotic modulation)及び記録パワー切片Pint(write power intercept)及び漸近記録パワーPasy(asymptotic write power)の最適値を算出し,算出した最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを用いて所定の演算を行うことで最適記録パワーPw_optを決定する。
Figure 0004586106
さらに,算出した最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを数1に代入して求まる変調度M(Pw[m])と測定した変調度M[m]の誤差または/及び相関を用いて測定データの品質を評価することで,より高精度な最適記録パワー調整を実現する。ここで,数1のフィッティングで用いる指標と,測定データの品質評価で用いる指標が異なる場合,最適記録パワー調整の精度は向上する。
図 5には測定される記録パワーPwと変調度Mの関係(変調度特性),フィッティングした結果の数1の関数,最適漸近変調度Masy_opt,最適漸近記録パワーPasy_opt,及び最適記録パワー切片Pint_optの関係の模式図を示す。ここで,漸近変調度Masyは数1における変調度の漸近値であり,測定された変調度特性から予想される変調度の飽和値である。また,漸近記録パワーPasyは数1における変調度±無限大での記録パワーの漸近値である。さらに,記録パワー切片Pintは数1において変調度がゼロとなる場合の記録パワー,つまり数1と記録パワー軸との交点であり,測定された変調度特性から予想される記録が始まるパワーである。このように,数1はMasy,Pint,Pasyで特徴づけられた関数であり,記録パワーPwに対する変調度Mの関係を近似的に表す式である。
本発明の記録パワー調整方法では,この数1を用い測定された変調度特性を正確にフィッティングすることで,図 1に示される測定点の変動を平均化することができ,高精度な記録パワー調整を実現する。また,本記録パワー調整方法では記録が開始されるパワー(Pint)を使用して最適記録パワーPw_optの算出を行うため,記録パワーとマークのサイズの関係を適切に予測でき,高い精度の記録パワー調整を実現できる。
本発明の記録パワー調整方法によれば,記録パワーと変調度の関係が乱雑に変動する光ディスクに対し,最適記録パワーの調整を高精度に行うことができる。
多層光ディスクの試し書きにおいて,他層が未記録の場合と,他層が記録/未記録混合の場合の,変調度特性の違いを示す,一例の図。 κ方式を用いた多層光ディスクの記録パワー調整において,他層が未記録の場合と,他層が記録/未記録混合の場合の,Pwと目標記録パワーPtargetの関係の違いを示す,一例の図。 変調度特性が変動する光ディスクにおいて,κ方式の記録パワー調整を100回実施したときの,算出される最適記録パワーの誤差と頻度の関係を示す,一例の図。 変調度特性が変動する光ディスクにおいて,特許文献1記載の記録パワー調整を100回実施したときの,算出される最適記録パワーの誤差と頻度の関係を示す,一例の図。 本発明の数1で変調度特性をフィッティングしたときの,数1のパラメータMasy,Pint,Pasyの意味を説明する,一例の図。 本発明の実施例に関わる光ディスク装置の要部構成を示す,一例のブロック図。 本発明の実施例に関わる光ディスク装置の制御部を示す,一例のブロック図。 変調度特性が変動する光ディスクにおいて,本発明の記録パワー調整を100回実施したときの,算出される最適記録パワーの誤差と頻度の関係を示す,一例の図。 参考漸近記録パワーPasy_ref及び参考記録パワー切片Pint_refを用いた記録パワー調整方法の手順を示す,一例のフローチャート。 参考漸近記録パワーPasy_ref及び参考記録パワー切片Pint_refを用いた記録パワー調整方法における,Pasy_temp補正回数nと算出される最適記録パワーの誤差の平均値の関係を示す,一例の図。 変調度特性が変動する光ディスクにおいて,本発明の参考漸近記録パワーPasy_ref及び参考記録パワー切片Pint_refを使用する記録パワー調整を100回行ったときの,算出される最適記録パワーの誤差と頻度の関係を示す,一例の図。 本願の情報記録媒体の構成を示す,一例の図。 多層光ディスクの他層が未記録/記録混合の場合で,κ方式の記録パワー調整から求まるPwとPtargetの関係と,本発明の参考漸近記録パワーPasy_ref及び参考記録パワー切片Pint_refを用いた記録パワー調整方法から求まるPwとPtargetの関係の比較を示す,一例の図。 各試し書きにおいて算出される最適記録パワーPw_optと,試し書きデータと近似式数1の変調度の相関係数r2との関係の分布を示す,一例の図。 変調度特性が変動する光ディスクにおいて,本発明の実施例15の記録パワー調整を1000回実施したときの,算出される最適記録パワーの誤差と頻度の関係を示す,一例の図。
以下,本発明の実施例としての記録パワー調整方法を,図面を参照しながら説明する。
まず,本実施例では情報記録媒体として光ディスクを用い,情報記録再生装置として光ディスク装置を用い,それらの構成を説明した上で,情報記録再生装置である光ディスク装置における本実施例としての記録パワー調節方法を説明する。
ここで,実施例にて用いた光ディスクは図 1で用いた4層の光ディスクであり,当該層以外の他層を記録することで,課題でも述べた図 1に示す変調度特性の変動が起こる光ディスクである。各実施例における記録パワー調整は,光ディスクの他層が未記録/記録混合の状態で行った。つまり,各記録パワー調整における変調度特性は図 1に示すように,他層が未記録の場合に対して変調度が変動したものとなっている。
図6には,本発明の実施例で使用する光ディスク装置の要部構成のブロック図を示す。光ディスク10はスピンドルモータ12によりCLV(Constant Linear Velocity)制御あるいはCAV(Constant Angular Velocity)制御される。光ディスク10に対向して光ピックアップ部14が設けられ,レーザダイオード(LD)から記録パワーのレーザ光16を射出することにより光ディスク10に信号を記録し,LDから再生パワーのレーザ光を射出することにより記録された信号を読み取る。さらに,光ディスク10が書き換え可能な光ディスクである場合には,LDから消去パワー(再生パワー<消去パワー<記録パワー)のレーザ光を射出して記録された信号を消去する。記録された信号は,記録パワーのレーザ光により光ディスク10の記録膜の材料を不可逆変化させてピットを形成する場合と,結晶状態にある記録膜を加熱急冷してアモルファス状態に可逆又は不可逆変化させることで信号を記録する場合がある。本実施例においては,いずれの記録方法も用いることが可能である。後者の場合において,消去は消去パワーを照射してアモルファス状態を結晶状態に戻すことで行う。
信号を記録する場合,記録信号はエンコーダ18にてエンコードされ,LD駆動部20に供給される。LD駆動部20は,エンコードされた記録信号に基づき駆動信号を生成し,光ピックアップ部14内のLDに供給して信号を記録する。LD駆動部20における記録パワー値は制御部22からの制御信号により決定される。制御部22は,信号を記録するに先立ち,光ディスク10の試し書き領域において複数種類の記録パワーを用いて試し書きを行い,かかる試し書きの信号に基づいて最適記録パワーを決定する。
一方,データ再生時には,光ピックアップ部14から出力されたRF信号はRF信号処理部24に供給される。RF信号処理部24は,RFアンプやイコライザ,二値化部,PLL部等を有し,RF信号をこれらで処理してデコーダ26に供給する。デコーダ26では,二値化されたRF信号とPLL部にて再生された同期クロックに基づき信号をデコードし再生データとして出力する。Henv,Lenv取得部28は光ピックアップ部14から出力された再生信号を増幅した後,再生信号の上部包括線(Henv)と下部包括線(Lenv)を算出し,信号品質評価用として制御部22に供給する。また,RF信号取得系統であるRF信号処理部24からの再生RF信号も増幅された後,信号品質評価用として制御部22に供給される。なお,データ記録再生時には,この他にトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号を生成してフォーカスサーボやトラッキングサーボを制御する回路,光ディスク10に形成されたウォブル信号を再生してアドレス復調あるいは回転数制御に用いる回路もあるが,これらについては従来技術と同様であるのでその説明は省略する。
制御部22は,RF信号処理部,若しくはHenv,Lenv取得部からの試し書きの再生信号品質に基づき最適記録パワーを決定する。すなわち,制御部22は前記RF信号処理部,若しくはHenv,Lenv取得部からの信号に基づいて変調度M[m](mは整数)を算出し,複数種類の記録パワーPw[m]と対応する変調度M[m]の関係を数1でフィッティングした際に得られる最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optに基づいて最適記録パワーPw_optを決定して,LD駆動部20に供給する。さらに,制御部22は信号から算出した変調度M[m]と,数1のパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを数1に代入することによって得られる変調度M(Pw[m])の誤差または/及び相関を用いて試し書きのデータの品質を評価し,決定した最適記録パワーPw_optが適切であるか判定する場合もある。
図 7には,図 6における制御部22の構成ブロック図が示されている。制御部22は,具体的にはマイコンで構成され,その機能ブロックとしては変調度算出部,記録パワー調整部・決定部,記憶部及びパラメータ記憶部を有して構成される。変調度算出部,記録パワー調整部及び決定部は具体的には単一のCPUで構成することができ,記憶部,パラメータ記憶部はRAMで構成することができる。
制御部22には,RF信号処理部又は/及びHenv,Lenv取得部からの信号が供給され,変調度算出部に入力される。変調度算出部は,前記供給された信号から変調度M[m](mは整数)を算出する。記録パワー調整において,算出された変調度M[m]は各記録パワーPw[m]に対応づけて記憶部に記憶される。記録パワー調整部,決定部は,記憶された変調度特性である記録パワーPw[m]と変調度M[m]の関係を数1でフィッティングした際に得られる最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optに基づいて最適記録パワーPw_optを決定し,得られたパラメータはパラメータ記憶部に記憶される。ここで,記録パワー調整部,決定部は信号から算出した変調度M[m]と,数1のパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを数1に代入することによって得られる変調度M(Pw[m])の誤差または/及び相関を用いて試し書きのデータの品質も評価する場合がある。
以下では上述した光ディスク装置を用いて記録パワー調整を行った結果について述べる。
まず,制御部22は複数種類の記録パワーPw[m]を所定の条件に従って設定,例えば,予め光記録再生装置に記憶させてある当該ディスクにおける平均最適記録パワーを読み出し,又は予め当該光ディスクの情報制御領域に記録してある平均最適記録パワーを再生して読み出し,その平均最適記録パワーを基にして複数種類の記録パワーPw[m]を設定した。設定したPw[m]を用いて光ディスクの所定の領域,例えば,光ディスクの試し書き領域に所定のパターンの信号,例えば,光ディスクに使用される最長信号のマークとスペースの繰り返しパターンを記録した。
各Pw[m]で記録した信号を再生することで再生信号振幅の上部包括線(Henv[m])及び下部包括線(Lenv[m])を測定し,M[m]=(Henv[m]-Lenv[m])/Henv[m]の演算を行うことで各記録パワーPw[m]に対応した変調度M[m]を算出した。算出した変調度M[m]は記録パワーPw[m]と対応づけて図 7の記憶部に記憶される。
次いで,図 7の記録パワー調整部にて測定した記録パワーPw[m]と変調度M[m]の関係を数1にてフィッティングし,数1のパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを決定する。フィッティングは,例えば,パラメータMasy,Pint,Pasyを独立に変化させ,数1と測定点(Pw[m], M[m])との誤差が最小となるように,例えば,最小二乗法を用いてパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを決定した。
次に,決定した最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを用いて所定の演算を行うことによって最適記録パワーPw_optを決定する。例えば,光ディスク装置は予め光ディスク装置の記憶部に記憶してある当該光ディスクの最適記録パワー切片Pint_optと最適記録パワーPw_optの比τ=Pw_opt/Pint_optを読み出して取得し,又は予め光ディスクの管理領域に記憶してある当該光ディスクの最適記録パワー切片Pint_optと最適記録パワーPw_optの比τ=Pw_opt/Pint_optを読み出して取得し,最適記録パワーPw_optをPw_opt=τ×Pint_optと算出した。
上記記録パワー調整方法を用いて100回記録パワー調整を行った際の最適記録パワーPw_optの算出誤差を図 8に示す。図 3,図 4に比べ算出誤差が小さくなっており,算出誤差0%においてもっとも頻度が高くなっていることから,本発明の記録パワー調整を用いることで,図 1の変調度特性の変動を抑制でき,正確に記録パワー調整を実行できることが確認できる。本発明の記録パワー調整方法では測定された変調度特性を数1でフィッティングすることによって,図 1に示される各測定点の変動は,記録パワー調整に用いられる全ての測定点で平均化される。これは,試し書きの測定点の量を増やさずに,現状の測定点のみで十分に乱雑な変動を平均化できていることを示している。以上から本発明の記録パワー調整方法は,測定点の位置に依存した実効的な記録パワーの変動や再生時の変調度の変動の影響を低減でき,高い精度の記録パワー調整を実現できる。
ここで利用する当該光ディスクの最適記録パワーPw_optと最適記録パワー切片Pint_optとの比であるτ(=Pw_opt/Pint_opt)は媒体固有の値であって,例えば光ディスクの種別ごとに決められる値である。τは,ディスクの製造時,例えば基板を作製する際に,予めディスクに記録されていれば良い。例えば,BDの場合においては,ディスク固有の値であるκ値は,ディスク製造時にアドレス情報などと一緒にウォブルに格納されているので,このτに関しても,同様にディスクに記録されていればよい。もしもディスクが有する情報の中にこのτが記録されていない場合には,関連する情報からτを算出しても良いし,τが光ディスクの種別ごとに決められる値であることを考慮して,考え得る(存在し得る)光ディスクの種別に対応したτの値を予測して光ディスク装置がそのデータを有していれば,光ディスクの種別によって光ディスク装置がτを決めても良い。ここで,記録パワー調整に使用するτ以外の媒体固有のパラメータがある場合も,上述と同様に光ディスク装置が取得できる状態で記憶しておけば良い。
以上,制御部22で記録パワー調整は終了し,決定された最適記録パワーPw_optを用いて当該記録ディスクへの記録を行うことで,適切に記録ができることを確認した。
本実施例では実施例1における複数種類の記録パワーPw[m]の設定方法を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1と同様であるため,本実施例では省略する。
複数種類の記録パワーPw[m]の設定は,例えば,光ディスクの管理領域に記録されている及び/又は光ディスク装置の記憶部に記憶されている試し書きの記録パワーを設定するための範囲を予め読み出すことで行われる。また,例えば,κ方式の記録パワー調整方法で用いられる指定記録パワーPindを読み出して,κ方式と同様に試し書きの記録パワーPw[m]を設定することでも行うことが可能である。
いずれの場合でも記録パワーPw[m]は適切に設定されるため,実施例1と同様に記録パワー調整を実施することが可能である。
本実施例の方法は以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では実施例1〜実施例2における記録パワーPw[m]を用いて記録される信号を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜実施例2と同様であるため,本実施例では省略する。
記録パワーPw[m]を用いて記録する信号には,例えば,当該光ディスクにおける変調符号のランダムパターンや,孤立信号パターンを用いることが可能である。また,当該光ディスクにおける変調符号の最長信号よりも長い信号を含んだパターンを用いることも可能である。このパターンは,ユーザデータ領域で用いられる最長符号よりも長いものであり,例えばBDでは1−7変調が用いられているため,1−7変調規則を破る9T連続パターンなどが該当する。いずれの場合も全ての記録パワーPw[m]において同じパターンの信号であれば当該媒体における変調度特性を取得することができるため,実施例1〜実施例2と同様な記録パワー調整が可能である。
ここで,当該光ディスクにおける変調符号の最長信号よりも長い信号を含むパターンを用いた場合,記録パワー調整の精度が向上することがある。これは,最長信号のマークやスペースレベルが飽和レベルとならない信号を用いるディスクの場合,最長信号よりも長い信号を用いて試し書きを行うことで,記録パワー調整に使用する変調度のデータに対する信頼性が高くなるためである。
本実施例の方法は以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例3における測定された変調度特性のフィッティング方法を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜実施例3と同様であるため,本実施例では省略する。
本実施例では,予め媒体毎に決められている参考漸近記録パワーPasy_refと参考記録パワー切片Pint_refを光ディスクの管理領域及び/又は光ディスク装置の記憶部から予め取得し,取得した情報を基に測定された変調度特性を数1でフィッティングしてパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを決定した。
予め媒体毎に決められている参考漸近記録パワーPasy_ref及び参考記録パワー切片Pint_refは,当該光ディスクの固有のパラメータであり,これらは以下の方法で予め決定してある。
参考とする当該光ディスクの状態,例えば,多層光ディスクにおいて他層すべてが未記録の状態において,記録パワー調整を実施する記録パワーの範囲で試し書きを行い,参考変調度特性を取得する。取得した参考変調度特性を数1でフィッティング,例えば,数1のパラメータMasy,Pint,Pasyを独立に変更して参考変調度特性と数1との誤差が最小となるように,例えば,最小二乗法を用いてパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを決定し,決定した最適記録パワー切片Pint_optを参考記録パワー切片Pint_ref,最適漸近記録パワーPasy_optを参考漸近記録パワーPasy_refと決定した。
続いて,参考漸近記録パワーPasy_refと参考記録パワー切片Pint_refを用いて測定された変調度特性を数1でフィッティングしてパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを決定する方法を,図 9のフローを用いて説明する。
まず,変調度特性(Pw[m],M[m])を取得し,変調度特性をフィッティングする際に用いるPasy_tempの補正回数nをゼロにする。また,0回補正のPasy_temp[0]をPasy_refにする(S900)。続くS901にて評価値E[m,n]をE[m,0]=M[m]×(Pw[m]-Pasy_temp[0])と算出する。次にS902にて記録パワーPw[m]と評価値E[m,0]の関係を直線近似し,近似直線の傾きをMasy[0],近似直線のPw切片をPint[0],Pasy[0]=Pasy_temp[0]とする。ここで,変調度特性のフィッティング結果がM=Masy_opt×{1-(Pint_opt-Pasy_opt)/(Pw-Pasy_opt)}であるので,Pasy_opt=Pasy_temp[0]であれば(Pasy_tempの補正が必要なければ),S900〜S902の手順ではM×(Pw-Pasy_temp[0])=Masy_opt×(Pw-Pint_opt)を直線近似していることに相当する。これにより,Masy_opt=Masy[0],Pint_opt=Pint[0]であるため,n=0の結果をS904にてそれぞれの最適値として決定することができる。しかし,Pasy_tempの補正が必要ないということは,試し書きの変調度特性が参考変調度特性と同じであることを示しているため,多くの場合ではPasy_opt≠Pasy_refとなる。この場合,S903に所定の回数移行し,Pasy_tempを補正する。具体的には,S902に次いでS903にてPasy_temp[n]をPasy_temp[n]=Pasy_ref×Pint[n]/Pint_refと算出し,Pasy_temp補正回数nを1増加させ,再びS901〜S902を実施する。このPasy_tempの補正を繰り返すことによって,Pasy_temp[n]はPasy_optに漸近していき,結果として各パラメータMasy[n],Pint[n],Pasy[n]は最適値に漸近し,記録パワー調整の精度も向上する。
図 10にはPasy_temp補正回数nと最適記録パワーの算出誤差の関係を示す。図中には参考変調度特性に対する記録パワー調整における変調度特性の記録パワーPw方向の変動量が0.6倍から1.4倍の場合について示してある。Pasy_temp補正回数0回で最も算出誤差の大きい0.6倍のパワー変動に対しても補正回数2回で算出誤差は1%以下となることが分かる。以上から,図 9のフローを用いたフィッティング方法を用いることで,適切に数1のパラメータの最適値を算出でき,高精度な最適記録パワーの決定が可能である。
以上の手順では,n回補正したPasy_temp[n]を用い,記録パワーと評価値を直線近似した結果からPint[n]を算出し,n+1回補正したPasy_temp[n+1]をPasy_temp[n+1]=Pasy_ref×Pint[n]/Pint_refと算出している。この式を変形するとPasy_ref/Pint_ref= Pasy_temp[n+1]/Pint[n]であることから,Pasy_temp補正を繰り返すことは,Pasy[n+1]とPint[n]の比が参考変調度特性における比(Pasy_refとPint_refの比)に近づくようにパラメータを補正していることに相当する。従って,この方法では,試し書きによって取得された変調度特性が参考変調度特性と同じ曲線形状をしていることを利用し,Pasyを補正しながらフィッティングしていることに相当する。このように,フィッティングの際に予め関数形状に制約を加えることで,誤った形状の関数でフィッティングし,誤った最適記録パワーを算出することが防止できる。また,この方法では数1のパラメータMasy,Pint,Pasyを振って,最適値を探す動作が含まれず,同じ動作の繰り返しでよいため,簡素な構成で高精度な記録パワー調整が実行できる方法となっている。さらに,図 10の結果から,パワー変動量が小さい場合にはPasy_temp補正回数を0回として最適記録パワーを算出しても十分高い精度で最適記録パワーが算出されることがわかる。したがって,Pasy_temp補正を行なわない記録パワー調整方法も可能であり,これにより,記録パワー調整動作をさらに簡素な構成で実施可能となり,さらに参考記録パワー切片Pint_refは不要となる。
本実施例の記録パワー調整方法で,Pasy_temp補正回数を2回として100回記録パワー調整を行った際の最適記録パワーPw_optの算出精度を図 11に示す。図 8に比べ,さらに算出誤差が小さくなっていることから,本実施例の記録パワー調整方法では当該光ディスクの変調度特性の特徴を予め固定してフィッティングをすることで,図 8に使用した手順よりもさらに高精度に最適記録パワーを算出できていることが確認できる。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例4における測定された変調度特性のフィッティング方法を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜実施例4と同様であるため,本実施例では省略する。
本実施例では,予め媒体毎に決められている最適漸近記録パワーPasy_optと最適記録パワー切片Pint_optの比ν=Pint_opt/Pasy_optを光ディスクの管理領域及び/又は光ディスク装置の記憶部から予め取得し,取得した情報を基に測定された変調度特性を数1でフィッティングしてパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを決定した。
予め媒体毎に決められている比νは当該光ディスクの固有のパラメータであるため,例えば,実施例4における当該光ディスクの固有のパラメータの算出と同様に,当該光ディスクの参考変調度特性を用いて算出される最適漸近記録パワーPasy_optと最適記録パワー切片Pint_optの比ν=Pint_opt/Pasy_optとして決定した。
続いて,PintとPasyの比νを用いて測定された変調度特性を数1でフィッティングし,パラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optの決定方法を以下に説明する。
測定した変調度特性の各測定点(Pw[m],M[m])を数1に代入し,このときνを用いてPintを消すと次式の数2が得られる。
Figure 0004586106
右辺Masyは一定であるため,数2の左辺が一定に最も近くなるように,例えば右辺の標準偏差σが最小になるようにPasyを決定し,決定したPasyが最適漸近記録パワーPasy_opt,そのときの右辺の平均値が最適漸近変調度Masy_opt,ν×Pasy_optが最適記録パワー切片Pint_optと決定される。この方法を用いて最適記録パワーPw_optを決定したところ,記録パワー調整100回に対する算出誤差は,実施例1〜実施例4と同様に小さく,高精度な記録パワー調整が実行できていることが確認できた。
このように,本記録パワー調整方法ではPintとPasyの比νを一定としていることから,先の記録パワー調整方法と同様に,測定した変調度特性と参考変調度特性の曲線形状が同じであるとしてフィッティングを行っている。これにより,実施例4の記録パワー調整方法と同様に,誤った関数でフィッティングすることを防止し,図 1に示される変調度変動に対して高い精度の記録パワー調整が実現される。また,PintとPasyの比νを与えてフィッティングすることで数1の3つのパラメータを2つに減らしており,さらに数2の形で左辺が一定になるようにPasyを検索することができるので,この方法は1パラメータについて最適値を検索すればよく,簡素構成で高精度な記録パワー調整を実行できる方法となっている。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例5における記録パワーと変調度の関係を数1でフィッティングする場合のフィッティング方法を変更した場合について述べる。特に,ここでは実施例4〜実施例5における参考変調度特性のフィッティング及び媒体固有のパラメータ,例えば,Pint_ref,Pasy_ref,νの値の決定方法を例に挙げて説明する。変更していない部分に関しては実施例4〜実施例5と同様であるため,本実施例では省略する。
参考変調度特性の測定点(Pw[m],M[m])に対して,漸近記録パワーPasyを変数とした評価値M[m]×(Pw[m]-Pasy)を考え,Pw[m] vs 評価値とその近似直線との誤差が最も小さくなるPasyを算出,例えば,二乗誤差和が最も小さくなるPasyを算出し,算出したPasyを最適漸近記録パワーPasy_optと決定した。つまり,例えば二乗誤差和を評価値軸の誤差と考え,近似直線をM×(Pw-Pasy)=Masy×(Pw-Pint)とすると,二乗誤差和Sは次式で与えられる。
Figure 0004586106
ここで, 数3のSが最小値となるPasyが最適漸近記録パワーPasy_optである。
次いで,Pasy_optを用いた評価値M[m]×(Pw[m]−Pasy_opt)と記録パワーPw[m]の関係を直線近似した時の,傾きを最適漸近変調度Masy_optとし,評価値がゼロとなる記録パワーPwの値を最適記録パワー切片Pint_optと決定した。つまり,Pasy_optを用いた近似直線M×(Pw-Pasy_opt)=Masy×(Pw-Pint)におけるMasyを最適漸近変調度Masy_opt,Pintを最適記録パワー切片Pint_optと決定した。
この方法を用いて決定した媒体固有のパラメータの値は実施例4〜実施例5における値と同じであるため,実施例4〜実施例5と同様に,記録パワー調整におけるフィッティングに用いるパラメータを適切に与えることができる。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例と同様な効果が得られる。さらに,本実施例の方法は参考変調度特性を数1でフィッティングする場合に限らず,記録パワーPwと変調度Mの関係を数1でフィッティングする全ての場合に適用可能であり,記録パワー調整における試し書きの変調度特性を数1でフィッティングする場合に用いてもよい。
本実施例では,実施例4〜実施例6における媒体固有のパラメータを決定する際に使用する参考とする当該光ディスクの状態を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例4〜実施例6と同様であるため,本実施例では省略する。
本実施例では,他層が未記録/記録混合の状態を参考とする光ディスクの状態とし,媒体固有のパラメータの値を決定した。本実施例で参考とする光ディスクの状態において参考変調度特性を取得し,実施例4〜実施例6と同様に参考変調度特性をフィッティングすることでパラメータの値を算出したところ,実施例4〜実施例6におけるPint_refとPasy_refは異なった値となったが,νに関しては実施例5と同じ値が算出された。これは,νがPint_refとPasy_refとの比であり,媒体固有の変調度特性の曲線形状を決定するパラメータはνに代表される変調度特性上の決められた2点の記録パワー比であり,この比は同一媒体であれば参考変調度特性が変化しても一定であることを示している。
算出されたPint_refとPasy_ref及びνを用い,実施例4〜実施例6のフィッティング方法を用いて記録パワー調整を行ったところ,実施例4〜実施例6と同様な結果が得られた。ここから,参考変調度特性を変更して媒体固有のパラメータを算出した際も,記録パワー調整は正確に実施できることがわかる。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例7における最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを用いて最適記録パワーPw_optを算出する方法を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜実施例7と同様であるため,本実施例では省略する。
例えば,κ方式の記録パワー調整方法における係数ρ,及び最適目標記録パワーPtarget_optと最適記録パワー切片Pint_optの比τ’を予め取得した場合,最適記録パワーPw_optはPw_opt=ρ×τ’×Pint_optと算出される。
また,例えば,参考記録パワー切片Pint_refと参考最適記録パワーPw_refを予め取得した場合,最適記録パワーPw_optはPw_opt=Pw_ref/Pint_ref×Pint_optと算出される。
また,例えば,κ方式の記録パワー調整方法における係数ρ,及び指定記録パワーPindと参考記録パワー切片Pint_refを予め取得した場合,最適記録パワーPw_optはPw_opt=ρ×Pind/Pint_ref×Pint_optと算出される。
上述したいずれの場合においても,最適記録パワー切片Pint_optと最適記録パワーPw_optの比が,予め取得されるパラメータから換算できており,最適記録パワーPw_optを正確に算出できている。従って,Pint_optからPw_optの算出に用いられるパラメータは,Pint_optとPw_optの比を換算できるパラメータの組合せであればよいことが分かる。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例8における記録パワーPwと変調度Mの関係を数1でフィッティングする場合に使用する,パラメータの最適値を得るために使用する評価指標を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜実施例8と同様であるため,本実施例では省略する。
評価指標としは,距離の和,誤差の和,標準誤差σ,相関係数r,決定係数R2などが挙げられる。これらを用いて,例えば,数1と測定点との距離の和が最小となるようにパラメータ最適値を決定してもよい。ここで,記録パワー軸と変調度軸を測定点のPw[m]及びM[m]の最大値で規格化し,数1と測定点との距離の和が最小となるように数1のパラメータMasy,Pint,Pasyの最適値を決定してもよい。また,例えば,数1と測定点の標準誤差σ及び/又は相関係数r及び/又は決定係数R2を用いて数1のパラメータの最適値を決定してもよい。ここで,決定係数R2は次式の数4で表され,1に最も近い場合にパラメータは最適値であると判断される。
Figure 0004586106
nは使用する測定点の数,M(Pw)は数1から求まる変調度である。
また,相関係数rは次式の数5または数6で表され,その二乗値が1に最も近い場合にパラメータは最適値であると判断される。
Figure 0004586106
Figure 0004586106
nは使用する測定点の数,M(Pw)は数1から求まる変調度である。
いずれの指標を用いた場合も,同じ指標間でフィッティング精度を比較する限りでは記録パワー調整の精度を劣化させることはない。従って,予め指標を決めておけば,誤差の評価にどの指標を用いてもよい。ここで,本実施例では測定した変調度M[m]と数1の変調度M(Pw[m])に対する指標を記述したが,フィッティングを行う際に比較される値が,例えば,測定点から算出される評価値と近似直線である場合には,これらについて上記指標を適用すればよい。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例9における記録パワーPwと変調度Mの関係を数1でフィッティングする場合に,当該光ディスク固有のパラメータであるフィッティング残差Dを追加した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜実施例9と同様であるため,本実施例では省略する。
フィッティング残差Dは当該光ディスクの変調度特性を数1でフィッティングした場合の,フィッティング精度を表す指標であり,光ディスクの管理領域に記録されている情報を再生することで及び/又は光ディスク装置の記憶部に記憶されている情報を読み出すことで予め取得される。ここで,取得されるフィッティング残差Dは,例えば参考変調度特性を数1でフィッティングした場合の,参考変調度特性と数1の誤差であり,例えば,最小二乗法を用いてフィッティングした場合には,二乗誤差和の最小値である。これは,実施例1〜実施例9における記録パワー調整前に予め取得される,当該光ディスク固有のパラメータを決定する際に,同時に求めておけばよい。ここから,フィッティング残差Dはフィッティング誤差の指標によって,例えば,二乗誤差和,距離の和,標準偏差,相関係数,決定係数の場合がある。また,上述では参考変調度特性をフィッティングした結果からフィッティング残差Dを決定しておくとしたが,フィッティングが適切であると評価できる予め定めた値としてもよい。この場合,当該ディスクに対するフィッティング残差Dを予め調べる必要がなくなる。
フィッティング残差Dは,記録パワー調整のフィッティングにおいて,例えば,測定された変調度特性を数1でフィッティングした際の誤差と比較される。これにより,測定された変調度特性のフィッティング精度の比較,及び変調度特性の品質評価が可能となり,フィッティングが適切に実行されているかを確認できる。これにより,フィッティング精度が低い場合,又は変調度特性の品質が悪い場合,例えば記録パワー調整を試し書きからやり直すことにしてもよい。
ここで,参考変調度特性からフィッティング残差Dを決定する場合,フィッティング残差Dを取得した時点で,当該光ディスクの変調度特性が数1でどの程度フィッティングできるかが判定できる。これにより,本発明の記録パワー調整方法が適用できない光ディスクを判定可能となる。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例10における最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optを用いて最適記録パワーPw_optを算出する際に使用されるパラメータ,例えば,Pint_optとPw_optの比τや,Pint_optとPtarget_optの比τ’等を決定する方法について述べる。
これらパラメータは,実施例4〜実施例10の記録パワー調整においてフィッティングに用いられる媒体固有のパラメータPint_ref,Pasy_ref,νの決定方法と同様に,参考とする当該光ディスクの状態における参考変調度特性を,数1を用いてフィッティングすることで決定される。
例えば,参考変調度特性と数1の誤差,例えば,二乗誤差の和が最小になるように数1のパラメータMasy,Pint,Pasyを算出し,これらの値をMasy_opt,Pint_opt,Pasy_optと決定する。ここで,当該参考変調度特性を用いてκ方式で用いられるパラメータである係数ρ,指定記録パワーPind,目標係数値κなども決定しておいてもよい。これら算出値を用いて,Pint_optからPw_optを算出する際に使用するパラメータの値を決定しておけばよい。例えば,τは算出されたPint_optとPw_optとの比,τ’は算出されたPint_optとPindの比として決定する。実施例8に示すように,Pint_optからPw_optを算出する際に用いるパラメータは,計算方法によって様々であるので,それぞれの方法で必要となるパラメータを,上記参考変調度特性から算出された値を用いて決定しておけばよい。
ここで,パラメータの選び方は,記録パワー調整全体として最終的に最適記録パワーPw_optが決定できるように選べばよい。つまり,例えば,実施例4のフィッティング方法を用いた記録パワー調整方法を実現する場合は,既に参考記録パワー切片Pint_refと参考漸近記録パワーPasy_refがフィッティングで使用されるパラメータとして与えられているため,Pint_optからPw_optを決定するためのパラメータとしては,κ方式における指定記録パワーPind,又はPint_optとPw_optの比,又はPasy_optとPw_optの比,又は参考最適記録パワーPw_refのいずれかでよい。
参考変調度特性をフィッティングする方法は上記方法だけではなく,実施例4〜実施例11で述べられる方法を用いてもよい。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例は上記実施例1〜実施例11で決定された固定値を媒体の所定の領域,例えば,管理領域のコントロールデータのDIに予め記録する実施例である。実施例1〜実施例11についての組合せはどのような組合せであってもよい。
本発明の記録パワー調整で使用される,予め取得される複数種類の記録パワーPw[m]の設定に用いる情報,及び/又はフィッティングに用いられる情報,及び/又は最適記録パワー切片Pint_optから最適記録パワーPw_optの算出に用いられる情報,及び/又は試し書きデータの品質評価に使用される情報は,光ディスクの管理領域に記録及び/又は光ディスク装置の記憶部に記憶されている。図 12は光ディスクの管理領域101と,管理領域に含まれる情報であるDI(Disc Information)102を示す図であり,上記本発明の記録パワー調整方法で使用される予め取得される情報はDI情報102に記録されている。また,記録パワー調整方法に使用される予め取得される情報が光ディスク装置に記憶されている場合には,これらの情報は図 7における記憶部に記憶されている。
これらの情報は上述での使用方法に直接ではなく,例えば,予め取得される計算方法を用いることで,上述と同様な方法で使用できる情報として光ディスクの管理領域に記録及び/又は光ディスク装置の記憶部に記憶されていてもよい。ここで,予め取得される定数も,光ディスクの管理領域に記録及び/又は光ディスク装置の記憶部に記憶されていてもよい。例えば,実施例5における測定した変調度特性をフィッティングする際に使用される参考記録パワー切片Pint_refと参考漸近記録パワーPasy_refの比τは,光ディスクの管理情報及び/又は光ディスク装置の記憶部から直接取得するのではなく,例えば,参考記録パワー切片Pint_ref及び参考漸近記録パワーPasy_refを取得することで,τ=Pint_ref/Pasy_refと算出すればよい。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例12で使用する記録パワーと変調度の関係を数1でフィッティング方法をκ方式に適用し,κ方式の高精度化を実現する方法について述べる。
この方法では,κ方式で用いられるパラメータである指定記録パワーPind,最適目標記録パワーPtarget_optと最適記録パワーPw_optの比ρ=Pw_opt/Ptarget_optに加え,参考漸近記録パワーPasy_ref,参考記録パワー切片Pint_ref,Ptarget_optと参考記録パワー切片Pint_refの比τ’=Pint_ref/Ptarget_optを用いる。これらのパラメータは記録パワー調整前に予め取得される。ここで,Pind,ρ,Pasy_ref,Pint_ref,τ’は当該光ディスクにおける同じ参考変調度特性から算出された値である。
Pindを中心とした±10%の記録パワー範囲について複数種類の記録パワーPw[m]を設定し,それぞれの記録パワーで所定の長さのランダムパターンを記録し,記録した信号を再生することで記録パワーPw[m]に対応した変調度M[m]を取得した。記録パワーPw[m]を中心とする±3%の範囲に対して,例えば,実施例4記載のフィッティングを行い,算出された最適記録パワー切片Pint_opt[m]にτ’を乗算して目標記録パワーPtarget[m]を算出した。ここで,フィッティングを行った範囲の中心値Pw[m]と算出したPtarget[m]の関係を図 13に示す。図中には併せて,上記と同様に記録パワー範囲毎に通常のκ方式を用いてPtarget[m]を算出した結果を載せてある。最適目標記録パワーPtarget_optは,図 13におけるデータ曲線とPtarget=Pwとの交点として与えられる。ここから,本発明で算出されるPtarget_opt値に対してκ方式で算出されるPtarget_opt値はデータ曲線が変動しており,誤った値が算出されている。これは,κ方式は変調度特性の局所変動の影響を受け易いためである。ここで,本発明のPtarget[m]は記録パワーPw[m]に依らず一定値であることから,変調度特性に対して高い精度でフィッティングができており,算出されるPtarget_optはPtarget[m]の平均値でよいことがわかる。Ptarget[m]の平均値としてPtarget_optを算出し,Ptarget_optに係数ρを乗算することで最適記録パワーPw_optを算出した。
以上から,本発明をκ方式に適用することでκ方式における最適目標記録パワーPtarget_optの算出が容易となり,更に高精度に最適記録パワーPw_optを決定できることが確認できる。
本実施例において変調度特性のフィッティングは実施例4の方法を用いたが,フィッティング方法は本明細書に記載される記録パワーPw[m]と変調度M[m]の関係をフィッティングする方法のいずれを用いてもよい。また,本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例13における記録パワーPwと変調度Mの関係を数1でフィッティングする場合に使用する,パラメータの最適値を得るために使用する評価指標で,特に記録パワーPw[m]と評価値M[m]×(Pw[m]-Pasy)の関係とその近似直線の関係からパラメータの最適値を決定する際に用いる評価指標を変更した場合について述べる。変更していない部分に関しては実施例1〜実施例13と同様であるため,本実施例では省略する。
評価指標としは,記録パワーPw[m]と評価値M[m]×(Pw[m]-Pasy)の関係とその近似直線の距離の和,誤差の和,誤差の標準誤差σ,及び試し書きと近似直線の評価値の相関係数rや決定係数R2などを用いてもよい。
いずれの指標を用いた場合も,同じ指標を使用する限りでは記録パワー調整の精度を劣化させることはない。従って,予め指標を決めておけば,誤差の評価にどの指標を用いてもよい。
本実施例の方法は,以降の実施例に対しても適用可能であり,各実施例で同様な効果が得られる。
本実施例では,実施例1〜実施例14における記録パワー調整において,試し書きデータに対する数1の近似精度評価,言い換えると試し書きデータの品質評価を追加し,記録パワー調整の精度を向上させた場合について述べる。変更していない部分に関してはそれぞれの実施例と同様であるため,本実施例では省略する。但し,本実施例では図 1に代表される変調度の変動が顕著に表れる光ディスクを用い,本実施例の効果を容易に確認できるようにした。
試し書きデータの品質評価は,試し書きデータを数1でフィッティングした結果を用いて行う。そこでまず,試し書きにおける記録パワーPw[m]と変調度M[m]の関係を,例えば実施例6の方法でフィッティングする。
試し書きによって得られた測定点(Pw[m],M[m])に対して,漸近記録パワーPasyを変数とした評価値M[m]×(Pw[m]-Pasy)を算出し,記録パワーPw[m]と評価値M[m]×(Pw[m]-Pasy)の関係を数1の両辺に(Pw-Pasy)を乗じた次式の数7で直線近似する。
Figure 0004586106
これにより,Masyは近似直線数7の傾きとして,Pintは近似直線数7のPw切片として求まる。ここで,これらMasy及びPintもPasyを変数とした値である。(Pw[m],M[m]×(Pw[m]-Pasy))と近似直線数7の誤差は,例えば評価値方向の誤差の和として数3で表される。誤差和数3のSが最小となるとき,(Pw[m],M[m]×(Pw[m]-Pasy))が数7で最も適切に表現できている。そこで,数3のSを最小とするPasyを最適漸近記録パワーPasy_optと決定し,そのPasy_optにおけるMasyを最適漸近変調度Masy_opt,Pintを最適記録パワー切片Pint_optと決定した。
以上で数1のパラメータの最適値Masy_opt,Pint_opt,Pasy_optが求まり,ここからそれぞれの実施例に従って最適記録パワーPw_optが算出される。ここで,算出されるPw_optの信頼性は試し書きデータの品質に依存する。そのため,以下では試し書きデータの品質評価を行う。
品質評価では,例えば試し書きデータと近似式数1を比較することで試し書きデータの変動量を見積もり,試し書きが適切に実施されたかを判定する。本実施例では,例えば変調度方向の変動を見積もり,評価することとした。試し書きの変調度M[m]と数1の変調度M(Pw[m])の相関を表す指標には誤差,標準偏差σ,相関係数r,決定係数R2等があるが,本実施例では,例えば相関係数r(数5又は数6で,本実施例では数5を使用)の二乗値r2(次式の数8)を用いることとした。
Figure 0004586106
ここで,nは評価に用いる測定点の数,M[m]は試し書きの変調度,M(Pw[m])は数1に上述の方法で決定したMasy_opt,Pint_opt,Pasy_optを代入した結果から算出される数1の変調度である。
1000回の試し書きに対して最適記録パワーPw_optと相関係数r2を計算し,各試し書きの(r2,Pw_opt)の関係をプロットした結果を図 14に示す。r2が0.5以上における試し書きからはPw_optの算出誤差が±3%以下と高精度に最適記録パワーが算出されているが,r2が小さい場合は算出誤差が±40%まで広がっており,不適切に最適記録パワーが算出されてしまう可能性があることが分かる。
ここで,相関係数r2の値と相関関係に関しては,一般的に以下の関係がある。
・0.00〜0.04 ほとんど相関関係がない
・0.04〜0.16 やや相関関係がある
・0.16〜0.49 かなり相関関係がある
・0.49〜1.00 強い相関関係がある
従って,試し書きの変調度M[m]と数1の変調度M(Pw[m])に強い相関関係がある場合のみ,試し書きデータは適切であり,そこから算出される最適記録パワーPw_optも適切であると保証できる。以上から,r2が0.5未満の試し書きでは,試し書きデータの変動が大きく,算出される最適記録パワーPw_optの信頼性が低いものと考え,当該記録パワー調整は試し書きからやり直すこととした。
以上方法で記録パワー調整を1000回実施した場合の,最適記録パワーの算出誤差とその頻度の関係を図 15に示す。記録パワー調整に試し書きデータの品質評価方法を加えることで,非常に高い精度の記録パワー調整が実現できていることが確認できる。
本実施例では,試し書きの変調度M[m]と数1の変調度M(Pw[m])の相関を相関係数の二乗値r2で評価したが,誤差和,誤差の標準偏差σ,数6を用いた相関係数r,決定係数R2等の指標を用いて評価を実施してもよい。これらの場合,それぞれの指標に応じて,試し書きデータが適切であると見なされる指標の閾値を設ける必要があるが,いずれの場合も本実施例と同様に記録パワー調整を高精度化することが可能である。
また,本実施例では試し書きデータと近似式数1の比較において,試し書きの変調度M[m]と数1の変調度M(Pw[m])を用いたが,例えば試し書きデータから算出される評価値M[m]×(Pw[m]-Pasy_opt)と,数7の評価値Masy_opt×(Pw[m]-Pint_opt)を用いることも可能である。しかし,これら評価値は本実施例におけるフィッティングにおいて用いた評価指標であり,フィッティングによってこれら評価値の相関関係は最も高く(誤差は小さく)なっている。従って,算出される最適記録パワーPw_optが不適切であっても,試し書きと数7の評価値の相関関係は高くなるため,試し書きデータの品質評価は適切に実施されない場合がある。一方,本実施例ではフィッティングに評価値を用い,試し書きデータの品質評価では変調度を用いており,評価指標が変更されている。このように本実施例では指標を変更することで,数1の2つの式形態(数1及び数7)に対してフィッティングの実施及びフィッティング精度の確認をしている。これにより,例えば試し書きデータが数1に合う,つまり試し書きデータが記録パワー調整に適切である場合,数1の2つの式形態の片方に対して行ったフィッティング結果は,もう一方の式形態の指標においても高い相関関係を与え,試し書きデータが適切であることを確認できる。また逆に,試し書きデータが数1に合わない場合,つまり試し書きデータが記録パワー調整に不適切である場合,数1の2つの式形態の片方に対して行ったフィッティング結果は,もう一方の式形態の指標において低い相関関係を与えるため,試し書きデータが不適切であることを確認できる。従って,試し書きデータの品質評価では,フィッティングで用いる指標とは異なる指標を使用することで,記録パワー調整の更なる高精度化が実現される。
本実施例の方法は,記録パワー調整に関わる,記録パワーPwと変調度Mの関係を数1でフィッティングする全ての場合に適用可能である。
なお,上記実施形態は本発明の実施例の一部であって,上記実施例に限られるものではない。本発明の主要部を採用して実施した場合には,細部に違いがあっても,同様の効果が得られることがある。
10:光ディスク,
12:スピンドルモータ,
14:光ピックアップ部,
16:レーザ光,
18:エンコーダ,
20:LD駆動部,
22:制御部,
24:RF信号処理部,
26:デコーダ,
28:Henv,Lenv取得部,
100:光ディスク,
101:管理領域,
102:ID(Disc Information),
103:欠陥管理情報,
104:試し書き領域。

Claims (4)

  1. 数種類の記録パワーPw[m](mは整数)と試し書きした信号の信号振幅から求めた変調度M[m]の関係を、パラメータとして漸近変調度Masy及び記録パワー切片Pint及び漸近記録パワーPasyを持つ変調度特性式M=Masy(1-(Pint-Pasy)/(Pw-Pasy))でフィッティングすることで、前記漸近変調度の最適値であるMasy-opt、前記記録パワー切片の最適値であるPint-opt及び前記漸近記録パワーの最適値であるPasy-optを求めるステップと、
    前記Masy-opt、前記Pint-opt及び前記Pasy-optを用いた前記変調度特性式に前記Pw[m]を代入して得られるM(Pw[m])と前記試し書きから得られる前記変調度M[m]の相関係数rの二乗を算出するステップと、
    前記相関係数rの二乗と予め決められた所定の値を用いて、前記記録パワーPw[m]と前記変調度M[m]の関係が、記録パワー調整に適切であるかを評価するステップを有する
    ことを特徴とする評価方法。
  2. 前記所定の値は0.5であり、前記相関係数rの二乗が0.5未満である場合に、前記試し書きから記録パワー調整をやり直すステップに進むことを特徴とする請求項1記載の評価方法。
  3. 前記所定の値は0.5であり、前記相関係数rの二乗が0.5以上である場合に、最適記録パワーを算出するステップに進むことを特徴とする請求項1記載の評価方法。
  4. 前記相関係数rは下記の数8で計算されることを特徴とする請求項1記載の評価方法。
    Figure 0004586106
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