JP4585832B2 - 溶射用粉末、溶射方法及び溶射皮膜 - Google Patents

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本発明は、イットリウム酸化物の造粒−焼結粉末を含有する溶射用粉末に関する。本発明はまた、そうした溶射用粉末を用いた溶射方法、及びそうした溶射用粉末から形成される溶射皮膜に関する。
半導体製造装置は、プラズマプロセスの際にプラズマによってエロージョン損傷を受ける虞のある部材を含む。こうした部材の多くは金属から主に構成されている。耐プラズマエロージョン性を備えていることから、イットリウム酸化物は、目的の部材のエロージョン損傷を防止するための有効な手段たりうる。しかしながら、部材自体をイットリウム酸化物で作製することは、イットリウム酸化物の加工の難しさからも、またコストが高くなるという点からも不適当である。そこで、目的の部材に耐プラズマエロージョン性を付与するための手段として、イットリウム酸化物を含むコーティングを目的の部材の表面に設けることが行われている。
イットリウム酸化物コーティングの作製技術の一つとしてプラズマ溶射法はよく知られている。プラズマ溶射法は、物理気相成長法や化学気相成長法よりも皮膜を作製する速度が高く、また部材の材料が制限されないという利点を有する。イットリウム酸化物を含む溶射皮膜は、例えば特許文献1及び2に開示されるようなイットリウム酸化物の造粒−焼結粉末からなる溶射用粉末をプラズマ溶射して形成される。
溶射用粉末は通常、内径が数mm程度の細いパウダーチューブを通じて原料粉末供給機から溶射ガンに供給される。従って、チューブ内での閉塞の発生防止及び粉末供給の不安定化防止のためには、溶射用粉末が良好な流動性を備えることが極めて重要である。その点、球形状の粒子から構成される造粒−焼結粉末は、溶融−粉砕粉末及び焼結−粉砕粉末に比べて良好な流動性を備えるため、溶射用粉末として好適である。
イットリウム酸化物が高融点であるため、イットリウム酸化物を含む溶射用粉末は一般的に溶融しにくい性質を有する。しかし、溶射用粉末の溶射を高い付着効率(溶射歩留まり)で実現するためには、溶射用粉末が適度に溶融しやすいことが極めて重要である。その点、一次粒子を造粒及び焼結して得られる二次粒子からなる造粒−焼結粉末は、溶融−粉砕粉末及び焼結−粉砕粉末に比べて適度に溶融しやすい性質を有するため、溶射用粉末として好適である。造粒−焼結粉末はまた、溶融−粉砕粉末及び焼結−粉砕粉末に比べて製造過程での不純物の混入の虞が少ない点でも、溶射用粉末として好適である。
このように造粒−焼結粉末は、溶融−粉砕粉末及び焼結−粉砕粉末に比べて溶射用粉末として好適である。しかしながら、特許文献1及び2に記載の溶射用粉末の場合でも依然として、高い付着効率で溶射皮膜を形成することが難しかったり、溶射時にスピッティングと呼ばれる現象が起こりやすかったりする。従って、特許文献1及び2の溶射用粉末にはまだ改善の余地がある。
特開2002−302754号公報(段落[0018]、段落[0020]) 特開2002−363724号公報(段落[0068]〜段落[0070])
本発明の目的は、イットリウム酸化物を含む溶射皮膜を良好に形成可能な溶射用粉末を提供することにある。本発明の目的はまた、そうした溶射用粉末を用いた溶射方法、及びそうした溶射用粉末から形成される溶射皮膜を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、イットリウム酸化物の造粒−焼結粉末を含有する溶射用粉末を提供する。造粒−焼結粉末は、一次粒子からなるイットリウム酸化物粉末を造粒及び焼結して得られる二次粒子からなり、その造粒−焼結粉末中の二次粒子に含まれる一次粒子の平均粒子径は0.3〜1.5μmであり、焼結後の一次粒子の粒度の分散指数が0.5以下である。
請求項2に記載の発明は、二次粒子の圧壊強度が25〜250MPaである請求項1に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項3に記載の発明は、焼結前の一次粒子の平均粒子径が0.3μm以下である請求項1又は2に記載の溶射用粉末を提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末を溶射する溶射方法を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末を溶射して形成される溶射皮膜を提供する。
本発明によれば、イットリウム酸化物を含む溶射皮膜を良好に形成可能な溶射用粉末が提供される。また本発明によれば、そうした溶射用粉末を用いた溶射方法、及びそうした溶射用粉末から形成される溶射皮膜も提供される。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態に係る溶射用粉末はイットリウム酸化物(Y23)の造粒−焼結粉末からなる。イットリウム酸化物の造粒−焼結粉末は、一次粒子を造粒及び焼結して得られる二次粒子からなる。
造粒−焼結粉末中のイットリウム酸化物の含有量が95質量%よりも少ない場合、さらに言えば99質量%よりも少ない場合、もっと言えば99.9質量%よりも少ない場合には、溶射用粉末から形成される溶射皮膜は良好な耐プラズマエロージョン性を備えない虞がある。従って、造粒−焼結粉末中のイットリウム酸化物の含有量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは99質量%以上、最も好ましくは99.9質量%以上である。本実施形態に係る溶射用粉末の場合、造粒−焼結粉末中のイットリウム酸化物の含有量は、溶射用粉末中のイットリウム酸化物の含有量に換言可能である。
焼結後の一次粒子の平均粒子径が0.3μmよりも小さい場合には、溶射用粉末の溶射時にスピッティングがよく発生して実用上支障がある。従って、少なくとも実用上支障がない程度にまでスピッティングの発生を抑制するためには、焼結後の一次粒子の平均粒子径は0.3μm以上であることが必須である。ただし、たとえ0.3μm以上であっても0.5μmよりも小さい場合には、スピッティングの発生は大して抑制されないことがある。従って、焼結後の一次粒子の平均粒子径は0.5μm以上であることが好ましい。
スピッティングは、過溶融した溶射用粉末が溶射機のノズルの内壁に堆積し、その堆積物が脱離して塊のまま基材に向かって吐き出される現象をいう。この堆積物が溶射皮膜に混入すると、溶射皮膜の組織構造が不均一となるため、溶射皮膜の品質が著しく低下する。さらには、過溶融した溶射用粉末がノズルの内壁に大量に堆積した場合には、堆積物によりノズルが閉塞されて溶射が行えなくこともある。スピッティングの発生は、溶射の際に溶射用粉末が過溶融することによって引き起こされる。従って、焼結後の一次粒子の平均粒子径を比較的大きく設定することは、溶射用粉末の過溶融が抑制されるという点で、スピッティングの発生防止に対して極めて有効である。
焼結後の一次粒子の平均粒子径が1.5μmよりも大きい場合には、溶射用粉末の付着効率が極度に低下して実用上支障がある。従って、少なくとも実用上支障がない程度の付着効率を実現するためには、焼結後の一次粒子の平均粒子径は1.5μm以下であることが必須である。ただし、たとえ1.5μm以下であっても1.3μmよりも大きい場合には、あまり高い付着効率は期待できない。従って、焼結後の一次粒子の平均粒子径は1.3μm以下であることが好ましい。
付着効率の低下は、溶射の際に溶射用粉末が十分に軟化又は溶融しないことによって引き起こされる。溶射の際に溶射用粉末が十分に軟化又は溶融しないまま基材に衝突すると、溶射用粉末が基材に堆積しないで跳ね返るため、付着効率は低下する。従って、焼結後の一次粒子の平均粒子径を比較的小さく設定することは、溶射用粉末の軟化不足又は溶融不足が抑制されるという点で、付着効率の低下防止に対して極めて有効である。
焼結前の一次粒子の平均粒子径が0.3μmよりも大きい場合、さらに言えば0.1μmよりも大きい場合には、焼結後の一次粒子の平均粒子径を0.3〜1.5μmの範囲内に設定することが容易でない。従って、焼結前の一次粒子の平均粒子径は、0.3μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。
二次粒子の圧壊強度が25MPaよりも小さい場合、さらに言えば40MPaよりも小さい場合、もっと言えば50MPaよりも小さい場合には、溶射時に軽度のスピッティングが発生する虞がある。この場合のスピッティングの発生は、造粒−焼結粉末が、原料粉末供給機からパウダーチューブを通じて溶射ガンに供給される時や溶射フレームに供給される時の衝撃により崩壊し、その結果生じる微粒子が過溶融することに起因する。また、造粒−焼結粉末の崩壊によって生じる微粒子は、溶射フレーム中に取り込まれにくいため、溶射用粉末の付着効率が軽度に低下する原因ともなる。従って、スピッティングの発生及び付着効率の低下をより確実に防ぐためには、二次粒子の圧壊強度は25MPa以上であることが好ましく、40MPa以上であることがより好ましく、50MPa以上であることが最も好ましい。
二次粒子の圧壊強度が250MPaよりも大きい場合、さらに言えば200MPaよりも大きい場合、もっと言えば170MPaよりも大きい場合には、溶射用粉末の付着効率が軽度に低下する虞がある。従って、付着効率の低下をより確実に防ぐためには、二次粒子の圧壊強度は250MPa以下であることが好ましく、200MPa以下であることがより好ましく、170MPa以下であることが最も好ましい。
焼結後の一次粒子の粒度の分散指数が0.5よりも大きい場合、さらに言えば0.4よりも大きい場合には、付着効率が軽度に低下する虞がある。この場合の付着効率の低下は、一次粒子のサイズが不揃いなせいで造粒−焼結粉末の溶融が一様に進行しないことに起因する。従って、付着効率の低下をより確実に防ぐためには、分散指数は0.5以下であることが好ましく、0.4以下であることがより好ましい。
造粒−焼結粉末の粒度分布は、溶射時に使用される溶射機の種類や溶射条件に応じて適宜設定されることが好ましい。具体的には、造粒−焼結粉末の粒度分布は、5〜75μm、10〜45μm、15〜45μm、20〜63μm、あるいは25〜75μmであってもよい。粒度分布の下限の値は、造粒−焼結粉末中に占めるその値以下の粒子径を有する粒子の割合が5%以下であることを意味しており、例えば(株)堀場製作所製のレーザー回折式粒度測定機LA−300を用いて求められる。粒度分布の上限の値は、造粒−焼結粉末中に占めるその値以上の粒子径を有する粒子の割合が5%以下であることを意味しており、例えばロータップ試験機(JIS R6002参照)を用いて求められる。例えば粒度分布が5〜75μmである造粒−焼結粉末であれば、5μm以下の粒子径を有する粒子の割合は5%以下であり、かつ、75μm以上の粒子径を有する粒子の割合は5%以下である。本実施形態に係る溶射用粉末の場合、造粒−焼結粉末の粒度分布は、溶射用粉末の粒度分布に換言可能である。
本実施形態に係る溶射用粉末、すなわちイットリウム酸化物の造粒−焼結粉末を製造する際には、まず、イットリウム酸化物粉末と適当な分散媒とを混合することによりスラリーが調製される。スラリーには適当なバインダを添加してもよい。調製されたスラリーを噴霧乾燥造粒機を用いて乾燥することにより造粒粉末が作製される。得られた造粒粉末を焼結し、さらに解砕及び分級をすることによりイットリウム酸化物の造粒−焼結粉末は得られる。
造粒粉末の焼結は、大気中、真空中及び不活性ガス雰囲気中のいずれで行ってもよいが、大気中で行うことが好ましい。また造粒粉末の焼結は、電気炉又はガス炉を用いて行ってもよい。焼結温度は、好ましくは1200〜1700℃、より好ましくは1300〜1700℃である。焼結時における最高温度保持時間は、好ましくは30分〜5時間、より好ましくは2〜4時間である。
本実施形態に係る溶射用粉末を溶射する方法は、プラズマ溶射が好ましい。本実施形態に係る溶射用粉末をプラズマ溶射して形成される溶射皮膜は、良好な耐プラズマエロージョン性を有する。本実施形態に係る溶射用粉末を溶射フレームに供給する方法は内部送給が好ましい。内部送給では、溶射機のフレーム噴出ノズルの中で溶射フレームに溶射用粉末が供給される。内部送給により溶射フレームに溶射用粉末を供給するようにした場合には、溶射用粉末が溶射フレーム中に取り込まれやすいため、溶射用粉末の付着効率が向上する。
本実施形態は、以下の利点を有する。
・ 本実施形態に係る溶射用粉末では、焼結後の一次粒子の平均粒子径が0.3〜1.5μmに設定されている。そのため、本実施形態に係る溶射用粉末によれば、スピッティングの発生及び付着効率の低下が良好に抑制される。従って、本実施形態に係る溶射用粉末によれば、イットリウム酸化物を含む溶射皮膜を良好に形成可能である。
・ 造粒−焼結粉末は一般に、溶融−粉砕粉末及び焼結−粉砕粉末に比べて、流動性が良好であり、付着効率も高い。加えて、造粒−焼結粉末は、溶融−粉砕粉末及び焼結−粉砕粉末に比べて、製造過程での不純物の混入の虞が少ない。従って、造粒−焼結粉末からなる本実施形態に係る溶射用粉末もこれらの利点を有する。なお、イットリウム酸化物の溶融−粉砕粉末は、例えば、イットリウム酸化物粉末を電気炉で溶融し、冷却固化の後に粉砕及び分級して製造される。イットリウム酸化物の焼結−粉砕粉末は、例えば、イットリウム酸化物粉末を焼結した後に粉砕及び分級して製造される。
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・ 溶射用粉末は、造粒−焼結粉末以外の粉末を含有してもよい。ただし、溶射用粉末中の造粒−焼結粉末の含有量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、最も好ましくは98質量%以上である。
・ 溶射用粉末を溶射する方法は、プラズマ溶射以外の方法であってもよい。
・ 溶射用粉末を溶射フレームに供給する方法は、内部送給の代わりに外部送給であってもよい。外部送給では、溶射機のフレーム噴出ノズルの外で溶射フレームに溶射用粉末が供給される。換言すれば、外部送給では、溶射機のフレーム噴出ノズルから噴出された溶射フレームに溶射用粉末が供給される。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
実施例1〜19及び比較例1〜2においては、イットリウム酸化物の造粒−焼結粉末からなる溶射用粉末を調製した。比較例3においては、イットリウム酸化物の溶融−粉砕粉末からなる溶射用粉末を調製した。比較例4においては、イットリウム酸化物の造粒粉末からなる溶射用粉末を調製した。実施例1〜19及び比較例1〜4に係る各溶射用粉末の詳細は表1に示すとおりである。
表1の“一次粒子の平均粒子径”欄中の数値は、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて測定した一次粒子の定方向径(Feret径)の平均値である。同欄中の数値は、実施例1〜19及び比較例1〜2の場合は焼結後の一次粒子の平均粒子径を表し、比較例4の場合は未焼結の一次粒子の平均粒子径を表す。定方向径の測定は、各溶射用粉末中から任意に選択した10個の二次粒子のそれぞれに含まれる50個の一次粒子について行った。定方向径は、粒子をはさむ定方向の二本の平行線の間隔である。
表1の“二次粒子の圧壊強度”欄中の数値は、式:σ=2.8×L/π/d2に従って算出される値σである。式中、σは二次粒子の圧壊強度[MPa]を表し、Lは臨界荷重[N]を表し、dは二次粒子の平均粒子径[mm]を表す。臨界荷重は、圧子により造粒−焼結粉末に一定速度で増加する圧縮荷重を加えたときに、圧子の変位量が急激に増加する時点において造粒−焼結粉末に加えられていた圧縮荷重の大きさである。この臨界荷重の測定は、(株)島津製作所社製の微小圧縮試験装置“MCTE−500”を用いて行った。
表1の“分散指数”欄中の数値は、式:D=[Σ(d−dS)/n}/dSに従って算出される値Dである。式中、Dは分散指数を表し、dは一次粒子の粒子径[μm]を表し、dsは一次粒子の平均粒子径[μm]を表し、nは粒子径を測定した一次粒子の個数を表す。同欄中の数値は、実施例1〜19及び比較例1〜2の場合は焼結後の一次粒子の粒度の分散指数を表し、比較例4の場合は未焼結の一次粒子の粒度の分散指数を表す。
実施例1〜19及び比較例1〜4に係る各溶射用粉末を表2に示す溶射条件に従ってプラズマ溶射して膜厚200μmの溶射皮膜を基材上に形成した。
基材上に設けられた溶射皮膜の重量を測定し、溶射に使用した溶射用粉末の重量に対する溶射皮膜の重量の比率を付着効率として算出した。付着効率の算出値に基づいて、実施例1〜19及び比較例1〜4に係る各溶射用粉末の付着効率を優(◎)、良(○)、可(△)、不良(×)の四段階で評価した。すなわち、付着効率が55%以上の場合には優、50%以上55%未満の場合には良、45%以上50%未満の場合には可、45%未満の場合には不良である。付着効率の算出値と、それに基づく評価の結果を表1の“付着効率”欄に示す。
溶射中のスピッティングの発生の有無に基づいて、実施例1〜19及び比較例1〜4に係る各溶射用粉末を良(○)、不良(×)の二段階で評価した。すなわち、溶射皮膜への堆積物の混入が目視により認められる場合には不良、溶射皮膜への堆積物の混入が目視により認められない場合には良である。この評価の結果を表1の“スピッティング”欄に示す。
Figure 0004585832
Figure 0004585832
表1に示すように、実施例1〜19においては、付着効率及びスピッティングのいずれの評価も可以上と良好である。この結果は、実施例1〜19に係る溶射用粉末によればイットリウム酸化物を含む溶射皮膜が良好に形成されることを示唆するものである。
前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末をプラズマ溶射することを特徴とする溶射方法。
・ 請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末をプラズマ溶射して形成されることを特徴とする溶射皮膜。

Claims (5)

  1. イットリウム酸化物の造粒−焼結粉末を含有する溶射用粉末であって、前記造粒−焼結粉末は、一次粒子からなるイットリウム酸化物粉末を造粒及び焼結して得られる二次粒子からなり、その造粒−焼結粉末中の二次粒子に含まれる一次粒子の平均粒子径が0.3〜1.5μmであり、焼結後の一次粒子の粒度の分散指数が0.5以下であることを特徴とする溶射用粉末。
  2. 二次粒子の圧壊強度が25〜250MPaであることを特徴とする請求項1に記載の溶射用粉末。
  3. 焼結前の一次粒子の平均粒子径が0.3μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶射用粉末。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末を溶射することを特徴とする溶射方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶射用粉末を溶射して形成されることを特徴とする溶射皮膜。
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