JP4583615B2 - 車両重量推定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速段の決定などに利用される車両の重量(車重)を推定する車両重量推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両用自動変速機の変速制御装置は、車速とエンジンのスロットル開度(アクセルペダル操作量)とに基づいて達成すべき変速段を決定するようになっている。また、搭乗者の人数や積載量等により変動する車両の重量を同車両の加速度及び同車両に加わる駆動力等を基にして推定するとともに、同推定された車両重量を前記変速段の決定等に使用し、降坂路走行時にエンジンブレーキを有効に発揮させたり、登坂路走行時の加速性能を向上する変速制御装置も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術においては、車両に加わる駆動力を用いて車両重量を推定する条件が十分に検討されていないため、車両重量の推定精度が良好でないという問題があった。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上記課題に対処すべくなされたものであって、その特徴は、原動機の発生トルクを流体式トルクコンバータを介して駆動輪に伝達する車両の加速度を検出する加速度検出手段と、前記車両の駆動力を推定する駆動力推定手段と、前記検出された加速度と前記推定された駆動力とに基づいて前記車両の重量を推定する車両重量推定手段とを備えた車両重量推定装置において、前記車両が降坂路を走行しているか否かを判定する降坂路走行判定手段と、前記車両が降坂路を走行していると判定された場合に前記車両重量推定手段による車両重量の推定を無効とする推定無効手段とを備えたことにある。
【0005】
上記車両重量推定装置は、加速度検出手段により車両の加速度を検出するとともに、駆動力推定手段により車両の駆動力を推定し、車両重量推定手段により前記検出された加速度と前記推定された駆動力とに基づいて車両の重量を推定する。また、降坂路走行判定手段により車両が降坂路を走行していると判定された場合には、推定無効手段が前記車両重量推定手段による車両重量の推定を無効とする。
【0006】
降坂路走行時においては、車両の駆動力が小さく、十分な精度をもって同駆動力を推定することが困難であるから、降坂路走行時に推定された車両重量は精度が良好でない場合がある。そこで、降坂路走行時に推定される車両重量を無効とすることで、車両重量の推定精度を向上することができる。なお、推定される車両重量を無効とすることは、車両重量の推定自体を停止すること、または車両重量の推定を行うがその結果を最終的な車両重量としては採用しないことの何れであってもよい。
【0007】
この場合において、前記降坂路走行判定手段は、前記原動機に対して同原動機の発生トルクを増大させる指示がなされた時点と、前記車両の速度が所定速度よりも大きくなる時点との関係に基づいて前記車両が降坂路を走行しているか否かを判定するように構成されることが好適である。
【0008】
平坦路及び登坂路の発進時においては、原動機の発生トルクを増大させる指示(例えば、エンジンのスロットル開度を増大させること)があった後に車速が所定速度に到達する。他方、降坂路の発進時においては、原動機の発生トルクを増大させる指示がなされる前に車速が所定速度に到達する。従って、上記のように構成することで、車両が降坂路を走行しているか否かを容易に判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による車両重量推定装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、この車両重量推定装置を含む変速制御装置を車両に搭載した例を概略的に示している。この車両は、原動機としてのエンジン10と、ロックアップクラッチ付流体式トルクコンバータ20と、2乃至3組の遊星歯車ユニットなどから構成された有段(ここでは、前進4段、後進1段)の自動変速機30と、トルクコンバータ20及び自動変速機30に供給される油圧を制御するための油圧制御回路40と、油圧制御回路40に制御指示信号を与える電気制御装置50とを含んでいて、図示しないアクセルペダルの操作により増減されるエンジン10の発生トルクを、ロックアップ付トルクコンバータ20、自動変速機30、及び図示しない差動歯車装置(ディファレンシャルギヤ)などを介して駆動輪へ伝達するようになっている。
【0010】
ロックアップ付トルクコンバータ20は、エンジン10が発生する動力を流体(作動油)を介して自動変速機30に伝達する流体式伝達機構21と、この流体式伝達機構21に対して並列に連結されたロックアップクラッチ機構22とからなっている。流体式伝達機構21は、図示を省略したエンジン10のクランク軸と一体的に回転するトルクコンバータ入力軸12に連結されたポンプ羽根車21aと、同ポンプ羽根車21aが発生する作動油の流れにより回転されるとともに自動変速機30の入力軸31に連結されたタービン羽根車21bと、図示を省略したステータ羽根車とを含んでいる。ロックアップクラッチ機構22は、ロックアップクラッチを含んで構成されていて、接続された油圧制御回路40による作動油の給排により、トルクコンバータ入力軸12と自動変速機30の入力軸31とを同ロックアップクラッチにより機械的に結合してこれらを一体的に回転させる係合状態と、前記ロックアップクラッチによる機械的な結合を解除してエンジン10の発生トルクを自動変速機30に伝達しない非係合状態とを達成し得るようになっている。
【0011】
自動変速機30は、前記入力軸31と、図示を省略した車両の駆動輪に差動歯車装置などを介して連結された出力軸32とを備えていて、接続された油圧制御回路40による作動油の給排により作動される複数の油圧式摩擦係合装置の組合わせに応じ、複数の前進変速段(前進ギヤ段)および後進ギヤ段のうちの1つを選択的に成立させ、選択されたギヤ段を介して入力軸31と出力軸32とを一体的に回転させる周知の有段式遊星歯車装置として構成されている。この自動変速機30は、1速及び2速を除く変速段(3速,4速)において駆動輪側からエンジン10を駆動する逆駆動状態(エンジンブレーキ状態)が達成されるようになっている。一方、1速及び2速においては、図示しないワンウエイクラッチの作動により前記逆駆動状態が達成されない状態と、図示しない摩擦係合部材を係合させて前記ワンウエイクラッチの機能を非作動とすることで前記逆駆動状態が達成される状態とに制御され得るようになっている。
【0012】
油圧制御回路40は、電気制御装置50からの信号によりON−OFF駆動される複数の電磁弁(図示省略)を含んでいて、前記電磁弁の作動の組み合わせに基づいてロックアップクラッチ機構22及び自動変速機30に対する作動油の給排を行うようになっている。
【0013】
電気制御装置50は、何れも図示を省略したCPU、メモリ(ROM,RAM)、及びインタフェースなどから成るマイクロコンピュータであって、スロットル開度センサ61、エンジン回転速度センサ62、タービン回転速度センサ63、出力軸回転速度センサ64、及びブレーキスイッチ65と接続されていて、これらのセンサ及びスイッチが発生する信号を入力するようになっている。
【0014】
スロットル開度センサ61は、エンジン10の吸気通路に設けられ図示しないアクセルペダルの操作に応じて開閉されるスロットルバルブ11の開度を検出し、同スロットル開度thを表す信号を発生するようになっている。エンジン回転速度センサ62は、エンジン10の回転速度を検出し、同エンジン回転速度neを表す信号を発生するようになっている。タービン回転速度センサ63は、自動変速機の入力軸31の回転速度を検出し、同タービン回転速度ntを表す信号を発生するようになっている。出力軸回転速度センサ64は、自動変速機の出力軸32の回転速度を検出し、同出力軸回転速度(即ち、車速に比例する値)nоを表す信号を発生するようになっている。ブレーキスイッチ65は、サービスブレーキ用のブレーキペダル70の操作・非操作に応じて、ハイレベル(「1」)信号及びローレベル信号(「0」)にそれぞれ変化するブレーキ作動信号stopを出力するようになっている。
【0015】
次に、上記自動変速機の変速制御について説明する。電気制御装置50は、出力軸回転速度(車速)nоとスロットル開度thとで構成される図2(A)に示した変速マップをメモリ内に記憶しており、検出された出力軸回転速度(車速)nоと検出されたスロットル開度thにより定まる点が同変速マップに示された変速線を横切るとき、同変速線に従う変速を行うように油圧制御回路40の電磁バルブを制御する。
【0016】
同様に、電気制御装置50は、出力軸回転速度nоとスロットル開度thとで構成される図3に示したロックアップクラッチ作動マップをメモリ内に記憶しており、検出された出力軸回転速度nоと検出されたスロットル開度thとが前記ロックアップクラッチ作動マップのロックアップ領域にあるとき、油圧制御回路40の電磁バルブを制御してロックアップクラッチ機構22を係合状態とする。
【0017】
更に、電気制御装置50は、搭乗人数や荷物の実積載量に応じて変化する車両重量mを推定していて、同車両重量mが所定値m0以上のとき、上記変速マップを図2(A)に示したものから図2(B)に示したものに切換えて達成される低速段領域を拡大するとともに、1速及び2速におけるワンウエイクラッチを非作動としてエンジンブレーキ効果を発揮させる。なお、この変速制御は、電気制御装置50のマイクロコンピュータが変速制御プログラムを実行することにより達成される。
【0018】
次に、上記のように構成された電気制御装置50が実行する車両重量mの推定原理について説明する。車両の運動方程式は、車両質量をm、加速度をdv、車両に働く力のうち道路勾配による力を除いた力をF(以下、実質駆動力Fと云う。
)、道路勾配をΘ、重力加速度をgとすれば、数1に示した通りとなる。
【0019】
【数1】
m・dv=F−m・g・sinΘ
【0020】
上記数1の左辺における車両の加速度dvは、車速の微分値であるあから、車速に対応する出力軸回転速度nоを微分(時間微分)することで算出され得る。なお、車両の加速度dvは、車両に搭載された加速度センサの出力から求めることもできる。
【0021】
上記数1の右辺における実質駆動力Fは、エンジン10の発生するトルクに基いてトルクコンバータ20を介して得られる駆動力F0から走行抵抗RLを差し引くことで求められる。
【0022】
上記車両の駆動力F0は、ロックアップクラッチが係合状態にある場合、エンジン10のスロットル開度th(又は、アクセル操作量、吸入空気量等で表されるエンジン負荷)とエンジン回転速度neとからエンジン10の出力トルクT0を推定し、この出力トルクT0に自動変速機30が達成している変速段のギヤ比k1、同変速段のギヤ効率k2、及び及び差動歯車機構のギヤ効率k3などの定数を乗じることで求めることができる。この場合、エンジン10が静的状態(定常状態)で運転されていれば、スロットル開度thとエンジン回転速度neとから同エンジン10の出力トルクT0をある程度の精度をもって求めることができる。しかしながら、車両の発進時においてエンジン10は過渡的状態で運転されることが殆どであるから、エンジン10の出力トルクT0を精度良く求めることは一般に困難である。
【0023】
一方、ロックアップクラッチが非係合状態にある場合、即ち、流体式伝達機構21にてトルク伝達を行っている場合、エンジン10の出力トルクT0に応じたトルクコンバータの出力トルクTは下記数2に基づき求めることができる。下記数2は過渡的な運転状態にあっても成立するので、同数2を用いることによりエンジン10の運転時におけるトルクコンバータ20の出力トルクTを精度良く求めることができる。なお、下記数2において、λは流体式伝達機構21のトルク増幅率であり、Cpは同流体式伝達機構21の容量係数である。
【0024】
【数2】
T=λ・Cp・ne2
【0025】
従って、上記駆動力F0は、下記数3により求めることができる。この数3において、定数kは、自動変速機30が達成している変速段のギヤ比k1、同変速段のギヤ効率k2、及び差動歯車機構のギヤ効率k3、及び補正係数k4の積である。
【0026】
【数3】
F0=k・λ・Cp・ne2
【0027】
一方、上記走行抵抗RLは、ころがり抵抗などの摩擦抵抗R1と空気抵抗R2の和である。ころがり抵抗などの摩擦抵抗R1は車両に固有の一定値であるから、予め測定により求めておくことができる。空気抵抗R2は、車速の2乗に略比例して変化する値であるが、ある車両について車速と空気抵抗R2との関係を予め測定により求めておくとともに実際の車速を検出するように構成すれば、実際の空気抵抗R2を求めることができる。以上から、車速(本例では、出力軸回転速度nо)を検出することにより、走行抵抗RL(=R1+R2)を求めることができる。従って、実質駆動力Fは、下記数4により求めることができる。
【0028】
【数4】
F=k・λ・Cp・ne2−RL
【0029】
ところで、上記数1によれば、車両重量mは道路勾配Θを求めなければ求めることができない。一方、上記数1は異なる時刻t1,t2においても成立するから、下記数5及び数6を得ることができる。ここでF(t1)、dv(t1)、及びΘ(t1)は、ぞれぞれ第1の時点の時刻t1における実質駆動力F、加速度dv、道路勾配Θであり、F(t2)、dv(t2)、及びΘ(t2)は、ぞれぞれ第2の時点の時刻t2における実質駆動力F、加速度dv、道路勾配Θである。
【0030】
【数5】
m・dv(t1)=F(t1)−m・g・sinΘ(t1)
【0031】
【数6】
m・dv(t2)=F(t2)−m・g・sinΘ(t2)
【0032】
また、一般に時刻t1と時刻t2との時間差が小さければ、道路勾配Θ(t1)と道路勾配Θ(t2)は等しいと仮定することができる。この仮定と上記数5及び数6とから下記数7が得られる。
【0033】
【数7】
m=(F(t2)−F(t1))/(dv(t2)-dv(t1))
【0034】
更に、本装置においては、後述するようにマイクロコンピュータにより、所定時間tsの経過毎に実質駆動力F(t)及び加速度dv(t)を求めるとともに、連続するn個(本例においては、n=10個)の実質駆動力F(t)及び加速度dv(t)の平均値(実際には平均値に対応した積分値)を求めることで、実質駆動力F(t)及び加速度dv(t)の精度を向上するようになっている。即ち、実質駆動力F(t1)、加速度dv(t1)、実質駆動力F(t2)、及び加速度dv(t2)は、下記数8〜数11により求められる。
【0035】
【数8】
F(t1)={F(t1)+ F(t1-ts)+F(t1-2・ts)+…+F(t1-8・ts)+F(t1-9・ts)}/10
【0036】
【数9】
dv(t1)={dv(t1)+dv(t1-ts)+dv(t1-2・ts)+…+dv(t1-8・ts)+dv(t1-9・ts)}/10
【0037】
【数10】
F(t2)={F(t2)+ F(t2-ts)+F(t2-2・ts)+…+F(t2-8・ts)+F(t2-9・ts)}/10
【0038】
【数11】
dv(t2)={dv(t2)+dv(t2-ts)+dv(t2-2・ts)+…+dv(t2-8・ts)+dv(t2-9・ts)}/10
【0039】
次に、電気制御装置50が上記原理に基づいて行う車両重量mの推定に係る実際の作動について、図4〜図8を参照しながら説明する。なお、図4〜図6及び図8は、電気制御装置50のマイクロコンピュータが実行するプログラムを機能ブロック図で表したものであり、これらのプログラムはROM内に記憶されている。また、図4〜図6及び図8において、ne,nt,nо,th,及びstopは、上述の各センサ及びスイッチ61〜65により得られる変数であり、siftは上述の変速制御プログラムの実行によりマイクロコンピュータが認識している自動変速機30の実際の変速指令値である。
【0040】
マイクロコンピュータは、図4に示したように、上記数4に基づいて実質駆動力Fを推定するための駆動力推定プログラム100と、上記数7〜数11に基づいて車両重量mを推定する二点差分による車両重量推定プログラム200と、降坂路判定プログラム(降坂路判定手段)300とを実行するようになっている。また、マイクロコンピュータは、ゲート(推定無効手段)400の機能を実行することにより、降坂路判定プログラム300の判定結果に基づき、二点差分による車両重量推定プログラム200の実行により推定した車両重量mを降坂路走行時には無効とし、平坦路走行時又は登坂路走行時において推定された推定車両重量mのみを正規の車両重量mとして上記変速制御プログラムに出力するようになっている。以下、各プログラムについて順に説明する。
【0041】
(駆動力推定プログラム)
マイクロコンピュータは図5に詳細に示した上記駆動力推定プログラム100を所定時間ts(ここでは、20msec)の経過毎に実行し、駆動力Fを推定するようになっている。具体的に述べると、マイクロコンピュータはブロック110にてエンジン回転速度neの逆数1/neを求め、ブロック120にてタービン回転速度ntとの積を求めることにより速度比e(=nt/ne)を求める。
【0042】
次いで、マイクロコンピュータはブロック130にて、速度比eと積値λ・Cpとの関係を示すマップ(ルックアップテーブル、以下「λ・Cpマップ」と云う。)と上記ブロック120により求めた実際の速度比eとから実際の積値λ・Cp(e)を算出する。上記ブロック130にて用いるλ・Cpマップは、予め実験に基づいて作成され、電気制御装置50のROMに記憶されている。なお、このλ・Cpマップは、自動変速機30の変速段を1速に固定しておき、積載量を変更することにより車両重量を種々の値に変化させた車両を平坦路及び登坂路(即ち、降坂路を除く)にて走行させ、実際の速度比eに対する実際のλ・Cpを測定することで作成する。実際の積値λ・Cpは、エンジン10の実際の出力トルクT0(トルクセンサにより計測)及び実際のエンジン回転速度ne(エンジン回転速度センサから計測)と、上記数2とに基づいて求める。
【0043】
次に、マイクロコンピュータはブロック140にて上記ブロック130にて求めた積値λ・Cpとエンジン回転速度neの2乗ne2との積(λ・Cp・ne2)を求め、上記数3にしたがってブロック150にて前記積値(λ・Cp・ne2)を定数k´倍して上記駆動力F0を求める。この定数k´は、1速のギヤ比k1´と、同1速のギヤ効率k2´と、上記差動歯車装置のギヤ効率k3の積に、所定の定数k4´を乗じた値である。
【0044】
一方、マイクロコンピュータはブロック160にて、自動変速機30の出力軸回転速度noと走行抵抗RLとの関係を記憶したマップ(ルックアップテーブル、以下「走行抵抗マップ」と云う。)と、実際の出力軸回転速度noとから実際の走行抵抗RLを求める。なお、上記走行抵抗マップも、予め実験に基づいて作成され、電気制御装置50のROMに記憶されている。そして、マイクロコンピュータは、上記数4に従い、ブロック170にて上記駆動力F0(=k´・λ・Cp・ne2)から上記走行抵抗RLを減じ、これにより推定駆動力F(推定された実質駆動力F)を求め、以下に説明する二点差分による車両重量推定プログラム200において使用する。
【0045】
(二点差分による車両重量推定プログラム)
マイクロコンピュータは図6に詳細に示した上記二点差分による車両重量推定プログラム200を上記所定時間tsの経過毎に実行し、車両重量mを推定するようになっている。具体的に述べると、マイクロコンピュータはブロック205にて出力軸回転速度noが所定車速spd0(例えば、0.1km/h)に相当する値より大きいか否かを判定し、出力軸回転速度noが所定車速spd0より大きい場合には値「1」を、小さい場合には値「0」を出力する。同時にマイクロコンピュータはブロック210にてスロットル開度thが所定スロットル開度th0(例えば、1%)より大きいか否かを判定し、スロットル開度thが所定スロットル開度th0より大きい場合には値「1」を、小さい場合には値「0」を出力する。
【0046】
次いで、マイクロコンピュータはブロック215にて上記ブロック205と上記ブロック210の出力の論理積を求める。具体的には、出力軸回転速度noが所定車速spd0より大きく、且つ、スロットル開度thが所定スロットル開度th0より大きいか否かを判定し、「Yes」と判定される場合、即ち、車両が発進状態にあると判定した場合にのみ値「1」をブロック220に出力する。即ち、上記ブロック205,210,215は、車両が発進したか否かを検出する発進検出手段を構成している。次いで、マイクロコンピュータは、ブロック220にて前記ブロック215の出力を論理反転し、ブロック225に出力する。この結果、ブロック225の入力信号は、車両の発進が検出されるまでは値「1」であり、同発進が検出されたときに値「1」から値「0」へと変化する。
【0047】
マイクロコンピュータは、続くブロック225にて同ブロック225の入力信号を第1所定時間(例えば、500msec)遅延し、同遅延した信号を第1駆動力積分ブロック230の積分許可信号(イネーブル信号)、及び第1加速度積分ブロック240の積分許可信号(イネーブル信号)として出力する。
【0048】
一方、マイクロコンピュータは、第1駆動力積分ブロック230にて、上記駆動力推定プログラム100の実行により所定時間tsの経過毎に更新される推定駆動力Fの値の過去10個分の合計を求める。即ち、F1(-n)をn回前の駆動力推定プログラム100の実行により求められた推定駆動力F1とすると、第1駆動力積分ブロック230により求められる積分値ΣF1は、下記数12にて与えられる。
【0049】
【数12】
ΣF1=F1(0)+F1(-1)+F1(-2)+・・・+F1(-8)+F1(-9)
【0050】
この第1駆動力積分ブロック230は、前記遅延ブロック225から与えられる積分許可信号が値「1」であるときのみ上記数12の演算を行い、同積分許可信号が値「1」から値「0」に変化した時点でそのときの積分値ΣF1を保持する。この結果、第1駆動力積分ブロック230は、車両発進後約320msecから500msec内において算出された推定駆動力Fの積分値(総和)ΣF1を出力することになる。この期間は図7における時刻t1´〜t1に相当している。
【0051】
また、マイクロコンピュータは、ブロック235にて前記所定時間tsの経過毎に現在の出力軸回転速度nоと同所定時間ts前の出力軸回転速度nоoldとの差分を求めることにより、同出力軸回転速度nоの時間微分値を求め、これに定数を乗じることで車両の加速度dvを演算する。また、マイクロコンピュータは第1加速度積分ブロック240にて、前記所定時間tsの経過毎に更新される加速度dvの値の過去10個分の合計を求める。即ち、dv1(-n)をn・ts前に演算された加速度dvとすると、第1加速度積分ブロック240により求められる積分値Σdv1は、下記数13にて与えられる。
【0052】
【数13】
Σdv1=dv1(0)+dv1(-1)+dv1(-2)+・・・+dv1(-8)+dv1(-9)
【0053】
この第1加速度積分ブロック240は、上記第1駆動力積分ブロック230と同様に、前記遅延ブロック225から与えられる積分許可信号が値「1」であるときのみ上記数13の演算を行い、同積分許可信号が値「1」から値「0」に変化した時点でそのときの積分値Σdv1を保持する。この結果、第1加速度積分ブロック240は、車両発進後約320msec(時刻t1´)から500msec(時刻t1)内において算出された加速度dvの積分値Σdv1を出力する。
【0054】
このように、車両が発進されると、マイクロコンピュータは、図7に示した時刻t1´〜t1間(第1の時点である時刻t1を含む第1所定期間)の推定駆動力F及び加速度dvの総和を求め(即ち、積分して)、第1駆動力積分値ΣF1及び第1加速度積分値Σdv1を求める。
【0055】
同時に、マイクロコンピュータはブロック250にて自動変速機30の変速段が1速であるか否かを判定していて、変速段が1速であるときブロック250から値「1」を、1速でないとき値「0」を出力する。また、マイクロコンピュータはブロック255にて現在の推定駆動力Fと上記所定時間ts前の推定駆動力Foldとの差を求めることにより、推定駆動力Fの時間微分値(dF/dt)を求め、続くブロック260にて同推定駆動力Fの時間微分値(dF/dt)が0より大きいか否かを判定し、同時間微分値(dF/dt)が0より大きい場合に同ブロック260から値「1」を、0より小さい場合に値「0」を出力する。このブロック260は、図示を省略したが、上記ブロック215と接続されていて、同ブロック215の出力に基づいて、発進後において1回のみ値「1」から値「0」への変化が許容されるようになっている。即ち、ブロック260は、車両の発進後において推定駆動力が最初に最大値となったことを検出する最大値発生検出手段を構成している。
【0056】
そして、マイクロコンピュータは、ブロック265にて前記ブロック250と前記ブロック260の出力の論理積を求める。車両発進直後においては、車両の変速段は1速であり、且つ通常は実際の車両の駆動力も時間経過とともに増大するから、前記ブロック250と前記ブロック260の出力はともに値「1」である。従って、マイクロコンピュータはブロック265から値「1」を出力する。
【0057】
その後、アクセルペダルの踏込みが戻される等の理由によりエンジン10の発生トルクが減少すると、推定駆動力Fの時間微分値(dF/dt)は0より小さくなる(負となる)。従って、ブロック260から出力される値は値「1」から値「0」へと変化し、これによりブロック265から出力される値も値「1」から値「0」へと変化する。即ち、ブロック265の出力は、推定駆動力Fが発進後において初めて最大値となったときに、値「1」から「0」へと変化する。
【0058】
一方、マイクロコンピュータは、第2駆動力積分ブロック270にて、上記第1駆動力積分ブロック230と同様に、前記所定時間tsの経過毎に更新される推定駆動力Fの値の過去10個分の合計を求める。即ち、F2(-n)をn回前の駆動力推定プログラム100の実行により求められた推定駆動力F2とすると、第2駆動力積分ブロック270により求められる積分値ΣF2は、下記数14にて与えられる。
【0059】
【数14】
ΣF2=F2(0)+F2(-1)+F2(-2)+・・・+F2(-8)+F2(-9)
【0060】
この第2駆動力積分ブロック270は、前記ブロック265から与えられる積分許可信号が値「1」であるときのみ上記数14の演算を行い、同積分許可信号が値「1」から値「0」に変化した時点でそのときの積分値ΣF2を保持する。前述したように、ブロック265の出力は、推定駆動力Fが発進後において初めて最大値となったときに、値「1」から「0」へと変化する。この結果、第2駆動力積分ブロック270は、推定駆動力Fが最大値となった図7に示す時刻t2から約180msec前の時刻t2´までの期間において算出された推定駆動力Fの積分値(総和)ΣF2を出力することになる。
【0061】
また、マイクロコンピュータは、第2加速度積分ブロック275にて、前記所定時間tsの経過毎に更新される加速度dvの値の過去10個分の合計を求める。即ち、dv2(-n)をn・ts前に演算された加速度dvとすると、第2加速度積分ブロック275により求められる積分値Σdv2は、下記数15にて与えられる。
【0062】
【数15】
Σdv2=dv2(0)+dv2(-1)+dv2(-2)+・・・+dv2(-8)+dv2(-9)
【0063】
この第2加速度積分ブロック275は、上記第2駆動力積分ブロック270と同様に、前記ブロック265から与えられる積分許可信号が値「1」であるときのみ上記数15の演算を行い、同積分許可信号が値「1」から値「0」に変化した時点でそのときの積分値Σdv2を保持する。この結果、第2加速度積分ブロック275は、上記の時刻t2´〜t2までにおいて算出された加速度の積分値(総和)Σdv2を出力する。
【0064】
このように、車両の発進後において推定駆動力Fが最大値となると、マイクロコンピュータは、図7に示した時刻t2´〜t2間(第2の時点である時刻t2を含む第2所定期間)の推定駆動力F及び加速度dvを積分して、それぞれ第2駆動力積分値ΣF2び第2加速度積分値Σdv2を求める。
【0065】
マイクロコンピュータは、ブロック280にて、上記ブロック270によって演算された第2駆動力積分値ΣF2から上記ブロック230によって演算された第1駆動力積分値ΣF1を減算し、その結果(ΣF2−ΣF1)をブロック290に出力する。同様に、マイクロコンピュータは、ブロック285にて、上記ブロック275によって演算された第2加速度積分値Σdv2から上記ブロック240によって演算された第1加速度積分値Σdv1を減算し、その結果(Σdv2−Σdv1)をブロック290に出力する。
【0066】
上記ブロック290は、上記ブロック265から入力されてくる信号が値「1」から値「0」へと変化したとき、即ち、発進後において推定駆動力Fが最大値となったとき、上記ブロック280により求められた差(ΣF2−ΣF1)を上記ブロック285により求められた差(Σdv2−Σdv1)で除した結果を出力する。この結果、上記数7、上記数8〜数11、及び上記数12〜数15により明らかなように、車両重量推定値mが求められ、ブロック290から出力される。
【0067】
なお、車両の発進後において、ブロック260にて推定駆動力Fの最大値が検出される前に自動変速機30の変速が発生し、変速段が1速でなくなった場合には、その時点でブロック250、従ってブロック265の出力が値「1」から値「0」へと変化するから、この変化が生じた時点から約180msec前までの間の推定駆動力Fと加速度dvがブロック270及びブロック275にてそれぞれ積分され、上記と同様にして車両重量mが推定される。
【0068】
(降坂路判定プログラム)
更に、マイクロコンピュータは図8に詳細に示した上記降坂路判定プログラム300を上記所定時間tsの経過毎に実行している。具体的に説明すると、マイクロコンピュータはブロック310にてタービン回転速度ntが所定値(250rpm)より大きいか否かを判定し、大きい場合に値「1」を、小さい場合には値「0」を出力する。同時に、マイクロコンピュータはブロック320にてスロットル開度thが「0」より大きいか否かを判定し、「0」より大きい場合には値「1」を、小さい場合には値「0」を出力する。
【0069】
次いで、マイクロコンピュータは、ブロック330にてこれらのブロック310,320の出力の排他的論理和(2入力のうち、何れかの入力値が「1」で他が「0」の場合に出力が「1」となり、その他の場合には出力が「0」となる)を求め、ブロック340に出力する。
【0070】
車両が平坦路又は登坂路において発進する場合には、スロットル開度thが増大してブロック320の出力が値「1」となった後に、タービン回転速度nt(出力軸回転速度nо(車速)に応じた値)が増大してブロック310の出力が値「1」に変化する。従って、ブロック330はスロットル開度thが「0」より大きくなったときから車速がタービン回転速度250rpmに相当する値に増大するまで値「1」を出力することになる。他方、車両が降坂路において発進する場合には、スロットル開度thが0より大きくなる前に車速がタービン回転速度250rpmに相当する値より大きくなる。従って、この場合、ブロック330は、車速がタービン回転速度250rpmに相当する値に増大してから、スロットル開度thが「0」より大きくなるまで値「1」を出力する。
【0071】
また、マイクロコンピュータはブロック350にて、上記ブロック320の出力から上記ブロック310の出力を減じ、その結果をブロック340に出力する。従って、ブロック350の出力は、スロットル開度thの立上り(エンジン10のスロットル開度thの増大)がタービン回転速度nt(車速に応じた値)の立上りに先行して行われる場合(登坂路、平坦路走行時)には「+1」となり、タービン回転速度の立上りntがスロットル開度thの立上りに先行して行われる場合は「−1」となり(降坂路走行時)、タービン回転速度ntの立上りとスロットル開度thの立上りとが同時に行われる場合は「0」となる。このように、本実施形態は、エンジン10のスロットル開度thの増大がなされた時点と、車速に応じた値が所定値(タービン回転速度250rpmに相当する値)より大きくなる時点との関係に基いて車両が降坂路を走行しているか否かを判定している。
【0072】
同時に、マイクロコンピュータはブロック360にて出力軸回転速度nоが「0」より大きいか否かを判定し、出力軸回転速度noが「0」より大きい場合には値「1」を、小さい場合には値「0」をブロック340に出力する。また、マイクロコンピュータはブロック370にてブレーキ作動信号stopの値が「0」か否かを判定し、同ブレーキ作動信号stopの値が「0」の場合(即ち、ブレーキペダル70が操作されていない場合)に値「1」を、同ブレーキ作動信号stopの値が「1」の場合に値「0」をブロック340に出力する。
【0073】
マイクロコンピュータは、ブロック340にて、上記ブロック330、360及びブロック370の出力が総て値「1」の場合にのみ、上記ブロック350の出力をブロック380に出力する。この結果、ブロック340の出力は、車両が平坦路又は登坂路にある場合には、ブレーキペダル70が非操作状態(ブロック370参照)で、車速が「0」より大きく(ブロック360参照)、スロットル開度thが「0」より大きくなったときから車速がタービン回転速度250rpmに相当する値に増大するまで(ブロック310〜330参照)値「1」となる。他方、ブロック340の出力は、車両が降坂路にある場合には、ブレーキペダル70が非操作状態(ブロック370参照)で、車速が「0」より大きく(ブロック360参照)、車速がタービン回転速度250rpmに相当する値より大きくなったときからスロットル開度thが「0」より大きくなるまで(ブロック310〜330参照)値「−1」となる。また、ブロック340の出力は、上記以外の場合に、値「0」となる。
【0074】
そして、マイクロコンピュータは、ブロック380にて上記ブロック340の出力を積分する。従って、車両が平坦路又は登坂路にて発進した場合には、同ブロック380の出力値Σは「0」より大きい値となり、車両が降坂路にて発進した場合には「0」より小さくなる。次いで、マイクロコンピュータはブロック390にて、上記ブロックの出力値Σが「0」より大きいか否かを判定し、出力値Σが「0」より大きいとき許可信号fαを値「1」として出力し、出力値Σが「0」以下のとき許可信号fαを値「0」として出力する。
【0075】
このブロック390の出力、即ち許可信号fαは図4に示したゲート400に入力される。ゲート400は、上記二点差分による車両重量推定プログラム200の実行により推定した車両重量mを、前記許可信号fαの値が「1」のとき有効として出力し、同許可信号fαの値が「0」のとき無効として出力しない。この結果、平坦路走行時又は登坂路走行時において推定された推定車両重量mのみが正規の車両重量mとして上述の変速制御プログラムにおいて使用されることになる。
【0076】
以上、説明したように、本実施形態においては、車両重量mを推定するために必要な駆動力F0を、λCpマップから求めることとした。これにより、車両の駆動力F0を、速度比eに対するトルク増幅率λ及び容量係数Cpを個別にマップ化して記憶し、これらのマップから個々に得られるトルク増幅率λ及び容量係数Cpの積値から求める場合に比べて、一層精度良く、しかもメモリの容量を増大することなく推定することができ、その結果、車両重量mの推定精度が向上する。更に、λCpマップは、車両重量mの推定精度が低下する降坂路走行時を除いたデータにより作成されるとともに、降坂路判定プログラム300及びゲート400により、降坂路走行時に推定された車両重量mは無効としているので、この点においても車両重量mの推定精度が向上する。降坂路走行時は車両重量mの推定に使用する駆動力F0が小さく、同駆動力F0の精度が良くないからである。
【0077】
また、本実施形態においては、車両発進直後の所定期間(図7に示した時刻t1´〜t1間)に求められた推定駆動力F及び加速度dvの平均値(実際の計算上は積分値に相当する総和)と、車両発進後に初めて車両の推定駆動力Fが最大値となった時点から過去に遡る所定期間(図7に示した時刻t2´〜t2)に求められた推定駆動力F及び加速度dvの平均値(実際の計算上は積分値に相当する総和)とに基づいて、車両重量mを推定しているから、同推定駆動力F及び同加速度dvの精度を高めることができ、その結果、車両重量mの推定精度が向上する。特に、出力軸回転速度nоには、車両の駆動力伝達系に生じる捩り振動に基づくサスペンション、プロペラシャフト、エンジン10等に発生する固有振動が重畳するから、出力軸回転速度nоを時間微分することで加速度dvを求める上記実施形態においては、加速度dv(即ち、車両重量m)の推定精度を大きく向上することができる。
【0078】
以上,本発明の一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は同実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、数9(数13)と数11(数15)とに基づいて、出力軸回転速度nоを微分した加速度dvの積分値Σdv1,Σdv2を求めるようにしていたが、これらは、下記数16、数17に示したように、時刻t1´,t1,t2´,t2における車速(出力軸回転速度nо)であるv(t1´),v(t1),v(t2´),v(t2)から求めるように構成することもできる。
【0079】
【数16】
Figure 0004583615
【0080】
【数17】
Figure 0004583615
【0081】
これによれば、出力軸回転速度nоの微分値を計算する必要がないので、制御を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両重量推定装置を含む変速制御装置を車両に搭載した場合のシステム構成図である。
【図2】(A)及び(B)は、図1に示した電気制御装置が変速制御に使用する変速線図である。
【図3】図1に示した電気制御装置がロックアップ機構の制御に使用するマップである。
【図4】図1に示した電気制御装置のマイクロコンピュータが実行するプログラムを機能ブロックで表した図である。
【図5】図4に示した駆動力推定プログラムの詳細を機能ブロックで表した図である。
【図6】図4に示した二点差分による車両重量推定プログラムの詳細を機能ブロックで表した図である。
【図7】車両発進後における推定駆動力とスロットル開度の変化を示すタイムチャートである。
【図8】図4に示した降坂路判定プログラムの詳細を機能ブロックで表した図である。
【符号の説明】
10…エンジン、11…スロットルバルブ、12…トルクコンバータ入力軸、20…トルクコンバータ、21…流体式伝達機構、21a…ポンプ羽根車、21b…タービン羽根車、22…ロックアップクラッチ機構、30…自動変速機、31…入力軸、32…出力軸、40…油圧制御回路、50…電気制御装置、61…スロットル開度センサ、62…エンジン回転速度センサ、63…タービン回転速度センサ、64…出力軸回転速度センサ、65…ブレーキスイッチ。

Claims (2)

  1. 原動機の発生トルクを流体式トルクコンバータを介して駆動輪に伝達する車両の加速度を検出する加速度検出手段と、
    前記車両の駆動力を推定する駆動力推定手段と、
    前記検出された加速度と前記推定された駆動力とに基づいて前記車両の重量を推定する車両重量推定手段とを備えた車両重量推定装置において、
    前記車両が降坂路を走行しているか否かを判定する降坂路走行判定手段と、
    前記車両が降坂路を走行していると判定された場合に前記車両重量推定手段による車両重量の推定を無効とする推定無効手段とを備えたことを特徴とする車両重量推定装置。
  2. 請求項1に記載の車両重量推定装置において、
    前記降坂路走行判定手段は、前記原動機に対して同原動機の発生トルクを増大させる指示がなされた時点と、前記車両の速度が所定速度よりも大きくなる時点との関係に基づいて前記車両が降坂路を走行しているか否かを判定するように構成されたことを特徴とする車両重量推定装置。
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