JP4582618B2 - 温度センサ - Google Patents

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Description

本発明は温度センサに関する。本発明の温度センサは、自動車の排気ガス浄化装置の触媒コンバータ内部や排気管内といった流体(例えば排気ガス)が流通する流通管内に感温素子を配置させて、流体の温度を検知する場合に用いて好適である。
従来より、車両の排気管に設けられ、排気ガスの温度を検出するために用いられる温度センサ、いわゆる排気温センサが知られている。そして、この種の温度センサとして、感温部としての白金系材料よりなる金属抵抗体を搭載したセラミック基板を組み付けた構造を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この温度センサについて詳細構成を示すと、図7に示すように、筒状の金属製からなるケース80内にセラミック基板81が保持部材90により固定されている。セラミック基板81は、図8に示すように、一面に配線層81aが施された細長い板状をしている。このセラミック基板81の先端側には白金系材料等のサーミスタ材料からなる金属抵抗体82が印刷され、後端側には配線層81aを介して金属抵抗体82と電気的に接続される端子83が固定されている。セラミック基板81の端子83は、図7に示すように、スペーサ93を貫通してケース80より突出するMIケーブル91の芯線92に接続されている。また、ケース80の先端から長さL1の位置にはフランジ部80aが形成され、フランジ部80aの外周にはナット94が回動可能に設けられている。なお、このフランジ部80aの先端側には排気管の取付座面に密着して排気ガスが漏出するのを防止するシール面80cが形成されている。さらに、ケース80の先端側には、排気ガスをケース80の内部に流通させる流体流通口80bが複数形成されている。なお、MIケーブル91はシース芯線とも呼ばれ、筒状の金属からなる外筒の内側に芯線92を有し、外筒内をセラミック等で絶縁充填して、芯線92を外筒に対して絶縁保持したものである。
この温度センサでは、金属抵抗体82が排気ガスの温度により変化する抵抗値を電気信号として出力することから、MIケーブル91の芯線92によってその電気信号がケース80外に取り出されることとなる。こうして、この温度センサにより排気ガスの温度が計測され、その温度に応じて車両のエンジン等が適宜制御される。
特開2002−168701号公報
しかし、上記従来の温度センサでは、排気管等の流体が流通する流通管の径が異なったり、流通管内の流体の温度検出位置が異なったりして、温度センサの先端から流通管に対するシール面80cまでの長さ(脚長)L1を変更しなければならない場合、その対応が困難であった。つまり、ユーザーの要求等により、温度センサのうちで流通管内に晒される部位の軸方向における長さL1を変更しなければならない場合、ケース80の長さを変更しつつ、セラミック基板81の長さを変更するか、MIケーブル91の長さを変更しなければならない。このためには常に長さの異なるケース80を用意する必要があるとともに、セラミック基板81を用意しなければならない場合もあり、面倒であるのみならず製造コストの高騰化を招くこととなる。また、セラミック基板81の長さを長くするように変更すると、軸方向に細長い形状であることから耐振性が低下する虞もある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、温度センサのうちで流体が流通する流通管に晒される部位の軸方向における長さ(脚長)の変更が容易であって製造コストの低廉化を実現可能であり、セラミック基板の耐振性を確保することができる温度センサを提供することを解決すべき課題としている。
本発明の温度センサは、内孔を有するとともに、流体が流通する流通管に装着され、該流体が漏出するのを防止するフランジと、
金属製の外筒に金属芯線を絶縁保持して形成されるとともに、自身の先端側が該フランジの先端側から突出して軸方向に延びる形態で該内孔内に固定されるMIケーブルと、
該MIケーブルの先端側外周に固定されるとともに、該流体を内部に流通させる流体流通口が形成された金属製のキャップと、
自身の後端が該キャップの側壁に形成されるガス流通孔の後端よりも後方側に位置するように当該キャップ内に収容されたセラミック基板と、該セラミック基板上に形成され、該流体の温度によって電気的特性が変化する感知部と、該感知部と該MIケーブルの該金属芯線とを電気的に接続するための配線部とを有する感温素子と
前記キャップ内における前記MIケーブルの外筒の先端面よりも先端側の空間のうち、当該キャップの側壁に形成される前記ガス流通孔の後端と前記MIケーブルの外筒の先端面との間に、前記セラミック基板の後端より後方側領域に前記流体が侵入するのを遮蔽する遮蔽部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明の温度センサでは、フランジの先端側から突出して延びる形態で当該フランジの内孔内に固定されるMIケーブルの先端側外周にキャップが直接固定され、このキャップ内に収納されたセラミック基板上に感知部を有する感温素子とMIケーブルの金属芯線とが電気的に接続されている。そのため、温度センサのうちで流体が流通する流体管内に晒されることになる部位の軸方向の長さ(脚長)を変更しなければならない場合、MIケーブル(具体的にはMIケーブルの外筒)を必要な長さに切断して、MIケーブルのフランジの先端側から突出する長さを変更するだけで済む。また、この温度センサでは、セラミック基板の軸方向における長さの変更が不要であるため、セラミック基板の軸方向の長さ変更に伴う耐振性問題に懸念を生じることもない。
したがって、本発明の温度センサによれば、温度センサのうちで流通管内に晒されることになる部位の軸方向における長さ(脚長)の変更がMIケーブルの軸方向の長さ調整だけで行えるので容易であって、製造コストの低廉化を実現することができる。また、この温度センサでは、脚長の変更にあたりセラミック基板の軸方向の長さの変更を必要としない設計であるため、温度センサの使用に際してセラミック基板の耐振性を確保することもできる。さらに、この温度センサでは、感温素子を配置させるキャップに流体を内部に流通させる流体流通口を形成しているため、流体の温度変化に対する感温素子(感温部)の応答性に優れ、高精度な温度検知を実現することができる。
さらに、本発明の温度センサでは、キャップ内におけるMIケーブルの外筒の先端面よりも先端側の空間のうち、キャップの側壁に形成されるガス流通孔の後端とMIケーブルの外筒の先端面との間に、セラミック基板の後端より後方側領域に前記流体が侵入するのを遮蔽する遮蔽部が設けられているとよい。
ところで、キャップ内にて感温素子の配線部とMIケーブルの金属芯線とを接続させた場合、感温素子を構成するセラミック基板の後端面とMIケーブルの外筒の先端面との間の内部領域(空間)には、MIケーブルの金属芯線を含む導電経路が露出することになる。そのために、感温素子の応答性向上を図るべく感温素子を収容するキャップに流体流通口を設けると、上記の露出した導電経路が、流体流通口からキャップ内に導入された流体に直接晒されることになる。一方、内燃機関からの排気ガスといった流体中には、水分、すす等の異物が含まれることがあるため、この異物が流体流通口を通過して上記の露出した導電経路に付着すると、導電経路において短絡等の不具合を招くおそれがある。
これに対して本発明の温度センサによれば、セラミック基板の後端より後方側領域に流体が侵入するのを遮蔽する遮蔽部を設けていることから、キャップ内にてセラミック基板より後方側に位置するMIケーブルの金属芯線を含む導電経路に流体が晒されることがなくなり、流体中の異物が上記導電経路に付着することを抑制することができる。これにより、キャップに流体流通口を形成した場合にも上記導電経路の短絡といった不具合を防止することができ、応答性の向上を図りつつ電気的信頼性に優れる温度センサを提供することができる。なお、この遮蔽部は、絶縁性の耐熱材を用いて形成することが好ましく、例えばガラスを主体に形成することが好ましい。
なお、感温素子を構成する感温部としては、流体(例えば、排気ガス)の温度によって電気的特性が変化する性質のものであれば特に限定されないが、電気抵抗の温度依存性が大きく、化学的に安定でかつ耐熱性に優れる観点から、白金を主体とする金属抵抗体により感温部を形成することが好ましい。この白金を主体とする金属抵抗体については、スクリーン印刷等による厚膜法、またはスパッタリングや蒸着等による薄膜法によりセラミック基板上に形成することができる。なお、パターンの微細化やパターンの製造上のバラツキ等を考慮して、上記金属抵抗体をセラミック基板上に薄膜形成することが好ましい。
また、本発明の温度センサでは、セラミック基板のうちで感知部が形成される面の板面方向に沿ってみたときのセラミック基板の軸方向と直交する方向の長さは、MIケーブルの外筒の外径よりも小さいことが好ましい。これにより、MIケーブルの先端側外周に固定されるキャップを小型化(小径化)することができるため、温度センサ自身を小型化することができる。また、本発明の温度センサでは感温素子を収納するキャップの小径化が図れるので、温度検出の応答性向上を図ることができる。
また、本発明の温度センサでは、セラミック基板の軸方向の長さL3に対する、セラミック基板のうちで感知部が形成される面の板面方向に沿ってみたときのセラミック基板の軸方向と直交する方向の長さWの比W/L3は、0.2〜4であり、長さL3及びWはともに10mm以下であることが好ましい。このように、上記比W/L3を0.2〜4とすることでセラミック基板の耐振性をより安定させることができる上、上記長さL3及びWを10mm以下とすることでセラミック基板の熱容量が軽減されて温度検出の応答性向上を図ることができる。なお、セラミック基板の厚さは5mm以下であって、上記長さL3及びWより小さい値であることが好ましい。
また、本発明の温度センサでは、キャップ内において、MIケーブルの外筒の先端面とセラミック基板の後端面との間の空間には、少なくともMIケーブルの金属芯線を保持するための防振部が設けられていることが好ましい。このような防振部を設けることにより、キャップ内に位置するMIケーブルの金属芯線を安定して保持することができ、温度センサの使用時にMIケーブルの金属芯線が断線するのを確実に防止することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態1、2を図面を参照しつつ説明する。
(実施形態1)
実施形態1の温度センサ100は、図1に示すように、フランジ7とMIケーブル3とキャップ1とセラミック基板2上に感温部2aが形成された感温素子20とを備えている。
より詳細には、SUS310Sからなるフランジ7は、円筒状のSUS304からなるハウジング11の先端側に固定され、ハウジング11の外周に回動可能に設けられたナット10により排気ガスが流通する車両の排気管に装着されようになっている。つまり、ナット10は雄ねじ10a及び六角ナット部10bを有し、雄ねじ10aが図示しない排気管の取付部の雌ねじに螺合することにより、フランジ7が排気管の取付部に装着される。これにより、温度センサ全体も排気管に固定される。また、フランジ7は内孔7aを有するとともに、軸方向に延びる鞘部7dと、この鞘部7dよりも先端側に位置して径方向外側に向かって突出する突出部7cとを有している。突出部7cは、先端側に図示しない排気管の取付部のテーパ形状をなす取付座面に対応したテーパ形状のシール面7bを有する環状に形成されており、ナット10を排気管の取付部に取り付けたときにシール面7bが取付部の取付座面に密着して排気ガスが外部に漏出するのを防止するようになっている。また、鞘部7dは、ハウジング11の内側に挿通され、全周レーザ溶接により気密的にハウジング11に固定されている。
MIケーブル3は、フランジ7の内孔7a内に固定され、フランジ7の先端側及び後端側から突出して延びている。なお、MIケーブル3は、SUS310Sからなる外筒3a内に、SUS310Sからなる一対の芯線4(金属芯線)が絶縁粉末(本実施形態では、SiO粉末)を介して絶縁保持される形態で形成されている。このMIケーブル3の先端側外周には、SUS310Sからなる有底筒状のキャップ1が全周レーザ溶接により固定され、キャップ1の先端からフランジ7のシール面7bの先端縁までの軸方向における長さ(換言すれば、温度センサのうちで排気管内に晒されることになる部位の軸方向における長さ)がL2(mm)にされている。
なお、MIケーブル3は、フランジ7の鞘部7dと全周レーザ溶接されることで、フランジ7の内孔7a内に固定されている。キャップ1には、底壁32に被測定流体を内部に流通させる複数の流体流通口1aが形成されると共に、側壁31に同機能の複数の流体流通口1bが形成されている。また、キャップ1の先端部分には、感温素子20が収納されている。
感温素子20を構成するアルミナ製のセラミック基板2は、図2にも示すように、後述する金属抵抗体2aが形成される面の板面方向に沿ってみたときの、軸方向と直交する方向の長さWがMIケーブル3の外筒3aの外径W1よりも小さくなっている(本実施形態では、W=2mm、W1=2.5mm)。感温素子20の外観を図3に示す。この感温素子20におけるセラミック基板2の軸方向の長さL3と軸方向と直交する方向の長さWとの比W/L3は、2/3である(本実施形態では、W=2mm、L3=3mm)。なお、セラミック基板2の厚みは、上記長さL3、Wよりも小さい値(本実施形態では0.5mm)に設定されている。
また、セラミック基板2の一面には、排気ガスの温度によって抵抗値が変化するPtを主体に構成される金属抵抗体2aが形成されている。なお、この金属抵抗体2aは、所定のパターン形状(本実施形態では、図示を省略するがミアンダ状にパターン形成している)に薄膜形成されており、ガラス等よりなる保護膜(図示せず)により被覆されている。また、このセラミック基板2の一面には、金属抵抗体2aと接続される配線層2cが2つ形成されている。そして、一対の電極線2bが配線層2cと1対1に対応する形態で接合され、この配線層2cと電極線2bとの接続部(重なり合う部位)は、ガラス等よりなる保護膜2dにより被覆される。これにより、温度により変化する金属抵抗体2aの抵抗値が電気信号として、配線部2cを介して電極線2bに出力される。なお、本実施形態においては、電極線2b及び配線層2cが特許請求の範囲の配線部に相当するものであり、金属抵抗体2aが感知部に相当する。
図2に示すように、感温素子20における一対の電極線2bがMIケーブル3における一対の芯線4の一端4aと溶接により接続されることにより、金属抵抗体2aとMIケーブル3の芯線4とが電気的に接続される。このとき、感温素子20を構成するセラミック基板2の後端(後端面)2eが、キャップ1の側壁31に形成されるガス流通孔1bのうちで最も後端側に位置するガス流通孔1bの後端1cよりも後方側に位置するように、キャップ1内に収容されるように設定されている。
そして、キャップ1内において、MIケーブル3の外筒3aの先端面とセラミック基板2の後端面2eとの間の空間には、絶縁性のセメントからなる防振部5と、防振部5よりも先端側に位置すると共に、キャップ1の側壁31に形成された最も後端側に位置するガス流通孔1bの後端1cより後方側に、結晶化ガラス(ホウケイ酸ガラス)からなる遮蔽部6とが設けられている。そして、この防振部5によりキャップ1内に配置されるMIケーブル3の芯線4、MIケーブル3の芯線4と感温素子20の電極線2bとの接続部が安定して保持されることになる。なお、本実施形態において、本体部6aをなすセメントは、アルミナを主体とする骨材とガラス成分とから形成される。
また、キャップ1内に上記遮蔽部6を設けることにより、遮蔽部6を境にしてキャップ1内の内部領域が前方側と後方側に区画されることになる。これにより、キャップ1にガス流通孔1a、1bを設けた場合にも、キャップ1内に導入された排気ガスは、遮蔽部6によってセラミック基板2の後端2eよりも後方側領域に侵入するのが遮蔽される。その結果、排気ガス中に含まれる水分等の異物が、ガス流通孔1a、1bを通過してセラミック基板2の後方側に位置する電極線2b、芯線4からなる導電経路に付着することを有効に防ぐことができる。
なお、このセメントからなる防振部5および結晶化ガラスからなる遮蔽部6は、以下のようにしてキャップ1内に設けることができる。まず、感温素子2の電極線2bとMIケーブル4の芯線4aを溶接した後、ガス流通孔1a、1bが予め形成されたキャップ1を、感温素子2を覆うようにしてMIケーブル4の外筒3aに全周レーザ溶接して固定する。その後、未固化状態のセメントを所定量キャップ1の底壁31に形成されたガス流通孔1aから注入し、乾燥により固化させて防振部5を形成する。続いて、同じガス流通孔1aからガラス粉末を所定量投入し、熱処理して遮蔽部6を形成する。
図1に示すように、MIケーブル3の芯線4の他端4bは、ハウジング11内において接続端子14に固定されている。また、一対のリード線13の一端13aが接続端子14に固定されている。そして、芯線4の他端4bとリード線13の一端13aとには、接続端子14とともに絶縁チューブ15が被せられている。また、ハウジング11の後端側には、耐熱ゴム製のグロメット12がかしめ固定されている。一対のリード線13はグロメット12を貫通して、ハウジング11の後端側より突出している。
以上の構成をした実施形態1の温度センサ100では、フランジ7の先端側から突出して延びる形態でフランジ7の内孔7a内に固定されるMIケーブル3の先端側外周にキャップ1が直接固定され、このキャップ1内に収納されたセラミック基板2上に金属抵抗体2aを有する感温素子20とMIケーブル3の芯線4とが電気的に接続されている。そのため、温度センサ100のうちで流体(排気ガス)が流通する流体管(排気管)内に晒されることになる部位の軸方向の長さ(脚長)L2を変更しなければならない場合、MIケーブル3(具体的にはMIケーブル3の外筒3a)を必要な長さに切断して、MIケーブル3のフランジ7の先端側から突出する長さを変更するだけで済む。また、この温度センサ100では、セラミック基板2の軸方向における長さの変更が不要であるため、セラミック基板2の軸方向の長さ変更に伴う耐振性問題に懸念を生じることもない。
また、この温度センサ100では、セラミック基板2のうちで金属抵抗体2aが形成される面の板面方向に沿ってみたときのセラミック基板2の軸方向と直交する方向の長Wさは、MIケーブル3の外筒3aの外径W1よりも小さい。これにより、MIケーブル3の先端側外周に固定されるキャップ1を小型化(小径化)することができるため、温度センサ100自身を小型化することができる。また、この温度センサ100では、感温素子20を収納するキャップ1の小径化が図れるので、温度検出の応答性向上を図ることができる。
さらに、この温度センサ100では、感温素子20におけるセラミック基板2の軸方向の長さL3と軸方向と直交する方向の長さWとの比W/L3は2/3であり(本実施形態では、W=2mm、L3=3mm)、セラミック基板2の厚みは上記長さL3、Wよりも小さくなっている。このように、上記比W/L3を0.2〜4の範囲内とすることで、セラミック基板2の耐振性をより安定させることができる。また、セラミック基板2の上記長さL3及びWを10mm以下とするとともに、セラミック基板2の厚みを上記長さL3及びWよりも小さくすることで、セラミック基板2の熱容量が軽減されて温度検出の応答性向上を図ることができる。
したがって、実施形態1の温度センサ100によれば、温度センサ100のうちで流通管(排気管)内に晒されることになる部位の軸方向における長さ(脚長)L2の変更がMIケーブル3の軸方向の長さ調整だけで行えるので容易であって、製造コストの低廉化を実現することができる。また、この温度センサ100では、脚長L2の変更にあたりセラミック基板2の軸方向の長さの変更を必要としない設計であるため、温度センサ100の使用に際してセラミック基板2の耐振性を確保することもできる。
(実施形態2)
実施形態2の温度センサ300は、図4に示すように、キャップ400、感温素子200の構成が上記実施形態1の温度センサ100と異なるものである以外は、図1に示した温度センサ100と同様の構成をなしており、図1に示した実施形態1の構成と同一の構成については同一の符号を用いることとし、その説明を省略する。
実施形態2の温度センサ300に用いられる感温素子200の外観を図6に示す。この感温素子200を構成するセラミック基板22の軸方向の長さL3に対する、金属抵抗体22aが形成される面の板面方向に沿ってみたときの、軸方向と直交する方向の長さWの比W/L3は、2である(本実施形態では、W=3.2mm、L3=1.6mm)。なお、セラミック基板22はアルミナからなり、その厚みは、上記長さL3、Wよりも小さい値(具体的には0.5mm)に設定されている。
また、セラミック基板22上の中央には、排気ガスの温度によって抵抗値が変化するPtを主体に構成される金属抵抗体22aが形成され、セラミック基板22上の両端部寄りに金属抵抗体22aと接続される膜状の配線部22bが2つ形成されている。そして、この2つの配線部22bがMIケーブル3の一対の芯線4にそれぞれ接合により接続されている。これにより、温度により変化する金属抵抗体22aの抵抗値が電気信号として、配線部22bを介してMIケーブル3の芯線4に出力される。なお、この金属抵抗体22a及び配線部22bと芯線4との接続部は、ガラス等よりなる保護膜(図示せず)により被覆されている。なお、本実施形態2では、MIケーブル3の外筒3aの外径を3.3mmとした。
図5に示すように、本実施形態2の温度センサ300においては、筒状のキャップ400が、有底筒状の先端側キャップ401と両端が開放した後端側キャップ402の二重構造により形成されている。より具体的には、MIケーブル4の外筒3aの外側に後端側キャップ402が全周レーザ溶接により固定されると共に、後端側キャップ402の外側に先端側キャップ401が全周レーザ溶接により固定されている。先端側キャップ401のうち、側壁403に複数のガス流通孔401bが形成され、底壁404に1つのガス流通孔401aが形成されている。なお、後端側キャップ402には、このようなガス流通孔は形成されていない。
そして、感温素子200は、この二重構造をなすキャップ400内に収容されるものであり、より具体的には、感温素子200を構成するセラミック基板22の後端(後端面)22eが、先端側キャップ401の側壁403に形成されるガス流通孔401bのうちで最も後端側に位置するガス流通孔401bの後端401cよりも後方側に位置するようにキャップ400内に収容されている。
また、本実施形態2の温度センサ300についても、キャップ400内において、MIケーブル3の外筒3aの先端面とセラミック基板22の後端面22eとの間の空間には、セメントからなる防振部5と、防振部5よりも先端側に位置すると共に、先端側キャップ401の側壁403に形成された最も後端側に位置するガス流通孔401bの後端401cより後方側に、結晶化ガラスからなる遮蔽部6とが設けられている。そして、この防振部5によりキャップ400内に配置されるMIケーブル3の芯線4が安定して保持されることになる。
また、キャップ400内に上記遮蔽部6を設けることにより、遮蔽部6を境にしてキャップ400内の内部領域が先端側と後端側に区画されることになる。これにより、キャップ400(先端側キャップ401)にガス流通孔401a、401bを設けた場合にも、キャップ400内に導入された排気ガスは、遮蔽部6によってセラミック基板22の後端22eよりも後方側領域に侵入するのが遮蔽される。その結果、排気ガス中に含まれる水分等の異物が、ガス流通孔401a、401bを通過してセラミック基板22の後方側に位置する芯線4からなる導電経路に付着することを防ぐことができる。
なお、本実施形態2の温度センサ300において、セメントからなる防振部5および結晶化ガラスからなる遮蔽部6は、以下のようにしてキャップ400内に設けることができる。まず、感温素子200の配線部22bとMIケーブル4の芯線4aを接合し、この接続部を保護膜にて被覆した後、後端側キャップ402を、MIケーブル4の外筒3aに全周レーザ溶接して固定する。その後、後端側キャップ402の先端側開口から未固化状態のセメントを注入し、乾燥により固化させて防振部5を形成する。続いて、同じ先端側開口からガラス粉末を所定量投入し、熱処理して遮蔽部6を形成する。そして、ガス流通孔401a、401bが予め形成された先端側キャップ401を、感温素子2を覆うようにして後端側キャップ402に全周レーザ溶接して固定する。
この温度センサ300によっても、実施形態1と同様の作用及び効果を得ることができる。したがって、実施形態2の温度センサ300によっても、温度センサ300のうちで流通管(排気管)内に晒されることになる部位の軸方向における長さ(脚長)L2の変更がMIケーブル3の軸方向の長さ調整だけで行えるので容易であって、製造コストの低廉化を実現することができる。また、この温度センサ300では、脚長L2の変更にあたりセラミック基板22の軸方向の長さの変更を必要としない設計であるため、セラミック基板22の耐振性を確保することもできる。
以上において、本発明を実施形態1、2に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、防振部5はセメントから構成されるものに限られず、セラミック繊維(例えば、アルミナやSiOを主体とする繊維)を用いて形成してもよい。
また、実施形態1、2において、防振部5を省略し、セラミック基板2、22の後端2e、22eよりも後方側の領域を全て充填する形態で遮蔽部6を形成してもよい。さらに、本実施形態1、2の温度センサ100、300は、排気温センサ以外にも、エンジンの吸気温度や、その他室内外の空気の温度を測定する温度センサに適用してもよい。
実施形態1の温度センサの断面図である。 実施形態1の温度センサの一部拡大断面図である。 実施形態1の温度センサに係り、セラミック基板の斜視図である。 実施形態2の温度センサの断面図である。 実施形態2の温度センサの一部拡大断面図である。 実施形態2の温度センサに係り、セラミック基板の斜視図である。 従来の温度センサの断面図である。 従来の温度センサに係り、セラミック基板の斜視図である。
符号の説明
100、300・・・温度センサ
7・・・フランジ
7a・・・内孔
7b・・・シール面
3・・・MIケーブル
3a・・・外筒
4・・・金属芯線(芯線)
1、400・・・キャップ
401・・・先端側キャップ
402・・・後端側キャップ
1a、1b、401a、401b・・・流体流通口
20、200・・・感温素子
2、22・・・セラミック基板
2a、22a・・・感知部(金属抵抗体)
2b、2c、22b・・・配線部(2b・・・電極線、2c・・・配線層)
5・・・防振部
6・・・遮蔽部
11・・・ハウジング
13・・・リード線

Claims (6)

  1. 内孔を有するとともに、流体が流通する流通管に装着され、該流体が漏出するのを防止するフランジと、
    金属製の外筒に金属芯線を絶縁保持して形成されるとともに、自身の先端側が該フランジの先端側から突出して軸方向に延びる形態で該内孔内に固定されるMIケーブルと、
    該MIケーブルの先端側外周に固定されるとともに、該流体を内部に流通させる流体流通口が形成された金属製のキャップと、
    自身の後端が該キャップの側壁に形成されるガス流通孔の後端よりも後方側に位置するように当該キャップ内に収容されたセラミック基板と、該セラミック基板上に形成され、該流体の温度によって電気的特性が変化する感知部と、該感知部と該MIケーブルの該金属芯線とを電気的に接続するための配線部とを有する感温素子と
    前記キャップ内における前記MIケーブルの外筒の先端面よりも先端側の空間のうち、当該キャップの側壁に形成される前記ガス流通孔の後端と前記MIケーブルの外筒の先端面との間に、前記セラミック基板の後端より後方側領域に前記流体が侵入するのを遮蔽する遮蔽部と、
    を備えていることを特徴とする温度センサ。
  2. 請求項1に記載の温度センサであって、
    前記セラミック基板のうちで前記感知部が形成される面の板面方向に沿ってみたときの当該セラミック基板の軸方向と直交する方向の長さは、前記MIケーブルの前記外筒の外径よりも小さい温度センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の温度センサであって、
    前記セラミック基板の軸方向の長さL3に対する、前記セラミック基板のうちで前記感知部が形成される面の板面方向に沿ってみたときの当該セラミック基板の軸方向と直交する方向の長さWの比W/L3は、0.2〜4であり、前記長さL3及びWはともに10mm以下である温度センサ。
  4. 請求項に記載の温度センサであって、
    前記遮蔽部は、ガラスを主体に形成されている温度センサ。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の温度センサであって、
    前記キャップ内において、前記MIケーブルの外筒の先端面と前記セラミック基板の後端面との間の空間には、少なくとも該MIケーブルの金属芯線を保持するための防振部が設けられている温度センサ。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の温度センサであって、
    前記感温素子の前記感知部は、白金を主体とする金属抵抗体からなる温度センサ。
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