JP4581634B2 - ポリアミド樹脂のリサイクル方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品、例えば使用済み自動車水周り部品を市場より回収してマテリアルリサイクルする方法において、溶融混錬により樹脂に含有されるエチレングリコールを除去する方法に関する。
樹脂材料は、20世紀後半になって従来の金属、ガラス等の他材料から代替され、様々な部品に使用されるようになってきた。これは、樹脂が他材料よりも軽量かつ機械物性のバランスに優れるばかりでなく、近年複雑化されてきた部品形状にも成形加工技術により安価で対応可能となってきたからである。特に自動車分野においては、燃費の向上を目的に部品の樹脂化が盛んに行われ、自動車材料における樹脂化率は8%を超えるまでになった。
しかし、廃棄された自動車の樹脂部分はシュレッダーダストとして埋め立てもしくは焼却処分されており、両者の方法はいずれも環境への負担が大きいことから、現在は樹脂のリサイクルによる方法が検討されつつある。
自動車の樹脂材料でリサイクルが進んでいるのはバンパー部分である。バンパーは取り外しやすくかつ大きな部品であるため、特許文献1および特許文献2にみられるようにポリプロピレン製バンパーのリサイクルが提案、実用化されている。
その他樹脂成形品のリサイクルの取組みとしては、汚れや劣化による物性低下が少ない内装、外装部品を中心に行われている。
今後、自動車における樹脂部品のリサイクル率を高めるためには、内装、外装部品以外のエンジンルーム内部品のリサイクルを考慮しなければならない。しかし、エンジンルーム内に使用されている樹脂部品は、エンジンオイル、トランスミッションギヤオイル、オートマチックトランスミッションフルード、デファレンシャルギヤオイル、ステアリングギヤオイル、パワーステアリングフルード、クラッチフルード、ブレーキフルード、自動車用各種グリース、潤滑剤、防鋳剤、ウィンドウオッシヤー液、不凍液、バッテリー液、クーラーガス、ガソリン、軽油やLPG等の薬液が接触、浸透しているものが多く、リサイクルするためにはこれらの薬液を除去する必要がある。
中でも不凍液が接触する水周り部品に使用されている樹脂材料については、エチレングリコールがリサイクル材に残存してしまうと、樹脂とガラス繊維との接着に悪影響を及ぼし、機械強度の低下を招く。
特許文献3には、薬液が浸透した樹脂部品を粉砕し、特定の薬液で洗浄することにより浸透した薬液を除去する樹脂リサイクル方法について記載されている。
特開平09−23964号公報 特開2003−268175号公報 特開2000−273491号公報
しかしながら、特許文献3に記載された方法では、洗浄工程設備や洗浄廃液の処理によるコストアップになり、事業化の妨げとなるため好ましくない。
また、エチレングリコールが浸透した樹脂部品をそのまま粉砕し、得られたリサイクルペレツトを用いて成形を行う方法、または粉砕品を溶融混錬し、得られたリサイクルペレットを用いて成形を行う方法では、射出成形機等のシリンダー内においてエチレングリコールにより材料の劣化とそれに伴う物性の低下、 有害ガスの発生等の成形上の問題等が発生しやすく、好ましくない。
そこで本発明者らは、上記問題点を解決する方法について鋭意検討を行なったところ、特定の液剤を添加して溶融混錬を行うことで、洗浄工程を経ることなくエチレングリコール含有量の少ないリサイクル材を得られることがわかり、かかる課題の解決に有効であることを見いだし本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(1)エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品を用いてポリアミド樹脂原料を製造する方法において、
(A)エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品を平均粒子径0.5〜20mmに粉砕し、
(B)粉砕された樹脂成形品100重量部に対して溶解度パラメータが9.5〜24(cal/cm1/2であり、大気圧における沸点が60〜135℃である液体化合物1〜10重量部を加えて溶融混錬し、該液体化合物とエチレングリコールを吸引除去することによりエチレングリコール含有量を減少させることを特徴とするポリアミド樹脂原料の製造方法、
(2)液体化合物が水であることを特徴とする(1)のポリアミド樹脂原料の製造方法、
(3)ポリアミド樹脂成形品が自動車水回り部品であることを特徴とする(1)または(2)のポリアミド樹脂原料の製造方法、
を提供するものである。
本発明のエチレングリコールを含んだ使用済みポリアミド樹脂成形品のリサイクル方法は、特定の液体化合物を添加して溶融混錬、ベント部での揮発成分除去により、残存エチレングリコールの少ない、かつ一般機械特性、耐LLC性に優れるポリアミド樹脂を低コストで得ることができる。
以下、本発明について詳しく述べる。
以下に本発明の詳細を説明する。なお本発明において「重量」とは「質量」を、%は重量%を意味する。
本発明者の、エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品から再びポリアミド樹脂原料を製造するポリアミド樹脂原料の製造方法は、
(A)エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品を平均粒子径0.5〜20mmに粉砕する工程、
(B)粉砕品100重量部に対して溶解度パラメータが9.5〜24(cal/cm1/2、大気圧における沸点が60〜135℃である液体化合物1〜10重量部を加えて溶融混錬し、ベント部で該液体化合物とエチレングリコールを吸引除去する工程からなり、再びポリアミド樹脂原料を製造する方法である。ここで、ポリアミド樹脂原料とは、ペレットの状態のものを指す。
本発明におけるポリアミド樹脂成形品のエチレングリコール除去方法は、エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン610、芳香族ナイロン、透明ナイロン等から成るプラスチクック成形品に適用するものである。
また、前記のポリアミド樹脂成形品には、補強材、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤、着色剤、各種安定剤等が配合されていても良く、補強材、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、潤滑剤、着色剤、各種安定剤としては、例えば補強用の繊維として、ガラス繊維、カーボン繊維、セラミツク繊維、鉱物繊維等の無機繊維、ステンレス、黄銅、ニッケル等の金属繊維、ポリアクリロニトリル繊維、セルロース繊維、ポリフェニレンベンゾチアゾール繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、液晶芳香族ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維等の有機繊維、充填剤としては、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、 酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、珪酸、珪酸カルシウム、マイカ、ガラス、ガラスバルーン、石英バルーン、黒鉛、ホウ素、アルミナ、炭化珪素、炭化ホウ素、ボリア、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム、シリカ、ベリリウム、酸化ベリリウム等の無機粉末、アスベスト、チタン酸カリウム、炭素、黒鉛、 ホウ素、アルミナ、炭化珪素、炭化ホウ素、ボリア、石英、シリカ、ベリリウム、窒化ホウ素等の無機ウイスカ、アラミドパイプ、マイクロセルロース、熱硬化性樹胎粉末等があり、離型剤や無機フイラーとしては、高級脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、流動パラフイン、硫酸バリウム、シラス、酸化アンチモン等があり、その他に結晶化促進剤としてはアルキレングリコール誘導体、ポリアルキレングリコール誘導体、アイオノマー、雲母、二酸化チタン等がある。
ポリアミド樹脂成形品は特に限定されないが、シリンダーヘッドカバー、インテークマニホールド、チェーンケースカバー、オイルパン、オイルフィルター、ウォーターインレツト、ウォ−ターアウトレツト、ウォーターポンプベーン、ウォーターパイプ、サーモスタット、サーモスタットハウジング、ラジエータータンク、ブレーキフルード、パワーステアリングフルード、クラッチフルード、ウィンドウオッシヤー液等のリザーバータンク、ガソリンタンク、燃料フィルター、燃料チューブ(燃料パイプ)、燃料レール、バッテリーケース、 オートマチックトランスミッションのステータ等が好ましく、エチレングリコールと接触の可能性の高いラジエータータンク、ラジエータキャップ、リザーブタンク、ウォーターバルブ、ラジエータチューブコネクター等の水周り部品が特に好ましい。
エチレングリコールを含んだラジエータータンク回収品は表面が汚れている場合があるため、ラジエータータンク回収品を粉砕する前または後に、表面に付着した汚れを除去する工程を追加し、コンパウンド時にエチレングリコール以外の異物ができるだけ混入しないようにしたほうが好ましい。
工程(A)は、エチレングリコールが含浸したポリアミド樹脂成形品を粉砕する工程である。エチレングリコールが含浸したポリアミド樹脂成形品そのままの状態では、溶融混錬装置に供給するのは困難であるため、予め成形品を粉砕して細かくすることが必要である。粉砕後の平均粒子径は0.5〜20mm、好ましくは2〜12mmである。0.5mmより小さいとガラス繊維、炭素繊維のような繊維状強化材強化樹脂において粉砕によりガラス繊維が折れ、アスペクト比が小さくなるためリサイクル材の物性低下が著しくなり好ましくない。20mmを超える場合は、粉砕品の溶融混錬装置へのフィード安定性が悪いだけでなく、粉砕品と液剤との接触面積が小さくなり、コンパウンド後の十分なエチレングリコール除去効果が得られないため好ましくない。
工程(B)は、粉砕品に特定の液体化合物を加えて溶融混錬し、ベント部で揮発成分を吸引除去する工程である。
溶融混錬時に加える液体化合物は溶解度パラメータが9.5〜24(cal/cm1/2であり、大気圧における沸点が60〜135℃であることが必要である。溶解度パラメーター(δ)は、化合物の極性を表す尺度として一般的に用いられており、本発明ではSmallの計算式にHoyの凝集エネルギー定数を代入して導いた値を適用するものとする。溶解度パラメーターが近い物質同士は、親和性が高くなり、溶解しやすいという特徴がある。このため、エチレングリコールの溶解度パラメータ(δ=16.3)に近い物質ほどエチレングリコールとの親和性が良い。液体化合物の溶解度パラメータが9.5〜24(cal/cm1/2を外れると、液体化合物とエチレングリコールとの親和性が悪くなり、溶融混錬によるエチレングリコールの除去効果が十分に得られないため、好ましくない。
また、液体化合物の大気圧における沸点が60℃より低いと、液体化合物が溶融混錬装置に供給される前に液体化合物が気化し、液体化合物が溶融混錬装置中に供給されないため、沸点は60〜135℃であることが必要である。ここで、液体化合物の大気圧における沸点が135℃より高いと、液体化合物、エチレングリコールの蒸発が十分に行われず、ペレット中にエチレングリコールが多量に残存するため、好ましくない。
溶解度パラメータが9.5〜24(cal/cm1/2、大気圧における沸点が60〜135℃である液体化合物の具体例としては、ジオキサン、シクロペンタノン、ピリジン、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、ニトロメタン、メタノール、ホルムアミド、水等が挙げられるが、安全性、汎用性、経済性から水を用いるのが好ましい。また、これらの液体化合物は単独で用いても良く、2種類以上を混合して用いても良い。
液体化合物の添加量は、粉砕品100重量部に対して1〜10重量部、好ましくは3〜8重量部であることが必要である。液体化合物の添加量が1重量部より少ないと、混練によるエチレングリコール除去効果が十分に得られず、好ましくない。液体化合物の添加量が10重量部より多いと、真空ベントで揮発分を除去しきれなくなり液体化合物、水、およびエチレングリコールがペレット中に残存するだけでなく、加水分解による影響があらわれてくるため、好ましくない。
溶融混練の方法には特に制限はなく、ポリアミド樹脂の溶融状態下で機械的剪断を行うことができればよい。その処理方法もバッチ式または連続式のいずれでも良いが、連続的に製造できる連続式の方が生産性の面から好ましい。具体的な混練装置には制限はなく、例えば単軸または二軸の押出機、混練機、ニーダーなどが挙げられるが、特に二軸押出機が生産性の面で好ましい。また、溶融混練装置にベント口を設けて脱気を行い、溶融混練時に発生する液体成分およびエチレングリコールを含む揮発成分を吸引除去することが必要である。エチレングリコールを除去しないと、リサイクル材にエチレングリコールが多量に残存し物性低下を起こすため、好ましくない。押出機を用いる場合には、エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品、液体化合物、原料(樹脂、強化材、添加剤等)を一括して溶融混錬装置に供給する方法、エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品、液体化合物を第一の(上流側の)供給口から供給し、第二以降の(下流側の)供給口から1ないし複数の成分(樹脂、強化材、添加剤等)を供給する方法(以上一貫法)や、エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品、液体化合物をあらかじめ溶融混練し、ペレット化しておき、それと残りの成分(樹脂、強化材、添加剤等)を溶融混錬装置に供給する方法(二貫法)が挙げられる。
本発明のエチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品のリサイクル材には、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を配合して、リサイクル率を任意に設定することができる。ここでリサイクル率とは、ポリアミド樹脂全体に対するエチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂の再生使用率のこと意味し、単位は重量%である。他の成分とは、例えばポリアミドおよびその他の樹脂、強化材(例えば、ガラス繊維、タルク、マイカ、カオリン、ワラステナイト、ガラスフレーク、ガラスビーズ、粘土鉱物等)、難燃剤(例えば、赤燐、メラミンシアヌレート、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、結晶核剤、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、導電性粒子(カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ等)、着色防止剤(次亜リン酸塩等)等である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、建築部品、電気・電子関連部品、自動車・車両関連部品、家庭・事務電気製品部品、コンピューター関連部品、ファクシミリ・複写機関連部品、機械関連部品などに好適に用いることができるが、特に自動車・車両関連部品に用いることが好ましく、自動車・車両関連部品のなかでも水周り部品に用いることが特に好ましい。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
評価方法
(1)一般機械特性
以下の標準方法に従って測定した。
引張強さ、引張伸び
ASTM D638に準拠して行った。1号ダンベル型試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm))を用い、試験速度10mm/minで23℃にて試験を行った。
曲げ強さ、曲げ弾性率
ASTM D790に準拠して行った。曲げ試験片(試験片厚み:1/4インチ(6.4mm))を用い、試験速度3mm/minで23℃にて試験を行った。
Izod衝撃強さ
ASTM D256に準拠して行った。衝撃試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm)、カットノッチ)を用いて23℃にて試験を行った。
(2)残留エチレングリコール量
除湿乾燥ペレットを6N塩酸に溶解し、不溶成分をろ過した後、溶液をGC(ガスクロマトグラフ、島津製作所C−R4A)を用いてペレットに残留したエチレングリコール量を定量した。測定は5回行いその平均値を求めた。
(3)加熱減量
除湿乾燥ペレットを300℃雰囲気下、30min放置し、処理前後の重量減少率を測定した。測定は5回行いその平均値を求めた。
(4)耐LLC性
試験片を130℃日産純正LLC50wt%水溶液にて500h処理し、引張り強さを測定した。テストピースは、ASTM D638に準拠し、1号ダンベル型試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm))を用い、試験速度10mm/minで23℃にて試験を行った。測定は5回行いその平均値を求めた。
[実施例1〜15]、[比較例1〜4,6〜8]
下記回収品および添加剤、ポリアミド、ガラス繊維を表1、2に示す割合で配合し、日本製鋼所社製二軸押出機TEX−44で290℃にて溶融混練後ペレット化した。混練方法は表1のとおり実施し、エチレングリコールを含む揮発成分をベント口からの脱気により除去した。得られたペレットを80℃、12時間の条件で除湿乾燥した。乾燥したペレットの残留エチレングリコール量、加熱減量評価した。また、乾燥したペレットを用いて日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEでシリンダー温度:280℃、金型温度:80℃にて試験片を成形し一般機械特性、耐LLC性評価を行った。
[比較例5]
下記回収品および添加剤、ポリアミド、ガラス繊維を表1に示す割合で配合し、日本製鋼所社製二軸押出機TEX−44で290℃にて溶融混練後ペレット化した。混練方法は表1のとおり実施し、ベント口は解放し脱気は行わなかった。得られたペレットを80℃、12時間の条件で除湿乾燥した。乾燥したペレットの残留エチレングリコール量、加熱減量評価した。また、乾燥したペレットを用いて日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEでシリンダー温度:280℃、金型温度:80℃にて試験片を成形し一般機械特性、耐LLC性評価を行った。
ラジエータータンク回収品:
ラジエータータンク市場回収品(ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612の3種類)の表面を水で洗浄し、表1に記載の平均粒子径になるように、それぞれ粉砕した。
なお、それぞれのラジエータータンク回収品におけるガラス繊維量(るつぼにペレット5gを入れてガスバーナーで10分加熱後、700℃2h灰化させて測定)、ポリアミド樹脂1重量%の98%濃硫酸溶液中、オストワルド粘度計を用いて25℃で測定した相対粘度、残留エチレングリコール量(評価方法を参照)は次のとおりである。
ナイロン66製:ガラス繊維量30.4%、相対粘度2.20、残留エチレングリコール量2.52%
ナイロン610製:ガラス繊維量30.1%、相対粘度2.25、残留エチレングリコール量2.15%
ナイロン612製:ガラス繊維量30.4%、相対粘度2.12、残留エチレングリコール量1.96%
ポリアミド樹脂1:“アミラン”CM3001N(東レ社製)
ポリアミド樹脂2:“アミラン”CM3007(東レ社製)
ガラス繊維1:T−275H(日本電気硝子社製,平均繊維径:10.5μm)
ガラス繊維2:T−289(日本電気硝子社製,平均繊維径:13μm)
水:蒸留水
エチルアルコール:シグマアルドリッチジャパン製99.5v/v%1級
シクロペンタノン:シグマアルドリッチジャパン製99+%
テトラヒドロフラン:シグマアルドリッチジャパン製98%1級
塩化メチレン:シグマアルドリッチジャパン製98%1級
n−ヘキサノール:シグマアルドリッチジャパン製97%1級。
実施例1〜9により得られたポリアミド樹脂組成物は、液体化合物を添加していない系の比較例3等に比べて、一般機械特性に優れており、残存エチレングリコール量も少なく、液体化合物添加によりエチレングリコールの除去効果があらわれている。なかでも、実施例1により得られたポリアミド樹脂組成物は、一般機械特性、耐LLC性に優れている。
比較例1により得られたポリアミド樹脂組成物は、エチレングリコール除去効果は高いものの、回収品の粉砕平均粒子径を細かくしすぎたことによるガラス繊維の折れが著しいため、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
比較例2により得られたポリアミド樹脂組成物は、回収品の粉砕平均粒子径を大きくしすぎたことにより液体化合物とのなじみが悪いため、エチレングリコールの除去効果が小さく、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
比較例3により得られたポリアミド樹脂組成物は、液体化合物が添加されていないため、エチレングリコールの除去効果が小さく、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
比較例4により得られたポリアミド樹脂組成物は、液体化合物の添加量が多すぎ、逆に真空ベントから十分にエチレングリコールが除去されないため、エチレングリコールの除去効果が小さく、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
比較例5により得られたポリアミド樹脂組成物は、ベント部を開放しているため、ベント部からエチレングリコールが除去されず、エチレングリコールの除去効果が小さく、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
比較例6により得られたポリアミド樹脂組成物は、液体化合物とエチレングリコールとの親和性が悪くエチレングリコールが効果的に除去されないためエチレングリコールの除去効果が小さく、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
比較例7により得られたポリアミド樹脂組成物は、液体化合物の大気圧における沸点が低すぎ、液体化合物が押出機に供給される前に液体化合物が気化し、液体化合物が押出機中に供給されないため、エチレングリコールの除去効果が小さく、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
比較例8により得られたポリアミド樹脂組成物は、液体化合物の大気圧における沸点が高すぎ、液体化合物が押出機に供給される前に液体化合物が気化し、液体化合物が押出機中に供給されないため、エチレングリコールの除去効果、一般機械特性、耐LLC性に劣る。
実施例10〜15により得られたポリアミド樹脂組成物は、リサイクル率を50%、25%にしたものである。リサイクル率を下げることにより、一般機械特性、耐LLC性ともにバージン材のレベルにまで近づけることができる。
Figure 0004581634
Figure 0004581634

Claims (3)

  1. エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品を用いてポリアミド樹脂原料を製造する方法において、
    (A)エチレングリコールが含浸されたポリアミド樹脂成形品を平均粒子径0.5〜20mmに粉砕し、
    (B)粉砕された樹脂成形品100重量部に対して溶解度パラメータが9.5〜24(cal/cm1/2であり、大気圧における沸点が60〜135℃である液体化合物1〜10重量部を加えて溶融混錬し、該液体化合物とエチレングリコールを吸引除去することによりエチレングリコール含有量を減少させることを特徴とするポリアミド樹脂原料の製造方法。
  2. 液体化合物が水であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド樹脂原料の製造方法。
  3. ポリアミド樹脂成形品が自動車水回り部品であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド樹脂原料の製造方法。
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