JP4581159B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に基板上に形成された絶縁膜との境界にある導電性材料の仕事関数が、基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央であるMid−Gap近辺に制御された導電層を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)近年の半導体装置においては、基板としてSOI(Silicon on Insulator)基板を用いることによって素子間の完全な分離が容易になってきている。また、かかるSOI基板を用いると、CMOSTr(相補型MOSトランジスタ)に特有なラッチアップやソフトエラーの制御が可能になることが知られており、比較的早期から、500nm程度の厚さのSi活性層を有するSOI基板を用いて、CMOSTrが構成されたLSIの高速、高信頼性化の検討が行われてきた。
【0003】
また最近では、SOI基板表面のSi活性層をさらに100nm程度まで薄く、かつ、チャネル領域の不純物濃度を比較的低く制御して、ほぼSi活性層全体を空乏化させる(完全空乏型とする。)と、短チャンネル効果の抑制やMOSTr(Metal Oxide Semiconductor Transistor)の電流駆動能力の向上等の優れた特性が得られることがわかってきた。
【0004】
一方、ゲート電極材としては、従来からn型不純物がドープされたポリシリコン (n+ Poly−Si)が多用されている。しかし、n+ Poly−Siをゲート電極材に用いて、NMOSTr(nチャネルMOSトランジスタ)のVth(しきい値電圧)を通常のエンハンスメント・タイプMOSTr(MOSトランジスタ)の0.5〜1.0V付近に設定するためには、チャネル領域の不純物濃度を約1017/cm3 以上にすることが必要である。
【0005】
また、完全空乏型のエンハンスメントタイプのMOSTrを作成するために、ゲート電極材料として、n+ Poly−Siの代わりにp型不純物であるホウ素がドープされたポリシリコン(p+ Poly−Si)をNMOSTrのゲート電極に用いる方法が検討されている。
【0006】
このp+ Poly−SiをNMOSTrのゲート電極に用いる方法においては、チャネル領域に不純物を含ませない(Non−Dope)とすると、Vthはほぼ1.0Vとなる。そして、Vthをさらに低い値にしたい場合には、NMOSTrのチャネル領域に、n型不純物であるリン(P+ )をドープする等のCounter−dopeを行うことが必要であった。しかし、Counter−dopeを行う場合には、短チャネル効果を増大させるので、微細化するLSIに対しては好ましくない。
【0007】
このように、n+ Poly−Si及びp+ poly−Siをゲート電極材料に用いるいずれの場合にも、シリコン活性層を薄膜化した微細構造のSOI基板を用いる半導体デバイスの作製においては、完全空乏型でかつそのMOSTrのVthを0.5V程度の適正な値に制御することは極めて困難であった。
【0008】
また、チャネル領域が部分空乏型のMOSTrを作製する場合においても、チャネル領域の不純物濃度をいたずらに上昇させることは、Drain Leak電流を増加させるため好ましいことではない。
【0009】
(2)バルク(Bulk)シリコン基板を用いる半導体デバイスにおいても微細化が進んでいる。Bulkシリコン基板を用いる場合には、n+ poly−Siのみをゲート電極に用い、N−チャネル、Pチャネルとも同時に短チャンネル効果が生じにくい表面チャネル型のMOSTrを形成することはできない。そこで、図12(A)に示すように、ゲート電極の仕事関数を用いてVthを調整することを目的として、NMOSTr(図12(A)の(a))に対しては、n+ Poly−Si、PMOSTr(pチャネルMOSトランジスタ)(図12(A)の(b))に対しては、p+ Poly−Siをそれぞれ用いる、いわゆるDual Gateプロセスが検討されている。
【0010】
ところがこのDual Gateプロセスにおいても、NMOSTr(a)とPMOSTr(b)とで異なるタイプのドーパントのPoly−Siゲート電極14a及び14bを用いる場合には、図12(A)の(c)に示すように、NMOSTrのn+ Poly−SiゲートとPMOSTrのp+ Poly−Siゲートとが接続された部分でゲート電極中のそれぞれの不純物が相互に拡散し(図中、矢印で記す)、それぞれのゲート電極の仕事関数が大きく変動してしまうという問題がある。
【0011】
この問題は、図12(A)に示すように、Dual Gateプロセスで形成したゲート電極を低抵抗化するために、Poly−Siの上層にタングステンポリサイド(W−Polycide)のシリサイドをさらに形成する場合には、タングステンシリサイド(WSix)中のドーパントの拡散係数が非常に大きいために特に顕著となる。
【0012】
なお、図12(A)中、11はシリコン基板、12はフィールド酸化膜、13はゲート絶縁膜、14aはNMOSトランジスタのゲート電極、14bはPMOSトランジスタのゲート電極、14cはNMOSトランジスタ側とPMOSトランジスタ側のゲート電極の接合部、15は層間絶縁膜をそれぞれ表している。
【0013】
(3)このように、SOI基板を用いる場合においても、Bulkシリコン基板を用いる場合においても、今後の半導体装置の微細化に対応していくには、タイプの異なるPoly−Siをゲート電極材に用いることには問題があり、その代わりに、Mid−Gap付近に仕事関数を有するゲート電極材を用いることが必要となると考えられている。
【0014】
本発明において、Mid−Gap付近に仕事関数を有するゲート電極材とは、半導体のエネルギーバンドは、電子的に満たされたバンド(充満帯或いは価電子帯)と空のバンド(伝導帯)が禁止帯によってへだてられた構造になっており、この禁止帯の幅(バンドギャップ)の中央付近(Mid−Gap付近)とほぼ同じ仕事関数(真空準位とフェルミ準位とのエネルギー差)をもつ導電性材料をいう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
かかるMid−Gap付近に仕事関数を有するゲート電極材のうち、高融点金属シリサイドや高融点金属は、直接SiO2 と反応せず、また、ゲート耐圧を顕著には劣化させないので、特に好適な材料として注目され、ゲート電極材としての検討も行われている。
【0016】
しかしながら、シリコン基板21上にゲート絶縁膜23を形成し、さらにその上に、WSix等の高融点金属シリサイドからなる単層膜24でゲート電極を形成する場合には、従来のPoly−Si(もしくはW−Polycide)等のゲート電極を用いた場合と比べて、ゲート絶縁耐圧の低下、またゲート容量の低下が発生してしまうという問題がある(図12(B)参照)。なお、図12(B)中、21はシリコン基板、22はフィールド酸化膜、23はゲート絶縁膜、24はWSix単層からなるゲート電極、25は層間絶縁膜をそれぞれ表す。
【0017】
ゲート絶縁耐圧が低下することは、より微細化が進みゲート酸化膜が薄膜化する次世代デバイスに好ましいことではない。またゲート容量の低下は、トランジスタの駆動能力の低下等を招き、結果的にデバイスの動作速度を低下させてしまうことになる。
【0018】
本発明はかかる実状からなされたものであり、少なくとも基板上に形成された絶縁膜(好ましくはゲート酸化膜)との境界近傍において、基板材料(好ましくはシリコン)のエネルギーバンドギャップのMid−Gap付近の仕事関数を有する導電性材料を用い、かつ、基板上に形成された絶縁膜の絶縁耐圧を劣化させず、また形成後の導電層の容量(ゲート容量)も低下させることなくデバイスの動作速度を維持する導電層(好ましくはゲート電極)を有する半導体装置、及び該半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、WSix等の高融点金属シリサイドからなる単層膜でゲート電極を形成した場合において、ゲート絶縁耐圧の低下やゲート容量の低下は、ゲート電極を形成した後に行われる熱処理工程や、As等の不純物がWSix等の高融点金属シリサイド中に取り込まれる結果、WSix等の高融点金属シリサイドのグレインが成長することに起因することを見出した。
【0020】
従って、WSix等の高融点金属シリサイドのグレインが成長を何らかの方法で抑制することができれば、熱処理工程や不純物の導入工程の条件に何ら変更を加えることなく、かつ、ゲート絶縁耐圧の低下やゲート容量の低下を招くことなく、短チャネル効果を抑制し、デバイスの動作速度を維持するゲート電極が得られることが期待される。
【0021】
本発明者は、鋭意検討した結果、高融点金属シリサイドや高融点金属等の基板材料(シリコン)のエネルギーバンドギャップのMid−Gap付近の仕事関数を有する導電性材料を用い、該導電性材料にある種の不純物をドープさせることにより、導電性材料のグレイン成長を抑制することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0022】
即ち本発明は、第1に、基板と、前記基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成され、少なくとも前記絶縁膜と接する部分が、基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料からなる導電層と、前記基板に形成された取り出し電極とを有する半導体装置であって、前記導電性材料は不純物を含有することを特徴とする半導体装置を提供する。
【0023】
前記第1の発明の半導体装置においては、前記不純物は、前記導電性材料のグレイン成長を抑制する不純物であるのが好ましい。前記不純物としては、より具体的には、酸素、窒素又はホウ素等を用いるのがより好ましい。
【0024】
また前記導電層は、深さ方向(基板に対して垂直方向)に対して異なる濃度の不純物を含有する基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料、例えば、高融点金属シリサイド層又は高融点金属層を有しているのが好ましく、その深さ方向に対するその中央領域がその上下領域より高い濃度の不純物を含有する基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料、例えば、高融点金属シリサイド層又は高融点金属層を有しているのがより好ましい。
【0025】
さらに、前記導電層は、2種類以上の不純物を含有しているのがより好ましい。該2種類以上の不純物の少なくとも一つは酸素、窒素又はホウ素であり、該2種類以上の不純物を1×1019/cm3 〜1×1021/cm3 の濃度でそれぞれ含有しているのがさらに好ましい。
【0026】
また、前記基板材料は好ましくはシリコンであり、前記導電性材料は高融点金属シリサイド又は高融点金属であるのが好ましい。
【0027】
前記高融点金属シリサイドとしては、タングステンシリサイド(WSix)、モリブデンシリサイド(MoSix)、タンタルシリサイド(TaSix)及びチタニウムシリサイド(TiSix)からなる群から選ばれる一種又は二種以上を好ましく例示できる。
【0028】
前記高融点金属としては、タングステン(W)、タンタル(Ta)及びチタニウム(Ti)からなる群から選ばれる一種又は二種以上を好ましく例示できる。
【0029】
また、前記取り出し電極としては、例えば、基板に形成されたソース及びドレインが挙げられる。
【0030】
本発明は、第2に、シリコン基板と、前記シリコン基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成され、少なくとも前記ゲート絶縁膜と接する部分が、不純物を含有する高融点金属シリサイド層又は不純物を含有する高融点金属層からなるゲート電極と、前記シリコン基板に形成された取り出し電極とを有する半導体装置を提供する。第2の発明は、前記第1の発明の半導体装置をより具体的に特定するものである。
【0031】
第2の発明において、前記シリコン基板としては、n型シリコン半導体基板、p型シリコン半導体基板、SOI基板等を用いることができる。
【0032】
また、本発明は、第3に、基板上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に、基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料からなる導電層を形成する工程と、前記導電層に不純物を導入する工程と、前記基板に取り出し電極を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法を提供する。
【0033】
前記第3の発明において、前記導電層に不純物を導入する工程は、前記導電層にイオン注入法により不純物を導入する工程を有するのが好ましく、前記導電層に前記導電層のグレイン成長を抑制する物質をイオン注入法により導入する工程、及び/又は化学的気相成長法(CVD法)により、不純物を含有する導電膜を前記絶縁膜上に形成する工程を有するのがより好ましい。
【0034】
また、前記導電層に不純物を導入する工程は、前記導電層に深さ方向に不純物濃度が変化するように不純物を導入する工程を有するのが好ましく、前記導電層の深さ方向に対するその中央領域に含まれる不純物濃度が、その上下領域の不純物濃度よりも高くなるように導入する工程を有するのがより好ましい。
【0035】
前記導電層に不純物を導入する工程は、より具体的には、前記導電層に酸素、窒素又はホウ素を導入する工程を有するのが好ましい。
【0036】
また、前記導電層に不純物を導入する工程は、前記導電層に2種類以上の不純物を導入する工程を有するのが好ましく、この場合、前記導電層に少なくとも酸素、窒素又はホウ素を導入する工程を有するのがより好ましく、前記導電層に2種類以上の不純物を1×1019/cm3 〜1×1021/cm3 の濃度でそれぞれ導入する工程を有するのがさらに好ましい。
【0037】
前記第3の発明においては、前記基板として、p型シリコン半導体基板、n型シリコン半導体基板、SOI基板等のシリコン基板を用いるのが好ましい。
【0038】
また、前記基板上に、前記基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料からなる導電層を形成する工程は、前記基板上に、高融点金属シリサイド層又は高融点金属層を形成する工程を有するのが好ましい。
【0039】
前記高融点金属シリサイド層を形成する工程は、タングステンシリサイド(WSix)、モリブデンシリサイド(MoSix)、タンタルシリサイド(TaSix)及びチタニウムシリサイド(TiSix)からなる群から選ばれる一種又は二種以上からなる層を形成する工程を有するのが好ましい。
【0040】
また、前記高融点金属層を形成する工程は、タングステン(W)、タンタル(Ta)及びチタニウム(Ti)からなる群から選ばれる一種又は二種以上のからなる層を形成する工程を有するのが好ましい。
【0041】
さらに、本発明は、第4に、シリコン基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上に、シリコンのエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料からなる導電層を形成する工程と、前記導電層に不純物を導入する工程と、前記導電層を加工してゲート電極を形成する工程と、前記シリコン基板に取り出し電極を形成する工程とを有する半導体装置の製造方法を提供する。第4の発明は、前記第3の半導体装置の製造方法の発明をより具体的に特定したものであって、前記第2の発明である半導体装置を製造する方法である。
【0042】
前記第4の発明において、シリコン基材としては、p型シリコン半導体基板、n型シリコン半導体基板、SOI基板等を好ましく用いることができる。
【0043】
前記第1及び第2の発明の半導体装置は、少なくとも前記絶縁膜(好ましくはゲート絶縁膜)と接する導電層(好ましくはゲート電極)部分が、基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料(好ましくは高融点金属シリサイド又は高融点金属)からなり、該導電性材料が不純物を含有していることを特徴とする。
【0044】
従って、前記第1及び第2の本発明の半導体装置は、いわゆる短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度を維持する導電層(ゲート電極)を有する半導体装置となっている。それに加えて、従来問題となっていた、高融点金属シリサイド又は高融点金属膜等の導電性材料のGrain成長に伴う下層の絶縁膜の耐圧不良、あるいはMOSTrにおいては絶縁膜(ゲート絶縁膜)耐圧不良及びゲート容量の低下が抑制された半導体装置となっている。
【0045】
また、本発明の半導体装置の導電層が、導電性材料が2種類以上の不純物を含有している場合には、1種類の不純物がドープされている場合に比して、導電性材料のグレイン成長をより効果的に抑制することが可能である。従って、より薄い絶縁膜(例えば、膜厚が4nm程度のゲート絶縁膜)を形成する場合においても、絶縁耐圧の劣化を生じることなく、信頼性に優れた導電層(ゲート電極)を有する半導体装置となっている。
【0046】
また、第3及び第4の発明の半導体装置の製造方法によれば、その後の熱処理工程や不純物の導入工程の条件に何ら変更を加えることなく、絶縁耐圧の低下やゲート容量の低下を招くことなく、短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度が維持された導電層(ゲート電極)を有する半導体装置を製造することができる。
【0047】
さらに、導電層の深さ方向に不均一に、好ましくは、該導電層の深さ方向に対するその中央部が相対的に高濃度、その上下領域が相対的に低濃度となるように不純物を導入することにより、不純物を導入しない場合と同様の絶縁膜界面特性を有するMOSTrを形成することができる。従って、本発明の半導体装置の製造方法によれば、半導体デバイスのプロセス設計の自由度が低下することはない。
【0048】
また、導電層にイオン注入法により不純物の導入を行う工程を有する場合には、正確に制御された加速エネルギー及びドーズ量で、不純物をイオン注入することができる。
【0049】
従って、本発明によれば、LSIの集積度を向上させることができ、MOSTrの駆動能力もデザインルールに応じて向上させることができ、デバイスの高速動作が可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
第1の実施の形態
第1の実施の形態は、図1(a)に示すようなpチャネルMOSトランジスタを有する半導体装置である。
図1(a)に示す半導体装置は、n型シリコン半導体基板101のフィールド酸化膜102により区画された領域上に、酸化シリコンからなるゲート酸化膜103を有し、更にこのゲート酸化膜103上に、厚さ約100nmのWSix(タングステンシリサイド)膜104からなる単層構造のゲート電極を有している。
【0051】
さらに、n型シリコン半導体基板101の該ゲート電極の下部周辺領域には、p型不純物がドープされた不純物拡散領域(ソース・ドレイン領域)105が形成され、接続プラグ107を介して配線層108と電気的に接続されている。そして、ゲート電極の上部は、層間絶縁膜106により覆われた構造を有している。
【0052】
この半導体装置のゲート電極のWSix膜104は、Dose量で5×1014/cm2 (濃度では約5×1019/cm3 )の酸素を含有している。この結果、WSix膜104のGrain Sizeは、例えば850℃、30分の熱処理の後でも最大約20nmのサイズに抑制されている。
【0053】
従って、本実施形態の半導体装置は、絶縁耐圧の低下やゲート容量の低下を招くことなく、短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度が維持された信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置となっている。
【0054】
第2実施形態
第2の実施形態は、図1(b)に示すようなnチャネルMOSトランジスタを有する半導体装置である。図1(b)に示す半導体装置は、前記第1実施形態で示した半導体装置とほぼ同様な構造を有し、ゲート電極は、不純物として酸素を含有するWSix膜204単層から形成されてなる。
【0055】
この半導体装置においては、WSix膜204中の酸素濃度を深さ方向に対して変化させてある。即ち、WSix膜204は、ゲート酸化膜203との界面領域(WSix膜204a;ゲート酸化膜203側から厚さ10nm程度の領域)では、酸素濃度が十分低く(約1017/cm3 以下)、続いて中央頒域(WSix膜204b:204a側から厚さ30nm程度の領域)では、酸素が例えば約5×1019/cm3 の濃度に、さらにその上の領域(WSix膜204c:204b側から厚さ60nm程度の領域)では、酸素が約1×1017/cm3 以下になるような構造を有している。
【0056】
本実施形態の半導体装置のゲート電極をこのような構造で形成することにより、WSix膜204と下地のゲート酸化膜203との界面特性を保持したまま、WSix膜204の少なくともゲート酸化膜203と接する近傍のWSix膜204aのGrain成長を抑制することが可能となる。
【0057】
即ち、酸素濃度が約5×1019/cm3 と比較的高い中央領域(WSix膜204b)は、この酸素の影響でWSixのGrain成長が阻害され、また、酸素濃度の比較的低いゲート酸化膜と接する部分(下部領域)のWSix膜204aにおても、その深さ方向のGrain成長制限により、Grainの成長が抑制されている。
【0058】
また、ゲート電極の最上層(上部領域)にあるWSix膜204cの厚さ60nmの領域は、酸素の不純物濃度も比較的低く(酸素濃度を高める必要はない)、膜厚が比較的厚いのでGrainも比較的大きく約50nmのサイズに成長するが、この部分でのWSix膜204cの成長は、ゲート絶縁耐圧の劣化やゲート容量の低下には影響を与えず、ゲート電極の低抵抗化に寄与するのみとなる。
【0059】
従って、本実施形態のの半導体装置は、短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度が維持され、かつ、ゲート絶縁膜耐圧不良及びゲート容量の低下がさらに抑制された極めて信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置となっている。
【0060】
第3実施形態
第3の実施の形態は、前記第1実施形態の半導体装置と同様な構造を有する半導体装置であり(図示を便宜上省略)、この半導体装置のゲート電極は、酸素の代わりに、ドーズ量で5×1015/cm2 (濃度では、5×1020/cm3 )の窒素がドープされたWSix膜の単層からなる。
【0061】
この場合においても、WSix膜のGrain Sizeは、例えば850℃、30分の熱処理の後でも約20nm以内のサイズとなっている。
【0062】
従って、本実施形態の半導体装置は、短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度が維持され、かつ、ゲート絶縁膜耐圧不良及びゲート容量の低下がさらに抑制された極めて信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置となっている。
【0063】
第4実施形態
第4の実施の形態は、図2(c)に示すようなnチャネルMOSトランジスタを有する半導体装置である。
図2(c)に示す半導体装置は、p型シリコン半導体基板301のフィールド酸化膜302により区画された領域上に、酸化シリコンからなるゲート酸化膜303を有し、更にこのゲート酸化膜303上に、厚さ約100nmのWSix(タングステンシリサイド)膜304の単層構造のゲート電極を有している。
【0064】
この半導体装置は、該ゲート電極の側壁部に側壁保護膜306が設けられ、p型シリコン半導体基板301の該側壁保護膜306の下部周辺領域には、n型不純物がドープされたn+ 不純物拡散領域(ソース・ドレイン領域)307が形成され、さらに、n+ 不純物拡散領域に隣接したチャネル領域にn- 不純物拡散領域305を形成したLDD(Lightly Doped Drain)構造を有している。このため、ドレイン電界をn- 不純物拡散領域305に吸収してソース端への影響を抑え、かつ電界強度が軽減されている。
【0065】
また、n+ 不純物拡散領域307は、配線層310と接続プラグ309を介して電気的に接続されている。そして、ゲート電極の上部は層間絶縁膜308により覆われた構造を有している。
【0066】
この半導体装置のゲート電極のWSix膜304中には、Dose量で5×1015/cm2 (濃度では約5×1020/cm3 )の窒素及び5×1015/cm2 (濃度では約5×1020/cm3 )のホウ素が同時にドープされている。
【0067】
この結果、WSix膜304のGrain Sizeは、例えば850℃、30分の熱処理の後でも約15nm以内のサイズとなっており、窒素のみをドープした場合よりもさらにWSix膜のグレイン成長が抑制されている。
【0068】
従って、本実施形態の半導体装置は、ゲート絶縁膜耐圧不良及びゲート容量の低下がさらに抑制された極めて信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置となっている。
【0069】
第5実施形態
第5の実施の形態は、前記第2実施形態の半導体装置と同様の構造を有するnチャネルMOSトランジスタを有する半導体装置である(便宜上、図示を省略している。)。
【0070】
この半導体装置のゲート電極は、不純物として窒素及びホウ素を含有した膜厚100nm程度のWSix膜の単層構造からなるゲート電極を有しており、該WSix膜は、濃度約1×1019/cm3 のホウ素を均一に含有しており、また、窒素を深さ方向に対してその濃度を変化させて含有している。
【0071】
即ち、このWSix膜は、ゲート酸化膜との界面領域(ゲート酸化膜側から厚さ10nm程度の第1の領域)では、窒素濃度が十分低く(約1019/cm3 以下)、続いて中央頒域(前記第1の領域側から厚さ30nm程度の第2の領域)では、窒素が例えば約1×1021/cm3 の濃度で含まれ、さらにその上の領域(前記第2の領域側から厚さ60nm程度の第3の領域)では、酸素が約1×1019/cm3 以下になるように含まれた構造を有している。
【0072】
本実施形態の半導体装置のゲート電極をこのような構造で形成することにより、WSix膜と下地のゲート酸化膜との優れた界面特性を保持したままで、ゲート酸化膜と接する近傍における第1の領域のWSix膜のGrain成長を抑制することが可能となる。
【0073】
即ち、窒素濃度が約1×1021/cm3 と比較的高い中央領域(第2の領域)は、この窒素及びホウ素の影響でWSixのGrain成長が阻害されており、また、窒素濃度の比較的低いゲート酸化膜と接する部分(第1の領域)のWSix膜においても、その膜厚方向のGrain成長制限により、Grainの成長が抑制されている。
【0074】
また、ゲート電極の最上層(第3の領域)にあるWSix膜の厚さ60nmの領域は、窒素の不純物濃度も比較的低く(窒素濃度を高める必要がない)、膜厚が比較的厚いのでGrainも比較的大きく(約30nm)成長するが、この第3の領域でのWSix膜の成長は、ゲート絶縁耐圧の劣化やゲート容量の低下には影響を与えず、ゲート電極の低抵抗化に寄与するのみとなる。
【0075】
従って、本実施形態の半導体装置は、ゲート絶縁膜耐圧不良及びゲート容量の低下がさらに抑制された極めて信頼性の高いMOSトランジスタを有するものとなっている。
【0076】
以上説明した第1〜第5の実施形態では、WSix単層からなるゲート電極を有する半導体装置を例にとり本発明を説明した。本発明の半導体装置はこれらに限定されることなく、そのゲート電極は、他の高融点金属シリサイド、例えば、モリブデンシリサイド(MoSix)、タンタルシリサイド(TaSix)、チタニウムシリサイド(TiSix)や、高融点金属、例えば、タングステン(W)、タンタル(Ta)及びチタニウム(Ti)等の導電性材料から形成されていてもよい。
【0077】
第6実施形態
また、ゲート電極は、これら高融点金属シリサイド又は高融点金属と、p型不純物あるいはn型不純物がドープされた導電性ポリシリコン層との積層から形成されていてもよい。第6の実施形態は、かかるゲート電極を有する半導体装置である。
【0078】
図2(d)に示す半導体装置は、n型シリコン半導体基板401のフィールド酸化膜402により区画された領域上に、酸化シリコンからなるゲート酸化膜403を有し、更にこのゲート酸化膜403上に、厚さ約60nmのWSix膜404a、及び該WSix膜404a上に導電性ポリシリコン層404bとからなる2層構造のゲート電極を有している。
【0079】
さらに、n型シリコン半導体基板401の該ゲート電極の下部周辺領域には、p型不純物がドープされた不純物拡散領域(ソース・ドレイン領域)405が形成され、接続プラグ407を介して配線層408と電気的に接続されている。そして、ゲート電極の上部は、層間絶縁膜406により覆われた構造を有している。
【0080】
この半導体装置のゲート電極のWSix膜404bは、ゲート絶縁膜403上に接して形成されており、Dose量で5×1014/cm2 (濃度では約5×1019/cm3 )の酸素を含有している。この結果、WSix膜404bのGrain Sizeは、例えば850℃、30分の熱処理の後でも最大約20nmのサイズに抑制されている。
【0081】
従って、本実施形態の半導体装置においても、絶縁耐圧の低下やゲート容量の低下を招くことなく、短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度が維持された信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置となっている。
【0082】
上記第6の実施形態では、WSix膜と導電性ポリシリコンとの積層構造のゲート電極を有する半導体装置を例にとり説明したが、WSixの他の高融点金属シリサイド又は高融点金属と導電性ポリシリコンとの積層体から形成されていてもよい。但し、少なくともゲート絶縁膜との境界部分は、基板材料のMid Gapのほぼ中央の仕事関数を有する導電性材料で形成されている必要がある。
【0083】
さらに、第1〜第6の実施形態では、導電層がゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極である半導体装置について説明しているが、導電層がこれ以外の同様な構造のMOSコンデンサである半導体装置や、不純物が導入された導電層が、シリコン半導体基板に設けられたp−well又はn−well上に形成されたMOSTr、MOSコンデンサの電極に用いられた半導体装置であっても良い。
【0084】
また、第1〜第6の実施形態では、基板としてBulkシリコン基板(n型シリコン半導体基板)を用いているが、Bulkシリコン基板(p型シリコン半導体基板)、SOI構造の基板であっても良い。
【0085】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
なお、以下の実施例における導電層(WSix膜)の膜厚やGrain成長を抑制する不純物のドーズ量、注入条件、熱処理の条件等はあくまでその1例であって、形成する半導体装置に応じて適宜設計変更が可能である。
【0086】
実施例1
本実施例は、前記第1の実施形態の半導体装置の製造方法である。図3(a)から図3(d)及び図4(e)から図4(h)に、本実施例により製造されるMOSTrの製造工程を示す。
【0087】
先ず、図3(a)に至るまでを説明する。p型シリコン半導体基板101上に、例えば950℃でウエット酸化するLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により、フィールド酸化膜102を約400nmの厚さに形成する。
【0088】
次いで、ソース・ドレイン領域やチャンネル領域となる活性領域の表層部に、しきい値電圧(Vth)調整のためのイオン注入、及びシリコン半導体基板101の深部にパンチスルー阻止用の埋め込み層を形成するためのイオン注入を行う(図示を省略)。
【0089】
続いて、H2 とO2 の混合ガスを用い、850℃の温度条件でパイロジェニック酸化を行い、シリコン基板101のフィールド酸化膜102により区画された領域上に、ゲート酸化膜103を、例えば膜厚5nmで形成する。以上のようにして、図3(a)に示す構造を得る。
【0090】
その後、図3(b)に示すように、ゲート電極のWSix膜104を約100nm堆積する。WSix(膜)104は、ゲート酸化膜103に直接堆積しても密着性やゲート耐圧を顕著に劣化させないようにするために、SiH2 Cl2 +WF6 の反応系にて、以下のようなSi Rich(WSix;x=3.0)の条件で形成を行う。
【0091】
(WSix膜104の成膜条件)
成膜装置:Cold−Wall型LP−CVD装置
成膜温度:600℃
成膜圧力:40Pa
成膜ガス(流量):SiH2 Cl2 /WF6 /Ar=160/1.6/100sccm
【0092】
なお、WSix(xは、1〜3の任意の数を表す。)で表されるタングステンシリサイドには、例えば、W2 Si3 ,WSi2 ,WSi3 等が知られている。
【0093】
次いで、図3(c)に示すように、WSix膜104のGrain成長を抑制するために、酸素イオン(O2 + イオン)を加速エネルギー15keV、ドーズ量5×1014/cm2 の条件で全面にイオン注入する。このときのイオン注入は、O2 + イオンの飛程はWSi膜104中に存在するように行う。
【0094】
さらに、図3(d)に示すように、フォトレジスト109を全面に塗布し、パターニングを行い、ゲート電極パターンに倣ったゲート電極のレジストパターンを形成する。
【0095】
次に、図4(e)に示すように、このパターン形成されたレジスト109をマスクに、WSix膜104のエッチングを行い、ゲート電極を形成する。
【0096】
この時のエッチング条件は、例えば、次のようにして行う。
【0097】
次いで、図4(f)に示すように、レジストマスク110及びゲート電極104をマスクに、ゲート電極下部周辺領域のn型シリコン半導体基板101のフィールド酸化膜102によって区画された領域に、例えば、p型不純物であるBF2 + を、加速エネルギー約20kev、ドーズ量3×1015/cm2 程度でイオン注入する。その後、N2 雰囲気中で850℃で30分の加熱処理を行って、不純物の活性化を行うことにより、p型不純物拡散領域(ソース・ドレイン領域)105を形成する。
【0098】
その後、図4(g)に示すように、レジストマスク110を除去し、図4(h)に示すように、例えば、O2 −TEOS(Tetraethoxyorthosilicate)を用いる減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、層間絶縁膜106を全面に堆積させる。
【0099】
さらに、層間絶縁膜106に、p型不純物拡散領域105に達するコンタクトホールを開口し、該コンタクトホール中にタングステンやアルミニウム等の金属を埋め込むことによってコンタクトプラグ110を形成、アルミニウム等からなる配線層111の形成を順次行うことによって、図1(a)に示すようなpチャネルMOSトランジスタを有する半導体装置を製造することができる。
【0100】
本実施例によれば、Dose量で5×1014/cm2 (濃度では約5×1019/cm3 )の酸素がドープされてなるゲート電極のWSix膜104を、簡便かつ歩留り良く形成することができる。また、このWSix膜104のGrainSizeは、例えば850℃、30分の熱処理(イオン注入後のアニール)の後でも最大約20nmのサイズに抑制することができる。従って、ゲート絶縁膜耐圧不良及びゲート容量の低下が抑制された信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置を製造することができる。
【0101】
実施例2
実施例2は、前記第2実施形態の半導体装置を製造する例である。上述した第1実施例においては、ゲート酸化膜上のWSix膜に酸素イオンを一様にイオン注入しているが、本実施例においては、ゲート電極を構成するるWSix膜に含まれる酸素イオン濃度を深さ方向に変化させるものである。
【0102】
先ず、図5(a)に示すように、前記第1実施形態と同様にして、p型シリコン半導体基板201上に、例えば950℃でウエット酸化するLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により、フィールド酸化膜202を約400nmの厚さに形成する。
【0103】
次に、ソース・ドレイン領域やチャンネル領域となる活性領域の表層部に、しきい値電圧(Vth)調整のためのイオン注入、及びシリコン半導体基板201の深部にパンチスルー阻止用の埋め込み層を形成するためのイオン注入を行う(図示を省略)。
【0104】
続いて、H2 とO2 の混合ガスを用い、850℃の温度条件でパイロジェニック酸化を行い、シリコン基板101のフィールド酸化膜202により区画された領域上に、ゲート酸化膜203を、例えば膜厚5nmで形成する。以上のようにして、図5(a)に示す構造を得る。
【0105】
次いで、図5(b)に示すように、SiH2 Cl2 −WF6 を用いるCVD法により、ゲート酸化膜203上に厚さ100nm堆積させたWSix膜204’を形成する。その後、該WSix膜204’に、酸素イオン濃度が膜厚方向(深さ方向)に変化するように酸素イオンのイオン注入を行う。
【0106】
イオン注入法は、不純物をイオン注入する際に、イオン注入のエネルギー及びドーズ量を正確に制御することが可能であり、エネルギーを調整することにより、注入される不純物イオンの打ち込み位置を決定することができる(即ち、イオンを注入する側の表面からどの位の深さの位置に不純物イオンが注入されるのかが定まる。)。また、イオン注入のドーズ量を調整することにより、導入される不純物濃度を調整することが可能である。
【0107】
本実施例においては、酸素イオン注入を、例えば、次のような条件で行う。
▲1▼酸素イオンを、WSix膜204’のゲート酸化膜と接する部分のゲート酸化膜界面から上方向に約10nmの範囲に、酸素濃度が1×1017/cm3 以下となるようにイオン注入する(WSix膜204aの形成)。
▲2▼次いで、WSi膜204’のゲート酸化膜界面から上方向に10〜40nmの範囲にある中央領域の厚さ約30nmのWSix膜に、酸素濃度が約5×1019/cm3 となるように、酸素イオンのイオン注入を行う(WSix膜204bの形成)。
▲3▼さらに、その上の約60nmの範囲内にあるWSix膜204’に、酸素濃度が約1×1017/cm3 以下となるようにイオン注入を行う(WSix膜204cの形成)。
【0108】
以上のようにして、図5(c)に示すように、酸素濃度が膜厚方向(深さ方向)に変化するように酸素を含有させたWSix膜204を得る。
【0109】
次に、前記実施例1と同様にして、図示しないフォトレジストを全面に塗布し、パターニングを行い、ゲート電極パターンに倣ったゲート電極のレジストパターンを形成する。さらに、このパターン形成されたレジスト109をマスクに、WSix膜204のエッチングを行い、ゲート電極を形成する。以上のようにして、図5(d)に示す構造を得る。
【0110】
その後は、前記実施例1と同様なプロセスを経ることにより、図1(b)に示すような半導体装置を製造することができる。
【0111】
本実施例によれば、WSix膜204と下地のゲート酸化膜203との界面特性を保持したまま、WSix膜204の少なくともゲート酸化膜203と接する近傍のWSix膜204aのGrain成長を抑制することができる。
【0112】
即ち、酸素濃度が約5×1019/cm3 と比較的高い中央領域(WSix膜204b)は、この酸素の影響でWSixのGrain成長が阻害される。また、酸素濃度の比較的低いゲート酸化膜と接する部分(下部領域)のWSix膜204aにおいても、その膜厚方向のGrain成長が制限されることにより、Grainの成長を抑制できる。
【0113】
また、ゲート電極の最上層(上部領域)にあるWSix膜204cの厚さ60nmの領域は、酸素の不純物濃度も比較的低く(酸素濃度を高める必要はない)、膜厚が比較的厚いのでGrainも比較的大きく約50nmのサイズに成長するが、この部分でのWSix膜204cの成長は、ゲート絶縁耐圧の劣化やゲート容量の低下には影響を与えず、ゲート電極の低抵抗化に寄与するのみとなる。
【0114】
従って、本実施例によれば、ゲート絶縁膜耐圧不良及びゲート容量の低下がさらに抑制された極めて信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置を製造することができる。
【0115】
実施例3
実施例3は、前記第4実施形態に示した半導体装置を製造する例である。以下、本実施例の半導体装置の製造方法を順を追って、図面を参照しながら説明する。
【0116】
先ず、図6(a)に示すように、n型シリコン半導体基板301上に、例えば950℃でウエット酸化するLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により、フィールド酸化膜302を約400nmの厚さに形成する。
【0117】
次に、ソース・ドレイン領域やチャンネル領域となる活性領域の表層部に、しきい値電圧(Vth)調整のためのイオン注入、及びシリコン半導体基板301の深部にパンチスルー阻止用の埋め込み層を形成するためのイオン注入を行う(図示を省略)。
【0118】
続いて、H2 とO2 の混合ガスを用い、850℃の温度条件でパイロジェニック酸化を行い、シリコン基板301のフィールド酸化膜302により区画された領域上に、ゲート酸化膜303を、例えば膜厚4nmで形成する。
【0119】
次いで、図6(b)に示すように、ゲート酸化膜303上にWSix膜304’を厚さ100nm程度に成膜する。このWSix膜304’は、ゲート酸化膜303上に直接堆積させても密着性やゲート耐圧を顕著には劣化させないようにするため、SiH2 Cl2 +WF6 の反応系にて、Si Rich(WSix;x=3.0)の条件にする必要がある。
【0120】
次に、WSix膜に不純物を導入(ドープ)する。不純物の導入は、WSixを堆積させた後、最初に熱処理が印加される前に行われるのが効果的であり、WSixの堆積時に、in−situでドープさせるのが最も好ましい。本実施例においては、ホウ素をWSixの膜厚方向に均一にドープし、窒素をWSix膜を成膜後にドープする。例えば、以下の条件にて、in−Situでホウ素がドープされたSix膜を形成する。
【0121】
成膜装置:Cold−Wall型LP−CVD装置
成膜温度:680℃
成膜圧力:40Pa
成膜ガス(流量):SiH2 Cl2 /WF6 /B2 H6 /Ar=160/1.6/0.5/100sccm
【0122】
次いで、図6(c)に示すように、窒素イオンを、例えば、エネルギー20keV、ドース量5×1015/cm2 の条件で全面にイオン注入する。このとき、窒素イオンの飛程は、WSix中に存在させる必要がある。
【0123】
その後、図6(d)に示すように、ゲート電極のレジストパターン311を形成し、図7(e)に示すように、該レジストパターン311をマスクに、WSix膜304’を以下のようなエッチング条件で加工して、ゲート電極304を形成する。
【0124】
【0125】
次に、図7(f)に示すように、シリコン基板301のフィールド酸化膜302で区画された領域のゲート電極下部周辺域に不純物を導入することにより、p型不純物拡散領域305を形成する。本実施例ではPMOSトランジスタを形成するので、BF2 + イオンを、加速エネルギー約20keV、ドーズ量3×1015/cm2 でイオン注入する。
【0126】
この場合において、NMOSトランジスタを形成する場合には、BF2 + イオンの代わりにAsのイオン注入を行うことができる。また、例えば、CMOS(Complementary MOSトランジスタ)のように、同一シリコン基板上に、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとを形成する場合には、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとを形成する領域で、レジストマスクを用いて異なる導電型の不純物イオンを打ち分ける必要がある。
【0127】
次いで、図7(g)に示すように、例えば、O2 −TEOSを用いるLP−CVD(減圧CVD)法により酸化シリコン膜を堆積させた後、異方性エッチングにより、側壁保護膜303を形成する。
【0128】
その後、側壁保護膜303をマスクに、シリコン基板301のフィールド酸化膜302で区画された領域のゲート電極下部周辺域に不純物をイオン注入を行う。本実施例では、PMOSトランジスタを形成するので、イオン注入の条件としては、例えばBF2 + イオンを、加速エネルギー10〜30keV、ドーズ量3×1015/cm2 とする。
【0129】
この場合において、NMOSトランジスタを形成する場合には、BF2 + イオンの代わりにAsのイオン注入を行う。また、例えば、CMOS(Complementary MOSトランジスタ)のように、同一シリコン基板上に、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとを形成する場合には、nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとを形成する領域で、レジストマスクを用いて異なる導電型の不純物イオンを打ち分ける必要がある。
【0130】
さらに、不純物を拡散させた後、N2 雰囲気下、以下の条件で不純物の活性化を行うことにより、ソース・ドレイン領域307を形成する。
(活性化の熱処理条件)
装置:電気炉アニール装置
温度:850℃
時間:30分
【0131】
次いで、通常のプロセスにより、酸化シリコン膜−窒化シリコン膜−BPSG(NSG)膜の3層からなる層間絶縁膜308を形成する。例えば、SiH4 とO2 の混合ガスを用いた減圧CVD法により、温度約450℃で膜厚約100nmの酸化シリコン膜を堆積させ、該酸化シリコン膜上に、例えばSiH2 Cl2 とNH3 の混合ガスを用いた減圧CVD法により、温度760℃で窒化シリコン膜を膜厚約30〜80nm形成し、さらにこの窒化シリコン膜上に、例えばO2 とTEPSの混合ガスを用いた減圧CVD法により、温度約700℃で、BPSG(Boron Phospho Silicate Glass)膜又はNSG(Non−Doped Silicate Glass)膜を膜厚約250nm形成することにより、3層からなる層間絶縁膜308とすることができる。
【0132】
その後、層間絶縁膜308上にコンタクトホール形成のための図示しないレジストパターンを形成し、該レジストパターンをマスクとして、BPSG(NSG)膜、窒化シリコン膜及び酸化シリコン膜を順次異方性エッチングの技術によりエッチングすることにより、ソース・ドレイン領域307に達する図示しないコンタクトホールを開口する。次いで、このコンタクトホールに、タングステンを例えばCVD法により埋め込み接続プラグ307を形成し、さらにその上にアルミニウム等からなる配線層310を形成する等の工程を経て、図2(c)に示すような半導体装置を製造することができる。
【0133】
以上のようにして、ホウ素及び窒素を不純物として含有するWSixからなるゲート電極を有する半導体装置を簡便かつ歩留りよく製造することができる。本実施例の半導体装置は、ホウ素及び窒素を不純物として含有するWSixから形成されたゲート電極を有しているので、ゲート絶縁膜耐圧不良及びゲート容量の低下がさらに抑制された信頼性の高いMOSトランジスタを有する半導体装置となっている。
【0134】
特に、本実施例においては、ホウ素をWSix膜を堆積させる際に、in−situでドープさせているので、イオン注入でドープする場合に比べて深さ方向に濃度が均一になるようにドープすることが可能となる。
【0135】
実施例4
実施例4は、前記第5実施形態に示した半導体装置の製造方法の一例である。
先ず、前記実施例3と同様のプロセスを経て、図8(a)に示すように、n型シリコン半導体基板501のフィールド酸化膜502によって分離された領域上にゲート酸化膜503を形成する。
【0136】
次いで、以下に示す条件を組み合わせることにより、ゲート絶縁膜上に、窒素を含有し、その含有濃度を膜厚方向(深さ方向)に変化させたWSix膜を堆積させる。
【0137】
第1STEP(WSix膜504aの形成:図8(b))
成膜装置:Cold−Wall型LP−CVD装置
成膜温度:680℃
成膜圧力:40Pa
成膜ガス(流量):SiH2 Cl2 /WF6 /B2 H6 /Ar=160/1.6/0.5/100sccm
【0138】
第2STEP(WSix膜504bの形成:図8(c))
成膜装置:Cold−Wall型LP−CVD装置
成膜温度:680℃
成膜圧力:40Pa
成膜ガス(流量):SiH2 Cl2 /WF6 /B2 H6 /Ar/NH3 =160/1.6/0.5/100/1.0sccm
【0139】
第3STEP(WSix膜504cの形成:図9(d))
成膜装置:Cold−Wall型LP−CVD装置
成膜温度:680℃
成膜圧力:40Pa
成膜ガス(流量):SiH2 Cl2 /WF6 /B2 H6 /Ar=160/1.6/0.5/100sccm
【0140】
さらに、ゲート電極形成のための図示しないレジストパターンを形成し、前記実施例3と同様にしてWSix膜504a,504b及び504cをエッチング加工して、図9(e)に示すようなゲート電極を形成する。
【0141】
その後は、各工程の図示を省略しているが、前記実施例3と同様にして、シリコン半導体基板501のゲート電極下部周辺領域に、p型不純物をイオン注入法により拡散させた後、加熱処理(アニール)を施すことにより活性化させることによりソース・ドレイン領域505を形成し、全面に層間絶縁膜506を形成した後、該層間絶縁膜506中に、ソース・ドレイン領域505に達するコンタクトホールを形成したのち、そこへタングステン等の導電材料を埋め込んでコンタクトプラグ507を形成し、その上にアルミニウム等からなる配線層508を形成することによって、図9(f)に示すような半導体装置を製造することができる。
【0142】
本実施例では、WSix膜504の深さ方向にWSixのGrain成長を阻害する不純物を不均一に導入する方法として、CVDステップを変化させ(第1ステップ→第2ステップ→第3ステップ)て、不純物Profileを制御して混入させている。このようにして窒素濃度を深さ方向に変化させてWSix膜を成膜することにより、WSix膜504の中央領域(504b)では、WSixのGrain成長が阻害され、その深さ方向のGrain成長制限により、その下部領域の熱酸化膜503との界面付近(504a)では、この不純物の混入の影響を受けない状態での密着性や仕事関数をそのまま維持しながら(優れた界面特性を保持しながら)、WSix膜504aの膜中のGrain成長を抑制することができる。また、WSix膜504の上層部分(上部領域504c)は、不純物の影響を受けずWSix膜のGrainが大きく成長するが、熱酸化膜503との界面付近(504a)にはこの影響を与えず、低抵抗なWSix膜504cとなっている。
【0143】
従って、本実施例の半導体装置は、ゲート絶縁耐圧不良及びゲート容量の低下が抑制された、信頼性の高いMOSトランジスタを有するものである。
【0144】
なお、本実施例では、CVDの各ステップにおけるガス組成にNH3 を加えるか否かにより、WSix膜中に含まれる窒素濃度を深さ方向に変化させているが、NH3 の流量を連続的に変化させることにより、連続的にWSix膜中に含まれる窒素濃度を膜厚方向に変化するように、WSix膜を製膜することも可能である。
【0145】
実施例5
本実施例では、シリコン半導体基板上にゲート酸化膜を形成し、さらに、該ゲート酸化膜上にWSix膜を形成した場合に、該WSix膜中に不純物として窒素の含有量を変化させた場合に、ゲート酸化膜の耐圧特性がどのように変化するかを調べたものである。
【0146】
即ち、シリコン半導体基板上に、膜厚4.0nmのゲート酸化膜を形成し、その上に、膜厚70nmのWSix膜を形成し、さらに、該WSix膜に所定のドーズ量のN2 + イオンをイオン注入法した後、850℃で30分間加熱処理を行った後、ゲート電極をエッチング加工により形成し、そのゲート酸化膜の耐圧特性を調べた。
【0147】
結果を図10にまとめめて示す。図10中、縦軸は、累積不良率(Cumulative Failure(×100%))を表し、横軸は、ゲート耐圧(TZDB(V);Time Zero Dielectric Breakdown)を表す。また、▲1▼のグラフは、窒素イオンをイオン注入しなかった場合、▲2▼は、窒素イオンを5×1015/cm2 のドーズ量でイオン注入した場合、▲3▼は、窒素イオンを7.5×1015/cm2 のドーズ量でイオン注入した場合、▲4▼は、窒素イオンを1×1016/cm2 のドーズ量でイオン注入した場合をそれぞれ示す。
【0148】
図10から、窒素イオンをイオン注入したいずれの場合も、窒素イオンをイオン注入しなかった場合に比べ、優れたゲート耐圧特性が得られることがわかる。
【0149】
実施例6
本実施例では、シリコン基板上にゲート酸化膜を形成し、さらに、該ゲート酸化膜上にWSix膜を形成した場合に、該WSix膜中に不純物として窒素を一様に含有させて、ホウ素の含有量を変化させた場合に、ゲート酸化膜の耐圧特性がどのように変化するかを調べたものである。
【0150】
即ち、シリコン半導体基板上に、膜厚4.0nmのゲート酸化膜を形成し、その上に、膜厚70nmのWSix膜を形成し、さらに、該WSix膜に、ドーズ量5×1015/cm2 のN2 + イオンを全面にイオン注入し、さらに、種々のドーズ量でB+ イオンをイオン注入した後、850℃で30分間加熱処理を行った後、ゲート電極をエッチング加工により形成し、そのゲート酸化膜の耐圧特性を調べた。
【0151】
結果を図11にまとめて示す。図11中、縦軸は、累積不良率(Cumulative Failure(×100%))を表し、横軸は、ゲート耐圧(TZDB(V);Time Zero Dielectric Breakdown)を表す。また、▲1▼のグラフは、B+ イオンをイオン注入しなかった場合、▲2▼は、B+ イオンを1×1015/cm2 のドーズ量でイオン注入した場合、▲3▼は、B+ イオンを3×1015/cm2 のドーズ量でイオン注入した場合、▲4▼は、B+ イオンを5×1015/cm2 のドーズ量でイオン注入した場合、▲5▼は、B+ イオンを5×1015/cm2 のドーズ量でイオン注入した場合をそれぞれ示す。
▲4▼と▲5▼は2枚のウェーハを用いて同一条件で行った実験結果である。図11に示すように、ほぼ同じ結果が得られ、再現性があることがわかった。
【0152】
また、図11から、窒素イオンとB+ イオンとをイオン注入したいずれの場合も、窒素イオンのみをイオン注入した場合に比べ、優れたゲート耐圧特性が得られることがわかった。
【0153】
【発明の効果】
以上に説明したように、第1及び第2の発明の半導体装置は、少なくとも前記絶縁膜(好ましくはゲート絶縁膜)と接する導電層(好ましくはゲート電極)部分が、基板材料のエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する導電性材料(好ましくは高融点金属シリサイド又は高融点金属)からなり、該導電性材料が不純物を含有していることを特徴とする。
【0154】
従って、前記第1及び第2の本発明の半導体装置は、いわゆる短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度を維持する導電層(ゲート電極)を有する半導体装置となっている。それに加えて、従来問題となっていた、高融点金属シリサイド又は高融点金属膜等の導電性材料のGrain成長に伴う下層の絶縁膜の耐圧不良、あるいはMOSTrにおいては絶縁膜(ゲート絶縁膜)耐圧不良及びゲート容量の低下が抑制された半導体装置となっている。
【0155】
また、本発明の半導体装置の導電層が、導電性材料が2種類以上の不純物を含有している場合には、1種類の不純物がドープされている場合に比して、導電性材料のグレイン成長をより効果的に抑制することが可能である。従って、より薄い絶縁膜(例えば、膜厚が4nm程度のゲート絶縁膜)を形成する場合においても、絶縁耐圧の劣化を生じることなく、信頼性に優れた導電層(ゲート電極)を有する半導体装置となっている。
【0156】
また、第3及び第4の発明の半導体装置の製造方法によれば、その後の熱処理工程や不純物の導入工程の条件に何ら変更を加えることなく、絶縁耐圧の低下やゲート容量の低下を招くことなく、短チャネル効果が抑制され、デバイスの動作速度が維持された導電層(ゲート電極)を有する半導体装置を製造することができる。
【0157】
さらに、導電層の深さ方向に不均一に、好ましくは、該導電層の深さ方向に対するその中央部が相対的に高濃度、その上下領域が相対的に低濃度となるように不純物を導入することにより、不純物を導入しない場合と同様の絶縁膜界面特性を有するMOSTrを形成することができる。従って、本発明の半導体装置の製造方法によれば、半導体デバイスのプロセス設計の自由度が低下することはない。
【0158】
また、導電層にイオン注入法により不純物の導入を行う工程を有する場合には、正確に制御された加速エネルギー及びドーズ量で、不純物をイオン注入することができる。
【0159】
従って、本発明によれば、LSIの集積度を向上させることができ、MOSTrの駆動能力もデザインルールに応じて向上させることができ、デバイスの高速動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の半導体装置のMOSトランジスタが形成された領域の構造断面図である。
【図2】図2は、本発明の半導体装置のMOSトランジスタが形成された領域の構造断面図である。
【図3】図3は、本発明の半導体装置の製造方法の主要工程断面図である。
【図4】図4は、本発明の半導体装置の製造方法の主要工程断面図である。
【図5】図5は、本発明の半導体装置の製造方法の主要工程断面図である。
【図6】図6は、本発明の半導体装置の製造方法の主要工程断面図である。
【図7】図7は、本発明の半導体装置の製造方法の主要工程断面図である。
【図8】図8は、本発明の半導体装置の製造方法の主要工程断面図である。
【図9】図9は、本発明の半導体装置の製造方法の主要工程断面図である。
【図10】図10は、シリコン基板上にゲート絶縁膜を形成し、さらにその上に、種々の濃度の窒素を含有するWSix膜からなるゲート電極を形成した場合における、ゲート耐圧特性の評価試験結果を表した図であり、縦軸は累積不良率を、横軸はゲート耐圧を表す。
【図11】図11は、シリコン基板上にゲート絶縁膜を形成し、さらにその上に、所定濃度の窒素及び種々の濃度のホウ素を含有するWSix膜からなるゲート電極を形成した場合における、ゲート耐圧特性の評価試験結果を表した図であり、縦軸は累積不良率を、横軸はゲート耐圧を表す。
【図12】図12は、従来技術の問題点をまとめた概念図であり、(a)は、いわゆるDual Gateプロセスの問題点を、(b)は、高融点金属シリサイド単層からなるゲート電極を形成した場合の問題点をそれぞれまとめた概念図である。
【符号の説明】
11,21,101,201,301,401,501…シリコン半導体基板(基板)、12,22,102,202,302,402,502…フィールド酸化膜、13,23,103,203,303,403,503…ゲート酸化膜(絶縁膜)、14a,14b,14c,24,104,204,304,404,504…ゲート電極(WSix膜)、204a,204b,204c,404a,404b,404c,504a,504b,504c…不純物を含有するWSix膜、104’,204’,304’…不純物を含有しないWSix膜105,205,307,405,505…ソース・ドレイン領域、15,25,106,206,308,406,506…層間絶縁膜、107,207,309,407,507…接続プラグ、108,208,310,408,508…配線層、109,110、311…レジストパターン、305…n- 不純物拡散層、306…側壁保護膜
Claims (8)
- シリコン基板と、
前記シリコン基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成され、少なくとも前記ゲート絶縁膜と接する部分が、シリコンのエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する、不純物として酸素、窒素又はホウ素の2種類以上の不純物を高融点金属シリサイド又は高融点金属のグレイン成長を抑制する濃度である1×10 19 /cm 3 〜1×10 21 /cm 3 の濃度でそれぞれ含有する、高融点金属シリサイド層又は高融点金属層からなるゲート電極と、
前記シリコン基板に接続して形成された電極とを有する
半導体装置。 - 前記高融点金属シリサイド層又は前記高融点金属層は、前記不純物として前記高融点金属シリサイド層又は前記高融点金属層の深さ方向に対して異なる濃度の不純物を含有する
請求項1記載の半導体装置。 - 前記高融点金属シリサイド層又は前記高融点金属層は、前記不純物として前記高融点金属シリサイド層又は前記高融点金属層の深さ方向に対してその中央領域がその上下領域より高い濃度の不純物を含有する
請求項2記載の半導体装置。 - シリコン基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上に、少なくとも前記ゲート絶縁膜と接する部分が、シリコンのエネルギーバンドギャップのほぼ中央付近の仕事関数を有する高融点金属シリサイド層又は高融点金属層からなる導電層を形成する工程と、
前記導電層に、不純物として酸素、窒素又はホウ素の2種類以上の不純物を高融点金属シリサイド又は高融点金属のグレイン成長を抑制する濃度である1×10 19 /cm 3 〜1×10 21 /cm 3 の濃度でそれぞれ含有するように導入する工程と、
前記導電層を加工してゲート電極を形成する工程と、
前記シリコン基板に接続する電極を形成する工程とを有する
半導体装置の製造方法。 - 前記導電層に不純物を導入する工程において、前記導電層にイオン注入法により不純物を導入する
請求項4記載の半導体装置の製造方法。 - 前記導電層を形成する工程及び前記導電層に不純物を導入する工程において、前記ゲート絶縁膜上に、化学的気相成長法により前記不純物を含有する導電膜を形成する
請求項4記載の半導体装置の製造方法。 - 前記導電層に不純物を導入する工程において、前記導電層に前記不純物として前記導電層の深さ方向に不純物濃度が変化するように不純物を導入する工程を有する
請求項4〜6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。 - 前記導電層に不純物を導入する工程において、前記導電層に前記不純物として前記導電層の深さ方向の中央領域に含まれる不純物濃度が、その上下領域の不純物濃度よりも高くなるように、不純物を導入する
請求項7記載の半導体装置の製造方法。
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