JP4579733B2 - サイリスタの故障検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、交流と直流間の電力変換を行なうサイリスタの故障検出装置に関する。
従来、例えば交流を直流に変換するための回路素子として用いられるサイリスタの故障の有無を検出するために、例えば特許文献1に開示されたように、発光素子による光伝送を利用した故障判定回路がある。
この手法では、故障判定対象のサイリスタのアノード・カソード間に、当該アノード・カソード間に順電圧が現れている場合に発光する発光素子を接続し、この発光した光を、ライトガイドを通して受光素子に光伝送する。受光素子は光を受けると、これと接続される直流定電圧源の電圧を電圧検出信号として平均化回路に出力する。平均値回路は、入力電圧をサイリスタの印加電圧の周期で平均化してサイリスタの順電圧印加期間の幅に比例したレベルの電圧信号をレベル判定回路に出力する。レベル判定回路はこの電圧信号のレベルが所定の値に達しない場合にサイリスタを故障と判定し、所定の値以上であれば正常と判定する。
特公平2−50691号公報
このようなサイリスタ故障検出回路は、サイリスタが故障すると完全短絡状態になることを前提としているが、サイリスタは、故障した場合に完全短絡状態になるとは限らず、不完全短絡状態となる場合もある。特に、サイリスタが直列接続されている場合は、正常なサイリスタにより、異常のあったサイリスタの短絡電流が抑制されるために、故障部位が拡がらず、完全な短絡状態に移行しにくい。
不完全短絡状態となったサイリスタに急峻に電流が流れる際にアノード・カソード間に過渡的に順電圧が発生する。この過渡的な順電圧が発生するケースとして、一つは、アームが導通を開始して、アーム電流が増加する場合である。この場合、サイリスタが不完全短絡状態である場合は過渡的にインダクタンス特性を示すために順電圧がアノード・カソード間に発生する。
別のケースとしては、アームが不導通状態にある場合、このアームと接続される他のアームのスイッチングが発生し、当該アームの印加電圧が順方向に変化する場合が挙げられる。通常、サイリスタには並列に電圧変化を吸収する目的でスナバ回路が接続されている。スナバ回路は、抵抗とコンデンサの直列体である。そのため、アームの印加電圧が正方向に変化すると、当該アームの直列接続された正常なサイリスタに並列接続されているスナバ回路のコンデンサの充電電流が、不完全短絡状態にある発生したサイリスタを通って流れ、同様に故障素子に過渡的な順電圧が発生する。
このような場合には、サイリスタが正常でないにも関わらず、発光素子が発光してしまうので、当該サイリスタの故障を正しく検出できなかった。
そこで、本発明の目的は、不完全短絡状態にあるサイリスタの故障を正しく検出することが可能になるサイリスタの故障検出装置を提供することにある。
すなわち、本発明に係わるサイリスタの故障検出装置は、サイリスタと、一端がサイリスタのアノードおよびカソードの一方と接続される抵抗と、一端が抵抗の他端と接続され、他端がサイリスタのアノードおよびカソードの他方と接続されるコンデンサとを備えるアームが2つ直列接続され、かつ、これらが各相に対応して並列に接続され、各相のアームにおける、他相に対応するアームと接続される端子を直流端子とした整流回路のサイリスタの故障検出装置であって、直流端子のうち一方と接続されたアーム、および、他方と接続されたアームのいずれかに、当該アームの導通指示信号を、予め定めた時間にわたって、整流回路の入力電圧の1周期を基準とした、予め定めた電気角の位相差をもって交互に出力することで、各アームを電気角360度の周期で導通させ、各アームのうち、任意のアームの故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生しているか否かを検出し、任意のアームに対する導通指示信号入力開始タイミング、このアームと直列接続されるアームに対する信号入力開始タイミング、および、当該アームに対する信号入力終了タイミングから予め定めた時間にわたってマスク信号を出力し、故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生している事が検出され、かつ、マスク信号が出力されていない場合に、これを通知し、前記入力電圧の1周期より長い予め定めた時間にわたって通知がない場合に、故障判定対象のサイリスタは故障していると判定することを特徴とする。
本発明に係わるサイリスタの故障検出装置では、サイリスタと、一端がサイリスタのアノードおよびカソードの一方と接続される抵抗と、一端が抵抗の他端と接続され、他端がサイリスタのアノードおよびカソードの他方と接続されるコンデンサとを備えるアームが2つ直列接続され、かつ、これらが各相に対応して並列に接続され、各相のアームにおける、他相に対応するアームと接続される端子を直流端子とした整流回路のサイリスタの故障検出装置であって、直流端子のうち一方と接続されたアーム、および、他方と接続されたアームのいずれかに、当該アームの導通指示信号を、予め定めた時間にわたって、整流回路の入力電圧の1周期を基準とした、予め定めた電気角の位相差をもって交互に出力することで、各アームを電気角360度の周期で導通させ、各アームのうち、任意のアームの故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生しているか否かを検出し、任意のアームに対する導通指示信号入力開始タイミング、このアームと直列接続されるアームに対する信号入力開始タイミング、および、当該アームに対する信号入力終了タイミングから予め定めた時間にわたってマスク信号を出力し、故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生している事が検出され、かつ、マスク信号が出力されていない場合に、これを通知し、前記入力電圧の1周期より長い予め定めた時間にわたって通知がない場合に、故障判定対象のサイリスタは故障していると判定するので、不完全短絡状態にあるサイリスタの故障を正しく検出することができる。
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置は、アーム1a(TX),1b(TU),1c(TY),1d(TV),1e(TZ),1f(TW)を備える。
これらのアームのうち、図1中の一点鎖線で囲んだ部分で示すように、アーム1bはサイリスタ11を含む。サイリスタ11は、複数個直列接続される。
それぞれのサイリスタ11のアノードとカソードの間には、抵抗18とコンデンサ19の直列体が並列に接続される。以後、抵抗18とコンデンサ19の直列体をスナバ回路と呼称する。また、サイリスタ11のアノードとカソードの間には、抵抗12と発光素子13との直列体が並列接続される。発光素子13の極性向きは、サイリスタ11の極性向きと同じである。発光素子13は、サイリスタ11のアノード・カソード間に順電圧が発生している場合に導通して発光する。
アーム1bは、光伝送路14、および、受光素子15を含む。光伝送路14は、ライトガイドで構成され、発光素子13からの光信号を受光素子15に出力する。
アーム1bは、直流定電圧源16、順電圧検出器17、論理積回路20、および、故障判定回路21を含む。
受光素子15の一端は、直流定電圧源16と接続される。受光素子15の他端は、順電圧検出器17と接続される。受光素子15に光が導通すると、直流定電圧源16からの電圧が順電圧検出器17に出力される。
論理積回路20は、正論理の入力端子を2つ備え、正論理の出力端子を1つ備える。順電圧検出器17は、論理積回路20の第1の入力端子と接続される。論理積回路20の出力端子は、故障判定回路21と接続される。
順電圧検出器17は、導通した受光素子16からの信号を入力した場合に、サイリスタ11に順電圧が発生しているとみなし、これを示す信号である電圧検出信号を論理積回路20に出力する。
また、残り5つのアーム1a,1c,1d,1e,1fの内部回路の構成は、アーム1bの内部回路の構成と同じである。
アーム1a〜1fは6アームブリッジ結線される。具体的に説明すると、まず、アーム1aとアーム1bは直列接続される。つまり、アーム1bのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのアノードが、アーム1aのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのカソードと接続される。アーム1aとアーム1bの接続部分は、交流入力端子Uとして用いる。
アーム1bのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのカソードは、直流端子Pとして用い、アーム1aのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのアノードは、直流端子Nとして用いる。
また、アーム1cとアーム1dは直列接続される。つまり、アーム1dのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのアノードが、アーム1cのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのカソードと接続される。アーム1cとアーム1cの接続部分は、交流入力端子Vとして用いる。アーム1dのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのカソードは、直流端子Pと接続され、アーム1cのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのアノードは、直流端子Nと接続される。
加えて、アーム1eとアーム1fは直列接続される。つまり、アーム1fのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのアノードが、アーム1eのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのカソードと接続される。アーム1eとアーム1fの接続部分は、交流入力端子Wとして用いる。
アーム1eのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのカソードは、直流端子Pと接続され、アーム1fのサイリスタ11のうち、同一アームのサイリスタと接続されないサイリスタのアノードは、直流端子Nと接続される。
本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置は、ゲートパルス発生器(GPG)2、電光変換回路(EO)3、マスク信号発生回路(MSK)4、および、論理否定回路5を備える。
ゲートパルス発生器2は、電光変換回路3およびマスク信号発生回路4の入力端子と接続される。電光変換回路3の出力端子は、各アームの各サイリスタ11のゲートと接続される。
マスク信号発生回路4の出力端子は、6本の信号線と接続される。これらの信号線には、論理否定回路5がそれぞれ接続される。これら6本の信号線のうち、第1の信号線と接続された論理否定回路5は、アーム1b内のそれぞれのサイリスタ11に対応して設けられる論理積回路20の第2の入力端子と接続される。
マスク信号発生回路4の出力端子からの第2の信号線と接続された論理否定回路5は、アーム1e内のそれぞれの論理積回路20の第2の入力端子と接続される。マスク信号発生回路4の出力端子からの第3の信号線と接続された論理否定回路5は、アーム1d内のそれぞれの論理積回路20の第2の入力端子と接続される。
マスク信号発生回路4の出力端子からの第4の信号線と接続された論理否定回路5は、アーム1a内のそれぞれの論理積回路20の第2の入力端子と接続される。マスク信号発生回路4の出力端子からの第5の信号線と接続された論理否定回路5は、アーム1f内のそれぞれの論理積回路20の第2の入力端子と接続される。マスク信号発生回路4の出力端子からの第6の信号線と接続された論理否定回路5は、アーム1c内のそれぞれの論理積回路20の第2の入力端子と接続される。
ゲートパルス発生器2は、アーム1bへの導通指示信号(導通指示信号GU)、アーム1eへの導通指示信号(導通指示信号GZ)、アーム1dへの導通指示信号(導通指示信号GV)、アーム1aへの導通指示信号(導通指示信号GX)、アーム1fへの導通指示信号(導通指示信号GW)、アーム1cへの導通指示信号(導通指示信号GY)を異なるタイミングで、電光変換回路3およびマスク信号出力回路4に出力する。これらの導通指示信号のレベルは“1”である。
電光変換回路3は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GUを入力すると、これを光に変換して、アーム1bの各サイリスタ11のゲートに出力する。電光変換回路3は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GZを入力すると、これを光に変換して、アーム1eの各サイリスタ11のゲートに出力する。電光変換回路3は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GVを入力すると、これを光に変換して、アーム1dの各サイリスタ11のゲートに出力する。
電光変換回路3は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GXを入力すると、これを光に変換して、アーム1aの各サイリスタ11のゲートに出力する。電光変換回路3は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GWを入力すると、これを光に変換して、アーム1fの各サイリスタ11のゲートに出力する。電光変換回路3は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GYを入力すると、これを光に変換して、アーム1cの各サイリスタ11のゲートに出力する。
マスク信号発生回路4は、ゲートパルス発生器2からの、各種の導通指示信号のうちいずれかを入力すると、接続先の論理否定回路5に対し、レベルが“1“である信号を出力する。以後、この信号をマスク信号と呼称する。
具体的には、マスク信号発生回路4は、ゲートパルス発生器2からの、各種の導通指示信号のうちいずれかを入力すると、前述した第1の信号線と接続される論理否定回路5に、アーム1bへのマスク信号(マスク信号MU)を予め定めた時間にわたって出力し、前述した第2の信号線と接続される論理否定回路5に、アーム1eへのマスク信号(マスク信号MZ)を予め定めた時間にわたって出力し、前述した第3の信号線と接続される論理否定回路5に、アーム1dへのマスク信号(マスク信号MV)を予め定めた時間にわたって出力する。
また、マスク信号発生回路4は、ゲートパルス発生器2からの、各種の導通指示信号のうちいずれかを入力すると、前述した第4の信号線と接続される論理否定回路5に、アーム1aへのマスク信号(マスク信号MX)を予め定めた時間にわたって出力し、前述した第5の信号線と接続される論理否定回路5に、アーム1fへのマスク信号(マスク信号MW)を予め定めた時間にわたって出力し、前述した第6の信号線と接続される論理否定回路5に、アーム1cへのマスク信号(マスク信号MY)を予め定めた時間にわたって出力する。
次に、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置による動作について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置によるアーム1bのサイリスタの故障検出にかかる動作波形の一例を示す図である。
まず、ゲートパルス発生器2は、各アームの導通指示信号GU〜GZを、交流の1周期を360度とした電気角で、それぞれ60度の位相差をもって導通指示信号GU,GZ,GV,GX,GW,GYの順で電気角120度の時間にわたって出力する。
これらの導通指示信号の波形は、図2中の「導通指令GU,GU,GZ,GV,GX,GW,GY」に対応する波形である。
この導通指示信号にしたがって、電光変換回路3からの信号入力を受けたアームのサイリスタは導通する。
ゲートパルス発生器2は、直流端子Pに接続されるアーム1b,1d,1fに対しては、いずれか一つのアームに対する導通指示信号を順次出力し、直流端子Nに接続されるアーム1a,1c,1eに対して、いずれか一つのアームに対する導通指示信号を順次出力するが、各サイリスタは、電光変換回路3からの信号入力が終了しても、ただちに不導通状態とはならない。よって、2つのアーム、例えばアーム1bと1eとが同時に導通状態となる期間がある。この期間を、転流重なり時間uと呼称する。
正常なサイリスタ11のアノード・カソード間に印加される電圧の波形は、図2中の「サイリスタ電圧(正常時)」に対応する波形となる。この電圧波形はアーム1bの正常なサイリスタ11の波形を示す。他のアームの正常なサイリスタ11の波形は、位相が電気角60度づつ異なるだけで、すべて相似形である。
サイリスタ11にこのような電圧が印加されると、この電圧が、抵抗12を介して、発光素子13にも印加され、その極性が順方向の電圧の場合には発光素子13が発光する。発光素子13が出す光は、前述したように、光伝送路14で受光素子15に導かれ、受光素子15は光を受けた場合にオン状態となり、定電圧源16の電圧を順電圧検出器17に出力する。
順電圧検出器17は、定電圧源16からの電圧入力がある場合に、出力信号のレベルを“1”とする。この信号を電圧検出信号と呼称する。
以上のような過程で、アーム1bの正常サイリスタ11に接続された順電圧検出器17からは、図2中の「電圧検出信号(正常時)」に対応する波形の信号が出力される。
図3は、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4の内部構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、マスク信号発生回路4は、ワンショット回路(OSM)41,42,43,44,45,46、および、論理和回路47を備える。
ワンショット回路41〜46は、入力端子と出力端子を備える。論理和回路47は、正論理の出力端子、および、正論理の6つの入力端子を備える。
ワンショット回路41〜46の入力端子は、ゲートパルス発生器2と接続される。
また、ワンショット回路41〜46の出力端子は、論理和回路47の各入力端子と1対1の関係で接続される。
論理和回路47の出力端子は、前述した第1〜第6の信号線を介して、論理否定回路5と接続される。
ワンショット回路41は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GU、つまり、故障判定対象のサイリスタ11へ出力された、レベルが“1”である信号を入力すると、予め定めた時間にわたって、出力信号のレベルを“1”とする。ワンショット回路42は、ゲートパルス発生器2からの、導通指示信号GZを入力すると、予め定めた時間にわたって、出力信号のレベルを“1”とする。ワンショット回路43は、ゲートパルス発生器2からの、導通指示信号GVを入力すると、予め定めた時間にわたって、出力信号のレベルを“1”とする。
ワンショット回路44は、ゲートパルス発生器2からの、導通指示信号GXを入力すると、予め定めた時間にわたって、出力信号のレベルを“1”とする。ワンショット回路45は、ゲートパルス発生器2からの、導通指示信号GWを入力すると、予め定めた時間にわたって、出力信号のレベルを“1”とする。ワンショット回路46は、ゲートパルス発生器2からの、導通指示信号GYを入力すると、予め定めた時間にわたって、出力信号のレベルを“1”とする。
論理和回路47は、ワンショット回路41〜46からの信号のいずれかのレベルが“1”となると、出力信号のレベルを“1”とする。この出力信号は、マスク信号MU,MZ,MV,MX,MY,MYに該当する。
ワンショット回路41〜46からの信号のレベルは、“1”となってから予め定めた時間が経過すると“0”に戻るので、これに伴い、論理和回路47からのマスク信号MU,MZ,MV,MX,MY,MYの出力は終了する。
前述した予め定めた時間、つまり、ワンショット回路41〜46からの信号のレベルが“1”で保持される時間は、転流重なり時間u、および、スナバ回路時定数tの和よりも長く、かつ、電気角60度よりも短い時間に設定される。スナバ回路時定数tは、スナバ回路の抵抗18の定数、および、コンデンサ19の定数で決定される。
アーム1bの論理積回路20はマスク信号MUの有無で示されるレベルと電圧検出信号の有無で示されるレベルとの論理積を演算するので、その出力信号、いわゆるマスク後の電圧検出信号の波形は図2に示す「AND出力(正常時)」に対応する波形となり、この信号のレベルは、正常なサイリスタ11での順方向電圧の発生時と同じタイミングで“1”となる。
その結果、故障判定回路21に入力される信号のレベルは、交流端子からの入力電圧の1周期の間に1度は必ず”1”となる。アーム1bの故障判定回路21は、入力信号のレベルが1周期以内に1度でも”1”となれば、故障判定対象のサイリスタ11、つまり、故障判定回路21と、論理積回路20、順電圧検出回路17、受光素子15、光伝送路14および発光素子13を介して連なるサイリスタ11を正常と判定する。
一方、アーム1bのサイリスタ11が不完全短絡状態で故障した場合には、この故障したサイリスタ11のアノード・カソード間には、過渡的な順方向電圧が印加される。この電圧の波形は、図2中の「サイリスタ電圧(故障時)」に対応する波形であり、この信号のレベルは、導通指示信号GUの発生時、導通指示信号GXの発生時、および、導通指示信号GXにしたがった、アーム1aの導通終了時から、予め定めた時間にわたって“1”となる。
その結果、すでに説明した正常なサイリスタ11の場合と同様の過程を経て、アーム1bの故障したサイリスタ11に接続された順電圧検出器17からは、図2中の「電圧検出信号(故障時)」に対応する波形で示す位相で電圧検出信号が出力される。この電圧検出信号のレベルは、故障したサイリスタ11での順方向電圧の発生時と同じタイミングで“1”となる。
アーム1bの論理積回路20は、マスク信号MUの有無で示されるレベルと電圧検出信号の有無で示されるレベルの論理積を演算し、その出力であるマスク後の電圧検出信号の波形は、図2中の「AND出力(故障時)」に対応する波形となる。
その結果、故障判定回路21に入力されるマスク後の電圧検出信号のレベルは、1周期の間に1度も”1”とならず、”0”の状態を継続する。アーム1bの故障判定回路21は入力信号が1周期以上の期間に1度も”1”の状態とならなければ、前述した故障判定対象のサイリスタ11は故障している判定する。
アーム1bの故障したサイリスタに、図2中の電圧検出信号(故障時)で示す電圧が発生するのは、以下の3つの場合が挙げられる。
その1つ目の場合とは、導通指示信号GUが与えられた結果、アーム1bが導通した場合である。このアームのサイリスタ11に順電圧が発生する期間はアーム1bの電流が正方向に増加する期間である。したがって、アーム1bが導通した時点でサイリスタ11に発生した電圧の発生期間は、転流重なり時間uを超えない。
2つ目の場合とは、アーム1bと直列接続されたアーム、つまり、アーム1aのサイリスタ電圧(正常時)が正方向に急変した場合、つまり、アーム1aのサイリスタ11に導通指示信号GXが与えられた場合、および、アーム1cに導通指示信号GYが与えられてから転流重なり時間uが経過して、アーム1aからアーム1cヘの転流が完了した場合である。これらの場合に、サイリスタ11に順電圧が発生する期間はアーム1bの電流が正方向に流れる期間であり、スナバ回路時定数t(スナバ回路の抵抗18とコンデンサ19の定数で決まる値)を超えない。
したがって、前述したマスク信号の発生時間幅を、前述したように、転流重なり時間uおよびスナバ回路時定数tの和より長く、電気角60度より短い時間とすることにより、電圧検出信号(故障時)発生時の、故障判定回路21への、レベルが“1”の信号出力をマスクする。
以上のように、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置では、マスク信号発生回路4を設け、故障判定対象のサイリスタ11への導通指示信号の発生タイミングから所定期間にわたって、順電圧検出器17からの電圧検出信号にしたがった、故障判定回路21への、レベル“1”の信号出力をマスクするようにしたので、不完全短絡状態でサイリスタ11が故障して過渡的に順電圧が発生するような場合に、故障判定回路21が、当該故障したサイリスタ11を誤って正常と判定することがなくなる。よって、サイリスタ11が不完全短絡状態となった場合に、この故障を正しく検出することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るサイリスタの故障検出装置の構成のうち、図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
図4は、本発明の第2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MUの出力回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、本発明の第2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MUの出力回路は、ワンショット回路51(OSM−A)、ワンショット回路52(OSM−B)、論理和回路53、および、論理否定回路54を備える。論理和回路53は、正論理の出力端子、および、正論理の2つの入力端子を備える。
論理和回路53の1つ目の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GUを入力する。
ワンショット回路51は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GX、つまり、論理和回路53の1つ目の入力端子が入力した導通指示信号の出力対象のアームと直列接続されたアームへの出力対象である導通指示信号を入力する。ワンショット回路51の出力端子は、論理和回路53の2つ目の入力端子と接続される。
論理否定回路54は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GXを入力する。論理否定回路54は、ワンショット回路52の入力端子と接続される。ワンショット回路52の出力端子は、論理和回路53の3つ目の入力端子と接続される。
論理和回路53の出力端子は、前述した第1の信号線を介して論理否定回路5と接続される。
本発明の第2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MZの出力回路、マスク信号MVの出力回路、マスク信号MXの出力回路、マスク信号MWの出力回路、マスク信号MYの出力回路の構成は、図4に示した構成と同様である。
この場合、論理和回路53の第1の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの、導通指示信号のうち、論理和回路53からのマスク信号の出力対象であるアームと同じアームへの出力対象の信号を入力し、ワンショット回路51および論理否定回路54は、ゲートパルス発生器2からの、導通指示信号のうち、論理和回路53からのマスク信号の出力対象であるアームと直列接続されたアームへの出力対象の信号を入力する構成とすればよい。
図5は、本発明の第2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置によるアーム1bのサイリスタの故障検出にかかる動作波形の一例を示す図である。
ワンショット回路51がレベル“1”の信号を入力した場合の、レベル“1”の信号の出力時間は、スナバ回路時定数tよりも長く、電気角60度よりも短い時間である。この出力波形は、図5中の「OSM−A出力」に対応する波形であり、この信号のレベルは、導通指示信号GXの出力が開始されてから、前述した時間にわたって“1”となる。
また、ワンショット回路52がレベル“1”の信号を入力した場合の、レベル“1”の信号の出力時間は、転流重なり時間uとスナバ回路時定数tとを加算した時間よりも長く、電気角60度より短い時間に設定される。この出力波形は、図5中の「OSM−B出力」に対応する波形であり、この信号のレベルは、導通指示信号GXの出力が終了してから、前述した時間にわたって“1”となる。
論理和回路53は、導通指示信号GU、および、ワンショット回路51,52からの出力信号のレベルの論理和を演算するので、その出力信号であるマスク信号MUは、図5中の「マスク信号(MU)」に対応する波形で示すように、導通指示信号GUの入力開始から終了までにわたって出力され、また、ワンショット回路51,52のいずれかからの信号のレベルが“1”となっている場合に出力される。
このマスク信号により、アーム1bの電圧検出信号を論理積回路20でマスクすることにより、図5中の「AND出力(故障時)」に対応する波形のように、アーム1bの故障したサイリスタ11の電圧検出信号の発生時の、故障判定回路21への入力信号のレベルは”0”となる。一方、アーム1bの正常サイリスタの電圧検出信号発生時の、故障判定回路21への入力信号のレベルは、図5中の「AND出力(正常時)」に対応する波形のように”1”となる。
以上のように、本発明の第2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置では、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置と同様に、不完全短絡状態でサイリスタが故障した場合にも、当該サイリスタの故障を正しく判定することができる。
なお、前述したマスク信号MUの出力回路では、ワンショット回路51を用いて、導通指示信号GXの立ち上がり部分で、マスク信号を出力するようにしたが、ワンショット回路51を省略して、導通指示信号GXの入力開始から終了までにわたってマスク信号を発生しても同様の効果を得ることができる。
また、前述したマスク信号MUの出力回路では、導通指示信号GUの入力開始から終了までにわたってマスク信号を発生するようにしたが、ワンショット回路を用いて、導通指示信号GUの立ち上がり部分のみに、マスク信号を発生する構成としてもよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るサイリスタの故障検出装置の構成のうち、図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
本発明の第1,2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置では、アームの不完全短絡状態のサイリスタ11に過渡的に順電圧が発生する期間にマスク信号を出力したが、本発明の第3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置では、正常なサイリスタ11に確実に順電圧が印加される期間については、当該サイリスタへのマスク信号の出力を行なわずに、それ以外の期間にわたってマスク信号を出力する。これにより、故障したサイリスタ11に発生する過渡的な順電圧の影響を受けず確実に素子故障を検出できる。
図6は、本発明の第3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
図6に示すように、本発明の第3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路は、ワンショット回路61,62,63,64,65,66(OSM−C)を備える。
ワンショット回路61の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GUを入力する。ワンショット回路61からの出力信号はマスク信号MUとなる。ワンショット回路62の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GZを入力する。ワンショット回路62からの出力信号はマスク信号MZとなる。ワンショット回路63の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GVを入力する。ワンショット回路63からの出力信号はマスク信号MVとなる。
ワンショット回路64の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GXを入力する。ワンショット回路64からの出力信号はマスク信号MXとなる。ワンショット回路65の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GWを入力する。ワンショット回路65からの出力信号はマスク信号MWとなる。ワンショット回路66の入力端子は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GYを入力する。ワンショット回路66からの出力信号はマスク信号MYとなる。
図7は、本発明の第3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置によるアーム1bサイリスタの故障検出にかかる動作波形の一例を示す図である。
ここでは、マスク信号MUの出力について説明する。アーム1bの導通時点において、ワンショット回路61、レベル“1”の信号を入力した場合の、レベル“1”の信号の出力時間は、電気角300度、転流重なり時間u、および、スナバ回路時定数tの和より長く、電気角360度より短い時間である。
マスク信号MUは、図7中の「マスク信号(MU)」に対応する波形のように、ワンショット回路61に導通指示信号GUが入力される直前のごく短い期間は出力が停止されるが、それ以外の期間は常に出力される。
アーム1bのサイリスタ11の印加電圧は、アームの導通位相が変化することにより変化する。しかし、どのような位相で導通しても必ず導通開始の直前には順電圧が印加される。したがって、この期間には順電圧検出器17からの出力信号のレベルは”1”である。この結果、正常なサイリスタ11での電圧発生時に故障判定回路21に入力される信号のレベルは“1”となる。一方、故障したサイリスタ11での過渡的な電圧発生時に故障判定回路21に入力される信号のレベルは“0”となる。
以上のように、本発明の第3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置では、本発明の第1,2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置と同様に、不完全短絡状態でサイリスタが故障した場合にも、当該サイリスタの故障を正しく判定することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るサイリスタの故障検出装置の構成のうち、図1に示したものと同一部分の説明は省略する。
図8は、本発明の第4の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MUの出力回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、本発明の第4の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MUの出力回路は、ワンショット回路71(OSM−D)、フリップフロップ回路72、および、論理否定回路73を備える。
フリップフロップ回路72は、入力端子S、入力端子R、および、出力端子Qを備える。フリップフロップ回路72の入力端子Sへの入力信号のレベルが”0”から”1”に変化すると、出力端子Qからの信号のレベルが”1”となる。また、フリップフロップ回路72の入力端子Rへの入力信号のレベルが”0”から”1”に変化すると、出力端子Qからの信号のレベルが”0”となる。フリップフロップ回路72の入力端子S,Rへの入力信号のレベルが変化しない、または、入力端子S,Rへの入力信号のレベルが“1”から“0”に変化した場合には、出力端子Qからの信号のレベルは以前の状態に維持される。
フリップフロップ回路72の入力端子Sは、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GUを入力する。
論理否定回路73は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号GX、つまり、フリップフロップ回路72の入力端子Sが入力した導通指示信号の出力対象のアームと直列接続されたアームへの出力対象である導通指示信号を入力する。論理否定回路54は、ワンショット回路71の入力端子と接続される。ワンショット回路71の出力端子は、フリップフロップ回路72の入力端子Rと接続される。
フリップフロップ回路72の出力端子Qは、前述した第1の信号線を介して論理否定回路5と接続される。
本発明の第4の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MZの出力回路、マスク信号MVの出力回路、マスク信号MXの出力回路、マスク信号MWの出力回路、マスク信号MYの出力回路の構成は、図8に示した構成と同様である。
この場合、フリップフロップ回路72入力端子Sは、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号のうち、フリップフロップ回路72からのマスク信号の出力対象であるアームと同じアームへの出力対象の信号を入力し、論理否定回路73は、ゲートパルス発生器2からの導通指示信号のうち、フリップフロップ回路72からのマスク信号の出力対象であるアームと直列接続されたアームへの出力対象の信号を入力する構成とすればよい。
つまり、導通指示信号GUがフリップフロップ回路72の入力端子Sに入力されると、フリップフロップ回路72からの出力信号のレベルが“1”となり、導通指示信号GXの出力が終了すると、論理否定回路73への入力信号のレベルが“1”から“0”となるので、ワンショット回路71への入力信号のレベルが、“0”から“1”となる。すると、ワンショット回路71からの出力信号のレベルが“0”から“1”に変化する。
ワンショット回路71への入力信号のレベルが、“0”から“1”となった場合の、レベル“1”信号の出力時間は、前述した転流重なりuとスナバ回路時定数tの和の時間より長く、電気角60度より短い時間である。この時間が経過すると、フリップフロップ回路72の入力端子Rへの入力信号のレベルが“1”から“0”変化するので、フリップフロップ回路72からの出力信号のレベルが“0”となる。導通指示信号GXの出力終了タイミングは、導通指示信号GUの出力開始から電気角300度が経過したタイミングと同じなので、図7に示した「マスク信号(MU)」に対応する波形と同じ波形の信号が得られる。
以上のように、本発明の第4の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置では、本発明の第1乃至3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置と同様に、不完全短絡状態でサイリスタが故障した場合にも、当該サイリスタの故障を正しく判定することができる。
次に、前述した各実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置の故障判定回路21の内部回路の構成について説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置の故障判定回路21の内部回路の構成例を示すブロック図である。本発明の第2乃至第4の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置の故障判定回路21の内部回路の構成例は、図9に示した構成と同じである。
図9に示すように、本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置の故障判定回路21は、パルス発生器(OSC)81、カウンタ82、設定器(SET)83、および、比較器84を備える。
パルス発生器81は、定周波数のパルスを出力する。設定器83は、予め定めた値を示す信号を出力する。カウンタ82は、入力端子C、入力端子R、および出力端子Qを備える。比較器84は、入力端子A、入力端子B、および出力端子Qを備える。
パルス発生器81の出力端子は、カウンタ82の入力端子Cと接続される。カウンタ82の入力端子Rは、論理積回路20(図1参照)の出力端子と接続される。
カウンタ82は、入力端子Cに、パルス発生器81からのパルス信号を入力するたびに、出力端子Qからの信号で示されるカウント値を1ずつ増加させる。
カウンタ82は、入力端子Rに入力した信号のレベルが“1”となると、出力端子Qからの信号で示されるカウント値を“0”とする。
カウンタ82の出力端子は、比較器84の入力端子Bと接続される。設定器83の出力端子は、比較器84の入力端子Aと接続される。
比較器84は、入力端子Aに入力される信号で示される値と、入力端子Bに入力される信号で示される値とを比較し、入力端子Bに入力される信号で示される値が、入力端子Aに入力される信号で示される値より大きくなると、出力端子Qからの信号のレベルを“1”とする。
設定器83からの信号で示される設定値は、パルス発生器81からのパルス周波数と交流周期との積である。その結果、カウンタ82からの信号で示される値が、交流の1周期間以上にわたってリセットされず、かつ、パルスカウントを継続した場合は比較器84の出力信号のレベルが”1”となる。
一方、カウンタ82からの信号で示される値が交流1周期以内にリセットされた場合はカウント値が設定値に到達しないので、比較器84からの出力信号のレベルは”0”の状態に維持される。
以上のように、故障判定回路21の入力信号である、マスク後の電圧検出信号が交流の1周期以上の時間にわたって検出されない場合に、当該故障判定回路21からの出力信号のレベルが”1”となるので、サイリスタ11の故障を正しく判定することができる。
また、前述した第1乃至第4の実施形態では、発光素子13と受光素子15の組み合せでサイリスタ11に印加される順電圧の有無を検出する構成としたが、光以外の絶縁変換器を使って順電圧の有無を検出する構成としてもよい。
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置の構成例を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置による故障検出にかかる動作波形の一例を示す図。 本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路の内部構成の一例を示すブロック図。 本発明の第2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MUの出力回路の内部構成の一例を示すブロック図。 本発明の第2の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置による故障検出にかかる動作波形の一例を示す図。 本発明の第3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路の内部構成の一例を示すブロック図。 本発明の第3の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置による故障検出にかかる動作波形の一例を示す図。 本発明の第4の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置のマスク信号出力回路4中のマスク信号MUの出力回路の内部構成の一例を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態にしたがったサイリスタの故障検出装置の故障判定回路21の内部回路の構成例を示すブロック図。
符号の説明
1a〜1f…アーム、2…ゲートパルス発生器、3…電光変換回路、4…マスク信号発生手段、5,54,73…論理否定回路、11…サイリスタ、12,18…抵抗、13…発光素子、14…光伝送路、15…受光素子、16…直流定電圧源、17…順電圧検出器、20…論理積回路、21…故障判定回路、41〜46,51,52,61〜66,71…ワンショット回路、47,53…論理和回路、72…フリップフロップ回路。

Claims (8)

  1. サイリスタと、一端が前記サイリスタのアノードおよびカソードの一方と接続される抵抗と、一端が前記抵抗の他端と接続され、他端が前記サイリスタのアノードおよびカソードの他方と接続されるコンデンサとを備えるアームが2つ直列接続され、かつ、これらが各相に対応して並列に接続され、各相のアームにおける、他相に対応するアームと接続される端子をそれぞれ直流端子とした整流回路のサイリスタの故障検出装置であって、
    前記直流端子のうち一方と接続されたアーム、および、他方と接続されたアームのいずれかに、当該アームの導通指示信号を、予め定めた時間にわたって、前記整流回路の入力電圧の1周期を基準とした、予め定めた電気角の位相差をもって交互に出力することで、各アームを電気角360度の周期で導通させる導通制御手段と、
    前記各アームのうち、任意のアームにおける故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生しているか否かを検出する電圧検出手段と、
    前記導通制御手段による、前記任意のアームに対する信号入力開始タイミング、このアームと直列接続されるアームに対する信号入力開始タイミング、および、当該アームに対する信号入力終了タイミングから予め定めた時間にわたってマスク信号を出力するマスク信号出力手段と、
    前記電圧検出手段が、前記故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生している事を検出し、かつ、前記マスク信号出力手段からマスク信号が出力されていない場合に、これを通知する通知手段と、
    前記入力電圧の1周期より長い予め定めた時間にわたって、前記通知手段からの通知がない場合に、前記故障判定対象のサイリスタは故障していると判定する故障判定手段と
    を備えたことを特徴とするサイリスタの故障検出装置。
  2. 前記マスク信号出力手段は、
    前記導通制御手段からの信号入力にしたがった、前記各アームのうち正常なアームが導通状態にある時間と、他の正常なアームが導通状態にある時間との重複時間、ならびに、前記抵抗およびコンデンサの回路定数をもとに決定した予め定めた時間にわたって、前記マスク信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサイリスタの故障検出装置。
  3. 前記導通制御手段は、
    前記アームに対する導通指示信号を、予め定めた電気角にわたって当該アームに出力し、かつ、この出力対象のアームを、予め定めた電気角ごとに切り替え、
    前記マスク信号出力手段は、
    前記各アームのいずれかに対する信号入力開始タイミングから、前記導通制御手段からの信号入力にしたがった、前記各アームのうち正常なアームが導通状態にある時間と、他の正常なアームが導通状態にある時間との重複時間、ならびに、前記抵抗およびコンデンサの回路定数をもとに決定した時間の和より長く、前記導通制御手段による信号出力の位相差の電気角より短い予め定めた時間にわたって、前記マスク信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサイリスタの故障検出装置。
  4. 前記マスク信号出力手段は、
    前記導通制御手段からの、前記任意のアームに対する信号入力開始から終了まで、前記マスク信号を出力し、
    前記導通制御手段からの、前記任意のアームと直列接続されるアームに対する信号入力開始タイミングから、前記抵抗およびコンデンサの回路定数をもとに決定した時間より長く、前記導通制御手段による信号出力の位相差の電気角より短い予め定めた時間にわたって、前記マスク信号を出力し、
    かつ、前記導通制御手段からの、前記直列接続されるアームに対する信号入力終了タイミングから、前記導通制御手段からの信号入力にしたがった、前記各アームのうち正常なアームが導通状態にある時間と、他の正常なアームが導通状態にある時間との重複時間、ならびに、前記抵抗およびコンデンサの回路定数をもとに決定した時間の和より長く、前記導通制御手段による信号出力の位相差の電気角より短い予め定めた時間にわたって、前記マスク信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサイリスタの故障検出装置。
  5. サイリスタと、一端が前記サイリスタのアノードおよびカソードの一方と接続される抵抗と、一端が前記抵抗の他端と接続され、他端が前記サイリスタのアノードおよびカソードの他方と接続されるコンデンサとを備えるアームが2つ直列接続され、かつ、これらが各相に対応して並列に接続され、各相のアームにおける、他相に対応するアームと接続される端子をそれぞれ直流端子とした整流回路のサイリスタの故障検出装置であって、
    前記直流端子のうち一方と接続されたアーム、および、他方と接続されたアームのいずれかに、当該アームの導通指示信号を、予め定めた時間にわたって、前記整流回路の入力電圧の1周期を基準とした、予め定めた電気角の位相差をもって交互に出力することで、各アームを電気角360度の周期で導通させる導通制御手段と、
    前記各アームのうち、任意のアームにおける故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生しているか否かを検出する電圧検出手段と、
    前記導通制御手段からの、前記任意のアームに対する信号入力タイミングから、電気角360度と前記導通制御手段による信号出力の位相差の電気角との差分より長く、かつ、電気角360度より短い時間にわたって、マスク信号を出力するマスク信号出力手段と、
    前記電圧検出手段が、前記故障判定対象のサイリスタに順方向電圧が発生している事を検出し、かつ、前記マスク信号出力手段からマスク信号が出力されていない場合に、これを通知する通知手段と、
    前記入力電圧の1周期より長い予め定めた時間にわたって、前記通知手段からの通知がない場合に、前記故障判定対象のサイリスタは故障していると判定する故障判定手段と
    を備えたことを特徴とするサイリスタの故障検出装置。
  6. 前記マスク信号出力手段は、
    前記導通制御手段からの、前記任意のアームに対する信号入力タイミングから、電気角360度と前記導通制御手段による信号出力の位相差の電気角との差分、ならびに、前記導通制御手段からの信号入力にしたがった、正常なサイリスタが導通状態にある時間と、他の正常なアームが導通状態にある時間との重複時間、ならびに、前記抵抗およびコンデンサの回路定数をもとに決定した時間の和より長く、電気角360度より短い予め定めた時間にわたって、前記マスク信号を出力する
    ことを特徴とする請求項5に記載のサイリスタの故障検出装置。
  7. 前記マスク信号出力手段は、
    前記導通制御手段からの、前記任意のアームに対する信号入力タイミングから、前記マスク信号の出力を開始し、前記直列接続されるアームに対する信号入力終了タイミングから、前記導通制御手段からの信号入力にしたがった、任意の正常なアームが導通状態にある時間と、他の正常なアームが導通状態にある時間との重複時間、ならびに、前記抵抗およびコンデンサの回路定数をもとに決定した時間の和より長く、かつ、前記導通制御手段による信号出力の位相差の電気角より短い予め定めた時間が経過したタイミングで前記マスク信号の出力を終了する
    ことを特徴とする請求項5に記載のサイリスタの故障検出装置。
  8. 前記故障判定手段は、
    前記通知手段からの通知がなされた場合にカウンタ値をリセットするカウンタを有し、このカウンタによるカウント値が、前記入力電圧の1周期より長い予め定めた時間に相当する値となった場合に、前記故障判定対象のサイリスタは故障していると判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のサイリスタの故障検出装置。
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