JP4578736B2 - 直列ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CATVシステム等に用いられる直列ユニットに係り、とくに不使用時に分岐端子を収納できるようにした直列ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の直列ユニットは、室内に設けられた端子ボックスに収納されて端子部分が常時露出した状態にある。そして、テレビジョン受像機の設置時に、テレビジョン受像機の端子を直列ユニットの端子に接続して以後の受信に供する。この場合は、一般に固定的に接続して使用する。
【0003】
また、近年、直列ユニットの端子に電子機器を接続する使い方が増えてきている。これは、例えば、インターネットの普及に伴い、CATVネットワークをインターネットに利用する例が増えており、パーソナルコンピュータを常時あるいは所要時のみ接続することがあるためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように各種電子機器を直列ユニットに接続することを想定すると、直列ユニット自体は予め設置しておき、次いで電子機器を設置した後に直列ユニットに接続する事例が生じる。
【0005】
そして、所要時のみ接続することを考えると、通常の固定的な構造の直列ユニットは不適当な面がある。実際には、直列ユニットに電子機器を接続したままにすることが多いとは思われるが、ときには電子機器を分岐端子から切り離すことがあり、その場合にはケーブルの接続されていない分岐端子が壁面から突出した状態となる。この場合、分岐端子の同軸コネクタに、人とか物が接触することがあって危険である。
【0006】
そこで、同軸コネクタの座が壁面から突出しないように設置している例が多い。
【0007】
しかし、このように壁面から突出させない場合、同軸コネクタの座にねじ込み式の接栓を接続するときに指先ではうまく回せないから、ねじを回すための特殊な工具を要する問題がある。手作業を可能にするには、ねじ込み式ではなくプッシュオン型の接栓を使用することになるが、外部ノイズの侵入防止上からはねじ込み式が優れている。
【0008】
また、通常の直列ユニットは、非使用時に分岐端子を終端するには、終端要素を装着する必要があり、終端要素を常備しておかない限り、分岐端子を開放状態にしておくことになる。
【0009】
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、不使用時に分岐端子の同軸コネクタを収納でき、かつ分岐端子を終端できるような直列ユニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明では、
入力端子、出力端子および分岐端子と、前記入力端子と前記出力端子との間を結ぶ幹線から前記分岐端子に与えるべき分岐信号を取り出すための分岐出力を有する信号回路とをそなえた直列ユニットにおいて、前記分岐端子を前記直列ユニットの本体に対して回動可能に支持することにより、前記分岐端子に前記直列ユニットに対して直立状態あるいは収納状態の姿勢を取らせる支持機構と、一端が接地接続された終端要素を有するとともに、前記支持機構が前記分岐端子を直立状態に支持するとき前記分岐出力を前記分岐端子に接続し、前記支持機構が前記分岐端子を収納状態に支持するとき前記分岐出力を前記終端要素の他端に接続する切換要素を有する信号回路とをそなえたことを特徴とする直列ユニット、
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1(a),(b)は、本発明の一実施例を示す斜視図であり、図1(a)は直列ユニット本体1に対して分岐端子Bを直立させた状態を、また図1(b)は直列ユニット本体1に分岐端子Bを収納した状態をそれぞれ示している。
【0012】
直列ユニット本体1は、例えばダイキャスト法によりほぼ直方体状に形成され、その一側面に入力端子T1、出力端子T2が設けられており、正面に分岐端子Bが設けられている。
【0013】
分岐端子Bは、直立状態と収納状態とを取るために基端が回動可能に支持されており、直立状態では図1(a)に示すように分岐端子Bの側部が当て部材2に当接した状態で止まり、収納状態では図1(b)に示すように分岐端子B全体が90度回動され、直列ユニット本体1の正面に設けられた溝中に寝かされた姿勢で収納される。
【0014】
図2(a),(b)は、本発明に係る直列ユニットの縦断面を示しており、図2(a)は分岐端子Bを直立させたときの直列ユニット本体1の内部状態を示し、図2(b)は分岐端子Bを収納したときの直列ユニット本体1の内部状態を示している。
【0015】
直列ユニット本体1は、本体ケース11および裏蓋12によりシールド型ケーシングを構成し、内部に分岐回路を持つ回路基板CBが設けられている。回路基板CBには、分岐端子Bの外側導体B1が当接することによって作動し、信号端子SGを終端要素TEに接触させるアクチュエータA、および分岐端子の中心導体B2と接触する信号端子SGが設けられている。
【0016】
そして、図2(a)に示すように、分岐端子Bが直立しているときは分岐端子の外側導体B1が本体ケース11に接触するとともに、中心導体B2が回路基板CBの信号端子SGに接触して回路基板CBから分岐端子Bに信号を伝達するようにする。
【0017】
また、図2(b)に示すように、分岐端子Bが収納状態のときは分岐端子Bの外側導体B1がアクチュエータAを押し下げて信号端子SGを終端要素TEに接触させる。
【0018】
これにより、分岐端子Bは、直立時つまり分岐端子Bを電子機器に接続するときは、回路基板CBに接続されて回路基板CBとの間で信号を授受する。また、収納時つまり分岐端子Bを使用しないときは、分岐出力である信号端子SGを終端要素TEに接続し、この信号端子SGを介してノイズが入力端子T1、出力端子T2に伝達されることがないようにする。
【0019】
図3は、本発明の一実施例の構成要素を示す分解斜視図である。本体ケース11には、内部に回路基板CBが取り付けられて裏蓋12が嵌合される。そして、本体ケース11の正面(図における上面)に設けられた分岐端子Bの取り付け部には、分岐端子Bの外側導体B1から両側に突出するように設けられたヒンジB3を本体ケース11のヒンジ受けに嵌め込み、当て部材2でヒンジB3を押える。当て部材2は、4本のビスにより本体ケース11に固定される。
【0020】
これにより、分岐端子BはヒンジB3を中心として回動することができる。分岐端子Bは、図示のように直立した状態と、その姿勢から90度回動されて本体ケース11に設けられた溝内に収納された状態とを取ることができる。
【0021】
図4は、本発明の一実施例の回路構成を示したものである。この実施例では、入力端子T1と出力端子T2との相互間、および入力端子T1と分岐端子Bとの相互間に、回路基板CBおよび分岐端子Bの回動に連動して切換動作を行うスイッチSWが設けられている。
【0022】
すなわち、入力端子T1と出力端子T2とを結ぶ幹線には、回路基板CB上に構成された、分岐出力SGを有する分岐回路BRが設けられている。そして、分岐回路BRの分岐出力SGは、スイッチSWの切換動作に応じて、分岐端子Bの直立状態で分岐端子Bに接続され、また分岐端子Bの収納状態で終端要素TEに接続される。
【0023】
これにより、この直列ユニットは、分岐端子Bが直立状態で機器が接続されていれば、スイッチSWが図示実線位置となって当該機器との間で信号の授受を行い、また分岐端子Bが収納状態であれば、スイッチSWが図示破線位置となって終端要素TEが接続され終端される。
【0024】
【発明の効果】
本発明は上述のように、室内壁面等に設置され、幹線から送られてくるTV信号を分配するための分岐端子を有する直列ユニットにおける分岐端子を、使用するときは直立状態にして幹線に接続し、使用しないときは収納状態にして切り離すようにしたため、所要時のみ壁面等から突出した状態となり、不使用時は本体ケース内に収納されており、邪魔にならない利点がある。また、不使用時は分岐端子が終端されており、直列ユニットの回路が開放状態になることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b)は、本発明の一実施例の構成を示す説明図。
【図2】図2(a),(b)は、図1の実施例の内部構造を示す縦断面図。
【図3】図1および図2に示す実施例の分解斜視図。
【図4】図1ないし図3に示した実施例における内部回路構成を示す回路図。
【符号の説明】
1 直列ユニット本体
2 当て部材
11 本体ケース
12 裏蓋
B 分岐端子
B1 外側導体
B2 中心導体
B3 ヒンジ
T1 入力端子
T2 出力端子
CB 回路基板
SG 信号端子(分岐出力)
A アクチュエータ
Claims (3)
- 入力端子、出力端子および分岐端子と、前記入力端子と前記出力端子との間を結ぶ幹線から前記分岐端子に与えるべき分岐信号を取り出すための分岐出力を有する信号回路とをそなえた直列ユニットにおいて、
前記分岐端子を前記直列ユニットの本体に対して回動可能に支持することにより、前記分岐端子に前記直列ユニットに対して直立状態あるいは収納状態の姿勢を取らせる支持機構と、
一端が接地接続された終端要素を有するとともに、前記支持機構が前記分岐端子を直立状態に支持するとき前記分岐出力を前記分岐端子に接続し、前記支持機構が前記分岐端子を収納状態に支持するとき前記分岐出力を前記終端要素の他端に接続する切換要素を有する信号回路と
をそなえたことを特徴とする直列ユニット。 - 請求項1記載の直列ユニットにおいて、
前記分岐端子は、同軸コネクタであり、
前記支持機構は、前記同軸コネクタの側壁基部を支点とし、該同軸コネクタを直立状態とするか、あるいは90度回動させ収納状態にして支持するものである直列ユニット。 - 請求項1記載の直列ユニットにおいて、
前記切換要素は、前記同軸コネクタの中心導体を可動導体とし、この可動導体を固定導体に対して接、離させるように構成した直列ユニット。
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