JP4577323B2 - 湿式成形装置及び湿式成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は湿式成形装置及び湿式成形方法に関し、特に材料粉末を油等の溶媒中に分散させてなるスラリーを圧縮して成形体を成形する湿式成形装置及び湿式成形方法に関する。
希土類永久磁石を製造するための湿式成形装置としては、ダイと上パンチと下パンチと濾布とを有し、ダイと上パンチと下パンチとによりキャビティが画成され、材料粉末を油等の溶媒中に分散させてなるスラリーをキャビティ内で圧縮成形して成形体を製造するものが知られている。
例えば、特開平9−94814号公報(特許公報1)には、この構成の湿式成形装置が記載されている。湿式成形装置は、ダイと上パンチと下パンチと濾布とを有しており、ダイには鉛直方向に指向する貫通孔が形成されている。下パンチは貫通孔内に嵌入されており、ダイに対して貫通孔の指向する方向、即ち、上下方向へ移動可能である。下パンチの上面はキャビティの下面を画成する。また、貫通孔を画成するダイの部分は、キャビティの側面を画成する。また、キャビティ近傍の位置にはコイルが設けられており、当該コイルにより横磁場成形を行うことができるように構成されている。
キャビティ内に充填され成形体となる材料は、鉱物油や合成油や植物油等に希土類永久磁石用微粉を混合させてなるスラリーである。また、湿式成形装置には、キャビティ内に材料を供給するための供給ヘッドが設けられている。供給ヘッドは供給ヘッド本体と、供給ヘッド本体に支持された1本のノズルとを有しており、ノズルは、容積式ポンプを介して原料タンクに接続されている。供給ヘッドは、ダイ及びダイに接続されたプレート上において摺動して、貫通孔の上端開口を覆う供給位置と貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間でダイの上面に沿って移動可能である。下パンチが下降してダイと下パンチとでキャビティの下部が画成された状態で且つ供給ヘッドが供給位置にあるときに、ノズルを介して原料タンク内の材料をキャビティ内に供給可能である。材料を供給した後に供給ヘッドは退避位置へ移動し、上パンチとダイと下パンチとによりキャビティが画成され、圧縮成形が行われる。
特開平9−94814号公報
しかし従来の湿式成形装置では、下パンチが下降してダイと下パンチとでキャビティの下部が画成された状態のときに、供給ヘッドのノズルを介して原料タンク内の材料をキャビティ内に材料を供給するため、キャビティ内に材料が供給されている最中にエアの巻き込みが発生し、材料中の粉体の分布が不均一となり、成形密度がばらつくといった問題が生ずる。
また、移動する供給ヘッドに設けられたノズルと容積式ポンプとの間は配管によって連通しているのであるが、配管内において材料残りが発生したり、配管内における材料に作用する圧力や材料中の粉体の分散状態に偏りが発生したりして、キャビティ内への均一な材料充填が阻害されるという問題が生ずる。
そこで本発明は、材料供給時にエアの巻き込みの発生を防止し、材料中の粉体の分布が不均一になることを防止してキャビティ内への均一な材料充填を行うことができる湿式成形装置及び湿式成形方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ダイ上面を有し、略鉛直方向に指向する貫通孔が形成され該貫通孔の上端が該ダイ上面において開口するダイと、該ダイに対して相対的に移動可能であり、該貫通孔の上端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイとともにキャビティを画成し、該キャビティ上面を規定する下面を有する上パンチと、該貫通孔内に嵌入可能に構成され、該貫通孔の下端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイと該上パンチとともに該キャビティを画成し該キャビティ下面を規定する上面を有する下パンチと、粉体が溶媒中に分散してなり該キャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と該貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成され該ダイ上面と当接する材料供給部とを有し、該貫通孔の上端開口を覆う供給位置と該貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間で該ダイ上面に沿って移動可能であり、該移動時に該材料供給部は該ダイ上面と摺動し、該材料供給口は該供給位置にあるときに該貫通孔に向けて開口する材料供給槽と、該材料供給槽を該供給位置と該退避位置との間で移動させるための材料供給槽駆動手段と、該材料供給槽が該退避位置にあるときに該下パンチの上面を該ダイ上面と面一となる初期位置に該下パンチを配置させ、該材料供給槽駆動手段による該材料供給槽の該退避位置から該供給位置への移動が完了し該供給位置に該材料供給槽があるときに該下パンチの上面を所定の位置まで下降させる下パンチ駆動手段とを有し、該材料供給口は、該材料供給槽が該供給位置にあるときに該貫通孔の上端開口全体に該材料供給口の全体が略一致する形状をなしている湿式成形装置を提供している。
材料供給槽が退避位置にあるときに下パンチの上面をダイの上面と面一となる初期位置に下パンチを配置させ、材料供給槽駆動手段による材料供給槽の退避位置から供給位置への移動が完了し供給位置に材料供給槽があるときに下パンチの上面を所定の位置まで下降させる下パンチ駆動手段を有するため、キャビティの容積が0の状態から材料の充填を始めることができ、材料を充填する前にキャビティ内にエアが存在しない状態とすることができ、材料へのエアの巻き込みや混入が生ずることを防止することができる。このため、エア巻き込みや混入に因るキャビティ内の材料分布の偏りが生ずることを防止することができ、キャビティ内へ材料を均一に充填することができ、成形密度のばらつきが無い成形体を得ることができる。
また、粉体が溶媒中に分散してなりキャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成され該ダイ上面と当接する材料供給部とを有し、貫通孔の上端開口を覆う供給位置と貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間でダイの上面に沿って移動可能であり、移動時に材料供給部はダイ上面と摺動し、材料供給口は供給位置にあるときに貫通孔に向けて開口する材料供給槽と、材料供給槽を供給位置と退避位置との間で移動させるための材料供給槽駆動手段とを有するため、材料供給槽をキャビティ直上に隣接させることができ、キャビティに材料を供給するためのノズルを設けなくて済み、また、ノズルと材料を貯留しておく貯留室とを結ぶ管路を設けなくて済む。このため、管路内において材料が残留したり、管路内において材料に作用する圧力が変動したりすることにより、材料中の粉体の分散の偏りが生ずることを防止することができる。
また、材料供給口は、材料供給槽が供給位置にあるときに貫通孔の上端開口全体に材料供給口の全体が略一致する形状をなしているため、キャビティの上端開口の全領域において同時に材料供給口から材料を供給することができ、材料供給口における材料中の粉体の溶媒中における分散状態を維持しながらキャビティ内へ材料を吸引することができる。このため、キャビティ内に充填された材料についても、材料中に粉体が均一に分散した状態とすることができる。
また、該材料供給槽は、該貯留室内の該材料を攪拌するための攪拌手段を有していることが好ましい。
材料供給槽は、貯留室内の材料を攪拌するための攪拌手段を有しているため、材料中において粉体が均一に分散した状態の当該材料を材料供給口からキャビティ内へ充填することができる。このため、材料中において粉体を均一に分布させることができ、充填の定量性を向上させることができる。
また、本発明は、ダイ上面を有し、略鉛直方向に指向する貫通孔が形成され該貫通孔の上端が該ダイ上面において開口するダイと、該ダイに対して相対的に移動可能であり、該貫通孔の上端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイとともにキャビティを画成し、該キャビティ上面を規定する下面を有する上パンチと、該貫通孔内に嵌入可能に構成され、該貫通孔の下端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイと該上パンチとともに該キャビティを画成し該キャビティ下面を規定する上面を有する下パンチと、粉体が溶媒中に分散してなり該キャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と該貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成された材料供給部とを有し、該貫通孔の上端開口を覆う供給位置と該貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間で該ダイ上面に沿って移動可能であり、該材料供給口は、材料の自重よりも材料の粘性抵抗及び表面張力の方が大きく自重では材料が滴下しない程度の径を有する小孔からなり該供給位置にあるときに該貫通孔に向けて開口する材料供給槽と、該材料供給槽を該供給位置と該退避位置との間で移動させるための材料供給槽駆動手段と、該材料供給槽が該退避位置にあるときに該下パンチの上面を該ダイ上面と面一となる初期位置に該下パンチを配置させ、該材料供給槽駆動手段による該材料供給槽の該退避位置から該供給位置への移動が完了し該供給位置に該材料供給槽があるときに該下パンチの上面を所定の位置まで下降させる下パンチ駆動手段とを有する湿式成形装置を提供している。
材料供給槽が退避位置にあるときに下パンチの上面をダイの上面と面一となる初期位置に下パンチを配置させ、材料供給槽駆動手段による材料供給槽の退避位置から供給位置への移動が完了し供給位置に材料供給槽があるときに下パンチの上面を所定の位置まで下降させる下パンチ駆動手段とを有するため、キャビティの容積が0の状態から材料の充填を始めることができ、材料を充填する前にキャビティ内にエアが存在しない状態とすることができ、材料へのエアの巻き込みや混入が生ずることを防止することができる。このため、エア巻き込みや混入に因るキャビティ内の材料分布の偏りが生ずることを防止することができ、キャビティ内へ材料を均一に充填することができ、成形密度のばらつきが無い成形体を得ることができる。
また、粉体が溶媒中に分散してなりキャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成された材料供給部とを有し、貫通孔の上端開口を覆う供給位置と貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間でダイの上面に沿って移動可能であり、材料供給口は所定の径を有する小孔からなり供給位置にあるときに貫通孔に向けて開口する材料供給槽を有するため、材料供給槽をキャビティ直上に隣接させることができ、キャビティに材料を供給するためのノズルを設けなくて済み、また、ノズルと材料を貯留しておく貯留室とを結ぶ管路を設けなくて済む。このため、管路内において材料が残留したり、管路内において材料に作用する圧力が変動したりすることにより、材料中の粉体の分散の偏りが生ずることを防止することができる。
また、該小孔は複数形成されていることが好ましい。小孔は複数形成されているため、複数の小孔を通して材料をキャビティ内の複数の位置へ吸引することができ、キャビティ内に充填された材料の分布の偏りを低減することができる。
また、該材料供給槽は、該貯留室内の該材料を攪拌するための攪拌手段を有していることが好ましい。
材料供給槽は、貯留室内の材料を攪拌するための攪拌手段を有しているため、材料中において粉体が均一に分散した状態の当該材料を材料供給口からキャビティ内へ充填することができる。このため、材料中において粉体を均一に分布させることができ、充填の定量性を向上させることができる。
また、本発明は、略鉛直方向に指向する貫通孔が形成され該貫通孔の上端が該ダイ上面において開口するダイの該貫通孔内に下パンチを嵌入して該下パンチの上面と該ダイ上面とが面一となる初期位置に該下パンチを配置させる初期位置設定工程と、粉体が溶媒中に分散してなりキャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と該貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成された材料供給部とを有し該貫通孔の上端開口を覆う供給位置と該貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間で該ダイ上面に沿って移動可能であり該材料供給口は該供給位置にあるときに該貫通孔に向けて開口する材料供給槽を該供給位置へ移動させる供給位置移動工程と、該下パンチの上面を所定の位置まで下降させることにより該ダイと該下パンチとにより該キャビティを画成しながら該材料供給口を通して該供給位置にある該材料供給槽内の該材料を該キャビティ内へ吸引する材料充填工程と、該材料供給槽を該退避位置に退避させる退避工程と、上パンチを下降させ、該上パンチと該ダイと該下パンチとにより該キャビティを画成し、該下パンチを上昇させて該材料を該キャビティ内で圧縮成形して該成形体を成形する成形工程と、該上パンチを上昇させて該ダイから離間させ、該成形体が付着した状態の該下パンチを上昇させて該初期位置に戻し、該下パンチの上面から該成形体を払い出す工程とを有し、該材料供給口は、該材料供給槽が該供給位置にあるときに該貫通孔の上端開口全体に該材料供給口の全体が略一致する形状をなしているか、又は材料の自重よりも材料の粘性抵抗及び表面張力の方が大きく自重では材料が滴下しない程度の径を有する小孔からなり該小孔は複数形成されている湿式成形方法を提供している。
略鉛直方向に指向する貫通孔が形成され該貫通孔の上端が該ダイ上面において開口するダイの貫通孔内に下パンチを嵌入して下パンチの上面とダイの上面とが面一となる初期位置に下パンチを配置させる初期位置設定工程と、下パンチの上面を所定の位置まで下降させことによりダイと下パンチとによりキャビティを画成しながら材料供給口を通して供給位置にある材料供給槽内の材料をキャビティ内へ吸引する材料充填工程とを行うようにしたため、キャビティの容積が0の状態から材料の充填を始めることができ、材料を充填する前にキャビティ内にエアが存在しない状態とすることができ、材料へのエアの巻き込みや混入が生ずることを防止することができる。このため、エア巻き込みや混入に因るキャビティ内の材料分布の偏りが生ずることを防止することができ、キャビティ内へ材料を均一に充填することができ、成形密度のばらつきが無い成形体を得ることができる。
また、粉体が溶媒中に分散してなりキャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成された材料供給部とを有し貫通孔の上端開口を覆う供給位置と貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間でダイの上面に沿って移動可能であり材料供給口は供給位置にあるときに貫通孔に向けて開口する材料供給槽を供給位置へ移動させる供給位置移動工程を行うようにしたため、材料供給槽をキャビティ直上に隣接させることができ、キャビティに材料を供給するためのノズルを設けなくて済み、また、ノズルと材料を貯留しておく貯留室とを結ぶ管路を設けなくて済む。このため、管路内において材料が残留したり、管路内において材料に作用する圧力が変動したりすることにより、材料中の粉体の分散の偏りが生ずることを防止することができる。
また、該退避位置と該供給位置との間の該材料供給槽の移動中に該材料供給部は該ダイと摺動し、該材料充填工程では、該材料供給槽が該供給位置にあるときに該貫通孔の上端開口全体に該材料供給口の全体が略一致する形状をなす該材料供給口における該材料中の粉体の溶媒中における分散状態を維持しながら該キャビティ内へ該材料を吸引することが好ましい。
退避位置と供給位置との間の材料供給槽の移動中に材料供給部はダイと摺動し、材料供給口は材料供給槽が供給位置にあるときに貫通孔の上端開口全体に材料供給口の全体が略一致する形状をなし、材料充填工程では、材料供給口における材料中の粉体の溶媒中における分散状態を維持しながらキャビティ内へ材料を吸引するため、キャビティの上端開口の全領域において同時に材料供給口から材料を供給することができる。このため、キャビティ内に充填された材料についても、材料中に粉体が均一に分散した状態とすることができる。
また、材料充填工程では該複数の小孔を通して該材料を該キャビティ内の複数の位置へ吸引することが好ましい。
材料供給口は所定の径を有する小孔からなり小孔は複数形成され、材料充填工程では複数の小孔を通して材料をキャビティ内の複数の位置へ吸引するため、キャビティ内に充填された材料の分布の偏りを低減することができる。
また、該材料充填工程では、少なくとも該下パンチの上面を下降させている間に該貯留室内の該材料を攪拌していることが好ましい。
材料充填工程では、少なくとも下パンチの上面を下降させている間に貯留室内の材料を攪拌しているため、材料中において粉体が均一に分散した状態の当該材料を材料供給口からキャビティ内へ充填することができる。このため、材料中において粉体を均一に分布させることができ、充填の定量性を向上させることができる。
以上により、本発明は、材料供給時にエアの巻き込みの発生を防止し、材料中の粉体の分布が不均一になることを防止してキャビティ内への均一な材料充填を行うことができる湿式成形装置及び湿式成形方法を提供することができる。
本発明の実施の形態による湿式成形装置及び湿式成形方法について図1乃至図7に基づき説明する。図1に示されるように湿式成形装置1は、ダイ10と上パンチ20と下パンチ30と濾布40と搬送手段50と材料供給槽60と図示せぬ払出し装置とを有している。ダイ10には、鉛直方向に指向する貫通孔10aが形成されている。下パンチ30は貫通孔10a内に嵌入されており、貫通孔10aの下端寄りの位置において貫通孔10aを閉塞し、下パンチ30をダイ10に対して貫通孔10aの指向する方向、即ち、鉛直方向へ移動可能とする下パンチ駆動手段31が、下パンチ30に接続されている。上パンチ20はダイ10の上方に配置されており、ダイ10に対して貫通孔10aの指向する方向、即ち、鉛直方向へ移動可能とする上パンチ駆動手段21が上パンチ20に接続されている。
下パンチ駆動手段31は、後述のように材料供給槽60が退避位置にあるときに、図2に示されるように、下パンチ30の上面30Aをダイ10の上面10Aと面一となる初期位置に下パンチ30を配置させ、材料供給槽駆動手段61(図1)による材料供給槽60の退避位置から供給位置への移動が完了し供給位置に材料供給槽60があるときに、図4に示されるように、下パンチ30の上面30Aを所定の位置まで下降させることができるように構成されている。上面10Aはダイ上面に相当する。
上パンチ20は貫通孔10aの上端位置において貫通孔10aを閉塞可能である。貫通孔10aを画成するダイ10の部分と、上パンチ20の下面20Aと、後述する下パンチ30の上面30Aとによってキャビティ1a(図6)が画成され、貫通孔10aを画成するダイ10の部分はキャビティ1aの側面を規定し、上パンチ20の下面20Aはキャビティ1aの上面を規定し、後述する下パンチ30の上面30Aはキャビティ1aの下面を規定するように構成されている。
濾布40は帯状をなしており搬送手段50によって搬送される。より具体的には、図1に示されるように、搬送手段50は濾布送出し装置51と濾布巻取り装置52と濾布駆動手段53とを有しており、濾布40の長手方向の一端側は濾布送出し装置51においてロール状に巻回されている。また濾布40の長手方向の他端側は濾布巻取り装置52においてロール状に巻回されている。従って濾布40は、濾布送出し装置51と濾布巻取り装置52との間において掛け渡されており、この間の部分が、図1(a)、(b)に示されるように図の下方へ引き出され、図6に示されるように、上パンチ20の下面20Aに沿って配置されキャビティ1aの上面相当位置を通るように配置される。即ち、濾布送出し装置51から繰出された濾布40は、キャビティ1aの上面相当位置を通過して濾布巻取り装置52に巻取られる。
濾布送出し装置51と濾布巻取り装置52とは、その軸心51A、52A(図1(b))の延出方向たる図1(a)の左右方向へ移動可能であり、それぞれ濾布駆動手段53が連結されている。濾布駆動手段53が駆動することにより、濾布送出し装置51と濾布巻取り装置52とは、図1(a)の左右方向へ移動するように構成されている。成形が行われる前に濾布40は、搬送手段50の濾布駆動手段53により濾布送出し装置51と濾布巻取り装置52とを移動させることによって、貫通孔10aの上端開口を覆う位置に移動させられ、このことにより後述するキャビティ1a上面に相当する位置に配置されるように構成されている。
濾布40は、後述のように圧縮成形をしているときに、濾布40を介して材料2たるスラリー中の鉱物油、合成油あるいは植物油を濾過してキャビティ1a外部へ排出することができるように構成されている。鉛直下方へ上パンチ20が移動してゆき、上パンチ20とダイ10との間に濾布40を介在させてダイ10に上パンチ20を当接させることにより、ダイ10の貫通孔10aの上端において貫通孔10aを閉塞し、上パンチ20の下面20Aによりキャビティ1aの上面を画成するように構成されている。キャビティ1a内に充填され成形体となる材料2は、鉱物油や合成油や植物油等の溶媒に希土類永久磁石用微粉等の粉体を混合させ分散させてなるスラリー(ペースト)である。
材料供給槽60は、その内部に材料2を貯留するための貯留室60aが形成されており、貯留室60aの上部には、材料2を貯留室60a内へ供給可能な材料注入口60bが形成されている。材料注入口60bには図示せぬ材料供給手段を接続可能である。貯留室60aの下面を画成する材料供給槽60の底面60Aは、当該底面60Aにおいて均一に分布した多数の図示せぬ小孔が形成されている。図示せぬ小孔において材料2の自重よりも材料2の粘性抵抗及び表面張力の方が大きく、このことにより図示せぬ小孔から材料2が滴下しない程度の所定の直径を当該小孔は有しており、その直径は例えば数百μm程度である。図示せぬ小孔の一端は材料供給室に開口し、他端は下方へ向けて開口し、後述のように材料供給槽60が供給位置にあるときに、貫通孔10aに向けて開口するように構成されている。図示せぬ小孔は材料供給口に相当し小孔が形成された材料供給槽60の底面60Aは材料供給部に相当する。
また、材料供給槽60の貯留室60a内には図示せぬ攪拌用ファンが設けられており、攪拌用ファンを回転させることにより、貯留室60a内の材料2を攪拌することができるように構成されている。攪拌用ファンは攪拌手段に相当する。
また、材料供給槽60は、ダイ10の上面10A上において移動可能に構成されており、材料供給槽60には材料供給槽駆動手段61が接続されている。材料供給槽駆動手段61が駆動することにより、材料供給槽60はダイ10の上面10A上においてダイ10の上面10Aに沿って、図3、図4に示されるような貫通孔10aの上端開口を覆う供給位置と、図1、図2、図5〜図7に示されるような貫通孔10aの上端開口を開放する退避位置との間で移動可能である。材料供給槽60が供給位置にあるときには、材料供給槽60とダイ10との間は密閉された状態となっており、後述のように材料充填工程において下パンチ30が下降し続けてキャビティ1aが画成され続けているときに、負圧により小孔を通して材料2が貯留室60aからキャビティ1a内へ供給されることができるように構成されている。
キャビティ1aが画成されているダイ10の部分よりも鉛直下方に位置する下パンチ30の周囲には環状の下コイル71が環装されている。また、下コイル71の鉛直上方であってキャビティ1aよりも上方に位置する部分には、下コイル71と同一形状の上コイル72が下コイル71と同軸的に配置されている。上コイル72と下コイル71とにそれぞれ通電することにより、キャビティ1aに配向磁場を形成することができるように構成されている。また、図示せぬ払出し装置は、型開き工程により露出した成形体2´を、水平方向へ移動させて下パンチ30上面30Aから払い出すことができるように構成されている。
材料供給槽60が退避位置にあるときに下パンチ30の上面30Aをダイ10の上面10Aと面一となる初期位置に下パンチ30を配置させ、材料供給槽駆動手段61による材料供給槽60の退避位置から供給位置への移動が完了し供給位置に材料供給槽60があるときに下パンチ30の上面30Aを所定の位置まで下降させる下パンチ駆動手段31を有するため、キャビティ1aの容積が0の状態から材料2の充填を始めることができ、材料2を充填する前にキャビティ1a内にエアが存在しない状態とすることができ、材料2へのエアの巻き込みや混入が生ずることを防止することができる。このため、エア巻き込みや混入に因るキャビティ1a内の材料2の分布の偏りが生ずることを防止することができ、キャビティ1a内へ材料2を均一に充填することができ、成形密度のばらつきが無い成形体2´を得ることができる。
また、材料2を貯留するための貯留室60aと貯留室60aに連通し下方へ向けて開口する材料供給口たる図示せぬ小孔が形成された材料供給部とを有し、貫通孔10aの上端開口を覆う供給位置と貫通孔10aの上端開口を開放する退避位置との間でダイ10の上面10Aに沿って移動可能であり、図示せぬ小孔は所定の径を有し供給位置にあるときに貫通孔10aに向けて開口する材料供給槽60を有するため、材料供給槽60をキャビティ1a直上に隣接させることができ、キャビティ1aに材料2を供給するためのノズルを設けなくて済み、また、ノズルと材料2を貯留しておく貯留室60aとを結ぶ管路を設けなくて済む。このため、管路内において材料2が残留したり、管路内において材料2に作用する圧力が変動したりすることにより、材料2中の粉体の分散の偏りが生ずることを防止することができる。
また小孔は、貯留室60aの下面を画成する材料供給槽60の底面60Aにおいて均一に分布して多数形成されているため、多数の小孔を通して材料2をキャビティ1a内の複数の位置へ均一に吸引することができ、キャビティ1a内に充填された材料2の分布の偏りを低減することができる。
また、材料供給槽60は、貯留室60a内の材料2を攪拌するための図示せぬ攪拌ファンを有しているため、材料2中において粉体が均一に分散した状態の当該材料2を図示せぬ小孔からキャビティ1a内へ充填することができる。このため、材料2中において粉体を均一に分布させることができ、充填の定量性を向上させることができる。
湿式成形方法では、先ず、初期位置設定工程を行う。図2に示すように初期位置設定工程では、下パンチ駆動手段31を駆動させることにより下パンチ30を上昇させ、ダイ10の貫通孔10a内に下パンチ30を嵌入して、下パンチ30の上面30Aとダイ10の上面10Aとが面一となる初期位置に下パンチ30を配置させる。このとき、材料供給槽60は退避位置に配置されている。
次に、供給位置移動工程を行う。図3に示すように供給位置移動工程では、予め貯留室60a内に材料2が貯留され、貯留室60a内で攪拌ファンにより材料2を攪拌している材料供給槽60を退避位置から供給位置へ移動させる。この移動中に材料2は小孔から滴下せずに、貯留室60a及び材料供給口たる図示せぬ小孔内に保持されている。材料供給槽60が供給位置に位置したときには、図示せぬ小孔はダイ10の貫通孔10aに向けて開口している。
次に、材料充填工程を行う。図4に示すように材料充填工程では、先ず、上コイル72及び下コイル71に通電して、キャビティ1aに配向磁場を形成する。次に、下パンチ駆動手段31を駆動させることにより初期位置にある下パンチ30を下降させ、下パンチ30の上面30Aを貫通孔10a内の所定の位置とする。この所定の位置とは、後述の成形工程において成形体2´を成形するのに必要な所定の量の材料2をキャビティ1a内に充填する位置である。下パンチ30を下降させることにより、ダイ10と下パンチ30とによりキャビティ1aを画成しながら材料供給口を通して供給位置にある材料供給槽60内の材料2をキャビティ1a内へ吸引する。このとき、キャビティ1aには配向磁場が形成されているため、キャビティ1a内のスラリー中の希土類永久磁石用微粉の配向が揃えられる。
次に、材料供給槽60を図5に示す退避位置に退避させる退避工程を行う。次に、成形工程を行う。図6に示すように成形工程では、先ず上パンチ駆動手段21により上パンチ20を下降させるとともに濾布駆動手段53を駆動させて、濾布40をキャビティ1a上面相当位置に配置させ、上パンチ20とダイ10との間に濾布40を介在させてダイ10に上パンチ20を当接させる。このことにより上パンチ20の下面20Aによりキャビティ1aの上面を規定し、下パンチ30の上面30Aによりキャビティ1aの下面を規定し、ダイ10によりキャビティ1aの側面を規定してキャビティ1aの画成が完了する。次に、下パンチ30を上昇させ、濾布40を介して材料2たるスラリー中の鉱物油、合成油あるいは植物油を濾過しながら所定時間圧縮成形する。濾布40で濾過した鉱物油、合成油あるいは植物油は、ダイ10の上端と上パンチ20の下面20Aとの間に配置されている濾布40を通してキャビティ1a内から排出され、図示せぬ油回収器に回収される。以上が成形工程である。
次に、型開き工程を行う。図7に示すように型開き工程では、先ず上パンチ20を上昇させる。次に、濾布駆動手段53を駆動させることにより濾布40を退避させて貫通孔10aの上端開口を覆っていない状態とする。次に、下パンチ30を上昇させて初期位置に戻すことにより、成形体2´を露出させる。そして、図示せぬ払出し装置により成形体2´を下パンチ30の上面30Aから払い出す。以上の工程を経て成形体2´が製造される。
本発明による湿式成形装置及び湿式成形方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態では、貯留室60aの下面を画成する材料供給槽60の底面60Aは、当該底面60Aにおいて均一に分布した多数の図示せぬ小孔が形成されていたが、多数でなくてもよく、複数であればよい。複数であればキャビティ1a内の一箇所に偏らずに材料2を供給することができる。
また、材料供給口は小孔に限定されない。例えば、図8に示されるように、材料供給口160cは、材料供給槽160が供給位置にあるときに貫通孔10aの上端開口全体に材料供給口160cの全体が略一致可能な形状をなしていてもよい。この場合には、材料供給槽160の移動時に材料2が材料供給槽160とダイ10との間から漏れ出ることを防止するため、材料供給口160cを画成する材料供給部の下面160Aとダイ10の上面10Aとは面で密着して当接し、材料供給部は材料供給槽160の移動時にダイ10と摺動して、ダイ10と材料供給部とが密閉された状態を維持するようにする。
このような構成とすることにより、キャビティ1aを構成する貫通孔10aの上端開口の全領域において同時に材料供給口160cから材料2を供給することができ、材料供給口160cにおける材料2中の粉体の溶媒中における分散状態を維持しながらキャビティ1a内へ材料2を吸引することができる。このため、キャビティ1a内に充填された材料2についても、材料2中に粉体が均一に分散した状態とすることができる。
また、本実施の形態では、材料供給槽60の貯留室60a内には攪拌手段を構成する攪拌用ファンが設けられていたが、攪拌手段は攪拌用ファンに限定されない。例えば、貯留室60aを振動させることにより貯留室60a内の材料2を攪拌してもよく、また、貯留室を所定の幅を有する環状の流路として、当該環状の一部において幅全体で該貫通孔10aの上端開口に対向するようにし、材料2を当該環状の貯留室内において所定の方向、例えば、貫通孔10aの指向する鉛直方向に対して垂直の方向である水平方向に循環させることにより攪拌してもよい。このように循環させることで、循環による流れにより材料2を攪拌させることができる。また、材料2をキャビティ1a内に充填する毎に材料供給槽内に材料2を補充しなくて済む。
また、材料注入口は、本実施の形態の材料注入口60bの構成に限定されない。例えば、図1に示される材料供給槽60の上面の全面が開口して構成されてもよいし、全面が開口していなくても本実施の形態の材料注入口60bよりも大きく開口していてもよい。また、材料注入口60bには図示せぬ材料供給手段を接続可能であったが、常時図示せぬ材料供給手段に設けられた材料供給管が接続された状態となっていてもよい。
また、本実施の形態では、上コイル72及び下コイル71に通電して、キャビティ1aに配向磁場を形成した後に、下パンチ30を下降させてダイ10と下パンチ30とによりキャビティ1aを画成しながら材料供給口を通して供給位置にある材料供給槽60内の材料2をキャビティ1a内へ吸引したが、この順番に限定されず、順番を逆にして材料2をキャビティ1aへ吸引した後に配向磁場を形成してもよい。
また、材料充填工程において下パンチ30が下降する前に、上パンチ20が下降して供給位置に位置する材料供給槽60をダイ10の上面10Aへ押しつけてもよい。材料供給槽60とダイ10の上面10Aがより密着するとともに、下パンチ30が下降することで発生する負圧により材料供給槽60が変形することを防止できるので、確実にキャビティ1aのみへ材料を移動させることができる。この場合、退避工程では上パンチ20が上昇し、材料供給槽60の拘束を解除する。
本発明の湿式成形装置及び湿式成形方法は、希土類永久磁石を製造する分野において有用である。
本発明の実施の形態による湿式成形装置を示す概略図であり、(a)は概略正面図、(b)は濾布及び搬送手段を示す概略側面図。 本発明の実施の形態による湿式成形方法の初期位置設定工程を示す概念図。 本発明の実施の形態による湿式成形方法の供給位置移動工程を示す概念図。 本発明の実施の形態による湿式成形方法の材料充填工程を示す概念図。 本発明の実施の形態による湿式成形方法の退避工程を示す概念図。 本発明の実施の形態による湿式成形方法の成形工程を示す概念図。 本発明の実施の形態による湿式成形方法の成形体を払い出す工程を示す概念図。 本発明の実施の形態による湿式成形装置の変形例を示す概略側面図。
符号の説明
1 湿式成形装置
1a キャビティ
2 材料
10 ダイ
10A 上面
10a 貫通孔
20 上パンチ
20A 下面
30 下パンチ
30A 上面
31 下パンチ駆動手段
40 濾布
60 材料供給槽
61 材料供給槽駆動手段
60A 底面
60a 貯留室

Claims (9)

  1. ダイ上面を有し、略鉛直方向に指向する貫通孔が形成され該貫通孔の上端が該ダイ上面において開口するダイと、
    該ダイに対して相対的に移動可能であり、該貫通孔の上端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイとともにキャビティを画成し、該キャビティ上面を規定する下面を有する上パンチと、
    該貫通孔内に嵌入可能に構成され、該貫通孔の下端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイと該上パンチとともに該キャビティを画成し該キャビティ下面を規定する上面を有する下パンチと、
    粉体が溶媒中に分散してなり該キャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と該貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成され該ダイ上面と当接する材料供給部とを有し、該貫通孔の上端開口を覆う供給位置と該貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間で該ダイ上面に沿って移動可能であり、該移動時に該材料供給部は該ダイ上面と摺動し、該材料供給口は該供給位置にあるときに該貫通孔に向けて開口する材料供給槽と、
    該材料供給槽を該供給位置と該退避位置との間で移動させるための材料供給槽駆動手段と、
    該材料供給槽が該退避位置にあるときに該下パンチの上面を該ダイ上面と面一となる初期位置に該下パンチを配置させ、該材料供給槽駆動手段による該材料供給槽の該退避位置から該供給位置への移動が完了し該供給位置に該材料供給槽があるときに該下パンチの上面を所定の位置まで下降させる下パンチ駆動手段とを有し、
    該材料供給口は、該材料供給槽が該供給位置にあるときに該貫通孔の上端開口全体に該材料供給口の全体が略一致する形状をなしていることを特徴とする湿式成形装置。
  2. 該材料供給槽は、該貯留室内の該材料を攪拌するための攪拌手段を有していることを特徴とする請求項1記載の湿式成形装置。
  3. ダイ上面を有し、略鉛直方向に指向する貫通孔が形成され該貫通孔の上端が該ダイ上面において開口するダイと、
    該ダイに対して相対的に移動可能であり、該貫通孔の上端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイとともにキャビティを画成し、該キャビティ上面を規定する下面を有する上パンチと、
    該貫通孔内に嵌入可能に構成され、該貫通孔の下端寄りの部分において該貫通孔を閉塞することにより該ダイと該上パンチとともに該キャビティを画成し該キャビティ下面を規定する上面を有する下パンチと、
    粉体が溶媒中に分散してなり該キャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と該貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成された材料供給部とを有し、該貫通孔の上端開口を覆う供給位置と該貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間で該ダイ上面に沿って移動可能であり、該材料供給口は、材料の自重よりも材料の粘性抵抗及び表面張力の方が大きく自重では材料が滴下しない程度の径を有する小孔からなり該供給位置にあるときに該貫通孔に向けて開口する材料供給槽と、
    該材料供給槽を該供給位置と該退避位置との間で移動させるための材料供給槽駆動手段と、
    該材料供給槽が該退避位置にあるときに該下パンチの上面を該ダイ上面と面一となる初期位置に該下パンチを配置させ、該材料供給槽駆動手段による該材料供給槽の該退避位置から該供給位置への移動が完了し該供給位置に該材料供給槽があるときに該下パンチの上面を所定の位置まで下降させる下パンチ駆動手段とを有することを特徴とする湿式成形装置。
  4. 該小孔は複数形成されていることを特徴とする請求項3記載の湿式成形装置。
  5. 該材料供給槽は、該貯留室内の該材料を攪拌するための攪拌手段を有していることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の湿式成形装置。
  6. 略鉛直方向に指向する貫通孔が形成され該貫通孔の上端が該ダイ上面において開口するダイの該貫通孔内に下パンチを嵌入して該下パンチの上面と該ダイ上面とが面一となる初期位置に該下パンチを配置させる初期位置設定工程と、
    粉体が溶媒中に分散してなりキャビティ内において成形体となる材料を貯留するための貯留室と該貯留室に連通し下方へ向けて開口する材料供給口が形成された材料供給部とを有し該貫通孔の上端開口を覆う供給位置と該貫通孔の上端開口を開放する退避位置との間で該ダイ上面に沿って移動可能であり該材料供給口は該供給位置にあるときに該貫通孔に向けて開口する材料供給槽を該供給位置へ移動させる供給位置移動工程と、
    該下パンチの上面を所定の位置まで下降させることにより該ダイと該下パンチとにより該キャビティを画成しながら該材料供給口を通して該供給位置にある該材料供給槽内の該材料を該キャビティ内へ吸引する材料充填工程と、
    該材料供給槽を該退避位置に退避させる退避工程と、
    上パンチを下降させ、該上パンチと該ダイと該下パンチとにより該キャビティを画成し、該下パンチを上昇させて該材料を該キャビティ内で圧縮成形して該成形体を成形する成形工程と、
    該上パンチを上昇させて該ダイから離間させ、該成形体が付着した状態の該下パンチを上昇させて該初期位置に戻し、該下パンチの上面から該成形体を払い出す工程とを有し、
    該材料供給口は、該材料供給槽が該供給位置にあるときに該貫通孔の上端開口全体に該材料供給口の全体が略一致する形状をなしているか、又は材料の自重よりも材料の粘性抵抗及び表面張力の方が大きく自重では材料が滴下しない程度の径を有する小孔からなり該小孔は複数形成されていることを特徴とする湿式成形方法。
  7. 該退避位置と該供給位置との間の該材料供給槽の移動中に該材料供給部は該ダイと摺動し、該材料充填工程では、該材料供給槽が該供給位置にあるときに該貫通孔の上端開口全体に該材料供給口の全体が略一致する形状をなす該材料供給口における該材料中の粉体の溶媒中における分散状態を維持しながら該キャビティ内へ該材料を吸引することを特徴とする請求項6記載の湿式成形方法。
  8. 材料充填工程では該複数の小孔を通して該材料を該キャビティ内の複数の位置へ吸引することを特徴とする請求項6記載の湿式成形方法。
  9. 該材料充填工程では、少なくとも該下パンチの上面を下降させている間に該貯留室内の該材料を攪拌していることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一記載の湿式成形方法。
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