JP4575676B2 - 樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、透明導電膜を有する樹脂成形品およびその透明導電膜を利用した色素増感型太陽電池を有する樹脂成形品に関するものである。
光を透過するとともに導電性を有する透明導電膜は、透明導電膜を光透過性の基材上に形成して太陽電池に電極として用いたり、液晶ディスプレイの電極、タッチパネルやELランプの電極など、多岐にわたって用いられている。
透明伝導膜には、様々なものがあり例えば、酸化インジウムスズ(ITO)やフッ素をドープした酸化スズ(FTO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化アルミニウムや酸化ガリウムを添加した酸化亜鉛などが挙げられる。
これらの透明導電膜はガラスや透光性樹脂の表面上に真空蒸着、スパッタリング、ゾル・ゲル法、クラスタービーム蒸着等によって形成され、特に真空蒸着が一般的である。
また近年、上記の透明導電膜を利用した太陽電池が注目を浴びている。この太陽電池は色素増感型太陽電池と呼ばれるもので、透光性の導電性薄膜上に酸化チタンなどの金属酸化物半導体を設けるとともにその金属酸化物半導体の表面に光を吸収して半導体に電子を与えることのできる色素を付着させて作用電極とし、この作用電極に相対向して導電性膜からなる対電極を設け、この電極間に電子の授受を行うための電解質を含有する電解質材料を充填してなるものである。
色素増感太陽電池に、光が照射されると、金属酸化物半導体表面に付着している色素が励起され、電子を金属酸化物半導体に供与することができる。また金属酸化物半導体は、この電子を授受することができ、この電子が回路を通って発光体や充電装置に送られる。発光体などに送られた電子は回路を通った後、対電極側に戻り、対電極で電解質を還元して系内に戻る。
この色素増感型太陽電池は太陽電池自身を樹脂製とすることもでき、その形状も自由に決めることができたり、電池を形成したあとに曲げ加工を施すことも可能であるなど、非常に形状に対して自由度が高い。また軽量化も図ることができる。
また、用いる材料も比較的安価であり、製造過程においてもシリコン系の太陽電池ではシリコンの精製などに莫大なエネルギーを必要とするが、色素増感太陽電池ではそのような過程はなく製造コストも比較的小さいため、コスト的にも優れている。
また、色素増感型太陽電池はシリコン系の太陽電池などに比べ、曇天時や室内使用時などの低照度時においても発電量の低下が小さい特長もあり、日照不足による発電量の不足などの心配もないなど、優れた特長を持っている。
特開平1−220380号公報
しかしながら、上記の太陽電池やEL電極などに用いる透明導電膜は、一般的に工業的には蒸着などの方法で形成するため、シートやフィルム状または平板状などの限定された形状や大きさの物品にしか設けることができない。
また透明導電膜をフィルム上に形成して、他の物品上に貼り付けることによって、透明導電膜を様々な物品に形成させる方法も行われているが、フィルムと物品との密着性や粘着剤の変性などの問題や、気泡やシワなどが入らないようにするため高い貼り合わせ技術も必要となる。
そこで本発明は上記の如き問題点に鑑みてなされたものであり、透明導電膜が形成された透明導電性シートを一体に成形することによって、透明導電膜を付与する物品の適用範囲を広げ、またそれを利用して太陽電池を設けた樹脂成形品の製造方法を提供せんとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。すなわち光透過性の樹脂シートの片面に透明導電膜が形成された透明導電性シートを射出成形用金型内に載置し、射出成形により合成樹脂からなる基材を成型するとともにその表面に透明導電性シートを一体化し、前記一体化された透明導電シート上の透明導電膜上に金属酸化物半導体を設けるとともに金属酸化物半導体の表面に色素を付着させて色素増感型太陽電池の作用電極を形成し、前記作用電極に相対向するように導電性薄膜からなる対電極を設けて、相対向する電極間に電解質材料を充填したことにより射出成形品の表面に色素増感型太陽電池を形成したことを特徴とするものである。
光透過性の樹脂シートの片面に透明導電膜が形成された透明導電シートを、樹脂成形品を形成する際にその表面に一体にして成形品を形成するようにすれば、容易に樹脂成形品の表面に透明導電膜を設けることができる。その方法として、例えば、射出成形金型内の透明導電膜を設けたい場所に、導電膜を外側向けとなるように載置して、型閉めして金型内に樹脂を流し込み、射出成形品の表面にシートが一体成形されるようになされる。
このように透明導電性膜を有するシートを金型に挿入して射出成形品と一体に成形することによって、非常に簡単に物品の表面に透明導電膜を形成させることができる。この方法によれば、比較的複雑な形状のものにも透明導電膜を付与することもでき、また、必要な箇所のみにシートを挿入するようにすれば、物品の表面の一部のみに透明導電膜を形成することもできる。
また、透明導電膜を有するシートを、成形した物品に貼り合わせるのに比べても、本発明の方法によれば気泡も無く、シートにシワなども入らずに一体化でき、密着や外観も良好に一体化させることができる。また、作業工程も短縮できるとともに、シートを貼り合せる時のような熟練技術も不要である。
また、透明導電膜上に金属酸化物半導体が設けられるとともに前記金属酸化物半導体の表面に色素が付着されて色素増感型太陽電池の作用電極とし、前記作用電極に導電性薄膜からなる対電極が相対向して設けられるとともに相対向する電極間に電解質材料が充填されて色素増感型太陽電池が形成される
透明導電性膜を有するシートを合成樹脂からなる基材の表面に一体に形成し、その透明導電膜を利用して色素増感型太陽電池を成形品上に設けることができる。このようにすることによって、直接物品に太陽電池を設けることができる。従来であれば、太陽電池を物品に設ける場合、太陽電池モジュールを別に作成しておき、それを物品に取り付ける必要があったが、本発明においては、物品上に直接太陽電池を形成させることが可能である。
色素増感型太陽電池は、まず樹脂成形品表面の透明導電膜上に塗装や吹き付け、蒸着、圧着などの方法によって金属酸化物半導体を設け、含浸などによりその金属酸化物半導体の表面に色素を吸着させて作用電極が完成する。その上からもう一方の導電性薄膜からなる対電極を重ねて、電極間に電解質を含んだ電解質材料を充填させればよい。
また、光透過性の樹脂シートの片面に透明導電膜が形成された透明導電性シートを射出成形用金型内に載置し、射出成形により合成樹脂からなる基材を成型するとともにその表面に透明導電性シートを一体化するようになされる
また、光透過性の樹脂シートの片面に透明導電膜が形成された透明導電性シートを射出成形用金型内に載置し、射出成形により合成樹脂からなる基材を成型するとともにその表面に透明導電性シートを一体化し、前記一体化された透明導電シート上の透明導電膜上に金属酸化物半導体を設けるとともに金属酸化物半導体の表面に色素を付着させて色素増感型太陽電池の作用電極を形成し、前記作用電極に相対向するように導電性薄膜からなる対電極を設けて、相対向する電極間に電解質材料を充填したことにより射出成形品の表面に色素増感型太陽電池を形成するようになされる
また、光透過性の樹脂シートの片面に透明導電膜が形成されるとともに前記透明導電膜上に金属酸化物半導体が設けられた透明導電性シートを射出成形用金型内に載置し、射出成形により合成樹脂からなる基材を成型するとともにその表面に透明導電性シートを一体化し、前記透明導電性シート上の金属酸化物半導体の表面に色素を付着させて色素増感型太陽電池の作用電極を形成し、前記作用電極に相対向するように導電性薄膜からなる対電極を設けて、相対向する電極間に電解質材料を充填したことにより射出成形品の表面に色素増感型太陽電池を形成してもよい。
透明導電性膜を有するシートを合成樹脂からなる基材の表面に一体に形成することによって、非常に簡単に物品の表面に透明導電膜を形成させることができる。その方法として、透明導電性シートを射出成形用金型内に載置し、射出成形により合成樹脂からなる基材を成型するとともにその表面に透明導電性シートを一体化すればよい。この方法によれば、比較的複雑な形状のものにも透明導電膜を付与することもでき、また、必要な箇所のみにシートを挿入するようにすれば、物品の表面の一部のみに透明導電膜を形成することもできる。また、密着や外観も良好に一体化させることができ、作業工程も短縮できる。
また、透明導電性膜を有するシートを金型に挿入して射出成形品と一体に成形し、その樹脂成形品表面の透明導電膜を利用して色素増感型太陽電池を成形品上に設けることによって、直接物品に太陽電池を設けることができる。
本発明に係わる実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。図1は本発明を用いた樹脂成形品の一例を示した断面であって、透明導電膜を有するシートを射出成形品2と一体成形したものである。
図1aは、表面に透明導電膜を有した樹脂成形品の断面の模式図であって、透明導電膜11を表面に有した透明導電性シート1が合成樹脂からなる基材2と一体に形成されることによって、樹脂成形品の表面に透明導電膜を設けたものである。また、図1bは、合成樹脂からなる基材が曲面を有し、その曲面に透明導電膜を11を表面に有した透明導電性シート1が一体に形成された樹脂成形品3の断面の模式図である。
これらの樹脂成形品は例えば図2に示される金型を用いて射出成形により形成されるとよい。すなわち、射出成形用の金型4内に透明導電膜11を表面に有した透明導電性シート1を載置して金型を型締めした後、金型に樹脂を流し込み、冷却した後、金型を開いて取り出すことによって、図1のようにシート1と樹脂からなる基材2とが一体化される。シートを金型に載置する時、シートを真空引きによって固定してもよい。
透明導電膜を表面に有したシートの材質は、樹脂からなる基材の成形の際の熱に耐えられて一体に成形でき、表面に透明導電膜を設けることのできるものであれば、特に限定されるものではないが、例えばPET樹脂、PEN樹脂などのポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂などを用いることができる。また、透明導電膜を有するシートの厚みは、特に限定されるものではないが、25μm〜1000μm程度のものが好適に用いられる。樹脂からなる基材と透明導電性シートとを一体に成形する際、シートと基材との密着性は成形時の熱による融着で得られるが、さらに密着性を向上させるために、予めシートの接着面に表面処理をおこなっておいてもよい。その密着性を向上させる表面処理には、例えばUV処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、火炎処理、サンディングなどの粗面化処理などが挙げられる。また、シートと樹脂からなる基材との間に接着性の樹脂層を設けて、密着性を向上することもできる。このとき、接着性樹脂として例えばエチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリビニルブチラール、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等等を用いることができる。
また、透明導電膜としては、例えばITO膜やFTO膜、酸化亜鉛膜等があり、その用途に合わせて選定すればよい。ITO膜は、透明でかつ導電性を有している。これは酸化インジウムと少量の酸化スズとからなる薄膜で、In3+の位置に置換したSn4+がキャリア電子を発生して導電性を示すものである。FTOは、酸化スズにフッ素をドープしたものである。また、酸化亜鉛膜は、酸化亜鉛に酸化アルミニウムや酸化ガリウムを添加したもので、若干抵抗は大きいが透明膜を形成できる。上記の膜をシート上に形成させる方法としては、例えば真空蒸着、スパッタリング、ゾル・ゲル法、クラスタービームによる蒸着などが挙げられる。
合成樹脂からなる基材に用いる樹脂は、その用途や耐久性などを考慮して選定すればよく、例えば、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、PET樹脂やPEN樹脂などのポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリイミド樹脂などを用いることができる。
次に、前記のようにして形成された表面に透明導電膜を有した樹脂成形品の透明導電膜を利用して、射出成形品表面に色素増感型太陽電池を形成した樹脂成形品の断面を示した模式図を図3に示す。
透明導電膜11を表面に有した透明導電性シート1が合成樹脂からなる基材2と一体に成形された成形品の透明導電膜11上に金属酸化物半導体51が設けられる。この金属酸化物半導体51の表面に、光が照射されると励起して電子を金属酸化物半導体に供与することができる色素を付着させる。このように透明導電膜上に色素を付着させた金属酸化物微粒子を設けて色素増感型太陽電池の作用電極5とする。さらにこの作用電極5に対電極6を相対向するようにして設けて、作用電極5と対電極6との間に電解質材料7を充填する。対電極6には、導電性を有し、少なくとも表面に電解質の還元を助けるカソードとしての触媒機能を有するとともに電解質に侵されない導電性物質61を用いる。このようにして色素増感型太陽電池が射出成形品表面に形成される。
金属酸化物半導体は、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ストロンチウム、酸化インジウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化モリブテン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銀などや、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウムなど、またこれらの混合物を用いることができ、化学安定性やコスト、発電の起電力を考慮すると酸化チタンを用いるのが好ましい。
またこのとき、酸化チタンは、その活性の高いアナターゼ型の酸化チタンが好ましい。導電性薄膜上の酸化チタンは、微粒子が積層されているとよく、このようになされていることによって、表面積が大きくなり、光の照射される面積が広いとともに、電解質との電子の授受も好適に行われる。このとき、酸化チタンは数十nm〜数百nm程度の微粒子であるとよい。また、粒径の異なる2種類以上の粒子を混在させてもよく、入射した光を好適に散乱させて効率良く光を吸収することが出来る。また、微粒子状でなく、直径が数nm〜数十nmの筒状のナノチューブ型酸化チタンを用いても表面積が広いため効率を上げることができる。
導電性薄膜上に酸化チタンの金属酸化物半導体を形成させる方法は、特に限定されるものではないが、たとえば酸化チタン微粉末を適当な溶媒に分散させて薄膜上に塗布して焼付けてもよいし、酸化チタン微粉末を高圧プレスにより融着させてもよい。またゾルーゲル法により、チタンアルコキシドを原料としたコーティング溶液を作成して塗布して焼付けすることによって成膜作成したり、チタンアルコキシドを原料としたゾルーゲル溶液を霧化するとともに熱をかけて、気中で微粒化し、それを電極に吹き付けて固定化させてもよい。また、金属酸化物半導体を形成させる対象物を予め加熱しておき、酸化チタン原料を含む溶液を噴霧して加熱基板上で酸化チタンを析出させるスプレー熱分解法(SPD法)を用いてもよい。
上記のように金属酸化物半導体層を形成した後、その金属酸化物半導体の表面に色素を吸着させる。吸着させる色素は、様々な色素が色素増感太陽電池用に提案されており、それらを用いることができる。例えば、金属錯体系ではルテニウム錯体系、コバルト錯体系、有機系色素ではシアニン系、メロシアニン系、フタロシアニン系、クマリン系、リボフラビン系、キサンテン系、トリフェニルメタン系などのものがよく知られており、これらを用いることができ、特に金属錯体系であればルテニウム錯体、有機系ではメロシアニン系が好ましい。
電解材料質も、様々な色素増感太陽電池用に提案されており、これらを用いることができる。一般なものとしては、ヨウ化リチウムとヨウ素と常温溶融塩のイミダゾリウム塩であるDMPImIを電解質とし、これらをメトキシアセトニトリルの溶媒に溶解させ、添加剤として電圧調整のための4−tert−ブチルピリジンを加えたものを電解質材料として用いられている。このほか、溶剤としてエチレンカーボネート等を配合しても良く、また、常温溶融塩として、MPrImIやMBuImIなどを用いてもよい。また、さらに希釈剤としてMEImBF4−を添加してもよい。
また、上記の電解質材料にポリマー化剤を加えゲル化させるようにすると、太陽電池からの電解質材料の液もれなどの事故を未然に防ぐことができる。 また、電解質材料として、固体電解質材料であるCuIを用いることもできる。
対電極は、電解質の還元を助けるカソードとしての触媒機能を有するとともに電解質に侵されない導電性の物質を少なくとも表面に有するものであればよく、例えば白金などの金属シートをそのまま対電極として用いてもよいし、ITOやFTO膜などの導電膜上に白金やカーボン、カーボンナノチューブなどを付着させたものを用いてもよい。
本発明の色素増感型太陽電池を有する樹脂成形品の製造方法を用いた製品の模式図を図4に示す。図4では、太陽電池を有した樹脂成形品3が製品の一部に使われており、図に示すように色素増感太陽電池8は樹脂成形品の裏側bになるように設けられている。したがって、太陽光aは合成樹脂からなる基材2を透過して、金属酸化物半導体表面色素に照射され、この場合、樹脂成形品2を形成する樹脂は透光性のものがよい。また、図とは異なり、太陽電池8が製品の外表面に位置するように設けられてもよいが、太陽電池の耐候性などを考慮すると成形品の裏側に設けるのが好ましい。
色素に太陽光が照射されると、色素はその光エネルギーを吸収し、電子を金属酸化物半導体に供与する。このとき色素は電子を電解質から取り出すため、電解質は酸化される。色素から供与された電子は、半導体に授受されて外部回路へ送り出される。作用電極5から送り出され、外部回路を通った電子は対電極6に戻り、カソードとしての触媒機能を有する物質61上で、電解質を還元して系内へ電子が戻る。このようにして一連の電気回路が出来上がる。
また、色素増感型太陽電池を樹脂成形体に設ける場合、透明導電膜を有するシート上に予め金属酸化物半導体または金属酸化物半導体の原料組成物を設けておき、前記シートを金型に挿入して射出成形により一体に成形するようにしてもよい。このとき、シート上に金属酸化物半導体の原料組成物を設ける場合は、射出成形時の熱により原料から金属酸化物半導体が形成されるようにすることができ、シートの一体化と金属酸化物半導体の形成とを同時に行うことができる。
本発明を用いた樹脂成形品の実施の一形態の断面を示す模式図である。 本発明を用いた樹脂成形品を形成するための金型の断面を示す図である。 本発明を用いた樹脂成形品の実施の一形態の断面を示す模式図である。 本発明を用いた樹脂成形品に太陽光が照射された模式図である。
符号の説明
1 透明導電性シート
11 透明導電膜
2 合成樹脂からなる基材
3 樹脂成形品
4 金型
5 作用電極
51 金属酸化物半導体
6 対電極
61 導電性物質
62 導電膜
7 電解質材料
8 色素増感太陽電池部分
9 樹脂成形品を用いた製品

Claims (2)

  1. 光透過性の樹脂シートの片面に透明導電膜が形成された透明導電性シートを射出成形用金型内に載置し、射出成形により合成樹脂からなる基材を成型するとともにその表面に透明導電性シートを一体化し、前記一体化された透明導電シート上の透明導電膜上に金属酸化物半導体を設けるとともに金属酸化物半導体の表面に色素を付着させて色素増感型太陽電池の作用電極を形成し、前記作用電極に相対向するように導電性薄膜からなる対電極を設けて、相対向する電極間に電解質材料を充填したことにより射出成形品の表面に色素増感型太陽電池を形成したことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
  2. 光透過性の樹脂シートの片面に透明導電膜が形成されるとともに前記透明導電膜上に金属酸化物半導体が設けられた透明導電性シートを射出成形用金型内に載置し、射出成形により合成樹脂からなる基材を成型するとともにその表面に透明導電性シートを一体化し、前記透明導電性シート上の金属酸化物半導体の表面に色素を付着させて色素増感型太陽電池の作用電極を形成し、前記作用電極に相対向するように導電性薄膜からなる対電極を設けて、相対向する電極間に電解質材料を充填したことにより射出成形品の表面に色素増感型太陽電池を形成したことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
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