JP4575615B2 - 石灰泥の脱水促進剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石灰泥の脱水促進剤に関し、さらに詳しくは、クラフトパルプ製造における苛性化工程で生成する炭酸カルシウムを主体とする石灰泥の脱水処理によって得られる石灰泥ケーキの含水率低下を目的とした石灰泥の脱水促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
クラフトパルプ製造における苛性化工程は、回収黒液をボイラーで燃焼して得られたスメルトを溶解し、その上澄み液である緑液に生石灰を投入して、緑液中の炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムに変換し、生じた炭酸カルシウムを除去して、木材チップの蒸解液とする白液を調製する工程である。緑液は、通常、炭酸ナトリウム、硫化ナトリウムを主成分とした強アルカリ性水溶液であり、この緑液に生石灰を投入すると、生石灰は水と反応して水酸化カルシウムになり、緑液中の炭酸ナトリウムと交換反応を起こし、水不溶性の炭酸カルシウムを生成する。その結果、緑液は水溶性の水酸化ナトリウム、硫化ナトリウムと水不溶性の炭酸カルシウムを含む石灰泥スラリーとなる。この石灰泥スラリーをドラム型真空脱水式のライムマッドフィルターで固液分離される。一般に使用されているライムマッドフィルターには、オリバーフィルター、ヤングフィルターあるいはプリコートフィルター等がある。例えば、オリバーフィルターでは、濾液は水酸化ナトリウム、硫化ナトリウムを含む白液としてパルプ蒸解工程に送られ、フィルター表面に分離された石灰泥ケーキは剥ぎ取られて、キルンで焼かれて生石灰に再生され、再び苛性化工程に使用される。石灰泥ケーキの含水率は通常30重量%〜40重量%であるが、苛性化工程の変動により石灰泥の物性が変わり、脱水性が低下したり、オリバーフィルターが目詰まりになると、石灰泥ケーキの含水率が上がり、脱水処理に支障を来たすばかりでなく、キルンで焼成するときに燃料が多く必要となる。
【0003】
そこで、装置の運転を止めて濾布面の洗浄が行われるが、洗浄頻度が多いと操業上、支障を来たす。また、プリコートフイルターは、最初にフィルター表面を石灰泥の薄い層(プリコート)で覆った後、これを濾材として使用して脱水濾過を行い、表面に蓄積した石灰泥を一定深さで削り取って固液分離し、プリコート層の目詰まりが生じるとプリコート層を作り直し(プリコート層の更新)、再び、運転を続けていくもので、石灰泥の脱水性が悪いと石灰泥ケーキ含水率が高くなるばかりか、プリコート層の更新に手間取り、操業に支障を来たす。
【0004】
そこで、石灰泥スラリーの脱水性を改善するために各種の脱水促進剤の適用が提案されてきた。例えば、カチオン性ポリマーを使用する方法(特開昭57−48340号公報)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを併用する方法(特開昭62−121700号公報)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物等のノニオン界面活性剤を併用する方法(特開平7−48793号公報)、炭素数10〜14の直鎖アルコールのエチレンオキシド3〜4モル付加物を使用する方法(特開2000−344518号公報)等を脱水促進剤として使用する方法が提案されている。
【0005】
しかし、カチオン性ポリマーによる方法では、石灰泥スラリーは凝集するが、脱水効果は大きくならず、逆に凝集物中に水を抱き込んで脱水率が低下することがあった。また、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルを併用する方法、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物等のノニオン界面活性剤を使用する方法や炭素数10〜14の直鎖アルコールのエチレンオキシド3〜4モル付加物を使用する方法では、これらのものは界面活性能を持つために石灰泥スラリーの発泡を助長し、入り込んだ気泡により石灰泥の沈降不良や石灰泥スラリーの脱水が邪魔されて石灰泥ケーキ含水率が低下せず、脱水促進剤添加の効果が得られない。さらに、苛性化工程の変動により、生成した炭酸カルシウムの物性が変化して、脱水機での石灰泥ケーキ含水率が変動し、上記の脱水促進剤を添加しても安定した石灰泥ケーキ含水率の低下が得られない場合があった。そのため、安定した脱水率の低減が達成しうる石灰泥の脱水促進剤が強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、クラフトパルプ製造の苛性化工程における石灰泥に対して、発泡性が低く、苛性化工程条件が変動しても安定して石灰泥ケーキ含水率の低減が達成しうる石灰泥の脱水促進剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、クラフトパルプ製造の苛性化工程で生成する石灰泥の脱水促進剤について鋭意研究検討した結果、特定の分岐型高級アルコールのエチレンオキシド付加物が低発泡性で、石灰泥ケーキの脱水性を顕著に向上させることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明は一般式(1)
R−O−(CHCHO)−H (1)
(式中、Rは炭素数16〜36の分岐アルキル基および/または炭素数16〜36の分岐アルケニル基であり;nは3〜7の整数である)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル類および/またはポリオキシエチレンアルケニルエーテル類を有効成分としてなる石灰泥の脱水促進剤である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において石灰泥の脱水促進剤として用いられるポリオキシエチレンアルキルエーテル類あるいはポリオキシエチレンアルケニルエーテル類は、分岐鎖を持つ飽和あるいは不飽和の高級アルコールにエチレンオキシドを付加したものである。分岐鎖を持つ高級アルコールは、分岐鎖を持つ1級アルコール類、2級アルコール類であり、そのいずれでも良く、また、天然アルコールあるいは合成アルコールのいずれでも良い。分岐鎖を持つ高級アルコールの炭素数は16〜36、好ましくは炭素数16〜26である。
【0010】
具体的には、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、イソオレイルアルコール、イソベヘニルアルコール、オキソ法で製造された炭素数が16〜26のオキソアルコール類である。オキソ法で製造された炭素数が16〜26のオキソアルコール類としては、例えば「ファインオキソコール160」(商品名、炭素数16のオキソアルコール、日産化学工業(株)製)、「ファインオキソコール180」(商品名、炭素数18のオキソアルコール、日産化学工業(株)製)、「ファインオキソコール22」(商品名、炭素数22のオキソアルコール、日産化学工業(株)製)、「ドバノール246」(商品名、炭素数24〜26のオキソアルコール、三菱化学(株)製)等が市販されており、これらを用いることができる。本発明ではこれら高級アルコールの1種、あるいは2種以上から選ばれる。分岐鎖を持つ高級アルコールの炭素数が15以下では、本発明の目的とする脱水効果が十分に発揮されないことがあり、炭素数36を超えると入手が困難になり実用的ではないことがある。
【0011】
本発明では、上記高級アルコール類にエチレンオキシドを3〜7モル付加したものが用いられる。エチレンオキシド付加モル数が3モル未満では好ましい脱水効果が得られない場合があり、エチレンオキシド付加モル数が7モルを超えると起泡性が高くなり、脱水効果が小さいことがある。ただし、ここに示したエチレンオキシド付加数は、あくまで統計的な平均値であり、実際にはこの平均値の前後の数のものも含まれていることはよく知られていることである。
【0012】
尚、炭素数16以上の直鎖状の飽和あるいは不飽和の高級アルコール、例えばステアリルアルコール、オレイルアルコールそれぞれのエチレンオキシド3〜7モル付加物では、後記比較例に示すように、本発明に係る分岐鎖を持つ高級アルコールのエチレンオキシド3〜7モル付加物よりも脱水促進効果が低く、さらに発泡性が強いために石灰泥スラリーの発泡を助長し、気泡の混入による石灰泥の沈降不良、脱水阻害を引き起こす場合があり、本発明の意図する効果を達成することはできない。
【0013】
本発明に係るポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル類の製造は、特に限定されるものではなく、一般的な方法によって製造されるもので、例えば、耐圧容器に分岐鎖を持つ高級アルコール類を入れ、触媒としてアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムを約0.3重量%(対高級アルコール)加えて溶解し、温度:約150〜160℃、圧力:約3kg/cmで攪拌しながら所定量のエチレンオキシドを徐々に吹き込み、エチレンオキシドの反応量を見ながら30分〜60分付加反応させ、冷却し硫酸等の鉱酸で中和した後、ろ過して得ることができる。
【0014】
本発明に係るポリオキシエチレンアルキルエーテル類および/またはポリオキシエチレンアルケニルエーテル類を脱水促進剤として工程に添加するには、薬液ポンプを使用してこれを直接、添加するか、あるいは水溶液にして添加するか、あるいは適当な有機溶剤、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のアルコール類、ジオキサン、エチレンカーボネート等に溶解して添加すればよい。添加は、連続的に、あるいは間欠定量的に添加する方法のいずれであってもよい。
【0015】
添加個所は、特に限定されるものではなく、石灰泥のケーキ含水率や真空脱水機の運転状況に応じて適時選択されるものであるが、一般的には石灰泥を脱水する真空脱水機のバットや洗浄機のバット、あるいは石灰泥スラリーのストレージタンクやこれらと結ぶ配管ラインに適宜添加される。
【0016】
添加量は、石灰泥スラリーの固形分濃度により変動するが、目安として、石灰泥スラリー固形分に対して10〜1,000ppm、好ましくは50〜500ppmとする。実際上では、石灰泥ケーキの含水率をみて、添加量を調整するのが普通である。
【0017】
本発明の脱水促進剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル類および/またはポリオキシエチレンアルケニルエーテル類を適用するに際しては、本発明の効果が損なわれない範囲において、従来から使用されてきた脱水促進剤、例えば、カチオン性ポリマー、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物、直鎖アルコールのエチレンオキシド付加物などを併用しても何ら構わない。
【0018】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0019】
[試験に用いた化合物]
A−1:「ファインオキソコール160」(商品名、炭素数16のオキソアルコール、日産化学工業(株)製)のエチレンオキシド3モル付加物
A−2:「ファインオキソコール180」(商品名、炭素数18のオキソアルコール、日産化学工業(株)製)のエチレンオキシド3モル付加物
A−3:オクタデカン−9−オール(試薬、東京化成(株)製)エチレンオキシド5モル付加物
A−4:「スペチオール935U」(商品名、イソオレイルアルコール、コグニスジャパン(株)製)のエチレンオキシド5モル付加物
A−5:「ファインオキソコール200」(商品名、炭素数20のオキソアルコール、日産化学工業(株)製)のエチレンオキシド5モル付加物
A−6:「ドバノール246」(商品名、炭素数24〜26のオキソアルコール、三菱化学(株)製)のエチレンオキシド7モル付加物
A−7:「ISOFOL36」(商品名、炭素数36の分岐型アルコール、コンデア社製)のエチレンオキシド5モル付加物
【0020】
[比較例に用いたポリオキシエチレンアルキルエーテル類]
B−1:「ISOFOL12」(商品名)、炭素数12の分岐型アルコール、コンデア社製)のエチレンオキシド3モル付加物
B−2:「ニッコールBL−4」(商品名、ラウリルアルコールのエチレンオキシド4モル付加物、日光ケミカルズ(株)製)
B−3:「ニッコールBS−4」(商品名、ステアリルアルコールのエチレンオキシド4モル付加物、日光ケミカルズ(株)製)
B−4:「ニッコールBO−7」(商品名、オレイルアルコールのエチレンオキシド7モル付加物、日光ケミカルズ(株)製)
B−5:「ニッコールNP−7.5」(商品名、ノニルフェノールエーテルのエチレンオキシド7.5モル付加物、日光ケミカルズ(株)製)
B−6:「プルロニックL−61」(商品名、エチレンオキシド(10モル%)−プロピレンオキシド(90モル%)の共重合体(分子量約1,950)、旭電化工業(株)製)
【0021】
[脱水試験−1]
製紙会社Aの苛性化工程では、石灰泥スラリーの固形分濃度が約25重量%で運転され、オリバーフィルターでの石灰泥ケーキの含水率は約30重量%〜約42重量%の間で変動していた。運転時の石灰泥ケーキ含水率が約42重量%となっている時の石灰泥(固形分濃度25%)を採取し試験に供した。
【0022】
石灰泥スラリー500gを1リットルのビーカーに入れ、プロペラ翼付きの攪拌機で撹拌しながら、60〜70℃に加温した。これに表1に記載した組成の脱水促進剤を水溶液にしてマイクロシリンジで所定量(mg/石灰泥スラリー固形分)添加し、120rpmで1分間撹拌した。口径9cmのブフナーロートの目皿にNo2濾紙を敷き、この石灰泥スラリーを一気に流し込み、リーフテスター〔(株)宮本製作所製〕を用いて真空度650mmHgで吸引濾過した。30秒吸引を行った後、吸引を停止し、濾過した石灰泥ケーキの重量(W1)を測定し、105℃の乾燥器中で6時間乾燥した。放冷した後、石灰泥ケーキの重量(W2)を測定し、次式により石灰泥ケーキの含水率(%)を求めた。
石灰泥ケーキの含水率(%)={(W1−W2)/W1}×100
【0023】
また、脱水試験時の石灰泥の発泡性を以下のように評価した。500mLの共栓付き試験管に加温した石灰泥スラリー300mLを入れ、マイクロシリンジで100ppmの脱水促進剤を添加し、上下を5回ゆっくりと転倒させた後に静置し、30秒後の発泡による液面からの泡の高さを測定した。発泡性が高いとライムマッドフィルターの操業に支障を来たすばかりか、脱水性が低くなり、石灰泥ケーキの含水率が高くなる傾向があり、好ましくない。これらの試験結果を表1に示した。
【0024】
【表1】
Figure 0004575615
【0025】
石灰泥の脱水性が不十分で石灰泥ケーキ含水率が高い場合、本発明の脱水促進剤を100〜200ppm(対石灰泥スラリー固形分)添加することにより、石灰泥ケーキ含水率は約11〜13重量%低減し、従来のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物、C12直鎖アルコールのエチレンオキシド付加物を用いた場合の、さらにC18直鎖アルコール(ステアリルアルコール、オレイルアルコール)のエチレンオキシド付加物を用いた場合の石灰泥ケーキ含水率の低減が約2〜6重量%であることに比べて、顕著な脱水促進性を示した。また、従来のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物、直鎖アルコールのエチレンオキシド付加物を用いた場合、石灰泥スラリーに多数の泡が生じ、脱水が不十分となった。一方、本発明の脱水促進剤では、石灰泥スラリーの泡が少なく、より含水率の低い石灰泥ケーキが得られた。
【0026】
[脱水試験−2]
脱水試験−1と同じ苛性化工程において、石灰泥ケーキ含水率が約33重量%となっている時の石灰泥(固形分濃度25%)を採取し、脱水試験−1と同様に脱水試験を行なった。同様に発泡性の試験も行った。結果を表2に示した。
【0027】
【表2】
Figure 0004575615
【0028】
ケーキ含水率が低く、脱水性が良い状況であっても本発明の脱水促進剤を100〜200ppm(対石灰泥スラリー固形分)添加することにより、石灰泥ケーキ含水率はさらに約4〜6重量%低減した。一方、従来のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物、C12直鎖アルコールのエチレンオキシド付加物を用いた場合の、さらにC18直鎖アルコール(ステアリルアルコール、オレイルアルコール)のエチレンオキシド付加物を用いた場合の石灰泥ケーキ含水率の低減が約1〜3重量%と小さく、本発明の脱水促進剤が優れた脱水促進性を示した。
【0029】
[脱水試験−3]
製紙会社Bの苛性化工程(石灰泥スラリー固形分濃度が約25重量%)では、オリバーフィルターによる石灰泥ケーキの含水率は、約30重量%から約40重量%の間で運転していた。該工場では、クラフト蒸解での使用パルプ材種が針葉樹材(N材)及び広葉樹材(L材)の多岐にわたるために苛性化工程の操業条件が変動し、石灰泥ケーキの含水率が高い操業が多くなり、焼成キルンでの燃料重油使用量も多くなっていた。そこで、オリバーフィルターのバットに脱水促進を目的にラウリルアルコールのエチレンオキサイド3モル付加物を300〜500ppm(対ライムマッド固形分)添加して操業していたが、十分改善されていなかった。
【0030】
該工場の苛性化工程およびキルンの操業条件は以下の通りである。
オリバーフィルター運転真空度 :430〜510mmHg
オリバーフィルターのドラム回転数 :0.8〜2.4rpm
ライムマッドスラリー温度 :50〜60℃
焼成キルン後のサイクロン出口排ガス温度:150〜170℃
焼成キルン重油使用量 :1,300(L/h)
【0031】
そこで、本発明の脱水促進剤を300ppm(mg/石灰泥スラリー固形分−kg)添加し、脱水促進効果を石灰泥ケーキ含水率(重量%)、目視による石灰泥スラリーの発泡性の有無と石灰泥沈降不良の有無、焼成キルン後のサイクロン出口排ガス温度、焼成キルン重油使用量(L/h)にて評価した。その結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
Figure 0004575615
【0033】
以上の試験結果より明らかなように、脱水促進剤無添加時の石灰泥ケーキ含水率が約39%の脱水不良時から石灰泥ケーキ含水率が30〜33%に低下し、従来のラウリルアルコールのエチレンオキシド3〜4モル付加物を用いた脱水促進剤とポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルとエチレンオキシドプロピレンオキシド重合物の併用した脱水促進剤よりも、顕著な脱水効果が得られるうえに石灰泥スラリーの発泡が少ないため、石灰泥の沈降不良や石灰泥スラリーの脱水不良がなく、焼成キルン用重油使用量が低減され、コスト低減になった。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係るポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル類を石灰泥の脱水促進剤として使用することにより、石灰泥ケーキ含水率の低下及び生産性の向上さらに石灰泥のキルン焼成時の重油使用量の減少となり、コスト低減が達成され、大きなメリットを享受することができる。

Claims (1)

  1. 一般式(1)
    R−O−(CHCHO)−H (1)
    (式中、Rは炭素数16〜36の分岐アルキル基および/または炭素数16〜36の分岐アルケニル基であり、nは3〜7の整数である)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル類および/またはポリオキシエチレンアルケニルエーテル類を有効成分として含むことを特徴とする石灰泥の脱水促進剤。
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