JP4575580B2 - 暗渠管 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に暗渠管と呼ばれている集水用のパイプであって、地中に埋設し地中の水分を集めて排水するために使用される土壌改良用のパイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の暗渠管は、周知のように、所謂軟弱地盤や傾斜地等の地中に埋設し、地中に浸透した雨水や滞留水を管内に集めて所定の箇所に案内し排水するために使用される地中埋設用の集水排水管であって、古くから使用されている。従来の代表的なこの種の暗渠管は、螺旋形に巻回された補強体としての強度部材と、この強度部材間に張り渡された集水用の膜状部材とからなっていて、この膜状部材には厚手の不織布が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造とした暗渠管は、集水用の不織布に地中の微細な土砂が付着して集水不能となったり、局部的な土圧によって破損され、土砂が管内に入り込んで水の移送に支障が生じる等の現象が生じ易いという課題を有するものであった。そのため、このような課題を解決する手段として、集水用膜状部材の素材に割り布を使用したものが提案されている。(例えば特開平7−48825号公報参照)
【0004】
しかしながら、集水用膜状部材の素材として割り布を使用するようにした暗渠管にあっては、割り布に形成された無数の集水用切り裂き穴が、大きさがまちまちで不定形であるため、濾過予定以上の大きさの土砂が濾過できずにパイプ内に入り込み、パイプの底部に沈殿し集水効果を減少させるという課題を有するものとなっていた。
【0005】
本発明は、以上のような先行技術の暗渠管が有している課題に着目し、これらの課題を解決することを目的とし、濾過細孔の大きさが不定形な割り布の使用を避け、ほぼ確定した大きさの細孔を備え所定の確実な濾過作用を果たさせることができる構造とした暗渠管を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
該目的を達成するための本発明の構成を、実施例において使用した符号を用いて説明すると、本発明にいう暗渠管の第1の構成は、所定間隔を隔てて螺旋状に巻回された非塩素系合成樹脂製の補強芯材1と、隣り合う補強芯材1,1に両側縁部が接着されて補強芯材1,1間を閉塞する地下水濾過膜2とからなり、該濾過膜2が、非塩素系樹脂素材の延伸フィルム材を0.3〜3mm幅に裁断したテープ状素材aを経緯糸ともに0.3〜3mmの間隔を隔てて平織りし、更に、これを加圧加熱して重畳交差部を融着させてなる第1膜21と、非塩素系樹脂素材製の繊維bを加圧加熱して繊維どうしを融着させた不織布からなる第2膜22とによって形成され、これら第1膜21と第2膜22とが不分離一体に接着された濾過膜であって、かつ、前記第2膜22が外周面側に配置されている構成としたものである。
【0007】
また、第2の構成は、所定間隔を隔てて螺旋状に巻回された非塩素系合成樹脂製の補強芯材1と、隣り合う補強芯材1,1に両側縁部が接着されて補強芯材1,1間を閉塞する地下水濾過膜2と、該濾過膜2の両側縁部を介して前記補強芯材1の外周面上に接着された非塩素系合成樹脂製外周保護帯3とからなり、前記濾過膜2が、非塩素系樹脂素材の延伸フィルム材を0.3〜3mm幅に裁断したテープ状素材aを経緯糸ともに0.3〜3mmの間隔を隔てて平織りし、更に、これを加圧加熱して重畳交差部を融着させてなる第1膜21と、非塩素系樹脂素材製の繊維bを加圧加熱して繊維どうしを融着させた不織布からなる第2膜22とによって形成され、これら第1膜21と第2膜22とが不分離一体に接着された濾過膜であって、かつ、前記第2膜22が外周面側に配置されている構成としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
このような構成とした暗渠管を実施するに当たっては、濾過膜2を形成するに当たって、その第1膜21を形成するテープ状素材aを、高融点樹脂2aの両面に低融点樹脂2b,2bを同時押出手段によって押し出した素材を用いて形成した三層状素材のものとし、第2膜22を形成する不織布構成繊維bを、高融点樹脂3aを中心部としてその周囲を低融点樹脂3bで包み込んだ状態で同時押出手段によって押し出した二重繊維を素材として用い、これらの素材によって形成した織物製の第1膜21と不織布製の第2膜22とを、それぞれの表面の低融点樹脂2b,3bの重なり部どうしを加熱融着させて不分離一体に接着させたものとし、更に、これらの第1膜21と第2膜22とについても、それぞれの表面の低融点樹脂2b,3bどうしの重なり部を加熱融着させて不分離一体に接着させてあるものとして実施することができる。このようにした場合には、使用中に両膜が分離してその層間に土砂等が入り込んで濾過効果が低減するような支障が生じないという利点がある。また、濾過膜2の構造を、前記のように、平織り状に形成し、これを加圧加熱して重畳交差部を融着させてなる2枚の第1膜21と第3膜23とによって、前記の非塩素系樹脂素材繊維製不織布からなる第2膜22をサンドイッチ状に挟持させて不分離一体に接着させて三層状濾過膜としたものも実施することができる。
【0009】
前記補強芯材1や外周保護帯3の素材としては、地中への埋設状態で有毒な配合剤の溶出や廃棄燃焼時の有毒ガスの発生のない非塩素系素材を使用する必要があり、耐候性並びに耐水性に優れ経年劣化の少ない素材であることが好ましく、例えばポリプロピレンやポリエチレンが適している。また、濾過膜2を構成する延伸フィルム材や不織布繊維にあっても、ポリプロピレン、ポリエチレンやポリエステルが好適である。また、ここにいう延伸フィルム材aの厚さは20〜200μ程度のものであることが、軽量化と耐圧性とパイプ全体の可撓性等の面からみて好ましい。また、不織布構成繊維bの太さは1〜20デニール程度の範囲内のもので、その厚さが0.03mm〜0.30mmの範囲内で、その目付が4g/m2〜25g/mの範囲内のものが好ましい。
【0010】
【実施例】
以下本発明の実施例について図面に基づいて説明する。図1乃至図3は、本発明の第1実施例について示した図であって、図1は管体の上半部を中断して断面形状を表した図、図2は濾過膜の分解斜視図、図3は製造手段を説明する一部分解説明図である。
【0011】
該第1実施例に示した暗渠管Pの概要構造は、図3に示したように、所定幅wに形成したポリエチレン製の補強芯材1を所定の間隔sを隔てて螺旋状に巻回させ、後述する構造とした地下水濾過膜2をこの隣り合う補強芯材1,1間上に螺旋巻きし、その両側縁部を補強芯材1,1に接着剤を用いて接着させるか熱融着させながら補強芯材1,1間を閉塞するように巻回させ、所定幅bに形成した別のポリエチレン製の外周保護帯3を、この濾過膜2の両側縁部上において螺旋巻きして前記補強芯材1の外周面上に接着剤を用いて接着させるか熱融着させて形成したものである。
【0012】
而して、前記補強芯材1は、断面形状を、上下逆台形状の中央突出部11とその上端を左右方向外側に向けて突出させたフランジ状突出部12,12とからなる形状に形成され、このフランジ状突出部12,12を外径側に、中央突出部11を内径側にして螺旋巻きしてあり、このフランジ状突出部12,12の外面上に前記地下水濾過膜2を接着させてある。前記外周保護帯3は、平帯状の主体部31とその両側縁近くにおいて外周面側に向かって突出する2本のリブ32,32を備えた形状とされ、これらのリブ32,32が前記補強芯材1におけるフランジ状突出部12,12の上に位置するようにして接着させてある。
【0013】
また、該実施例に示した外周保護帯3は、図1にみられるように、その横幅b(図3に記載)を補強芯材1の横幅wとほぼ同幅となるように形成してある。そして、その中間部分31が、補強芯材1の外周面に直接接着して一体化するように形成してある。このようにしておくことによって、この外周保護帯3の上に大きな土圧が集中的にかかった場合に、補強芯材1と共同して変形防止に作用することができるようにしてある。
【0014】
該実施例に示した前記濾過膜2は、図2に分離して示したように、濾過膜2の強度を維持する第1膜21と実質的な濾過作用をする第2膜22とによって形成してある。この強度を維持する第1膜21には、図8に示したように、高密度ポリエチレン樹脂からなる高融点樹脂2aの両面に低融点のポリエチレン樹脂からなる低融点樹脂2bを同時押出手段によって押し出した素材を2軸延伸させて得た厚さ130μ程度の延伸フィルム材を約1mm幅に裁断して得たテープ状素材aを織物用糸として使用し、経糸も緯糸もともに約1mmの間隔を隔てて配糸して約1mm角の多数のほぼ正方形の小孔が規則正しく配置形成された平織物を形成し、この平織物を更に加圧加熱してテープ状素材a,aの表面に形成された低融点樹脂2b,2bどうしを溶融させて重畳交差部を融着させ、経緯方向に伸縮がなく、小孔が大小に拡縮変形することのない膜状体としたものである。
【0015】
また、濾過膜2の主として濾過作用をさせる第2膜22には、図9に示したように、中心部をポリエステル樹脂からなる高融点樹脂3aとし、その周囲を低融点のポリエチレン樹脂素材からなる低融点樹脂3bで包み込んだ芯鞘形状として同時押出手段によって押し出し形成した7デニール程度の繊維状素材を用い、これを適宜長さに切断して形成した不織布構成繊維bによって、密度0.15g/cm程度で、厚さ0.10mmに形成した不織布を用いる。そして、これら織物製の第1膜21と不織布製の第2膜22とを重ね合わせて、それぞれの表面の低融点樹脂2b,3bどうしを加熱加圧融着させて不分離一体に接着させて濾過膜2を形成する。このようにして形成した濾過膜2を、前記補強芯材1上において第2膜22を外側に配置して前記のように形成したものである。
【0016】
言うまでもなく、該パイプPの径並びに補強芯材1のピッチ等については必要に応じて適宜変更して実施すべきものであるが、この実施例に示したパイプPの構造について、図3を参考にして、最外直径D=100mmとしたパイプの各部の概寸を示すと次の通りである。補強芯材1が形成する最小直径d=84mm、濾過膜2の部分の直径f=95mm、螺旋ピッチp=35mm、補強芯材1の横幅w=16mm、外周保護帯3の横幅b=16mmである。
【0017】
図4は、前記濾過膜2の別実施例を説明するための図であって、ここに説明する濾過膜2は、前記実施例において示した、強度部材としてのテープ状糸による織布製の第1膜21と同じ2枚の織布21,23を使用し、これを上下に配置し、その間に前記実施例に示したと同様の不織布製の第2膜22をサンドイッチ状に挟み込んで、分離しないように一体化して三層構造とした濾過膜を得るための説明図である。この濾過膜2を、前記第1実施例における濾過膜2に代えて使用し、暗渠管を形成する。その他の点は第1実施例に準ずる。この濾過膜2を使用して形成した暗渠管は、濾過膜2の部分の強度をより一層高めた管として使用することができる。
【0018】
図5乃至図7は、本発明にいう暗渠管Pのそれぞれ別実施例について示したものである。図5に示した第2実施例の暗渠管Pは、前記第1実施例に示した暗渠管Pにおける補強芯材1に相当する補強芯材1を、断面形状が横一の字状の平帯体としたものであり、外周保護帯3の形状を、中央部分31が外周面側に向かって台形状に突出し、その下端部分32,32が横外側に向かって突出した平坦部を備えた形状とされている。
【0019】
図6及び図7は、管体の強度部材として、前記第1実施例にいうところの外周保護帯3を使用することなく、補強芯材1に相当する部材だけを単体で使用して形成した管体の実施例について示したものである。図6に示した第3の実施例の暗渠管Pは、補強芯材1の形状を、中央部分11が外周面側に向かって方形状に突出し、その下端部分12,12が横外側に向かって突出した平坦部を備えた形状としたもので、この横外側に向かって突出した下端部分12,12の平坦部上に前記第1実施例において説明したと同じ濾過膜2を固着させた構造としたものである。
【0020】
図7に示した第4実施例の暗渠管Pも、補強芯材1に相当する部材だけを単体で使用した実施例であって、該実施例に示した補強芯材1は、その断面形状が、中央部分11を含んで略横一の字状に形成された平帯状のもので、その左右両端に近い部分に外周面側に向かって突出する角リブ形の突起12,12を備えた形状とされ、前記第1実施例において説明したと同じ濾過膜2の隣り合う両側縁部上においてこれらを連結する状態に配置されて濾過膜2,2と固着させてある構造としたものである。
【0021】
以上本発明の代表的と思われる実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のもののみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にいう暗渠管は、集水用の濾過膜として、非塩素系樹脂素材の延伸フィルム材を0.3〜3mm幅に裁断したテープ状素材を経緯糸ともに0.3〜3mmの間隔を隔てて平織りし、これを加圧加熱して重畳交差部を融着させた第1膜と、非塩素系樹脂素材繊維製不織布による第2膜とによって形成し、これらの第1膜と第2膜とを不分離一体に接着させた濾過膜を使用し、不織布製の第2膜を外周面側に配置して使用するようにしたものであるから、濾過膜を構成する第1膜が、平織物状とされていて、その平織物を形成する各テープ状素材が個々の交差部で固着されているので、容易に伸縮変形することがなく、土中における大きな土圧に対して十分に耐える強度を備えているものであり、また、この平織物に形成された小孔が所定の正方形状を維持し容易には拡縮変形することがないので、第2膜としての不織布を充分に受け止めさせることができ、この不織布を可及的に薄いものとすることができ、そのため予め設定した濾過予定通りの土砂の濾過が長期間にわたって期待でき、長期間に亘って所望の集水効果を継続させることができるという顕著な効果を期待することができるに至ったものである。
【0023】
また、第2請求項における暗渠管は、前記のような構造とした集水用濾過膜の両側縁部を、その内周面側と外周面側とにおいて補強芯材と外周保護帯とで挟み込んで形成してあるので、前記のような効果を有するものでありながら、更に、運搬作業時や地中への挿入作業時に濾過膜が土砂等と直接接触して摩擦摩耗する現象を減少させ、殊に、補強芯材との接着部が損傷して剥離現象を生じたりすることを回避させることができ、更には、補強芯材とその外周に接着一体化させてある外周保護帯とが共同して土圧に対抗し耐圧変形性能優れた暗渠管を得ることができる効果を有する。
【0024】
更に、本発明にいう暗渠管にあっては、構成素材の全てを非塩素系樹脂素材によって形成したものであるから、長年月地中に埋設したままであっても有毒な配合剤の地中への溶出懸念がなく安心して使用でき、また、廃棄焼却時にあっても有毒ガスが発生することがないという効果をも併せ有しているものである。
【0025】
また、第5請求項に示した暗渠管の場合は、濾過膜の第1膜を構成する織物を、織物糸として使用するテープ状素材の表面に形成した低融点樹脂どうしを溶融させてそれぞれの重畳交差部を融着させてあるので、経緯方向における伸縮がなく、所定の大きさに設定形成された無数の小孔の大きさが所定の大きさを維持し大小に拡縮変形することがなく、設定通りの耐圧強度と透水機能を果たし、濾過膜の第2膜を構成する不織布を、表面に形成してある低融点樹脂どうしを、不織布状とした後に加圧加熱させて溶融し、重なり部分どうしを不分離一体に融着させてあるので、繊維間相互の関係が拡縮変動することなく維持され、濾過機能が長期に亘って安定し、更に、これらの第1膜と第2膜とをそれぞれの表面の低融点樹脂どうしを加熱加圧融着させて不分離一体に接着させてあるので、耐圧強度に優れ長期間に亘って所定の効率の良い濾過作用を果たさせることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の暗渠管を示す上半部縦断正面図。
【図2】同暗渠管の濾過膜の分解斜視図。
【図3】同暗渠管の右半部分解説明図。
【図4】濾過膜の別実施例を示す分解斜視図。
【図5】暗渠管の第2実施例を示す上半部縦断正面図。
【図6】暗渠管の第3実施例を示す上半部縦断正面図。
【図7】暗渠管の第4実施例を示す上半部縦断正面図。
【図8】テープ状素材の断面図。
【図9】不織布構成繊維の断面図。
【符号の説明】
1 補強芯材
2 濾過膜
21 第1膜
22 第2膜
23 第3膜
2a 高融点樹脂
2b 低融点樹脂
3 外周保護帯
3a 高融点樹脂
3b 低融点樹脂
a テープ状素材
b 不織布構成繊維
P 暗渠管

Claims (7)

  1. 所定間隔を隔てて螺旋状に巻回された非塩素系合成樹脂製の補強芯材(1)と、隣り合う補強芯材(1),(1)に両側縁部が接着されて補強芯材(1),(1)間を閉塞する地下水濾過膜(2)とからなり、該濾過膜(2)が、非塩素系樹脂素材の延伸フィルム材を0.3〜3mm幅に裁断したテープ状素材(a)を経緯糸ともに0.3〜3mmの間隔を隔てて平織りし、更に、これを加圧加熱して重畳交差部を融着させてなる第1膜(21)と、非塩素系樹脂素材製の繊維(b)を加圧加熱して繊維どうしを融着させた不織布からなる第2膜(22)とによって形成され、これら第1膜(21)と第2膜(22)とが不分離一体に接着された濾過膜であって、かつ、前記第2膜(22)が外周面側に配置されている暗渠管。
  2. 所定間隔を隔てて螺旋状に巻回された非塩素系合成樹脂製の補強芯材(1)と、隣り合う補強芯材(1),(1)に両側縁部が接着されて補強芯材(1),(1)間を閉塞する地下水濾過膜(2)と、該濾過膜(2)の両側縁部を介して前記補強芯材(1)の外周面上に接着された非塩素系合成樹脂製外周保護帯(3)とからなり、前記濾過膜(2)が、非塩素系樹脂素材の延伸フィルム材を0.3〜3mm幅に裁断したテープ状素材(a)を経緯糸ともに0.3〜3mmの間隔を隔てて平織りし、更に、これを加圧加熱して重畳交差部を融着させてなる第1膜(21)と、非塩素系樹脂素材製の繊維(b)を加圧加熱して繊維どうしを融着させた不織布からなる第2膜(22)とによって形成され、これら第1膜(21)と第2膜(22)とが不分離一体に接着された濾過膜であって、かつ、前記第2膜(22)が外周面側に配置されている暗渠管。
  3. 濾過膜(2)の第1膜(21)が、該第1膜(21)を形成するテープ状素材(a)として、高融点樹脂(2a)の両面に低融点樹脂(2b),(2b)を同時押出手段によって押し出された三層状素材が用いられ、この三層状テープ素材(a)によって形成された平織物が加圧加熱され、経緯糸の重畳交差部における低融点樹脂(2b),(2b)どうしが溶融されて融着一体化されたものである請求項1または2に記載の暗渠管。
  4. 濾過膜(2)の第2膜(22)が、該第2膜(22)を形成する不織布構成繊維(b)として、高融点樹脂(3a)を中心部としその周囲を低融点樹脂(3b)で包み込んだ状態で同時押出手段によって押し出された二重繊維が用いられ、この二重繊維が適宜長さに裁断され、適宜厚さに撒布されて積層された布状物が加圧加熱され、繊維どうしの重なり部分における低融点樹脂(3b),(3b)どうしが溶融されて融着一体化されたものである請求項1または2に記載の暗渠管。
  5. 濾過膜(2)が、その第1膜(21)を形成するテープ状素材(a)として、高融点樹脂(2a)の両面に低融点樹脂(2b),(2b)を同時押出手段によって押し出された三層状素材が用いられ、この三層状テープ素材(a)によって形成された平織物が加圧加熱され、経緯糸の重畳交差部における低融点樹脂(2b),(2b)どうしが溶融されて融着一体化されたものとされ、第2膜(22)を形成する不織布構成繊維(b)として、高融点樹脂(3a)を中心部としその周囲を低融点樹脂(3b)で包み込んだ状態で同時押出手段によって押し出された二重繊維が用いられ、この二重繊維が適宜長さに裁断され、適宜厚さに撒布されて積層された布状物が加圧加熱され、繊維どうしの重なり部分における低融点樹脂(3b),(3b)どうしが溶融されて融着一体化されたものとされ、更に、これら織物製第1膜(21)と不織布製第2膜(22)とが、それぞれの重なり部において、テープ素材(a)と不織布構成繊維(b)の表面に形成された低融点樹脂(2b),(3b)どうしが加圧加熱溶融されて不分離一体に融着されているものである請求項1または2に記載の暗渠管。
  6. 濾過膜(2)の第1膜(21)を形成するテープ状素材(a)が、厚さ20〜200μの範囲内のもので、第2膜(22)を形成する不織布構成繊維(b)の太さが1〜20デニールの範囲内で、その厚さが0.03mm〜0.30mmの範囲内で、その目付が4g/m〜25g/mの範囲内のものである請求項1、2または5の何れかに記載の暗渠管。
  7. 濾過膜(2)が、織物製の第1膜(21)と第3膜(23)と、不織布製の第2膜(22)との3体から形成されていて、該第2膜(22)が前記第1膜(21)と第3膜(23)とでサンドイッチ状に挟持され、全体が不分離一体に接着された三層状濾過膜である請求項1、2または5の何れかに記載の暗渠管。
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