JP4571548B2 - 電子ビーム蒸発装置 - Google Patents

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本発明は、電子銃からの電子ビームを曲線状に曲げて坩堝内の蒸発物質に照射する様に成した電子ビーム蒸発装置に関する。
真空蒸着装置やイオンプレーティング装置等には、電子ビーム蒸発装置が備えられており、基板に蒸着すべき材料(蒸発物質)を坩堝内に収容し、坩堝の横若しくは下側に設けられた電子銃からの電子ビームを磁場により曲線状に偏向させて坩堝内の蒸発物質に導き、蒸発物質を加熱蒸発させるようにしている。
図1はこの様な電子ビーム蒸発装置の概略を示したもので、図2は図1のA−A線断面図である。
図中1A,1Bは、永久磁石2と電磁石3A,3Bを挟んで平行に配置されたヨークである。前記永久磁石2は円柱状に形成されており、その両底面がヨーク1A,1Bの内壁面と平行になる様に、ヨーク1Aと1B間の空間の真ん中に、電磁石3A,3Bを介して配置されている。各電磁石3A,3Bは、円柱状の鉄心Fa,FbそれぞれにコイルCa,Cbがそれぞれ巻かれた構造のもので、各鉄心の両底面が、それぞれ、永久磁石2の底面、ヨーク1A,1Bの内壁面に接触する様に配置されている。尚、前記ヨーク1A,1Bは、前記永久磁石2及び電磁石2A,2Bにより、それぞれ、S極とN極に励磁されている。即ち、永久磁石2の一方の底面部がS極、他方の底面部がN極となり、永久磁石2のS極面と接する電磁石3Aの一方の端面部がN極、他方の端面部がS極、永久磁石2のN極面と接する電磁石3Bの一方の端面部がS極、他方の端面部がN極となる。
前記各ヨーク間であって、前記永久磁石2と電磁石3A,3Bから成る偏向手段の前側空間には電子銃4が、後ろ側空間には蒸発物質5が収容された坩堝6が配置されている。
前記電子銃4はフィラメント7,アノード8,フィラメント加熱電源9,加速電源10から成る。
尚、前記電子銃4からの電子ビームの通路上には、図示しないが、環状鉄心にX方向走査用偏向コイルとY方向走査用偏向コイルが巻かれた走査用電磁コイル体が配置されている。
この様な構成の装置において、電子銃4のフィラメント7から発生された電子ビームは、アノード8によって加速され、ヨーク1A,1Bが作る磁場により、例えば、180度前後曲げられ坩堝6内に収容された蒸発物質5に照射される。その際、電子銃4からの電子ビームは走査用電磁コイル体(図示せず)が作る二次元方向走査用磁場を通過するので、電子ビームは蒸発物質5上を二次元方向に走査することになる。この結果、蒸発物質5は電子ビームにより加熱されて蒸発し、その蒸発粒子が、例えば、坩堝6上方に配置された基板(図示せず)上に付着する。
特開2000−328238号号公報 特開平05−339714号公報
さて、前記した様に、この様な電子ビーム蒸発装置においては、電子銃4からの電子ビームは永久磁石2と電磁石3A,3Bから成る偏向手段の磁場により曲げられて坩堝6内に収容された蒸発物質5に照射される。その曲げられる程度、即ち、電子ビームの蒸発物質上の照射位置は、前記偏向手段が形成する磁場の強度等によるものであり、その磁場強度の大まかなところは永久磁石2の固定磁束に基づくものであり、電磁石3A,3Bの磁束は電子ビームの蒸発物質上の照射位置の小さな位置調整を行う磁場強度に寄与するもの、即ち、補正的なものである。
この様な偏向手段を構成する永久磁石2と電磁石3A,3Bが直列に配置されていることから次の様な問題がある。
(1)永久磁石2内部の磁区は、磁気モーメントが熱振動しながら一定の方向に揃えられていると考えられる。この様な磁区の磁気モーメントに熱を与えると、熱振動が活発となって磁気モーメントが乱れる。
さて、電磁石3A,3Bに電流を流すと、熱が発生する。この電磁石の熱は、真空中では発散し難い為に、隣接(直列配置)している永久磁石2に伝達し、永久磁石2の磁気モーメントが乱れる。この磁気モーメントの乱れに基づいて、永久磁石2による磁場が乱れ、結果的に、電子ビームの蒸発物質上での照射位置が不安定となる。
(2)前記永久磁石2は、通常、保磁力を上げるためにB−Hカーブの複雑なヒステリシス特性を持っている。
さて、永久磁石2と電磁石3A,3Bが直列に配置されているので、電磁石3A,3Bにより発生した磁束は全て永久磁石2を通る。
従って、譬え電磁石3A,3Bによる磁束がリニアに変化したとしても、電磁石からの磁束により永久磁石2内の磁場が複雑に変化し、永久磁石2と電磁石3A,3Bから構成される偏向手段が形成する磁場の制御が難しくなり、結果的に、電子ビームの蒸発物質上での照射位置をリニアに操作することが難しい。
(3)さて、ヨーク1A,1Bへの磁束は、永久磁石2からの磁束と電磁石3A,3Bからの磁束の合計したものになるが、この際、永久磁石からの磁束は固定値なので、両ヨーク先端間(磁極間ギャップ)の磁束変化は、磁極間ギャップの距離をLa,真空透磁率をμo,電磁石の起磁力をNIとすると、NI・μo/Laに比例する。この式において、μoとLaは固定値なので、両ヨーク先端間(磁極間ギャップ)の磁束変化は電磁石からの磁束に対応する。
さて、永久磁石2を両側から挟んで電磁石3A,3Bがヨーク1A,1Bの内壁に接触しているので、永久磁石2からの磁束は全て電磁石3A,3Bを通じて2ヨークへ入り込む為、磁極間ギャップ間の磁束、即ち、偏向手段が形成する磁場の強度は設定強度に近いものとなる。即ち、この設定強度に対し、永久磁石2からの磁束に基づく固定磁束が占める割合が著しく大きくなり、電磁石の磁束に基づく補正の割合が小さくなる。即ち、偏向手段が形成する磁場の強度に寄与する電磁石3A,3Bによる磁束の変化量が極めて少なくなる。その為、電子ビームの蒸発物質上の照射位置の調整幅が小さくなってしまう。
本発明は、この様な問題点を解決する為になされたもので、新規な電子ビーム蒸発装置を提供することを目的とするものである。
本発明の電子ビーム蒸発装置は、少なくとも1対の偏向用ヨーク間に電子銃と蒸発物質を収容した坩堝を設け、前記電子銃から発せられた電子ビームが前記偏向用ヨークが形成する磁場により偏向されて前記坩堝内の蒸発物質に照射される様に成しており、永久磁石と電磁石からの磁束に基づいて前記偏向用ヨークが磁場を形成する様に成した電子ビーム蒸発装置において、前記永久磁石は柱状に形成されており、その両底面がそれぞれ非磁性の断熱部材を介して前記各ヨークの内壁面にそれぞれ接触していることを特徴とする。
又、本発明の蒸発装置は、電磁石は、両端部がそれぞれ各ヨークに支持された柱状の鉄心にコイルを巻いて成されており、永久磁石に対し、空間を隔てて、並列に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、電子ビームの蒸発物質上での照射位置が安定する。又、電子ビームの蒸発物質上での照射位置をリニアに操作することが容易となる。更に、電子ビームの蒸発物質上の照射位置の調整幅を大きくすることが出来る。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図3は本発明の電子ビーム蒸発装置の1概略例を示したもので、図4は図3のB−B線断面図である。図中前記図1及び図2と同一記号の付されたものは同一構成要素を示す。
図中20は円柱状に形成された永久磁石で、その両底面は、非磁性材(例えば、セラミックス、テフロン(登録商標)等)から成る円柱状の断熱部材21A,21Bを介してヨーク1A,1Bの内壁面に接触している。
22は、前記永久磁石20に対して隙間を開けて並列に配設された電磁石で、両端部がそれそれヨーク1A,1Bに嵌入された円柱状の鉄心Foに、コイルCoが巻かれた構造のものである。
尚、前記ヨーク1A,1Bは、前記永久磁石20及び電磁石22により、それぞれ、S極とN極に励磁されている。即ち、永久磁石20の一方の底面部がS極、他方の底面部がN極となり、電磁石22の一方の端部がS極、他方の端部がN極となる。
この様な構成の装置において、電子銃4のフィラメント7から発生された電子ビームは、アノード8によって加速され、ヨーク1A,1Bが作る磁場により、例えば、180度前後曲げられ坩堝6内に収容された蒸発物質5に照射される。その際、電子銃4からの電子ビームは走査用電磁コイル体(図示せず)が作る二次元方向走査用磁場を通過するので、電子ビームは蒸発物質5上を二次元方向に走査することになる。この結果、蒸発物質5は電子ビームにより加熱されて蒸発し、その蒸発粒子が、例えば、坩堝6上方に配置された基板(図示せず)上に付着する。
この様な基板への成膜において、電磁石22を励磁するためにコイルCoに電流を流すと熱が発生する。しかし、この電磁石22と永久磁石20とは隙間を開けて互いに並列に配置されており、且つ、永久磁石20とヨーク1A,1Bとの間には非磁性の断熱部材21A,21Bが介在しているので、この電磁石の熱は、直接永久磁石20に伝導することもなく、又、ヨーク1A,1Bを通じても伝導することがない。従って、永久磁石20の磁気モーメントが乱れることはなく、永久磁石20による磁場が乱れず、結果的に、電子ビームの蒸発物質上での照射位置が安定となる。
又、電磁石22と永久磁石20とは隙間を開けて互いに並列に配置されており、且つ、永久磁石とヨーク1A,1Bとの間には非磁性の断熱部材21A,21Bが介在しているので、電磁石22により発生した磁束は全てヨーク1A,1Bを通り、永久磁石20へ進入するものは少ない。従って、電磁石22からの磁束により永久磁石20内の磁場が複雑に変化することはなくなり、結果的に、電子ビームの蒸発物質上での照射位置をリニアに操作することが容易となる。
更に、電磁石22と永久磁石20とは隙間を開けて互いに並列に配置されており、且つ、永久磁石とヨーク1A,1Bとの間には非磁性の断熱部材21A,21Bが介在しているので、永久磁石20からヨーク1A,1Bへ入って行く磁束は少なくなる。従って、その分、ヨーク1A,1B間に形成される磁場の強度に寄与する電磁石22の磁束に基づく割合が大きくなる。即ち、ヨーク1A,1B間に形成される磁場の強度の変化量を大きくすることが可能となり、結果的に、電子ビームの蒸発物質上の照射位置の調整幅を大きくすることが出来る。
又、前記例では、電子ビームを180°前後偏向させる電子銃を備えた装置を示したが、この様な電子銃に限定されないことは言うまでもない。
従来の電子ビーム蒸発装置の1概略例を示している。 図1のA−A線断面図である。 本発明の電子ビーム蒸発装置の1概略例を示している。 図3のB−B線断面図である。
符号の説明
1A,1B…ヨーク
2…永久磁石
3A,3B…電磁石
Fa,Fb…鉄心
Ca,Cb…コイル
4…電子銃
5…蒸発物質
6…坩堝
7…フィラメント
8…アノード
9…フイラメント加熱電源
10…加速電源
20…永久磁石
21A,21B…断熱材
22…電磁石
Fo…鉄心
Co…コイル

Claims (2)

  1. 少なくとも1対の偏向用ヨーク間に電子銃と蒸発物質を収容した坩堝を設け、前記電子銃から発せられた電子ビームが前記偏向用ヨークが形成する磁場により偏向されて前記坩堝内の蒸発物質に照射される様に成しており、永久磁石と電磁石からの磁束に基づいて前記偏向用ヨークが磁場を形成する様に成した電子ビーム蒸発装置において、前記永久磁石は柱状に形成されており、その両底面がそれぞれ非磁性の断熱部材を介して前記各ヨークの内壁面にそれぞれ接触している電子ビーム蒸発装置。
  2. 前記電磁石は、両端部がそれぞれ前記各ヨークに支持された柱状の鉄心にコイルを巻いて成されており、前記永久磁石に対し、空間を隔てて、並列に配置されている請求項1記載の電子ビーム蒸発装置。
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