JP6460038B2 - 磁気偏向システム、イオン注入システム、イオンビームを走査する方法 - Google Patents

磁気偏向システム、イオン注入システム、イオンビームを走査する方法 Download PDF

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Description

本発明は、軽量から重量の要素から成る原子と分子のイオンビームを走査させるイオン注入装置のような磁気システムに関し、特に、そのようなイオン注入装置用のイオンビーム走査装置に関する。
イオンビームによって一様に表面を照射される必要のある産業および科学の応用分野が多数ある。例えば、シリコンウェハのような半導体の加工では、しばしば、特定のエネルギーの特定のイオンまたは分子のイオンビームで該ウェハを照射する施工が行われている。ウェハや基板の物理的なサイズ(例えば、直径が約200mm〜300mm以上)は、照射ビーム(例えば、直径約50mm以下)の断面領域より大きいので、必要とされる均一な照射は、一般に、ウェハを横切るようにビームを走査するか、ビームを通過するようにウェハを走査するか、これらの技術の組合せによって実現されていた。
いくつかの理由のため、基板の上に対する高ビーム走査率を有することは特別に有利である。
照射均一性が、イオン光束の変化によって影響を受けにくい。
低注入量レベルでも、より高いウェハスループットが可能である。
そして、高注入量の応用分野では、部分的表面帯電、熱衝撃、そして部分的な粒子誘発性の現象、例えばスパッタリングや放射線障害などによる性能低下が、大いに低減させられる。
往復運動する機械式運動だけに基づく走査技術では、速度の点で非常に制限される。
円弧を描くウェハがビームを通過する運動によれば、大いに走査速度を改善するが、ビームの効果的な利用を達成するためには、多くのウェハまたは基板が回転円形コンベアーに同時に取り付けられられることを必要とする。
よくあるバリエーションにおいては、ウェハをある一つの方向で往復運動させながら、もう1つの方向で前後にビームを走査させるために時変電界を使用する。このハイブリッド型の注入装置では、時変偏向電界の領域で作用する空間電荷力により、ビーム電流とウェハの処理可能率が厳しく制限されている。この力は、ビームの中のイオンが外へそれる原因になり、手に負えない大きなビーム包絡線を生み出す。そのような空間電荷による制限は、二方向にビームを走査するための時変電界を使う注入装置でも起こった。
また、大きな電界が必要とされるので、高イオンエネルギーで電界走査を実行することがより困難になる。
その結果、磁気スキャン技術が開発され、半導体装置の製造や、基板(例えばシリコン、サファイヤと炭化ケイ素)の薄膜をはぎ落すために、広範囲に使われている。磁気スキャン技術を採用しているイオン注入装置では、イオン源からのイオンビーム中のイオンが走査磁石に入る。そのビームは拡散的扇形ビームとなって走査磁石から出る。この扇形ビームは、その走査磁石の下流のコリメータ磁石を使用して概略的に平行なリボンに形成される。例えば、米国特許5,438,203号公報と米国特許5,311,028号公報に記述されているように。
結果として生じるそのリボンビームは、それから注入されるべきウェハまたは他の対象基板の方へ方向付けられる。そこで、ビームの位置にかかわりなく、恒常的なあらかじめ選択された方向に向かい、対象基板上の目標の表面に到着する。
イオン注入のための走査磁石の初期の例は、米国特許5,311,028号公報において記述されている。その中で記述される装置は、高いパービアンス(最高1kHzの周波数の重いイオンビーム)の走査を許容する走査磁石を採用している。
走査磁石の問題のうちの1つは、走査磁石の磁気強度Bが減少するにつれて、イオンビームの電子を中性化させる電子ジャイロ半径rが増加するということである。磁気強度がゼロに近づくにつれて、電子軌道は外向きの螺旋を描いている包絡線を描くようになる。したがって、イオンビームの領域で電子密度を減らすことになる。この結果、イオンビームを走査するのに用いられる走査磁場がゼロを通過するか、ゼロに近づくにつれ、ビームの空間電荷中性化が変化する。これは、通常、ゼロ交差の間のビームサイズ変動に帰着し、次にウェハ照射の均一性の低下へと至る。
前述の米国特許5,438,203号公報では、ゼロ交差の間のビームサイズ変動の問題の解決方法が提案される。磁気偏向システムが、磁気走査構造とともに記述されている。その磁気走査構造は、絶縁層によって隔離される積層磁極と、走査電流源によって励磁される交流コイルとを備えている。使用時には、励磁電流が交流コイルに印加され、磁極面間のギャップにおいて、予め定められた値を上回る単極走査磁場という結果を生じさせる。その予め定められた値は、ゼロよりも十分に大きいので、磁場はゼロ交差に接近しない。そのようにして、ウェハまたは基板の位置においてビームサイズが変動しない。
それにもかかわらず、ゼロ交差に起因する不均一性注入の問題への解決案は、上述の米国特許5,438,203号公報で提案されるように、イオン注入機で消費されるパワーのさらなる増加が必要になる。なぜなら、その中で開示される単極走査磁場の無効電力は、両極性の走査磁場の無効電力よりも著しく大きいからである。注入されるウェハの直径が最高450mm以上になるように増大させようとする商業努力が行われるにつれて、その問題は悪化する。イオン注入装置の資本費用を減らしたいと切望されている。
米国特許5,481,116号公報は、ゼロ交差でのビームサイズ変動の問題についても言及している。ここでは、走査磁石は、その間をイオンビームが通る隙間を形成する面を有する複数の磁極を備えた磁気構造体として形成されている。交流コイルは、複数の磁極と連結されている。両極性の走査フィールドを生み出すために、交流コイルに電流が印加されている。直流電磁石がその隙間に隣接して配置され、その隙間において上記二極式(交流)磁場成分に対して直角である直流磁場成分を生成する。交流と直流の磁場でのイオンビームの相互作用が意味するのは、ビームがゼロ交差を決して経験しないということであり、それゆえに、ビームエミッタンスは安定した状態を維持する。
ゼロ交差問題について言及すると、米国特許5,481,116号公報の装置は、米国特許5,438,203号公報で増加した無効電力の問題を被らない。しかし、それは異なる障害を被ることになる。米国特許5,481,116号公報の装置は、イオンビームが通る隙間の中で、明確に画定された磁極による境界線を使用している。その交流コイルと直流コイルの両方とも、ボビン型の構造を持っている。これは、相対的に不均一な直流磁場に結びつき、イオンビームの横向きの偏向に変動を引き起こす。これの結果はといえば、注入される下流のウェハにおいて、ビームサイズのイオン光学的悪化が生じてくるということである。
上で参照した米国特許5,438,203号公報は、4次多項式の端部輪郭を備えた磁極を備えたセクターコリメータ磁石を提案している。注入されるウェハに到達する中性分子の数を減らすために、4次の項まで利用することによって増加したイオンの偏向を許容できる。そして、その間は、ビーム制御条件(並列化、寸法と角度の制約、その他)は満たされる。
本発明の1つの態様は、選択された表面の上にイオンビームを走査するための磁気偏向システムであって、
第1および第2のコア端面と、同第1および第2のコア端面の間の磁気コアを通過して延びるチャネルと、
上記磁気コア内の上記チャネルを通過して延設される交流コイル巻線を有する交流コイルと、
上記磁気コア内の上記チャネルを通過して延設される直流コイル巻線を有し、上記交流コイルと実質的に誘導結合を生じない直流コイル、
上記交流コイルと上記直流コイルは、イオンビームが通過する隙間をそれらの間で形成しており、
上記交流コイルに連結され、上記隙間に対して時間関数において実質的に極性が交互に変化する交流磁場を作り出すために上記交流コイルに励磁電流を印加し、イオンビームの走査を起こさせる交流電流電源と、
上記直流コイルに連結され、上記直流コイルに対して、上記隙間に直流磁場を作り出す電流を印加する直流電流電源とを備え、
上記交流コイル巻線は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面の間を横切るように延設され、上記交流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向され、
さらに、上記直流コイル巻線は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面を横切るように延設され、上記直流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向されていることを特徴とする。
上記交流コイル巻線は、上記チャネル内では互いに平行であり、上記チャネルの外側では非平行な方向に形成され、
上記直流コイル巻線は、上記チャネル内であって上記交流コイル巻線が配設される異なる平面上では互いに平行であり、上記直流コイル巻線は、上記チャネルの外側では非平行な方向に形成されていることを特徴とする。
上記交流コイル巻線は、上記交流磁場の方向とほぼ直交する方向に、上記第1と第2のコア端面の間の磁気コアのほぼ実質的な全長にわたって延設されていることを特徴とする。
本発明の一態様は、第1の方向、例えば、ウェハの表面を横切る方向にイオンを走査させることになる交流磁場要素を作り出す交流巻線を備えた磁気走査装置である。
先行技術と対照に、しかしながら、その交流巻線はレーストラック形状やボビン形状を採用せず、代わりに、磁気走査装置を通過するイオンビームの長手方向と平行な方向に向かって延び(少なくとも交差せず)ている。このような装置は、最終的には、電流密度が磁極面に沿って実質的には単一方向あるいは線形に分散されることとなり、磁極面の一部に集中するのではない。これは、次に、イオンが偏向され、交流磁場に対する改善された均一性を提供し、そして、下流の対象基板上でのビームスポット性能の均一性も向上させる。
磁気走査装置の直流巻線は同様に直流磁場要素を作り出すように励磁され、それによってイオンを上記第1の走査方向と直交する第2の方向に偏向させ、あるいは曲げる。
このような、走査方向と直交する平面での偏向は、イオンビームの中央の長手方向の軸が、イオンビームが磁気走査装置に到達したときに、イオンビームが対象基板に到達したときの中央の長手方向の軸とは異なるものとなることを許容する。言い換えると、磁気走査装置の入り口と対象基板との間の見通し線はないということである。これは、次に、中性の分子(その進行方向は、磁気走査装置内の磁場の存在にかかわらず影響を受けない)が、磁気走査装置の下流の位置でイオンビームから切り離されるのを許容する。
本発明は、以下のイオン注入システムにも拡張される。
すなわち、選択されたイオンの種を含むイオンビームを作り出すイオン源と、
請求項1の磁気偏向システムと、
上記イオン源の下流に配置され、上記イオンビームを受けるための選択された表面を有する半導体基板を配置可能としたエンドステーションと、
上記イオンビームが、上記イオン源から上記磁気偏向システムを経由して上記エンドステーションまで真空の下で進むことができるように、上記イオン源から上記磁気偏向システムを経由して上記エンドステーションへと延設された真空筐体を備え、
上記交流電流電源によって励磁されるときに、上記交流コイルは上記選択された表面の平面で第1の方向にイオンビームを走査させ、
上記直流電流電源によって励磁されるときに、上記直流コイルは、上記イオンビームが走査する上記第1の方向と直交する平面内で上記イオンビームが偏向されることを特徴とするイオン注入システムである。
その場合、上記磁気偏向システムは、上記磁気偏向システムの入口と出口の間の中央の長手方向の軸を画定しており、
上記直流コイルは、励磁されると、
上記第1の方向に直交する上記平面の中央の長手方向の軸の第1の側に存在しているイオンビームのイオンに対して、上記中央の長手方向の軸に向けて、あるいは交差させて焦点化させており、
上記第1の方向に直交する上記平面の中央の長手方向の軸の反対側の第2の側に存在しているイオンビームのイオンに対して、上記中央の長手方向の軸から離れさせる。
さらに、上記磁気偏向システムの下流に配置される第2のイオンビームコリメータを含み、
イオンビームの行程の方向と、イオンビームが走査される方向との両方にほぼ直交する方向に走査イオンビームをコリメートさせるように構成されるようにしてもよい。
追加的、あるいは択一的に、
互いに対向する対称形の第1と第2の双極子を有するイオンビームコリメータであって、当該双極子の間には中央軸を有するイオンビーム開口を画定し、同中央軸はイオンビーム軌道と平行な方向に当該双極子の間を通過しており、
上記第1と第2の双極子におけるそれぞれの磁極は、上述の中央軸と直交する方向に、単調で多項式の形状となっている磁極面を有し、上記中央軸に向かって間隔が広がる磁極間ギャップを形成するようにしてもよい。
その場合、イオンビームコリメータの各々の磁極面は、一般的な双曲線の輪郭を有し、イオンビーム開口内に四極子の場をつくり出すようにしてもよい。
さらに、イオンビームコリメータの第1および第2の双極子の幅は、中央のと平行な方向において、この中央の軸と直交する方向への距離に従って増加する。それにより中央の軸から比較的離れた位置でイオンビームコリメータに到達したイオンは、コリメータを通過するより長い距離を持つことになる。すなわち、中央の長手方向の軸に比較的近い位置で上記コリメータに到達したイオンの距離よりも。それにより、扇形状のビームでコリメータに到達したイオンが、このコリメータの中央の軸と平行な軸を持つ実質的に平行なビームとなってこのコリメータから出て行くように。
コリメータの磁極は、第1および第2の双極子のそれぞれの磁極面の間で最低限の分離となる位置でトランケートされている(先端を切られている)。すなわち、イオンビーム開口の中央の軸に対して直交する方向において。
イオンビームコリメータの特定の磁極形状により、初期に中央の長手方向の軸から離れるように分散して飛行する入射イオンが、中央の長手方向の軸に向かって反対方向に偏向されることを許容し、その結果、磁気走査装置の下流で平行にさせている。特に、イオンビームの先端での双極子の間を横断する加工隙間(イオンの偏向角度が最も大きくなるところ)は、イオンビームの中央の長手方向の軸に向かう双極子の間を横断する加工隙間よりも狭く、そこではイオンはより小さい偏向角度となっている。これにより、最小限のコリメーター構造のコストで、非常に正確なイオンコリメーションを達成することになる。
本発明のさらなる一態様によれば、選択された表面上にイオンビームを走査する方法であって、
(a) イオン源でイオンを作り出す工程と、
(b) 上記イオン源の下流に配置される磁気走査装置の長手方向のチャネルにて、以下を作り出す工程と、
(i)交流場と、
(ii)上記交流場に対して実質的に直交する平面での直流場、
上記磁気走査装置は、第1および第2のコア端面と、この第1および第2のコア端面の間で当該磁気コアを通過するように延びるチャネルとを備え、
実質的に磁気コアの中のチャネル内で単一方向に延設され、上記第1および第2のコア端面を横切る交流コイル巻線を備え、交流場を作り出す交流コイルと、
同様に実質的に上記磁気コアの中のチャネル内で単一方向に延設され、上記第1および第2のコア端面を横切る直流コイル巻線を備え、直流場を作り出す直流コイルとを備え、
上記直流コイルは、上記交流コイルと実質的に誘導結合を生じず、
上記交流コイルと上記直流コイルは、その間に長手方向のチャネルを形成しており、
(c) 上記磁気走査装置の長手方向のチャネルに上記イオン源からのイオンを配向させることで、同イオンが上記チャネル内の交流場によって上記磁気走査装置の下流に配置される選択された表面を交差するように走査させる工程と
なお、交流場、基本的に交流磁場を指しており、直流場は、同様に直流磁場を指している。なお、それぞれが独立している場合のみならず、重畳されている場合も含む。
を実施する。
本発明のさらなる一態様によれば、
現在の発明のさらにもう一つの面に従って、
イオン注入機でイオンの平行ビームを生み出す方法であって、
(a)イオン源でイオンを作り出す工程と、
(b)全体的に扇形にイオンビームを形成するように磁気走査装置でイオンビーム経路を偏向する工程と、
(c)扇形のイオンビームを、イオンビーム軌道の中心と平行な中央の軸を有するイオンビーム開口を有するイオンビームコリメータの方へ偏向する工程と、
(d)イオンビーム開口の中央の軸とほぼ平行な方向に向けてイオンを平行なビームとなって出て行く、扇形のイオンビームをコリメータにてコリメートする工程とを実行し、さらに、(d)扇形のイオンビームをコリメータにてコリメートする工程では、
(e)上記中央の軸と直角な方向において単調に多項式の形状に変化する磁場をコリメータのイオンビーム開口内に作り出し、それにより、コリメータに到達するイオンのうち中央の軸に対する直角な方向での距離が比較的近いものは、上記中央の軸に対する直角な方向での距離が相対的に遠いイオンよりも弱い磁場力を受けるようにさせている。
本発明のいくつかの実施例を、単に一例として以下に、図面を参照しながら説明する。
本発明の一態様を採用し、磁気走査装置とコリメータを含んだイオン注入システムの非常に概略的な平面図である。 図1のイオン注入システムの一部のより詳細な斜視図です。 交流と直流コイル巻線がある磁気コアを含む図1と図2の磁気走査装置の実施例の斜視図である。 図3の磁気走査の一部を示す斜視図である。 本発明のもう一つの実施例における曲がった磁気走査装置のX−Y平面の断面図である。 図5の磁気走査装置のX−Z平面での中央の断面図である。 イオンが図1と図2のコリメータを通過するときのイオンの軌道とともに示す平面図である。 イオンが図1と図2のコリメータを通過するときのイオンの軌道とともに示す斜視図である。 イオンビームを横切る位置に対応して、走査されたイオンビームの平行からの逸脱の角度のプロット図である。 X−Z平面における、コリメータ(本発明に従ったものではないが、より良い理解のために例示している)の第1および第2の双極子の概略的な断面図である。 イオンの走査方向と平行なX−Y平面における図7と図8のコリメータ中の区画(断面)を示す断面図である。 単極磁気走査装置における交流と直流電流の構成要素を時間軸の相関として示す概略的なプロット図である。 図1、図2、図3と図4の二極式磁気走査装置におけるコイルの交流電流を時間軸の相関として示す概略的なプロット図である。 Y−Z平面における図7と図8のコリメータの磁極のうちの1つを通過する断面図(磁極形状によるイオン偏向に対する効果を例示する)である。 図7と図8のコリメータの磁極を通過する磁気束密度Bを、経路長を軸として経路までの長さsの相関として示すプロット図である。そして、 図7と図8のコリメータの上流の補正器装置のY−Z平面の平面図である。 図7と図8のコリメータの上流の補正器装置のX−Z平面の平面図である。 図7と図8のコリメータの上流の補正器装置の斜視図である。
最初に図1を参照すると、イオン注入装置10が、非常に概略的に平面図で示されている。イオン注入装置10において、イオン源20は、例えば、ウェハ100への注入のために、ホウ素、窒素、酸素、リン、ヒ素またはアンチモンのような原子から由来する重いイオンから成るか、あるいは重いイオンを含んでいるイオンビーム30を生成する。調節可能な電源(図1で示されない)は、イオンビーム30を加速するために利用されている。例えば、上記の米国特許5,481,116号公報で説明されているように、電子はイオンビーム30の中に捕らえられるか閉じこめられる。このように、イオンビームは、外部の電界と絶縁表面がない場合、ほぼ電気的に中性になる。そのような状況の下で、イオンビームは、反発する空間電荷力の作用によるビーム逸脱を示すことなく、高い真空下でイオン注入装置10を通過して搬送されることができる。
セクターマグネット40は、入射イオンの質量対電荷比(m/q)に従って原子か分子の種を選択する。当業者には、よく理解されることであろう。
結果として生じるイオンビームは、セクターマグネット40から出て、分析スリット45を通過し、最終的には一般的なリボン形状のイオンビームになる。また、イオンビーム30が磁気走査装置60に到達する前に、イオン光学的要素50により、更なるイオンビーム成形とエネルギーセッティングを提供してもよい。特に、下記の図3、図4、図5、図6において、磁気走査装置60はより詳細に記述される。
前置きとして、磁気走査装置60は、図1(すなわちY方向で)の平面を出入りする方向に走査されるように、イオンビーム30の中のイオンに走査せしめる。図2で示すY−Z方向で見られるように、これは結果的に、拡散的、扇形のイオンビーム経路となる。
図1を参照し続けると、磁気走査装置60はイオンビーム30の中のイオンに対してX−Z平面で、磁気走査装置60の長手方向の中心軸Zから離れていくように、偏向させる。このように、Y方向(+/−方向)の走査に加えて、イオンはX−Z平面においても偏向させられる。イオンが中心の長手方向の軸Zの第1の側で磁気走査装置60に到達すると、このイオンはX−Z平面内で磁気走査装置60によって偏向され、その軸Zを横切った後、それからそれることになる。イオンが、中心の長手方向の軸Zにおける磁気走査装置60の反対の側の第2の側に到達すると、そのイオンはX−Z平面の先のものと概ね同一の方向に向くように磁気走査装置60によって偏向され、軸Zからそれていくが、今度は軸Zを横切ることはない。
このように、必要な種のイオンは、補正器75に到着するために、X−Z平面で曲がった経路をたどる。補正器75については、再び、下記の図16と図17に関連してもっと詳細に記述される。補正器75は、図1の装置におけるオプションの部品である。補正器75は、図1のX’方向で、イオンビームを焦束する。
補正器75の下流には、コリメータ80がある。コリメータ80の構成と機能は、以下により詳細にいくつかの図と関連して記述される。しかし、短く説明すると、コリメータ80は、Y−Z’平面で発散しているイオンがコリメータ80に到着したときに偏向させる。それにより、コリメータ80の下流で、平行なリボン形のビームを形成させる。例えば、イオンビームの形がリボン形のビームを作り出すようにさせる操作は、図2、図7と図8において最もよく観察できるだろう。
コリメータ80から出た平行で走査されているイオンビームは、ウェハ100が取り付けられるウェハホルダー90に到着する。当業者によって理解されるように、ウェハホルダー90とウェハは、イオンビームのYスキャン方向(+/−方向)に対して直角なX’方向(+/−方向)で往復動するように共に移動される。それにより、ウェハ100の表面全てにわたり、所望の種とエネルギーのイオンを一様に注入させる。なお、ウェハホルダー90はエンドステーションに相当する。
図1と図2の装置は、イオンの注入のために取り付けられた一つのウェハ100を示しているが、これは単に例証にすぎない。例えば、円形コンベアーまたはドラム型ウェハホルダーがその代わりに採用されうることも理解されよう。ここでは、複数のウェハホルダーは、例えばある軸のまわりに回転する円形コンベアーまたはドラムの円周に分散して配置されている。イオンビームはY方向(+/−方向)で走査しており、ウェハを連続してほぼX’方向に移動させて同イオンビームを通過させる。
熟練した人であれば理解されようが、図1のイオン注入装置10は、明快さを維持するために敢えて図示していないが、高度の真空チャンバに封入されている。
図2は、概略ではあるが、図1のイオン注入装置10の一部を示す斜視図である。特に、図2は磁気走査装置60と入射するイオンビーム30を表す。磁気走査装置60の中心の長手方向の軸Zは、図2の中で示されている。磁気走査装置60を通過しているイオンビーム経路の−X方向への偏向を、識別することができる。
特に、軸70の両側のイオンは磁気走査装置60によって常に−X方向に偏向される。これにより、そのうちのいくらかは、偏向される前に中心の長手方向の軸Zを横切る。一方、他のものは単純に中心の長手方向の軸Zからそれ、同軸Zを横切ることはない。X−Z平面でイオンを偏向させることにより、磁気走査装置60で下流で軸Z’に沿うことになるイオン行程の最終方向を特定することになる。
このことより、磁気偏向システムの入口と出口の間の中央の長手方向の軸を画定しており、直流コイルは、励磁されると、第1の方向に直交する平面の中央の長手方向の軸の第1の側に存在しているイオンビームのイオンに対して、中央の長手方向の軸に向けて、あるいは交差させて収束させており、第1の方向に直交する上記平面の中央の長手方向の軸の反対側の第2の側に存在しているイオンビームのイオンに対して、中央の長手方向の軸から離れさせていると言える。
オプションの補正器75は図2の斜視図で省略されている。磁気走査装置60とコリメータ80の相対的な位置がより明らかに見られることができるようにするためである。
コリメータ80は、一対の双極子110,120から成る。それぞれ磁極要素110a,110bと120a,120bを含んでいる。この磁極要素110a,110bと120a,120bは、入射するイオンビーム30と関連して特定の形と方向を持っており、これについては以下にてより詳細に記述する。図1のウェハホルダー90に取り付けられるウェハ100も図2に示されている。なお、明確さのために正確な縮尺率とはしていない。走査されるイオンのウェハ100上の照射形状は、点線130として概略的に示されている。なお、正確な縮尺率ではない。
以上で、イオン注入装置10の主要パーツを記述したので、これから本発明の一態様を実装した磁気走査装置60について記述する。このような磁気走査装置60は、図3と図4において、描かれている。
磁気走査装置60は、第1および第2のコア端面160a,160bを有するヨークまたは磁気コア160を備えている。磁気コア160は、一般的に直角正方形状の直方体であり、これを貫通するように長手方向に長い長方形のチャネル(縦長の隙間に相当する)を備えている。このチャネルは、磁気走査装置60の中心の長手方向の軸Zを定める中心軸を持っている。言い換えると、この貫通方向が「中央の長手方向」となっている。
コイル巻線140は、磁気コア160の中の断面長方形の上記チャネルにおける、相対向する第1および第2の内壁を形成するように、同内壁にそって延設されている。以下の説明では、これらのコイル巻線140を、交流コイル巻線と呼んでいる。コイル巻線140が沿って延設されている第1および第2の内壁は、チャネルの長手方向に平行な第1および第2の平面に相当する。
ここで交流が意味するのは、通常のサイン波形や三角波形に限定されるものではない。実質的あるいは主にという意味での時変磁場を提供する時変電流をもたらすどのようなコイルであってもよい。
図3に示される方向では、交流コイル巻線140は、中心の長手方向の軸Zから等距離を隔ててX−Z平面と平行に延設されている。実質的に交流コイル巻線140は第1および第2の内壁に沿って延設されているからである。
図に示すように、交流コイル巻線140は、一対(140−1,140−2)配置されている。それぞれの交流コイル巻線140−1,140−2は、交流コイル巻線の第1のセットと、交流コイル巻線の第2のセットに相当する。交流コイル巻線の第1のセットと、交流コイル巻線の第2のセットは、第1のグループおよび第2のグループとして、上記チャネルの長手方向に沿って延設されている。交流コイル巻線140−1,140−2は上記チャネル内部では平たい形状をなし、上記第1の内壁に対面し、それぞれ隣接する状態で互いに平行に近接して配置されており、また、上記第2の内壁にも対面し、それぞれ隣接する状態で配置されている。この第1および第2の内壁は、上記第1および第2のコア端面の間であって、上記チャネルを通過する部位に相当する。
それぞれの交流コイル巻線140−1,140−2は、上記チャネル内に延設される際に第1および第2のコア端面を横切っているが、上記チャネルの外では同第1および第2のコア端面と平行になるように折り曲げられている。第1および第2のコア端面自体は、チャネルの開口部分であるのでほぼ正方形の環状となっている。その相対向する二辺に沿ってチャンネル内に向けて延設されているが、チャネルの外側では残る他の二辺に沿うように、かつ、互いに反対側の変に向かって交流コイル巻線140−1,140−2は延設されている。むろん、両者は重なり合わずに互いに離反する方向に配向されている。
交流コイル巻線140−1,140−2の電気的な経路は、チャネル内の第1の内壁にそって第1のコア端面160aから第2のコア端面160bに向かい、第2のコア端面160bにおいて同コア端面160bに沿って第2の内壁に沿って第2のコア端面160bから第1のコア端面160aに向かい、第2の内壁を出て第1のコア端面160aに沿って第1の内壁の側に向かう経路となっている。一対の交流コイル巻線140−1,140−2のそれぞれにおいて、この方向に正または負の電流が流れることになるので、上記交流コイル巻線140−1,140−2は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面の間を横切るように延設され、かつ、上記交流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向されていることになる。
直流コイル巻線150は、磁気コア160の中の断面長方形の上記チャネルにおける、相対向する第3および第4の内壁を形成するように、同内壁に沿って延設されている。この第3および第4の内壁は、上記チャネルの長手方向に平行な第3および第4の平面に相当する。
また、以下の説明の中では、これらのコイルは直流コイル巻線と呼ばれる。
ここで直流が意味するのは、正確に一定値を保つという意味に限定されるものではない。このコイルで作り出されるフィールドは、実質的あるいは主に時間不変であることだけが必要であることを理解すべきである。
例えば、いくつかの実施例においては、直流コイル巻線150に供給される直流電流に小さな時変変動を加えることが望まれることがある。イオンビームの長手方向の(Z)方向に対して直角であり、さらに走査方向(+/−Y)に対しても直角の方向の変動を、このイオンビームにもたらすためである。そのような変動は、イオン源20の機能によってイオンビームにもたらされるイオン密度変動の除去に貢献することができる。
図3に示される方向では、直流コイル巻線150は中央の長手方向の軸Z’から等距離だけ隔ててY−Z平面と平行に延設されている。実質的に直流コイル巻線150は第3および第4の内壁に沿って延設されているからである。
図に示すように、直流コイル巻線150は、一対(150−1,150−2)配置されている。それぞれの直流コイル巻線150−1,150−2は、直流コイル巻線の第1のセットと、直流コイル巻線の第2のセットに相当する。直流コイル巻線の第1のセットと、直流コイル巻線の第2のセットは、第1のグループおよび第2のグループとして、上記チャネルの長手方向に沿って延設されている。直流コイル巻線150−1,150−2は上記チャネル内部では平たい形状をなし、上記第3の内壁に対面し、それぞれ隣接する状態で互いに平行に近接して配置されており、また、上記第4の内壁にも対面し、それぞれ隣接する状態で配置されている。この第3および第4の内壁は、上記第1および第2のコア端面の間であって、上記チャネルを通過する部位に相当する。
それぞれの直流コイル巻線150−1,150−2は、上記チャネル内に延設される際に第1および第2のコア端面を横切っているが、上記チャネルの外では同第1および第2のコア端面と平行になるように折り曲げられている。直流コイル巻線150−1,150−2は、第1および第2のコア端面で相対向する二辺に沿ってチャンネル内に向けて延設されているが、チャネルの外側では残る他の二辺に沿うように、かつ、互いに反対側の辺に向かって直流コイル巻線150−1,150−2は延設されている。むろん、両者は重なり合わずに互いに離反する方向に配向されている。
直流コイル巻線150−1,150−2の電気的な経路は、チャネル内の第3の内壁にそって第1のコア端面160aから第2のコア端面160bに向かい、第2のコア端面160bにおいて同コア端面160bに沿って第4の内壁に沿って第2のコア端面160bから第1のコア端面160aに向かい、第2の内壁を出て第1のコア端面160aに沿って第1の内壁の側に向かう経路となっている。一対の直流コイル巻線150−1,150−2のそれぞれにおいて、この方向に正または負の電流が流れることになるので、上記直流コイル巻線150−1,150−2は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面の間を横切るように延設され、かつ、上記直流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向されていることになる。
図5の特定の実施例は、磁気走査装置60における断面正方形のでチャネルを示している。しかし、そのような左右対称性は、本発明を実装している磁気走査装置60の良好な運転のために必要でないことは理解されよう。
交流コイル巻線140は第1および第2の平面に相当する第1および第2の内壁に沿って配設されており、直流コイル巻線150は第3および第4の平面に相当する第3および第4の内壁に沿って配設されている。
対向する第1および第2の内壁と、対向する第3および第4の内壁は、チャネルを取り囲む4面の内壁であり、それらは直交している。よって、第1および第2の平面と第3および第4の平面と直交していると言え、また、交流コイル巻線140と直流コイル巻線150とが、それらの間に取り囲まれた空間を画定して隙間(チャネル)を形成していると言える。
交流コイル巻線140は、磁気コアの断面長方形のチャネルの長さの範囲内で、X−Z平面だけで延設されている。その巻線は、断面長方形のチャネルの外側で、一度だけ、X−Z平面から出てX−Y平面に移動する。なお、X−Y平面は、磁気コアの第1および第2のコア端面160a,160bによって画定されている。
図3で最もよく観察できるように、交流コイル巻線は、それからコア端面160a,160bに沿い、断面長方形のチャネルの開口の両側で、同開口に隣接するように延設されている。これは、Y軸と平行な方向である。
参照の容易のために、磁気コアのコア端面160a,160bに沿って延設される交流コイル巻線140の一部には参照番号140cが付されている。一方、磁気コアの中を断面長方形のチャネルを通過して延設される部分には、140a,140bと参照番号が付さられている。すなわち、交流コイル巻線140a,140bは、交流磁場の方向とほぼ直交する方向に、第1と第2のコア端面160a,160bの間の磁気コア160のほぼ実質的な全長にわたって延設されている。
一連の交流コイル巻線140のうち、140a,140bの部分では第1および第2の内壁に沿って延設されているのでチャネル内では互いに平行であり、チャネルの外側の交流コイル巻線140cの部分ではこれらとは非平行な方向に形成される。
その交流コイル巻線140は、磁気コアを通過して、あるいはその周りで、連続する電気的な環路を形成していることは、もちろんよく理解されるべきである。
図3と図4は、2つの同一のコイル構造が交流コイル巻線140を形成していることと、これらの2つの構造はY=0のZ−平面を基準として対称的に配置されていることをを示している。それらは外部において電気的に接続され、両方のコイルの電流が磁気コアのチャネル内側の内壁ごとに同方向となるようにされている。コイル構造は、各々、巻線からなる1枚の層を持っている。
現実に実装可能な様々な他の構造もある。例えば、所望の交流磁気強度を実現するために必要な交流コイル電流を減ずるため、より多くの巻数が必要であるときは、2枚あるいはそれ以上の層の巻線を使用すればよい。
直流コイル巻線150は、磁気コア内の断面長方形のチャンネルの長さの範囲では、同様にY−Z平面だけで延設されている。その巻線は、断面長方形のチャネルの外側で、一度だけ、Y−Z平面から出てX−Y平面に移動する。なお、X−Y平面は、磁気コアのコア端面160a,160bによって画定されている。
直流コイル巻線150は、それからコア端面160a,160bに沿い、断面長方形のチャネルの開口の両側で、同開口に隣接するように延設されている。これは、X軸と平行な方向である。参照の容易のために、磁気コアのコア端面160a,160bに沿って延設される直流コイル巻線150の一部には参照番号150cが付されている。一方、磁気コアの中を断面長方形のチャネルを通過して延設される部分には、150a,150bと参照番号が付さられている。すなわち、直流コイル巻線150a,150bは、直流磁場の方向とほぼ直交する方向に、第1と第2のコア端面160a,160bの間の磁気コア160のほぼ実質的な全長にわたって延設されている。
一連の直流コイル巻線150のうち、150a,150bの部分では第3および第4の内壁に沿って延設されているのでチャネル内では互いに平行であり、チャネルの外側の直流コイル巻線150cの部分ではこれらとは非平行な方向に形成される。
交流コイル巻線と同様に、直流コイル巻線は連続する電気的な環路を形成しており、また交流コイルと類似した構造的特徴を備えるように配置されることができる。
交流コイル巻線140と直流コイル巻線150は、各々、電気的に絶縁された電気導体から成り、磁気コア160の周りに巻き付けられている。交流コイル巻線140と直流コイル巻線150を互いに隔離することにより、それらは磁気コアのコア端面160a,160b上で互いの上に重ね合わせることができ、別々エネルギーを与えられることができる。磁気コア160の断面長方形のチャネル内で交流と直流のコイル巻線が互いに直交するようにされた配置が意味するところは、その2つの間には格別な誘導結合が生じないということである。そして、これらの駆動源がまったく互いに独立に運転されることができるという点で、大いに交流と直流駆動源運転を単純化することができる。
電流で運転するとき、電気抵抗とそれに伴うオームの損失のため、コイルは熱を生み出す。これは超電導物質でできている電磁石を用いて避けられることができるが、これらは運転の間、極低温に維持されなければならない困難さを有している。一般には、現時点では、電気抵抗を持つコイルを利用することが、より実際的で、より安価である。巻線材料のための一般的な選択は、使用する際に実際的で、かつ、比較的低い電気抵抗の高純度銅である。
電気抵抗を持つコイルの場合、作り出される熱は、水または水/グリコールの組合せによる液体冷却によって取り除かれるのが普通である。水−または、一般的には液体−の通路が、コイル構造内に実装されなければならない。
この走査装置コイルのために、直接冷却によるものが実装されている。これは、その巻線そのものが穴を備えた銅、あるいは銅の中の穴を備え、その穴を水が通過する。この種の冷却装置が、図4において識別されることができる。他の選択肢は、その巻線と隔離はされているが良好な熱接触の状態にある水路を含む間接的な冷却を利用することである。
図4において識別されうるように、交流コイルと直流コイルは、共に、冷却流体を受け入れるため、それぞれ交流コイル巻線140の間および直流コイル巻線150の間に一つ以上の横方向の間隔を形成されている。この間隔内に冷却媒体が外部から供給される。
発明の好ましい実施例に従う磁気走査装置60の構造からのより詳細な眺めは、図4に示される。図4は、図3の磁気走査装置60のX−Y平面での展望断面図である。ヨークまたは磁気コア160は、薄い(一般的には1mm未満の)層状の複数の強磁性シート180から形成されている。それぞれの層は、隔離材によって分離された状態で隣接するシートに接合されている。ステンレス鋼のような一般的には非強磁性材料で形成されるリブ材170は、磁気コアの周縁で積層材の周縁に溶接されている。これは、積層材を確実に固定するためであり、イオン注入装置の中に結果物たる磁気走査装置60を取り付けるための部材となる。
例えば、トランス型シリコン合金鋼などの低い電気抵抗を備えた薄い強磁性積層体は、磁場ヒステリシスと誘導される渦電流損失によって磁気コアで生み出される熱を減らすことができる。必要であれば、そのような熱は、空冷または液体冷却によって取り除くこともできる。磁気コア160の代替材料はフェライト材である。しかし、これは低い磁場で磁気的に飽和するし、実際問題として利用するにはいくぶん高価である。鉄粉を使用することもできる。
使用時には、交流コイル巻線140は第1の交流電源(図示せず)によってエネルギーを与えられる。交流電源は、振動磁場を確立させ、次にイオンビーム30にウェハを横切るようにY方向の+/−方向に走査させる。直流コイル巻線150は、直角の直流フィールドを成立させるために、直流電源(図示せず)によってエネルギーを与えられる。
実質的に直交する交流振動フィールドへの直流フィールドの重畳は、走査周期の間、どの時点でもゼロフィールドを生じない磁場を作り出すことになる。
次に、上記の米国特許5,481,116号公報で説明されるように、これはゼロ交差の際にビームサイズ変動の現象を排除する。
しかし米国特許5,481,116号公報(特に図3、4および5参照)では、直流と交流コイルの両方がレーストラック構成(オーバル形状)で巻かれており、その結果、加工ギャップの内部には明確に画定された磁極境界が生じるようになる。
この場合、直流フィールドはあまり均一でなく、従って下流の基板でイオンビームの横向きの偏向の変動とビームサイズの結果として生じるイオン光学的悪化を引き起こす。
対照的に、図3と図4で例示されるように、本装置は、交流と直流コイルの巻線が、磁気コア160の中のチャネルによって画定される長方形の加工間隙の相対向する面において、確実に線形に分散させるように配慮している。これは、イオンビームの中のイオンが通過する加工間隙の全部の長さにわたり、交流と直流フィールドが非常に均一なことを意味する。これは、次に、下流のウェハ100で非常に均一なビームスポット特性に結びつく。
図3と図4で例示される装置で提供される双極式走査装置における特別な利点は、同じようにウェハ100上での範囲を走査する場合における単極式走査装置と比較して、1/4未満しか交流無効電力を必要としないということである。交流電源は、イオン注入装置の総ビームラインコストにおける非常に大きな割合(およそ30−35%)を占めている。バイポーラの走査装置を利用することが意味することは、交流電源のコストを増大させることなく、走査範囲がほぼ二倍とすることができるということである。
これは、450mmの直径のウェハ上を走査するためにも適切なことである。
実際、利用可能な余剰のパワーを、より大きな作用ギャップや、より高い走査周波数の提供に利用することができる。両方ともイオン注入装置の全体的な商業的なパフォーマンスを最大にすることに役立つ。
基板への均一な照射を実現するために磁気走査装置に三角形の電流波形が適用されなければならないが、その重要さこそが単極走査より少ない交流無効電力しか必要としないという両極性の運転の物理的な理由である。
図12は、米国特許5,438,203号公報で記述されるように、単極走査装置のコイルを通過するエネルギー付与電流の時間軸での変動を概略的に示すグラフである。波形の三角形状は、図12において明らかである。ピークのコイル電流I2と最小のコイル電流I1の間で、瞬間的な電流iは、時間tに対してほぼ線形に以下のように変化する。
Figure 0006460038
ここにおいて、Tは周期的繰り返し率(くだけて言えば走査期間)である。この電流機能をサポートするために必要な交流無効電力は、二乗平均平方根電流の平方二乗(すなわちI rms)に比例する。
Figure 0006460038
単極走査のためには、磁場ゼロ交差を避けるため、最小の電流Iは、一般的にはピーク電流Iのおよそ10%にセットされる。
Figure 0006460038
Figure 0006460038
バイポーラの運転のためには、図13で示すように、同じ走査角度範囲は、ピーク電流として(I−I)/2で実現でき、ここにおいて必要な無効電力は、
Figure 0006460038
これは、単極の二乗平均平方根より少なくとも4倍以上である。
特に、IとIとの関係(条件)を限定した場合には、以下の式が成立する。
Figure 0006460038
交差している零フィールドに起因するビーム変動の電源セーブと予防に加えて、直流コイルを追加したバイポーラの走査装置のもう一つの長所は、イオンビーム(X−Z平面で)の10−15度の偏向角を許容するという点である。これは、図1において最もよく観察できる。イオンビームを曲げることは、2つの目的にかなう。第1に、それは中性の粒子と半分のエネルギーパーティクルが基板に飛び込むのを防ぐ。なぜなら、そのようなパーティクルは十分に曲がらないか、まったく曲がらずに、ビーム線に沿って進むからである。他の利益は、磁気走査装置60は、追加的な特定のイオン隔離を提供することができるということである。もし、偏向角度が十分であるならば、希望されない種は最終的に基板に達しているビームから取り除かれるからである。
図3と図4で示される走査装置において、直流偏向角度は、冷却必要量と総コイル巻数が同程度の交流偏向角度(ピーク)のおよそ57%である。交流コイルのための圧力よりも高い圧力で直流コイル冷却剤を運転することにより、
実際問題として交流偏向のピークとほぼ同じ直流偏向を可能にすることができる。すなわち、図7と図8で示されるように、光線の13度である。前に述べたように、これはゼロ交差効果を除くのに十分である。
Y方向における積層面に沿って線形に分散される直流コイル巻線の複数の層を用いて、走査装置の偏向角度を増大させることについては、更なる利点がある。
図6は、他の実施例として、図3と図4の装置よりさらに大きな偏向角度を許容する磁気走査装置61を提案する。
磁気走査装置61は、(図6に示される実施例で)65度の曲がり角に対応するために、X−Z平面で長さ方向に沿ってカーブしている。
この例では、磁気コアの中に延びているチャネルは、第1および第2のコア端面の間で湾曲している。
図5の中で見られるように、磁気走査装置61は、断面正方形か長方形の交流と直流コイル巻線141a/b,151a/bを伴っている。これらの交流と直流コイル巻線141a/b,151a/bは、積層磁気コア161における相互に直交する内壁に沿って延設されている。
図4と図5の実施例のように、交流と直流コイル巻線141a/b,151a/bは同様の方法で冷却しても良い。
図5に示されるように、直流コイル巻線は5枚の層から成ってもよい。これで、偏向角度を65度(5x13程度)まで上昇させることができる。この状況のためには、X方向での開口幅を最小にするために図6で示すように磁石開口をカーブさせることが最も好ましい。 次に、これは磁気の自己インダクタンスと必要とされる交流電源電圧を最小にする。
走査装置磁石におけるより大きな直流偏向角度の長所の1つとして、ビームのX方向での集束化能力がとても大きいことにある。それにより、コリメータ80の前にX方向で集束化させるために別の補正器75を必要としなくする。
第2の利点は、かなりの偏向角度が大きいことは、イオン源あるいはポストアクセラレータから生じているイオンビーム中の不必要なパーティクルの種を除くために、十分な運動量解像度を提供することができるということである。
次に、このような機能を実現するために通常利用されることになる別の直流アナライザー磁石を必要としなくすることができる。これは重要なコスト削減と物理的なサイズの考察の点で有利となる。
これより図7、図8と10−15に視点を移し、本発明の好ましい実施例に従ったコリメータ80の基礎としてその構造と原則について記述する。コリメータ80を形成する双極子110,120の相対的な位置と形は、図8と11において最もよく観察できる。
これらの図で見られるように、2個の対向している双極子110,120は、それぞれ第1および第2の磁極要素110a,110b;120a,120bから構成されている。磁極要素110a,110b;120a,120bは、イオン質量、エネルギーと電荷に適応させるために磁場振幅を容易に変更できるようにするべく、コイルを備えた軟鉄磁石が好ましい。
図で例示されるように、その磁極要素110a,110b;120a,120bは、磁気走査装置(60または61)からイオンビームが出現したあと、Y=0、Z−X平面でイオンビームの中心軸と一致している中央の長手方向の軸Z’を基準として、対称的に配置されている。
図11において最もよく観察されるように、双極子110,120の磁極面Cは、X’−Y平面でカーブしており、第1の双極子110である磁極要素110aと110bの間と、第2の双極子120の磁極要素120a,120b、の間のX’方向の横向きの加工間隙(ワーキングギャップ)は、Y方向で磁極要素の先端に向かうにつれ、すなわち中央の長手方向の軸Z’から離れるにつれて狭くなっている。
磁極面の間のX’方向の隙間は、中央の長手方向の軸Z’に向かうにつれて大きくなっている。これの理由は、以下の通りである。もし、第1および第2の双極子110,120が、コリメータ80を通過するときのリボンビーム131の幅に対応するために一定の横向きの加工間隙を持つことになっているならば、より大きな走査角度のものを平行にするためには、双極子110,120を通過するイオン経路長は、中央の長手方向の軸Z’(すなわち、まっすぐに通過するビーム方向)からの距離に比例して幾分か増加する必要ある。
しかし、これは図10に示されるバタフライ型磁極形状に帰結していく。
このような一対の対向する双極子がもつ問題は、図10においてRと記される領域において、磁極が必然的に中央の長手方向の軸Z’の近くで点のようにならざるをえないということである。次に、結果たる装置の偏向磁場を非常に曖昧にさせ、さらに励磁の強さを変動させてしまう。それゆえ、ウェハ100で走査領域の中心近くで、非常に大きな照射不均一が起こりえる。
この問題を避けるために、本発明の実施例に従うコリメータ80の磁極要素110a,110b;120a、120bは、中央の長手方向の軸Z’(再び図11を参照のこと)を取り囲んでいる中央の領域Rにおいて、実質的に純粋な四重極磁場を生み出すために成形される。
このコリメータ80は、磁気偏向システムの下流に配置される第2のイオンビームコリメータとなり、イオンビームの進行方向と、イオンビームが走査される方向との両方にほぼ直交する方向に走査イオンビームをコリメートさせるものである。
これは、磁極面Cに実質的な双曲線の輪郭を採用することにより実現される。開口がより大きくなると、偏向場の強度が中央の長手方向の軸Z’の付近で弱くなることにより、磁気構造を通過するビームの経路長はこの領域で相対的に長くなり、隣接した点のような磁極先端形状を避けることができる。図10に示される蝶形の磁極形の重要性はさらに小さくなる。
このコリメータ80は、互いに対向する対称形の第1と第2の双極子(それぞれ磁極要素110a,110bと磁極要素120a、120b)を有しており、当該双極子の間には中央軸を有するイオンビーム開口を画定している。そしてこの中央軸はイオンビーム軌道と平行な方向に当該双極子の間を通過している。
それぞれの双極子(磁極要素110a,110bと磁極要素120a,120bであり、磁極とも呼ぶ)は、中央の長手方向の軸Z’に向かうにつれて増大するギャップを有し、かつ、それにつれて、単調に、多項式で表される、対称形の形状とされている。すなわち、第1と第2の双極子におけるそれぞれの磁極は、上述の中央軸と直交する方向に、単調で多項式の形状となっている磁極面を有し、上記中央軸に向かって間隔が広がる磁極間ギャップを形成している。
それぞれの双極子(磁極要素110a,110bと磁極要素120a、120b)の磁極面は、一般的な双曲線の輪郭を有しているので、イオンビーム開口内には四極子の場をつくり出すことになる。
Y−X’平面の磁極の正確な輪郭は、大きな走査角度のときでも正確に平行化されることが確実となるように調整される。必要となる磁極端の輪郭を決定するための方法論は、以下で述べる。
図7、図8と図11で示される特定の装置においては、中央の長手方向の軸Z’のまわりで対称形に位置づけられた状態で、Y方向のビーム走査高さは600mmである。他方、磁極先端の開口の直径(つまり、図11における中心領域Rの直径)は、わずか252mm(126mmの半径は、図11において示されている)である。走査方向のビームの占有率は、中央の四重極フィールドを画定している開口より200%以上も大きい。純粋な従来の対称形の四重極磁石において、イオン光学的な逸脱を避けることが意味するのは、ビームが占めることができるのは磁極の先端の70−80%以下に過ぎないということである。
ここに解説される装置が走査方向でより多く開口を利用することができる理由は、大きな走査角度において磁極端の輪郭がイオン光学的な収差を修正するように成形されているからである。
必要となる磁極端の輪郭は、理論的な計算を使い、または実験的に計測された磁場を使いながら、繰り返しながら決定されてもよい。
まず第1に、磁極端の輪郭に対する推測上の最高のものを利用する。そのフィールドはこの輪郭のために計算されるか計測され、走査装置磁石における偏向角度βの機能としての偏向角θ(平行化された角度)の角度の値が決定される。角度θは、コリメータ80を通過する磁場の積分値と比例する。このフィールド積分値は、概ね次のようになる。
Figure 0006460038
ここで、Bはコリメータの中のピークの場の値であり、そして、Leffは場の入口境界から場の出口境界までのコリメータの中での場の有効長さである。
これは、図14と図15に図示されている。各々の走査角度βにおいて、磁極端は有効長を変えるようにΔL(β)だけ調整される。このΔL(β)は以下となるようにする。
Figure 0006460038
一般的には、1回または2回の繰り返しが、+/−0.25゜のコリメーション精度を実現するのに必要である。入口か出口、あるいは両方の磁極端は、同一の合計値ΔL(β)を生み出すように調整される。
図9は平行からの角度の逸脱をプロットしたものであり、磁極の輪郭の成形の結果として、各光線において+/−0.05゜より少ないことを示している。横軸に基準位置を中心とした距離を示し、縦軸に逸脱の角度を示している。
前述してきたコリメータ80の説明では、磁極要素110a,110b;120a,120bの形状として実質的に四極子の形状を提案しているが、これは適切な形状の範囲のうちの1つにすぎないことを理解すべきである。必須であるのは、磁極が、中央の長手方向の軸Z’に向かうにつれて増大するギャップを有し、かつ、それにつれて、単調に、多項式で表される、対称形の形状を持つということに尽きる。
ここで、単調にというのは、途中で変化率が正から負へあるいはその逆に変化することが無く一様な凹凸面であることを表している。
また、多項式で表される形状というのは、2次関数、3次関数あるいは4次関数というような多項式関数で曲面が表されることを意味している。
さらに、対象形の形状というのはギャップを挟んで対峙する対の磁極がそれぞれ対称形であるということである。
図7において観察できるように、あるいは最もよく観察できる図11において、磁極の端部は、イオンビームの領域の外でX’方向に向かってトランケートされている(先端を切られている)。
これにより、全体的な質量や、必要な電力の縮小という効果が得られる。
単調で、多項式の磁極形状を備えた対称形の双極子装置を提供することにより、イオンは+Y方向と−Y方向の両方向に走査される。すなわち、図7と図8で観察されるように、中央の長手方向の軸Z’を基準として、
+Y方向に正方向に位置が離れているイオンは、中央の長手方向の軸Z’と平行な軸に向けて負のY方向に偏向される。これに対して、中央の長手方向の軸Z’を基準として、−Y方向に負方向に位置が離れているイオンは、中央の長手方向の軸Z’と平行な軸に向かって逆の方向(+Y方向)に偏向される。同じ方向に全てのイオンを偏向させる上記の米国特許5,438,203号公報とは、対照をなしている。
図1に関連して議論したように、イオン注入装置10はコリメータ80の上流にビーム線上に位置する補正器75を含む構成としても良い。
最も単純な形では、補正器75は四重極でもよい。補正器75がX方向において集束化させることを実現するために、補正器75の四重極は、コリメータ80のものとは反対の極性となるように励起される(エネルギーを与えられる)。
このようなX方向での集束化により、コリメータ80によって生じるX方向でのピンぼけを補償することができる。
補正器の構造は、図7と図8で示されるコリメータ80構造のより小さな変形例によって提供されてもよい。コリメータ80と、それより小さいが同じように形成された補正器75からなる装置を、図16、図17と図18に示している。
さらに、図16,図17と図18において独立した(オプション)補正器が提案されているが、補正器75により提供されるイオンビーム形状補償機能は、曲がった磁気走査装置61の一体化された一部分として提供されることもありえる。
本発明の実施例の中で記述されているようなバイポーラの走査装置とともに利用されるバイポーラのコリメータの組合せは、基板への正確かつ均一なイオンビーム照射の機能を持ち、商業的なコストも最低としたイオン注入装置を可能にする。
これは、磁気走査装置においてゼロ交差を避ける構造と方法、および、小さなイオンビーム走査角度においてビーム照射における中心変動を避けるコリメータにおける構造と方法から生じている。
前述の詳しい説明は、この発明がとることができる多くの形状のうちのほん少数だけを解説したに過ぎない。この理由のため、上述した詳細な説明は、例証を意図し、制限的な意図でなされたものではない。本発明の範囲を定めることを意図しているのは、以下のクレーム(すべての等価物を含む)だけである。
なお、本発明は前記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
10…イオン注入装置、20…イオン源、30…イオンビーム、40…セクターマグネット、50…イオン光学的要素、60,61…磁気走査装置、75…補正器、80…コリメータ、90…ウェハホルダー、100…ウェハ、110…双極子、110a,110b…磁極要素、120…双極子、120a,120b…磁極要素、131…リボンビーム、140…交流コイル巻線、150…直流コイル巻線、160…磁気コア、160a…コア端面、160b…コア端面、161…積層磁気コア、170…リブ材、180…強磁性シート。

Claims (15)

  1. 選択された表面の上にイオンビームを走査するための磁気偏向システムであって、
    第1および第2のコア端面と、同第1および第2のコア端面の間の磁気コアを通過して延びるチャネルと、
    上記磁気コア内の上記チャネルを通過して延設される交流コイル巻線を有する交流コイルと、
    上記磁気コア内の上記チャネルを通過して延設される直流コイル巻線を有し、上記交流コイルと実質的に誘導結合を生じない直流コイル、
    上記交流コイルと上記直流コイルは、イオンビームが通過する隙間をそれらの間で形成しており、
    上記交流コイルに連結され、上記隙間に対して時間関数において実質的に極性が交互に変化する交流磁場を作り出すために上記交流コイルに励磁電流を印加し、イオンビームの走査を起こさせる交流電流電源と、
    上記直流コイルに連結され、上記直流コイルに対して、上記隙間に直流磁場を作り出す電流を印加する直流電流電源とを備え、
    上記交流コイル巻線は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面の間を横切るように延設され、上記交流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向され、
    さらに、上記直流コイル巻線は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面を横切るように延設され、上記直流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向されていることを特徴とする磁気偏向システム。
  2. 上記請求項1の磁気偏向システムにおいて
    上記交流コイル巻線は、上記チャネルの長手方向に平行な第1および第2の平面に沿って延設され、
    上記直流コイル巻線は、上記チャネルの長手方向に平行な第3および第4の平面に沿って延設され、
    上記交流コイル巻線と上記直流コイル巻線が、それらの間に取り囲まれた空間を画定して上記隙間を形成するように、上記第1および第2の平面は、上記第3および第4の平面と直交していることを特徴とする磁気偏向システム。
  3. 上記請求項1の磁気偏向システムにおいて、
    上記チャネルの長手方向の第1のグループに沿って延設される上記交流コイル巻線の第1のセットと、上記チャネルの長手方向の第2のグループに沿って延設される上記交流コイル巻線の第2のセットを有し、
    上記第1と第2のグループは、上記第1および第2のコア端面の間の上記チャネルを通過して延設される状況で互いに平行に近接して配設され、
    上記交流コイル巻線の上記第1および第2のセットは、上記第1および第2のコア端面を横切って延設される際に、上記チャネルの外で互いが離反するように配置されていることを特徴とする磁気偏向システム。
  4. 上記請求項3の磁気偏向システムにおいて、
    上記チャネルの長手方向の第1のグループに沿って延設される上記直流コイル巻線の第1のセットと、上記チャネルの長手方向の第ニのグループに沿って延設される上記直流コイル巻線の第2のセットとを有し、
    上記第1と第2のグループは、上記第1および第2のコア端面の間の上記チャネルを通過して延設される状況で互いに平行に近接して配設され、
    上記直流コイル巻線の上記第1および第2のセットは、上記第1および第2のコア端面を横切って延設される際に、上記チャネルの外で互いが離反するように配置されていることを特徴とする磁気偏向システム。
  5. 上記請求項1の磁気偏向システムにおいて、
    上記交流コイルは、冷却流体を受け入れるため、当該交流コイル巻線の間に一つ以上の横方向の間隔を形成され、
    上記直流コイルは、上記冷却流体を受け入れるため、当該直流コイル巻線の間に一つ以上の横方向の間隔を形成されていることを特徴とする磁気偏向システム。
  6. 上記請求項1の磁気偏向システムにおいて、
    上記磁気コアの間に延びている上記チャネルは、上記第1および第2のコア端面の間で湾曲していることを特徴とする磁気偏向システム。
  7. 上記請求項1の磁気偏向システムにおいて、
    上記交流コイル巻線は、上記チャネル内では互いに平行であり、上記チャネルの外側では非平行な方向に形成され、
    上記直流コイル巻線は、上記チャネル内であって上記交流コイル巻線が配設される異なる平面上では互いに平行であり、上記直流コイル巻線は、上記チャネルの外側では非平行な方向に形成されていることを特徴とする磁気偏向システム。
  8. 上記請求項1の磁気偏向システムにおいて、
    上記交流コイル巻線は、上記交流磁場の方向とほぼ直交する方向に、上記第1と第2のコア端面の間の磁気コアのほぼ実質的な全長にわたって延設されていることを特徴とする磁気偏向システム。
  9. 上記請求項8の磁気偏向システムにおいて、
    上記直流コイル巻線は、上記直流磁場の方向とほぼ直交する方向に、上記第1と第2のコア端面の間の磁気コアのほぼ実質的な全長にわたって延設されていることを特徴とする磁気偏向システム。
  10. イオン注入システムであって、
    選択されたイオンの種を含むイオンビームを作り出すイオン源と、
    選択された表面の上にイオンビームを走査する磁気偏向システムと、
    上記イオン源の下流に配置され、上記イオンビームを受けるための選択された表面を有する半導体基板を配置可能としたエンドステーションと、
    上記イオンビームが、上記イオン源から上記磁気偏向システムを経由して上記エンドステーションまで真空の下で進むことができるように、上記イオン源から上記磁気偏向システムを経由して上記エンドステーションへと延設された真空筐体を備え、
    上記磁気偏向システムは、
    第1および第2のコア端面と、同第1および第2のコア端面の間の磁気コアを通過して延びるチャネルと、
    上記磁気コア内の上記チャネルを通過して延設される交流コイル巻線を有する交流コイルと、
    上記磁気コア内の上記チャネルを通過して延設される直流コイル巻線を有し、上記交流コイルと実質的に誘導結合を生じない直流コイル、
    上記交流コイルと上記直流コイルは、イオンビームが通過する隙間をそれらの間で形成しており、
    上記交流コイルに連結され、上記隙間に対して時間関数において実質的に極性が交互に変化する交流磁場を作り出すために上記交流コイルに励磁電流を印加し、イオンビームの走査を起こさせる交流電流電源と、
    上記直流コイルに連結され、上記直流コイルに対して、上記隙間に直流磁場を作り出す電流を印加する直流電流電源とを備え、
    上記交流コイル巻線は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面の間を横切るように延設され、上記交流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向され、
    さらに、上記直流コイル巻線は上記チャネルの長手方向に向かって上記第1および第2のコア端面を横切るように延設され、上記直流コイル巻線は同第1および第2のコア端面の間で実質的に一方向に配向されており、かつ、
    上記交流電流電源によって励磁されるときに、上記交流コイルは上記選択された表面の平面で第1の方向にイオンビームを走査させ、
    上記直流電流電源によって励磁されるときに、上記直流コイルは、上記イオンビームが走査する上記第1の方向と直交する平面内で上記イオンビームが偏向されることを特徴とするイオン注入システム。
  11. 上記請求項10のイオン注入システムにおいて、
    上記磁気偏向システムは、上記磁気偏向システムの入口と出口の間の中央の長手方向の軸を画定しており、
    上記直流コイルは、励磁されると、
    上記第1の方向に直交する上記平面の中央の長手方向の軸の第1の側に存在しているイオンビームのイオンに対して、上記中央の長手方向の軸に向けて、あるいは交差させて収束させており、
    上記第1の方向に直交する上記平面の中央の長手方向の軸の反対側の第2の側に存在しているイオンビームのイオンに対して、上記中央の長手方向の軸から離れさせることを特徴とするイオン注入システム。
  12. 上記請求項10のイオン注入システムにおいて、
    上記磁気偏向システムの下流に配置される第2のイオンビームコリメータを含み、
    イオンビームの進行の方向と、イオンビームが走査される方向との両方にほぼ直交する方向に走査イオンビームをコリメートさせるように構成されていることを特徴とするイオン注入システム。
  13. 上記請求項10のイオン注入システムにおいて、
    互いに対向する対称形の第1と第2の双極子を有するイオンビームコリメータであって、当該双極子の間には中央軸を有するイオンビーム開口を画定し、同中央軸はイオンビーム軌道と平行な方向に当該双極子の間を通過しており、
    上記第1と第2の双極子におけるそれぞれの磁極は、上述の中央軸と直交する方向に、単調で多項式の形状となっている磁極面を有し、上記中央軸に向かって間隔が広がる磁極間ギャップを形成していることを特徴とするイオン注入システム。
  14. 上記請求項13のイオン注入システムにおいて、
    イオンビームコリメータの各々の磁極面は、一般的な双曲線の輪郭を有し、
    イオンビーム開口内に四極子の場をつくり出していることを特徴とするイオン注入システム。
  15. 選択された表面上にイオンビームを走査する方法であって、
    (a) イオン源でイオンを作り出す工程と、
    (b) 上記イオン源の下流に配置される磁気走査装置の長手方向のチャネルにて、以下を作り出す工程と、
    (i)交流場と、
    (ii)上記交流場に対して実質的に直交する平面での直流場、
    上記磁気走査装置は、第1および第2のコア端面と、この第1および第2のコア端面の間で当該磁気コアを通過するように延びるチャネルとを備え、
    実質的に磁気コアの中のチャネル内で単一方向に延設され、上記第1および第2のコア端面を横切る交流コイル巻線を備え、交流場を作り出す交流コイルと、
    同様に実質的に上記磁気コアの中のチャネル内で単一方向に延設され、上記第1および第2のコア端面を横切る直流コイル巻線を備え、直流場を作り出す直流コイルとを備え、
    上記直流コイルは、上記交流コイルと実質的に誘導結合を生じず、
    上記交流コイルと上記直流コイルは、その間に長手方向のチャネルを形成しており、
    (c) 上記磁気走査装置の長手方向のチャネルに上記イオン源からのイオンを配向させることで、同イオンが上記チャネル内の交流場によって上記磁気走査装置の下流に配置される選択された表面を交差するように走査させる工程と
    を実施することを特徴とする選択された表面上にイオンビームを走査する方法。
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