JP2865951B2 - 電磁石装置 - Google Patents

電磁石装置

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JP2865951B2 JP4191343A JP19134392A JP2865951B2 JP 2865951 B2 JP2865951 B2 JP 2865951B2 JP 4191343 A JP4191343 A JP 4191343A JP 19134392 A JP19134392 A JP 19134392A JP 2865951 B2 JP2865951 B2 JP 2865951B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は荷電粒子蓄積リング等
に使用される偏向電磁石、4極電磁石等を用いた電磁石
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えば「高エネルギー加速器入
門」(1984年8月発行,III−15頁)に示され
た従来のDC電磁石を用いた荷電粒子用電磁石装置を示
す正面図及びA−A線断面図であり、図において、1は
4個の磁極、2は磁極1を一体的に接続して磁路を形成
するリターンヨーク、3は磁極1の間に設けられて起磁
力を与えるコイル、4は磁極1間の空隙、5は空隙4の
中心を図のZ方向に進行する電子ビームの中心軸であ
る。
【0003】次に動作について説明する。コイル3にD
C電圧を加えることにより、磁極1が励磁される。1つ
の磁極1から出た磁束は空隙4を通り、他の磁極1から
リターンヨーク2を通って元の磁極1に戻る。従って、
各コイル3に加える直流電圧を制御し、空隙4内の磁界
を制御することにより、空隙4を通るビームを調整する
ことができる。
【0004】図6はパルス電磁石を用いた場合の例を示
すもので、磁極1及びリターンヨーク2には珪素鋼板を
積層した積層鋼板6が用いられている。この場合は、コ
イル3には、パルス電圧が加えられて励磁が行われる。
【0005】而して、このような荷電粒子用電磁石装置
は、ビーム調整に十分な強度の磁界を発生させることが
必要である。一般に、従来の荷電粒子用電磁石装置で
は、電磁石をなるべく小さく作るため、鉄中の磁界が、
鉄が飽和しない限界である1.5T程度になるように設
計される。このため図5の定常磁界(DC磁界)を発生
する荷電粒子用電磁石装置では、飽和しにくい高い純鉄
が一般に使用される。また、荷電粒子用電磁石装置で
は、一般に均一な磁界分布が必要である。この磁界分布
は、磁極1の形状以外に磁極1の飽和度に最も影響を受
ける。磁極1が飽和すると、磁束が外に漏れるため、磁
界分布が変化(大概磁界分布の悪化につながる)する。
この点からも、従来は磁極1及びリターンヨーク2には
飽和しにくい純鉄が使用されていた。
【0006】また、図6のパルス電磁石の場合は、渦電
流にも影響を受ける。渦電流が大きいと渦電流の作る磁
界により磁界分布が変化する。この変化した磁界は一般
に磁界均一度を悪化させる。従来のパルス電磁石では、
渦電流を小さくするため、電気伝導度が小さい珪素鋼を
使用し、これを薄板状にし積層して製作されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の荷電粒子用電磁
石装置は以上のように構成されているので、飽和をさけ
るため全体を高価な純鉄または高価な薄い積層鋼板で構
成する必要があり、制作費が高くなる等の問題点があっ
た。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、安価に製作できかつ飽和しにく
い、あるいは渦電流の影響を小さくできる電磁石装置を
得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る電
磁石装置は、磁極の飽和しやすい磁極端部あるいは磁極
の略全体を飽和しにくい純鉄等の材料で構成したもので
ある。
【0010】請求項2の発明に係る電磁石装置は、渦電
流の発生し易い磁極の端部を他の部分より薄い積層鋼板
で構成したものである。
【0011】
【作用】請求項1,2の発明における電磁石装置は、飽
和しやすい部分にのみ純鉄等を使用するので、あるいは
大きな渦電流の流れる部分のみに薄い積層鋼板を使用す
るので、安価に製作できる。
【0012】
【実施例】実施例1.以下、請求項1の発明の一実施例
を図について説明する。図1において、7は磁極1の端
部にネジ止め等により取り付けられた飽和しにくい材
料、例えば純鉄でできたブロックである。他の部分は図
5と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0013】次に動作について説明する。従来例でも述
べた様に、磁界分布は磁極1の飽和度に最も影響を受け
る。ところで、磁界は鉄の突起部に集中する性質がある
が、荷電粒子用電磁石装置の場合、磁界が通る経路(フ
ラックスライン)の内、唯一の突起部は図2に示すよう
に、磁極1の端部1aに存在する。そして、従来例でも
述べたように鉄中の磁界は飽和しない限界の1.5T付
近で使用されることが多いため、磁極1の端部1aは容
易に飽和してしまう。この磁極1の端部1aの飽和のた
め、図2に示すように磁界分布8が悪化する。なお、磁
界分布に最も影響を与えるのは磁極であると述べたが、
磁極1の内でも磁極端部が磁界分布に最も影響を与える
ことが、文献(例えば平成3年度電気関係学会関西支部
連合大会G3−6 四極及びスキュー四極電磁石の端部
補正板の効果と検討参照)等により知られている。
【0014】上述したことから、均一な磁界分布を得る
には、磁極端部を飽和しにくくすることが重要なファク
ターであると言える。逆に、端部以外の磁極は磁界が低
く、飽和しにくいため、端部以外の磁極は飽和しやすい
安価な低炭素鋼等で製作しても良いことになる。従っ
て、磁極端部のみ純鉄で形成し飽和しにくくし、かつ磁
極端部以外を安価な低炭素鋼等で構成すれば、高い磁界
強度まで均一な磁界分布が得られ、かつ安価な電磁石装
置を得ることが可能となる。
【0015】実施例2.実施例1は磁極端部のみを純鉄
等で製作する場合であるが、図3に示すように、磁極1
の略全体を純鉄等から成るブロック9で製作し、リター
ンヨーク2のみ低炭素鋼を用いても良い。
【0016】実施例3.図4は請求項2の発明の実施例
を示すもので、パルス電磁石に適用した場合であり、図
6と対応している。図4において、10は磁極1及びリ
ターンヨーク2の端部に設けたブロックで、薄い珪素鋼
板を積層した積層鋼板10aから構成されている。11
はブロック10以外の部分を構成する例えば低炭素鋼板
から成る積層鋼板で、上記積層鋼板10aより厚さが大
きい。
【0017】次に動作について説明する。パルス電磁石
では渦電流を小さくするために、磁極及びリターンヨー
ク2は例えば絶縁された薄い珪素鋼板を積層して製作さ
れると従来例で述べた。ところで、渦電流の大きさは磁
界(磁束)の変化の大きさdφ/dtに比例し、鉄板が
厚くなると大きくなる(φは磁束)。従って、渦電流の
大きさを下げようとすると、磁界の変化を小さくする
か、鉄(積層鋼板の厚み)を薄くする必要がある。
【0018】また、実施例1で述べたように、磁界は磁
極端部に集中する。即ち磁極端部の磁界が大きい。これ
はパルス電磁石の場合、起磁力を与えるコイル3の電流
変化を一定にした場合、端部の磁界変化が大きいこと、
即ち端部には大きな渦電流が流れることを意味する。こ
の渦電流を下げるには、端部の積層鋼板の厚みを薄くす
る必要がある。逆に、端部のみを薄い積層鋼板を使用
し、端部以外の磁極は安価な厚い積層鋼板を使用するこ
とが可能となる。
【0019】実施例4.上記実施例1〜3では、4極電
磁石の場合について述べたが、他の電磁石(偏向電磁
石、6極電磁石等)でもよく、同様の効果を奏する。
【0020】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、DC電磁石の場合、磁極の端部又は略全体に高価な
純鉄等のブロックを使用するように構成したので、他の
リターンヨーク等は安価な低炭素鋼等を使用することが
でき、飽和の影響が少なく、かつ安価な電磁石装置を得
ることができる効果がある。
【0021】また、請求項2の発明によれば、パルスマ
グネットの場合、磁極端部のみに高価な薄い積層鋼板を
使用するように構成したので、他の部分は安価な厚い積
層鋼板を使用することができ、渦電流の影響を最小に
し、かつ安価な電磁石装置を得ることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例による電磁石装置を
示す正面図及びA−A線断面側面図である。
【図2】磁界分布を説明するための等磁束線図である。
【図3】実施例2による電磁石装置を示す正面図及びA
−A線断面側面図である。
【図4】請求項2の発明の実施例による電磁石装置を示
す断面側面図である。
【図5】従来の荷電粒子電磁石装置を示す正面図及びA
−A線断面側面図である。
【図6】従来の他の電磁石装置を示す断面側面図であ
る。
【符号の説明】
1 磁極 2 リターンヨーク 3 コイル 7,9,10 ブロック 10a 積層鋼板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界を発生する磁極と、この磁極を励磁
    するコイルと、磁路を形成するリターンヨークとから構
    成される電磁石装置において、上記磁極の端部又は磁極
    の略全体に設けられ他の部分より磁気飽和しにくい材料
    から成るブロックを備えたことを特徴とする電磁石装
    置。
  2. 【請求項2】 積層鋼板から成り磁界を発生する磁極
    と、この磁極を励磁するコイルと、積層鋼板から成り、
    磁路を形成するリターンヨークとから構成される電磁石
    装置において、上記磁極の端部に設けられ他の部分の積
    層鋼板より薄い積層鋼板から成るブロックを備えたこと
    を特徴とする電磁石装置。
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