JP4298312B2 - 電磁石装置および荷電粒子加速装置 - Google Patents

電磁石装置および荷電粒子加速装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁極とヨークを含む電磁石装置、および、そのような電磁石装置を利用した荷電粒子の加速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ヨークの形がCの文字形状をした一般的にC型電磁石と呼ばれる電磁石装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この文献に記載の電磁石装置は、磁極とヨーク腕部との間に非磁性層を設け、非磁性層に面する磁極およびヨーク腕部の少なくとも一方の形状を任意に加工して非磁性層の厚さを調節することにより、磁気抵抗を調節している。この結果、磁路長の変化によって発生する磁極間領域の、ヨーク腕部からヨーク基部へ向かう方向の誤差磁場分布を補正し、所定の磁場分布を発生させることができる。
【0003】
この電磁石装置では、C字型を呈する側面からみた奥行き方向の磁場分布は均一であると考えられていた。よって電磁石の形状が奥行き方向に長い場合には、奥行き方向に無限長であると近似し、磁場が均一であると仮定していた。また磁場分布は、磁極の奥行き方向の両端部付近において、概ね上下の磁極間隔程度の距離分を奥行き方向に調節すればよかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−151298号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、対向する上下の磁極が薄型で、電磁石の発生する磁場強度が比較的低い場合、C字型を呈する側面からみた奥行き方向に均一でない広範囲の磁場分布が発生することがあった。
【0006】
本発明の目的は、C字型を呈する側面からみた奥行き方向に均一な磁場を発生させる電磁石装置を得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電磁石装置は、対向する2つの磁極と、磁路を形成するヨークであって、対向する2つのヨーク腕部および該2つのヨーク腕部の各々を接続するヨーク基部とからなるコの字型のヨークと、少なくとも一方の磁極とヨーク腕部との間に設けられた非磁性層と、磁極を励磁するコイルとから構成される。この電磁石装置は、コの字型を呈する側面側から見た奥行き方向に関して、磁極の端部近傍の磁性体の量が、磁極の中心部の磁性体の量よりも多い。これにより上記目的が達成される。
【0008】
また本発明は、この電磁石装置を用いた荷電粒子加速装置を提供する。荷電粒子加速装置は、荷電粒子を入射する入射装置と、入射装置が入射した荷電粒子にエネルギーを与えて加速させる加速装置と、加速装置により加速された荷電粒子を偏向する、上述の電磁石装置と、偏向された荷電粒子を取り出す取出装置とを備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面では、同様の構造および機能を有する構成要素には、同じ参照符号を付している。
【0010】
まず、本発明の電磁石装置を用いた荷電粒子加速装置を説明し、その後、電磁石装置を説明する。
【0011】
図1は、本発明の荷電粒子加速装置100を示す。図1の(a)は、荷電粒子加速装置100の上面図を、図1の(b)は、(a)の長手方向に平行な平面による荷電粒子加速装置100の断面図を示す。図1の(a)を参照して、荷電粒子加速装置100は、電磁石装置10と、入射装置12と、高周波加速装置14と、真空ダクト16と、取出装置18とを含む。電磁石装置10は、荷電粒子を偏向するために設けられている。より具体的には、図1の(b)を参照して、荷電粒子は磁場の中を通過するように構成されている。電磁石装置10はコイル1に電流を流して磁場を発生させ、磁場内を通過した荷電粒子の進行方向を偏向させる。偏向は、ローレンツ力が荷電粒子に作用することに基づく。電磁石装置10の構造は後に詳述する。
【0012】
再び図1の(a)を参照して、入射装置12は、荷電粒子を生成し荷電粒子加速装置100に入射する。高周波加速装置14は、高周波加速空洞を備えており、高周波加速空洞内の荷電粒子にエネルギーを与えて荷電粒子を加速する。真空ダクト16は、荷電粒子を通過させる真空のダクトである。取出装置18は、加速された荷電粒子を装置外に取り出すための、周知の偏向電磁石等である。電磁石装置10を除く他の構成、すなわち入射装置12、高周波加速装置14、真空ダクト16および取出装置18は、従来からの荷電粒子加速装置に用いられている周知の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0013】
荷電粒子加速装置100では、入射装置12から入射された荷電粒子は電磁石装置10の発生する磁場により偏向される。例えば、入射後に高周波加速装置14で加速された荷電粒子は、左側の電磁石装置10により偏向され、真空ダクト16に入る。そして、真空ダクト16内を進行した荷電粒子は、次に右側の電磁石装置10により偏向され、再び高周波加速装置14へ向けて運動する。このようにして荷電粒子は、電磁石装置10、高周波加速装置14および真空ダクト16内を回りつづける。高周波加速装置14によりエネルギを与えられて加速された荷電粒子は、高周波加速装置14を通過するたびに、電磁石装置10中の偏向半径を次第に大きくする。荷電粒子の偏向半径が大きくなることによって、荷電粒子の軌道は、取出装置18との距離を縮め、最終的に取出装置18により取り出される。
【0014】
次に本発明による電磁石装置10の構成を説明する。図2の(a)は、電磁石装置10の斜視断面図である。まず図2の(a)を参照して、電磁石装置10を説明する。電磁石装置10は、コイル1と、ヨーク基部20および2つのヨーク腕部21により磁路を形成するコの字型のヨークと、非磁性体からなる非磁性層22と、磁極23と、磁性体の非磁性層部シム24を有する。電磁石装置10は、参照符号を付した磁極23の下部の磁場発生空間25に磁場を発生させる。コの字型を呈する側面側からみた電磁石装置10の奥行き方向をx軸方向、2つのヨーク腕部21の間のヨーク基部20が延びる方向をy軸方向、および、ヨーク腕部21が延びる方向をz軸方向とすると、磁場発生空間25は、図のx−z平面に平行に広がっている。磁場発生空間25に関してコイル1および磁極23と対称な位置には、参照符号を付さないコイルおよび磁極が配置されている。換言すれば、図示されるように対向する1組の磁極23の間に、磁場発生空間25が存在する。図2の(b)は、(a)で説明した電磁石装置10の外観の構成を示す斜視図である。以下では、主として参照符号を付した方のコイル1および磁極23を説明する。
【0015】
本発明による電磁石装置10の特徴は、ヨーク基部と平行な方向に関して、磁極の端部近傍の磁性体の量を、磁極の中心部の磁性体の量よりも多くしたことにある。より具体的には、磁極23とヨーク腕部21との間に磁気抵抗を調節する非磁性層22を設け、かつ、非磁性層22に面する磁極23およびヨーク腕部21の少なくとも一方の端部に磁性体の非磁性層部シム24を設けたことにある。図3は、ヨーク基部20に平行で、かつヨーク腕部21に垂直な平面(x−y平面)による、電磁石装置10の断面図である。図3から明らかなように、非磁性層部シム24は、ヨーク基部20と平行な方向(x方向)の両端部に設けられていることが理解される。非磁性層部シム24を設けて、磁極の端部近傍の磁性体の量を磁極の中心部の磁性体の量よりも多くすることにより、磁場発生空間25におけるx方向の磁場分布を補正することができる。他の利点およびその根拠は後述する。
【0016】
以下再び図2の(a)を参照して、電磁石装置10の各構成要素を説明する。コイル1は、電流を流すことにより磁極23を励磁する。すなわちコイル1は、起磁力を発生するために設けられている。コイル1に流れる電流を制御し、磁場発生空間25内の磁場を制御することにより、磁場発生空間25を通る荷電粒子の運動を制御できる。ヨーク基部20およびヨーク腕部21からなるヨークは、磁場発生空間25を荷電粒子が通過する際の平面(軌道平面)の磁場強度の調整、および、電磁石装置10外への磁場漏洩の抑制のために設けられている。ヨークは、コイル1の一部を取り囲むように配置されている。また、ヨークは、磁場を増大させ、磁路を形成する機能も有する。上述のように、荷電粒子加速装置100(図1)や蓄積リング等の高エネルギー物理装置に適用される電磁石装置10は、高磁場が必要だからである。なお本明細書では、ヨークをヨーク基部20およびヨーク腕部21とに分けている。しかし、これは説明の便宜のためであるので、厳密にどのように分けるかは特に問題ではない。本明細書では一例として図2に示すように分けている。
【0017】
非磁性層22は、非磁性体の層であり、例えば空気や、ステンレス材等の加工が必要である非磁性材料の層である。非磁性層22は、磁路の磁性抵抗を調整するために設けられている。非磁性層22は、ヨーク腕部21と磁極23の間に設けられ、磁極23の上面と、その面に対向するヨーク腕部21の下面の形状に応じて加工され、その位置に挿入される。結果的に、非磁性層22は磁極23を支持するためにも機能する。
【0018】
非磁性層22部分の磁性抵抗は、非磁性層22の厚さが大きいほど大きくなる。上述のように、非磁性層22の厚さは、適宜加工された磁極23の上面とヨーク腕部21の下面の形状に応じて規定される。磁極23の上面とヨーク腕部21の下面が平行な平面であれば非磁性層22も一定の厚さを有する平面である。一方磁極23の上面とヨーク腕部21の下面が平行でない場合には、非磁性層22は位置によって厚さが異なる。以下の説明では、非磁性層22は一定の厚さを有する平面状の層とする。
【0019】
磁極23は、非磁性層22により支持されており、磁場発生空間25に磁場を発生するために設けられている。例えば、磁場は上側の磁極23から下側の磁極へ向かう方向に発生する。1つの磁極23から出た磁束は磁場発生空間25を通って下側の磁極に入り、ヨークを通って元の上側の磁極23に戻る。
【0020】
次に非磁性層部シム24を説明する。非磁性層部シム24は、直方体形状の磁性体(例えば鉄)で形成されている。非磁性層部シム24を加工に簡便な直方体形状とすることで、加工コストを低減できる。非磁性層部シム24は、磁極23のx軸方向の端部において、z軸方向にわたって設けられている。上述のように、非磁性層部シム24を設けることにより、磁場発生空間25におけるx方向(図3)の磁場分布を補正し、磁場発生空間25の磁場均一度を向上させることができる。
【0021】
非磁性層部シム24により磁場発生空間25の磁場分布を補正できる理由は、以下のとおりである。まず非磁性層部シム24を設けない場合には、磁極23の中心部から両端部に向かって、磁場強度は低下していく。すなわち磁場発生空間25の磁場分布は均一ではない。そこで磁極23のx軸方向の両端部に非磁性層部シム24を設けることにより、磁極23の両端部では、ヨーク腕部21との磁気抵抗が小さくなり、磁極23の中心部と比較して磁場強度を増強できる。よって磁極23の両端部に向かって低下していく磁場強度を補正できる。
【0022】
また非磁性層シム24を磁極23の非磁性層22側の位置、すなわち磁極23が磁場発生空間25に対向する側と反対側の位置に設けたことにより、磁場分布を広範囲にわたって緩やかに変化するように補正できる。非磁性層部シム24が磁場発生空間25に直接対向しないので、磁場強度を増強する効果が弱められるからである。なお磁場発生空間25に直接対向する磁極23の位置に非磁性層部シム24を配置した場合には、磁場発生空間25の中心位置から磁極23の端部へと急激に磁場分布が大きくなり、均一度がばらついてしまう。
【0023】
図4は、磁場発生空間25(図1)の磁場分布を示すグラフである。グラフの横軸の「位置」は、所定の基準位置からのx軸方向(図3)の距離を示す。縦軸は、磁場発生空間25の中心(約1000mmの位置)における磁場強度に対する比を表す。この例による電磁石装置10では、磁極23(図3)の間隔は46mmである。
【0024】
グラフ41で示すように、本発明の電磁石装置10では、磁場分布は概ね矩形状である。よって、磁場強度の比が所定の範囲(仕様磁場均一度範囲)R内に入っている幅(均一度達成範囲)Lが広い。一方グラフ42で示すように、従来の電磁石装置では、磁場分布は概ね上に凸の半円状である。よって、磁場強度が仕様磁場均一度範囲R内に入っている均一度達成範囲Lが、グラフ41より狭い。グラフ42から明らかなように、従来の電磁石装置では、磁極間隔より広範囲で所定の磁場均一度を達成できていないことが理解される。
【0025】
図5は、電磁石装置10のy−z平面(図2の(a))による断面図である。この図では、磁場発生空間25に対向する磁極23の幅Aとヨーク基部20の幅Bとの比は、4:1である。ヨーク基部20の幅Bが磁極23の幅Aの1/4以下になると、x軸方向(図の奥行き方向)の磁場強度の変化は、磁極23端部に向かって大きく低下する。よってヨーク基部20の幅が磁極23の幅の1/4以下である場合には特に、上述の位置に非磁性層部シム24を設けることは有効である。
【0026】
図6は、磁極材料の比透磁率曲線を示すグラフである。図では、起磁力1(Oe)以下の部分は示されていないが、起磁力が1(Oe)以下になると一般に透磁率は低下する。この値は、磁場発生空間25の磁場強度が1000ガウス(Gauss)以下に相当する。このとき、磁極23やヨーク腕部21の磁気抵抗は大きくなり、x軸方向(図2の(a))の磁場分布の誤差も大きくなる。よって、電磁石装置10が発生する磁場強度が1000ガウス以下である場合には特に、上述の位置に非磁性層部シム24を設けることは有用である。
【0027】
以上説明したように、図2の本発明の電磁石装置10によれば、磁場均一度が向上し、所定の磁場分布を達成できる。上述の説明では、非磁性層部シム24の形状は、加工に簡便で加工コストを低減できることから直方体形状であるとした。しかし、x軸方向(図3)の磁場分布を補正できるのであれば、直方体形状に限られず、任意の形状であってもよい。さらに非磁性層部シム24を、非磁性層22に面するヨーク腕部21の面に設けてもよい。この場合も非磁性層部シム24が磁場発生空間25に直接対向しないので、磁場強度を増強する効果が弱められ、磁場分布を広範囲にわたって緩やかに変化するように補正できる。なお非磁性層部シム24を設ける位置は、非磁性層22に面する磁極23上面、または非磁性層22に面するヨーク腕部21下面であることから、結果的に非磁性層22内に設ければよいといえる。
【0028】
磁極23またはヨーク腕部21の非磁性層22部に面した面を加工して、非磁性層部シム24と同等の機能を与えてもよい。具体的にはx軸方向の磁極23端部において、磁極23が非磁性層に面する側に直方体形状に突起した凸部を設ければよい。または磁極23の端部近傍の、非磁性層22に面する側のヨーク腕部21に、直方体形状で突起した凸部を設けてもよい。このようにして磁極23の端部近傍の磁性体の量を磁極23の中心部より増やすことで、磁場強度を増強でき磁場分布を補正できる。
【0029】
また非磁性層22の厚さを、ヨーク基部20に近いほど大きく、離れるほど小さくなるように、例えば直線的に傾斜させて形成してもよい。これにより非磁性層22部分の磁性抵抗は、ヨークの外側よりも内側の方が大きくなる。一方、ヨーク内の磁性抵抗はヨーク内の磁路が短いほど小さいので、外側よりも内側の方が小さい。したがって、非磁性層22部分の厚さを調整することで、ヨークの比較的内側であっても比較的外側であっても、z軸方向(図2)については磁路全体ではほぼ同じ磁性抵抗を持たせることができる。これを非磁性層部シム24とともに具備した電磁石装置であれば、x軸方向とz軸方向(図2)の両方において、均一な磁場を得ることができる。すなわちx−z平面に平行な磁場発生空間25全体において均一な磁場を得ることができる。
【0030】
なお非磁性層22および非磁性層部シム24は、それぞれ磁場発生空間25に関して対称な位置に複数設けてもよいし、磁場発生空間25の一方に設けてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、コの字型を呈する側面側から見た奥行き方向に関して、磁極の端部近傍の磁性体の量を、磁極の中心部の磁性体の量よりも多くした。これにより、その方向に関して電磁石両端部で発生する磁場強度の低下を、精度よく、かつ、広範囲に補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の荷電粒子加速装置100を示す。
【図2】 (a)は、電磁石装置10の斜視断面図である。(b)は、(a)で説明した電磁石装置10の外観の構成を示す斜視図である。
【図3】 ヨーク基部20に平行で、かつヨーク腕部21に垂直な平面(x−y平面)による、電磁石装置10の断面図である。
【図4】 磁場発生空間25(図1)の磁場分布を示すグラフである。
【図5】 電磁石装置10のy−z平面(図2の(a))による断面図である。
【図6】 磁極材料の比透磁率曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
10 電磁石装置、 12 出射装置、 14 高周波加速装置、 16 真空ダクト、 18 取出装置、 20 ヨーク基部、 21 ヨーク腕部、 22 非磁性層、 23 磁極、 24 非磁性層部シム、 25 磁場発生空間

Claims (12)

  1. 対向する2つの磁極と、
    磁路を形成するヨークであって、対向する2つのヨーク腕部、および、該2つのヨーク腕部の各々を接続するヨーク基部を有するコの字型のヨークと、
    少なくとも一方の磁極とヨーク腕部との間に設けられた非磁性層と、
    磁極を励磁するコイルと
    から構成される電磁石装置において、
    前記コの字型を呈する側面側から見た奥行き方向に関して、前記磁極の端部近傍の磁性体の量が、前記磁極の中心部の磁性体の量よりも多い、電磁石装置。
  2. 前記磁極の端部近傍に位置する前記非磁性層に磁性体を設けることにより、前記コの字型を呈する側面側から見た奥行き方向に関して、前記磁極の端部近傍の磁性体の量を前記磁極の中心部の磁性体の量よりも多くした、請求項1に記載の電磁石装置。
  3. 前記非磁性層に面する側の前記磁極の端部に凸部を設けることにより、前記コの字型を呈する側面側から見た奥行き方向に関して、前記磁極の端部近傍の磁性体の量を前記磁極の中心部の磁性体の量よりも多くした、請求項1に記載の電磁石装置。
  4. 前記磁極の端部近傍の、前記非磁性層に面する側の前記ヨーク腕部に凸部を設けることにより、前記コの字型を呈する側面側から見た奥行き方向に関して、前記磁極の端部近傍の磁性体の量を前記磁極の中心部の磁性体の量よりも多くした、請求項1に記載の電磁石装置。
  5. 前記磁性体は直方体形状である、請求項2に記載の電磁石装置。
  6. 前記磁性体は、前記磁極の端部に沿って設けられている、請求項5に記載の電磁石装置。
  7. 前記凸部は、直方体形状で突起した部分である、請求項3または4に記載の電磁石装置。
  8. 前記ヨーク腕部から前記ヨーク基部へ向かう方向に関して、前記ヨーク基部の幅が、前記磁極の幅の1/4以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の電磁石装置。
  9. 磁場強度が1000ガウス以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の電磁石装置。
  10. 前記非磁性層の厚さは、前記ヨーク腕部から前記ヨーク基部へ向かう方向に関して、ヨーク基部からの距離に応じて変化しており、磁路の磁気抵抗の大きさを均一にする、請求項1〜9のいずれかに記載の電磁石装置。
  11. 前記非磁性層の厚さは、前記ヨーク基部からの距離に応じて減少する、請求項10に記載の電磁石装置。
  12. 荷電粒子を入射する入射装置と
    入射装置が入射した荷電粒子にエネルギーを与えて加速させる加速装置と、
    加速装置により加速された荷電粒子を偏向する、請求項1〜11のいずれかに記載の電磁石装置と、
    偏向された荷電粒子を取り出す取出装置と
    を備えた、荷電粒子加速装置。
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