JP4570373B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池素子を配列して形成された太陽電池モジュールに関し、発電効率を高めた太陽電池モジュールに関する。
現在、太陽電池の主流製品は、結晶Si太陽電池素子を組み込んだ結晶Si系太陽電池モジュールである。この太陽電池モジュールでは、複数の結晶Si太陽電池素子を直列あるいは並列接続した構造をとっており、接続に用いる配線部材としては銅箔が一般的である。
ここで、P型結晶Si太陽電池素子の場合を例にとって説明する。図4は一般的な太陽電池素子の構造であり、図4(a)は断面構造図、図4(b)は表面(受光面)から見た平面図、図4(c)は裏面から見た平面図である。
図4(a)に示すように、太陽電池素子1は、p型領域であるp型バルク領域2とn型領域である逆導電型拡散領域3によってpn接合が形成されている。そして、逆導電型拡散領域3の表面には、反射防止膜4と表面電極5が設けられており、p型バルク領域2の側には裏面電界層6と裏面電極7が設けられている。
太陽電池素子1の表裏面に形成する表面電極5と裏面電極7は、電極材料をスクリーン印刷法によって基板の表裏面に塗布し焼きつけることによって得る方法が一般的である。
また、図4(b)、図4(c)に示すように、表面電極5は、太陽電池素子1同士を接続するための接続用電極であるバスバー電極5aと集電用電極のフィンガー電極5bとを含んで構成され、裏面電極7は表面電極5と同様に、太陽電池素子1同士を接続するためのバスバー電極7aと集電電極7bとを含んで構成されている。表面電極5および裏面のバスバー電極7aは銀を主成分として形成され、裏面の集電電極7bはアルミニウムを主成分として形成されるのが一般的である。図4(c)では裏面の集電電極7bを裏面の略全面に均一に形成している図を示したが、表面電極5と同様にフィンガー電極を形成しても構わない。
銀を主成分とする接続用電極の表面には、電極を保護し長期信頼性を確保するため、また配線部材との接続をしやすくするために半田層が形成されることが多い。
図5(a)は一般的な太陽電池モジュールの断面構造を示す図であり、図5(b)は受光面側からこの太陽電池モジュールを見た図である。1は太陽電池素子、24は、太陽電池素子同士を電気的に接続する配線部材、25は透明部材、26は裏面保護材、27は表面側充填材、28は裏側充填材、29は出力取出配線、30は端子ボックス、31は枠を示す。
図5(a)に示すようにガラスなどからなる透明部材25、透明のエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などからなる表側充填材27、配線部材24によって隣接した太陽電池素子の表面電極と裏面電極とを交互に接続された複数の太陽電池素子1、EVAなどからなる裏側充填材28、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)や金属箔をポリフッ化ビニル樹脂(PVF)で挟みこんだ裏面保護材26を順次積層して、ラミネータの中で脱気、加熱して押圧することによって一体化させ太陽電池モジュールを完成することができる。その後必要に応じてアルミニウムなどの枠31を周囲にはめ込む。さらに直列接続された複数の素子の最初の素子と最後の素子の電極の一端は出力取出部である端子ボックス30に、出力取出配線29によって接続される。
なお、これらの太陽電池素子1同士を接続する配線部材24としては、通常、厚さ0.1〜0.2mm程度、幅2mm程度の銅箔の全面を半田材料によって被覆したものを、所定の長さに切断し、太陽電池素子1の電極上に半田付けして用いる。
また、裏側充填材28もしくは裏面保護材26の光入射側に散乱反射性を持たせることにより、太陽電池素子1の間に入射する太陽光を散乱反射させることができ、太陽電池モジュールの特性が向上することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。そのため、太陽電池モジュールを光入射側から目視した場合、太陽電池素子1の間は白色を呈していることが多い。
特開2003−234484号公報 特開2001−339089号公報
図5(b)に示すように現状の太陽電池モジュール構造では、少なくとも、配線部材24の一部を光入射側から目視で確認できる。すなわち、太陽電池素子1のバスバー電極5上の配線部材24a、太陽電池素子1間の配線部材24b、24c、さらには素子−端子ボックス間の配線部材24dの一部などに太陽光が入射する。
しかしながら、配線部材24を被覆している半田材料の主成分はPb(鉛)やSn(錫)であるため、入射した太陽光の少なからずは配線部材3に吸収されてしまい、太陽電池モジュール特性向上への寄与量は低いレベルに留まっていた(第1の問題)。
また、図4(a)に示すように、太陽電池素子1は一般的に光をより吸収するように、表面に反射防止膜4を設けており、通常は青から濃紺となるように作製する。また上述のように、太陽電池モジュールの特性向上のため、光入射側から太陽電池モジュールを目視した場合、太陽電池素子1間は白色となっている場合が多い。ここに表面に半田材料を被覆した配線部材24を設けると、配線部材24は金属光沢を有しているため、この金属光沢が製品としてのデザイン性を低めたり、さらには周囲環境との調和性を低めたりする場合もあった(第2の問題)。
ここで第2の問題については、配線部材の表面を着色された樹脂層で被覆することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この発明は配線部材の表面の金属光沢をなくし、太陽電池素子表面の反射防止膜と調和のとれた色に着色した樹脂層で覆うことにより全体として配線部材の目立たない、デザイン性および美観に優れた太陽電池モジュールを提供しようとするものである。
この方法によれば、太陽電池素子と配線部材の色調は調和され、デザイン性および美観に優れたものとなる。しかし、太陽電池素子と配線部材の色調を揃えることにより、この配線部材領域の光反射率は低減され、この配線部材領域に入射した太陽光の大部分はこの配線部材領域で吸収されてしまい、表面コートされた半田材料が露出していた従来の場合よりも、太陽電池モジュール特性向上への寄与は低いものとなってしまうというという問題があった。
本発明は、上記2つの問題に鑑みてなされたものであり、配線部材に入射した光を有効に太陽電池素子の発電に寄与させるとともに、周囲との環境の調和および製品としてのデザイン性を高めることを図った高特性の太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる太陽電池モジュールは、受光面を有する平板状の太陽電池モジュールであって、受光面側に配置された透明部材と、前記透明部材の裏面側に、その光入射面を前記透明部材に向けて配列された複数の太陽電池素子と、前記太陽電池素子同士を電気的に接続する配線部材と、を備え、前記配線部材は、導電体である基材と、この基材の少なくとも一部を覆うように設けられ、かつ波長が500nm以上1100nm以下の範囲の光に対して80%以上の反射率を有する白色を呈する樹脂からなる被覆材と、を含むとともに、前記被覆材は、前記受光面側から前記透明部材を介して視認可能な部位に設けられてなる。
また、本発明の請求項2にかかる太陽電池モジュールは、請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記基材は、銅箔とした。
また、本発明の請求項5にかかる太陽電池モジュールは、請求項4に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記樹脂は、熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂とした。
本発明の太陽電池モジュールによれば、受光面を有する平板状の太陽電池モジュールであって、受光面側に配置された透明部材と、前記透明部材の裏面側に、その光入射面を前記透明部材に向けて配列された複数の太陽電池素子と、前記太陽電池素子同士を電気的に接続する配線部材と、を備え、前記配線部材は、導電体である基材と、この基材の少なくとも一部を覆うように設けられ、かつ波長が500nm以上1100nm以下の範囲の光に対して80%以上の反射率を有する材質からなる被覆材と、を含むとともに、前記被覆材は、前記受光面側から前記透明部材を介して視認可能な部位に設けられてなる。
このように、配線部材の表面に特に広い波長域で光反射率の高い材料をコートしたので、発電に寄与可能な波長域の光が配線部材に入射したときに、この被覆材によって有効に反射させることができる。ここで反射された光は太陽電池モジュールの太陽電池素子の光入射面側に配設された透明部材によって、再度反射されて、太陽電池素子内に取り込むことが可能になり、太陽電池モジュールの出力特性を向上させることができる。
また太陽電池素子の高効率化のために、太陽電池素子の表面には反射率を抑えた青から濃紺のダークな色調となる反射防止膜を形成する。また太陽電池モジュールの高効率化のためには、太陽電池素子間は反射率を上げるために白色とする。このとき本発明にかかる太陽電池モジュールでは被覆材を白色とすることから、光入射側から太陽電池モジュールを目視した場合、太陽電池素子のダークな色調と他の部分の白色とで、コントラストのはっきりしたデザイン性に優れた高効率な太陽電池モジュールを提供することが可能になる。また配線部材の金属光沢を抑えることもできるので、周囲との環境調和性についても優れた向上効果を発揮できる。
以下、本発明にかかる太陽電池モジュールの実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
本発明において使用する太陽電池素子1の構造は、図4に示した従来のP型結晶Si太陽電池素子の場合と全く同様である。すなわち、図4(a)に示すように、太陽電池素子1は、p型領域であるp型バルク領域2とn型領域である逆導電型拡散領域3によってpn接合が形成されている。そして、逆導電型拡散領域3の表面には、反射防止膜4と表面電極5が設けられており、p型バルク領域2の側には裏面電界層6と裏面電極7が設けられている。
太陽電池素子1の表裏面に形成する表面電極5と裏面電極7は、電極材料をスクリーン印刷法によって基板の表裏面に塗布し焼きつけることによって得られ、図4(b)、図4(c)に示すように、表面電極5は、太陽電池素子1同士を接続するための接続用電極であるバスバー電極5aと集電用電極のフィンガー電極5bとを含んで構成され、裏面電極7は表面電極5と同様に、太陽電池素子1同士を接続するためのバスバー電極7aと集電電極7bとを含んで構成されている。表面電極5および裏面のバスバー電極7aは銀を主成分として形成され、裏面の集電電極7bはアルミニウムを主成分として形成されるのが一般的である。図4(c)では裏面の集電電極7bを裏面の略全面に均一に形成している図を示したが、表面電極5と同様にフィンガー電極を形成しても構わない。
銀を主成分とする接続用電極の表面には、電極を保護し長期信頼性を確保するため、また配線部材との接続をしやすくするために半田層が形成されることが多い。
図3に、本発明にかかる太陽電池モジュールの断面構造を示す。基本的な構造は、図5に示した従来の太陽電池モジュールの構造と同様である。すなわち、この平板状の太陽電池モジュールの光が入射する受光面側から、ガラスなどからなる透明部材10、透明のエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)などからなる表側充填材11、配線部材8によって隣接した太陽電池素子の表面電極と裏面電極とを交互に接続された複数の太陽電池素子1、EVAなどからなる裏側充填材12、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)や金属箔をポリフッ化ビニル樹脂(PVF)で挟みこんだ裏面保護材13を順次積層して、ラミネータの中で脱気、加熱して押圧することによって一体化させ太陽電池モジュールを完成することができる。その後必要に応じてアルミニウムなどの枠(不図示)を周囲にはめ込む。
このように、複数の太陽電池素子1は、太陽電池モジュールの内側に、その光入射面を透明部材10に向けて配列され、太陽電池素子1同士が直列あるいは並列となるように配線部材8によって電気的に接続され、さらに接続された複数の太陽電池素子の、最初の素子と最後の素子の電極のそれぞれの端部は出力取出部である端子ボックス15に、出力取出配線14によって接続され、外部回路などの負荷(不図示)に電力を供給する。
ここで本発明の太陽電池モジュールにかかる配線部材の構成について、図1、図2を用いてより詳しく説明する。
図2は、図3に示した本発明の太陽電池モジュールを受光面側から見た平面図であり、図2(a)は太陽電池モジュール全体、図2(b)は、太陽電池モジュールの内部の太陽電池素子二枚とそれぞれに接続された配線部材である。
図2に示すように、枠16によって保持された太陽電池モジュールは、その受光面側から、透明部材10(透明のため不図示)を介して、太陽電池素子1および配線部材8の一部が視認できる状態で配置されている。本発明の太陽電池モジュールにかかる配線部材8は、この図2で視認可能な部位(ハッチング部)に、波長が500nm以上1100nm以下の範囲の光に対して80%以上の反射率を有する材質からなる被覆材が設けられている。この構造についてさらに詳しく説明する。
図1に本発明の太陽電池モジュールにかかる配線部材の断面構造を示す。図1(a)は、図2(b)のB−B方向における断面構造図であり、図1(b)は、図1(a)のA部の拡大断面構造図である。
図1(a)に示すように、太陽電池モジュールの受光面側に配置された透明部材10の内側に、光入射面を透明部材10に向けて配列された複数の太陽電池素子1は、この太陽電池素子1同士を電気的に接続する配線部材8を備えている。そして、この配線部材8の太陽電池モジュールの受光面側から透明部材10を介して視認可能な部位、すなわち図2におけるハッチング部であり、図1(a)において太線とした箇所には、上述の被覆材が設けられている。
配線部材8の断面構造は、図1(b)に示すように、導電体である基材8aと基材8aの少なくとも一部を覆うように設けられた被覆材8bを含むように構成されている。この被覆材8bは、波長が500nm以上1100nm以下の範囲の光に対して80%以上の反射率を有する材質からなる。基材8aは半田9によって太陽電池素子1上の表面電極5と接続されている。なお、半田9が基材8aの上下両側にある場合(すなわち基材8aと被覆材8bの間にもある場合)でも本発明の効果が得られることには変わりがない。
このように配線部材8の少なくとも一部を覆うように設けた被覆材8bの反射率を波長が500nm以上1100nm以下の範囲の光に対して80%以上としたことにより、発電に寄与可能な波長域の光が配線部材8に入射したときに、この被覆材8bによって有効に反射させることができる。ここで反射された光は太陽電池モジュールの太陽電池素子1の光入射面側に配設された透明部材10によって、再度反射されて、太陽電池素子1内に取り込むことが可能になる。よって太陽電池モジュールの出力特性を向上させることができるようになる。
なお、被覆材8bの反射率が、上記の範囲を満たしているかどうかは、分光反射率測定によって、判定することができる。分光反射率測定は、例えばハロゲン光やキセノン光を光源として単色光を波長スキャンして測定材料に入射させ、その反射光を積分球などで捕獲して受光部に導き、各波長に対する入射光量に対する受光光量を算出すればよい。
基材8aは、金属などの導電体であれば特に種類を問わず、使用することが可能であるが、配線部材8の目的から、電気抵抗が低い材料であることが望ましく、金、銀、銅、白金などの貴金属の箔を好適に用いることができる。中でも、材料のコストや、比較的柔軟性のある材料であることから、銅箔を使うことが更に望ましく、例えば、厚さ0.1〜0.2mm程度、幅2mm程度の銅箔を所定の長さに切断して用いることができる。
また、反射率を波長が500nm以上1100nm以下の範囲の光に対して80%以上である被覆材8bを構成する材料の参考例としては、AgもしくはAlを主成分とするコーティング層を用いることができる。
被覆材8bの参考例として、AgもしくはAlを主成分とするコーティング層を用いる場合は、例えば、スパッタ、蒸着、メッキ、塗布、貼りつけなどの方法を用いて、配線部材8の表面に形成することができる。AgもしくはAlを主成分とするコーティング層の厚さとしては平均0.01μm〜1μm程度とすればよく、例えば、スパッタの場合は放電パワーや処理時間によって所望の厚みとすることができる。ここでコーティング層の厚さが平均0.01μmよりも薄い場合は膜厚ムラなどによって所望の反射率が得られない部分が生じやすい。また、コーティング層の厚さが平均1μmよりも厚い場合は、コーティング層と配線部材との熱膨張係数差に起因した膜剥がれが生じやすくなる問題がある。
なお、AgおよびAlは太陽電池素子の感度波長の全領域にわたって反射率が高いので、これを主成分とする被覆材8bは比較的容易に上述の範囲内とすることができ、太陽電池モジュールの出力特性を有効に向上させることができる。
また、AgおよびAlは、その性質上、多少金属光沢は残存するものの半田に比せば外観上白色系に視認されることから、太陽電池モジュールの特性向上のため太陽電池素子1間を白色としている場合に光入射側から太陽電池モジュールを目視したとき、太陽電池素子1以外の部分との色調を揃えることができる。すなわち、太陽電池素子1のダークな色調と他の部分の白色とのコントラストがはっきりした、デザイン性のある高効率な太陽電池モジュールを提供することが可能になる。
また被覆材8bである白色を呈する樹脂は、チタニアなどの白色の顔料を混ぜた半田レジスト、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラニン樹脂、ポリエステル樹脂、あるいはシリコン樹脂などの熱硬化型樹脂や光硬化型樹脂などを使用することが可能である。白色を呈する樹脂の厚さとしては1μm以上とすればよく、ダレなどにより太陽電池素子の受光面を遮らない程度の厚みであればよい。
また白色を呈する樹脂を被覆材8bとすれば、太陽電池モジュールの特性向上のため太陽電池素子1間を白色としている場合に光入射側から太陽電池モジュールを目視したとき、太陽電池素子1以外の部分との色調を揃えることができる。すなわち、光入射側から太陽電池モジュールを目視した場合、太陽電池素子1のダークな色調と他の部分の白色とのコントラストがはっきりした、デザイン性のある高効率な太陽電池モジュールを提供することが可能になる。さらにこの場合は、その性質上、金属光沢を完全に回避できるので、金属光沢が原因で周囲環境と調和しないという問題も回避することができる。
なお白色を呈する樹脂を用いて被覆材8bを形成すれば、熱硬化型樹脂もしくは光硬化型樹脂を使用することにより、太陽電池モジュールを形成する際のラミネートにより加熱されても、樹脂は配線部材8の表面に留まり、本発明の効果を損なうことがない。さらに熱によって流動するなどして配線部材8の表面以外の部分を覆い、太陽電池素子の受光面積を減らすという問題が発生することもない。
このような被覆材8bは、表面に被覆材8bが形成された配線部材8を太陽電池素子の表面やその他の配線に使用することも可能であるし、配線終了後に被覆材8bで被覆しても構わない。
なお、本発明の実施形態は上述の例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることはもちろんである。
例えば、上述では、被覆材8bを基材8a上に直接設けた例によって説明したが、これに限るものではなく、例えば、基材8aを半田で覆い、従来と同様の方法で配線部材8を太陽電池素子に接続した後に、その表面に被覆材8bを被覆してもよい。この構成によれば、本発明の効果を奏することができるだけなく、半田が形成されていることから、基材8aを保護し長期信頼性を確保することができる。
さらに、上述の図1の説明では、配線部材8において、太陽電池素子1の電極上および隣り合った太陽電池素子1の素子間に被覆材8bを設けた例によって説明したが、これに限るものではなく、太陽電池素子1同士を配線部材8によって接続した一列の太陽電池素子群を、太陽電池モジュール内部の別の列の太陽電池素子群と直列もしくは並列に接続するのに用いられる配線部材や、太陽電池素子−端子ボックス間の配線部材の一部などにおいて、本発明の配線部材構造を設けてもよい。
また、上述の説明では、太陽電池素子を直列接続した例について述べたが、並列接続を行う場合でも本発明は適用可能である。
さらに、上述の説明では、結晶Si太陽電池を用いた結晶系Si太陽電池モジュールを例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限る必要はなく、非晶質Siや微結晶Siあるいはナノ結晶Si系材料を太陽電池材料に用いたSi系太陽電池モジュール一般に適用可能である。またSi系に限る必要もなく、化合物系や有機系材料など半導体材料一般を太陽電池材料に用いた太陽電池モジュール一般に適用可能である。
以下、上述の実施形態によって作製した結晶Si系の太陽電池モジュールにおける実施例について説明する。
太陽電池素子1は、キャスト法で製造された150mm×155mmサイズの多結晶Si基板を素子化したものを用い、図4に示す構造とした。なお、表面電極5のバスバー電極5aの寸法は、長さ147.6mm・幅2.5mmである。
それぞれの太陽電池素子1同士を電気的に接続する配線部材8は、基材8aとして、厚さ160μm・幅2mmの銅箔を用い、厚さ30μmの半田層をコートした構造とした。
本発明の配線部材8として、これらの銅箔の基材8aに、被覆材8bとして、(1)Agコーティング(スパッタ法・厚さ0.1μm)、(2)Alコーティング(スパッタ法・厚さ0.1μm)、(3)白色樹脂コーティング(チタニア10wt%含有の熱硬化性エポキシ樹脂を塗布形成・厚さ20μm)の三種類を形成したものを準備した。比較として、被覆材8bを設けない半田層のみの従来構造のものも準備した。
ここで、図6に、上述の構成による配線部材について、本発明の参考例の構成であるAgコーティング、Alコーティング、本発明の実施例の構成である白色樹脂コーティングと、従来の構成である一般的な鉛半田層を設けたものとの四種類における空気中での分光反射率を示す。図から明らかなように本発明の構成を有する配線部材は、従来の構成に比べて、結晶Si太陽電池の感度波長域(400nm〜1200nm)全域に渡って、80%以上の光反射率を有しており、本発明の構成となっていることを確認した。
太陽電池モジュールは、図3に示した構造により、透明部材10は3.5mm厚のガラスとして、透明なEVAを表側充填材11、白色のEVAを裏側充填材12に用いて、作製した。なお、太陽電池素子1は、縦6枚・横6枚で配列し、各太陽電池素子は直列に接続配線した(36直列構造)。なお、配線部材としては、上述の本発明にかかる配線部材を用いたものと、従来の配線部材を用いたものの大別二種類を作製した。表1に実験結果を示す。
Figure 0004570373
表1より、本発明の構成による配線部材を有する各試料では、従来の構成による試料よりも効率が高くなり、本発明の効果が明らかとなった。すなわち配線部材8の表面に本発明にかかる被覆材8bを設けたことにより、反射率が80%以上となった配線部材8の表面での光吸収が減り、反射した光が太陽電池素子の光入射面に再入射して光発電量が向上したものと考えられる。
また、被覆材8bを設けた本発明の参考例および実施例の構成による配線部材8を用いた太陽電池モジュールは、いずれの材料により形成した場合も、白色を呈しており、太陽電池素子間の白色に対して、太陽電池素子以外の部分との色調の揃ったものであったが、従来の配線部材を用いたものは、配線部材8の色調が太陽電池素子1、太陽電池素子1間とも色調がミスマッチであり、デザイン性に欠けるものであった。
次に表2に、素子間接続部と素子−端子ボックス接続部の配線部材8に本発明を適用した効果について調べた実験結果を示す。なお、素子部の配線部材8の被覆材8bとしてはAgコーティング層に統一した。
Figure 0004570373
表2より、本発明の構成による配線部材を有する各試料では、従来の構成による試料よりも効率が高くなり、本発明の効果が明らかとなった。素子間の配線部材、素子−端子ボックス接続部の配線部材のいずれを本発明の構成とした場合にも本発明の効果を確認することができた。
本発明の太陽電池モジュールにかかる配線部材の断面構造図であり、(a)は、図2(b)のB−B方向における断面構造図であり、(b)は、(a)のA部の拡大断面構造図である。 本発明の太陽電池モジュールを受光面側から見た平面図であり、(a)は太陽電池モジュール全体、(b)は、太陽電池モジュールの内部の太陽電池素子二枚とそれぞれに接続された配線部材である。 本発明にかかる太陽電池モジュールの断面構造図である。 一般的な太陽電池素子の構造であり、(a)は断面構造図、(b)は表面(受光面)から見た平面図、(c)は裏面から見た平面図である。 (a)は一般的な太陽電池モジュールの断面構造図であり、(b)は受光面側からこの太陽電池モジュールを見た平面図である。 配線部材について、空気中での分光反射率を本発明の参考例および実施例の構成と、従来の構成とについて比較したグラフである。
符号の説明
1:太陽電池素子
2:p型バルク領域
3:逆導電型拡散領域
4:反射防止膜
5:表面電極
5a:バスバー電極
5b:フィンガー電極
6:裏面電界層
7:裏面電極
7a:バスバー電極
7b:集電電極
8:配線部材
8a:基材
8b:被覆材
9:半田
10:透明部材
11:表側充填材
12:裏側充填材
13:裏面保護材
14:出力取出配線
15:端子ボックス
16:枠
24:配線部材
24a〜24d:配線部材
25:透明部材
26:裏面保護材
27:表側充填材
28:裏側充填材
29:出力取出配線
30:端子ボックス
31:枠

Claims (3)

  1. 受光面を有する平板状の太陽電池モジュールであって、受光面側に配置された透明部材と、前記透明部材の裏面側に、その光入射面を前記透明部材に向けて配列された複数の太陽電池素子と、前記太陽電池素子同士を電気的に接続する配線部材と、を備え、前記配線部材は、導電体である基材と、この基材の少なくとも一部を覆うように設けられ、かつ波長が500nm以上1100nm以下の範囲の光に対して80%以上の反射率を有する白色を呈する樹脂からなる被覆材と、を含むとともに、前記被覆材は、前記受光面側から前記透明部材を介して視認可能な部位に設けられてなる太陽電池モジュール。
  2. 前記基材は、銅箔である請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記樹脂は、熱硬化性樹脂もしくは光硬化性樹脂である請求項に記載の太陽電池モジュール。
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