JP4570137B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置とそこに設置される定着装置とに関し、特に、電磁誘導加熱方式を用いた定着装置及び画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、装置の立ち上がり時間を低減して省エネルギー化することを目的とした、電磁誘導加熱方式による定着装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1等において、電磁誘導加熱方式の定着装置は、主として、支持ローラ(加熱ローラ)、定着補助ローラ(定着ローラ)、支持ローラと定着補助ローラとによって張架された定着ベルト(耐熱性ベルト)、支持ローラに定着ベルトを介して対向する磁束発生手段、定着補助ローラに定着ベルトを介して対向する加圧ローラ等で構成される。磁束発生手段は、幅方向(記録媒体の搬送方向に直交する方向である。)に延設されたコイル部や、コイル部に対向するコア部(励磁コイルコア)等で構成される。
そして、定着ベルトは、磁束発生手段との対向位置で加熱される。加熱された定着ベルトは、定着補助ローラ及び加圧ローラの位置に搬送される記録媒体上のトナー像を加熱して定着する。詳しくは、コイル部に高周波の交番電流を流すことで、コイル部の周囲に磁界が形成されて、支持ローラ表面に渦電流が生じる。支持ローラに渦電流が生じると、支持ローラ自身の電気抵抗によってジュール熱が発生する。このジュール熱によって、支持ローラに巻装された定着ベルトが加熱される。
このような電磁誘導加熱方式を用いた定着装置は、少ないエネルギー消費で短い立ち上げ時間にて、定着ベルトの表面温度(定着温度)を所望の温度まで昇温できることが知られている。
一方、特許文献2や特許文献3等には、電磁誘導加熱方式を用いた定着装置であって、定着ローラ(加熱媒体)における非通紙領域の昇温を抑制することを目的として、定着ローラに内設した磁束発生手段(誘導コイル)から発生される磁束の一部を遮蔽する磁束遮蔽手段を設ける技術が開示されている。
詳しくは、磁束遮蔽手段は、定着ローラにおける通紙領域に応じてその位置を変化させて、磁束を遮蔽する範囲を可変する。この技術は、定着ローラに届く磁束を非通紙領域において遮蔽して、非通紙領域における昇温を抑止することを目的としたものである。
特開2002−123106号公報 特開平10−74009号公報 特開2002−83676号公報
上述した従来の技術は、幅方向サイズの短い記録媒体を連続的に定着した場合等に生じる、加熱部材(又は定着部材)の幅方向両端部における温度上昇を確実に抑止することができなかった。
詳しくは、次の通りである。
一般的な画像形成装置は、幅方向のサイズが異なる数種類の記録媒体に対して、画像形成ができるように構成されている。ここで、幅方向サイズの異なる記録媒体とは、JIS寸法のA列やB列における種々の定形サイズの記録媒体の他に、不定形サイズの記録媒体も含まれる。また、同一サイズ(例えば、A4サイズである。)の記録媒体であっても、長手方向を搬送方向にした場合と、短手方向(長手方向に直交する方向である。)を搬送方向にした場合とでは、幅方向サイズの異なる記録媒体を扱っていることになる。
このような幅方向サイズの異なる記録媒体を定着装置で定着する場合には、記録媒体の幅方向サイズに応じて、定着ベルトの幅方向の温度分布が変動して、温度ムラが生じてしまうことがあった。例えば、幅方向サイズの小さな記録媒体を通紙して定着する場合には、その記録媒体の幅方向サイズに対応する定着ベルトの位置(通紙領域である。)では熱が多く奪われて、その他の位置(非通紙領域である。)に比べて定着温度が低くなる。このような現象は、幅方向サイズの小さな記録媒体を連続的に通紙するような場合に、特に顕著になる。
したがって、定着ベルトの幅方向中央部の定着温度を基準として定着ベルトの幅方向全域の定着温度を制御しようとすると、定着ベルトの幅方向中央部の定着温度は所望の温度に制御できるものの、幅方向両端部の定着温度が上昇してしまうことになる。このように、定着ベルトの幅方向両端部の定着温度が上昇した状態で、幅方向サイズの大きな記録媒体を定着すると、温度上昇位置に対応した記録媒体上にホットオフセットが発生してしまう。さらに、幅方向両端部の定着温度が定着ベルトの耐熱温度を超えた場合には、定着ベルトに熱的破損が生じてしまうことも考えられる。
これに対して、定着ベルトの幅方向両端部の定着温度を基準として定着ベルトの幅方向全域の定着温度を制御しようとすると、定着ベルトの幅方向両端部の定着温度は所望の温度に制御できるものの、幅方向中央部の定着温度が下降してしまうことになる。このように、定着ベルトの幅方向中央部の定着温度が下降した状態で記録媒体を定着すると、温度下降位置に対応した記録媒体上に定着不良やコールドオフセットが発生してしまう。
このような問題を解決するために、上述の特許文献2や特許文献3等では、記録媒体のサイズに応じて磁束遮蔽手段の位置を変化させて非通紙領域における磁束を遮蔽しているので、幅方向サイズが小さな記録媒体を連続的に通紙する場合であっても非通紙領域の温度上昇を抑止する効果がある程度期待できる。
しかし、本願発明者は、研究を重ねた結果、次の事項を知るに至った。
記録媒体のサイズに応じて磁束遮蔽手段の位置を変化させて非通紙領域における磁束を遮蔽しても、幅方向サイズが小さな記録媒体を連続的に通紙する場合に、加熱部材(又は定着部材)における通紙領域の熱が非通紙領域に徐々に伝熱されて非通紙領域の温度上昇が生じてしまう。すなわち、通紙時間(加熱時間)が増加するのにともない、積極的に加熱される通紙領域(加熱範囲)から加熱を予定していない非通紙領域(非加熱範囲)に伝熱されて、非通紙領域における温度上昇が生じてしまう。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、加熱部材や定着部材の幅方向両端における温度上昇を確実に抑止することができる、定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、トナー像を記録媒体に定着させる定着装置であって、磁束を発生させる磁束発生手段と、前記磁束によって誘導加熱される加熱部材と、前記加熱部材に作用する前記磁束を幅方向の所定の調整範囲について低下させる磁束遮蔽部材と、前記磁束遮蔽部材を回転駆動して前記調整範囲を可変することで前記加熱部材における加熱範囲を可変する可変手段と、前記加熱部材に対応する前記記録媒体の幅方向の範囲を検知する検知手段と、を備え、前記可変手段は、前記検知手段によって検知された前記幅方向の範囲に基づいて、当該幅方向の範囲に対して一定の幅分だけ前記加熱範囲が小さくなるように前記磁束遮蔽部材を駆動制御するものである。
また、請求項2記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項1に記載の発明において、前記可変手段は、前記幅方向の範囲内に前記加熱範囲が含まれるように前記磁束遮蔽部材を駆動制御するものである。
また、請求項3記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記検知手段を、前記記録媒体のサイズを検知するサイズ検知センサとしたものである。
また、請求項4記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記調整範囲は、前記検知手段で検知された前記幅方向の範囲の外側の範囲を含むものである。
また、請求項5記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記磁束発生手段は、前記加熱部材に対向するように幅方向に延設されたコイル部と、前記加熱部材を介して前記コイル部に対向する内部コアと、を備え、前記磁束遮蔽部材は、前記コイル部と前記内部コアとの間に配設されたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項5に記載の発明において、前記磁束遮蔽部材は、前記コイル部に対向する前記内部コアの外周を覆う範囲を連続的又は段階的に増減できるように形成されたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項6に記載の発明において、前記可変手段を、前記内部コアの外周を覆う範囲を連続的又は段階的に増減するように前記磁束遮蔽部材を駆動する手段としたものである。
また、請求項8記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項5〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記磁束発生手段は、前記加熱部材に対向しない側で前記コイル部に対向するとともにセンターコアを有するコア部を備え、前記磁束遮蔽部材は、前記センターコアに対向する前記内部コアの外周を覆うものである。
また、請求項9記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記加熱部材は、トナー像を溶融する定着部材を加熱するものである。
また、請求項10記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項9に記載の発明において、前記定着部材は、定着ベルトであって、前記加熱部材は、定着補助ローラとともに前記定着ベルトを張架する支持ローラであって、前記磁束発生手段は、前記定着ベルトに対向するように配設されたものである。
また、請求項11記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項10に記載の発明において、前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたものである。
また、請求項12記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項1〜請求項11のいずれかに記載の発明において、前記加熱部材を、トナー像を溶融する定着部材としたものである。
また、請求項13記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項12に記載の発明において、前記定着部材は、定着ベルトであって、前記磁束発生手段は、前記定着ベルトに対向するように配設されたものである。
また、請求項14記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項13に記載の発明において、前記定着ベルトは、支持ローラと定着補助ローラとに張架され、前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたものである。
また、請求項15記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項12に記載の発明において、前記定着部材は、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに当接する定着ローラであって、前記磁束発生手段は、前記定着ローラに対向するように配設されたものである。
また、請求項16記載の発明にかかる定着装置は、トナー像を記録媒体に定着させる定着装置であって、磁束を発生させる磁束発生手段と、前記磁束によって誘導加熱されるとともに、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに当接する定着ローラと、を備え、前記磁束発生手段は、前記定着ローラに対向するように幅方向に延設されたコイル部と、前記定着ローラの周方向に対応する前記コイル部の中央位置に配設されたセンターコアと、を具備し、前記定着ローラに作用する前記磁束を前記センターコアに対向する幅方向の所定の遮蔽範囲について低下させる磁束遮蔽部材と、前記磁束遮蔽部材を回転駆動して前記遮蔽範囲を可変することで前記定着ローラにおける加熱範囲を可変する可変手段と、通紙される記録媒体の幅方向のサイズを検知する検知手段と、をさらに備え、前記可変手段は、前記検知手段によって検知された前記幅方向のサイズに基づいて、当該幅方向のサイズに対して一定の幅分だけ前記加熱範囲が小さくなるように前記磁束遮蔽部材を駆動制御するものである。
また、請求項17記載の発明にかかる定着装置は、上記請求項16に記載の発明において、前記磁束遮蔽部材は、前記遮蔽範囲を段階的に増減できるように段状に形成されたものである。
また、請求項18記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項17のいずれかに記載の定着装置を備えたものである。
本発明は、記録媒体の幅方向範囲よりも加熱範囲が小さくなるように磁束遮蔽部材を駆動制御しているので、加熱範囲から非加熱範囲への伝熱により加熱部材の非通紙領域が温度上昇してしまうことを抑制することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図7にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのレーザープリンタの装置本体、3は画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム18上に照射する露光部、4は装置本体1に着脱自在に設置される作像部としてのプロセスカートリッジ、7は感光体ドラム18上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、10は出力画像が載置される排紙トレイ、11、12は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、13は記録媒体Pを転写部7に搬送するレジストローラ、15は手差し給紙部、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置を示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、露光部3(書込部)から、画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、プロセスカートリッジ4の感光体ドラム18上に向けて発せられる。感光体ドラム18は図中の反時計方向に回転しており、所定の作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム18上に画像情報に対応したトナー像が形成される。
その後、感光体ドラム18上に形成されたトナー像は、転写部7で、レジストローラ13により搬送された記録媒体P上に転写される。
一方、転写部7に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部11、12、15のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、最上段の給紙部11が選択されたものとする。)。なお、複数の給紙部11、12には、それぞれ、異なるサイズの記録媒体Pや、搬送方向の異なる同一サイズの記録媒体Pが、収納されている。
そして、給紙部11に収納された記録媒体Pの最上方の1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。その後、記録媒体Pは、搬送経路Kを通過してレジストローラ13の位置に達する。そして、レジストローラ13の位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム18上に形成されたトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部7に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部7の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した記録媒体Pは、定着ベルトと加圧ローラとの間に送入されて、定着ベルトから受ける熱と加圧ローラから受ける圧力とによってトナー像が定着される。トナー像が定着された記録媒体Pは、定着ベルトと加圧ローラとの間から送出された後に、出力画像として画像形成装置本体1から排出されて、排紙トレイ10上に載置される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置20は、主として、定着補助ローラ21、定着ベルト22、支持ローラ23(加熱ローラ)、誘導加熱部24、加圧ローラ30、サーモパイル37、サーミスタ38、オイル塗布ローラ34、ガイド板35、分離板36等で構成される。
ここで、定着補助ローラ21は、その表面にシリコーンゴム等の弾性層が形成されていて、不図示の駆動部によって図2の反時計方向に回転駆動される。
支持ローラ23は、SUS304等の非磁性材料からなる円筒体であって、図の反時計方向に回転する。支持ローラ23の内部には、フェライト等の強磁性体からなる内部コア28と、内部コア28の外周の一部を覆う磁束遮蔽部材29と、が回転自在に設置されている。内部コア28は、定着ベルト22及び支持ローラ23を介してコイル部25に対向している。内部コア28及び磁束遮蔽部材29の回転駆動は、支持ローラ23の回転駆動とは別におこなわれる。内部コア28及び磁束遮蔽部材29を内設した支持ローラ23の構成・動作については、後で詳しく説明する。
定着部材としての定着ベルト22は、支持ローラ23と定着補助ローラ21とに張架・支持されている。定着ベルト22は、基材上に加熱層、弾性層、離型層が形成された、多層構造の無端ベルトである。
定着ベルト22の基材は、耐熱樹脂材料からなり、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PES(ポリエーテルスルフォン)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、フッ素樹脂等を用いることができる。加熱層としては、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、コバルト、クロム、アルミニウム、金、白金、銀、スズ、パラジウム、これらのうち複数の金属からなる合金、等を用いることができる。弾性層としては、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等を用いることができる。離型層としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(FEP)等のフッ素樹脂、又はこれらの樹脂の混合物等を用いることができる。
なお、本実施の形態1では、定着ベルト22の基材と加熱層とを混成層としている。具体的には、ポリイミドからなる基材中に銀からなる3つの加熱層を間をあけて形成している。そして、その混成層上に弾性層、離型層を順次形成している。
磁束発生手段としての誘導加熱部24は、コイル部25、コア部26、コイルガイド27等で構成される。
ここで、コイル部25は、支持ローラ23に巻装された定着ベルト22の外周面を覆うように、細線を束ねたリッツ線を巻回して幅方向(図2の紙面垂直方向である。)に延設したものである。コイルガイド27は、耐熱性の高い樹脂材料等からなり、コイル部25を保持するとともに、誘導加熱部24のフレームとして機能する。コア部26は、比透磁率が2500程度のフェライト等の強磁性体からなり、センターコア部26aやサイドコア26bが設けられている。コア部26は、幅方向に延設されたコイル部25に対向するように設置される。センターコア26aは、コイル部25の周方向のほぼ中央位置にあって、コイル部25の周囲に形成される磁束の密度が最も大きくなる位置である。コイル部25は、不図示の高周波電源部に接続されていて、高周波電源部から10k〜1MHzの交番電流が印加される。
加圧ローラ30は、アルミニウム、銅、ステンレス等からなる円筒部材上にフッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性層が形成されたものである。加圧ローラ30の弾性層は、肉厚が1〜5mmで、アスカー硬度が20〜50度となるように形成されている。加圧ローラ30は、定着ベルト22を介して定着補助ローラ21に当接している。そして、定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部(定着ニップ部である。)に、記録媒体Pが搬送される。
定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部の入口側には、記録媒体Pの搬送を案内するガイド板35が配設されている。
定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部の出口側には、記録媒体Pの搬送を案内するとともに定着ベルト22に対する記録媒体Pの分離を促進する分離板36が配設されている。
定着ベルト22の外周面の一部には、オイル塗布ローラ34が当接している。オイル塗布ローラ34は、定着ベルト22上にシリコーンオイル等のオイルを供給する。これにより、定着ベルト22上におけるトナー離型性がさらに担保される。なお、オイル塗布ローラ34には、その表面上の汚れを除去するクリーニングローラ33が当接されている。
定着ベルト22の外周面に対向する位置であって、幅方向の中央部(後述する調整範囲とならない位置である。)には、非接触型のサーモパイル37が設置されている。また、定着ベルト22の外周面に当接する位置であって、幅方向の端部(後述する調整範囲となる位置である。)には、接触型のサーミスタ38が設置されている。
そして、サーモパイル37及びサーミスタ38によって、定着ベルト22上の表面温度(定着温度)が検出されて、インバータ回路を備えた誘導加熱部24における出力が調整される。こうして、定着ベルト22上の定着温度が一定に保たれる。
このように構成された定着装置20は、通常時に次のように動作する。
定着補助ローラ21の回転駆動によって、定着ベルト22は図2中の矢印方向に周回するとともに、支持ローラ23も反時計方向に回転して、加圧ローラ30も矢印方向に回転する。定着ベルト22は、誘導加熱部24との対向位置で加熱される。詳しくは、コイル部25に高周波の交番電流を流すことで、コア部26と内部コア28との間に磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このとき、支持ローラ23表面と定着ベルト22の加熱層とに渦電流が生じて、支持ローラ23及び加熱層の電気抵抗によってジュール熱が発生する。こうして、定着ベルト22は、発熱した支持ローラ23から受ける熱と、自身の加熱層の発熱と、によって加熱される。すなわち、支持ローラ23は加熱部材として機能して、定着ベルト22は加熱部材として機能するとともに被加熱部材としても機能する。
その後、誘導加熱部24によって加熱された定着ベルト22表面は、サーミスタ38の位置を通過した後に、加圧ローラ30との当接部に達する。そして、搬送される記録媒体P上のトナー像Tを加熱して溶融する。
詳しくは、先に説明した作像プロセスを経てトナー像Tを担持した記録媒体Pが、ガイド板35に案内されながら定着ベルト22と加圧ローラ30との間に送入される(矢印Yの搬送方向の移動である。)。そして、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像Tが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ベルト22と加圧ローラ30との間から送出される。
加圧ローラ30の位置を通過した定着ベルト22表面は、オイル塗布ローラ34、サーモパイル37の位置を順次通過した後に、再び誘導加熱部24との対向位置に達する。
このような一連の動作が連続的に繰り返されて、画像形成プロセスにおける定着工程が完了する。
図3にて、支持ローラ23の構成・動作について、詳しく説明する。
図3は、図2の定着装置20に設置された支持ローラ23を誘導加熱部24側から幅方向にみた図であって、支持ローラ23の内部を示している。
図3に示すように、支持ローラ23の円筒体内には、内部コア28と磁束遮蔽部材29とが回転自在に設置されている。
強磁性体からなる円柱状の内部コア28の幅方向両端部には、銅等の反磁性体からなる磁束遮蔽部材29が一体的に設置されている。磁束遮蔽部材29は、内部コア28の外周面を端面側から遮蔽する範囲を連続的に増減するように傾斜面29aが形成されている。これにより、内部コア28を磁束遮蔽部材29とともに回転させることによって、誘導加熱部24のコイル部25に対向する内部コア28の幅方向の遮蔽範囲(調整範囲)を可変することができる。
詳しくは、図4を参照して、誘導加熱部24のセンターコア26a(本実施の形態1の構成において磁束密度が最も高くなる位置である。)と内部コア28との間に磁束遮蔽部材29が介在する場合には、磁束遮蔽部材29がないときに形成される正規の磁束(図4中の破線Bで示すものである。)が弱められる。これにより、磁束遮蔽部材29を配置した支持ローラ23の位置では、作用する磁束の低下にともない加熱効率が低下する。
ここで、磁束を低下させる幅方向の範囲(調整範囲)は、コイル部25に対向する磁束遮蔽部材29の姿勢を変化させることで可変することができる。具体的に、磁束遮蔽部材29を内部コア28とともに回転駆動(駆動制御)することで、磁束を低下させる調整範囲を図3のMmax〜Mminの範囲で可変することができる。すなわち、調整範囲(遮蔽範囲)が0〜(Mmax−Mmin)の範囲で可変され、加熱範囲がMmax〜Mminの範囲で可変される。このように、磁束遮蔽部材29は、支持ローラ23(又は定着ベルト22)に作用する磁束を幅方向の調整範囲について低下させる磁束調整部材として機能することになる。
なお、内部コア28及び磁束遮蔽部材29の回転駆動(駆動制御)は、内部コア28の軸部28aに連結された可変手段としてのステッピングモータ(不図示である。)によっておこなわれる。このステッピングモータは、定着補助ローラ21、定着ベルト22、支持ローラ23等を駆動する駆動モータ(不図示である。)とは別の駆動系となる。
具体的に、内部コア28及び磁束遮蔽部材29を周方向に所定角度(所定ステップ数)回転させて、磁束遮蔽部材29の最大範囲をセンターコア26aに対向させる。このとき、磁束が低下される調整範囲が最大になって、その調整範囲外(中央の幅Mminの領域である。)が定着ベルト22の主たる加熱範囲となる。
これに対して、内部コア28及び磁束遮蔽部材29を周方向にさらに所定角度回転させて、磁束遮蔽部材29がセンターコア26aに対向しないようにする。このとき、磁束が低下される調整範囲がゼロになって、すべての範囲(幅Mmaxの領域である。)が定着ベルト22の主たる加熱範囲となる。
以下、図5の模式図に基いて、本実施の形態1における特徴的な制御について詳述する。
図5は、磁束遮蔽部材29が駆動制御されたときの、磁束遮蔽部材29、センターコア26a、記録媒体Pの幅方向範囲L(通紙幅)、調整範囲N及び加熱範囲Mの位置関係を示す模式図である。図5(A)はB5縦(B5T)サイズの記録媒体Pを通紙する場合の位置関係を示し、図5(B)はA4縦(A4T)サイズの記録媒体Pを通紙する場合の位置関係を示す。
本実施の形態1では、支持ローラ23(又は定着ベルト22)に対応する記録媒体Pの幅方向範囲L(通紙幅又は通紙領域)に加熱範囲Mが一致するように磁束遮蔽部材29を駆動制御するのではなくて、幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくてその範囲内に含まれるように磁束遮蔽部材29を駆動制御する。
具体的に、図5(A)を参照して、B5縦(B5T)サイズの記録媒体Pを通紙する場合について説明する。
まず、ユーザーが入力したプリント指令によって、給紙部にセットされたB5縦サイズの記録媒体Pが選択されると、その情報に基いた記録媒体Pのサイズがサイズ検知センサ(不図示である。)によって検知される。サイズ検知センサは、給紙部11、12に設置された給紙フェンス(記録媒体Pを固定するための部材であって、記録媒体Pのサイズに応じて移動する。)の位置を検知するフォトセンサであって、ユーザーによってプリント指令された入力情報等を照合して、支持ローラ23における記録媒体Pの幅方向サイズを検知する検知手段として機能する。このように、通紙(定着)される記録媒体Pの幅方向サイズ(又は、サイズ及び搬送方向)が、検知手段によって検知される。検知手段としてのサイズ検知センサによって検知された記録媒体Pのサイズは、支持ローラ23や定着ベルト22に対応する記録媒体Pの幅方向範囲L2(通紙領域)を特定するものである。すなわち、支持ローラ23や定着ベルト22において、過昇温する可能性のある非通紙領域が特定される。
その後、検知手段で検知された幅方向範囲L2に基いて、磁束遮蔽部材29が駆動制御される。すなわち、内部コア28とともに、磁束遮蔽部材29が回転開始される。
具体的に、センターコア26aに対向する調整範囲(遮蔽範囲)がN2になって、加熱範囲がM2になるように、磁束遮蔽部材29が駆動制御される。ここで、加熱範囲M2は、検知手段で検知された幅方向範囲L2よりも小さくて、幅方向範囲L2内に含まれる範囲である。すなわち、加熱範囲M2の両端に所定マージンを設けた範囲が、幅方向範囲L2になる。
その後、図5(A)の状態で、定着装置20のインバータ電源(高周波電源部)のスイッチがオンされて、誘導加熱部24による加熱が開始される。なお、加熱開始のタイミングは、このタイミングに限定されることなく、磁束遮蔽部材29の駆動制御を開始する前におこなうこともできる。
図5(B)を参照して、A4縦(A4T)サイズの記録媒体Pを通紙する場合について説明する。
まず、検知手段によって記録媒体Pの幅方向範囲L1が検知される。そして、検知された幅方向範囲L1に基いて、磁束遮蔽部材29が駆動制御される。
具体的に、センターコア26aに対向する調整範囲がN1になって、加熱範囲がM1になるように、磁束遮蔽部材29が駆動制御される。ここで、加熱範囲M1は、検知手段で検知された幅方向範囲L1よりも小さくて、幅方向範囲L1内に含まれる範囲である。すなわち、加熱範囲M1の両端に所定マージンを設けた範囲が、幅方向範囲L1になる。
その後、図5(B)の状態で、定着装置20のインバータ電源のスイッチがオンされて、誘導加熱部24による加熱が開始される。
以上説明したように、記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御しているので、加熱範囲Mから非加熱範囲(調整範囲L)への伝熱を考慮した温度分布の均一化が達成される。
すなわち、幅方向範囲L(通紙幅)に加熱範囲Mを一致させた場合(従来の構成である。)には、図6(B)に示すように定着ベルト22上の幅方向端部において、幅方向範囲Lを超えて調整範囲Nへの伝熱が生じるために、非通紙領域における定着温度の過昇温が生じる。なお、図6中の「磁束」は、幅方向における磁束の大きさを示すものであって、加熱範囲Mに対応するものである。磁束が安定している範囲が、加熱範囲Mになる。また、図中の矢印は、加熱範囲からの伝熱方向を示すものである。
これに対して、幅方向範囲L(通紙幅)よりも加熱範囲Mを小さくした場合(本実施の形態1の構成である。)には、図6(A)に示すように定着ベルト22上の幅方向端部において、幅方向範囲Lを超えることなく幅方向範囲L内で調整範囲Nへの伝熱が生じるために、非通紙領域における定着温度の過昇温が抑止される。
図7は、本実施の形態1の定着装置における、定着ベルト22上の幅方向の温度分布を示すグラフである。
図7において、横軸は定着ベルト22における幅方向の位置を示し、縦軸は定着ベルト22表面の温度(定着温度)を示す。ここで、横軸の幅方向位置の「0」は、定着ベルト22の幅方向中央位置を示す。実線R1は、幅方向サイズがL1の記録媒体Pを連続通紙した場合の温度分布を示す。実線R2は、幅方向サイズがL2の記録媒体Pを連続通紙した場合の温度分布を示す。
記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御することによって、定着ベルト22の温度分布を図7のように維持することができる。これにより、記録媒体Pの通紙幅を超えた範囲において、定着ベルト22の温度上昇が生じないで、定着ベルト22の熱的破損が抑止される。
以上説明したように、本実施の形態1では、記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御しているので、加熱範囲Mから非加熱範囲Nへの伝熱を考慮した温度分布の均一化が達成される。これによって、支持ローラ23や定着ベルト22の幅方向両端における温度上昇を確実に抑止することができる。
なお、本実施の形態1では、加熱層を有する定着ベルト22と、支持ローラ23と、を加熱部材として用いた。これに対して、定着ベルト22及び支持ローラ23のうちいずれか一方のみを加熱部材として用いることもできる。その場合も、記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御することで、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態1において、加圧ローラ30の内部にハロゲンヒータを設置することもできる。また、加圧ローラ30の外周面に、サーミスタやオイル塗布ローラを当接させることもできる。また、本実施の形態1では、モノクロの画像形成装置1に対して本発明を適用したが、当然にカラーの画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。これらの場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図8にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図8は、実施の形態2における定着装置の支持ローラ23を示す図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。本実施の形態2の支持ローラ23は、内部に設けられた磁束遮蔽部材29の形状が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図8に示すように、支持ローラ23の内部には、内部コア28と磁束遮蔽部材29とが設置されている。本実施の形態2の磁束遮蔽部材29は、前記実施の形態1のものとは異なり、幅方向の長さが異なる複数の銅材からなる。この磁束遮蔽部材29は、内部コア28の外周面に貼着されている。磁束遮蔽部材29における幅方向長さの異なる銅材は、内部コア28の外周面を端面側から遮蔽する範囲を段階的に増減するように形成されたものである。これにより、前記実施の形態1と同様に、内部コア28を磁束遮蔽部材29とともに回転させることによって、誘導加熱部24のコイル部25に対向する内部コア28の幅方向の遮蔽範囲(調整範囲)を可変することができる。
以上説明したように、本実施の形態2でも、前記実施の形態1と同様に、記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御しているので、加熱範囲Mから非加熱範囲Nへの伝熱を考慮した温度分布の均一化が達成される。これによって、支持ローラ23や定着ベルト22の幅方向両端における温度上昇を確実に抑止することができる。
実施の形態3.
図9にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図9は、実施の形態3における支持ローラ23の磁束遮蔽部材29を示す展開図である。本実施の形態3は、磁束遮蔽部材29の形状が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図9に示すように、本実施の形態3の磁束遮蔽部材29は、調整範囲Nを可変するための傾斜面29aが段状に形成されている。この磁束遮蔽部材29も、前記実施の形態2のものと同様に、内部コア28の外周面を端面側から遮蔽する範囲を段階的に増減するように形成されたものである。
そして、本実施の形態3でも、前記各実施の形態と同様に、記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御している。
以上説明したように、本実施の形態3でも、前記各実施の形態と同様に、加熱範囲Mから非加熱範囲Nへの伝熱を考慮した温度分布の均一化が達成される。これによって、支持ローラ23や定着ベルト22の幅方向両端における温度上昇を確実に抑止することができる。
実施の形態4.
図10にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図10は、実施の形態4における支持ローラ23の磁束遮蔽部材29を示す展開図である。本実施の形態4は、磁束遮蔽部材29の形状が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図10に示すように、本実施の形態4の磁束遮蔽部材29は、調整範囲Nを可変するために幅方向長さの異なる複数の銅材を支持ローラ23に貼着したものである。複数の銅材の傾斜面29aは、テーパ状に形成されている。この磁束遮蔽部材29も、前記実施の形態1のものと同様に、内部コア28の外周面を端面側から遮蔽する範囲を連続的に増減するように形成されたものである。
そして、本実施の形態4でも、前記各実施の形態と同様に、記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御している。
以上説明したように、本実施の形態4でも、前記各実施の形態と同様に、加熱範囲Mから非加熱範囲Nへの伝熱を考慮した温度分布の均一化が達成される。これによって、支持ローラ23や定着ベルト22の幅方向両端における温度上昇を確実に抑止することができる。
実施の形態5.
図11にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図11は、実施の形態5における定着装置20を示す断面図である。本実施の形態5の定着装置は、加熱部材及び定着部材として定着ローラ31を用いている点が、加熱部材として支持ローラ及び定着ベルトを用いて定着部材として定着ベルトを用いている前記実施の形態1のものとは相違する。
図11に示すように、実施の形態5の定着装置20は、主として、定着ローラ31(定着部材)、加圧ローラ30、誘導加熱部24等で構成される。
定着ローラ31は、発熱層31a、シリコーンゴム等からなる弾性層、フッ素化合物等からなる離型層、等で構成される。定着ローラ31の内部は、中空構造になっていて、内部コア28及び磁束遮蔽部材29が回転自在に設置されている。
誘導加熱部24は、前記実施の形態1と同様に、コイル部25、コア部26、コイルガイド27等からなる。そして、コイル部25に10k〜1MHzの交番電流が供給されることで、コア部26と内部コア28との間に磁力線が形成されて、電磁誘導により定着ローラ31が加熱される。このようにして、加熱された定着ローラ31は、矢印Y方向から搬送される記録媒体P上のトナー像を加熱・溶融して記録媒体Pに定着する。
そして、本実施の形態5でも、前記各実施の形態と同様に、記録媒体Pの幅方向範囲Lよりも加熱範囲Mが小さくなるように磁束遮蔽部材29を駆動制御している。
以上説明したように、本実施の形態5でも、前記各実施の形態と同様に、加熱範囲Mから非加熱範囲Nへの伝熱を考慮した温度分布の均一化が達成される。これによって、定着ローラ31の幅方向両端における温度上昇を確実に抑止することができる。
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、上記各実施の形態の中で示唆した以外にも、上記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置に設置される定着装置を示す断面図である。 図2の定着装置に設置される支持ローラを示す図である。 図2の定着装置における誘導加熱部の近傍を示す拡大図である。 記録媒体の幅方向範囲と加熱範囲との位置関係を示す模式図である。 加熱範囲を可変したときの定着温度の分布を示す概念図である。 図2の定着装置における、定着ベルト上の幅方向の温度分布を示すグラフである。 この発明の実施の形態2における定着装置に設置される支持ローラを示す図である。 この発明の実施の形態3における支持ローラに設置される磁束遮蔽部材を示す展開図である。 この発明の実施の形態4における支持ローラに設置される磁束遮蔽部材を示す展開図である。 この発明の実施の形態5における定着装置を示す断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20 定着装置、 21 定着補助ローラ、
22 定着ベルト(加熱部材、定着部材)、
23 支持ローラ(加熱部材)、
24 誘導加熱部(磁束発生手段)、 25 コイル部、
26 コア部、 26a センターコア、 26b サイドコア、
28 内部コア、 28a 軸部、
29 磁束遮蔽部材(磁束調整部材)、 29a 傾斜面、 30 加圧ローラ、
31 定着ローラ(加熱部材、定着部材)、
37 サーモパイル、 38 サーミスタ、
N 調整範囲、 M 加熱範囲、 P 記録媒体。

Claims (18)

  1. トナー像を記録媒体に定着させる定着装置であって、
    磁束を発生させる磁束発生手段と、
    前記磁束によって誘導加熱される加熱部材と、
    前記加熱部材に作用する前記磁束を幅方向の所定の調整範囲について低下させる磁束遮蔽部材と、
    前記磁束遮蔽部材を回転駆動して前記調整範囲を可変することで前記加熱部材における加熱範囲を可変する可変手段と、
    前記加熱部材に対応する前記記録媒体の幅方向の範囲を検知する検知手段と、
    を備え、
    前記可変手段は、前記検知手段によって検知された前記幅方向の範囲に基づいて、当該幅方向の範囲に対して一定の幅分だけ前記加熱範囲が小さくなるように前記磁束遮蔽部材を駆動制御することを特徴とする定着装置。
  2. 前記可変手段は、前記幅方向の範囲内に前記加熱範囲が含まれるように前記磁束遮蔽部材を駆動制御することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記検知手段は、前記記録媒体のサイズを検知するサイズ検知センサであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記調整範囲は、前記検知手段で検知された前記幅方向の範囲の外側の範囲を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記磁束発生手段は、前記加熱部材に対向するように幅方向に延設されたコイル部と、前記加熱部材を介して前記コイル部に対向する内部コアと、を備え、
    前記磁束遮蔽部材は、前記コイル部と前記内部コアとの間に配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記磁束遮蔽部材は、前記コイル部に対向する前記内部コアの外周を覆う範囲を連続的又は段階的に増減できるように形成されたことを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記可変手段は、前記内部コアの外周を覆う範囲を連続的又は段階的に増減するように前記磁束遮蔽部材を駆動する手段であることを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 前記磁束発生手段は、前記加熱部材に対向しない側で前記コイル部に対向するとともにセンターコアを有するコア部を備え、
    前記磁束遮蔽部材は、前記センターコアに対向する前記内部コアの外周を覆うことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記加熱部材は、トナー像を溶融する定着部材を加熱することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
  10. 前記定着部材は、定着ベルトであって、
    前記加熱部材は、定着補助ローラとともに前記定着ベルトを張架する支持ローラであって、
    前記磁束発生手段は、前記定着ベルトに対向するように配設されたことを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  11. 前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたことを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  12. 前記加熱部材は、トナー像を溶融する定着部材であることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の定着装置。
  13. 前記定着部材は、定着ベルトであって、
    前記磁束発生手段は、前記定着ベルトに対向するように配設されたことを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
  14. 前記定着ベルトは、支持ローラと定着補助ローラとに張架され、
    前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたことを特徴とする請求項13に記載の定着装置。
  15. 前記定着部材は、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに当接する定着ローラであって、
    前記磁束発生手段は、前記定着ローラに対向するように配設されたことを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
  16. トナー像を記録媒体に定着させる定着装置であって、
    磁束を発生させる磁束発生手段と、
    前記磁束によって誘導加熱されるとともに、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに当接する定着ローラと、
    を備え、
    前記磁束発生手段は、
    前記定着ローラに対向するように幅方向に延設されたコイル部と、
    前記定着ローラの周方向に対応する前記コイル部の中央位置に配設されたセンターコアと、
    を具備し、
    前記定着ローラに作用する前記磁束を前記センターコアに対向する幅方向の所定の遮蔽範囲について低下させる磁束遮蔽部材と、
    前記磁束遮蔽部材を回転駆動して前記遮蔽範囲を可変することで前記定着ローラにおける加熱範囲を可変する可変手段と、
    通紙される記録媒体の幅方向のサイズを検知する検知手段と、
    をさらに備え、
    前記可変手段は、前記検知手段によって検知された前記幅方向のサイズに基づいて、当該幅方向のサイズに対して一定の幅分だけ前記加熱範囲が小さくなるように前記磁束遮蔽部材を駆動制御することを特徴とする定着装置。
  17. 前記磁束遮蔽部材は、前記遮蔽範囲を段階的に増減できるように段状に形成されたことを特徴とする請求項16に記載の定着装置。
  18. 請求項1〜請求項17のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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