JP4570026B2 - 電子透かしの埋め込み方法 - Google Patents
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Description
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明に係る電子透かしの埋め込み方法における基本的な原理について説明する。図1は、2つのデジタル音響信号の一般的な合成の様子を示す図である。図1(a)〜(c)においては、いずれも、横軸が時間軸、縦軸が振幅となっている。図1(a)に示すデジタル音響信号(ソース波形データ)Aと、図1(b)に示すデジタル音響信号(ソース波形データ)Bを合成する場合、各時刻における各振幅を単純に合算することになる。その結果、図1(c)に示すようなデジタル音響信号(合成波形データ)Cが得られることになる。なお、図1(a)〜(c)において、太線で示す横線は振幅値0を示しており、この太線より上が正の値、下が負の値を示している。
続いて、本発明に係る電子透かしの埋め込み方法の具体的な手法について説明していく。本実施形態では、5つのトラックに設定された各素材音響信号を合成して再生する再生装置に利用するための素材音響信号を作成する場合について説明する。再生装置において利用者が、各トラックについて例えば5つの楽曲を選択可能となるようにすると、全部で25の素材音響信号が必要となる。そのため、まず、録音等により得られたアナログの素材音響信号をデジタル化して25個のデジタルの素材音響信号を得る。アナログの素材音響信号のデジタル化は、従来の一般的なPCMの手法を用いて行う。具体的には、所定のサンプリング周波数でアナログ音響信号をサンプリングし、振幅を所定の量子化ビット数を用いてデジタルデータに変換する処理を行う。このようにしてデジタル化した音響信号は、量子化ビット数に応じた値をもつサンプルの時系列の集合となる。例えば、サンプリング周波数を44.1kHz、量子化ビット数を16ビットとした場合、1秒間のアナログ音響信号は、−32768〜32767の値をとるサンプル44100個からなるデジタル音響信号に変換されることになる。
図5に示したような特徴の波形を有する素材音響信号が準備できたら、各素材音響信号に識別音響信号を電子透かしとして埋め込む。識別音響信号の作成、および作成した識別音響信号の素材音響信号への埋め込みは、専用装置により行われる。もっとも、このような専用装置は、汎用のコンピュータに、専用のソフトウェアを搭載することにより実現される。まず、このような専用装置において、識別音響信号の作成を行う。本実施形態では、上述のように、電子透かしとして、人の声をメッセージとして発音するデジタルの識別音響信号を用いる。上記専用装置には、テキストデータをデジタル音響信号に変換する音声合成機能を搭載させているため、作成者は、電子透かしとして記録するメッセージをテキストデータの形式で入力する。これは、例えば、専用装置として利用されているコンピュータに接続されたキーボード等から直接テキスト入力すれば良い。入力されたテキストデータは、公知の音声合成技術によりデジタルの識別音響信号に変換されることになる。メッセージとしては、例えば「この音楽素材は○○が著作権を有するものです。○○の許可なく複製する行為は著作権を侵害します。」のような著作元が識別できるようなものを作成しておくと望ましい。もちろんメッセージとして、人が話した声をそのまま録音し、デジタル化することにより識別音響信号を作成しても良い。なお、本明細書においては、識別音響信号、電子透かし、音声メッセージという用語を使用しているが、「音声メッセージ」は、音声として伝えるための内容そのものを意味し、現実の音声であるか、人工的に合成された音声であるかを問わず、双方を含む。また、「識別音響信号」は、音声メッセージを録音等してデジタル化したデジタル音響信号を意味し、「電子透かし」は、金券類の偽造防止に使われる「透かし印刷」と同様に、本来の素材音響信号とともに、別の識別音響信号が同時にオーバーラップして聞こえるように電子的に埋め込むことにより、本来の素材音響信号の複製使用を抑止する効果を与えるもので、素材音響信号を別の楽曲に無断使用した際に、楽曲に重ねて音声メッセージが再生されることで、聴く人に楽曲が第三者の著作物を無断使用して制作されていることを警告する役割を果たすことを意味する。
以上のようにして電子透かしが埋め込まれた素材音響信号は、CD、DVD等の記録媒体に記録されることになる。この際、データ量を削減するためにデータ圧縮を行うことが望ましい。データ圧縮の手法としては、公知の種々の手法を用いることができるが、複数の素材音響信号を合成した際に、正確に電子透かしが削除されるようにするため、圧縮の前後でデータの損失のないロスレス型圧縮方式を採用する必要がある。
続いて、上記素材音響信号を再生する再生装置について説明する。この再生装置は、複数の素材音響信号を抽出し、これらを再生時に合成再生することにより楽曲として再生する。本実施形態では、上述のように、5つの素材音響信号を合成して1つの楽曲として再生する場合を例にとって説明する。
上記のようにして抽出された素材音響信号は、再生装置の音響信号再生部により再生される。音響信号再生部は、再生装置において抽出された素材音響信号を合成して再生音響信号とし、これをアナログ変換した後、音声として再生する機能を有する部分であり、公知の種々のものを用いることができるが、ここではその一例について説明する。
2・・・ブロック復号手段
3・・・合成比率設定手段
4・・・波形合成処理手段
5・・・合成ブロック蓄積手段
6・・・サウンドデバイスドライバ
7・・・サウンドデバイス
8・・・タイマー
Claims (4)
- 合成されることにより再生音響信号を生成する複数の素材音響信号に対して、識別音響信号を電子透かしとして埋め込む方法であって、
電子透かしとしての役割を果たす音声により表現された内容を記録した識別音響信号を作成する識別信号作成段階と、
前記複数の素材音響信号から3以上の素材音響信号を選択し、前記選択された3以上の素材音響信号に対して、無音部領域の検出を行い、選択された全ての素材音響信号において無音部でない位置を選択して、前記識別音響信号と同一長さの合成位置を設定する合成位置設定段階と、
前記識別音響信号を、前記選択した3以上の素材音響信号の合成位置に、少なくとも2以上は加算または減算、少なくとも1以上は前記加算または減算と逆演算となる減算または加算とし、同一位置における全ての識別音響信号が相殺するように合成する識別信号合成段階と、
前記識別音響信号が合成された各素材音響信号に対してロスレス圧縮を行うための圧縮符号化段階と、
を備えていることを特徴とする音響信号に対する電子透かしの埋め込み方法。 - 請求項1において、
前記識別信号作成段階は、著作権元を識別可能なテキストデータを基に、テキスト音声合成により前記識別音響信号を作成するものであることを特徴とする音響信号に対する電子透かしの埋め込み方法。 - 請求項1または請求項2において、
前記各素材音響信号が複数のチャンネルから構成されるステレオ信号の場合、
前記識別信号作成段階は、複数のチャンネルから構成される識別音響信号を作成し、
前記識別信号合成段階は、複数のチャンネルから構成される合成位置に対して合成を行うものであることを特徴とする音響信号に対する電子透かしの埋め込み方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかにおいて、
前記合成位置設定段階および前記識別信号合成段階を繰り返し実行し、複数の識別音響信号を複数の合成位置に合成するとともに、同一識別音響信号を複数の異なる合成位置に合成することを特徴とする音響信号に対する電子透かしの埋め込み方法。
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