JP2003162288A - 音声情報に透かし情報を埋め込む方法及び透かし情報を埋め込んだ音声情報から透かし情報を検出する方法 - Google Patents

音声情報に透かし情報を埋め込む方法及び透かし情報を埋め込んだ音声情報から透かし情報を検出する方法

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JP2003162288A JP2001362173A JP2001362173A JP2003162288A JP 2003162288 A JP2003162288 A JP 2003162288A JP 2001362173 A JP2001362173 A JP 2001362173A JP 2001362173 A JP2001362173 A JP 2001362173A JP 2003162288 A JP2003162288 A JP 2003162288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音声情報に対するコピー処理操作や変調処理
対して強く、何れの段階に於いても容易に検出が可能な
透かし情報を音声情報に対して埋め込む方法及びその検
出方法を提供する。 【解決手段】 M系列パターン記憶手段1、透かし情報
選択手段2、選択されたM系列からワンビットパターン
の透かし情報を形成する透かし情報形成手段3、当該透
かし情報形成手段3で形成されたM系列ワンビットパタ
ーン透かし情報をサイン関数で変換するサイン関数変換
手段4、当該変換された透かし情報を記憶する透かし情
報記憶手段5、当該透かし情報を埋め込むステレオ音声
情報を選択する音声情報選択手段6、当該選択された音
声情報に対して当該透かし情報を埋め込む位置を選択す
る埋め込み位置抽出手段7、当該選択された音声情報の
当該抽出された埋め込み位置に、当該透かし情報記憶手
段5から読み出したサイン変換M系列ワンビットパター
ン透かし情報を埋め込む透かし情報埋め込み手段8とが
設けられている透かし情報埋め込みシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声情報に対して
電子透かし情報を埋め込む方法及び電子透かし情報が埋
め込まれてい音声情報から当該透かし情報を検出する方
法に関するものであり、特に詳しくは、ステレオ信号で
構成されている音声情報を使用した透かし情報埋込方法
及び透かし情報の検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、任意の音声情報を市場に流通され
るに際して、当該音声情報に対して所定の暗号情報、例
えば透かし情報を埋め込んでおき、当該音声情報に類似
の音声情報が市場で見いだされた場合に、当該暗号情
報、透かし情報が埋め込まれているか否かを検出する事
によって、当該音声情報が、正規のルートで流通してい
るものであるか、不正にコピーされて流通しているもの
であるかを判断し、不正コピーに対しては、著作権の侵
害として不正コピーをした者に対して法的な追求を行え
る様に考慮されたものである。
【0003】従来係る技術は主に静止画像に対して利用
されてきたものであり、その代表的な方法として、静止
画電子透かし(still picture digital watermark)」
技術が知られており、係る技術は、静止画に著作者の固
有情報を密やかに埋め込み、所有権の所在を主張する技
術として、従来から使用されて来ている。近年、インタ
ーネットを利用してマルチメディア情報が盛んに流通す
ると共に、音声情報の利用が著しく高まり、当該音声情
報に対しても上記した様な暗号技術或いは透かし情報技
術を使用して著作権を保護する必要が高まって来てい
る。
【0004】その為に、現在では、電子透かしを音声情
報に応用する事が注目されている。近年、音声情報に対
する透かし技術としていろいろな手法が提案された。し
かし、どんな手法でも、普通の静止画電子透かしと同じ
ように、埋め込んだ透かし情報の量を増すとともに、曲
の音質が落ちて行くと言う問題が発生しており、音声情
報に対して所定の透かし情報を埋め込む際に、埋め込む
透かしの情報量は、音質の優先度と情報の優先度によっ
て考えて行く必要がある。
【0005】従来検討されている音声情報に対して適用
可能な電子透かし技術としては、基本的に「符号化法」
と「静止画法」二種類に分けられる。当該「符号化法」
は、音声情報のエンコード(符号化/圧縮過程)時に、
音声情報の時間軸方向、または、空間軸方向の冗長度を
利用して透かし情報を埋め込むという手法である。当該
「符号化法」は、従来法として様々な案がよく提案され
た。
【0006】そのメリットは、音声情報のエンコードを
行うと同時に透かしを埋め込むことができる点にある。
即ち、音声情報のエンコードをリアリタイムで行えば、
透かし情報の埋め込みもリアリタイムで行える。 しか
し、透かし情報の埋め込み・検出機能を音声情報のエン
コード方式ごとに開発しなければならないというデメリ
ットを持つ。つまり、透かしを埋め込んだ画像には、専
用のプレーヤーを使っていないと、透かしの検出はでき
なくなる。
【0007】一方、上記した「静止画法」は、静止画電
子透かしの技術を用いて、音声情報をエンコードする前
に各画像フレーム(或いは各画像のIピクチャ)に透か
し情報を埋め込むという手法である。そのメリットは、
「静止画法」で透かしを埋め込んだ音声情報は、どの方
式でエンコードされようとも、「静止画電子透かし」手
法で埋め込んだ透かし情報を簡単に検出できるようにな
る。例えば、透かし埋め込んだ映像をプレーヤーで再生
する際に、パーソナルコンピュータ/ワークステーショ
ンのスクリーンダンプ機能を用いて、音声情報のフレー
ムをダンプすることで、その静止画像から透かし情報を
簡単に検出できるようになる。
【0008】処で、音声情報を例えばインターネット等
の媒体を使用したり、CD等の記録媒体に記憶させて市
場に流通させる場合、当該音声情報は、頻繁に当該音声
情報に対するコピー処理操作や変調処理を受ける事にな
り、当該音声情報に著作権情報の存在を示す何等かのデ
ータを予め定められた透かし情報の形で埋め込んでおい
ても、当該透かし情報は、上記した様なコピー処理操作
等の段階で、変形したり、消去させられてしまい、後の
工程で、当該音声情報から当該透かし情報を検出しよう
としても、検出出来ない事が多かった。その為、従来に
於いては、音声情報の著作権保護に対して有効な透かし
情報埋め込み技術並びに当該埋め込まれた透かし情報を
検出する技術が存在していなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上記した従来技術の欠点を改良し、当該音声情報に
対するコピー処理操作や変調処理対して強く、何れの段
階に於いても容易に検出が可能な透かし情報を音声情報
に対して埋め込む方法を提供すること及び当該音声情報
に埋め込まれている当該透かし情報を容易に検出する事
が可能な透かし情報の検出方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成する為、基本的には、以下に示す様な技術構成を
採用するものである。
【0011】即ち、本発明に係る第1の態様としては、
音声情報に透かし情報を埋込むに際し、当該透かし情報
としてM系列で構成された特定のパターンを使用する音
声情報に対して透かし情報の埋め込む方法であり、又、
本発明に於ける第2の態様としては、当該M系列から構
成された当該透かし情報パターンをサイン関数で変換処
理した後、当該音声情報に於ける音声信号の時間軸の部
分信号に埋め込む様に構成された透かし情報埋込方法で
ある。
【0012】更に、本発明に係る第3の態様としては、
当該音声情報は、ステレオ信号により構成されている透
かし情報埋込方法である。又、本発明に於ける第4の態
様としては、M系列で構成され、サイン関数で変換処理
された透かし情報を所定の音声情報から検出するに際
し、当該音声情報に対して、所定の係数を適用して処理
する事によって、当該音声情報から当該音声情報に埋め
込まれたM系列からなる所定の透かし情報を検出する様
に構成された透かし情報検出方法であり、又、本発明の
第5の態様としては、M系列で構成され、サイン関数で
変換処理された透かし情報を埋め込んだ所定の音声情報
から当該透かし情報を検出するに際し、当該音声情報に
対して、当該透かし情報の検出方法は、当該音声情報を
再生すると共に、当該再生中の当該音声情報のステレオ
信号に於ける左右のチャンネルから個別に音声情報を読
出し、左右チャンネルから読み出された個々の音声信号
の差分信号を求め、当該差分信号と予め定められた透か
し情報との相関を求める事によって当該音声情報に所定
の透かし情報が埋め込まれているか否かを判断する様に
構成された透かし情報検出方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る当該電子透かし情報
埋込方法及び電子透かし情報検出方法は、上記した様な
技術構成を採用しているので、予め定められた電子透か
し情報を含む音声情報が、コピー処理操作や変調処理を
受けた場合で有っても、当該透かし情報が当該音声情報
に埋め込まれた透かし情報を容易に且つ確実に検出する
事が可能である。
【0014】特に、本発明に於いては、音質を優先する
事を重要視するものであって、その為、M系列を用いて
ワンビット・パターンを構成し、これを透かし情報とし
て採用するものである。
【0015】より具体的には、本発明に於ける音声透か
し情報の埋め込み方法としては、対象コンテンツとして
は、例えば、CDクオリティ(44.1kHz/ 16
bit/2ch)のデジタル音楽で、特にステレオ信号
で構成されている音楽である事が望ましく、又、埋め込
み透かし情報としては、例えば、サイン関数で変換した
M系列を用いてワンビット・パターン/15秒である。
【0016】又、本具体例に於いては、ステレオ音声情
報に於ける音声の左右チャンネル信号の相関性を利用し
て、当該音声のステレオ信号に上記の透かし情報を埋め
込むものである。当該音声のステレオ信号に上記の透か
し情報を埋め込む場合には、音声信号の周波数成分及び
波形の特徴解析技術を用いて、当該音声信号に於ける時
間軸の部分信号にのみ当該透かし情報を埋め込むもので
ある。
【0017】
【実施例】以下に、本発明に係る当該音声情報に対して
透かし情報を埋め込む透かし情報埋込方法及び透かし情
報の検出方法の一具体例を図面を参照しながら詳細に説
明する。
【0018】即ち、図1は、本発明に係る音声情報に対
して所定の電子透かし情報埋め込む場合に使用される透
かし情報埋込システム及び当該透かし情報が埋め込まれ
ている音声情報から当該透かし情報を検出する為の透か
し情報の検出システム100の構成の一例を示すブロッ
クダイアグラムが示されており、図中、M系列パターン
記憶手段1、透かし情報選択手段2、選択されたM系列
からワンビットパターンの透かし情報を形成する透かし
情報形成手段3、当該透かし情報形成手段3で形成され
たM系列ワンビットパターン透かし情報をサイン関数で
変換するサイン関数変換手段4、当該変換された透かし
情報を記憶する透かし情報記憶手段5、当該透かし情報
を埋め込むステレオ音声情報を選択する音声情報選択手
段6、当該選択された音声情報に対して当該透かし情報
を埋め込む位置を選択する埋め込み位置抽出手段7、当
該選択された音声情報の当該抽出された埋め込み位置
に、当該透かし情報記憶手段5から読み出したサイン変
換M系列ワンビットパターン透かし情報を埋め込む透か
し情報埋め込み手段8とが設けられている。
【0019】一方、当該透かし情報を検出する操作を実
行するシステム100としては、当該透かし情報が埋め
込まれた音声情報を選択する音声情報選択手段9、当該
選択された音声情報のステレオ信号に於ける左右チャン
ネルのそれぞれの特定の1ブロックから、音声情報を読
み出す音声情報読出し手段10、当該読み出された双方
の音声情報から差分信号を抽出する差分信号検出手段1
1、当該差分信号と透かし情報記憶手段5から選択され
た透かし情報パターンとからその位相差を求める位相差
検出手段12、当該位相差に基づいて透かし情報記憶手
段5から選択された透かし情報パターンを当該位相差分
だけシフトさせる透かし情報パターンシフト手段13、
当該シフトされた透かし情報と透かし情報記憶手段5か
ら選択された元の透かし情報パターンとの相関値を求め
る相関値演算手段14、当該相関値演算手段14で得ら
れた相関値を予め定められた基準値と比較する相関値比
較手段15、当該相関値比較手段15に於ける比較操作
の結果、当該基準値よりも大きい相関値が得られた場合
に、上記した透かし情報とは異なる別の透かし情報を当
該透かし情報記憶手段5から選択し、当該差分信号検出
手段11から得られた当該差分値と当該別の透かし情報
との相関を演算する補助相関値演算手段17、当該補助
相関値演算手段17から得られる相関値を、当該相関値
演算手段14で得られた相関値と比較する補助相関値比
較手段18、当該補助相関値比較手段18に於ける比較
操作の結果、当該元の透かし情報パターンのみで相関が
とれる場合に、当該元の透かし情報が当該音声情報に含
まれていると判断する透かし情報有無判定手段19、当
該相関値比較手段15或いは当該補助相関値比較手段1
8に於て、得られた相関値が、予め定められた当該基準
値よりも小さい場合若しくは、相関が取れなかった場合
には、当該音声情報は終端であるか否かを判断する音声
終端判定手段20とから構成されている事が望ましい。
【0020】上記した様に、本発明に於いて当該音声情
報に透かし情報を埋込むに際し、当該透かし情報として
M系列で構成された特定のパターンを使用する事が必要
である。
【0021】本発明に於て使用される当該特定のパター
ンは、M系列により作成されたワンビットパターンであ
る事が望ましい。更に、本発明に於ては、当該M系列か
ら構成された当該透かし情報パターンをサイン関数で変
換処理した後、当該音声情報に於ける音声信号の時間軸
の部分信号に当該透かし情報を埋め込む事が好ましい。
【0022】本発明に於ける透かし情報埋め込み方法に
於いては、当該透かし情報は、当該音声情報に於ける予
め定められた所定の時間長をもつブロックであって、連
続する2個の当該ブロックの一つに埋め込む様にする事
が望ましく、又、本発明に於ける当該音声情報は、ステ
レオ信号により構成されているものである事が好まし
い。
【0023】更に、本発明に於いては、当該透かし情報
は、当該音声情報のステレオ信号の右チャンネル信号と
左チャンネル信号との双方に埋め込む様に構成する事が
好ましい。より具体的には、当該透かし情報を、当該ス
テレオ信号の右チャンネル信号と左チャンネル信号を構
成する複数のブロックの内、連続して配列されている少
なくとも2つのブロックに個別に又は跨がって埋め込む
事が好ましい。
【0024】更に、本発明に於ける好ましい態様として
は、当該透かし情報を当該透かし情報のステレオ信号に
於ける当該の右チャンネル信号と左チャンネル信号を構
成するブロックにそれぞれ埋め込むに際し、それぞれの
透かし情報の位相を互いに逆位相となる様にして埋め込
むものである。
【0025】又、本発明に於いては、当該透かし情報を
当該音声情報に埋め込むに際し、当該音声情報の再生に
与える影響が少ない音声信号部分に当該透かし情報を埋
め込む事が好ましい。
【0026】つまり、本発明に於いては、当該透かし情
報を当該音声情報に埋め込むに際して、当該透かし情報
を埋め込んだ際に、当該音声情報を再生した場合に、当
該透かし情報が当該音声情報の音質に悪影響の無い位置
を選択して埋め込む事が必要である。例えば、当該音声
情報に於いて、音声の波形が急激に大きくなる様な波形
部分の直前の位置に埋め込む事が望ましい。
【0027】一方、本発明に於ける当該透かし情報の音
声情報への埋め込みに際しては、当該音声情報を聞く人
の耳に、実際には聞こえない様な範囲の周波数を持った
透かし情報を選択する事も望ましい。ここで、本発明に
かかる透かし情報の埋め込み方法に付いての一具体例を
図2及び図3を参照しながら説明する。
【0028】即ち、音声情報に透かし情報を埋込むに際
し、当該透かし情報としてM系列で構成された特定のパ
ターンを使用するステレオ音声情報に対して透かし情報
の埋め込む方に於いて、スタート後、ステップ(S−
1)に於て、M系列のパターン群から所定のM系列パタ
ーンを選定し、所定の長さのブロック長を持つワンビッ
トパターン透かし情報を形成する工程が実行され、ステ
ップ(S−2)に於て、当該選択されたM系列ワンビッ
トパターン透かし情報からサイン関数パターンーを形成
する工程が実行される。
【0029】次いで、ステップ(S−3)に於て、所定
の長さの時間軸内に、当該音声情報の信号に於ける周波
数成分と波形特徴の解析を考慮して、所定の時間長を持
つ当該ブロックで構成された当該M系列サインパターン
透かし情報が、連続して2ブロック分埋め込み得る透か
し情報埋め込み位置を探索する工程が実行される。
【0030】その後、ステップ(S−4)に於て、当該
透かし情報の埋め込み位置が見つからない場合には、ス
テップ(S−3)に戻って上記の工程が繰り返される
が、当該透かし情報の埋め込み位置が見つかった場合に
は、ステップ(S−5)に進んで、当該M系列サインパ
ターン透かし情報を2ブロック連続して当該ステレオ音
声情報の左右のチャンネルデータに個別にそれぞれが逆
位相となる様に埋め込む工程が実行され、ステップ(S
−6)に於て、当該ステレオ音声情報が終端に来たか否
かを判断する工程が実行される。
【0031】当該ステップ(S−6)に於て、音声情報
が終端でない場合には、ステップ(S−3)に戻って上
記した各工程が繰り返され、音声情報が終端である場合
にはENDとなる。此処で図3を参照しながら、本発明
に於ける透かし情報の埋め込み場所の選定方法に付いて
詳細に説明する。即ち、用意する透かし情報としては、
先ず、ブロック長さ32K(約7.5秒)のサインパタ
ーンを用意する。
【0032】次いで、長さ15秒間に信号の周波数成分
と波形特徴の解析を考慮して連続2ブロック(2×32
k)のサインパターンの埋め込み位置を探す。その後、
用意したサインパターンを探し出した連続2ブロックの
信号の左右チャンネルデータにそれぞれ順位相で足し算
をする。以後は、長さ15秒信号ごとに上記した工程を
を曲の終わりまで繰り返す。
【0033】本発明に於て、右チャンネルに埋め込む当
該透かし情報と左チャンネルに埋め込む当該透かし情報
とは、逆位相の関係にある事が必要である。又、右チャ
ンネルに埋め込む位置と左チャンネルに埋め込む位置と
は、同一のブロックで当該同一のブロック内で略同一の
位置に埋め込む事が望ましい。又、好ましくは、所定の
長さの音声情報の1セクション、例えば15秒とする
と、その前半の7.5秒間のセクションに於いては、当
該透かし情報を左右の両チャンネルに、当該M系列から
なる透かし情報を互いに逆位相の状態で、略同一のブロ
ック位置に埋め込み、後半の7.5秒間のセクションに
於いては、当該透かし情報を左右の両チャンネルに、当
該M系列からなる透かし情報を互いに逆位相の状態で、
略同一のブロック位置に埋め込む様にする事も望まし
い。
【0034】一方、本発明に於ける当該音声情報から当
該透かし情報を埋め込む方法そのものは特に特定される
ものではなく、例えば、本願出願人が既に特許出願して
いる特開平11−68572号、特開平11−6857
3号、特開平11−68575号、特開平11−296
200号或いは特願2000−13994号等に開示さ
れている様な技術を使用する事が可能である。
【0035】本発明に於いては、上記した従来の問題点
を改善する為に、本発明者等は鋭意検討した結果、音声
情報が、頻繁にコピー操作や変調処理操作を受けても、
当該各処理操作に対して強く、当該透かし情報が当該音
声情報内に確実に残存しえる透かし情報としては、M系
列で構成された所定のパターンを使用する事が適してい
る事を知得したものである。上記の説明より明らかな様
に、当該M系列から構成された透かし情報を埋め込んだ
当該音声情報をそのまま所定の記録媒体に記録するか、
所定の圧縮処理を施した後に所定の記録媒体に記録する
ものである。
【0036】此処で、本発明に於ける透かし情報の埋め
込み位置の選定に付いての基本的な考え方を以下に詳述
する。即ち、(1)先ず、限定された15秒の時間帯内
にある各2連続ブロック(2×32k)信号の平均パワ
ーを計算する。次いで(2)計算したパワー値は、上閾
値(波形大すぎ防止)より小さい、下閾値(小さすぎ防
止)より大きい範囲になった2連続ブロックの信号を探
し出して以下に示す(3)及び(4)の解析を行う。 (3)最適なパワー値がある各2連続ブロック信号の
左、右チャンネル信号の差分を取って、フーリエ変換す
る。 (4)フーリエ変換により得られた各2連続ブロックの
周波数成分には、ワン・パターン透かしの周波数成分に
対する周波数帯の平均成分(2連続ブロック)を計算す
ることで、最小平均成分を持つ2連続のブロックを選択
して、透かしの埋め込み場所となる。 (5)上記した(2)の計算条件に満たない場合、平均
パワー値は、下閾値より小さくなるケースがあったら、
その中に、平均パワー値は最大となった2連続のブロッ
ク信号は透かしの埋め込み場所となる。 (6)又、(2)の計算条件に満たさない場合、平均パ
ワー値は、すべて上閾値より大きくなったら、その中
に、平均パワー値は最小となった2連続のブロック信号
は透かしの埋め込み場所となる。
【0037】此処で、本発明に於て使用される当該M系
列からなる透かし情報の構成及びその使用に付いての具
体例を詳細に説明する。本発明に於て使用されるM系列
(maximal length sequence)は、最大長系列又は芦田
周期列といわれる擬似不規則系列の一つであって、通信
や計測・制御の分野で幅広く用いられている。最近電子
透かし技術の研究が盛んになると共に、M系列は電子透
かし技術によく用いられている。
【0038】以下に、基本的なM系列を用いて構成され
た特定のパターンを使用した透かし情報を直接音声情報
の周波数空間に埋め込む手法を説明する。
【0039】 1)M系列の自己相関特性: M系列の周期N: N=2n −1(n=1, 2, 3, ...) M系列のパターン: 周期NのM系列のパターンは、N種類がある。 M系列の自己相関性: まず、(1)、(2)式で与えたM(1),M(2)を
周期NのM系列P1,P2とすると、それぞれが
(3),(4),(5)式で与えられるような自己相関
性を持っている。
【0040】
【数1】
【0041】
【数2】
【0042】即ち、M系列は、上記した様に、周期N
(2n −1;n=1, 2, 3, ...)のM系列は、2n-1 個
の1又は2n-1 −1個の0で構成されるものであって、
nのいかんにかかわらず、1周期2n −1内に0の数は
1 の数より1個少ない。又、周期N(2n −1;n=1,
2, 3, ...)のM系列を発生する原始多項式の初期値K
(=1、2、・・・2n −1)によって発生されたM系
列の0と1の並び方によりN種類の周期NのM系列が得
られる。
【0043】更に、発生したN種類の周期NのM系列に
は0を+1に、1を−1に対応させた系列M(k)(k
=1、2、3・・・・ 2n −1)を考えると、各系列
M(k)=〔m(k)1 , m(k)2 , ・・・・m
(k)N 〕は、1.1式のような自己相関特性を持って
いる。
【0044】
【数3】
【0045】ここで、N=2n −1、またa,b⊂k
(k=1、2、3・・・・ 2n −1)である。此処
で、本発明に於けるM系列の具体例を示すならば、周期
N=7のM系列を一つの例とすると、M系列の原始多項
式の初期値k(=1,2,3,4,5,6,7)により
発生されたM系列は、以下の1,2式に示す様なものと
なる。
【0046】
【数4】
【0047】又、発生した各初期値に対するM系列の相
関性は、以下の1.3式に示す様なものとなる。
【0048】
【数5】
【0049】ここで、a,b(1、2、3、4、5、
6、7)である。次に、上記したM系列からなる透かし
情報を音声情報に埋め込む方法について説明する。先
ず、初期値Kで発生した周期N(=2n −1)のM系列
Mk をワンビット透かし情報として、同じデータ数Nの
信号値G〔g0 ,g1 ,・・・gi ,・・・gN-1 〕に
足し算することで、以下に示す1.4式の様に透かしパ
ターンを信号Gに埋め込む事になる。
【0050】
【数6】
【0051】ここで、gi ' は、透かし情報が埋め込ま
れた音声信号情報のi番目のピクセルの画像データであ
り、gi は、透かし情報が埋め込まれていない音声信号
情報のi番目の音声位置ピクセルの音声信号情報データ
である。又、αは、埋め込んだ透かしの強度を示す。
【0052】即ち、式(1.4)は、透かし情報の埋め
込まれた音声信号情報に於けるi番目のピクセルに於け
る音声信号情報は、当該透かし情報が埋め込まれていな
い当該i番目のピクセルに於ける音声信号情報にM系列
に於ける当該i番目のピクセルに於ける音声信号情報に
所定の強度値を掛け算した値との加算値である事を示す
ものである。此処で、上記した式1.1より明らかな様
に、M系列の自己相関特性により、周期NのM系列は、
最大Nセットの透かし情報を表すことができる。
【0053】次に、本発明に於ける当該透かし情報を埋
め込んだ音声情報から所定のパターンを持った透かし情
報、特には上記した様なM系列のパターンで構成された
透かし情報を検出する原理及び当該透かし情報の検出方
法の具体例に付いて詳細に説明する。
【0054】基本的には、本発明に於いて、所定の音声
情報に埋め込まれた当該透かし情報を検出する際に、
(1.5)式に示すように、初期値Nで発生した周期N
のM系列からなる、あるパターンM(n) を透かし埋め込
んだ音声信号情報G’にピクセル掛け算することで、埋
め込んだ透かしが検出できる。本発明に於ける当該ピク
セル単位の掛け算とは、具体的には、埋め込まれた透か
し情報の相関を判断する情報として使用されるものであ
る。
【0055】
【数7】
【0056】此処で、I(n)は、相関係数を示し、最
終的には、上記した様に、 I(n)=I1+I2 と示される。ここで、I1及びI2は、それぞれ元の音
声信号情報に於ける相関とM系列による自己相関を意味
し、例えば、音声信号値の変換が穏やかな場合には、式
(8)に示す様に、I1の部分は、ほぼゼロになる。例
えば、信号値=1の定数信号の場合、I1=−1/Nと
なる。言わば、周期が大きい場合には、I1は、次式
(1.6)で示す様になる。
【0057】
【数8】
【0058】また、I2の部分に関しては、音声信号情
報G’掛けたM系列のパターンは、元の埋め込んだM系
列のパターンと一致する場合、I2部分は式(1.7)
に示すように、n=l(エル)とすると、I2=αとな
る。他の場合はI2=−1/Nとなる。
【0059】
【数9】
【0060】上記した様に、本発明に於いて使用される
M系列を用いた透かし情報を当該音声情報に埋め込む事
によって、当該M系列の自己相関性が強いと言う特性を
利用する事によって、上記したI2 の項の結果によっ
て、当該透かし情報が埋め込まれているか否かの判断を
行う事が出来る。
【0061】つまり、上記した式(1.7)に於けるI
2 の値が0であれば、当該音声情報には予め定められた
透かし情報は埋め込まれていないと判断され、当該I2
の値が、所定のしきい値を越える値を示す場合には、当
該音声情報には予め定められた透かし情報は埋め込まれ
ていると判断する事が出来る。
【0062】然かも、本発明に於いては、当該M系列を
使用して形成された透かし情報は、当該音声情報が頻繁
にコピー処理操作等を受けたりしても、自己相関性が失
われる事がなく、何時でも当該音声情報から正確に且つ
容易に音声情報を検出する事が可能となる。然しなが
ら、本発明に於いても、式(1.6)に示すI1 の項の
値が、常に0となるのではなく、場合によっては、Oと
ならない場合が発生する事がある。
【0063】つまり、(1,7)式の音声情報データg
i は、m(n)i の(l,−l)のパターンで計算した
平均は0にならないか、或いは、式(1.7)のαより
小さくならない場合には、(1.5)式の計算によって
埋め込んだ透かし情報は取り出せなくなると言う場合が
発生する。係る場合が発生することは、本発明に於ける
上記の透かし情報検出方法の汎用性を阻害する事になる
恐れがあるので、本発明に於いては、かかる状態が発生
しても上記の問題を発生させずに、確実に透かし情報を
検出する為に、改良方法を更に提案するものである。
【0064】つまり、当該透かし情報の検出に於いて、
当該音声情報をステレオ信号による音声情報に特定し、
当該透かし情報を当該ステレオ信号の右チャンネルと左
チャンネルにそれぞれ個別に位相を逆転させて埋め込む
様に構成したものである。かかる方法を採用する事によ
って、当該透かし情報の相関性を用いて(1.5)式の
透かし情報を検出する効率を改善するものである。即
ち、式(1.5)に於て、残差I1の値は、αより極め
て小さい場合、埋め込んだ透かし情報は取り出せなくな
る。
【0065】残差I1を減らす為に本発明に於いては、
音声左右チャンネル信号の相関性を利用して音声のステ
レオ信号に透かしを埋め込む事で、式1.5の透かしを
検出する効率を改善する事が出来たのである。先ず、長
さNの音声の左と右の信号Gright とGleftにそれぞれ
逆位相の1ビットパターンで構成された透かしパターン
を埋め込むとすると、ワン・パターンの透かしを埋め込
んだ信号G’rightとG’leftは(1.8)式及び
(1.9)式で与えられる。
【0066】
【数10】
【0067】ここで、左右チャンネル信号に、M系列
は、強度αと掛け算してそれぞれ順位相(+)、逆位相
(−)が加わった構成となる。また、(7)式によりM
系列(M(n))でαを掛けることで得られた結果、I
left(n) とIright(n), は(1.10)、(1.11)
式でそれぞれ与えられる。
【0068】
【数11】
【0069】また、(1.10)、(1.11)式によ
り得られた左右信号のIleft(n) とIright(n)とを差分
することで、得られた結果は(1.12)式で与える。
【0070】
【数12】
【0071】即ち、左右信号の相関性を用いることで|
I’1 ──I”1 |<I’1 ,I”により、式(1.
5)の残差部分の値は改善出来る。すると、式(1.
7)によりn=kの場合、式(1.12)は、I2=α
となる。
【0072】尚、ここで、本発明に於て使用されるM系
列の相関性を用いたサインパターンの発生に付いての具
体例を説明する。即ち、三角関数の直交性質によって、
各周波数成分を持っているサイン関するの1周期の積分
では、次式(1.13)が成立する。
【0073】
【数13】
【0074】此処で、T=1/fである。 即ち、各周
波数成分を持っているサイン関数(コサインを含む)
は、M系列の様に強く相関特性を持っている。その相関
特性を利用して、もとのM系列の相関特性は、サイン関
数により実現できている。かかるM系列により三角関数
の直交性質を用いたサインパターンの発生の具体例を周
期7のM系列を例に採って説明する。先ず、周期7のM
系列を発生させて次式(1.14)を得る。
【0075】
【数14】
【0076】次いで、初期値4のM系列によりサイン関
数パターンを式(1.15)の様に発生させる。
【0077】
【数15】
【0078】ここで、a:パターン強度の調整係数であ
り、 f0 :最初位置周波数であり、 数値1〜7:M系列の各値に阿智する周波数成分であ
り、 N: ブロックサイズであり、 n: 1──(N−1)であり、 m1(4)〜m7(4):−1,−1,−1,1,−
1,1,1である。
【0079】又、式(1.16)及び式(1.17)に
より、生成したサインパターンの相関特性を計算出来
る。
【0080】
【数16】
【0081】つまり、式(1.16)により得られた相
関グラフは、図4に示す通りとなる。
【0082】次に、本発明に於ける透かし情報の検出方
法の具体例に付いて、図5のフローチャートと図6の詳
細図を参照しながら説明する。即ち、本発明に於ける音
声情報からの透かし情報の検出方法としては、M系列で
構成された透かし情報を所定の音声情報から検出するに
際し、当該音声情報に対して、所定の係数を適用して処
理する事によって、当該音声情報から当該音声情報に埋
め込まれたM系列からなる所定の透かし情報を検出する
様に構成されているものである。
【0083】つまり、本発明に於いては、M系列で構成
された透かし情報を埋め込んだ所定の音声情報から当該
透かし情報を検出するに際し、当該音声情報に対して、
当該透かし情報の検出方法は、当該音声情報を再生する
と共に、当該再生中の当該音声情報のステレオ信号に於
ける左右のチャンネルから個別に音声情報を読出し、左
右チャンネルから読み出された個々の音声信号の差分信
号を求め、当該差分信号と予め定められた透かし情報
(すでに音声情報に埋め込んだ予め判明している透かし
情報の事を指す)との相関を求める事によって当該音声
情報に所定の透かし情報が埋め込まれているか否かを判
断する事ものである。
【0084】即ち、本発明に於けるM系列ワンビットパ
ターンからなる透かし情報を音声情報から検出する方法
としては、上記した様に、M系列で構成され、サイン関
数で変換処理された透かし情報を所定の音声情報から検
出するに際し、当該音声情報に対して、所定の係数を適
用して処理する事によって、当該音声情報から当該音声
情報に埋め込まれたM系列からなる所定の透かし情報を
検出する事を基本とするものであり、より具体的には、
当該所定の係数はピクセル毎にM系列のあるパターンに
透かし情報を埋め込んだ音声信号を掛け合わせするが望
ましい。
【0085】更に、本発明に於ける当該透かし情報の検
出方法に於ける具体例としては、M系列で構成され、サ
イン関数で変換処理された透かし情報を埋め込んだ所定
の音声情報から当該透かし情報を検出するに際し、当該
音声情報に対して、当該透かし情報の検出方法は、当該
音声情報を再生すると共に、当該再生中の当該音声情報
のステレオ信号に於ける左右のチャンネルから個別に音
声情報を読出し、左右チャンネルから読み出された個々
の音声信号の差分信号を求め、当該差分信号と予め定め
られた透かし情報との相関を求める事によって当該音声
情報に所定の透かし情報が埋め込まれているか否かを判
断する様に構成されているものである。
【0086】本発明にかかる当該透かし情報の検出方法
に於けるより詳細な具体例としては、図5に示すフロー
チャートから明らかな様に、ステレオ信号で構成された
音声情報から所定のM系列からなるワンビットパターン
を有する透かし情報が埋め込まれているか否かを判断す
る方法であって、ステップ(S−1)に於て、当該音声
情報を再生する第1の工程が実行された後、ステップ
(S−2)に進み、1ブロックに於ける左右の各チャン
ネルから個別に再生された音声信号を個別に読み出す第
2の工程が実行される。
【0087】次いで、ステップ(S−3)に進み、左右
の各チャンネルから個別に読み出された音声信号の差分
信号Δf(t)を演算する第3の工程が実行され、ステ
ップ(S−4)に於て、当該差分信号Δf(t)と元の
透かしパターンpm4(n)との相関値を演算する第4
の工程が実行される。その後、ステップ(S−5)に於
て、ステップ(S−4)で演算された当該相関値を予め
定められたしきい値と比較する第5の工程が実行され
る。
【0088】そして、ステップ(S−6)に於て、当該
相関値が当該しきい値より大きいと判断された場合に
は、ステップ(S−7)に進み、当該元の透かしパター
ンpm4(n)以外の各パターンに於ける当該差分信号
Δf(t)を再度演算し、当該差分信号Δf(t)と元
の透かしパターンpm4(n)との相関値を演算する第
6の工程が実行される。
【0089】その後、ステップ(S−8)に於て、元の
透かしパターンpm4(n)以外の各パターンに於ける
相関値と当該透かしパターンpm4(n)で取った相関
値とを比較する第7の工程が実行され、ステップ(S−
9)に進み、当該ステップ(S−8)に於ける比較操作
の結果、元の透かしパターンpm4(n)だけで相関が
取れる場合には、当該元の透かしパターンpm4(n)
が検出されたものと判断し、当該検出操作を終了する
が、ステップ(S−9)に於て、相関がとれない場合に
は、ステップ(S−10)に進み、当該音声情報は、終
端であるか否かが判断され、NOである場合には、次に
ブロックのデータを読み出す為にステップ(S−2)に
戻って上記した各工程が繰り返されるが、当該ステップ
(S−10)でYESである場合には、透かしパターン
が存在していないと判断してENDとなる。
【0090】一方、ステップ(S−6)に於て、当該相
関値が当該しきい値より小さいと判断された場合には、
ステップ(S−10)に進み、上記した各工程が繰り返
される。
【0091】
【発明の効果】本発明に係る当該透かし情報の埋込方法
及び透かし情報の検出方法は、上記した様な技術構成を
採用しているので、音声情報に埋め込まれた透かし情報
を、何れの段階に於いても容易に検出が可能な透かし情
報の生成とその埋め込み方法及び当該音声情報に埋め込
まれている当該透かし情報を容易に検出する事が可能な
透かし情報の検出方法が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る透かし情報の埋込方法及
びその検出方法を実施する為の透かし情報の埋込・検出
システムの一具体例の構成を示すブロックダイアグラム
である。
【図2】図2は、本発明に透かし情報の埋め込み方法の
一具体例を説明するフローチャートである。
【図3】図3は、本発明に係る透かし情報の埋め込み方
法の一具体例を説明する図である。
【図4】図4は、本発明に於ける透かし情報の相関値を
示すグラフである。
【図5】図5は、本発明に透かし情報の検出方法の一具
体例を説明するフローチャートである。
【図6】図6は、本発明に係る透かし情報の検出方法の
処理手順の概要を説明する図である。
【符号の説明】
100 透かし情報の埋込・検出システム 1 M系列パターン記憶手段 2 透かし情報選択手段 3 透かし情報形成手段 4 サイン関数変換手段 5 透かし情報記憶手段 6 音声情報選択手段 7 埋め込み位置抽出手段 8 透かし情報埋め込み手段 9 音声情報選択手段 10 音声情報読出し手段 11 差分信号検出手段 12 位相差検出手段 13 透かし情報パターンシフト手段 14 相関値演算手段 15 相関値比較手段 17 補助相関値演算手段 18 補助相関値比較手段 19 透かし情報有無判定手段 20 音声終端判定手段

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声情報に透かし情報を埋込むに際し、
    当該透かし情報としてM系列で構成された特定のパター
    ンを使用する事を特徴とする音声情報に対して透かし情
    報の埋め込む方法。
  2. 【請求項2】 当該特定のパターンは、ワンビットパタ
    ーンである事を特徴とする請求項1記載の透かし情報の
    埋め込む方法。
  3. 【請求項3】 当該M系列から構成された当該透かし情
    報パターンをサイン関数で変換処理した後、当該音声情
    報に於ける音声信号の時間軸の部分信号に当該透かし情
    報を埋め込む事を特徴とする請求項1又は2に記載の透
    かし情報埋込方法。
  4. 【請求項4】 当該透かし情報は、当該音声情報に於け
    る予め定められた所定の時間長をもつブロックであっ
    て、連続する2個の当該ブロックの一つに埋め込む事を
    特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の透かし情報
    の埋め込む方法。
  5. 【請求項5】 当該音声情報は、ステレオ信号により構
    成されている事を特徴とする請求項1乃至4の何れかに
    記載の透かし情報埋込方法。
  6. 【請求項6】 当該透かし情報は、当該音声情報のステ
    レオ信号の右チャンネル信号と左チャンネル信号との双
    方に埋め込む事を特徴とする請求項5に記載の透かし情
    報埋込方法。
  7. 【請求項7】 当該透かし情報を、当該ステレオ信号の
    右チャンネル信号と左チャンネル信号を構成する複数の
    ブロックの内、連続して配列されている少なくとも2つ
    のブロックに個別に又は跨がって埋め込む事を特徴とす
    る請求項4乃至6の何れかに記載の透かし情報埋込方
    法。
  8. 【請求項8】 当該透かし情報を当該透かし情報のステ
    レオ信号に於ける当該の右チャンネル信号と左チャンネ
    ル信号を構成するブロックにそれぞれ埋め込むに際し、
    それぞれの透かし情報の位相を互いに逆位相となる様に
    して埋め込む事を特徴とする請求項4乃至7の何れかに
    記載の透かし情報埋込方法。
  9. 【請求項9】 当該透かし情報を当該音声情報に埋め込
    むに際し、当該音声情報の再生に与える影響が少ない音
    声信号部分に当該透かし情報を埋め込む事を特徴とする
    請求項1乃至8の何れかに記載の透かし情報埋込方法。
  10. 【請求項10】 音声情報に透かし情報を埋込むに際
    し、当該透かし情報としてM系列で構成された特定のパ
    ターンを使用するステレオ音声情報に対して透かし情報
    の埋め込む方に於いて、 M系列のパターン群から所定のM系列パターンを選定
    し、所定の長さのブロック長を持つワンビットパターン
    透かし情報を形成する工程、 当該選択されたM系列ワンビットパターン透かし情報か
    らサイン関数パターンーを形成する工程、 所定の長さの時間軸内に、当該音声情報の信号に於ける
    周波数成分と波形特徴の解析を考慮して、所定の時間長
    を持つ当該ブロックで構成された当該M系列サインパタ
    ーン透かし情報が、連続して2ブロック分埋め込み得る
    透かし情報埋め込み位置を探索する工程、 当該透かし情報の埋め込み位置が見つかった場合には、
    当該M系列サインパターン透かし情報を2ブロック連続
    して当該ステレオ音声情報の左右のチャンネルデータに
    個別にそれぞれが逆位相となる様に埋め込む工程、 当該ステレオ音声情報が終端に来たか否かを判断する工
    程、 当該ステレオ音声情報が終端に来ていない場合には、上
    記工程を繰り返す工程、 当該ステレオ音声情報が終端に来ている場合には、当該
    透かし情報の埋め込み操作を終了する工程、 とから構成されている事を特徴とする透かし情報埋込方
    法。
  11. 【請求項11】 M系列で構成され、サイン関数で変換
    処理された透かし情報を所定の音声情報から検出するに
    際し、当該音声情報に対して、所定の係数を適用して処
    理する事によって、当該音声情報から当該音声情報に埋
    め込まれたM系列からなる所定の透かし情報を検出する
    事を特徴とする透かし情報検出方法。
  12. 【請求項12】 当該所定の係数はピクセル毎にM系列
    のあるパターンに透かし情報を埋め込んだ音声信号を掛
    け合わせする事を特徴とする請求項11記載の透かし情
    報検出方法。
  13. 【請求項13】 M系列で構成され、サイン関数で変換
    処理された透かし情報を埋め込んだ所定の音声情報から
    当該透かし情報を検出するに際し、当該音声情報に対し
    て、当該透かし情報の検出方法は、当該音声情報を再生
    すると共に、当該再生中の当該音声情報のステレオ信号
    に於ける左右のチャンネルから個別に音声情報を読出
    し、左右チャンネルから読み出された個々の音声信号の
    差分信号を求め、当該差分信号と予め定められた透かし
    情報との相関を求める事によって当該音声情報に所定の
    透かし情報が埋め込まれているか否かを判断する事を特
    徴とする透かし情報検出方法。
  14. 【請求項14】 ステレオ信号で構成された音声情報か
    ら所定のM系列からなるワンビットパターンを有する透
    かし情報が埋め込まれているか否かを判断する方法であ
    って、 当該音声情報を再生する工程、 1ブロックに於ける左右の各チャンネルから個別に再生
    された音声信号を個別に読み出す工程、 左右の各チャンネルから個別に読み出された音声信号の
    差分信号Δf(t)を演算する工程、 当該差分信号Δf(t)と元の透かしパターンpm4
    (n)との相関値を演算する工程、 当該得られた相関値を予め定められたしきい値と比較す
    る工程、 当該相関値が当該しきい値よりも大きい場合には、当該
    元の透かしパターンpm4(n)以外の各パターンの当
    該差分信号Δf(t)と元の透かしパターンpm4
    (n)との相関値をそれぞれ再度演算する工程、 演算により求められた、当該元の透かしパターンpm4
    (n)以外の各パターンの当該差分信号Δf(t)との
    相関値を、当該元の透かしパターンpm4(n)で求め
    た当該相関値と比較する工程、 当該比較操作の結果、当該元の透かしパターンpm4
    (n)だけで相関が取れる場合、当該元の透かしパター
    ンpm4(n)が検出されたものと判断してエンドとす
    る工程、 当該得られた相関値を予め定められたしきい値と比較す
    る工程に於いて、当該相関値が当該しきい値よりも小さ
    い場合には、当該音声情報が終端であるか否かを判断す
    る工程、 当該上記工程に於いて、YESの場合には、透かしパタ
    ーンは存在していないと判断してエンドとする工程、 当該上記工程に於いて、NOの場合には、次のブロック
    を選択して音声情報を読み出す操作に戻って上記した各
    工程が実行される工程、 当該比較操作の結果、当該元の透かしパターンpm4
    (n)だけで相関が取れない場合、当該音声情報が終端
    であるか否かを判断する工程、 当該上記工程に於いて、YESの場合には、透かしパタ
    ーンは存在していないと判断してエンドとする工程、 当該上記工程に於いて、NOの場合には、次のブロック
    を選択して音声情報を読み出す操作に戻って上記した各
    工程が実行される工程、とから構成されている事を特徴
    とする透かし情報検出方法。
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