JP4569057B2 - ソレノイドバルブ及びそれを用いた油圧制御装置 - Google Patents

ソレノイドバルブ及びそれを用いた油圧制御装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の油圧制御装置に関し、特に、油圧制御装置に組込まれたソレノイドバルブへの異物の侵入を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機の油圧制御装置を構成するバルブボディには、摩擦係合要素の油圧サーボに供給する油圧の調圧制御のために電気信号制御のリニアソレノイドバルブが組付けられる。リニアソレノイドバルブは、図8に示すように、電磁部を構成するソレノイド部Aと、入力ポート(IN)とドレンポート(EX)に対する出力ポート(OUT)の連通度合いを制御するスプールバルブBからなる調圧部を備える。ソレノイド部Aは、励磁コイルaを巻装したコアbと、コアbに対向するプランジャcと、それらを収容するケースdから構成される。スプールバルブBは、スプール摺動孔mと各ポートn〜rを形成したスリーブsと、スプール摺動孔mに摺動自在に嵌挿したスプールtと、スリーブsにねじ込んだ調整プラグuとスプールtとに両端を支持させて圧縮負荷状態とされたリターンスプリングvとで構成される。スリーブsとコアbは、ともにそれらの一端にフランジ部を備えており、それらフランジ部を対向当接させて、ケースdのかしめにより相互に連結させて一体化されている。そして、リニアソレノイドバルブは、油路接続のためにスプールバルブBのポート形成部分をバルブボディ内に埋め込み、給電を必要とすることから、ソレノイド部Aがバルブボディから外部に突出する配置とされ、また、調整プラグuをねじ込んだ部分が、回り止め金具wを操作する必要性からバルブボディから外部に露出した配置とされる。
【0003】
ところで、リニアソレノイドバルブのスプールバルブBは、ポートを形成したスリーブsに対するスプールtの摺動を行なうために、スプールtとスリーブsの摺動面との間に若干のクリアランスを持つことから、微量の作動油(ATF:オートマチック・トランスミッション・フルード、以下これをオイルという)の漏れが必然的に生じるものである。このクリアランスから漏れたオイルは、リニアソレノイドバルブの作動のたびにソレノイド部Aのコアbへの吸引と解放によるプランジャcのケースdに対する出入りで生じる内部空間の体積変化によるポンプ作用で、プランジャcの摺動部を経て内部空間に吸込まれる。このポンプ作用を緩和する意味で、ソレノイド部Aの内部空間は、コネクタeの取付け部(連結部hがケースdの切欠きを通してケースd内に入り込む部分の切欠きと連結部hと間の隙間)の息継ぎ用のギャップGを介して外部空間に連通する構造とされているが、これによってもポンプ作用を完全になくすことはできない。そして、このオイル中には、バルブボディの機械加工時の切削粉等で特に極微細なものが洗浄後にも除去されずに油路中に異物として残存し、これが流れに乗って混入していることがある。こうしたことから、異物がオイルと共にリニアソレノイドバルブの作動によりソレノイド部Aに吸込まれ、特に異物が鉄系の金属粉である場合、ソレノイド部Aの磁力により排出されずに残留し、長期間の自動変速機の運転で徐々にプランジャcの摺動部に蓄積してソレノイドバルブの応答性を悪くする要因となる。このようなバルブボディ内部からの異物の吸込みは、程度の差はあれ、不可避なものである。
【0004】
また、自動変速機は、小品種で、できるだけ多くの車種や仕様に適応可能とすべく、油圧制御装置には小型化の要請がある。通常、油圧制御装置は、複数のリニアソレノイドバルブの配設を必要とし、油圧制御装置を構成するバルブボディの小型化のためには、バルブボディにとって大きな配設スペースを占める部品であるリニアソレノイドバルブを一箇所にまとめて、集約により配設スペースの削減を図るのが有利である。また、そうすることによって、バルブボディ内の油路を短縮することができるため、集約配置が一層効果的になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
こうした事情から、リニアソレノイドバルブは、一箇所にまとめて配置されることが多いが、こうした集約配置に伴い問題点が生じる。それは、上記の異物を含んだオイルが、あるリニアソレノイドバルブの外部への露出部から漏れて他のリニアソレノイドバルブのソレノイド部Aに恒常的に降りかかるようなバルブ配置が採られると、前記息継ぎ用のギャップGを吸排口とするポンプ作用により外部空間から異物が吸込まれることになる。こうした外部からの異物の侵入は、前記のような内部からの異物の侵入と相乗すると、一層プランジャの作動抵抗の増加を早めることになるため、避けなければならない。
【0006】
本発明は上記のような事情に鑑み案出されたものであり、ソレノイドバルブのソレノイド部への外部からのオイルの吸引による異物の侵入を防ぐことを第1の目的とする。次に、本発明は、特に複数のソレノイドバルブがバルブボディの一箇所に集約配置された油圧制御装置において、バルブ相互間でのオイルの吸引による異物の侵入を防ぐことを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載のように、ソレノイド部に、その内部空間と外部空間とを導通させる息継ぎ用の隙間を備えるソレノイドバルブにおいて、前記隙間に被さるカバーを付設し、前記ソレノイド部は、前記カバーとの係合部を備え、前記カバーは、前記ソレノイド部の前記係合部を弾性変形により乗越えて前記ソレノイド部への嵌め合い時に節度感を発生可能なフック部を備え、前記フック部の前記係合部への係止により、前記ソレノイド部と前記カバーの嵌め合いが維持されることを特徴とする構成により達成される。
また、上記の目的は、請求項2に記載のように、ソレノイド部に、その内部空間と外部空間とを導通させる息継ぎ用の隙間を備えるソレノイドバルブにおいて、前記隙間に被さるカバーを付設し、前記ソレノイド部は、該ソレノイド部の周面から突出するコネクタ部を備え、前記カバーは、前記コネクタ部を挟持する取付け部を備えることを特徴とする構成により達成される。
【0008】
上記の構成において、請求項に記載のように、前記カバーは、非磁性体で構成されるのが有効である。
【0009】
上記いずれかの構成において、請求項に記載のように、前記カバーは、板状素材の成形品からなる構成を採ると一層有効である。
【0013】
また、請求項に記載のように、複数のソレノイドバルブを備え、少なくとも2つのソレノイドバルブが上下位置関係に配置され、下方のソレノイドバルブとして上記のいずれかの構成のカバーが付設されたソレノイドバルブを備える構成とすることができる。
【0014】
上記の構成において、請求項に記載のように、前記複数のソレノイドバルブは、それらのソレノイド部を交互に逆向きにして、バルブボディに組み付けられた構成とすることもできる。
また、請求項7に記載のように、ソレノイド部に、その内部空間と外部空間とを導通させる息継ぎ用の隙間を備えるソレノイドバルブ、を備える油圧制御装置において、前記隙間に被さるカバーを付設し、前記カバーは、ソレノイドバルブのバルブボディへの組付けにより、ソレノイド部とバルブボディ側の部材により挟持される構成とすることができる。このカバーは、非磁性体で構成されるのが有効である。
【0015】
【発明の作用及び効果】
請求項1、2、又は、7に記載の構成では、カバーがソレノイド部の息継ぎ用の隙間に被さることでオイルの侵入を防ぐ構成であるため、息継ぎ用の隙間の導通抵抗を変化させることなくオイルに乗った異物の侵入を防止することができる。これにより外部からのソレノイド部への異物の吸込みが防止され、ソレノイドバルブの応答性の悪化を防ぐことができる。
さらに、請求項1に記載の構成では、カバーのソレノイドバルブへの組付けの際に、作業者が節度感により嵌め合わせ完了を認識できるため、組付け作業が容易となり、また組付けミスも防ぐことができる。
請求項2に記載の構成では、カバーがソレノイド部のコネクタ部を利用して位置決めされるため、カバーをソレノイドバルブへ嵌め合わせる単純な作業でカバーの位置決めが自ずとなされる。
請求項7に記載の構成では、ソレノイドバルブを備える油圧制御装置において、ソレノイドバルブのバルブボディへの組付け後も、振動等によるカバーの軸方向及び径方向への位置ずれや外れを確実に防ぐことができる。
【0016】
次に、請求項3又は8に記載の構成では、カバーがソレノイド部の磁力特性に影響を与えることがないため、カバーの付設によるソレノイドバルブの特性の変化が防止される。
【0017】
次に、請求項4に記載の構成では、カバーが折り曲げ加工により製造可能となるため、カバーの付設によるコスト増加を最小限に抑えることができる。
【0021】
次に、請求項5に記載の構成では、複数のソレノイドバルブがバルブボディに集約配置された油圧制御装置において、上方に隣接するソレノイドバルブから漏れ出すオイルの吸い込みによるソレノイド部への異物の吸込みが防止され、ソレノイドバルブの応答性の悪化を防ぐことができる。
【0022】
次に、請求項6に記載の構成では、他のソレノイドバルブの下方に隣接させて配置した場合でも、ソレノイドバルブへの異物の吸い込みが防止されることから、一般にソレノイドバルブがバルブ部に対してソレノイド部が大径であることに対応させて、ソレノイド部を交互に逆向きで隣接させることで、各ソレノイドバルブ相互の位置の一層の接近配置を採用することができるようになり、集約度を一層向上させることで、油圧制御装置の一層の小型化が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿い、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明を適用した第1実施形態の油圧制御用のリニアソレノイドバルブの上面及び装着前後のカバーの形状を示す。このバルブは、実質的に先に従来例として図8に示したリニアソレノイドバルブと同様のものであり、相対的に大径なソレノイド部1と、小径なスプールバルブ部2からなる構成されている。そして、ソレノイド部1に、その内部空間と外部空間とを導通させる息継ぎ用の隙間(図8の符号Gで示す部分参照。他の説明部分について同じ)を備え、この隙間に被さるカバー4が付設されている。
【0024】
カバー4は、電磁部に装着されることから、電磁部の磁力特性に影響を与えないように非磁性体で構成される。非磁性体としてはステンレススチール、合成樹脂等が用いられる。カバー4は、加工が容易なように、薄板状素材の成形品から構成される。ソレノイド部1は、一般に、その円筒径の周面から突出する概ね立方体状の外形のコネクタ部3を備えることから、カバー4は、コネクタ部3を挟持する上面視でコ字状の取付け部41〜43を備える構成とされる。また、ソレノイド部1から突出するコネクタ部3は、先に一般的形状を示したリニアソレノイドバルブの断面形状(図8)を参照して分かるように、コネクタ部3(図8のコネクタeに対応)とソレノイド部1(同じくソレノイド部Aに対応)のケース外面との間に所定の隙間を持っており、更にケースの切り欠きを通してケース内外に延びる連結部を持っている。そこで、この連結部を係合部31として、カバー4は、ソレノイド部1の係合部31を弾性変形により乗越えてソレノイド部1への嵌め合い時に節度感を発生可能なフック部45を備え、フック部45の係合部31への係止により、ソレノイド部1とカバー4の嵌め合いが維持される構成とされている。
【0025】
こうした構成からなるカバー4は、図1に白抜き矢印で示すように、当初の位置からソレノイド部1の軸線に沿ってコ字状の取付け部41〜43がコネクタ部3の両側面を挟むように押し込まれ、それによりフック部45が広がって係合部31を乗越え、フック部45が係合部31を過ぎたところで原形への戻り方向に変形して抜け止め係止される。これによりカバー4はソレノイド部1に対して所定の位置に固定される。
【0026】
この装着の後に、カバー4は、ソレノイドバルブのバルブボディ(図1に想像線で両外端面を示す)5への組付けにより、ソレノイド部1とバルブボディ5側の部材により挟持される。なお、図1に示す形態では、カバー4がソレノイド部1とバルブボディ5に直接挟持されているが、カバー4は適宜の中間部材を介してソレノイド部1とバルブボディ5に挟持される形態を採ることもできる。この場合の中間部材としては、例えばソレノイドバルブをバルブボディ5に固定する固定具がある。これにより、ソレノイドバルブのバルブボディ5への組付け後も、振動等によるカバー4の軸方向及び径方向の位置ずれや外れを確実に防ぐことができる。
【0027】
更に、カバー4を斜視状態で示す図3を併せ参照して、カバー4の具体的形状について説明する。カバー4は、装着状態の形状を上からみて、コ字状の取付け部41〜43は板面がコネクタ部3の3つの側面に沿うように折り曲げられており、一方の辺(以下、長辺という)42がコネクタ部3の軸方向長さにほぼ対応する長さとされ、他方の辺(以下、短辺という)43がコネクタ部3の連結部31の軸方向長さにほぼ対応する長さとされ、それら両辺42,43をつなぐ辺(以下、連結辺という)41がコネクタ部3の幅にほぼ対応する長さとされている。また、カバー4の各辺全体の幅は、コネクタ3の厚さにほぼ対応する幅とされている。
【0028】
カバー4の長辺42の下側からは遮蔽部44が延在しており、この遮蔽部44は、ソレノイド部1の外形周面に沿うように、円筒曲面状とされ、装着状態でソレノイド部1の側部付近まで延びて、実質上ソレノイド部1の上面の半分を覆う構成とされている。連結辺41は、その中央部にコネクタ部3の側壁に点接触で当接するように突起41aが押し出し形成されている。短辺43の先端下側からは、90度の折り曲げにより板面を水平方向に向けたフック部45が延在している。このフック部45は、短辺43との連結部45aと、連結部45aを超えて延びるフックつめ部45bを有する。フックつめ部45bは、先端側に案内斜面を有し、根元側に係合面を有する。そして、短辺43とフック部45は、長辺42に対して所定の角度傾斜した先端側が狭まった初期形状を持つものとされている。
【0029】
こうした形状を持つカバー4は、ソレノイド部1への装着の際に、まずフックつめ部45bの傾斜面がコネクタ部3の連結部の側壁相互の角部に当接することで、押し込みにより短辺43とフック部45が長辺42と平行となり,更に逆方向に傾く方向に弾性変形し、それにより押し込み抵抗を発揮する。そして、押し込みが進んで、やがてフックつめ部45bがコネクタ部3の連結部の側壁相互の反対側の角部を過ぎる位置に達すると、短辺43とフック部45は、弾性により長辺42と平行になる方向に戻る。このとき、押し込み抵抗が急に失われるため、押し込み完了の節度感が生じ、フックつめ部45bの係合面がコネクタ部3の側壁に係合し、フックつめ部45bはコネクタ部3の裏側とソレノイド部1のケース周面との間の隙間に入り込む。この状態でカバー4は、コネクタ部3の3つの側壁にそれぞれ長辺42の先端部、突起部41a及び短辺43の先端部で当接して、弾性的な3点支持状態となり、傾きやこじれを生じることなく定置される。
【0030】
こうして装着が完了した状態では、カバー4の長辺42とそれにつながる遮蔽部44が息継ぎ用の隙間Gの上側に被さり、それらの軸方向長さの範囲でソレノイド部1とコネクタ部3の外面が周方向には連続して遮蔽されるが、これら長辺42と遮蔽部44は、隙間Gに対して間隔を保って被さり、径方向の直接の通気を遮蔽するものであり、密接して塞ぐようなものではないため、カバー4の軸方向端が開放されていることで、隙間Gは軸方向に迂回する通気に対しては塞がれることなく通気状態が確保される。なお、この通気状態の確保については、カバー4の装着状態で、遮蔽部44がソレノイド部1の外周面に対して所定の隙間を保つ構成として、周方向への通気路も確保する構成を採ることもできる。
【0031】
カバー4を装着したソレノイドバルブは、図4に軸方向にみた側面を示すように、軸線を概ね水平にしてバルブボディ5に組み込まれる。この組み込み形態は、集約配置される他のソレノイドバルブの組込み形態と同様である。すなわち、バルブボディ5の外面から張出した部分の外面と並行に穿設された孔にバルブ部2を貫通状態に押し込み、ソレノイド部1のバルブ部2側端面が孔周囲のバルブボディ5又は中間部材の壁面に当接する組付け状態とされる(図1参照)。このとき、前記のように、カバー4の連結辺41がバルブボディ5又は中間部材の壁面とコネクタ部3の側壁との間に挟持されて、カバー4の軸方向のずれを防ぎ、長辺42がバルブボディ5又は中間部材の壁面とコネクタ部3の側壁との間に挟持されて径方向のずれを防ぐため、カバー4はソレノイドバルブをバルブボディ5に固定するための固定具による抜け止めで、軸方向及び径方向に自ずと外れ止めされる。そして、本発明に従うカバー4が装着されていることで、このカバー付のソレノイドバルブに常時上部から図4に白抜き矢印で示すようにオイルが滴下してくるような状態に置かれても、カバー4による遮蔽でオイル吸込み防止効果が発揮され、ソレノイドバルブの息継ぎによるソレノイド部1への異物の外部からの侵入が防止される。
【0032】
ところで、ソレノイドバルブを集約配置する場合、ソレノイドバルブは、ソレノイド部1がバルブ部2に比べて大径であるため、ソレノイド部1を交互に逆向きに配置することで、バルブ相互の軸間距離を狭めることができ、集約効果が一層顕著になる。図4はこうした配置を採るバルブボディを示す。この配置の場合、上下配置関係にある同形状のソレノイドバルブ間において、上方のソレノイドバルブ(同形状のものとして、その構成を実施形態に係るバルブの参照符号を流用して説明する)のバルブボディ5から突き出たバルブ部2が、下方のソレノイドバルブの逆向きのソレノイド部1の真上に位置することになる。詳しくは、図1を参照して、上方のソレノイドバルブのスリーブ20の開口21が、下方のソレノイドバルブのソレノイド部1の隙間Gの真上に位置する。こうした配置関係では、上方のバルブのスリーブ20の回り止め金具22装着用の開口21から冒頭に述べた理由で漏れ出すオイルが、常時下方のバルブのソレノイド部1に滴下することになる。本発明のカバー4はこうした場合に特に有効に効果を発揮することになる。
【0033】
次に、図5〜図7は第1実施形態に対してカバーの具体的形状を変更した第2実施形態のリニアソレノイドバルブの外形を示す。この形態における前記第1実施形態と共通の部分には、同様の符号を付して説明に代え、以下相違点を主に説明する。この形態では、カバー4はソレノイド部1のコネクタ部3を含むほぼ全周に被さる形状とされている。すなわち、カバー4は、ソレノイド部1のコネクタ部3と本体部を周方向に連続して取り巻く取付け部41〜43と遮蔽部44’が、コネクタ部3の外面側(バルブボディへの組込み状態での上面および側面)と、ソレノイド部1の周面(バルブボディへの組込み状態での上面両側)を覆う形状とされ、その一端側に径方向内側に延びる折り曲げによるフランジ部41’を備える構成とされている。
【0034】
この形態の場合、先の形態のような、装着時の節度感は得られないが、反面、遮蔽部44’が広いことで、どのような方向からのオイルの侵入にも対応できるため、カバー4に汎用性を持たせることができる利点が得られる。なお、この形態の場合、フランジ部41’がソレノイドバルブのバルブボディ5への組付けによりバルブボディ5又は中間部材の壁面とコネクタ部3の側面との間で挟持されて軸方向のずれが阻止され、取付け部42又は取付け部43のいずれかがバルブボディ5又は中間部材の壁面とコネクタ部3の側面との間で挟持されて径方向のずれが阻止させるため、カバー4の外れ止め効果は、第1実施形態の場合と同様に発揮される。
【0035】
以上、本発明を専らリニアソレノイドバルブを例とする2つの実施形態を挙げて詳説したが、本発明は例示の実施形態に限らず、オンオフソレノイドバルブ等、他の形式のソレノイドバルブにも適用可能なものである。また、非対称のカバー形状を採る第1実施形態において、遮蔽部をバルブボディ5への組付け状態でバルブボディの外面に近い側に設けているが、この遮蔽部の位置は、オイルの流れに対応させればよいものであり、場合によってはバルブボディの外面から遠い側に設けることもでき、あるいは外面に近い側と遠い側両方に設けてもよい。また、コネクタ部3に被さるカバー形状を採る第2実施形態において、コネクタ部3に被さる部分の形状をよりコネクタ部3の外形に沿った形状とすることで、装着時の位置決めがより確実になされるようにすることもできる。こうした変形も当然に本発明の範疇に包含されるものであり、本発明は、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々変更して実施可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るリニアソレノイドバルブの上面図である。
【図2】第1実施形態のカバーの側面図である。
【図3】第1実施形態のカバーの斜視図である。
【図4】第1実施形態のリニアソレノイドバルブのバルブボディへの組み込み状態を示す側面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るリニアソレノイドバルブの側面図である。
【図6】第2実施形態に係るリニアソレノイドバルブの正面図である。
【図7】第2実施形態に係るリニアソレノイドバルブの背面図である。
【図8】従来のリニアソレノイドバルブの断面図である。
【符号の説明】
1 ソレノイド部
3 コネクタ部
31 係合部
4 カバー
41〜43 取付け部
45 フック部
5 バルブボディ

Claims (8)

  1. ソレノイド部に、その内部空間と外部空間とを導通させる息継ぎ用の隙間を備えるソレノイドバルブにおいて、前記隙間に被さるカバーを付設し
    前記ソレノイド部は、前記カバーとの係合部を備え、
    前記カバーは、前記ソレノイド部の前記係合部を弾性変形により乗越えて前記ソレノイド部への嵌め合い時に節度感を発生可能なフック部を備え、
    前記フック部の前記係合部への係止により、前記ソレノイド部と前記カバーの嵌め合いが維持されることを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. ソレノイド部に、その内部空間と外部空間とを導通させる息継ぎ用の隙間を備えるソレノイドバルブにおいて、前記隙間に被さるカバーを付設し、
    前記ソレノイド部は、該ソレノイド部の周面から突出するコネクタ部を備え、
    前記カバーは、前記コネクタ部を挟持する取付け部を備えることを特徴とするソレノイドバルブ。
  3. 前記カバーは、非磁性体で構成される、請求項1又は2に記載のソレノイドバルブ。
  4. 前記カバーは、板状素材の成形品からなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のソレノイドバルブ。
  5. 複数のソレノイドバルブを備え、少なくとも2つのソレノイドバルブが上下位置関係に配置され、下方のソレノイドバルブとして請求項1〜4のいずれか一項に記載のソレノイドバルブを備える油圧制御装置。
  6. 前記複数のソレノイドバルブは、それらのソレノイド部を交互に逆向きにして、バルブボディに組み付けられた、請求項5に記載の油圧制御装置。
  7. ソレノイド部に、その内部空間と外部空間とを導通させる息継ぎ用の隙間を備えるソレノイドバルブ、を備える油圧制御装置において、前記隙間に被さるカバーを付設し、
    前記カバーは、ソレノイドバルブのバルブボディへの組付けにより、ソレノイド部とバルブボディ側の部材により挟持されることを特徴とする油圧制御装置。
  8. 前記カバーは、非磁性体で構成される、請求項7に記載の油圧制御装置。
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