JP4568159B2 - 双方向wdm光アナログ伝送システム - Google Patents

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Description

この発明は、アナログ信号により強度変調した光信号を光ファイバを介して伝送する光伝送システムに関する。アナログ信号には、無線通信システムの無線区間に使用される無線周波数信号(RF(Radio Frequency)信号)などがある。
携帯電話や業務無線などの無線通信システムにおいては、基地局からの電波が届きにくいエリアにおいても通信サービスを提供したいというニーズがあり、ROF(Radio over Fiber)と呼ばれるアナログ伝送技術が注目されている。ROFとはアナログ状態の無線信号を光ファイバを介して伝送する技術であり、CATVなどの映像配信にも同様の技術が使われている。ROF技術によれば、1つの無線基地局に光ファイバを介して複数のリモート基地局を接続するインフラ構成が可能となり、リモート基地局を介してサービスエリアを拡大することが可能になる。リモート基地局はアンプ、フィルタ、アンテナなどの簡易な構成で容易に小型化できるので、無線基地局そのものを複数設置する構成に比べてインフラ構成の設置スペース及びコストを抑えられ、通信エリアを効率的に拡大することができる。この種の無線通信システムにおいては無線基地局からリモート基地局への伝送方向をダウンリンクと称し、その逆の方向をアップリンクと称する。リモート基地局は子局と称され、複数の子局は一旦親局を介して無線基地局に接続される。
アップリンクにおける光リンク構成には、電気多重方式と光多重方式とがある。電気多重方式においては、各子局と親局とはそれぞれ1本の光ファイバにより接続され、親局の電気段において複数子局からの無線信号が多重される。この方式では光リンクにおける光ビート雑音が発生しない利点はあるものの使用する光ファイバ本数が多く、インフラ構成規模が大きくなる。そこで光多重方式が注目されている。光多重方式では各子局からの光ファイバを光カプラで合成し、親局には1本の光ファイバが接続される。この方式では波長多重技術を併用する必要があるが光ファイバの芯数を削減することができるため、インフラ構成を簡易化できる。
ところで、親局との間の光ファイバ長は子局ごとに異なるので、その間の伝送路損失にもバラツキがあるのが普通である。光多重方式を用いるパッシブ光ネットワークでは、親局の雑音特性がいずれの子局に対しても同じように影響する。このため、親局への伝送路損失の大きい子局への影響が、親局への伝送路損失の少ない子局よりも相対的に大きくなり、伝送路損失に応じて子局〜親局間の伝送路の雑音特性が著しく劣化することが考えられる。
これに対処するため、親局に接続される複数の子局が備える共有のアップリンクと共通のダウンリンクを備え、親局の手前で、アップリンクからダウンリンクにバイパスさせるようにする技術が開示されている(特許文献1を参照)。この文献においては、各子局はアップリンクに各子局毎に固有の周波数搬送波を設定された調整用信号を伝送し、その調整用信号をバイパス機能によりループバックしてダウンリンクで検波し、子局からの送信レベルを調整する。このようなネットワーク構成をとることで、親局において、自動的に各子局から受信する光信号レベルを均一化することが可能となる。
特許文献1のようにアップリンクからダウンリンクにバイパスさせた伝送路で損失をモニタする手法では、アップリンクとダウンリンクの損失割合を把握することが不可能である。すなわち、アップリンクでは各子局間の伝搬路損失が均一であってもダウンリンクに損失差が存在すると、アップリンク信号線における送信レベル調整が誤って行われることとなる。また光ファイバはコネクタごとに接続され接続損失のバラツキもあるので、そのバラツキがアップリンクの光レベル調整に反映されてしまうことになる。さらに子局の配置を変更する場合、アップリンクとダウンリンクの光ファイバが取り替えられる可能性もあり、その際に光リンクの損失配分が変わることもある。これらのことから、アップリンクにおいて子局ごとに送信レベルを高精度に調整することが困難である。
特開平11−55191号公報
以上述べたように光多重方式を用いるパッシブ光ネットワークでは、子局ごとの親局への伝送路損失を確実に知ることが難しい。このため子局の送信レベルを調整して親局における受光レベルを高い精度で均一化することが困難であり、子局によっては雑音特性が著しく劣化して伝送特性に悪影響を及ぼすという不具合がある。
この発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、子局ごとの送信レベルを高精度に調整できるようにし、これにより伝送特性の劣化を抑圧することの可能な双方向WDM光アナログ伝送システムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の一態様によれば、移動通信システムの基地局に接続される親局装置と、前記移動通信システムの移動端末と無線信号を授受する複数の子局装置とを具備し、前記無線信号により強度変調された光信号を前記親局装置と前記複数の子局装置との間で双方向アナログ伝送する双方向WDM光アナログ伝送システムにおいて、前記親局装置から送信される光信号と、前記複数の子局装置から送信される各光信号とを波長多重して1芯の光ファイバによるパッシブ光伝送路を形成し、前記親局装置は、前記光信号を前記複数の子局装置に向け前記光ファイバを介してダウンリンクで送信するダウンリンク送信手段を備え、前記子局装置は、前記光信号を前記親局装置に向け前記光ファイバを介してアップリンクで送信するアップリンク送信手段と、前記ダウンリンクで到来する受信光レベルを検出する検出手段と、前記アップリンクで送信される送信光レベルを、前記受信光レベルと規定の基準値との差に比例するレベルに制御する送信レベル制御手段とを備えることを特徴とする双方向WDM光アナログ伝送システムが提供される。
このような手段を講じることにより、アップリンクとダウンリンクとで1芯の光ファイバが共有される。つまり双方向伝送において共通の光ファイバが使用されることになる。従ってダウンリンクの光受信レベルから、光リンクの構成、アップリンクとダウンリンクの接続変更に依存せずに、同じ光ファイバのアップリンクにおける光損失を子局装置単独で高精度に把握することが可能となる。これにより子局装置からの送信光レベルを高精度に調整できるようになり、伝送特性の劣化を効果的に抑圧することが可能になる。
この発明によれば、子局ごとの送信レベルを高精度に調整できるようになり、よって伝送特性の劣化を抑圧することの可能な双方向WDM光アナログ伝送システムを提供することができる。
[第1の実施形態]
図1は、この発明に係わる双方向WDM光アナログ伝送システムの実施の形態を示すシステム図である。図1において、無線通信システムのセンター基地局である親局1と複数のリモート基地局である子局2a及び2bが光ファイバ3で接続される。なお図1においては子局2が2つの場合につき示すが、子局2は複数個であれば幾つでもよい。親局1から子局2へのダウンリンク及び子局2から親局1へのアップリンクは、親局1及び子局2内にWDMカプラ4を備えて光ファイバ3と接続し、WDM(Wavelength Division Multiplex)双方向伝送の構成をとる。光ファイバ3のリンク構成は、バス型、スター型、ツリー型等のパッシブ光多重であれば、図1と異なるリンク構成を用いることもできる。
この実施形態では親局1内のレーザ5の出力帯域を1.3μm帯とし、子局2内のレーザ6a、6bの出力帯域を1.5μm帯と想定する。アップリンクにおける光ビート雑音の発生を回避するためには、レーザ6a及び6bの波長間隔を1.0nm以上とするようにする。特に、子局2は屋外に設置されるため、環境温度の変化が数十度以上である。従って、環境温度に対するレーザの波長変化による波長近接を考慮すると、常温におけるレーザ6a及び6bの波長差は10nm以上が望ましい。
親局1は無線信号の変復調部7を備え、通信される音声及びデータ100は外部ネットワーク8に備えられる他の親局1、または他通信システム(いずれも図示せず)に接続される。ダウンリンクにおいて、変復調部7からの無線信号である送信信号101はレーザ5に入力され、電気−光変換(E/O)されて光信号102が生成される。この光信号102は1芯の光ファイバ3およびWDMカプラ4を経由して子局2に伝送される。レーザ5における電気−光変換(E/O)では、直流バイアス電流に対して送信信号101を重畳して、レーザ5の光強度を変調する構成をとる。アップリンクにおいては、光ファイバ3及びWDMカプラ4を経由して子局2から伝送される光信号103は、親局1のフォトデテクター9で光−電気変換(O/E)され、受信信号104として変復調部7に入力される。
親局1と子局2を接続する光リンクは、伝送路途中に光カプラ10が配置され、子局2aと子局2bを含めたパッシブリンクを構成している。光カプラの分岐比は、任意に設定して構わないが、工事性の簡便化、使用コンポーネントの統一を考慮すると、分岐比は50:50が最も好ましい。但し、工事性や複数品種のコンポーネント使用が許容されれば、分岐比は任意に設定しても構わない。
子局2はリモート基地局の構成をとり、変復調部は備えずに、主に光送受信部、アンプ、アンテナで構成される。無線信号である送信信号101、受信信号104は、光アナログ信号の状態で光ファイバ3を経由し、子局2と親局1の間で授受される。まず子局2のダウンリンクについて説明する。親局1からの光信号102はWDMカプラ4を経由してフォトデテクター11に達し、光−電気変換(O/E)される。フォトデテクター11には、逆バイアス電圧12が印加され、受信した光信号102の平均レベルに応じた電流が抵抗13に流れる。コンパレータ14は、抵抗13の両端の電圧比較結果を出力し、子局2で受信した光信号102の平均レベルをモニターする。フォトデテクター11で電気−光変換(E/O)された送信信号101は、電力増幅器15、スイッチ16を経由して、アンテナ17から無線放射される。
一方、アップリンクでは、アンテナ17で受信した受信信号104は、スイッチ16、低雑音増幅器18を経由して、レーザ6に入力される。その際、受信信号104は、コンデンサ19及びインダクタ20で構成されるバイアス重畳部において、直流バイアス電流21に重畳される。レーザ6は受信信号104を電気−光変換(E/O)して光信号103を生成し、この光信号103はWDMカプラ4、光カプラ10、光ファイバ3を経由して親局1側に伝送される。ここで、子局2は親局1の光信号102の送信レベルを予めリファレンスとして記憶する。直流バイアス電流21の値は、このリファレンスと、受信した光信号102のレベルに依存するコンパレータ14の出力との比較に基づいて決定される。
なお送信される光レベル信号を調整するには、レーザ6の後段部に光アッテネータATTを挿入するようにしてもよい。しかしながら、構成要素が増えて規模が大きくなること、光アッテネータ量に依存して歪み特性が劣化することなどに注意する必要がある。
直流バイアス電流21は、光ファイバ3、光カプラ10における伝搬路損失が小さければ直流バイアス電流21を小さくして光信号103の出力レベルを抑えるように調整する。これに対して伝搬路損失が大きければ、直流バイアス電流21を大きくして光信号103の出力レベルを増やすようにする。次の表1に、親局1と子局2の間の伝搬路損失と子局2から出力される光信号103の出力レベルの設定例を示す。
Figure 0004568159
表1に示すように、伝搬路損失が3[dB:デシベル]、5dB、10dB、15dB、20dBである場合に、子局2のレーザ6からの出力をそれぞれ0dBm、1dBm、2dBm、4dBm、6dBmとすると、親局1で受信する光信号レベル差が、伝搬路損失3dBと20dBにおける光信号受信レベル差−3[dBm]から−14dBm内におさまるように設定することができる。
子局2から親局1への雑音特性を考慮した場合は、複数の子局2からの光信号103が、親局1において同じ受信レベルとなる場合が最も良好となる。しかしながら、レーザ6のバイアス電流による制御においては、レーザ6が十分に発振して雑音特性を良好に保つことが重要であるので、最低出力レベルを考慮する必要がある。この実施形態においては、最低出力レベルを0dBmとして出力レベルの設定例を示した。
図2は、親局1と子局2aの伝搬路損失が20dBの場合に他の子局2bの伝搬路損失に依存するアップリンクの雑音指数特性を示す図である。図2は、レーザ変換効率=0.10W/A、フォトデテクター変換効率=0.80A/W、熱雑音=5pA/√Hz、レーザ相対強度雑音=−150[dB]/Hz、レーザ及びフォトデテクターの入出力整合50Ωとした場合の数値計算(シミュレーション)結果である。
図2は、光多重がない場合、光送信レベルを調整しない場合、親局1において同じ受信レベルとなるように各子局の光送信レベル調整した場合、本実施形態における光信号レベルを0dBm〜6dBmで調整した場合における、アップリンクのレーザ6からフォトデテクター9までの光伝送部における雑音指数を示す。光多重がない場合の雑音指数は、58.35dBであり、親局で同じ光受信レベルに調整した場合には59.71dBになる。
本実施形態における雑音指数は、子局2bの伝搬路損失が小さい場合に、光送信レベルの調整制限から、7dB程度の劣化を生じているが、光信号レベルの調整がない場合に比べて、8〜10dBの改善が得られている。このように、ダウンリンクの光信号102の受信レベルをモニターしてレーザ6の直流バイアス電流21を調整する簡易な構成により、アップリンクの雑音指数の8〜10dBの改善効果が得られる。
このように本実施形態では、親局1と子局2a,2bとを1芯の光ファイバ3を介して接続し、アップリンクおよびダウンリンクの光信号を波長多重することにより光ファイバ3を介した双方向伝送路を形成する。そして、子局2a,2bにおいてダウンリンクの光信号102の受信レベルを検出し、その値とリファレンス値との差に基づいてアップリンクの光信号103の送信レベルを調整するようにしている。光信号103と光信号102は同じ光ファイバ3を介して伝送されるため、アップリンクとダウンリンクにおける損失差は、光信号102と光信号103の波長差によるファイバ損失のみであるといえる。仮にコネクタ接続不良による大きい損失があった場合においても、双方向伝送により同じ光ファイバを用いていることから伝搬路損失を子局2a,2b側で容易に推定することが可能である。
波長差による損失差は、同じ1.3μm帯あるいは1.5μm帯の波長域であれば、20km伝搬させても0.5dB以下程度の無視できる値である。また、1.3μm帯と1.5μm帯においては、20km伝搬させても3dB以下であり、補正係数を考慮することで1dB以下にすることは容易である。従って双方向伝送のダウンリンクにおける光信号の受信レベルを参照することで、高精度に光ファイバ3及び光カプラ10の伝搬路損失を把握することが可能となる。これにより子局2a,2bごとの送信レベルを高精度に調整できるようになり、伝送特性の劣化を効果的に抑圧することが可能になる。
既存のシステムのように、アップリンクとダウンリンクとで光ファイバが異なる場合に、コネクタ損失によるアップリンクとダウンリンクの損失差があると、その値を子局側だけで判断することが困難である。また、伝送路途中を工事などにより再配置して接続損失やアップリンクとダウンリンクで迂回経路が異なる場合などにおいても、子局のみで伝搬路損失を判断することが困難である。特に、光ファイバにダークファイバを用いる場合には光ファイバの損失のバラツキが大きく、またコネクタ損失のバラツキも大きい。よってダウンリンクとアップリンクの光ファイバによるループバックなどによる伝搬路損失は、3dB以下の高い精度での把握が困難である。
これに対し本実施形態では、伝送路途中に、ループバックなどの損失を付加する構成要素を設ける必要が無い。双方向伝送とすることによるWDMカプラ挿入は負荷損失となるが、光カプラや光スイッチに比べて挿入損失は小さく、アップリンク及びダウンリンクにおける雑音特性の劣化を抑えることができる。
以上をまとめるとこの実施形態によれば、ダウンリンクにおける光信号の受信レベルの増減に応じて、アップリンクの送信光レベルを調整することで、親局との伝搬路損失が小さい子局が、伝搬路損失が大きい子局における雑音特性の劣化を抑えることが可能となる。またアップリンクやダウンリンクの経路や敷設状況が変更されても、各リモート基地局の光送信レベルを現場において調整する必要がなく、センター局のアップリンクに接続されたリンク損失が最大のリモート局に対して、所定の雑音特性を提供することが可能となる。
[第2の実施形態]
図3は、この発明に係わる双方向WDM光アナログ伝送システムの第2の実施形態における子局装置を示すブロック図である。なお図3において図1と共通する部分には同じ符号を付して示し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
第1の実施形態において、子局2から親局1への光信号の送信レベルは、直流バイアス電流21により調整した。本発明に係わる双方向WDMシステムを無線通信システムに適用する場合には、アップリンクにおける干渉波に対する3次歪み規定を考慮することが望ましい。この実施形態においては、アップリンクにおける干渉波を考慮した子局2の構成を示す。
図3において、レーザ6の特性は、直流バイアス電流21を調整して光信号103の送信レベルをD[dB]変化させた場合、レーザ6の線形特性を示す入力換算3次インターセプトポイント(3rd Input Intercept point:IIP3)は2×D[dB]変化することになる。例えば、レーザ6の送信レベルが+6[dBm]であれば、変調信号に対するIIP3が+30[dBm]とする。この場合、レーザ6の送信レベルを3[dB]下げて+3[dBm]に調整すると、変調信号に対するIIP3は、6[dB]下がって、+24[dBm]となる。従って、レーザ6に入力される受信信号104のレベルも、光信号103の送信レベルの調整に対応して調整する必要がある。
具体的には、図3に示すようにアップリンクの低雑音増幅器18の後段にアッテネータATTを配置する。そして、アップリンクの光信号102の受信レベルに依存するコンパレータ14の出力によりレーザ6の直流バイアス電流21を調整すると同時に、受信信号104のレベルをアッテネータATTで調整する。目安としては、光信号102の光レベルを所定の基準に対して±D[dB]調整した場合に、アッテネータATTにおける受信信号のレベルにおいて、±2×D[dB]の調整を行う。
受信信号104に対するレベル調整は、アンテナ17からのアップリンク雑音指数が劣化する懸念がある。ここで、本実施形態における受信信号104に対するレベル調整がある場合と、レベル調整がない場合に対する、アンテナ17からの雑音指数を図4に示す。
図4は、図1のシステムに図3の子局2a,2bを適用した場合に、子局2aの親局1までの伝搬路損失を20dBとして、子局2bの親局1までの伝搬路損失が3,5,10,15,20dBとなった場合の数値計算結果である。数値計算に用いたパラメータは、レーザ6の基準となる出力を4mW、IIP3=+30dBm、アンテナ部からレーザ6までの基準利得を45dB、アンテナ17からアッテネータまでの雑音指数を4.14dBとした。受信信号104のレベル調整は、光信号103の送信レベルをD[dB]とした場合に、上記したように2D[dB]とする。
図4において、本実施形態による受信信号104のレベル調整ありの場合、調整なしに比べて、雑音指数の劣化は2dB以下に抑えられていることがわかる。光多重リンクとしては、伝搬路損失=20dBである子局2aに対する雑音指数=15.8dBより劣化していなければ、無線通信システムとして機能を損なうことはない。従って、干渉波に対する歪み特性を維持して、雑音指数の劣化は無線通信システムの機能上問題ないレベルに抑えられている。
このように本実施形態では、子局2において、光信号103の送信レベルと受信信号104のレーザ6への入力レベルを連動して調整するようにしており、これにより干渉波による3次歪み規定を満足することが可能となる。つまり、本発明における双方向WDMを用いたアナログ光伝送システムを、無線通信システムのセンター基地局及びリモート基地局により好適に適用することが可能となる。
以上述べたように上記各実施の形態において、ダウンリンクとアップリンクとを双方向伝送し、ダウンリンクとアップリンクとで共通の光ファイバを使用することを利点として、子局のみで光ファイバの損失を把握することを可能としている。また、伝送路途中にループバックなどの機能を必要とする構成要素がなく、公共性の高い光ファイバは汎用的な構成を適用可能である。また、例えば、アップリンクやダウンリンクのファイバ経路や敷設状況が工事などで変更されても、アップリンクとダウンリンクの伝搬路損失のバラツキの影響を被らず、高精度にアップリンクの光信号レベルを調整することが可能である。さらに、アップリンクの光信号レベルの調整とともに受信信号に対する歪み規定を満たすために、アンテナからの受信信号のレーザへの入力レベルを調整することで、無線通信システムへの親和性をさらに高めることが可能になる。
なおこの発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明に係わる双方向WDM光アナログ伝送システムの実施の形態を示すシステム図。 図1の親局1と子局2aの伝搬路損失が20dBの場合に子局2bの伝搬路損失に依存するアップリンクの雑音指数特性を示す図。 この発明に係わる双方向WDM光アナログ伝送システムの第2の実施形態における子局装置を示すブロック図。 この発明の第2の実施形態に係わる双方向光アナログ光伝システムのアップリンクの雑音指数を示す図。
符号の説明
1…親局、2a,2b…子局、3…光ファイバ、4…WDMカプラ、5…レーザ、6…レーザ、7…変復調部、8…外部ネットワーク、9…フォトデテクター、10…光カプラ、11…フォトデテクター、12…逆バイアス電圧、13…抵抗、14…コンパレータ、15…電力増幅器、16…スイッチ、17…アンテナ、18…低雑音増幅器、19…コンデンサ、20…インダクタ、21…直流バイアス電流、100…音声及びデータ、101…送信信号、102…光信号、103…光信号、104…受信信号、ATT…アッテネータ

Claims (3)

  1. 移動通信システムの基地局に接続される親局装置と、前記移動通信システムの移動端末と無線信号を授受する複数の子局装置とを具備し、前記無線信号により強度変調された光信号を前記親局装置と前記複数の子局装置との間で双方向アナログ伝送する双方向WDM光アナログ伝送システムにおいて、
    前記親局装置から送信される光信号と、前記複数の子局装置から送信される各光信号とを波長多重して1芯の光ファイバによるパッシブ光伝送路を形成し、
    前記親局装置は、
    前記光信号を前記複数の子局装置に向け前記光ファイバを介してダウンリンクで送信するダウンリンク送信手段を備え、
    前記子局装置は、
    前記光信号を前記親局装置に向け前記光ファイバを介してアップリンクで送信するアップリンク送信手段と、
    前記ダウンリンクで到来する受信光レベルを検出する検出手段と、
    前記アップリンクで送信される送信光レベルを、前記受信光レベルと規定の基準値との差に比例するレベルに制御する送信レベル制御手段とを備えることを特徴とする双方向WDM光アナログ伝送システム。
  2. 前記アップリンク送信手段は、前記無線信号に基づく駆動信号により駆動されてアップリンク送信光信号を生成出力する半導体レーザを備え、
    前記送信レベル制御手段は、
    前記半導体レーザのバイアス電流を制御して前記送信光レベルを制御するバイアス制御手段と、
    前記バイアス電流に応じて前記駆動信号のレベルを調整する駆動信号調整手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の双方向WDM光アナログ伝送システム。
  3. 前記送信光レベルの変化量をDデシベルとしたとき、前記駆動信号調整手段は前記駆動信号のレベルを2×Dデシベル変化させることを特徴とする請求項2に記載の双方向WDM光アナログ伝送システム。
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