JP4565755B2 - 器具洗浄機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄室の内面に内面パネルを備えた器具洗浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、洗浄機本体内に洗浄ノズルとすすぎノズルとを備え、これらノズルを通じて洗浄水、すすぎ水を供給して、洗浄機本体内に投入したトレイ等の比較的大型の器具を洗浄する構成を備えた器具洗浄機が知られている。
【0003】
この種のものでは、洗浄対象が比較的大型で、洗浄機本体の開口部の高さが高くなるため、そこに設けられる開閉扉が、開口部の下半部を覆い前方へ傾動して開閉される傾動扉と、この傾動扉にリンク機構を介して連結され、傾動扉の開閉に連動して昇降し、開口部の上半部を覆う昇降扉とで構成されたものが提案されている。この場合、上記リンク機構は、洗浄室の内面に沿って配置されるのが一般的であり、このリンク機構(コイルスプリングを含む)を覆うため、洗浄室の内面にこの内面との間に間隔をあけて内面パネルを固定し、この内面パネルの内側にリンク機構等を収容する構成が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、内面パネルの内側には器具洗浄時に洗剤等のカスが入り込む。そのため、カスを除去するため、内面パネルは定期的に取り外す必要がある。しかし、従来の構成では、内面パネルをねじ止めにより固定するのが一般的であり、その取り付け、或いは取り外しの作業が困難になるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、洗浄室の内面に固定される内面パネルを、簡単に取り付け、或いは取り外しすることができる器具洗浄機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、洗浄機本体の洗浄室の内面にこの内面との間に間隔をあけて固定される内面パネルを備えた器具洗浄機において、上記洗浄室の内面にはこの洗浄室側に突出した少なくとも上下二列の上向きの引っ掛け部材を固定し、上記内面パネルには引っ掛け部材を受け入れる開口部を形成すると共に、この内面パネルを引っ掛け部材に引っ掛けたとき、上記間隔を規制する規制部材を固定したことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、引っ掛け部材の幅寸法と開口部の幅寸法とを略等しく形成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1において、1は器具洗浄機を示す。この器具洗浄機1は4本の支柱2を基準に枠組みされており、上部には箱形の洗浄機本体3を備え、下部には機械室5を備えて構成されている。この機械室5には支柱2に固定された側板5Aと底板5Bが設けられ、この底板5B上には、後述の洗浄ノズルに洗浄水を供給する洗浄ポンプ6と、すすぎノズルにすすぎ水を供給するすすぎポンプ7とが設置されている。8は洗浄水の保温ヒータである。
【0010】
洗浄機本体3内には洗浄室10が形成されており、この洗浄室10の下部には下部洗浄ノズル11及び下部すすぎノズル12が配置され、洗浄室10の上部にはこれらノズル11,12に対向して、上部洗浄ノズル13及び上部すすぎノズル14が配置されている。
【0011】
この器具洗浄機1では、図示は省略したが、トレイ等の比較的大型の器具を洗浄対象とするため、洗浄機本体3の前面に形成された開口部15の高さは高く設定されている。従って、そこに設けられる開閉扉20は、開口部15の略下半部を覆い、洗浄機本体3の前方へ手動により傾動して開閉される傾動扉17と、この傾動扉17にリンク機構19を介して連結され、傾動扉17の開閉に連動して昇降し、開口部15の略上半部を覆う昇降扉21とで構成されている。開閉扉20を一枚の傾動扉17だけで構成した場合、扉の解放時における前方への突出量が大きくなりすぎるし、一枚の昇降扉21だけで構成した場合、扉の解放時における上方への突出量が大きくなりすぎるからである。
【0012】
図2は開閉扉20を閉じた状態を示し、図3は開閉扉20を開けた状態を示している。図2では傾動扉17と昇降扉21とによって開口部15が全閉されている。傾動扉17の取っ手17Aに手を掛けて、それを手前に引くと、図3に示すように、傾動扉17が前方に傾動し、これに連動して昇降扉21が上方に上昇して、開口部15が全開される。
【0013】
図4は図2のIV−IV断面図、図5は図3のV−V断面図である。
【0014】
図4及び図5に示すように、開口部15の側縁部(支柱2)には昇降扉21の側縁部側に突出する一対の軸31が、上下に所定の間隔Wをあけて固定され、各軸31にはフリーに回転自在に案内ローラ33が支持されている。また、この案内ローラ33を呑み込み可能に、昇降扉21の側縁部に案内レール35が固定されている。この案内レール35は、案内ローラ33の呑み込み側の面だけを開口した断面略コ字形の部材であり、昇降扉21の上端部から下端部を越えて下方に延出する延出部21Aを備えて構成されている。この延出部21Aにはブラケット41が固定され、このブラケット41は、図3に示すように、支柱2に形成された切除部42を貫通して洗浄室10内に延出している。この洗浄室10内に延出したブラケット41には、図4及び図5に示すように、リンク機構19を構成するリンク43の一端43Aが連結され、このリンク43の他端43Bは、略くの字形のステー45の一端45Aに連結され、その他端45Bは、傾動扉17の側縁部に連結されている。リンク43と洗浄室10内の固定部との間には、コイルスプリング47が掛け渡されている。
【0015】
図4に示す傾動扉17を手前(矢印A方向)に引くと、図5に示すように、傾動扉17が前方に傾動し、これに連動し、コイルスプリング47のばね力で引っ張られながら、ステー45を介してリンク43が押し上げられ、これと一体に昇降扉21が上方に上昇し、開口部15が全開される。
【0016】
ところで、リンク機構19及びコイルスプリング47等は、図1に示すように、洗浄室10の内面に沿って配置される。これらを洗浄室10に露出したまま放置すると、洗浄室10に投入する器具類が、リンク機構19及びコイルスプリング47に挟まり、それらを破損する等の不測の事態が発生する。そこで、このリンク機構19(コイルスプリング47を含む)を覆うため、洗浄室10の内面にこの内面との間に間隔をあけて内面パネル51が固定され、この内面パネル51の内側にリンク機構19等が収容される。
【0017】
図6に示すように、洗浄室10を囲う側板52の内面52Aには、この洗浄室10側に突出した上下二列(図4又は図5)の上向きの引っ掛け部材53,54が固定されている。この引っ掛け部材53,54は、板金を略Z字状に曲げて形成され、その先端53A,54Aを上向きに配置されている。
【0018】
これに対し、内面パネル51には、引っ掛け部材53,54を受け入れるための、引っ掛け部材53,54の幅寸法よりも若干幅寸法の広い開口部55,56(図8)が形成されると共に、図7に示すように、この内面パネル51を引っ掛け部材53,54に引っ掛けたとき、側板52と内面パネル51との間の間隔Wを規制する規制部材57,58が固定されている。図9にて、内面パネル51の奥部は、略L字状に曲げられ、そこにも側板52と内面パネル51との間の間隔Wを規制する規制部材59が形成されている。
【0019】
本実施形態では、図1に示す状態の内面パネル51を取り外す場合、この内面パネル51を、図7に示すように、引っ掛け部材53,54の先端53A,54Aの高さHをかわす分だけ、矢印A方向に持ち上げた後、矢印B方向に引くことにより簡単に取り外される。また、内面パネル51を取り付ける場合、上記と逆手順によって取り付けられる。これが取り付けられた場合、引っ掛け部材53,54の先端53A,54Aと側板52との間に内面パネル51が挟まれて保持されるため、図7中で内面パネル51の左右方向への移動が規制される。また、図8に示すように、引っ掛け部材53,54の幅寸法と開口部55,56の幅寸法とが略等しく設定されるため、内面パネル51の図8中の左右方向への移動が規制される。さらに、規制部材57,58,59によって、側板52と内面パネル51との間の間隔Wが自動的に規制される。この間隔Wは、リンク機構19及びコイルスプリング47を収容するための間隔である。
【0020】
この洗浄機では、内面パネル51の内側に入り込んだカスを除去するため、これを定期的に取り外し、その内側を清掃する必要がある。
【0021】
従来の構成では、内面パネル51をねじ止めしていたので、その取り付け、或いは取り外しの作業が困難であったが、本実施形態では、内面パネル51の取り付け、或いは取り外しをワンタッチで行うことができるため、定期清掃時の作業を簡単に行うことができる等の効果が得られる。
【0022】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではないことは明らかである。
【0023】
【発明の効果】
本発明では、内面パネルの取り付け、取り外しをワンタッチで行うことができるため、定期清掃時等の作業が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による器具洗浄機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】開閉扉を全閉した時の正面図である。
【図3】開閉扉を全開した時の正面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【図5】図3のV−V断面図である。
【図6】側板と内面パネルの関係を示す図である。
【図7】側板と内面パネルの関係を示す図である。
【図8】側板と内面パネルの関係を示す図である。
【図9】内面パネルを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 器具洗浄機
3 洗浄機本体
15 開口部
17 傾動扉
19 リンク機構
20 開閉扉
21 昇降扉
51 内面パネル
52 側板
52A 内面
53,54 引っ掛け部材
53A,54A 先端
55,56 開口部
57,58,59 規制部材
Claims (2)
- 洗浄機本体の洗浄室の内面にこの内面との間に間隔をあけて固定される内面パネルを備えた器具洗浄機において、
上記洗浄室の内面にはこの洗浄室側に突出した少なくとも上下二列の上向きの引っ掛け部材を固定し、上記内面パネルには引っ掛け部材を受け入れる開口部を形成すると共に、この内面パネルを引っ掛け部材に引っ掛けたとき、上記間隔を規制する規制部材を固定したことを特徴とする器具洗浄機。 - 上記引っ掛け部材の幅寸法と上記開口部の幅寸法とを略等しく形成したことを特徴とする請求項1記載の器具洗浄機。
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