JP4565591B2 - コレステリック液晶性化合物を保持したカード - Google Patents
コレステリック液晶性化合物を保持したカード Download PDFInfo
- Publication number
- JP4565591B2 JP4565591B2 JP2000363340A JP2000363340A JP4565591B2 JP 4565591 B2 JP4565591 B2 JP 4565591B2 JP 2000363340 A JP2000363340 A JP 2000363340A JP 2000363340 A JP2000363340 A JP 2000363340A JP 4565591 B2 JP4565591 B2 JP 4565591B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- card
- cholesteric liquid
- transparent
- oversheet
- laminated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Credit Cards Or The Like (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コレステリック液晶性化合物を保持した磁気カード、ICカード、リライトカードなどのカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フィルムや用紙などを基材とした有価証券など(偽造防止シート)として、シート基材にホログラムラベルや光輝ラベルなどの偽造が困難なラベルを貼付したものがある。また、プラスチックカードなどでは、特殊形状のエンボスマークを付けたりしている。
これらは容易に偽造されず、特別な真贋判定装置を必要としない点で優れているが、反面、ホログラムラベルは製造方法が複雑で、高価であり、光輝ラベルも高価であり、したがって製造コストがアップしてしまい、また、エンボスマークは、それ自身を簡単に偽造できるなどの問題があった。
【0003】
一方、蛍光インキを使用した偽造防止用カードが、すでに考案されており、例えば特開平02−225091号公報には蛍光塗料の発光識別標識を印刷した偽造防止用発光識別カードが開示されている。
蛍光インキを使用する方法によれば製造コストのアップや製造工程の煩雑さを伴わず、通常状態ではマークが隠蔽されるために、使用者に意識させないという点で優れているが、この種の特殊な蛍光インキは色調が淡く、判別がし難い場合が起こる可能性があり、加えて、真贋判定にブラックライト照射装置が必要である。
【0004】
これらの従来の真贋判定の技術は、技術的に確立されてから年月日が経過し、一般に認知され、公知化されるようになると逆に偽造され易くなる可能性が高くなるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
カラーコピー機やパソコン、スキャナ、カラープリンタなどの普及により、金券やチケット、クーポン券などが偽造される機会は増加する一方である。
そこで、本発明の目的は、従来の問題を解決し、カラーコピー機やパソコン、スキャナ、カラープリンタなどでは容易に偽造されることがなく、偽造防止効果が高い上、見る人に美的感覚を与える磁気カード、ICカード、リライトカードなどの新規なカードを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カード基材に保持部(凹部あるいは穴部)を設け、この保持部にコレステリック液晶性化合物を水に溶解した溶液を主体として含む組成物あるいはコレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む組成物を入れて、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい発色を外部から見えるようにすることにより課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の請求項1記載のコレステリック液晶性化合物を保持したカードは、カード基材に設けた凹部の上面を覆ってオーバーシートを積層したカードあるいはカード基材に貫通して設けた穴部の上面および下面を覆ってオーバーシートを積層したカードであって、
前記凹部あるいは穴部に、コレステリック液晶性化合物を水に溶解した溶液を主体として含む組成物を入れてなることを特徴とする。
【0008】
(削除)
【0009】
本発明の請求項2記載のコレステリック液晶性化合物を保持したカードは、カード基材に設けた凹部の上面を覆ってオーバーシートを積層したカードあるいはカード基材に貫通して設けた穴部の上面および下面を覆ってオーバーシートを積層したカードであって、
前記凹部あるいは穴部に、コレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む組成物を入れてなることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3記載のコレステリック液晶性化合物を保持したカードは、請求項1あるいは請求項2記載のカードにおいて、不透明なカード基材に設けた凹部の上面を覆って透明なオーバーシートを積層したことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項4記載のコレステリック液晶性化合物を保持したカードは、請求項1あるいは請求項2記載のカードにおいて、透明なカード基材に設けた凹部の上面を覆って透明なオーバーシートを積層するか、あるいは不透明なオーバーシートを積層したことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項5記載のコレステリック液晶性化合物を保持したカードは、請求項1あるいは請求項2記載のカードにおいて、透明なカード基材あるいは不透明なカード基材に貫通して設けた穴部の上面および下面を覆っていずれも透明なオーバーシートを積層するか、あるいは前記穴部の上面あるいは下面のいずれか一方は透明なオーバーシートを積層し、他方は不透明なオーバーシートを積層したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明のコレステリック液晶性化合物を保持したカードの一実施形態を説明する説明図である。
図2〜図5は、本発明のコレステリック液晶性化合物を保持したカードの他の実施形態を説明する説明図である。
図1に示したように、本発明のカード1Aは、不透明なカード基材2Aに設けた凹部3Aの上面を覆って透明なオーバーシート4Aが積層されている。
そして、凹部3Aにコレステリック液晶性化合物を含む組成物として、例えばコレステリック液晶性化合物を水に溶解した溶液を主体とする組成物、あるいはコレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む光硬化性混合物を主体とする組成物が、密封された状態で入れられている。
本発明のカード1Aの凹部3Aを透明なオーバーシート4A側から見るとコレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい発色を見ることができる。発色は見る角度により変化するので偽造困難なものである。
【0014】
図2に示したように、本発明のカード1Bは、透明なカード基材2Bに設けた凹部3Bの上面を覆って不透明なオーバーシート4Bが積層されている。
そして凹部3Bに前記のようなコレステリック液晶性化合物を含む組成物が、密封された状態で入れられている。
本発明のカード1Bの凹部3Bを透明なカード基材2B側から見るとコレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい発色を見ることができる。発色は見る角度により変化するので偽造困難なものである。
【0015】
図3に示したように、本発明のカード1Cは、透明なカード基材2Cに設けた凹部3Cの上面を覆って透明なオーバーシート4Cが積層されている。
そして凹部3Cに前記のようなコレステリック液晶性化合物を含む組成物が、密封された状態で入れられている。
本発明のカード1Cの凹部3Cを上方から見ても、あるいは下方から見ても透明であり、コレステリック液晶性化合物に特有の虹彩は見えない。しかし、本発明のカード1Cを例えば光を遮ったり、光を反射するテーブル、紙、シートなどの上に置いて本発明のカード1Cの凹部3Cを見ると、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができる。このように例えば本発明のカード1Cを光を遮ったり、光を反射するものの上に置かないと発色が見られないので偽造防止効果が一層高い。
【0016】
図4に示したように、本発明のカード1Dは、透明または不透明なカード基材2Dにに貫通して設けた穴部3Dの上面および下面を覆っていずれも透明なオーバーシート4D、4Dが積層されている。
そして穴部3Dに前記のようなコレステリック液晶性化合物を含む組成物が、密封された状態で入れられている。
本発明のカード1Dの穴部3Dを上方から見ても、あるいは下方から見ても透明でコレステリック液晶性化合物に特有の虹彩は見えない。しかし、本発明のカード1Dを例えば光を遮ったり、光を反射するテーブル、紙、シートなどの上に置いて本発明のカード1Dの穴部3Dを見ると、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができる。本発明のカード1Dを例えば光を遮ったり、光を反射するものの上に置かないと発色が見られないので偽造防止効果が一層高い。
【0017】
図5に示したように、本発明のカード1Eは、透明または不透明なカード基材2Eにに貫通して設けた穴部3Eの上面を覆って透明なオーバーシート4Eが積層されており、そして穴部3Eの下面を覆って不透明なオーバーシート4Eが積層されている。
そして穴部3Eに前記のようなコレステリック液晶性化合物を含む組成物が、密封された状態で入れられている。
本発明のカード1Eの上面を覆っている透明なオーバーシート4E側から穴部3Eを見ると、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができる。本発明のカード1Eの発色は上方からの見る角度により変化するので偽造困難なものである。
【0018】
本発明で用いるコレステリック液晶性化合物は、コレステリック構造を有するか、温度条件などの条件によりコレステリック構造をとる化合物、あるいはこれらの中から選択される2種以上の混合物である。
【0019】
コレステリック相における分子の配列は、一つの面内で分子はネマチック液晶のように一定方向に配向しているが、隣接する面内での分子配向軸がねじれを起こしているため、配向方向が面の垂直軸のまわりにらせん構造をとっている。この構造をコレステリック構造という。コレステリック液晶の薄膜は白色光のもとで選択反射による美しい干渉色を示す。反射光の波長は、コレステリック液晶性化合物の種類、温度、反射角、入射角により変化する。
【0020】
代表的なコレステリック液晶性化合物としては、安息香酸コレステリル、塩化コレステリル、オクタン酸コレステリル、ノナン酸コレステリルクロルギ酸コレステリル、炭酸オレイルコレステリル、酢酸コレステリル、エレオステアリン酸コレステリルなどの他、液晶オリゴマー、液晶ポリマーなどを例示することができる。
また、コレステリック液晶性化合物としてヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシブチルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロースや、これらのアシル誘導体なども例示することができる。
【0021】
本発明で用いるコレステリック液晶性化合物を含む組成物はコレステリック液晶性化合物に特有の虹彩が見られるような組成物であればよく、特に限定されるものではない。中でも、コレステリック液晶性化合物を水に溶解した溶液を主体とする組成物は、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができるので、好ましく使用できる。
【0022】
しかし、本発明のカードの構成要員であるカード基材やオーバーシートとして普通の紙などの水を吸収したり浸透する性質を有するものを用いると、組成物中の水分がカード基材やオーバーシートに吸収されたり浸透して、組成物中の水分量が徐々に減少する。コレステリック液晶性化合物の発色と色相は水分量に依存するため、時間経過とともにコレステリック液晶性化合物に特有の虹彩が消失する問題がある。
【0023】
このような場合は本発明で用いるコレステリック液晶性化合物を含む組成物として、コレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む光硬化性混合物を主体とする組成物を用いることが好ましい。
【0024】
前記凹部あるいは穴部に、コレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む光硬化性混合物を主体とする組成物を入れて、UV照射して硬化すると、光硬化性成分がUV照射して硬化したマトリックス中に、水に溶解したコレステリック液晶性化合物が分散している相構造(モルホロジー)となるので、水に溶解したコレステリック液晶性化合物中の水分がマトリックス中に閉じ込められ、水分がカード基材やオーバーシートに吸収したり浸透することがなくなり、水分量が変化して時間経過とともに虹彩が消失することがなくなる。その結果、コレステリック液晶性化合物はコレステリック液晶特有の美しい色の輝きを安定して示し、見る人に美的感覚を与えることができ、かつ偽造効果を奏するものである。
【0025】
本発明で用いる親水性を有する光硬化性成分とは、常温の水によく溶解し放置しても分離したり沈殿を生じたりない光硬化性成分であって、公知の親水性を有するアクリル系光重合性モノマーやアクリル系光重合性モノマー以外の光重合性モノマーおよび/または親水性を有するこれらのオリゴマーから任意に選んで用いることができる。
【0026】
アクリル系光重合性モノマーとしては、具体的には、例えばエチレングリコール単位を分子内にもつポリエチレングリコール(nは3以上であり、およそ14以下)ジアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性(nは3以上であり、およそ14以下)トリアクリレート、フェノールEO変性(nは3以上であり、およそ14以下)変性アクリレートや、水酸基を分子内にもつ2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレートなどを挙げることができる。
【0027】
エチレングリコール単位を分子内にもつアクリル系光硬化性成分の場合、ポリエチレングリコール単位は、nは3以上であり、nが3未満であると親水性が劣るので好ましくない。nの上限は特に限定されないが、入手可能な市販品の場合はおよそ14以下である。
【0028】
アクリル系光重合性モノマー以外の光重合性モノマーとしては、具体的には、例えばN−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ホルムアミド、N−ビニル−アセトアミド、アクリロイルモルホリンなどを挙げることができる。
これらの光重合性モノマーは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0029】
本発明で用いる光重合開始剤は、従来公知のもので良く、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド−ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その含有量は、通常アクリル系光硬化性成分100質量部当り、5〜15質量部の範囲で選ばれるのが好ましい。
【0030】
本発明においては、コレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む光硬化性混合物の配合割合は特に限定されるものではない。しかし、コレステリック液晶性化合物100質量部、水55〜75質量部、好ましくは60〜70質量部、特に好ましくは65質量部前後、親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む光硬化性混合物3〜50質量部、好ましくは5〜40質量部、特に好ましくは5〜30質量部、を含む組成物を用いることが望ましい。
水が55質量部未満あるいは75質量部を超えると発色しなくなる。
光硬化性混合物が3質量部未満では光硬化性が低下して紫外線を照射しても硬化しない恐れがあり、50質量部を超えると発色しなくなる恐れがある。
【0031】
本発明で用いる前記組成物には、顔料、染料、分散剤、安定剤、増粘剤、粘着剤、接着剤その他添加剤を本発明の主旨を逸脱しない範囲において配合することができる。
【0032】
本発明で用いるカード基材としては、上質紙、アート紙、コート紙、ミラーコート紙、コンデンサー紙、パラフィン紙、その他の紙の他に、合成紙、あるいはポリエチレン、透明性を有するポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニルなどのシート、銅、アルミニウムなどの金属あるいはこれらを組み合わせた複合体などを用いることができる。これらのカード基材の表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施してもよい。
【0033】
本発明で用いるオーバーシートは特に限定されず、上質紙、アート紙、コート紙、ミラーコート紙、コンデンサー紙、パラフィン紙、その他の紙の他に、合成紙、あるいはポリエチレン、透明性を有するポリエチレンテレフタレート、透明塩化ビニル樹脂、ポリプロピレンなどの樹脂のシートを挙げることができる。
これらは接着剤や粘着剤などを介してカード基材に積層してもよく、また接着剤や粘着剤などを用いずにカード基材に直接積層してもよく、また、これらの溶液や分散液などを公知の方法により塗工、コーテイングするなどして積層することもできる。
【0034】
本発明のカード中の前記組成物の厚さは特に限定されない。しかし、約200μm程度あるいはそれ以上が好ましく、これより薄くなると発色が弱くなり、特に約100μm程度あるいはそれ以下であると発色しなくなる。
【0035】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
(実施例1)
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)〈銘柄:ヒドロキシプロピルセルロースSL(日本曹達社製)〉(コレステリック液晶性化合物)(粉体)100gを水65gに溶解した組成物を調製した。一方、厚さ0.5mmの塩ビ製カード基材に直径0.1mmの穴を開け、下面に厚さ0.1mmのPETフィルムを積層した。前記組成物を塩ビ製カード基材の穴部に充填した後、上面に厚さ0.1mmのPETフィルムを積層して穴部を密封して、図4に示した構成の本発明のカードを作った。
【0036】
本発明のカードは、その穴部を上方から見ても、あるいは下方から見ても透明でコレステリック液晶性化合物に特有の虹彩は見えない。しかし、本発明のカードを光を反射するテーブル上に置いて本発明のシートの穴部を見ると、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができた。本発明のシートは偽造防止効果が高いものである。
【0037】
実施例1で用いたコレステリック液晶性化合物のヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の代わりに、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシブチルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロースや、これらのアシル誘導体も使用できる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載のコレステリック液晶性化合物を水に溶解した溶液を主体とする組成物を保持したカードは、カラーコピー機やパソコン、スキャナ、カラープリンタなどでは容易に偽造されることがなく、偽造防止効果が高い上、見る人に美的感覚を与えるので、磁気カード、ICカード、リライトカードなどに適用可能であるという顕著な効果を奏する。
コレステリック液晶性化合物を水に溶解した溶液を主体とする組成物であるので、構成が簡単で安価であるという顕著な効果を奏する。
【0039】
(削除)
【0040】
本発明の請求項2記載のカードは、前記組成物がコレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む光硬化性混合物を主体とする組成物であるので、カラーコピー機やパソコン、スキャナ、カラープリンタなどでは容易に偽造されることがなく、偽造防止効果が高い上、見る人に美的感覚を与えるので、磁気カード、ICカード、リライトカードなどに適用可能であるという顕著な効果を奏する上、カード基材やオーバーシートが水分を吸収したり浸透するものであっても時間経過により水分が減少することがなく、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができ、偽造防止効果が高いという顕著な効果を奏する。
【0041】
本発明の請求項3記載のカードは、請求項1あるいは請求項2記載のカードにおいて、不透明なカード基材に設けた凹部の上面を覆って透明なオーバーシートを積層したので、請求項1あるいは請求項2記載のカードと同じ作用効果を奏する上、カードの凹部を透明なオーバーシート側から見るとコレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい発色を見ることができるという顕著な効果を奏する。
【0042】
本発明の請求項4記載のカードは、請求項1あるいは請求項2記載のカードにおいて、透明なカード基材に設けた凹部の上面を覆って透明なオーバーシートを積層するか、あるいは不透明なオーバーシートを積層したので、請求項1あるいは請求項2記載のカードと同じ作用効果を奏する上、
不透明なオーバーシートを積層した場合は、透明なカード基材側から見るとコレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい発色を見ることができ、
そして透明なオーバーシートを積層した場合は、本発明のカードの凹部を上方から見ても、あるいは下方から見ても透明であり、コレステリック液晶性化合物に特有の虹彩は見えないが、本発明のカードを例えば光を反射するテーブルなどの上に置いて見ると、コレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができるので偽造防止効果が一層高いという顕著な効果を奏する。
【0043】
本発明の請求項5記載のカードは、請求項1あるいは請求項2記載のカードにおいて、透明なカード基材あるいは不透明なカード基材に貫通して設けた穴部の上面および下面を覆っていずれも透明なオーバーシートを積層するか、あるいは前記穴部の上面あるいは下面のいずれか一方は透明なオーバーシートを積層し、他方は不透明なオーバーシートを積層したので、請求項1あるいは請求項2記載のカードと同じ作用効果を奏する上、
いずれも透明なオーバーシートを積層した場合は、本発明のカードの穴部を上方から見ても、あるいは下方から見ても透明でコレステリック液晶性化合物に特有の虹彩は見えないが、本発明のカードを例えば光を遮るシートなどの上に置くとコレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい虹彩を見ることができ、偽造防止効果が一層高いという顕著な効果を奏し、
いずれか一方は透明なオーバーシートを積層し、他方は不透明なオーバーシートを積層した場合は、透明なオーバーシート側から見るとコレステリック液晶性化合物に特有の見る角度によって異なる美しい発色を見ることができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカードの一実施形態の断面を説明する説明図である。
【図2】 本発明のカードの他の実施形態の断面を説明する説明図である。
【図3】 本発明のカードの他の実施形態の断面を説明する説明図である。
【図4】 本発明のカードの他の実施形態の断面を説明する説明図である。
【図5】 本発明のカードの他の実施形態の断面を説明する説明図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D、1E 本発明のカード
2A、2B、2C、2D、2E カード基材
3A、3B、3C 凹部
3D、3E 穴部
4A、4B、4C、4D、4E オーバーシート
Claims (5)
- カード基材に設けた凹部の上面を覆ってオーバーシートを積層したカードあるいはカード基材に貫通して設けた穴部の上面および下面を覆ってオーバーシートを積層したカードであって、
前記凹部あるいは穴部に、コレステリック液晶性化合物を水に溶解した溶液を主体として含む組成物を入れてなることを特徴とするコレステリック液晶性化合物を保持したカード。 - カード基材に設けた凹部の上面を覆ってオーバーシートを積層したカードあるいはカード基材に貫通して設けた穴部の上面および下面を覆ってオーバーシートを積層したカードであって、
前記凹部あるいは穴部に、コレステリック液晶性化合物、水および親水性を有する光硬化性成分を主成分として含む組成物を入れてなることを特徴とするコレステリック液晶性化合物を保持したカード。 - 不透明なカード基材に設けた凹部の上面を覆って透明なオーバーシートを積層したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のカード。
- 透明なカード基材に設けた凹部の上面を覆って透明なオーバーシートを積層するか、あるいは不透明なオーバーシートを積層したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のカード。
- 透明なカード基材あるいは不透明なカード基材に貫通して設けた穴部の上面および下面を覆っていずれも透明なオーバーシートを積層するか、あるいは前記穴部の上面あるいは下面のいずれか一方は透明なオーバーシートを積層し、他方は不透明なオーバーシートを積層したことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000363340A JP4565591B2 (ja) | 2000-11-29 | 2000-11-29 | コレステリック液晶性化合物を保持したカード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000363340A JP4565591B2 (ja) | 2000-11-29 | 2000-11-29 | コレステリック液晶性化合物を保持したカード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002166688A JP2002166688A (ja) | 2002-06-11 |
JP4565591B2 true JP4565591B2 (ja) | 2010-10-20 |
Family
ID=18834464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000363340A Expired - Fee Related JP4565591B2 (ja) | 2000-11-29 | 2000-11-29 | コレステリック液晶性化合物を保持したカード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4565591B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5181567B2 (ja) * | 2007-08-03 | 2013-04-10 | 凸版印刷株式会社 | 標識素子、標識化物品及び判別方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06234290A (ja) * | 1993-02-12 | 1994-08-23 | Toppan Printing Co Ltd | カード及びその製造方法及びカード識別方法 |
WO1999054388A1 (fr) * | 1998-04-23 | 1999-10-28 | Nippon Mitsubishi Oil Corporation | Film cristallin liquide |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3942663A1 (de) * | 1989-12-22 | 1991-06-27 | Gao Ges Automation Org | Datentraeger mit einem fluessigkristall-sicherheitselement |
GB2268906A (en) * | 1992-07-24 | 1994-01-26 | Portals Ltd | Counterfeit protection for documents using optical effects of liquid crystal |
JPH1124054A (ja) * | 1997-07-09 | 1999-01-29 | Daicel Chem Ind Ltd | コレステリック液晶表示素子 |
JP2000030026A (ja) * | 1998-07-15 | 2000-01-28 | Toppan Printing Co Ltd | 情報記録媒体 |
JP2000113137A (ja) * | 1998-10-06 | 2000-04-21 | Ricoh Co Ltd | 非接触情報記録表示方法および非接触情報記録表示媒体 |
JP4335352B2 (ja) * | 1999-03-05 | 2009-09-30 | 大日本印刷株式会社 | 偽造防止体及び偽造判別方法 |
-
2000
- 2000-11-29 JP JP2000363340A patent/JP4565591B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06234290A (ja) * | 1993-02-12 | 1994-08-23 | Toppan Printing Co Ltd | カード及びその製造方法及びカード識別方法 |
WO1999054388A1 (fr) * | 1998-04-23 | 1999-10-28 | Nippon Mitsubishi Oil Corporation | Film cristallin liquide |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002166688A (ja) | 2002-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7728931B2 (en) | Security element and method for producing same | |
JP4335352B2 (ja) | 偽造防止体及び偽造判別方法 | |
WO2004102234A1 (ja) | 対象物の識別媒体及び識別方法 | |
EP2642321A1 (en) | Double-refraction pattern transfer foil | |
JP4962042B2 (ja) | 真偽判定部を有するラベル | |
EA005710B1 (ru) | Усовершенствованные способы изготовления подложек | |
JPH09503169A (ja) | 有色材料 | |
JP4984776B2 (ja) | 偽造防止媒体、偽造防止ラベル、印刷物、転写箔、および判別方法 | |
US20130308085A1 (en) | Birefringent transfer foil | |
JP4273754B2 (ja) | 偽造防止転写箔、偽造防止シール、及び、偽造防止媒体ならびにその製造方法 | |
RU2493969C2 (ru) | Гониолюминесцентный защитный элемент и способ его изготовления | |
JP2008162184A (ja) | 偽造防止印刷媒体及び偽造防止印刷媒体の真偽判定方法 | |
JP5176269B2 (ja) | 偽造防止媒体および真偽判定方法 | |
JP2011221228A (ja) | 偽造防止シールおよび偽造防止シール製造方法 | |
WO2005002874A1 (ja) | 対象物の識別構造およびその構造が設けられた対象物 | |
JP4910414B2 (ja) | 偽造防止媒体およびこれを用いた不正判定方法 | |
JP5115206B2 (ja) | 中間転写記録媒体ならびにそれを用いる情報記録方法および情報記録体の製造方法 | |
JP5601040B2 (ja) | 偽造防止媒体 | |
JP4565591B2 (ja) | コレステリック液晶性化合物を保持したカード | |
JP2003326823A (ja) | 潜像表示媒体 | |
JP2010072385A (ja) | 真正性識別体 | |
JP4853177B2 (ja) | 真偽判定用媒体およびそれを有する物品、真偽判定用媒体ラベル、真偽判定用媒体転写シートならびに真偽判定用媒体転写箔 | |
JP5811568B2 (ja) | 偽造防止媒体 | |
JP4402383B2 (ja) | 真偽判定用媒体、真偽判定用媒体ラベル、真偽判定用媒体転写シート、真偽判定可能なシート、および真偽判定可能な情報記録体 | |
JP6035727B2 (ja) | 情報記録偽造防止媒体および情報記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071108 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100416 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100427 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100603 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100706 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100802 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |