JP4564760B2 - 物体運搬方法、物体運搬装置 - Google Patents

物体運搬方法、物体運搬装置 Download PDF

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Description

本発明の物体運搬方法及び装置は、物体のピックアップ、物体の運搬、物体のリフトオフを確実に行なえるものとして広い範囲で利用可能であり、特にサイズの小さい物体の運搬に係わるものである。
物体を運搬する技術は、古くから機械製品の組み立て時などに使用されており、工学的な製造物を作製する上での必須技術の1つとなっている。さらに近年はMEMS(Micro Electro Mechanical System)やNEMS(Nano Electro Mechanical System)技術の進展に伴ない、サイズの小さい物体を運搬する技術が注目を集めつつある。すなわちMEMSあるいはNEMS技術においては、mm、μmあるいはnmオーダーのサイズの小さい物体に、μmあるいはnmオーダーの微細加工などを行ない、新規デバイスなどを作製することを目指しているが、このときにmm、μmあるいはnmオーダーのサイズの小さい物体を運搬する技術が必須技術の1つとなっている。
またサイズの小さい物体を運搬するにあたっては、各種顕微鏡(光学顕微鏡、電子顕微鏡、イオン顕微鏡、プローブ顕微鏡、超音波顕微鏡など)下において被運搬物体を観察しながらの物体のピックアップ工程、物体の運搬工程、物体のリフトオフ工程を少なくとも有する方法を用いて行なった方がより確実に作業を行なうことができる。
従来のサイズの小さい物体を運搬する技術としては、(1)静電気力を用いたマニュピレーション技術(2)FIB(Focused Ion Beam、集束イオンビーム)を用いたマニュピレーション技術などが挙げられる。
(1)においては、被運搬物体に絶縁体部を有する物体搬送手段を近づけて静電気力により吸着させて被運搬物体をピックアップし、被運搬物体を物体運搬手段を用いて運搬した後に、物体搬送手段を除電するなどして静電気力による吸着力を減少させることなどにより被運搬物体のリフトオフを行なう。
例えば特許文献1では、FIBにより作製したTEM(Transmission Electron Microscopy、透過電子顕微鏡)観察用試料薄片を、絶縁体棒からなるマイクロピペットを使って半導体基板上から取り出した後にTEM用観察メッシュ上に落とす技術が提案されている。
(2)においては、被運搬物体に物体搬送手段を近づけてから堆積物形成用ガス中でFIBを所望の個所に照射して接着するための堆積物を形成してから被運搬物体をピックアップし、被運搬物体を物体運搬手段を用いて運搬した後に、FIBを所望の個所に照射してエッチングすることにより、被運搬物体のリフトオフを行なう。
例えば特許文献2では、TEM観察用試料作製の一工程として、固定用デポ工程によりTEM観察用試料をプローブに固定してから摘出した後に、固定用デポ工程によりTEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに固定してからプローブを切断する技術が提案されている。
特開2001−272316公報 特開平11−258130号公報
しかしながら従来の物体運搬技術のうち(1)静電気力を用いたマニュピレーション技術においては、被運搬物体に物体搬送手段を近づけて静電気力により吸着させる時に、いつも物体搬送手段の特定位置に特定の方向で被運搬物体を吸着させることが困難であるために、被運搬物体を所望の状態(位置、方向など)でリフトオフすることの確実性があまり高くなかった。さらに被運搬物体のリフトオフ時において物体搬送手段の除電などが充分に行なわれないことなどにより、静電気力による吸着力を充分に減少させることができないために、被運搬物体が物体搬送手段にくっついたままになってしまい、被運搬物体のリフトオフが不可能になる場合もあった。
また従来の物体運搬技術のうち(2)FIBを用いたマニュピレーション技術においては、接着するための堆積物を使用しているので、被運搬物体のピックアップ及びリフトオフを、(1)静電気力を用いたマニュピレーション技術に比べて、より確実に行なうことが可能であるが、以下のような課題があった。
この方法は、TEM観察用試料のサンプリングのように、被運搬物がFIB照射によるダメージを受けたり、被運搬物に運搬手段の一部が残ったりしても、本来の目的であるTEM観察を行なう上で問題にならない場合には、それはそれで支障を生じない。
しかしながら、被運搬物が微細な部品である場合などには、このようなダメージや残存物の存在は大きな問題になる場合が少なくなかった。
またこの方法では、運搬作業毎に運搬手段の一部を失っていくので、被運搬物の運搬を何度か繰り返すうちに運搬手段の再加工や交換する必要が生じてしまうという問題もあった。
本発明者は、上記の目的を達成するために種々の検討を重ねた結果、本発明を完成した。
本発明は第1に、被運搬物体を運搬手段に付与する工程と、
前記運搬手段を用いて被運搬物体を所定の位置まで運搬する工程と、
前記運搬手段から前記被運搬物体を離す工程と
を有する物体運搬方法であって、
前記被運搬物体を前記運搬手段に付与する工程が、前記被運搬物体と前記運搬手段を近づけた状態で、ピレンガス中で電子ビーム又はイオンビームを付与されるべき箇所に照射して、主要な成分としてカーボンを含んでいる堆積物を形成する工程を含むものであり、
前記運搬手段から前記運搬物体を離す工程が、H ガス中で、イオンビームを前記堆積物のある箇所に照射して、前記堆積物を選択的にエッチングする工程を含むものである
ことを特徴とする物体運搬方法に関する。
また、本発明は、被運搬物体を運搬手段に付与する手段と、運搬手段と、前記運搬手段から前記被運搬物体を離す手段を少なくとも有する物体運搬装置であって、
前記被運搬物体を運搬手段に付与する手段は、被運搬物体と運搬手段を近づけた状態に保持する手段と、ピレンガス中で電子ビーム又はイオンビームを付与されるべき箇所に照射して、主要な成分としてカーボンを含んでいる堆積物を堆積させる手段とを含み、
前記運搬手段から前記被運搬物体を離す手段は、H 中で、イオンビームを前記堆積物のある箇所に照射して、前記堆積物を選択的にエッチングする手段を有することを特徴とする物体運搬装置に関する。
(作用)
本発明の物体運搬方法及び装置は、接着するための堆積物を使用しているので、被運搬物体のピックアップ及びリフトオフを、より確実に行なうことが可能である。
また本発明の物体運搬方法及び装置は、接着するための堆積物を選択的にエッチングすることができるので、リフトオフ時における被運搬物のダメージの発生を抑制したり、リフトオフ後に被運搬物に運搬手段の一部が残ることを抑制することができる。
さらに本発明の物体運搬方法及び装置は、接着するための堆積物を選択的にエッチングすることができるので、運搬作業毎に運搬手段の一部を失っていくことを抑制できるので、被運搬物の運搬を何度か繰り返すうちに運搬手段の再加工や交換する必要性も抑制することができる。
以上説明したように、本発明には以下のような効果がある。
(1)接着するための堆積物を使用しているので、被運搬物体のピックアップ及びリフトオフを、より確実に行なうことが可能である。
(2)接着するための堆積物を選択的にエッチングすることができるので、リフトオフ時における被運搬物のダメージの発生を抑制したり、リフトオフ後に被運搬物に運搬手段の一部が残ることを抑制することができる。
(3)接着するための堆積物を選択的にエッチングすることができるので、運搬作業毎に運搬手段の一部を失っていくことを抑制できるので、被運搬物の運搬を何度か繰り返すうちに運搬手段の再加工や交換する必要性も抑制することができる。
(実施態様)
以下、図1〜図3を用いて、本発明の物体運搬方法の実施態様の一例について説明する。図1から図3の順に追って説明する。以下の工程a)〜c)は、それぞれ図1、図2および図3に対応する。
なお図1から図3において、1は第一の粒子線、2は第二の粒子線、3は被運搬物体、4は基材I、5は基材II、6は接着するための堆積物、7は運搬手段、8は運搬手段の物体取り付け箇所、9は第一のガス(堆積物形成用ガス)、10は第二のガス(ガスアシストエッチング用ガス)である。
本実施態様では、被運搬物体を基材Iの位置Iから基材IIの位置IIへ運搬手段を用いて運搬することについて説明する。ここで基材Iと基材IIは同一物でも、同一物でなくても、どちらでも構わない。また基材Iと基材IIは同一物の場合には、位置Iと位置IIは異なっている方が一般的であるが、位置Iと位置IIがほぼ同じ位置でも構わない。後者の場合としては、運搬の前後で被運搬物の相対的位置(向きなど)が異なっている場合などが挙げられる。
また本発明の物体運搬方法の工程a)〜c)のいずれかのうちのいくつかあるいはすべてにおいて、物体及び/あるいは基材及び/あるいは運搬手段の状態などを観察する工程を少なくとも有する方が、物体運搬工程を円滑に確実に行なう上で望ましいことが多い。
a)被運搬物体を運搬手段に付与する工程
基材I4の位置Iにある被運搬物体3に運搬手段7を近づけ、次に両者を近づけた状態で、堆積物形成用ガス9中で第一の粒子線1を所望の個所に照射して被運搬物体3と運搬手段7を接着するための堆積物6を形成する。
本発明の被運搬物体の形状としては、直方体状、球状、円柱状、らせん状、歯車状など任意の形状のものが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また本発明の被運搬物体の表面形状としては、平滑なものに限らず、曲面を有するもの、表面にある程度の凹凸や段差を有するものなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の被運搬物体の材質としては、金属、セラミック、有機物など任意の材質のものが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また上記の被運搬物体の材質は単一のものでも、複数以上の材質を組み合わせたものでも、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の被運搬物体と基材との(運搬前の)固定状態としては、被運搬物体が基材とは固定されていないもの、被運搬物体が基材と固定されているもの、被運搬物体が基材の一部を加工して形成したものなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。このうち被運搬物体が基材の一部を加工して形成されたものとしては、前記TEM観察用試料なども含まれる。さらに被運搬物体が基材の一部を加工して形成されたものとしては、基材の一部を形成する、密着性の低い膜状物質あるいは、剥離層を有する膜状物質を加工して形成されたものなども含まれる。ここで被運搬物体を形成するために基材の一部を加工する方法としては、フォトリソグラフィーによる加工方法、電子線リソグラフィーによる加工方法、FIB照射による加工方法などが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。このうちFIB照射による加工方法を用いる場合には、被運搬物体の形成、運搬、組み立てなどの一連の製造工程を、同一装置内で行なうことも可能になる。さらに被運搬物体が基材と固定されているもの、被運搬物体が基材の一部を加工して形成したものなどの場合には被運搬物体の運搬を可能ならしめるために、被運搬物体を運搬手段に付与する工程の後(あるいは前)に、被運搬物体を基材から離す工程を行なう必要が生じる場合がある。このときの被運搬物体を基材から離す工程としては、被運搬物体と基材との固定部に粒子線を照射してエッチングすることにより被運搬物体を基材から離すこと、運搬手段に力を加えて被運搬物体を基材から離すこと、あるいはそれらを組み合わせたものなどが挙げられるが、被運搬物体の運搬などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。このうち被運搬物体が、基材の一部を形成する、剥離層を有する膜状物質を加工して形成したものである場合には、運搬手段に力を加えて被運搬物体を基材から離すことを行なったときに、剥離層が基材側に残る場合、剥離層が被運搬物体側に残る場合、剥離層の一部が基材側に一部が被運搬物体側に残る場合が起こりうるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の運搬手段としては、堆積物を形成することにより被運搬物体を付与する個所(物体取り付け個所)と、運搬するための駆動機構を少なくとも有するものなどが挙げられるが、被運搬物体の運搬、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の運搬手段の材質としては、金属、セラミック、有機材料など任意の材質のものが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また上記の運搬手段の材質は単一のものでも、複数以上の材質を組み合わせたものでも、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。ただし堆積物のガスアシスト選択エッチングにおいて、選択エッチングされにくい材質を、運搬手段の物体取り付け個所の近傍に選択していることが望ましい。例えば、堆積物の主要な成分と、運搬手段の物体取り付け個所の近傍の主要な成分が同じではない方が望ましい。
本発明の堆積物形成用ガスのガス種としては、有機金属(例えば、W(CO)、Mo(CO)、Ni(CO)、CPt(CH、Cu(hfac)など)、有機化合物(ピレン、スチレン、フェナントレンなど)、シラン化合物(TEOS、TMCTSなど)、金属フッ化物(WFなど)などが挙げられるが、堆積物の形成などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。またこれらの堆積物形成用ガスは単独で用いても、他のガスと混合して用いても良く、堆積物の形成などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。例えば、TEOS、TMCTSなどはO、Oなどと混合して用いることが多い。
b)運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する工程
運搬手段7を用いて基材I4の位置Iから基材II5の位置IIへ被運搬物体3を運搬する。
運搬とは物を運び移すことであるが、ここでは運搬する工程を、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に被運搬手段を移動するということで説明する。
本発明の運搬する工程の方法としては、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に運搬手段を移動させる方法、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に基材を移動させる方法、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に基材を交換する方法、あるいはこれらを組み合わせた方法などが挙げられるが、被運搬物体の運搬などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
本発明の運搬手段の運動の種類としては、X方向の並進運動、Y方向の並進運動、Z方向の並進運動、ある軸の周りの回転運動、あるいはそれらを組み合わせたものなどの任意の運動が挙げられるが挙げられるが、被運搬物体の運搬などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
c)運搬手段から被運搬物体を離す工程
基材II5の位置IIにある被運搬物体3の所望の個所に、ガスアシストエッチング用ガス10中で、第二の粒子線2を照射して前記接着するための堆積物6を選択的にエッチングすることにより、運搬手段7から被運搬物体3をリフトオフする。
本発明の被運搬物体と基材との(運搬後の)固定状態としては、被運搬物体が基材とは完全に固定されていないもの、被運搬物体が基材とは完全に固定されているもの、被運搬物体が基材に拘束されているがその拘束範囲内では動くことが可能なものなどが挙げられるが、選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明のガスアシストエッチング用ガスのガス種としては、ハロゲン系ガス(例えば、XeF、Cl、CCl、CHCl、CF、CHF、I,Brなど)やHOなどが挙げられるが、堆積物の選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。またこれらのガスアシストエッチング用ガスは単独で用いても、他のガスと混合して用いても良く、堆積物の選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
また本発明の堆積物形成用ガスとガスアシストエッチング用ガスの選択とこのときの堆積物の主要な成分の組み合わせとしては、例えば(1)堆積物形成用ガスのガス種としてピレン、ガスアシストエッチング用ガスのガス種としてHOの組み合わせのときの堆積物の主要な成分としてのカーボン、(2)堆積物形成用ガスのガス種としてW(CO)、ガスアシストエッチング用ガスのガス種としてXeFの組み合わせのときの堆積物の主要な成分としてのタングステン、(3)堆積物形成用ガスのガス種としてTMCTS(+O)、ガスアシストエッチング用ガスのガス種としてXeFの組み合わせのときの堆積物の主要な成分としての酸化シリコンなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
以上において本発明では、堆積物形成時に第一の粒子線を、ガスアシストエッチング時に第二の粒子線を、観察時に第三の粒子線を照射するが、ここで第一の粒子線、第二の粒子線および第三の粒子線すべてが同一のものでも、2つが同一で1つが異なるものでも、すべてが異なるものでも良く、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
またそれに伴ない、第一の粒子線、第二の粒子線および第三の粒子線の照射のための粒子線照射系はすべてが同一のものでも、2つが同一で1つが異なるものでも、すべてが異なるものでも良く、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
さらに第一の粒子線、第二の粒子線および第三の粒子線の照射のための粒子線照射系は、単一のものでも、複数個以上のものでも良く、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の粒子線の照射方法としては、絞ったビームを所望の領域で走査しながら照射する方法、ある程度の広がったビームを所望の領域に照射する方法、あるいはそれらを組み合わせた方法などが挙げられるが、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の粒子線としては、イオンビーム、電子ビーム、光子ビームなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。また上記の粒子線は単独のものとして用いても、複数以上を組み合わせたものとしても用いても、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。さらに複数以上の粒子線を組み合わせて用いる場合において、粒子線を同時に用いても、粒子線を順番に用いても、これらを組み合わせても、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
次に本発明の粒子線がイオンビームである場合における、イオンビームのイオン種としては、液体金属イオン源である、Ga、Si、Ge、Cs、Nb、Cuなどや、電界電離ガスイオン源であるO、N、H、He、Arなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。ただし実際には扱いやすさなどの理由から、イオンビームのイオン種としてGaを使用することが多い。
また本発明の粒子線が電子ビームである場合における、電子の形成方法としては、熱電子放出によるもの、電界放出によるもの、トンネル電子放出によるもの、光電子放出によるものなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
さらに本発明の粒子線が光子ビームである場合における、光子ビームの光子の種類としては、X線、紫外線、可視光、赤外線などが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また実際には扱いやすさなどの理由から、レーザービームを使用することが多い。
次に、図4から図6を用いて、本発明の物体運搬装置の実施態様の一例について説明する。以下のa)〜c)の説明は、図4から図6に対応する。
本発明の物体運搬装置は、a)被運搬物体を運搬手段に付与する手段と、b)被運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する機能と、c)運搬手段から被運搬物体を離す手段を少なくとも有する構成となっている。
また本発明の物体運搬装置は、第三の粒子線によって被運搬物体及び/あるいは基材及び/あるいは運搬手段の状態を観察する手段を少なくとも有する構成となっている方が、物体運搬工程を円滑に確実に行なう上で望ましいことが多い。
なお本実施態様では、以下では特に明示(説明、図示など)はしない場合があるが、第三の粒子線を照射して発生する信号を検出することにより、被運搬物体、基材、運搬手段、堆積物の状態などを観察する手段を使用する工程も適宜含んでいるものとする。
なお図4〜図6において、51は第一の粒子線の照射系、52は第二の粒子線の照射系、53は第一の粒子線を照射したときに発生する信号の検出系、54は第二の粒子線を照射したときに発生する信号の検出系、55は第一の粒子線、56は第二の粒子線、57は被運搬物体、58は基材I、59は基材II、60は接着するための堆積物、61は試料ステージ、62は運搬手段、63は運搬手段の物体取り付け箇所、64は運搬手段の駆動部、65は堆積物形成用ガス導入系、66はガスアシストエッチング用ガス導入系、67は堆積物形成用ガス、68はガスアシストエッチング用ガス、69は制御系、70は観察表示系である。なお以上のものは必要に応じて真空容器(不図示)内に配置されており、真空排気系(不図示)により真空排気されている。さらに制御系69は、第一の粒子線の照射系51、第二の粒子線の照射系52、第一の粒子線を照射したときに発生する信号の検出系53、第二の粒子線を照射したときに発生する信号の検出系54、試料ステージ61、運搬手段62、運搬手段の駆動部64、堆積物形成用ガス導入系65、ガスアシストエッチング用ガス導入系66、観察表示系70、真空制御系(不図示)などと信号をやりとりすることにより、物体運搬装置の制御、運転などを行なっている。
ここで照射系51を制御することにより、第一の粒子線55を照射し、また照射したときに発生する信号の検出系53を用いることにより、観察表示系70において第一の粒子線55の照射位置の確認などを行なうことができる。同様に照射系52を制御することにより、第二の粒子線56を照射し、また照射したときに発生する信号の検出系54を用いることにより、観察表示系70において第二の粒子線56の照射位置の確認などを行なうことができる。
また試料ステージ61は、被運搬物体57、基材I58、基材II59などをのせており、試料ステージ61を制御することにより、試料ステージ61、と同時に被運搬物体57、基材I58、基材II59などの移動などが行なわれる。
さらに運搬手段62は、運搬手段の物体取り付け箇所63と運搬手段の駆動部64を少なくとも有し、運搬手段の駆動部64を制御することにより運搬などが行なわれる。
また堆積物形成用ガス導入系65を制御することにより、堆積物形成用ガス67の導入などが行なわれる。さらに堆積物形成用ガス67の導入中に、第一の粒子線35を所望の位置に照射することにより、所望の位置に堆積物60を形成することができる(図4)。
同様にガスアシストエッチング用ガス導入系66を制御することにより、ガスアシストエッチング用ガス68の導入などが行なわれる。さらにガスアシストエッチング用ガス68の導入中に、第二の粒子線56を所望の位置(前記堆積物60が形成されている位置)に照射することにより、所望の位置ある前記堆積物60を選択的にエッチングすることができる(図6)。
以下では、a)被運搬物体を運搬手段に付与する手段、b)被運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する機能、c)運搬手段から被運搬物体を離す手段について、順番に説明していく。
a)被運搬物体を運搬手段に付与する手段
ここで被運搬物体を運搬手段に付与する手段は、被運搬物体と運搬手段を近づけた状態で、堆積物形成用ガス中で第一の粒子線を所望の個所に照射して被運搬物体と運搬手段を接着するための堆積物を形成する手段を含んでいる。
図4を用いてより詳しく説明すると、試料ステージ61上に基材I58、被運搬物体57が保持されており、基材I58の位置Iにある被運搬物体57に運搬手段62を近づけた状態になるように運搬手段の駆動部64を制御した後に、堆積物形成用ガス導入系65を制御して堆積物形成用ガス67を導入した状態で、照射系51を制御して、第一の粒子線55を所望の個所(被運搬物体57と一部と運搬手段の物体取り付け箇所53の近傍)に照射して被運搬物体57と運搬手段62を接着するための堆積物60を形成する。
本発明の被運搬物体の形状としては、直方体状、球状、円柱状、らせん状、歯車状など任意の形状のものが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また本発明の被運搬物体の表面形状としては、平滑なものに限らず、曲面を有するもの、表面にある程度の凹凸や段差を有するものなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の被運搬物体の材質としては、金属、セラミック、有機物など任意の材質のものが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また上記の被運搬物体の材質は単一のものでも、複数以上の材質を組み合わせたものでも、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の被運搬物体と基材との(運搬前の)固定状態としては、被運搬物体が基材とは固定されていないもの、被運搬物体が基材と固定されているもの、被運搬物体が基材の一部を加工して形成したものなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。このうち被運搬物体が基材の一部を加工して形成されたものとしては、TEM観察用試料なども含まれる。さらに被運搬物体が基材と固定されているもの、被運搬物体が基材の一部を加工して形成したものなどの場合には被運搬物体の運搬を可能ならしめるために、被運搬物体を運搬手段に付与する工程の後(あるいは前)に、被運搬物体を基材から離す工程を行なう必要が生じる場合がある。このときの被運搬物体を基材から離す工程としては、被運搬物体と基材との固定部に粒子線を照射してエッチングすることにより被運搬物体を基材から離すこと、運搬手段に力を加えて被運搬物体を基材から離すこと、あるいはそれらを組み合わせたものなどが挙げられるが、被運搬物体の運搬などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の運搬手段としては、堆積物を形成することにより被運搬物体を付与する個所(物体取り付け個所)と、運搬するための駆動機構を少なくとも有するものなどが挙げられるが、被運搬物体の運搬、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の運搬手段の材質としては、金属、セラミック、有機材料など任意の材質のものが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また上記の運搬手段の材質は単一のものでも、複数以上の材質を組み合わせたものでも、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。ただし堆積物のガスアシスト選択エッチングにおいて、選択エッチングされにくい材質を、運搬手段の物体取り付け個所の近傍に選択していることが望ましい。例えば、堆積物の主要な成分と、運搬手段の物体取り付け個所の近傍の主要な成分が同じではない方が望ましい。
本発明の堆積物形成用ガスのガス種としては、有機金属(例えば、W(CO)、Mo(CO)、Ni(CO)、CPt(CH、Cu(hfac)など)、有機化合物(ピレン、スチレン、フェナントレンなど)、シラン化合物(TEOS、TMCTSなど)、金属フッ化物(WFなど)などが挙げられるが、堆積物の形成などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。またこれらの堆積物形成用ガスは単独で用いても、他のガスと混合して用いても良く、堆積物の形成などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。例えば、TEOS、TMCTSなどはO、Oなどと混合して用いることが多い。
b)被運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する機能
被運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する機能は、運搬手段を用いて基材Iの位置Iから基材IIの位置IIへ被運搬物体を運搬する機能を含んでいる。
図5を用いてより詳しく説明すると、運搬手段62の駆動部64を制御して、また試料ステージ61を制御して、試料ステージ61上の基材I58の位置Iから、ステージ61上の基材II59の位置IIへ被運搬物体57を運搬する。
運搬とは物を運び移すことであるが、ここでは運搬する工程を、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に被運搬手段を移動するということで説明する。
本発明の運搬する工程の方法としては、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に運搬手段を移動させる方法、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に基材を移動させる方法、被運搬物体の付いた運搬手段をピックアップした後に基材を交換する方法、あるいはこれらを組み合わせた方法などが挙げられるが、被運搬物体の運搬などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
本発明の運搬手段の運動の種類としては、X方向の並進運動、Y方向の並進運動、Z方向の並進運動、ある軸の周りの回転運動、あるいはそれらを組み合わせたものなどの任意の運動が挙げられるが挙げられるが、被運搬物体の運搬などに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
c)運搬手段から被運搬物体を離す手段
ここで運搬手段から被運搬物体を離す手段は、ガスアシストエッチング用ガス中で第二の粒子線を所望の個所に照射して前記接着するための堆積物を選択的にエッチングする手段を含んでいる。
図6を用いてより詳しく説明すると、試料ステージ61上の基材II59の位置IIにある被運搬物体57及び運搬手段62の所望の個所(接着するための堆積物60を形成した箇所)に、ガスアシストエッチング用ガス導入系66を制御してガスアシストエッチング用ガス68を導入した状態で、照射系52を制御して、第二の粒子線56を照射することにより、前記接着するための堆積物60を選択的にエッチングすることにより、運搬手段62から被運搬物体57をリフトオフする。
本発明の被運搬物体と基材との(運搬後の)固定状態としては、被運搬物体が基材とは完全に固定されていないもの、被運搬物体が基材とは完全に固定されているもの、被運搬物体が基材に拘束されているがその拘束範囲内では動くことが可能なものなどが挙げられるが、選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明のガスアシストエッチング用ガスのガス種としては、ハロゲン系ガス(例えば、XeF、Cl、CCl、CHCl、CF、CHF、I,Brなど)やHOなどが挙げられるが、堆積物の選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。またこれらのガスアシストエッチング用ガスは単独で用いても、他のガスと混合して用いても良く、堆積物の選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
また本発明の堆積物形成用ガスとガスアシストエッチング用ガスの選択とこのときの堆積物の主要な成分の組み合わせとしては、例えば(1)堆積物形成用ガスのガス種としてピレン、ガスアシストエッチング用ガスのガス種としてHOの組み合わせのときの堆積物の主要な成分としてのカーボン、(2)堆積物形成用ガスのガス種としてW(CO)、ガスアシストエッチング用ガスのガス種としてXeFの組み合わせのときの堆積物の主要な成分としてのタングステン、(3)堆積物形成用ガスのガス種としてTMCTS(+O)、ガスアシストエッチング用ガスのガス種としてXeFの組み合わせのときの堆積物の主要な成分としての酸化シリコンなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
以上において本発明では、堆積物形成時に第一の粒子線を、ガスアシストエッチング時に第二の粒子線を、観察時に第三の粒子線を照射するが、ここで第一の粒子線、第二の粒子線および第三の粒子線はすべてが同一のものでも、2つが同一で1つが異なるものでも、すべてが異なるものでも良く、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
またそれに伴ない、第一の粒子線、第二の粒子線および第三の粒子線の照射のための粒子線照射系はすべてが同一のものでも、2つが同一で1つが異なるものでも、すべてが異なるものでも良く、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
さらに第一の粒子線、第二の粒子線および第三の粒子線の照射のための粒子線照射系は、単一のものでも、複数個以上のものでも良く、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の粒子線の照射方法としては、絞ったビームを所望の領域で走査しながら照射する方法、ある程度の広がったビームを所望の領域に照射する方法、あるいはそれらを組み合わせた方法などが挙げられるが、堆積物の形成、選択エッチング及び観察などに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
本発明の粒子線としては、イオンビーム、電子ビーム、光子ビームなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。また上記の粒子線は単独のものとして用いても、複数以上を組み合わせたものとしても用いても、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。さらに複数以上の粒子線を組み合わせて用いる場合において、粒子線を同時に用いても、粒子線を順番に用いても、これらを組み合わせても、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に限定されるものではない。
次に本発明の粒子線がイオンビームである場合における、イオンビームのイオン種としては、液体金属イオン源である、Ga、Si、Ge、Cs、Nb、Cuなどや、電界電離ガスイオン源であるO、N、H、He、Arなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。ただし実際には扱いやすさなどの理由から、イオンビームのイオン種としてGaを使用することが多い。
また本発明の粒子線が電子ビームである場合における、電子の形成方法としては、熱電子放出によるもの、電界放出によるもの、トンネル電子放出によるもの、光電子放出によるものなどが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。
さらに本発明の粒子線が光子ビームである場合における、光子ビームの光子の種類としては、X線、紫外線、可視光、赤外線などが挙げられるが、堆積物の形成及び選択エッチングなどに不都合がなければ、特に制限されるものではない。また実際には扱いやすさなどの理由から、レーザービームを使用することが多い。
以下に実施例をあげて、本発明を説明する。
(実施例1)
本実施例では、歯車状部品を、本発明の物体運搬方法を用いて、軸受け部に運搬する例について、図7〜図15を用いて説明する。
なお図7〜15において、11は第一の粒子線である電子ビーム、12は第二の粒子線であるイオンビーム、13は被運搬物体である歯車状部品、14は基材I、15は基材II、16は接着するための堆積物(主要な成分としてカーボンを含んでいる)、17は運搬手段、18は運搬手段の物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル、19は堆積物形成用ガスであるピレンガス、20はガスアシストエッチング用ガスであるHOガス、21は歯車状部品と基材Iとの固定部、22は基材IIに有されている軸受け部、23は運搬手段の駆動機構、24は歯車状部品の孔部である。
なお本実施例では、以下では特に明示はしないが、電子ビームを走査して照射したときに発生する2次電子を検出すること(SEM:Scanning Electron Microscopy、走査電子顕微鏡法)により、被運搬物体、基材、運搬手段、堆積物の状態などを観察する工程も適宜含んでいるものとする。
a)被運搬物体を運搬手段に付与する工程
図7に示すように、被運搬物体として歯車状部品13を準備する。なおこの歯車状部品13は基材I14と固定部21を介して固定されている。
図8に示すように、運搬手段17を歯車状部品13に近づける。ここで運搬手段17は、先端近傍が物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル18、駆動機構23などから形成されている。
図9に示すように、運搬手段17と歯車状部品13を近づけた状態で、ピレンガス19中で電子ビーム11を所望の個所に照射して歯車状部品13とタングステン製のニードル18を接着するための堆積物16(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を形成する。
図10に示すように、歯車状部品13と基材I14を固定している固定部21にイオンビーム12を照射してエッチングすることにより、歯車状部品13と基材I14を離す。
b)運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する工程
図11に示すように、歯車状部品13の付いた運搬手段17をピックアップする。
図12に示すように、歯車状部品13が固定されていた基材I14を、軸受け部22を有する基材II15に交換する。
図13に示すように、歯車状部品13の付いた運搬手段17を運動させて、歯車状部品の孔部24を基材II15にある軸受け部22にはめる。
c)運搬手段から被運搬物体を離す工程
図14に示すように、所望の個所(歯車状部品13と運搬手段17を接着するための堆積物16を形成した箇所)に、HOガス20中で、イオンビーム12を照射して前記接着するための堆積物16(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を選択的にエッチングすることにより、運搬手段17から歯車状部品13をリフトオフする。
図15に示すように、被運搬物体から運搬手段を遠ざける。
以上の図7〜図15に示したように、本発明の物体運搬方法を用いることにより、歯車状部品の軸受け部への運搬を確実に行なうことができた。
評価
その後、SEMにより被運搬物(歯車状部品)を観察したところ、歯車状部品におけるダメージの発生は少ない、歯車状部品に運搬手段の一部(ニードルの先端部)が残っていないことがわかった。またSEMにより物体取り付け個所であるニードルの先端部を観察したところ、ニードル先端部が失われることが抑制されていることがわかった。
(実施例2)
本実施例では、TEM観察用試料を、本発明の物体運搬方法を用いて、FIB−TEM観察用メッシュに運搬する例について、図16〜図25を用いて説明する。
なお図16〜図25において、31は第一及び第二の粒子線を兼ねるイオンビーム、33は被運搬物体であるTEM観察用試料、34は基材I、35は基材IIであるFIB−TEM観察用メッシュ、36は接着するための堆積物(主要な成分としてカーボンを含んでいる)、37は運搬手段、38は運搬手段の物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル、39は堆積物形成用ガスであるピレンガス、40はガスアシストエッチング用ガスであるHOガス、41はTEM観察用試料と基材Iとの固定部、42はTEM観察用試料とFIB−TEM観察用メッシュを接着するための堆積物(主要な成分としてカーボンを含んでいる)、43は運搬手段の駆動機構である。
なお本実施例では、以下では特に明示はしないが、イオンビームを走査して照射したときに発生する2次電子を検出すること(SIM:Scanning Ion Microscopy、走査イオン顕微鏡法)により、被運搬物体、基材、運搬手段、堆積物の状態などを観察する工程も適宜含んでいるものとする。ここで上記の観察時においては、イオンビームのドーズは最小限に抑えられている。
a)被運搬物体を運搬手段に付与する工程
図16に示すように、被運搬物体としてTEM観察用試料33を準備する。なおこのTEM観察用試料はFIB加工により基材I34上に形成されたものであり、TEM観察用試料33は基材I34と固定部41を介して固定されている。
図17に示すように、運搬手段37をTEM観察用試料33に近づける。ここで運搬手段37は、先端近傍が物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル38、駆動機構43などから形成されている。
図18に示すように、運搬手段37とTEM観察用試料33を近づけた状態で、ピレンガス39中でイオンビーム31を所望の個所に照射してTEM観察用試料33と運搬手段37を接着するための堆積物36(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を形成する。
図19に示すように、TEM観察用試料33と基材I34を固定している固定部41にイオンビーム31を照射してエッチングすることにより、TEM観察用試料33と基材I34を離す。
b)運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する工程
図20に示すように、TEM観察用試料33の付いた運搬手段37をピックアップする。
図21に示すように、TEM観察用試料33が形成されていた基材I34を、FIB−TEM観察用メッシュ35に交換する。
図22に示すように、TEM観察用試料33の付いた運搬手段37を運動させて、TEM観察用試料33をFIB−TEM観察用メッシュ35に近づける。
図23に示すように、TEM観察用試料33とFIB−TEM観察用メッシュ35を近づけた状態で、ピレンガス39中でイオンビーム31を所望の個所に照射してTEM観察用試料33とFIB−TEM観察用メッシュ35を接着するための堆積物42を形成する。
c)運搬手段から被運搬物体を離す工程
図24に示すように、所望の個所(TEM観察用試料33と運搬手段37を接着するための堆積物36を形成した箇所)に、HOガス40中で、イオンビーム31を照射して前記接着するための堆積物36(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を選択的にエッチングすることにより、運搬手段37からTEM観察用試料33をリフトオフする。
図25に示すように、TEM観察用試料33から運搬手段37を遠ざける。
評価
以上の図16〜図25に示したように、本発明の物体運搬方法を用いることにより、TEM観察用試料のFIB−TEM観察用メッシュへの運搬を確実に行なうことができた。その後、SEMにより被運搬物(TEM観察用試料)を観察したところ、TEM観察用試料におけるダメージの発生は少ない、TEM観察用試料に運搬手段の一部(ニードルの先端部)が残っていないことがわかった。またSEMにより物体取り付け個所であるニードルの先端部を観察したところ、ニードル先端部が失われることが抑制されていることがわかった。
(実施例3)
本実施例では、本発明の物体運搬装置について、図26〜図28を用いて説明する。
ここで図26〜図28において、81は第一の粒子線である電子ビームの照射系、82は第二の粒子線であるイオンビームの照射系、83は第一の粒子線である電子ビームを照射したときに発生する信号である2次電子の検出系、84は第二の粒子線であるイオンビームを照射したときに発生する信号である2次電子の検出系、85は第一の粒子線である電子ビーム、86は第二の粒子線であるイオンビーム、87は被運搬物体、88は基材I、89は基材II、90は接着するための堆積物(主要な成分としてカーボンを含んでいる)、91は試料ステージ、92は運搬手段、93は運搬手段の物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル、94は運搬手段の駆動部、95は堆積物形成用ガスであるピレンガス導入系、96はガスアシストエッチング用ガスであるHOガス導入系、97は堆積物形成用ガスであるピレンガス、98はガスアシストエッチング用ガスであるHOガス、99は制御系、100は観察表示系である。なお以上のものは必要に応じて真空容器(不図示)内に配置されており、真空排気系(不図示)により真空排気されている。
さらに制御系99は、電子ビームの照射系81、イオンビームの照射系82、電子ビームを照射したときに発生する2次電子の検出系83、イオンビームを照射したときに発生する2次電子の検出系84、試料ステージ91、運搬手段92、運搬手段の駆動部94、堆積物形成用ガスであるピレンガス導入系95、ガスアシストエッチング用ガスであるHOガス導入系96、観察表示系100、真空制御系(不図示)などと信号をやりとりすることにより、物体運搬装置の制御、運転などを行なっている。
ここで照射系81を制御することにより、電子ビーム85を照射し、また照射したときに発生する信号である2次電子の検出系83を用いることにより、観察表示系100において電子ビーム85の照射位置の確認などを行なうことができる。同様に照射系82を制御することにより、イオンビーム86を照射し、また照射したときに発生する信号である2次電子の検出系84を用いることにより、観察表示系100においてイオンビーム86の照射位置の確認などを行なうことができる。
また試料ステージ81は、被運搬物体87、基材I88、基材II89などをのせており、試料ステージ81を制御することにより、試料ステージ81、と同時に被運搬物体87、基材I88、基材II89などの移動などが行なわれる。
さらに運搬手段82は、運搬手段の物体取り付け箇所83と運搬手段の駆動部84を少なくとも有し、運搬手段の駆動部を制御することにより運搬などが行なわれる。
またピレンガス導入系95を制御することにより、ピレンガス97の導入などが行なわれる。さらにピレンガス97の導入中に、電子ビーム85を所望の位置に照射することにより、所望の位置に堆積物90(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を形成することができる(図26)。
同様にHOガス導入系96を制御することにより、HOガス98の導入などが行なわれる。さらにHOガス98の導入中に、イオンビーム86を所望の位置(前記堆積物90が形成されている位置)に照射することにより、所望の位置ある前記堆積物90(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を選択的にエッチングすることができる(図28)。
さらに電子ビーム85を走査して照射したときに発生する2次電子の検出系83を用いること(SEM:Scanning Electron Microscopy、走査電子顕微鏡法)により、被運搬物体、基材、運搬手段、堆積物の状態などを適宜観察することもできる。
評価
本実施例の物体運搬装置を使用することにより、実施例1(歯車状部品を軸受け部に運搬する)の作業を行なったところ、実施例1の作業を達成することができた。
(実施例4)
本実施例では、本発明の物体運搬装置について、図29〜図31を用いて説明する。
ここで図29〜図31において、111は第一の粒子線と第二の粒子線を兼ねるイオンビームの照射系、113は第一の粒子線と第二の粒子線を兼ねるイオンビームを照射したときに発生する信号である2次電子の検出系、115は第一の粒子線と第二の粒子線を兼ねるイオンビーム、117は被運搬物体、118は基材I、119は基材II、120は接着するための堆積物(主要な成分としてカーボンを含んでいる)、121は試料ステージ、122は運搬手段、123は運搬手段の物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル、124は運搬手段の駆動部、125は堆積物形成用ガスであるピレンガス導入系、126はガスアシストエッチング用ガスであるHOガス導入系、127は堆積物形成用ガスであるピレンガス、128はガスアシストエッチング用ガスであるHOガス、129は制御系、200は観察表示系である。なお以上のものは必要に応じて真空容器(不図示)内に配置されており、真空排気系(不図示)により真空排気されている。
さらに制御系129は、イオンビームの照射系111、イオンビームを照射したときに発生する2次電子の検出系113、試料ステージ121、運搬手段122、運搬手段の駆動部124、堆積物形成用ガスであるピレンガス導入系125、ガスアシストエッチング用ガスであるHOガス導入系126、観察表示系200、真空制御系(不図示)などと信号をやりとりすることにより、物体運搬装置の制御、運転などを行なっている。
ここで照射系111を制御することにより、イオンビーム115を照射し、また照射したときに発生する信号である2次電子の検出系113を用いることにより、観察表示系200においてイオンビーム115の照射位置の確認などを行なうことができる。
また試料ステージ121は、被運搬物体117、基材I118、基材II119などをのせており、試料ステージ121を制御することにより、試料ステージ121、と同時に被運搬物体117、基材I118、基材II119などの移動などが行なわれる。
さらに運搬手段122は、運搬手段の物体取り付け箇所123と運搬手段の駆動部124を少なくとも有し、運搬手段の駆動部を制御することにより運搬などが行なわれる。
またピレンガス導入系125を制御することにより、ピレンガス127の導入などが行なわれる。さらにピレンガス127の導入中に、イオンビーム115を所望の位置に照射することにより、所望の位置に堆積物120(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を形成することができる(図29)。
同様にHOガス導入系126を制御することにより、HOガス128の導入が行なわれる。さらにHOガス128の導入中に、イオンビーム115を所望の位置(前記堆積物120が形成されている位置)に照射することにより、所望の位置ある前記堆積物120(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を選択的にエッチングすることができる(図29)。
さらにイオンビーム115を走査して照射したときに発生する2次電子の検出系113を用いること(SIM:Scanning Ion Microscopy、走査イオン顕微鏡法)により、被運搬物体、基材、運搬手段、堆積物の状態などを適宜観察することもできる。ここで上記の観察時においては、イオンビームのドーズは最小限に抑えられていることが望ましい場合がある。
評価
本実施例の物体運搬装置を使用することにより、実施例2(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)の作業を行なったところ、実施例2の作業を達成することができた。
(実施例5)
本実施例では、複数以上の歯車状部品を、本発明の製造方法を用いて、複数以上の軸受け部に運搬して、歯車状部品の集合体を製造する例について、図32〜図43を用いて説明する。
なお図32〜43において、151は第一の粒子線である電子ビーム、152は第二の粒子線であるイオンビーム、153は被運搬物体である歯車状部品、154は基材I、155は基材II、156は接着するための堆積物(主要な成分としてカーボンを含んでいる)、157は運搬手段、158は運搬手段の物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル、159は堆積物形成用ガスであるピレンガス、160はガスアシストエッチング用ガスであるHOガス、161は基材Iの一部を形成する膜状物質、162は基材Iの一部を形成し、かつ膜状物質の下にある剥離層、163は基材IIに有されている軸受け部、164は運搬手段の駆動機構、165は歯車状部品の孔部である。
なお本実施例では、以下では特に明示はしないが、電子ビームを走査して照射したときに発生する2次電子を検出すること(SEM:Scanning Electron Microscopy、走査電子顕微鏡法)により、被運搬物体、基材、運搬手段、堆積物の状態などを観察する工程も適宜含んでいるものとする。
さらに本実施例では、実施例3の物体運搬装置を使用することに基づいて説明を行なう。
a)被運搬物体を運搬手段に付与する工程
図32に示すように、膜状物質145およびその下に剥離層146を有する基材I154を準備する。
図33に示すように、基材I154にイオンビーム52を照射して加工を行なう。なおここでは、イオンビーム152が基材I154の真上から照射されるように、試料ステージ(不図示)および基材I154を傾斜させた状態で加工を行なっている。
図34に示すように、図33に示す工程により、3個の歯車状部品153が基材I154の一部に形成され、被運搬物体として歯車状部品153を準備が終了する。
図35に示すように、運搬手段157を歯車状部品153に近づける。ここで運搬手段157は、先端近傍が物体取り付け箇所であるタングステン製のニードル158、駆動機構164などから形成されている。なおここでは、試料ステージ(不図示)および基材I154の傾斜がない状態にもどして行なっている。
図36に示すように、運搬手段157と歯車状部品153を近づけた状態で、ピレンガス159中で電子ビーム11を所望の個所に照射して歯車状部品153とタングステン製のニードル158を接着するための堆積物156(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を形成する。
図37および図38に示すように、歯車状部品153の付いた運搬手段157に上方に力を加えることにより、ピックアップを行なう。ここで剥離層162の効果により、主に膜状物質161から形成された歯車状部品153のピックアップを、確実に行なうことが可能である。
図37に示すように、歯車状部品153の付いた運搬手段157に上方に力を加えることにより、歯車状部品153の基材I154からの切り離しを行なう。ここで剥離層162の効果により、主に膜状物質161から形成された歯車状部品153の基材I154からの切り離しを、確実に行なうことが可能である。
b)運搬手段を用いて被運搬物体を運搬する工程
図38に示すように、歯車状部品153の付いた運搬手段157をピックアップする。 図39に示すように、歯車状部品153が固定されていた基材I154を、3個の軸受け部163を有する基材II155に交換する。
図40に示すように、歯車状部品153の付いた運搬手段157を運動させて、歯車状部品の孔部24を基材II15にある軸受け部165にはめる。
c)運搬手段から被運搬物体を離す工程
図41に示すように、所望の個所(歯車状部品153と運搬手段157を接着するための堆積物156を形成した箇所)に、HOガス160中で、イオンビーム152を照射して前記接着するための堆積物156(主要な成分としてカーボンを含んでいる)を選択的にエッチングすることにより、運搬手段177から歯車状部品153をリフトオフする。
図42に示すように、被運搬物体から運搬手段を遠ざける。
図35〜42に示したような工程を2回繰り返すことにより、図43に示すように、3個の歯車状部品153を運搬され、歯車状部品153の集合体を製造される。
以上の図32〜図43に示したように、本発明の製造方法を用いることにより、歯車状部品の集合体の製造を確実に行なうことができた。
評価
その後、SEMにより被運搬物(歯車状部品)を観察したところ、歯車状部品におけるダメージの発生は少ない、歯車状部品に運搬手段の一部(ニードルの先端部)が残っていないことがわかった。またSEMにより物体取り付け個所であるニードルの先端部を観察したところ、ニードル先端部が失われることが抑制されていることがわかった。
本発明の物体運搬方法の実施態様の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施態様の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施態様の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施態様の一例を示す図 本発明の物体運搬方法の実施態様の一例を示す図 本発明の物体運搬方法の実施態様の一例を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品を軸受け部に運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(TEM観察用試料をFIB−TEM観察用メッシュに運搬する)を示す図 本発明の物体運搬装置の実施例の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施例の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施例の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施例の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施例の一例を示す図 本発明の物体運搬装置の実施例の一例を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図 本発明の物体運搬方法の実施例の一例(歯車状部品の集合体を製造する)を示す図
符号の説明
1 第一の粒子線
2 第二の粒子線
3 被運搬物体
4 基材I
5 基材II
6 接着するための堆積物
7 運搬手段
8 運搬手段の物体取り付け箇所
9 堆積物形成用ガス
10 ガスアシストエッチング用ガス
11 電子ビーム
12 イオンビーム
13 歯車状部品
14 基材I
15 基材II
16 接着するための堆積物
17 運搬手段
18 タングステン製のニードル
19 ピレンガス
20 HOガス
21 歯車状部品と基材Iとの固定部
22 基材IIに有されている軸受け部
23 運搬手段の駆動機構
24 歯車状部品の孔部
31 イオンビーム
33 TEM観察用試料
34 基材I
35 FIB−TEM観察用メッシュ
36 接着するための堆積物
37 運搬手段
38 タングステン製のニードル
39 ピレンガス
40 HOガス
41 TEM観察用試料と基材Iとの固定部
42 TEM観察用試料とFIB−TEM観察用メッシュを接着するための堆積物
43 運搬手段の駆動機構
51 第一の粒子線の照射系
52 第二の粒子線の照射系
53 第一の粒子線を照射したときに発生する信号の検出系
54 第二の粒子線を照射したときに発生する信号の検出系
55 第一の粒子線
56 第二の粒子線
57 被運搬物体、
58 基材I
59 基材II
60 接着するための堆積物
61 試料ステージ
62 運搬手段
63 運搬手段の物体取り付け箇所
64 運搬手段の駆動部
65 堆積物形成用ガス導入系
66 ガスアシストエッチング用ガス導入系
67 堆積物形成用ガス
68 ガスアシストエッチング用ガス
69 制御系
70 観察表示系
81 電子ビームの照射系
82 イオンビームの照射系
83 電子ビームを照射したときに発生する信号である2次電子の検出系
84 イオンビームを照射したときに発生する信号である2次電子の検出系
85 電子ビーム
86 イオンビーム
87 被運搬物体
88 基材I
89 基材II
90 接着するための堆積物
91 試料ステージ
92 運搬手段
93 タングステン製のニードル
94 運搬手段の駆動部
95 ピレンガス導入系
96 HOガス導入系
97 ピレンガス
98 HOガス
99 制御系
100 観察表示系
111 イオンビームの照射系
113 イオンビームを照射したときに発生する信号である2次電子の検出系
115 イオンビーム
117 被運搬物体
118 基材I
119 基材II
120 接着するための堆積物
121 試料ステージ
122 運搬手段
123 タングステン製のニードル
124 運搬手段の駆動部
125 ピレンガス導入系
126 HOガス導入系
127 ピレンガス
128 HOガス
129 制御系
151 電子ビーム
152 イオンビーム
153 歯車状部品
154 基材I
155 基材II
156 接着するための堆積物
157 運搬手段
158 タングステン製のニードル
159 ピレンガス
160 HOガス
161 基材Iの一部を形成する膜状物質
162 基材Iの一部を形成し、かつ膜状物質の下にある剥離層
163 基材IIに有されている軸受け部
164 運搬手段の駆動機構
165 歯車状部品の孔部
200 観察表示系

Claims (4)

  1. 被運搬物体を運搬手段に付与する工程と、
    前記運搬手段を用いて被運搬物体を所定の位置まで運搬する工程と、
    前記運搬手段から前記被運搬物体を離す工程と
    を有する物体運搬方法であって、
    前記被運搬物体を前記運搬手段に付与する工程が、前記被運搬物体と前記運搬手段を近づけた状態で、ピレンガス中で電子ビーム又はイオンビームを付与されるべき箇所に照射して、主要な成分としてカーボンを含んでいる堆積物を形成する工程を含むものであり、
    前記運搬手段から前記運搬物体を離す工程が、H ガス中で、イオンビームを前記堆積物のある箇所に照射して、前記堆積物を選択的にエッチングする工程を含むものである
    ことを特徴とする物体運搬方法。
  2. 第三の粒子線を照射することによって前記被運搬物体、基材、運搬手段の少なくとも一つ以上の状態を観察する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の物体運搬方法。
  3. 前記運搬手段が、タングステン製のニードルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の物体運搬方法。
  4. 被運搬物体を運搬手段に付与する手段と、運搬手段と、前記運搬手段から前記被運搬物体を離す手段を少なくとも有する物体運搬装置であって、
    前記被運搬物体を運搬手段に付与する手段は、被運搬物体と運搬手段を近づけた状態に保持する手段と、ピレンガス中で電子ビーム又はイオンビームを付与されるべき箇所に照射して、主要な成分としてカーボンを含んでいる堆積物を堆積させる手段とを含み、
    前記運搬手段から前記被運搬物体を離す手段は、H 中で、イオンビームを前記堆積物のある箇所に照射して、前記堆積物を選択的にエッチングする手段を有することを特徴とする物体運搬装置。
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