JP4562063B2 - 粉体収容容器、粉体収容製品、粉体充填方法、粉体供給方法及び静電荷像現像用トナー収容容器とトナー収容製品 - Google Patents

粉体収容容器、粉体収容製品、粉体充填方法、粉体供給方法及び静電荷像現像用トナー収容容器とトナー収容製品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複写機やプリンタ等の画像形成装置に装填されて使用するトナーカートリッジの様に、粉体を消費する装置に容器ごと装填して粉体供給を行うコンパクト化した形態を有し、未使用状態では収容粉体の品質を長期的に安定維持することの可能な粉体収容容器及び粉体収容製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
静電荷像現像用のトナーを収容するトナーカートリッジの様に、粉体を収容した容器を装置に直接装填して粉体供給を行う容器が存在する。
【0003】
この様な容器は、収容粉体が容器の外部環境の影響を受けずにその品質を長期的に安定維持し、装填後の取扱いが簡便なことやユーザの不可抗力で粉体がこぼれて粉体汚染を発生させないこと等が要求される。
【0004】
これらの要求を満足する容器として、変形しにくく取扱いの簡便な樹脂や厚紙でできた剛体容器が使用され、例えばトナー収容容器の分野では特開昭58−224364号公報や特開平10−104922号公報に剥離性能の改良されたシール材を開口部に設けてトナー供給を簡素化したものが開示され、特開平6−208301号公報にトナーカートリッジの構成部材の一部に柔らかい素材を使用して、容器内外に圧力差が生じた時に容器を局所的に変形させ気体を放出して圧力差の解消を行うものが開示されている。
【0005】
ところで、トナー等の粉体製品は、粉体粒子とともに粒子間に大量の気体を混在させてなることにより、保管中に個々の粒子が付着、凝集して品質低下を招くことはないが、粉体製品中の気体の量を粒子同士が付着、凝集しない程度に低減させて、容積を低減化すれば、コンパクトな形態を有する粉体製品の提供が期待できる。特に、複写機やプリンタ等のOA機器は一般家庭をターゲットにした市場展開もあり、装置本体のコンパクト化とともにトナーカートリッジのコンパクト化も進んでいる。また、ユーザのメンテナンス性を向上するための手段としてカートリッジ内にトナーを高密度に充填することで、トナーカートリッジの交換頻度を少なくすることが提案されている。
【0006】
この様に装置のコンパクト化に対応して容器容積をコンパクト化し、高密度に粉体充填可能な粉体製品の開発が急がれているが、特開平13−272852号公報等に開示されている剛体容器よりなるトナーカートリッジではこの様な課題の達成は到底なし得るものではなかった。すなわち、剛体容器では容器の剛性によって、収容粉体中より気体だけ除去して、気体を排除した状態にある粉体を維持することができなかった。また、気体を排除した状態を維持することを達成したとしても、容器内外に圧力差が生じ減圧状態にある容器内部は大気圧に押されるため保管中の粉体収容製品はすぐに破損した。この様に剛体容器では、収容粉体から気体を除去してその状態を維持することはできなかった。
【0007】
また、資源有効利用促進法等の視点より、使用済容器の回収が展開されているが、質量の割に嵩張った容積を有する容器を回収するため、輸送機関が大型化し使用頻度も高いので燃料消費量が多く、環境に好ましいものではない。
【0008】
これらの問題を解決するべく変形可能な容器が考えられ、例えば特開2001−287762号公報にジャバラ形状を有する容器が開示されている。しかしながら、これは液体のインク収容容器に関するもので、他にもジャバラ形状等により変形可能な構造を有する容器に関する文献が見られたが、銀塩写真用の処理剤を収容したもの等いずれも液体を収容するものだった。そしてこれらの文献には粉体に適用することは全く示唆されておらず、粉体中より気体のみを排除してコンパクト化を達成させるという技術思想を示唆するものではなかった。
【0009】
この様に、収容粉体の状況に応じて容積を変えられる変形可能な構造を有する粉体収容容器、或いは容器内に粉体を高密度に充填可能な粉体収容製品の開発は発展途上にあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述した技術背景に基づいて、本発明は鑑みられたものである。
【0011】
すなわち、本発明はコンパクト化対応した粉体収容容器の提供を目的とするもので、具体的には容器内に粉体を高密度に充填させながらも容器のコンパクト性を維持することや装置装填後の円滑な粉体供給が可能で、しかもカートリッジの交換頻度を低減化してユーザのメンテナンス性を向上させるとともに、長期保存しても容器が破損することがなく、収容粉体が粉体本来の性能を維持することの可能な品質低下のない粉体収容容器及び粉体収容製品の提供を目的とする。
【0012】
また、本発明は、容器内に粉体を高密度に充填しコンパクトな形態を有する粉体収容製品の提供可能な粉体充填方法の提供を目的とする。
【0013】
また、本発明は、容器内に粉体を高密度に充填してコンパクト化した粉体収容製品を装置に装填後、装置への粉体供給を行う際にそのコンパクト性を損ねずに、確実な粉体供給の可能な粉体供給方法の提供を目的とする。
【0014】
また、本発明は、使用済容器を嵩張った状態で回収せずに容器のコンパクト性を活用して、高効率で環境に優しい容器回収の可能な粉体収容容器及び粉体収容製品の提供を目的とする。
【0015】
さらに、本発明は、カートリッジ内に高密度にトナー粒子を充填することが可能で、小型の複写機やプリンタ等のコンパクトな画像形成装置に装填して円滑なトナー供給が可能で、カートリッジの交換頻度を低減化してユーザのメンテナンス性を向上させるトナー収容容器及びトナー収容製品の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の研究者は、粉体粒子が付着し凝集しない程度に、すなわち粒子同士が相互に独立状態を保つことの可能な状態で粉体を収容することの可能な粉体収容容器の開発を検討した。その結果、容器における粉体を収容して保存する領域、いわゆる容器本体に可撓性を付与すると容器が収縮性を発揮することで粉体中より気体のみを排除して粉体製品のコンパクト化が可能なことを見出した。
【0017】
そして、容器本体に可撓性を付与する具体的な手段を模索するとともに、コンパクト状態にある粉体製品からそのコンパクト性を維持しながら、粉体を装置に確実に供給可能な手段を見出すことを検討した。
【0018】
その結果、研究者は容器本体に可撓性を付与することで伸縮可能な容器とするとともに、容器本体を複数の室からなる構成とすることで、容器本体を構成する各室に粉体を充填後減圧処理を行い脱気することで粉体粒子を高密度充填してなるコンパクト化の可能な粉体収容容器を見出すことを可能にした。そして、装置に装填後は容器本体内の一室を開封し常圧状態に戻して粉体供給を行うことにより、装置内においてもコンパクトな形態を維持しながら粉体供給を可能にした。
【0019】
また、容器本体内に粉体を充填する際に粉体粒子同士がくっついて凝集することのない様にある程度の空気を残存させた状態で粉体を収容することが可能なので、収容粉体の品質、すなわち粒子同士が相互に独立して存在する状態を長期的に安定維持することを可能にした。
【0020】
すなわち、下記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の構成により、上記本発明の課題を達成することを見出した。
【0021】
〔1〕装置に装填された状態で粉体供給を行う粉体収容容器であって、前記粉体収容容器は、収容した粉体を排出する開口部を有する筒状の容器本体を有し、前記容器本体独立した複数の粉体収容室より構成される可撓性を有する領域を有し、容器本体の長手方向に沿って前記開口部と前記複数の粉体収容室が配置されてなるものであり、前記可撓性を有する領域を構成する独立した複数の粉体収容室に粉体を充填した後、前記複数の粉体収容室の内部を減圧状態にして前記複数の粉体収容室の体積を減少させた状態にしておき、前記装置に粉体供給を行うとき、前記容器本体を構成する前記複数の粉体収容室のうちの一室のみ減圧状態を解除し、未使用の粉体収容室は体積を減少させた状態を維持した状態で、前記容器本体の開口部より装置に粉体を供給するものであり、前記減圧状態が解除され粉体の供給が終了した粉体収容室は、容器本体に設けられた付勢手段により容器本体長手圧縮方向に付勢することにより体積が減少させられるものであることを特徴とする粉体収容容器。
【0022】
〔2〕前記容器本体が、可撓性を有する材料より構成されることを特徴とする前記〔1〕に記載の粉体収容容器。
【0023】
〔3〕前記容器本体が、該容器本体表面に可撓性を発揮する手段を有してなることを特徴とする前記〔1〕に記載の粉体収容容器。
【0024】
〔4〕前記容器本体が、樹脂製であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
【0025】
〔5〕前記容器本体が、紙製であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
【0026】
〔6〕前記容器本体内部の室間を構成する部材が、前記容器本体の外壁を構成する部材とは異なる、延伸された高分子フィルムであることを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
【0029】
また、下記〔7〕に記載の構成により、容器内に粉体を高密度に充填させながらも製品のコンパクト性を維持し装置装填後には円滑に粉体供給が可能で、しかも交換頻度を低減化してユーザのメンテナンス性を向上させ、長期保存しても容器の破損や収容粉体の品質低下しない粉体収容製品の提供を可能にした。
【0030】
〔7〕前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の粉体収容容器内に粉体を収容してなることを特徴とする粉体収容製品。
【0031】
また、下記〔8〕に記載の構成により、粉体を高密度に充填してコンパクト化した粉体収容製品を提供する粉体充填方法を実現した。
【0032】
〔8〕可撓性を有するとともに、内部に複数の室を構成してなる容器本体を有する前記〔1〕に記載の粉体収容容器への粉体充填方法であって、前記容器本体内の室に粉体を充填後、前記室内を減圧状態にすることを特徴とする粉体収容容器への粉体充填方法。
【0033】
また、下記〔9〕に記載の構成により、容器内に粉体を高密度に充填してコンパクト化した粉体収容製品を装置に装填後、装置への粉体供給を行う際にそのコンパクト性を損ねずに、確実な粉体供給の可能な粉体供給方法を見出した。
【0034】
〔9〕装置に装填された状態で粉体供給を行う粉体収容容器であって、前記粉体収容容器は、収容した粉体を排出する開口部を有する筒状の容器本体を有し、前記容器本体は、独立した複数の粉体収容室より構成される可撓性を有する領域を有し、容器本体の長手方向に沿って前記開口部と前記複数の粉体収容室が配置されてなるものであり、前記可撓性を有する領域を構成する独立した複数の粉体収容室に粉体を充填した後、前記複数の粉体収容室の内部を減圧状態にして前記複数の粉体収容室の体積を減少させた状態にしておき、前記装置に粉体供給を行うとき、前記容器本体を構成する前記複数の粉体収容室のうちの一室のみ減圧状態を解除し、未使用の粉体収容室は体積を減少させた状態を維持した状態で、前記容器本体の開口部より装置に粉体を供給するものであり、前記減圧状態が解除され粉体の供給が終了した粉体収容室は、容器本体長手圧縮方向に付勢することにより体積が減少させられるものであることを特徴とする粉体収容容器内に収容された粉体を装置に供給する粉体供給方法であって、前記減圧状態が解除され粉体の供給が終了した粉体収容室は、前記装置に設けられた付勢手段による容器本体長手圧縮方向の付勢力により体積が減少させられることを特徴とする粉体供給方法。
【0035】
また、下記〔10〕〔12〕に記載の構成により、トナー粒子をカートリッジ内に高密度に充填して、コンパクトな複写機やプリンタ等の画像形成装置への装填が可能で、円滑なトナー供給を行うとともにカートリッジの交換頻度を低減化してユーザのメンテナンス性を向上させるとともに高画質なトナー画像の形成可能なトナー収容容器及びトナー収容製品の提供を可能にした。特に、本発明ではトナー収容容器内においてトナー粒子同士の付着、凝集の発生しないレベルに気体を残存させ、トナーをコンパクトに収容可能にしたので、トナー粒子はくっつかずに相互に独立状態を維持して画像形成装置に供給される。その結果トナー本来の粒径が確保されて、優れた細線再現性を有するトナー画像形成が可能になり、デジタル画像形成装置用のトナー収容製品として効果を発揮した。
【0036】
〔10〕前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の粉体収容容器が、静電荷像現像用トナーを収容する容器であることを特徴とする静電荷像現像用トナー収容容器。
【0037】
〔11〕前記〔10〕に記載の静電荷像現像用トナー収容容器内に静電荷像現像用トナーを収容してなることを特徴とする静電荷像現像用トナー収容製品。
【0038】
〔12〕前記〔11〕に記載の静電荷像現像用トナー収容製品中のトナーが、下式より算出される形状係数の値が、0.9以上1.0以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー収容製品。
【0039】
形状係数=(円相当径から求めた円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
ここで、可撓性を有するとは、粉体収容容器に外力が加わった時に容器本体の体積が変化可能な性質を有することを意味する。例えば、容器本体を低密度ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム、或いはこれらの積層フィルムの様な柔らかくて変形し易い部材といった、シート状部材自体の有する可撓性を利用して体積を変化可能にするものや、容器本体上にジャバラ形状を設ける等の加工処理を行い可撓性を発揮する手段を付与して、容器本体自体に収縮性を付与して体積変化の可能な容器とするものが挙げられる。
【0040】
なお、本発明では可撓性を有するものの反対として、外力に対して変形しにくい性質を有する容器を剛体容器と呼ぶ。
【0041】
容器本体の内部が複数の室より構成されてなるとは、容器本体の粉体収容領域が、独立した複数の収容室より構成されていることを意味する。また、ここでは粉体を収容する領域を室という。
【0042】
この様に本発明は、粉体粒子同士の付着や凝集が起こらない程度の量の気体を容器内に残存させた状態に容器内を減圧処理して、高密度に粉体粒子を充填させながらも粉体が本来有している粒子性能を維持することを達成した粉体収容容器或いは粉体収容製品の提供を可能にした。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る粉体収容容器の代表的な一実施形態である静電荷像現像用トナー収容容器(以下簡単にトナー収容容器ともいう。)を用いて、本発明の実施の形態を図1乃至図9に基づいて説明する。先ず、図1は本発明に係るトナー収容製品よりトナー供給を受ける画像形成装置である普通紙複写機1の全体構造を簡略化して示した縦断正面図であり、普通紙複写機1の本体ケース2内の略中央部にはドラム状の感光体3が設けられ、この感光体3の周囲には、帯電・露光装置4、現像装置5、転写器6、分離器7、クリーニング装置8等が配置され、感光体3の上方には定着装置9が配置されている。現像装置5は現像器10及びトナー補給装置11とから構成されている。
【0044】
さらに、前記トナー補給装置11には円筒状形態のトナー収容容器保持部材12が現像器10に固定されている。このトナー収容容器保持部材12はトナーを収納した円筒状形態のトナー収容容器13が略水平、且つ自由に回転可能になるように挿入される。
【0045】
図2は、市中にトナー収容製品として供給される時のトナー収容容器13の外観図を示し、図2(a)はトナー充填口171〜174を正面に配した状態を示し、図2(b)は図2(a)を側面より見た状態を示す。トナー収容容器13のトナー収容室151〜154にはトナーが充填されており、トナー充填作業後に容器内を減圧処理してトナー収容室151〜154の各室内ではトナー粒子同士が付着、凝集しない必要最低量の空気を含有させた状態に脱気されている。
【0046】
トナー収容室151〜154は、容器本体内部の室間を構成する部材である隔壁155、156、157、158により各々が独立した室の形態を有している。トナー収容室151〜154へのトナー充填は、各トナー収容室上に設けられたトナー充填口171〜174より行われ、トナー充填後トナー収容室内を減圧処理して脱気を行う。減圧処理後トナー充填口171〜174には外気の侵入を防ぎ、外部環境の影響を遮断するためのトナー充填口を塞ぐキャップ181〜184が装着される。
【0047】
図2に示す様に、本発明に係る前記トナー収容容器13は、円筒状の容器本体15の一端側中央部にトナー補給口部16が形成され、容器本体15はその両端が外力に対して変形しにくい剛体材料より構成される領域15Aと15Bが配置されその間に可撓性を有する材料より構成される領域15Cを有している。さらに、前記可撓性を有する材料より構成される領域15Cは独立した複数のトナー収容室151、152、153、154より構成されており、各室内へはトナー充填口171〜174よりトナーの充填を行う。トナーを充填した後トナー収容室内をトナー粒子同士が付着、凝集しない程度の量の空気を残存させた状態にするまで減圧処理を行って、各トナー収容室の体積を減少させてコンパクト化を行う。なお、図2ではトナー収容室は4室であるが本発明ではこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0048】
この様に、本発明ではトナー充填時にトナー収容室内をある程度の空気を残存させつつ減圧状態にすることでトナーの嵩密度を増大させて容器のコンパクト化と収容粉体の高密度充填を達成する。
【0049】
なお、本発明で行った前述の減圧処理により粉体の体積を常圧状態時の40%に減少させることが可能であることが確認された。すなわち、本発明では粉体中より相当量の空気を脱気しても粉体粒子同士は付着や凝集を起こさないものであることを見出したのである。
【0050】
図3(a)は、普通紙複写機1にトナー供給する直前のトナー収容容器13の外観図で、トナー収容容器13のトナー補給口部16はキャップが取り外され、最初にトナー供給を行う室であるトナー収容室151のみを常圧状態に戻した状態である。また、図3(b)は、本発明に係る粉体収容容器の比較例として、図3(a)のトナー収容容器13に収容されるトナーと同質量のトナーを収容する剛体材料よりなるトナー収容容器である。両図より明らかな様に、本発明に係る粉体収容容器は、容器本体が可撓性を有することでトナー充填時の減圧処理による脱気により、容器本体の容積を大幅に低減化して粉体収容容器のコンパクト化を達成している。
【0051】
因みに4室で構成される粉体収容容器では、図3(a)のトナー収容室1室のみを常圧状態に戻した時の体積は、図3(b)の約半分強の体積なので、本発明により飛躍的な粉体収容製品のコンパクト化が達成されることが確認される。
【0052】
なお、トナー収容室内を常圧状態に戻す具体的な手段は、例えば後述する図8(D)中の解除手段37により隔壁を破壊することで達成する。なお、隔壁を破壊する手段は図8(D)の37に示す形態のものに限定されるものではない。
【0053】
図3(a)は、キャップをはずしてトナー補給装置11に装填し、普通紙複写機1へのトナー供給を行う直前のトナー収容容器13で、トナー収容室151に収容したトナーを最初に供給する。
【0054】
図4と図5は、トナー補給装置11内にトナー収容容器13を収容した状態を示す断面図である。図4は前述した図3(a)に示す状態のトナー収容容器13がトナー補給装置11内に装填された状態で、トナー収容容器13がトナー補給装置11の末端に配置される付勢部材25により常時外力が加えられた状態で装置内に装填されていることを示す。この様に、図4はトナー収容容器13より最初にトナー供給を行う時の様子を示し、常圧状態に戻したトナー収容室151内のトナーを普通紙複写機1に供給する。トナー収容容器13をトナー補給装置11内に装填すると、付勢部材25の付勢力でトナー収容容器13の領域15Aとトナー収容室151の間にある隔壁155が前述の解除手段37により破壊されてトナー収容室151を常圧状態に戻す。
【0055】
なお、隔壁を構成する部材は、解除手段37により隔壁上に孔を形成し、すぐに孔が大きく拡がる様に延伸された高分子フィルムより作製するものが好ましい。この様に隔壁を構成する材料は可撓性を有する容器本体15の外周を形成する部材とは異なる材料で作製することが好ましい。具体的には比較的低分子量からなるポリエチレンやポリプロピレン製の高分子フィルムが挙げられる。
【0056】
この様にトナー補給装置11に装填されたトナー収容容器13は、隔壁155が破壊されて遮蔽性を解除しトナー収容室151を常圧状態に戻すとともに外部と連通状態を形成してトナー供給が可能な状態となる。
【0057】
そして、図5はトナー収容室154のトナー供給を行うトナー収容容器13での最後のトナー供給を行う時を示し、トナー収容室154が常圧状態に戻りトナー供給を開始するとともに、既にトナー供給を完了したトナー収容室151〜153は、付勢部材25からの付勢力によりコンパクトに折畳まれている。
【0058】
本発明に係るトナー収容容器13は、容器本体15に可撓性を有する領域15Cを設けることにより、容器本体が収縮可能な構造をとることが可能になるので減圧状態の室の体積を減少させることが可能である。本発明に係るトナー収容容器の容器本体を収縮可能にする可撓性を有する領域15Cは、前述の様に容器本体を可撓性を有する柔らかくしかも高耐久性を有するシート状の材料で形成するものや、或いは容器本体上にジャバラ形状を配して容器自身に収縮性を発揮する形態を付与するものが挙げられる。
【0059】
また、トナー補給装置11内でトナー収容容器13に付勢力を付与する付勢手段はトナー補給装置内に設けられていても、また粉体収容容器に取り付けられたものであってもいずれのものでもよく、付勢力により容器本体上の可撓性を有する領域を収縮させることが可能であれば限定されるものではないが、狭隘なトナー補給装置内で一定の付勢力を確実に発揮することの必要性から粉体収容容器に付勢手段を取り付けたものが好ましい。この様に、付勢手段25により容器本体を収縮させて隔壁の破壊を行い、トナー供給終了したトナー収容室を圧縮、折り畳んで容器のコンパクト化を促進させる。
【0060】
なお、容器本体15に外力を付与する付勢手段25に付勢力を付与する具体的な手段は後述する図7に示す様に、例えば容器本体の外部にスプリングを配置してその弾発力を利用してその収縮作用で空のトナー収容室を圧縮させる方法が挙げられる。
【0061】
図6はトナー収容容器13における各トナー収容室からのトナー供給を行う順番を示す。図6(a)はトナー収容容器13より最初にトナー供給を行うトナー収容室151からのトナー供給の状態を示す。トナー収容容器内の剛性を有する材料より構成される剛体材料よりなる領域15Aとトナー収容室151の間にある隔壁155を介して、トナー収容室151は減圧状態を解除し常圧状態に戻り複写装置1へのトナー供給が可能になる。
【0062】
次に、図6(b)はトナー収容室152からのトナー供給を示す。トナー収容室151のトナーがなくなると、空のトナー収容室151は前述した付勢部材25からの外力で圧縮される。そして、トナー収容室152は隔壁156を介して減圧状態を解除し常圧状態に戻り、複写装置1にトナー供給を行う。
【0063】
次に、図6(c)はトナー収容室153からのトナー供給を示し、からになったトナー収容室152がトナー収容室151と同様、付勢部材25の作用で圧縮され、トナー収容室153は隔壁157を介して減圧状態を解除し常圧状態となって普通紙複写機1にトナー供給を行う。
【0064】
さらに、図6(d)はトナー収容室154からのトナー供給を示し、からになったトナー収容室153はトナー収容室151、152と同様に付勢部材25の作用で圧縮され、トナー収容室154は隔壁158を介して減圧状態が解除されて常圧状態となって複写装置1へのトナー供給が可能となる。
【0065】
最後にトナー収容容器13は、図6(e)に示す形態となる。ここではトナー収容容器13に収容したトナーは全て消費されており、全てのトナー収容室151〜154は付勢部材25により圧縮されて折り畳まれている。この様に本発明に係る粉体収容容器では粉体供給を完了すると、全ての粉体収容室を圧縮してコンパクトに折り畳むことが可能なので、嵩張った状態が解除されてコンパクトに折り畳んだ状態での回収が可能である。
【0066】
この様に、本発明に係る粉体製品では容器各室のへの減圧状態の解除を順次行うことを特徴とする。すなわち、装置に装填後は粉体を供給する室のみ開放して常圧状態とし、残りの室は閉鎖して減圧状態のままにしておく。この様にトナー供給を行う室を常圧状態に戻し、残りの室を減圧状態のままにすると、両者間のトナー嵩密度は大きく異なるので装置内における容器収容スペースのコンパクト化が可能である。
【0067】
本発明は、トナー収容容器を構成する各トナー収容室にトナーを充填した後の減圧処理により、トナー粒子同士が付着、凝集しない程度の量にまで脱気してトナー収容室の容積を縮小することが可能である。また、効果的な脱気により小スペース内にトナー充填を行うことが可能なので、高密度充填したトナー収容製品を見出すことが可能である。したがって、本発明に係るトナー収容製品は画像形成装置に装填後のカートリッジ交換頻度の低減化が可能である。
【0068】
図7は、付勢部材25の具体的な付勢手段の一例を示す図である。付勢手段25に付勢力を付与する具体的な手段としては、例えば図7(a)のバネ部材251の様な弾性部材の一端に付勢手段25を取付け、弾性部材の他端をトナー補給装置11内の任意の個所に固着させるものが挙げられ、弾性部材の弾発力を利用したものが好ましく利用される。また、前述した図4では付勢手段25をトナー補給装置11側に設けたものを示したが、図7(b)、(c)に示す様にトナー収容容器13側に設けるものであってもよい。なお、弾性部材として鋼製、あるいは合金製のスプリングバネ材の他にエラストマー等の有機材料が挙げられる。図7(b)は容器本体の外周にスプリングを配したものであり、図7(c)は懐中電灯の後部電極の様に局所的にスプリングを配したものである。
【0069】
なお、本発明のトナー補給装置11は前記現像装置5の一部として構成されており、前記円筒状形態のトナー収容容器13、前記円筒状形態のトナー収容容器保持部材12、前記円筒状形態のトナー収容容器に回転動作を与える回転伝達部材18等から形成される。該回転伝達部材18はモータ19と、モータ19により回転駆動されるギヤ群20と、ギヤ群20の最終ギヤ21、及び最終ギヤ21と係合した回転軸33を有するジャンクションホルダー22等から構成される。前記トナー収容容器は前記トナー収容容器保持部材に挿入され、該トナー収容容器の補給口部16で該ジャンクションホルダーと連結し、該ジャンクションホルダーの回転駆動により、該トナー収容容器は回転動作を与えられる。該トナー収容容器の回転動作は現像器10中のトナー量、或いはトナー濃度が十分でなくなった場合に、該回転動作を与えられ、該トナー収容容器の回転により、該トナー収容容器突端部のトナー吐出口より該トナー収容容器のトナーが現像器10に供給される。
【0070】
前記トナー収容容器の補給口部16はトナー収容容器の容器本体15の先端で該トナー収容容器の容器本体15と嵌合する嵌合蓋26、キャップ27、ジャバラ内蓋28、トナー吐出口部材29等から構成される。該嵌合蓋はトナー収容容器の容器本体15の先端で嵌合する為の嵌合溝を該嵌合蓋の内周面に、該嵌合溝の上部で、且つ該嵌合蓋の外周面に前記ジャンクションホルダーの係合爪30と係合する為の円周状の溝31が形成されており、該円周状の溝には円周180°の位置関係に該係合爪の回転動作を前記トナー収容容器に伝達するための嵌合爪ストッパー32が2個設けられている。
【0071】
又、前記ジャンクションホルダーは前記係合爪の他に前記最終ギヤ21と係合した回転軸33、及び前記ジャバラ内蓋開閉爪34等から構成されており、該ジャンクションホルダーに前記トナー収容容器の突端部であるトナー吐出口部材29が挿入されてくると、前記ジャバラ内蓋開閉爪34はジャバラ内蓋28を該トナー収容容器本体側にスライドさせ、ジャバラ内蓋を開口位置へ移動してトナー吐出口35が開放され、トナー収容容器13がトナー吐出口35を介して現像器10に連通され、トナー収容容器13の取付けが終了する。
【0072】
従って、前記普通紙複写機1内へトナー収容容器13を取付ける際には、予めトナー収容容器補給口部16の前記キャップ27のみを取り外せば、ジャバラ内蓋を開く必要がなく、トナー吐出口35からのトナーのこぼれ出しが防止されると共に、こぼれ出したトナーによって作業者の手や衣類を汚すということが防止される。又、前記トナー収容容器を前記トナー収容容器保持部材から取り出すときは前記ジャバラ内蓋は元の閉口状態に戻るので、前記トナー吐出口35は該ジャバラ内蓋で覆われ、前記トナー収容容器の突端部に付着したトナーによるこぼれ出しが防止されると共に、こぼれ出たトナーによって作業者の手や衣類を汚すことが防止される。
【0073】
図8はトナー補給口部の外観図である。図8の(A)はトナー補給口部16の横正面図、(B)はトナー補給口部16のキャップ27を外した状態を示した横正面図、(C)はトナー補給口部16を下から見た下正面図、(D)は嵌合蓋26の横正面図でその下方には隔壁を破壊する解除手段37を有している。(A)で図示されるトナー補給口部16はキャップ27、及び容器本体に直接係合する嵌合蓋26から構成されており、該嵌合蓋26にはかき上げ部材36が内包されている。(C)におけるトナー補給口部の嵌合蓋26にはかき上げ部材36が内包されており、又嵌合蓋26にはトナー収容容器13の容器本体15に係合可能なように内周面に嵌合溝が形成されている。
【0074】
なお、解除手段37は隔壁を確実に破壊するものであれば材質や形状は特に限定されるものではないが、嵌合蓋26に確実に保持されることが必須なので、前述のかき上げ部材36と同様に嵌合蓋26に内包されるものが好ましい。
【0075】
なお、図9は、容器本体内部にトナー充填する前のトナー収容容器13の外観図である。図9(a)はトナー充填口171〜174を正面から見た時の図で、図9(b)は図9(a)を側面より見た図である。前述した様に、トナー収容室151〜154が全てからの状態では可撓性を有する領域15Cをコンパクトに折り畳むことが可能なので、容器のコンパクト化が達成される。
【0076】
本発明に係る容器本体中の剛体材料よりなる領域15A、15Bを構成する樹脂材料は、成形可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されるものではないが、具体的にはポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ABS樹脂、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)等が挙げられるが、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びハイインパクトポリスチレンが好ましく使用される。
【0077】
本発明に係る容器本体中の剛体材料よりなる領域15A、15Bの成形方法としては、例えば射出成形方法や中空成形方法が挙げられ、これらの成形方法で使用される樹脂は前述のものが挙げられるが、いずれの方法においても全ての材料が使用されるものではなく、特にトナー収容容器として使用される場合、輸送時の衝撃や使用時の衝撃だけでなく、可撓性を有する領域との良好な接着性が発揮されることが要求され、メルトインデックスや密度等の物性値がある程度の範囲内の値を有するものを使用することが好ましい。
【0078】
本発明に係る容器本体中の可撓性を有する領域15Cを構成する素材としては、具体的には、通常知られた可撓性を有するフィルム状の樹脂材料で、ポリエステルフィルムやポリエチレンフィルム、ポリエチレンとポリエステルとをラミネートしたもの、ポリプロピレンとポリエステルとをラミネートしたもの、アルミ箔にポリエチレン又はポリプロピレンをラミネートしたもの等可撓性を有し、かつ破断等に対して強度を有するものが使用される。
【0079】
本発明に係る粉体収容容器は、紙製の容器であっても、気体透過性を有するものではなく、製品を長期保存しても粉体の品質が安定して維持されることの可能なものであれば問題ない。例えば、ラミネート紙の様に外部の環境因子の影響を与えにくい性質を有する紙製材料より製造される粉体収容容器では、同体積を有する高密度ポリエチレン製のボトル形状の剛体容器と比較すると、容器が折り畳み可能なので畳んだ状態での回収が可能なだけではなく、質量も同体積を有する樹脂製容器に比べて10分の1未満の質量となるので、容積のみならず容器の質量の大幅な軽量化も達成される。
【0080】
本発明に係る粉体収容容器は、剛体材料よりなる領域15A、15Bの間に可撓性を有する領域15Cを配置した構造を有するが、これらの領域15A、15B及び15Cを一体化する方法は、通常知られた方法で行うものであればよい。具体的には、成形して得られた剛体材料よりなる15Aと15Bに可撓性を有する領域15Cを構成する部材を組立て一体化するものや、ジャバラ形状を設けるものであれば金型にジャバラ形状を設けることで15A、15B、15Cを一体成形するものであってもよい。
【0081】
本発明に係る粉体収容容器に用いられる粉体は特に限定されないが、保存期間中に外部環境の影響で品質劣化し易い性質を有する粉体には特に有効である。具体的には、でんぷんやきな粉等の食料製粉、粉薬、電子材料用粉体、粉体塗料や粉体染料、顔料、おしろい等の化粧品用粉体、カーリット等の粉状爆薬、粉体接着剤、ラインひき用石灰等が挙げられる。特に、電子写真の画像形成に使用される静電荷像現像用トナー用の収容容器に好ましく使用される。
【0082】
また、上記粉体よりも粒径の大きい粒状物にも使用可能である。具体的にはプラスチックペレット、ザラメ糖、錠剤薬、フリーズドライ加工したコーヒーや乾燥米、粒状接着剤等が挙げられる。
【0083】
次に、本発明に係る静電荷像現像用トナー収容容器(以下簡単にトナー収容容器とも言う)及び静電荷像現像用トナー収容製品(以下簡単にトナー収容製品とも言う。)について説明する。本発明に係るトナー収容容器に充填されるトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤と必要に応じて使用されるその他の添加剤とを含有した着色粒子から構成される。その平均粒径は体積平均粒径で通常1〜30μm、好ましくは2〜8μmである。着色粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されず、従来公知の種々の樹脂が使用される。
【0084】
例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン/アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。着色剤としては特に限定されず、公知の有機顔料、無機顔料が使用される。具体的には、例えば黒トナーとしてはカーボンブラックやニグロシン染料等が使用され、イエロー、マゼンタ、シアントナーに必要な顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー68、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド212、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー154等の顔料を好適に使用することができる。
【0085】
その他の添加剤としては、例えばサリチル酸誘導体・アゾ系金属錯体等の荷電制御剤、低分子量ポリオレフィン、カルナウバワックス等の定着性改良剤等が挙げられる。
【0086】
本発明に用いられるトナーは、その投影面積が最大となる方向から見た時の、下式で示される形状係数の値が0.9〜1.0の範囲内にあることが好ましい。
【0087】
形状係数=(円相当径から求めた円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
さらに、上記形状係数の分布がシャープであることがより好ましく、円形度の標準偏差が0.10以下で、下式で算出される形状係数のCV値が10%未満であることが好ましい。
【0088】
CV値=(円形度の標準偏差)/(平均円形度)×100
なお上記形状係数は、500個のトナー粒子について、走査型電子顕微鏡により500倍に拡大した樹脂粒子の写真を撮影し、画像解析装置「SCANNING IMAGE ANALYSER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行って円形度を測定し、その算術平均値を求めることにより算出することができる。また簡便な測定方法としては「FPIA−1000」(東亜医用電子株式会社製)により測定可能である。
【0089】
なお、本発明ではトナー収容容器内においてトナー粒子同士の付着、凝集の発生しないレベルに気体を残存させ、トナーをコンパクトに収容可能にしたので、トナー粒子はくっつかずに相互に独立状態を維持して画像形成装置に供給される。その結果トナー本来の粒径が確保されて、優れた細線再現性を有するトナー画像形成が可能になり、デジタル画像形成装置用のトナー収容製品として効果を発揮されることが確認されている。
【0090】
【発明の効果】
本発明は、容器本体に可撓性を付与することで、粉体の収容状態に応じて容器を伸縮可能なものとすることで容器のコンパクト性を維持させるとともに、容器本体を複数の粉体収容室よりなる構成とすることで、容器本体を構成する各室に粉体を充填後減圧処理を行って脱気することにより粉体粒子の高密度充填を可能にして、容器のコンパクト化を達成する粉体収容容器を見出すことを可能にした。また、容器本体に可撓性を付与するとともに複数の粉体収容室より構成することで収容粉体の品質を長期的に安定維持することを可能にした。
【0091】
すなわち、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明によれば、コンパクト化対応した粉体収容容器の提供が可能で、しかも装置装填後の粉体供給を円滑に行い、カートリッジの交換頻度を少なくしてユーザの手間を省力化可能な粉体収容容器の提供を可能にした。
【0093】
また、請求項に記載の発明により、容器内に粉体を高密度に充填させながらも製品のコンパクト性を維持し装置装填後には円滑に粉体供給が可能で、しかも交換頻度を低減化してユーザのメンテナンス性を向上させ、長期保存しても容器の破損や収容粉体の品質低下しない粉体収容製品の提供を可能にした。
【0094】
また、請求項に記載の発明によれば、粉体充填後にコンパクトな容積の粉体収容製品の得られる粉体充填方法を見出した。
【0095】
また、請求項に記載の発明によれば、容積がコンパクトでありながら高密度に粉体を充填した粉体収容製品から確実に装置へ粉体供給を行い、しかもそのコンパクト性を損わずに粉体供給を行う粉体供給方法を見出した。
【0096】
また、使用済み容器を嵩張らせた状態で回収することなく、効率のよい容器回収の可能な粉体収容容器及び粉体収容製品を可能にした。
【0097】
さらに、請求項1012に記載の発明によれば、トナー粒子をカートリッジ内に高密度に充填して、コンパクトな複写機やプリンタ等の画像形成装置への装填が可能で、円滑なトナー供給を行うとともにカートリッジの交換頻度を低減化してユーザのメンテナンス性を向上させるとともに高画質なトナー画像の形成可能なトナー収容容器及びトナー収容製品の提供を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】普通紙複写機の全体構造を簡略化して示した縦断正面図である。
【図2】トナー収容製品として供給される時のトナー収容容器の外観図である。
【図3】トナー供給直前のトナー収容容器の外観図と同量トナーを収容する従来技術におけるトナー収容容器の外観図である。
【図4】トナー補給装置内で最初にトナー供給を行う時の状態を示す断面図である。
【図5】トナー補給装置内で最後にトナー供給を行う時の状態を示す断面図である。
【図6】各トナー収容室のトナー供給を行う順番を示す図である。
【図7】付勢部材に弾発力を付与する付勢手段の例を示す図である。
【図8】トナー補給口部の外観図である。
【図9】容器本体内部にトナー充填する前のトナー収容容器の外観図である。
【符号の説明】
1 普通紙複写機
5 現像装置
11 トナー補給装置
13 トナー収容容器
15 容器本体
16 トナー補給口部
15A、15B 剛体材料よりなる領域
15C 可撓性を有する材料よりなる領域
25 付勢部材
37 解除手段
151、152、153、154 トナー収容室
155、156、157、158 隔壁
171、172、173、174 トナー充填口
181、182、183、184 キャップ
251 スプリング(バネ材)

Claims (12)

  1. 装置に装填された状態で粉体供給を行う粉体収容容器であって、
    前記粉体収容容器は、
    収容した粉体を排出する開口部を有する筒状の容器本体を有し、
    前記容器本体独立した複数の粉体収容室より構成される可撓性を有する領域を有し、容器本体の長手方向に沿って前記開口部と前記複数の粉体収容室が配置されてなるものであり、
    前記可撓性を有する領域を構成する独立した複数の粉体収容室に粉体を充填した後、前記複数の粉体収容室の内部を減圧状態にして前記複数の粉体収容室の体積を減少させた状態にしておき、
    前記装置に粉体供給を行うとき、前記容器本体を構成する前記複数の粉体収容室のうちの一室のみ減圧状態を解除し、未使用の粉体収容室は体積を減少させた状態を維持した状態で、前記容器本体の開口部より装置に粉体を供給するものであり、前記減圧状態が解除され粉体の供給が終了した粉体収容室は、容器本体に設けられた付勢手段により容器本体長手圧縮方向に付勢することにより体積が減少させられるものであることを特徴とする粉体収容容器。
  2. 前記容器本体が、可撓性を有する材料より構成されることを特徴とする請求項1に記載の粉体収容容器。
  3. 前記容器本体が、該容器本体表面に可撓性を発揮する手段を有してなることを特徴とする請求項1に記載の粉体収容容器。
  4. 前記容器本体が、樹脂製であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
  5. 前記容器本体が、紙製であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
  6. 前記容器本体内部の室間を構成する部材が、前記容器本体の外壁を構成する部材とは異なる、延伸された高分子フィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体収容容器。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉体収容容器内に粉体を収容してなることを特徴とする粉体収容製品
  8. 可撓性を有するとともに、内部に複数の室を構成してなる容器本体を有する請求項1に記載の粉体収容容器への粉体充填方法であって、
    前記容器本体内の室に粉体を充填後、前記室内を減圧状態にすることを特徴とする粉体収容容器への粉体充填方法
  9. 装置に装填された状態で粉体供給を行う粉体収容容器であって、
    前記粉体収容容器は、
    収容した粉体を排出する開口部を有する筒状の容器本体を有し、
    前記容器本体は、独立した複数の粉体収容室より構成される可撓性を有する領域を有し、容器本体の長手方向に沿って前記開口部と前記複数の粉体収容室が配置されてなるものであり、
    前記可撓性を有する領域を構成する独立した複数の粉体収容室に粉体を充填した後、前記複数の粉体収容室の内部を減圧状態にして前記複数の粉体収容室の体積を減少させた状態にしておき、
    前記装置に粉体供給を行うとき、前記容器本体を構成する前記複数の粉体収容室のうちの一室のみ減圧状態を解除し、未使用の粉体収容室は体積を減少させた状態を維持した状態で、前記容器本体の開口部より装置に粉体を供給するものであり、前記減圧状態が解除され粉体の供給が終了した粉体収容室は、容器本体長手圧縮方向に付勢することにより体積が減少させられるものであることを特徴とする粉体収容容器内に収容された粉体を装置に供給する粉体供給方法であって、
    前記減圧状態が解除され粉体の供給が終了した粉体収容室は、前記装置に設けられた付勢手段による容器本体長手圧縮方向の付勢力により体積が減少させられることを特徴とする粉体供給方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉体収容容器が、静電荷像現像用トナーを収容する容器であることを特徴とする静電荷像現像用トナー収容容器
  11. 請求項10に記載の静電荷像現像用トナー収容容器内に静電荷像現像用トナーを収容してなることを特徴とする静電荷像現像用トナー収容製品
  12. 請求項11に記載の静電荷像現像用トナー収容製品中のトナーが、下式より算出される形状係数の値が、0.9以上1.0以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー収容製品。
    形状係数=(円相当径から求めた円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
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