JP4562060B2 - マイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロレンズアレイのブラックマスク(遮光膜)形成方法に関し、より詳しくは、マイクロレンズアレイのブラックマスクを簡便で且つ低コストで形成することができるブラックマスクの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロレンズアレイは種々の方法で製造されており、例えば、特開2000−108216号公報、特開平9−49903号公報、特開平9−222505号公報等に記載されている製造方法が知られている。
【0003】
従来公知のマイクロレンズアレイには、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部にブラックマスクが設けられているものと、設けられていないものとがある。このブラックマスクが存在すると、マイクロレンズアレイによって拡大された像の輪郭が鮮明になるので、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部にブラックマスクが存在することが好ましい。
【0004】
このようなブラックマスクの形成方法の一例を図2に示す。図2(A)に示すように、樹脂製マイクロレンズアレイ1の凸レンズ側表面にガラス質コーティング8を設け、次いで図2(B)に示すように、そのガラス質コーティング8の上に黒色のホトレジスト9を塗布する。その後、図2(C)に示すように、樹脂製マイクロレンズアレイ1のレンズ凸部面とは反対側にホトマスク10を配置し、図2(D)に示すように、ホトマスク10側から光11を照射してホトレジストの一部12(マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部にあるホトレジスト)を硬化させる。最後に未硬化のホトレジスト13をエッチングにより除去して、図2(E)に示すように、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部に黒色の硬化物からなるブラックマスク14を形成する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなブラックマスクの形成方法は工程数が多く、特殊な装置を必要とし、またコストのかかる方法である。
本発明は、上記のような問題点を解消した、即ち、マイクロレンズアレイのブラックマスクを簡便で且つ低コストで形成することができるブラックマスクの形成方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を行った結果、ブラックインク組成物をマイクロレンズアレイの凸レンズ側表面上で常温乾燥させ、マイクロレンズアレイの凸レンズ面上の乾燥したインク組成物を溶解除去するが、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部の乾燥したインク組成物は残留させてブラックマスクとすることにより上記の目的が達成されることを見いだし、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明のマイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法は、粘度が20mPa・s以下であるブラックインク組成物をマイクロレンズアレイの凸レンズ側全表面に塗布し、常温乾燥させ、該乾燥したインク組成物を溶解することができる溶剤を含浸した液体吸収性弾性体を該凸レンズ側表面に加圧接触させて、マイクロレンズアレイの凸レンズ面上の該乾燥したインク組成物を溶解させて該液体吸収性弾性体に吸収させるが、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部の該乾燥したインク組成物は残留させてブラックマスクとすることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を具体的に説明する。
本発明のブラックマスク形成方法で用いるブラックインク組成物は、ブラック色料及びビヒクル(樹脂成分+溶剤)からなり、所望により助剤(乾燥調整剤、皮膜調整剤等)を含有することができる。また、ブラックインク組成物は、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部に容易に、均一に侵入してその表面に付着できるように、低粘度である必要があり、粘度が20mPa・s以下であることが好ましい。
【0009】
また、ブラックインク組成物は、常温で短時間に容易に乾燥できるように、低沸点有機溶剤型インク組成物であることが好ましい。
このような低沸点有機溶剤型ブラックインク組成物は、溶剤としてメチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン、等を含有するものであることが好ましい。
【0010】
本発明のブラックマスク形成方法で用いるブラックインク組成物の具体例としては、
ブラック染料 2質量部
エポキシ樹脂 3質量部
シリコン樹脂 0.2質量部
メチルエチルケトン 94.8質量部
粘度 1.3mPa・s
を挙げることができる。
【0011】
本発明のブラックマスク形成方法で用いる液体吸収性弾性体は、乾燥したインク組成物を溶解することができる溶剤を含有し得ることが必須であり、且つ乾燥したインク組成物を溶解した溶剤を吸収し得ることが必須である。また、液体吸収性弾性体はマイクロレンズアレイの凸レンズ側全表面に加圧接触させた時にその凸レンズの形状に沿って変形できることが必須である。このような特性を示す材質としてはスポンジや不織布等がある。
【0012】
本発明のブラックマスク形成方法で用いる、乾燥したインク組成物を溶解することができる溶剤は、乾燥したインク組成物を溶解することができるものであれば特には制限されないが、ブラックインク組成物として有機溶剤型インク組成物を用いた場合には、その有機溶剤型インク組成物の溶剤と同一のものを用いることが好ましい。
【0013】
本発明のブラックマスク形成方法を図1に基づいて説明する。図1はマイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法の各工程を示す概略断面図であり、マイクロレンズアレイの一部分(マイクロレンズ3個分)を示している。低粘度のブラックインク組成物をマイクロレンズアレイの凸レンズ側全表面に塗布する手段としては、図1(A)に示すようにマイクロレンズアレイ1を斜めに保持し、ブラックインク組成物2を収容容器3からその凸レンズ側表面に流下させて流延させ、余分のブラックインク組成物2を回収容器4に収容する方法や、スプレー塗布法、刷毛塗法、ローラーブラシ法等がある。
【0014】
上記のように塗布したブラックインク組成物を常温で乾燥させて図1(B)に示すように、マイクロレンズアレイ1の凸レンズ面上に乾燥インク皮膜5を形成させる。この乾燥を高温で実施すると、マイクロレンズアレイに変形が生じたりするという悪影響を及ぼしたり、溶剤による乾燥インク皮膜の除去が困難になったりする傾向があるので好ましくない。
【0015】
常温乾燥の後、図1(C)に示すように、乾燥インク皮膜を溶解することができる溶剤を含浸した液体吸収性弾性体、例えばスポンジ6をマイクロレンズアレイ1の凸レンズ側表面に軽く加圧接触させ、次いで剥がすことにより、マイクロレンズアレイの凸レンズ面上の乾燥インク皮膜を溶解させて液体吸収性弾性体に吸収させるが、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部の乾燥インク皮膜は残留させる。この操作は、マイクロレンズアレイの表面材質とインクの特性との組合せに依存して1回で完了する場合と、2〜数回実施する必要が有る場合とがある。この操作により図1(D)に示すようにブラックマスク7を有するマイクロレンズアレイ1を得ることができる。
【0016】
【発明の効果】
上記したように、本発明によるマイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法は工程が単純であり、特殊な装置を必要とせず、短時間でブラックマスクを形成することができ、その結果として低コストでブラックマスクを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法の各工程を示す概略断面図である。
【図2】 従来技術によるマイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法の各工程を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 マイクロレンズアレイ
2 ブラックインク組成物
3 収容容器
4 回収容器
5 乾燥インク皮膜
6 スポンジ
7、14 ブラックマスク
8 ガラス質コーティング
9 ホトレジスト
10 ホトマスク
13 未硬化のホトレジスト
Claims (2)
- 粘度が20mPa・s以下であるブラックインク組成物をマイクロレンズアレイの凸レンズ側全表面に塗布し、常温乾燥させ、該乾燥したインク組成物を溶解することができる溶剤を含浸した液体吸収性弾性体を該凸レンズ側表面に加圧接触させて、マイクロレンズアレイの凸レンズ面上の該乾燥したインク組成物を溶解させて該液体吸収性弾性体に吸収させるが、マイクロレンズアレイの凸レンズ間の谷部の該乾燥したインク組成物は残留させてブラックマスクとすることを特徴とするマイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法。
- 液体吸収性弾性体がスポンジ又は不織布であることを特徴とする請求項1記載のマイクロレンズアレイのブラックマスク形成方法。
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