JP4561795B2 - 吸引装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法 - Google Patents

吸引装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドのノズル面に対し、離接自在に密接する複数のヘッドキャップを備えた吸引装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法に関するものである。
従来、12個の機能液滴吐出ヘッドを搭載した7台のキャリッジユニットに対応して、12個のヘッドキャップを搭載した7台の吸引ユニットを備えた吸引装置が知られている(特許文献1参照)。
各吸引ユニットは、12個のヘッドキャップをキャッププレートに搭載したキャップユニットと、キャッププレートを介して12個のヘッドキャップを12個の機能液滴吐出ヘッドに対し離接させる離接機構と、12個のヘッドキャップに連なる廃液タンクと、二次側を廃液タンクに接続して廃液タンクに吸引圧力を作用させるイジェクタと、12個のヘッドキャップと廃液タンクを接続する吸引流路と、を備えている。
各ヘッドキャップを各機能液滴吐出ヘッドに密接させておいて、一次側に圧縮エアーを導入するようにしてエジェクタを駆動すると、廃液タンクのタンク内および吸引流路が負圧になり、12個のヘッドキャップを介してから12個の機能液滴吐出ヘッドから機能液の吸引が行われる。
特開2005−254798号公報
このような吸引装置では、各吸引ユニットにおいて、12個の機能液滴吐出ヘッドのうち目詰り等により吸引が必要なものと、必要でないものとが生じても、これを一括して吸引処理するため、機能液を無駄に消費してしまう問題がある。かかる場合、各機能液滴吐出ヘッドの個別吸引流路に開閉弁等を設け、吸引が必要な機能液滴吐出ヘッドのみ吸引を行うことが考えられる。
しかし、このようにすると、吸引に供する機能液滴吐出ヘッドの個数が変化すると、各ヘッドキャップにおける吸引力が変化(吸引流量が変化)してしまい、機能液滴吐出ヘッド毎に適切に吸引を行うことが不可能になってしまうことが、推測される。
本発明は、同時に吸引処理を行うヘッドキャップの数が変わっても、各ヘッドキャップにおいて同一の吸引圧力で吸引を行うことができる吸引装置およびこれを備えた液滴吐出装置、並びに電気光学装置の製造方法を提供することを課題としている。
本発明の吸引装置は、複数種別の機能液を導入した複数の機能液滴吐出ヘッドにより、ワークに描画を行なうインクジェット方式の液滴吐出装置に設けられ、各機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接して各機能液を吸引する吸引装置であって、複数の機能液滴吐出ヘッドの対応する複数のヘッドキャップと、上流側を複数のヘッドキャップに接続された複数の個別流路、および機能液の種別毎に設けられた合流部を介して複数の個別流路の下流端に接続された機能液の種別毎の合流流路を有する吸引流路と、各個別流路に介設され、各個別流路を開閉する複数の流路開閉手段と、合流流路の下流端が接続され、密閉タンクで構成され、機能液の種別毎に設けられた廃液タンクと、一次側に圧縮エアーを導入すると共に二次側を各廃液タンクの上部空間に接続され、機能液の種別毎に設けられたエジェクタと、各エジェクタの一次側圧縮エアーの圧力を調整するために機能液の種別毎に設けられた圧力調整手段と、各廃液タンクの吸引時の圧力を検出するために各廃液タンクに設けられた圧力検出手段と、流路開閉手段の開放数と一次側圧縮エアーの圧力との関係を対応させた機能液の種別毎の制御テーブルを有し、複数の流路開閉手段および圧力調整手段を制御する制御手段と、を備え、制御手段は吸引処理が必要な機能液滴吐出ヘッドに対応する流路開閉手段を開放させて吸引処理を行う際に圧力検出手段により検出される吸引圧力が開放数に応じた所定の圧力となるように制御テーブルを参酌して各圧力調整手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、複数の機能液滴吐出ヘッドにおいて、吸引処理を行うものと行わないものがある場合、各流路開閉手段の開閉によりこれを実行することができると共に、開放している流路開閉手段の開放数に応じて、レギュレータを制御することで、各ヘッドキャップにおける吸引圧力を一定にすることができる。これにより、吸引処理を行う機能液滴吐出ヘッドの数に関係なく、各ヘッドキャップの吸引流量を一定量とすることができ、機能液滴吐出ヘッド毎に適切な吸引処理を行うことができる。また、吸引源としてエジェクタを用いることにより、機能液に対する耐薬品性に優れたシステムを構築することができる。
同様に、複数種別の機能液を導入した複数の機能液滴吐出ヘッドにより、ワークに描画を行なうインクジェット方式の液滴吐出装置に設けられ、各機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接して各機能液を吸引する吸引装置であって、複数の機能液滴吐出ヘッドの対応する複数のヘッドキャップと、上流側を複数のヘッドキャップに接続された複数の個別流路、および機能液の種別毎に設けられた合流部を介して複数の個別流路の下流端に接続された機能液の種別毎の合流流路を有する吸引流路と、各個別流路に介設され、各個別流路を開閉する複数の流路開閉手段と、合流流路の下流端が接続され、密閉タンクで構成され、機能液の種別毎に設けられた廃液タンクと、一次側に圧縮エアーを導入すると共に二次側を各廃液タンクの上部空間に接続され、機能液の種別毎に設けられたエジェクタと、各エジェクタの一次側圧縮エアーの圧力を調整するために機能液の種別毎に設けられた圧力調整手段と、吸引により各廃液タンクに流入する機能液流量を検出するために機能液の種別毎に設けられた流量検出手段と、流路開閉手段の開放数と一次側圧縮エアーの圧力との関係を対応させた機能液の種別毎の制御テーブルを有し、複数の流路開閉手段および圧力調整手段を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、吸引処理が必要な機能液滴吐出ヘッドに対応する流路開閉手段を開放させて吸引処理を行う際に、流量検出手段により検出される機能液流量が開放数に応じた所定の流量となるように制御テーブルを参酌して各圧力調整手段を制御することを特徴とする
これらの構成によれば、いずれのヘッドキャップにおいても、吸引圧力が常に一定になるように精度良く制御することができ、機能液の種別を考慮しつつ機能液滴吐出ヘッドに対する吸引処理を適切に行うことができる。
これらの場合、複数の機能液滴吐出ヘッドは、単一のヘッドプレートに搭載され、これに対応して複数のヘッドキャップは、単一のキャッププレートに搭載されていることが、好ましい。
この構成によれば、単一のヘッドプレートに搭載されている複数の機能液滴吐出ヘッドに対し、吸引処理を行うものと行わないものとがあっても、吸引処理を適切に行うことができる。
同様に、複数の機能液滴吐出ヘッドは、複数のヘッドプレートに搭載され、これに対応して複数のヘッドキャップは、複数のキャッププレートに搭載されていることが、好ましい。
この構成によれば、複数のヘッドプレートに搭載されている複数の機能液滴吐出ヘッドに対し、吸引処理を行うものと行わないものとがあっても、吸引処理を適切に行うことができる。
本発明の液滴吐出装置は、ワークに対し、インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドを移動させながら、各機能液滴吐出ヘッドから機能液滴を吐出させて描画を行なう描画手段と、上記した吸引装置と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、複数の機能液滴吐出ヘッドの機能維持および機能回復を適切に行うことができるため、高い描画品質でワーク処理を行うことができ、生産性を向上させることができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記した液滴吐出装置を用い、ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする。
以下、添付の図面を参照して、本発明の機能液供給装置を適用した液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、フラットパネルディスプレイの製造ラインに組み込まれており、例えば、特殊なインクや発光性の樹脂液である機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドを用い、液晶表示装置のカラーフィルタや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成するものである。
図1、図2および図3に示すように、液滴吐出装置1は、石定盤に支持されたX軸支持ベース2上に配設され、主走査方向となるX軸方向に延在して、ワークWをX軸方向(主走査方向)に移動させるX軸テーブル11と、複数本の支柱4を介してX軸テーブル11を跨ぐように架け渡された1対(2つ)のY軸支持ベース3上に配設され、副走査方向となるY軸方向に延在するY軸テーブル(移動テーブル)12と、複数の機能液滴吐出ヘッド17が搭載された10個のキャリッジユニット51と、から成り、10個のキャリッジユニット51は、Y軸テーブル12に移動自在に吊設されている。
さらに、液滴吐出装置1は、これらの装置を温度および湿度が管理された雰囲気内に収容するチャンバ6と、チャンバ6を貫通して、チャンバ6の外部から内部の機能液滴吐出ヘッド17に機能液を供給する3組の機能液供給装置101を有した機能液供給ユニット7と、これら構成装置を統括制御する制御装置9(図10参照)と、を備えている。X軸テーブル11およびY軸テーブル12の駆動と同期して機能液滴吐出ヘッド17を吐出駆動させることにより、機能液供給ユニット7から供給されたR・G・B3色の機能液滴を吐出させ、ワークWに所定の描画パターンが描画される。
また、液滴吐出装置1は、フラッシングユニット14、複数(10台)の吸引装置15、ワイピングユニット16、吐出性能検査ユニット18から成るメンテナンス装置5を備えており、これらユニットを機能液滴吐出ヘッド17の保守に供して、機能液滴吐出ヘッド17の機能維持・機能回復を図るようになっている。なお、メンテナンス装置5を構成する各ユニットのうち、フラッシングユニット14および吐出性能検査ユニット18は、X軸テーブル11に搭載され(厳密には、吐出性能検査ユニット18は、後述するステージユニット77がX軸テーブル11に搭載され、カメラユニット78がY軸支持ベース3に支持されている。)ている。また、複数(10台)の吸引装置15およびワイピングユニット16は、X軸テーブル11から直角に延び、かつY軸テーブル12によりキャリッジユニット51が移動可能である位置に配設された架台39上に配設されている。
フラッシングユニット14は、一対の描画前フラッシングユニット71,71と、定期フラッシングユニット72とを有し、機能液滴吐出ヘッド17の吐出直前や、ワークWの載換え時等の描画処理休止時に行われる、機能液滴吐出ヘッド17の捨て吐出(フラッシング)を受ける。複数(10台)の吸引装置15は、各機能液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル98から機能液を強制的に吸引すると共に、各機能液滴吐出ヘッド17のキャッピングを行う。ワイピングユニット16は、ワイピングシート75を有し、吸引後の機能液滴吐出ヘッド17のノズル面97を拭取る。吐出性能検査ユニット18は、機能液滴吐出ヘッド17から吐出された機能液滴を受ける検査シート83を搭載したステージユニット77と、ステージユニット77上の機能液滴を画像認識により検査するカメラユニット78を有し、機能液滴吐出ヘッド17の吐出性能(吐出の有無および飛行曲り)を検査する。
次に、液滴吐出装置1の構成要素について簡単に説明する。図2または図3に示すように、X軸テーブル11は、ワークWをセットするセットテーブル21と、セットテーブル21をX軸方向にスライド自在に支持するX軸第1スライダ22と、上記のフラッシングユニット14およびステージユニット77をX軸方向にスライド自在に支持するX軸第2スライダ23と、X軸方向に延在し、X軸第1スライダ22を介してセットテーブル21(ワークW)をX軸方向に移動させると共に、X軸第2スライダ23を介してフラッシングユニット14およびステージユニット77をX軸方向に移動させる左右一対のX軸リニアモータ(図示省略)と、X軸リニアモータに並設され、X軸第1スライダ22およびX軸第2スライダ23の移動を案内する一対(2本)のX軸共通支持ベース24と、を備えている。
セットテーブル21は、ワークWを吸着セットする吸着テーブル31と、吸着テーブル31を支持し、吸着テーブル31にセットしたワークWの位置をθ軸方向に補正するためのθテーブル32等を有している。また、セットテーブル21のY軸方向と平行な一対の辺には、それぞれ上記の描画前フラッシングユニット71が添設されている。
Y軸テーブル12は、10個の各キャリッジユニット51をそれぞれ吊設した10個のブリッジプレート52と、10個のブリッジプレート52を両持ちで支持する10組のY軸スライダ(図示省略)と、上記した一対のY軸支持ベース3上に設置され、10組のY軸スライダを介してブリッジプレート52をY軸方向に移動させる一対のY軸リニアモータ(図示省略)と、を備えている。また、Y軸テーブル12は、各キャリッジユニット51を介して描画時に機能液滴吐出ヘッド17を副走査するほか、機能液滴吐出ヘッド17をメンテナンス装置5(吸引装置15およびワイピングユニット16)に臨ませる。
一対のY軸リニアモータを(同期して)駆動すると、各Y軸スライダが一対のY軸支持ベース3を案内にして同時にY軸方向を平行移動する。これにより、ブリッジプレート52がY軸方向を移動し、これと共にキャリッジユニット51がY軸方向に移動する。なお、この場合、Y軸リニアモータの駆動を制御することにより、各キャリッジユニット51を独立させて個別に移動させることも可能であるし、10個のキャリッジユニット51を一体として移動させることも可能である。
また、Y軸テーブル12の両脇には、これに平行にケーブル坦持体81が配設されている。両ケーブル坦持体81は、一端がY軸支持ベース3に固定されると共に他端が各ブリッジプレート52の1つに固定されている。このケーブル坦持体81には、各キャリッジユニット51用のケーブル類、エアーチューブ類および機能液流路等が収容されている。
各キャリッジユニット51は、12個の機能液滴吐出ヘッド17と、12個の機能液滴吐出ヘッド17を6個ずつ2群に分けて支持するヘッドプレート53と、から成るヘッドユニット13を備えている(図4参照)。また、各キャリッジユニット51は、ヘッドユニット13をθ補正(θ回転)可能に支持するθ回転機構61と、θ回転機構61を介して、ヘッドユニット13をY軸テーブル12(各ブリッジプレート52)に支持させる吊設部材62と、を備えている。加えて、各キャリッジユニット51は、その上部にサブタンク121が配設されており(実際には、ブリッジプレート52上に配設:図1参照)、このサブタンク121から自然水頭を利用し且つ減圧弁(図示省略)を介して、各機能液滴吐出ヘッド17に機能液が供給されるようになっている。
上述したように、12個の機能液滴吐出ヘッド17は、6個ずつ2群に分けてヘッドプレート53に支持されており、各群6個の機能液滴吐出ヘッド17は、R色機能液用の2個の機能液滴吐出ヘッド17と、G色機能液用の2個の機能液滴吐出ヘッド17と、B色機能液用の2個の機能液滴吐出ヘッド17と、で構成されている。各色2個の機能液滴吐出ヘッド17は、隣接して配設され、実描画に使用する多数の吐出ノズル98(後述する有効ノズル)が連続し、部分描画ラインを構成している。そして、2群相互の各色部分描画ラインは、2つ分の部分描画ラインに相当する寸法分Y軸方向に離間して配設されている。このため、ワークWに対し、3回の主査走とその間の2回の副査走により、所望の配色パターンの描画を実施するようになっている。
図5に示すように、機能液滴吐出ヘッド17は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針92を有する機能液導入部91と、機能液導入部91に連なる2連のヘッド基板93と、機能液導入部91の下方に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体94と、を備えている。接続針92は、機能液供給ユニット7(機能液供給装置101)に接続され、機能液導入部91に機能液を供給する。ヘッド本体94は、キャビティ95(ピエゾ圧電素子)と、多数の吐出ノズル98が開口したノズル面97を有するノズルプレート96と、で構成されている。機能液滴吐出ヘッド17を吐出駆動すると(ピエゾ圧電素子に電圧が印加され)、キャビティ95のポンプ作用により、吐出ノズル98から機能液滴が吐出される。
なお、ノズル面97には、多数の吐出ノズル98からなる2つのノズル列99,99が相互に平行に形成されている。そして、2つのノズル列99同士は、相互に半ノズルピッチ分位置ずれしている。また、各ノズル列99の多数(180個)の吐出ノズル98は、その両端部の複数(10個)の吐出ノズル98を実描画に使用せず、実描画では、中央部の160個の吐出ノズル98を有効ノズルとして、これを使うようになっている。
チャンバ6は、内部温度および湿度を一定に保つように構成されている。すなわち、液滴吐出装置1によるワークWへの描画は、温度および湿度が一定値に管理された雰囲気中で行われる。そして、チャンバ6の側壁の一部には、上記のサブタンク121に連なるタンクユニット122を収納するための、タンクキャビネット84が設けられている。なお、有機EL装置等を製造する場合には、チャンバ6内を、不活性ガス(窒素ガス)の雰囲気で構成することが好ましい。
図1および図2に示すように、ワイピングユニット16と10台(複数)の吸引装置15とが配設された領域は、メンテナンスエリア213となっており、液滴吐出装置1の稼動停止時には、Y軸テーブル12により10個のキャリッジユニット51が10台の吸引装置15の位置まで移動し、全機能液滴吐出ヘッド17に対し、いわゆるキャッピングが行われる。一方、稼動開始時には、全機能液滴吐出ヘッド17に対し、吸引処理が行なわれ、続いてキャリッジユニット51単位でワイピングユニット16に臨んでワイピング処理が行なわれ、10台のキャリッジユニット51は順次、X軸テーブル11上の描画エリア214に移動する。
また、稼動中に、例えば吐出性能検査ユニット18により、メンテナンスエリア213側から3つ目のキャリッジユニット51に吐出不良が検出されると、1つ目から3つ目までの3つのキャリッジユニットが描画エリア214側の3台の吸引装置15上に移動し、該当する1のキャリッジユニット51には、吸引装置15による吸引処理が行なわれ、その間、他の2つのキャリッジユニット51では、各機能液滴吐出ヘッド17から吸引装置15に捨て吐出(フラッシング)が行われる。このように、10個のキャリッジユニット51が個別に制御され、これに合わせて10台の吸引装置15も個別に制御される。すなわち、10台の吸引装置15は、本装置の吸引システムを構成している。
次に、図6ないし図8を参照して、各吸引装置15について説明する。各吸引装置15は、12個の機能液滴吐出ヘッド17に対応する12個のヘッドキャップ201をキャッププレート202に搭載したキャップユニット203と、キャップユニット203に連なる吸引機構204と、キャップユニット203を昇降させる昇降機構206と、後述するキャップユニット203のピッチング方向およびヨーイング方向の傾きを調整する傾き調整機構207と、を備えている。
図6に示すように、昇降機構206は、支持部材205を介してヘッドキャップ201を昇降させる昇降シリンダ311と、昇降シリンダ311による昇降をガイドする一対のリニアガイド314と、これらを支持するベース部341と、を有している。昇降シリンダ311は、吸引用の密接位置と、フラッシング用の離間位置と、ヘッドユニット13の交換やキャップユニット203の消耗品交換(メンテナンス)用の交換位置との間でキャップユニット203を3段階に昇降させる。
支持部材205は、本体フレーム343と、本体フレーム343の上端部に設けられ、キャップユニット203を支持する支持フレーム342と、支持フレーム342の直下の水平に配設した開放フレーム312を有している。開放フレーム312には、後述する12個の大気開放弁208を一括して開放する12個の作動爪307が設けられており、開放フレーム312に連結した一対のエアーシリンダ345、345を介して大気開放弁208を開放(開弁)させるようになっている。
図6および図7に示すように、傾き調整機構207は、上記のキャッププレート202の四隅に設けられた4個の高さ調整機構313から構成されており、各高さ調整機構313は、支持フレーム342突き当てられる調整ねじと、調整ねじの軸心を貫通してキャッププレート202を支持フレーム342に螺合する固定ねじと、を有している。すなわち、4本の調整ねじをそれぞれ正逆回転させることにより、ヘッドキャップ201のピッチング方向およびヨーイング方向の傾きを調整した後、4本の固定ねじを支持フレーム342に螺合して固定を行うことにより、一連の傾き調整を行うことようになっている。
図8に示すように、ヘッドキャップ201は、キャップアッセンブリ221とアッセンブリベース222からなるキャップ本体223と、キャップアッセンブリ221を保持するキャップホルダ224とを有している。キャップアッセンブリ221は、吸収材ホルダ231と、機能液吸収材232と、機能液吸収材押さえ233と、シール部材234と、枠状押さえ部材235と、から成り、これらは一対の締結ねじ(図示省略)で一体化されている。また、キャップアッセンブリ221とアッセンブリベース222との間には、吸収材ホルダ231に形成されている一対の環状溝253に装着するようにして、液密シール部材237および気密シール部材238(共にOリング)が介設されている。さらに、キャップ本体223は、枠状押さえ部材235側からキャップアッセンブリ221を貫通してアッセンブリベース222に螺合した取付ねじ242により、一体化されている。
キャップホルダ224は、キャップホルダ本体320と、キャップホルダ本体320と共にキャップ本体223を保持する一対の保持ブロック321,321と、キャップホルダ本体320を受けとしてキャップ本体223を上方に付勢する一対の密接ばね322,322と、を備えている。そして、キャップホルダ本体320の中央部には、ユニオン継手226および大気開放弁208が挿入する開口部323が形成されている。
そして、吸収材ホルダ231の溝底に連なる機能液流路251は、ユニオン継手226を介して、後述する吸引流路225に接続されている。また、大気開放弁208は、上記した作動爪307に連結されており、一対のエアーシリンダ345、345によりこれを下動させることで開弁する。なお、吸引動作の終了直前に大気開放弁208を開放することで、ヘッドキャップ201内の機能液も吸引できるようになっている。
上記したようにキャップユニット203は、ヘッドユニット13の3色(R、GおよびB)各4個、計12個の機能液滴吐出ヘッド17に対応した3色各4個、計12個のヘッドキャップ201が、キャッププレート202に保持されて、構成されている。すなわち、キャップユニット203に搭載された12個のヘッドキャップ201は、ヘッドユニット13に搭載された機能液滴吐出ヘッド17と同じ配列パターンとなっており、12個の機能液滴吐出ヘッド17に対し、12個のヘッドキャップ201が同時に離接するようになっている(図4および図7参照)。
次に、図9を参照して、吸引機構204について説明する。吸引機構204は、3色(R、GおよびB)の機能液滴吐出ヘッド17に対応して、個別のR色吸引機構204R、G色吸引機構204GおよびB色吸引機構204Bとで構成されている。各色の吸引機構204R、204G、204Bは、その構成および機能は同一であるため、ここでは、R色吸引機構204Rを例に挙げ以下に説明する。なお、本実施形態における各機能液は、色彩に加え粘性が異なるものともなっており、色別に吸引機構を構成することにより、機能液の無駄な消費を抑制しつつ、色違いの機能液を導入する複数の機能液滴吐出ヘッドに対し、機能維持および機能回復を適切に行うことができるようになっている。
図9に示すように、R色吸引機構204Rは、R色の複数(4個)のヘッドキャップ201を介して機能液を吸引する吸引手段337と、複数のヘッドキャップ201と吸引手段337とを接続する吸引流路225と、を有している。
吸引流路225は、上流側を各ヘッドキャップ201に接続した複数(4本)の個別流路225aと、各個別流路225aが合流する合流部225b(マニホールド)と、合流部225bを介して複数の個別流路225aの下流側に接続された合流流路225cとから構成されている。各個別流路225aには、開閉バルブ(流路開閉手段)333および個別圧力センサ332が介設されており、開閉バルブ333および個別圧力センサ332は、制御装置9にそれぞれ接続されている(図10参照)。
合流流路225cは、合流部225bと後述する廃液タンク281との間に設けられており、その下流端は、常に廃液の液面下に位置するように廃液タンク281の底部付近まで深く挿入されている。すなわち、機能液(廃液)は、ユニオン継手226を介してヘッドキャップ201に接続された個別流路225aから合流部225bおよび合流流路225cを経て廃液タンク281に吸引される。また、合流流路225cの下流側には、廃液タンク281内に吸引される機能液(廃液)の流量を測定する流量計(流量検出手段:実際には流速を検出)327が設けられている。
吸引手段337は、上記した流量計327と、いわゆる密閉タンクで構成した廃液タンク281と、一次側を圧縮エアー供給設備390に接続したエジェクタ331と、上流端を廃液タンク281の上部空間に接続し下流端をエジェクタ331の二次側に接続した吸引管路328と、エジェクタ331と圧縮エアー供給設備390との間に介設され、エジェクタ331に供給される圧縮エアーの圧力を調整するレギュレータ(圧力調整手段)334と、廃液タンク281の内部圧力を検出する圧力センサ(圧力検出手段)335と、レギュレータ334を制御する上記の制御装置9と、を備えている。
エジェクタ331は、その二次側を吸引管路328を介して廃液タンク281と接続されると共に、一次側を圧縮エアー流路329を介してレギュレータ334と接続されている。すなわち、エジェクタ331は、圧縮エアー流路329を介して一次側に圧縮エアーを導入することで、二次側に負圧を発生させ、廃液タンク281に、機能液滴吐出ヘッド17に密接しているヘッドキャップ201を介して機能液を吸引する。なお、エジェクタ331を通過したエアーは、排気設備389に送り込まれる。
レギュレータ334は、電空レギュレータで構成されており、制御装置9を介して、圧縮エアー供給設備390から供給される圧縮エアーを適宜減圧し、エジェクタ331に供給する。すなわち、レギュレータ334により圧縮エアーのエアー圧が調整されることにより、エジェクタ331の二次側圧力(吸引圧力:負圧)が調整されるようになっている。
次に、図10を参照して、液滴吐出装置1の主制御系について説明する。同図に示すように、液滴吐出装置1は、ヘッドユニット13(機能液滴吐出ヘッド17)を有する液滴吐出部383と、X軸テーブル11を有し、ワークWをX軸方向へ移動させるためのワーク移動部384と、Y軸テーブル12を有し、ヘッドユニット13をY軸方向へ移動させるヘッド移動部388と、メンテナンス手段の各ユニットを有するメンテナンス部385と、機能液供給ユニット7を有し、機能液滴吐出ヘッド17に機能液を供給する機能液供給部386と、各種センサを有し、各種検出を行う検出部387と、各部を駆動制御する各種ドライバを有する駆動部382と、各部に接続され、液滴吐出装置1全体の制御を行う制御部381と、を備えている。そして、この駆動部382と制御部381とにより制御装置9が構成されている。
制御部381には、各手段を接続するためのインタフェース375と、一時的に記憶可能な記憶領域を有し、制御処理のための作業領域として使用されるRAM372と、各種記憶領域を有し、制御プログラムや制御データを記憶するROM373と、ワークWに所定の描画パターンを描画するための描画データや、各手段からの各種データ等を記憶すると共に、各種データを処理するためのプログラム等を記憶するハードディスク374と、ROM373やハードディスク374に記憶されたプログラム等に従い、各種データを演算処理するCPU371と、これらを互いに接続するバス376と、が備えられている。
そして、制御部381は、各手段からの各種データを、インタフェース375を介して入力すると共に、ハードディスク374に記憶された(または、CD−ROMドライブ等により順次読み出される)プログラムに従ってCPU371に演算処理させ、その処理結果を、駆動部382(各種ドライバ)を介して各手段に出力する。これにより、装置全体が制御され、液滴吐出装置1の各種処理が行われる。
次に、上記の制御装置9による各吸引装置15の制御方法について説明する。上述したように実施形態の吸引装置15は、機能液滴吐出ヘッド17から機能液を吸引する吸引機能と、機能液滴吐出ヘッド17からの捨て吐出を受ける受液機能と、機能液滴吐出ヘッド17をキャッピングするキャッピング機能と、を有している。キャッピング機能は、装置の非稼動時に吐出ノズル98における機能液の乾燥を防止するものであり、ヘッドキャップ201(キャップユニット203)の直上部に臨んだ機能液滴吐出ヘッド17(ヘッドユニット13)に対し、昇降機構206を駆動してヘッドキャップ201を密接(密接位置)させた状態とする。
受液機能は、例えばワイピング処理待ち等の待機状態の機能液滴吐出ヘッド17が実施する機能維持のための捨て吐出を受けるものであり、昇降機構206によりヘッドキャップ201(キャップユニット203)を離間位置に移動させ、機能液滴吐出ヘッド17の捨て吐出を受けると共に、吸引機構204を駆動しヘッドキャップ201に溜まった機能液を吸引する。この場合の吸引は、捨て吐出により生ずる機能液のミストも吸引できるように、吸引機構204の駆動を機能液滴吐出ヘッド17の吐出駆動の直前から開始するようになっている。
吸引機能は、装置の稼動開始時や、上記の吐出性能検査ユニット18により吐出不良が発見された場合に、機能液滴吐出ヘッド17から増粘した機能液を吸引して機能液滴吐出ヘッド17の機能回復を図るものであり、昇降機構206によりヘッドキャップ201(キャップユニット203)を密接位置に移動させた後、吸引機構204を駆動し、ヘッドキャップ201を介して機能液滴吐出ヘッド17の全吐出ノズル98から機能液を吸引する。
上述したように、各吸引装置15では、色別にR色吸引機構204R、G色吸引機構204GおよびB色吸引機構204Bが設けられており、これら3色の機能液は相互に粘性が異なるため、R色吸引機構204R、G色吸引機構204G、B色吸引機構204Bにおいて、予め実験で求めておいた制御テーブルに基づいて、それぞれのレギュレータ334が個別に最適の吸引圧力になるように制御されている。また、各吸引動作が最適に行われているか否かを、個別圧力センサ332、圧力センサ335および流量計327等により監視するようになっている。
なお、上述の受液機能に基づく吸引(弱い吸引力で吸引)も、制御テーブルに基づいて、それぞれのレギュレータ334が個別に最適の吸引圧力になるように制御されている。同様に、機能液滴吐出ヘッド17に機能液を初期充填する場合においては、各流路内の気泡排除のため、吸引初期は強い吸引圧力で吸引を行ない、吸引終期は弱い吸引圧力で吸引を行なう等の制御(プロセス制御)も行うようになっている。
一方、各色4個の機能液滴吐出ヘッド17において、吐出性能検査ユニット18による検査の結果、機能回復を要するものと、要しないものとが生じ、かかる場合には、機能回復を要する機能液滴吐出ヘッド17の開閉バルブ333を開弁し、要しないものは、開閉バルブ333を閉弁して機能液の吸引動作を行なうことも可能である(吸引機能)。そして、この場合の制御では、吸引要の機能液滴吐出ヘッド17の個数が変わっても、各機能液滴吐出ヘッド17の吸引圧力が一定(各個別圧力センサ332の検出値が一定)となるように、以下の制御を行なうようになっている。
この場合、吸引動作を行う吸引圧力は、予め開閉バルブ333の開放数に応じた最適吸引圧力が算出され、その吸引圧力で吸引動作を行なうようになっている。なお、最適吸引圧力は、開放している開閉バルブ333の数に加え、機能液の粘性に基づいて制御テーブルが求められていることが好ましい。
また、上記したように各ヘッドキャップ201には、それぞれ対応する開閉バルブ333が配設されているため、吸引動作を要する機能液滴吐出ヘッド17に対応する開閉バルブ333のみを開弁する。この場合も同様に、開放されている開閉バルブ333の数を算出して、その数に対応した吸引圧力を制御テーブルから求める。そして、制御装置9は、開閉バルブ333の開放数から制御テーブルを参酌してレギュレータ334を制御する。これにより、開閉バルブ333の開放数が変化しても、個別圧力センサ332により検出される吸引圧力(負圧)が一定となる。
さらに、この開閉バルブ333の数による圧力制御に加え、廃液タンク281内に配設した圧力センサ335により検出された吸引圧力が、所定の圧力(制御テーブル)になるようにレギュレータ334の制御を行なう。この場合も同様に、廃液タンク281内の吸引圧力が、開放した開閉バルブ333の数に対応した吸引圧力になるようにレギュレータ334を制御しながら吸引動作を行うようにする(フィードバック制御)。これにより、更に精度の高い圧力制御が可能になる。
なお、上記吸引動作では、制御方法として圧力センサ335の検出値に基づいて、レギュレータ334を制御する方法を用いたが、次のような制御方法を用いてもよい。
この制御方法では、上記した圧力センサ335に代えて、合流流路225cの下流側に配設された流量計327によって制御する。この場合、廃液タンク281に流入する最適吸引流量に対応した吸引圧力を予め算出しておく(制御テーブル)。まず、吸引を要する機能液滴吐出ヘッド17に対応する開閉バルブ333の開放数を算出する。続いて、廃液タンク281に流入する機能液の流量が、開放した開閉バルブ333の数に対応した吸引流量になるように制御手段340でレギュレータ334を制御する(フィードバック制御)。この場合も個別圧力センサ332を用いた場合と同様、いずれのヘッドキャップ201においても、吸引圧力が一定になるように制御することができる。この場合も制御テーブルは、機能液の粘性に基づいて求められていることがさらに好ましい。
このような構成では、色別の粘性の異なる機能液に対応して、機能液滴吐出ヘッド17の吸引圧力を個々に調整することができるため、それぞれの機能液滴吐出ヘッド17の吸引を適切な圧力で行うことができる。また、各色の吸引機構204において、吸引を要する機能液滴吐出ヘッド17の個数に対応して、吸引圧力を調整することができるため、常に一定の圧力で機能液吸引を行うことができる。したがって、各機能液滴吐出ヘッド17の機能回復を、機能液の消費を抑制しつつ適切に行うことができる。
ところで、上記の初期充填において、各個別流路225aに液体検出センサを設け、液体検出センサが機能液へ検出したときに、該当する機能液滴吐出ヘッド17の初期充填を完了したものとして、対応するヘッドキャップ201の開閉バルブ333を閉弁する制御を行うようにし、機能液の無駄な消費を抑制することが可能である。かかる場合にも、開閉バルブ333を開放数に基づいて、上記の制御を行うことが可能である。
また、本実施形態においては、10個のキャリッジユニット51を備えた液滴吐出装置1を備えたものを使用しているが、キャリッジユニット51の個数および各キャリッジユニット51に搭載される機能液滴吐出ヘッド17の個数は任意である。
次に、図11を参照して、吸引装置15関連の第2実施形態について説明する。この実施形態では、第1実施形態と同様に、10個のキャリッジユニット51に対応して10台のキャップユニット203と、10台の支持部材205と、10台の昇降機構206とを備えているが、吸引機構204は、3色の機能液滴吐出ヘッド17に対応して3組の吸引機構204で構成されている。すなわち、10台のキャップユニット203のそれぞれにおいて、同色各4個のヘッドキャップ201が対応する吸引機構204に接続されている。言い換えれば、各キャップユニット203に、R色吸引機構204R、G色吸引機構204GおよびB色吸引機構204Bが用意されている第1実施形態に対し、第2実施形態は、10台のキャップユニット203に対し、R色吸引機構204R、G色吸引機構204GおよびB色吸引機構204Bが用意されている。
この場合、例えばR色吸引機構204Rの吸引流路225は、10個のキャップユニット203におけるR色の各4個の各ヘッドキャップ201(計40個)に接続した40本のキャップ側流路401と、共通のキャップユニット203に対応する4本のキャップ側流路401を合流する10個のキャップ側合流部(マニホールド)402と、上流側を、10個のキャップ側合流部402にそれぞれ接続し、下流側をR色用の廃液タンク281に接続した10組のタンク側流路403と、を備えている。また、各キャップ側流路401には、ヘッドキャップ301への接続を個別に開閉するための個別バルブ404が介設されている。
各タンク側流路403は、上流側を10個のキャップ側合流部402に接続した10本の個別流路225aと、10本の個別流路225aを合流するタンク側合流部(マニホールド)225bと、上流側をタンク側合流部225bに接続し、下流側を廃液タンク281に接続した合流流路225cと、を備えている。すなわち、各色の各キャップ側合流部402には、1本の個別流路225aが接続され、この1本の個別流路225aのキャップ側合流部近傍(分岐部)には、開閉バルブ333が介設されている。
また、各色用の廃液タンク281やエジェクタ334で構成される吸引手段337は、第1実施形態と同一のものであるため、ここでは説明を省略する。
この実施形態にあっても、キャリッジユニット(ヘッドユニット13)51単位で、吸引を行うものと行わないものとが生じた場合、開閉バルブ333の開放個数に応じて、第1実施形態と同様の制御を行うようになっている(段落[0060]ないし[0065]参照)。なお、各色の吸引機構毎に、吸引手段337を2組設け、吸引用の吸引処理とフラッシング用の吸引処理の同時並行処理を行うようにしてもよい。
なお、これら実施形態は、3色(R、GおよびB)の機能液が供給される機能液滴吐出ヘッド17を用いたものを使用しているが、供給される機能液の色種および色数は任意であり、例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)やR、G、B、LR(ライトレッド)、LG(ライトグリーン)、LB(ライトブルー)6色の機能液を供給する液滴吐出装置1に対応することも可能である。この場合、廃液タンク281および吸引機構204の数を増やすことで、対応することが可能となる。この場合も同様に、機能液の粘度が同一であれば、単一の吸引機構で吸引することができる。
次に、本実施形態の液滴吐出装置1を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、プラズマディスプレイ(PDP装置)、電子放出装置(FED装置、SED装置)、さらにこれら表示装置に形成されてなるアクティブマトリクス基板等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。なお、アクティブマトリクス基板とは、薄膜トランジスタ、および薄膜トランジスタに電気的に接続するソース線、データ線が形成された基板をいう。
まず、液晶表示装置や有機EL装置等に組み込まれるカラーフィルタの製造方法について説明する。図12は、カラーフィルタの製造工程を示すフローチャート、図13は、製造工程順に示した本実施形態のカラーフィルタ500(フィルタ基体500A)の模式断面図である。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S101)では、図13(a)に示すように、基板(W)501上にブラックマトリクス502を形成する。ブラックマトリクス502は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス502を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス502を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
続いて、バンク形成工程(S102)において、ブラックマトリクス502上に重畳する状態でバンク503を形成する。即ち、まず図13(b)に示すように、基板501およびブラックマトリクス502を覆うようにネガ型の透明な感光性樹脂からなるレジスト層504を形成する。そして、その上面をマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム505で被覆した状態で露光処理を行う。
さらに、図13(c)に示すように、レジスト層504の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層504をパターニングして、バンク503を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。
このバンク503とその下のブラックマトリクス502は、各画素領域507aを区画する区画壁部507bとなり、後の着色層形成工程において機能液滴吐出ヘッド17により着色層(成膜部)508R、508G、508Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
以上のブラックマトリクス形成工程およびバンク形成工程を経ることにより、上記フィルタ基体500Aが得られる。
なお、本実施形態においては、バンク503の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)501の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク503(区画壁部507b)に囲まれた各画素領域507a内への液滴の着弾位置のばらつきを自動補正できる。
次に、着色層形成工程(S103)では、図13(d)に示すように、機能液滴吐出ヘッド17によって機能液滴を吐出して区画壁部507bで囲まれた各画素領域507a内に着弾させる。この場合、機能液滴吐出ヘッド17を用いて、R・G・Bの3色の機能液(フィルタ材料)を導入して、機能液滴の吐出を行う。なお、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
その後、乾燥処理(加熱等の処理)を経て機能液を定着させ、3色の着色層508R、508G、508Bを形成する。着色層508R、508G、508Bを形成したならば、保護膜形成工程(S104)に移り、図13(e)に示すように、基板501、区画壁部507b、および着色層508R、508G、508Bの上面を覆うように保護膜509を形成する。
即ち、基板501の着色層508R、508G、508Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜509が形成される。
そして、保護膜509を形成した後、カラーフィルタ500は、次工程の透明電極となるITO(Indium Tin Oxide)などの膜付け工程に移行する。
図14は、上記のカラーフィルタ500を用いた液晶表示装置の一例としてのパッシブマトリックス型液晶装置(液晶装置)の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置520に、液晶駆動用IC、バックライト、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての透過型液晶表示装置が得られる。なお、カラーフィルタ500は図13に示したものと同一であるので、対応する部位には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この液晶装置520は、カラーフィルタ500、ガラス基板等からなる対向基板521、および、これらの間に挟持されたSTN(Super Twisted Nematic)液晶組成物からなる液晶層522により概略構成されており、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置している。
なお、図示していないが、対向基板521およびカラーフィルタ500の外面(液晶層522側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板521側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層側)には、図14において左右方向に長尺な短冊状の第1電極523が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極523のカラーフィルタ500側とは反対側の面を覆うように第1配向膜524が形成されている。
一方、対向基板521におけるカラーフィルタ500と対向する面には、カラーフィルタ500の第1電極523と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極526が所定の間隔で複数形成され、この第2電極526の液晶層522側の面を覆うように第2配向膜527が形成されている。これらの第1電極523および第2電極526は、ITOなどの透明導電材料により形成されている。
液晶層522内に設けられたスペーサ528は、液晶層522の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。また、シール材529は液晶層522内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するための部材である。なお、第1電極523の一端部は引き回し配線523aとしてシール材529の外側まで延在している。
そして、第1電極523と第2電極526とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
通常の製造工程では、カラーフィルタ500に、第1電極523のパターニングおよび第1配向膜524の塗布を行ってカラーフィルタ500側の部分を作成すると共に、これとは別に対向基板521に、第2電極526のパターニングおよび第2配向膜527の塗布を行って対向基板521側の部分を作成する。その後、対向基板521側の部分にスペーサ528およびシール材529を作り込み、この状態でカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる。次いで、シール材529の注入口から液晶層522を構成する液晶を注入し、注入口を閉止する。その後、両偏光板およびバックライトを積層する。
実施形態の液滴吐出装置1は、例えば上記のセルギャップを構成するスペーサ材料(機能液)を塗布すると共に、対向基板521側の部分にカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる前に、シール材529で囲んだ領域に液晶(機能液)を均一に塗布することが可能である。また、上記のシール材529の印刷を、機能液滴吐出ヘッド17で行うことも可能である。さらに、第1・第2両配向膜524,527の塗布を機能液滴吐出ヘッド17で行うことも可能である。
図15は、本実施形態において製造したカラーフィルタ500を用いた液晶装置の第2の例の概略構成を示す要部断面図である。
この液晶装置530が上記液晶装置520と大きく異なる点は、カラーフィルタ500を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。
この液晶装置530は、カラーフィルタ500とガラス基板等からなる対向基板531との間にSTN液晶からなる液晶層532が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板531およびカラーフィルタ500の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層532側)には、図中奥行き方向に長尺な短冊状の第1電極533が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極533の液晶層532側の面を覆うように第1配向膜534が形成されている。
対向基板531のカラーフィルタ500と対向する面上には、カラーフィルタ500側の第1電極533と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極536が所定の間隔で形成され、この第2電極536の液晶層532側の面を覆うように第2配向膜537が形成されている。
液晶層532には、この液晶層532の厚さを一定に保持するためのスペーサ538と、液晶層532内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するためのシール材539が設けられている。
そして、上記した液晶装置520と同様に、第1電極533と第2電極536との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
図16は、本発明を適用したカラーフィルタ500を用いて液晶装置を構成した第3の例を示したもので、透過型のTFT(Thin Film Transistor)型液晶装置の概略構成を示す分解斜視図である。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500と、これに対向するように配置された対向基板551と、これらの間に挟持された図示しない液晶層と、カラーフィルタ500の上面側(観測者側)に配置された偏光板555と、対向基板551の下面側に配設された偏光板(図示せず)とにより概略構成されている。
カラーフィルタ500の保護膜509の表面(対向基板551側の面)には液晶駆動用の電極556が形成されている。この電極556は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極560が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極556の画素電極560とは反対側の面を覆った状態で配向膜557が設けられている。
対向基板551のカラーフィルタ500と対向する面には絶縁層558が形成されており、この絶縁層558上には、走査線561および信号線562が互いに直交する状態で形成されている。そして、これらの走査線561と信号線562とに囲まれた領域内には画素電極560が形成されている。なお、実際の液晶装置では、画素電極560上に配向膜が設けられるが、図示を省略している。
また、画素電極560の切欠部と走査線561と信号線562とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体、およびゲート電極とを具備する薄膜トランジスタ563が組み込まれて構成されている。そして、走査線561と信号線562に対する信号の印加によって薄膜トランジスタ563をオン・オフして画素電極560への通電制御を行うことができるように構成されている。
なお、上記の各例の液晶装置520,530,550は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
次に、図17は、有機EL装置の表示領域(以下、単に表示装置600と称する)の要部断面図である。
この表示装置600は、基板(W)601上に、回路素子部602、発光素子部603および陰極604が積層された状態で概略構成されている。
この表示装置600においては、発光素子部603から基板601側に発した光が、回路素子部602および基板601を透過して観測者側に出射されると共に、発光素子部603から基板601の反対側に発した光が陰極604により反射された後、回路素子部602および基板601を透過して観測者側に出射されるようになっている。
回路素子部602と基板601との間にはシリコン酸化膜からなる下地保護膜606が形成され、この下地保護膜606上(発光素子部603側)に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜607が形成されている。この半導体膜607の左右の領域には、ソース領域607aおよびドレイン領域607bが高濃度陽イオン打ち込みによりそれぞれ形成されている。そして陽イオンが打ち込まれない中央部がチャネル領域607cとなっている。
また、回路素子部602には、下地保護膜606および半導体膜607を覆う透明なゲート絶縁膜608が形成され、このゲート絶縁膜608上の半導体膜607のチャネル領域607cに対応する位置には、例えばAl、Mo、Ta、Ti、W等から構成されるゲート電極609が形成されている。このゲート電極609およびゲート絶縁膜608上には、透明な第1層間絶縁膜611aと第2層間絶縁膜611bが形成されている。また、第1、第2層間絶縁膜611a、611bを貫通して、半導体膜607のソース領域607a、ドレイン領域607bにそれぞれ連通するコンタクトホール612a,612bが形成されている。
そして、第2層間絶縁膜611b上には、ITO等からなる透明な画素電極613が所定の形状にパターニングされて形成され、この画素電極613は、コンタクトホール612aを通じてソース領域607aに接続されている。
また、第1層間絶縁膜611a上には電源線614が配設されており、この電源線614は、コンタクトホール612bを通じてドレイン領域607bに接続されている。
このように、回路素子部602には、各画素電極613に接続された駆動用の薄膜トランジスタ615がそれぞれ形成されている。
上記発光素子部603は、複数の画素電極613上の各々に積層された機能層617と、各画素電極613および機能層617の間に備えられて各機能層617を区画するバンク部618とにより概略構成されている。
これら画素電極613、機能層617、および、機能層617上に配設された陰極604によって発光素子が構成されている。なお、画素電極613は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極613の間にバンク部618が形成されている。
バンク部618は、例えばSiO、SiO2、TiO2等の無機材料により形成される無機物バンク層618a(第1バンク層)と、この無機物バンク層618a上に積層され、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性に優れたレジストにより形成される断面台形状の有機物バンク層618b(第2バンク層)とにより構成されている。このバンク部618の一部は、画素電極613の周縁部上に乗上げた状態で形成されている。
そして、各バンク部618の間には、画素電極613に対して上方に向けて次第に拡開した開口部619が形成されている。
上記機能層617は、開口部619内において画素電極613上に積層状態で形成された正孔注入/輸送層617aと、この正孔注入/輸送層617a上に形成された発光層617bとにより構成されている。なお、この発光層617bに隣接してその他の機能を有する他の機能層をさらに形成しても良い。例えば、電子輸送層を形成することも可能である。
正孔注入/輸送層617aは、画素電極613側から正孔を輸送して発光層617bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層617aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、公知の材料を用いる。
発光層617bは、赤色(R)、緑色(G)、または青色(B)のいずれかに発光するもので、発光層形成材料(発光材料)を含む第2組成物(機能液)を吐出することで形成される。第2組成物の溶媒(非極性溶媒)としては、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な公知の材料を用いることが好ましく、このような非極性溶媒を発光層617bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層617aを再溶解させることなく発光層617bを形成することができる。
そして、発光層617bでは、正孔注入/輸送層617aから注入された正孔と、陰極604から注入される電子が発光層で再結合して発光するように構成されている。
陰極604は、発光素子部603の全面を覆う状態で形成されており、画素電極613と対になって機能層617に電流を流す役割を果たす。なお、この陰極604の上部には図示しない封止部材が配置される。
次に、上記の表示装置600の製造工程を図18〜図26を参照して説明する。
この表示装置600は、図18に示すように、バンク部形成工程(S111)、表面処理工程(S112)、正孔注入/輸送層形成工程(S113)、発光層形成工程(S114)、および対向電極形成工程(S115)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
まず、バンク部形成工程(S111)では、図19に示すように、第2層間絶縁膜611b上に無機物バンク層618aを形成する。この無機物バンク層618aは、形成位置に無機物膜を形成した後、この無機物膜をフォトリソグラフィ技術等によりパターニングすることにより形成される。このとき、無機物バンク層618aの一部は画素電極613の周縁部と重なるように形成される。
無機物バンク層618aを形成したならば、図20に示すように、無機物バンク層618a上に有機物バンク層618bを形成する。この有機物バンク層618bも無機物バンク層618aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。
このようにしてバンク部618が形成される。また、これに伴い、各バンク部618間には、画素電極613に対して上方に開口した開口部619が形成される。この開口部619は、画素領域を規定する。
表面処理工程(S112)では、親液化処理および撥液化処理が行われる。親液化処理を施す領域は、無機物バンク層618aの第1積層部618aaおよび画素電極613の電極面613aであり、これらの領域は、例えば酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理される。このプラズマ処理は、画素電極613であるITOの洗浄等も兼ねている。
また、撥液化処理は、有機物バンク層618bの壁面618sおよび有機物バンク層618bの上面618tに施され、例えば四フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。
この表面処理工程を行うことにより、機能液滴吐出ヘッド17を用いて機能層617を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部619から溢れ出るのを防止することが可能となる。
そして、以上の工程を経ることにより、表示装置基体600Aが得られる。この表示装置基体600Aは、図1に示した液滴吐出装置1のセットテーブル21に載置され、以下の正孔注入/輸送層形成工程(S113)および発光層形成工程(S114)が行われる。
図21に示すように、正孔注入/輸送層形成工程(S113)では、機能液滴吐出ヘッド17から正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を画素領域である各開口部619内に吐出する。その後、図22に示すように、乾燥処理および熱処理を行い、第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させ、画素電極(電極面613a)613上に正孔注入/輸送層617aを形成する。
次に発光層形成工程(S114)について説明する。この発光層形成工程では、上述したように、正孔注入/輸送層617aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
しかしその一方で、正孔注入/輸送層617aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617a上に吐出しても、正孔注入/輸送層617aと発光層617bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層617bを均一に塗布できない虞がある。
そこで、非極性溶媒並びに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層617aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行うことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層617a上に塗布し、これを乾燥させることにより行う。
このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層617aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617aに均一に塗布することができる。
そして次に、図23に示すように、各色のうちのいずれか(図23の例では青色(B))に対応する発光層形成材料を含有する第2組成物を機能液滴として画素領域(開口部619)内に所定量打ち込む。画素領域内に打ち込まれた第2組成物は、正孔注入/輸送層617a上に広がって開口部619内に満たされる。なお、万一、第2組成物が画素領域から外れてバンク部618の上面618t上に着弾した場合でも、この上面618tは、上述したように撥液処理が施されているので、第2組成物が開口部619内に転がり込み易くなっている。
その後、乾燥工程等を行うことにより、吐出後の第2組成物を乾燥処理し、第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発させ、図24に示すように、正孔注入/輸送層617a上に発光層617bが形成される。この図の場合、青色(B)に対応する発光層617bが形成されている。
同様に、機能液滴吐出ヘッド17を用い、図25に示すように、上記した青色(B)に対応する発光層617bの場合と同様の工程を順次行い、他の色(赤色(R)および緑色(G))に対応する発光層617bを形成する。なお、発光層617bの形成順序は、例示した順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決めることも可能である。また、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
以上のようにして、画素電極613上に機能層617、即ち、正孔注入/輸送層617aおよび発光層617bが形成される。そして、対向電極形成工程(S115)に移行する。
対向電極形成工程(S115)では、図26に示すように、発光層617bおよび有機物バンク層618bの全面に陰極604(対向電極)を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等によって形成する。この陰極604は、本実施形態においては、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。
この陰極604の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
このようにして陰極604を形成した後、この陰極604の上部を封止部材により封止する封止処理や配線処理等のその他処理等を施すことにより、表示装置600が得られる。
次に、図27は、プラズマ型表示装置(PDP装置:以下、単に表示装置700と称する)の要部分解斜視図である。なお、同図では表示装置700を、その一部を切り欠いた状態で示してある。
この表示装置700は、互いに対向して配置された第1基板701、第2基板702、およびこれらの間に形成される放電表示部703を含んで概略構成される。放電表示部703は、複数の放電室705により構成されている。これらの複数の放電室705のうち、赤色放電室705R、緑色放電室705G、青色放電室705Bの3つの放電室705が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
第1基板701の上面には所定の間隔で縞状にアドレス電極706が形成され、このアドレス電極706と第1基板701の上面とを覆うように誘電体層707が形成されている。誘電体層707上には、各アドレス電極706の間に位置し、且つ各アドレス電極706に沿うように隔壁708が立設されている。この隔壁708は、図示するようにアドレス電極706の幅方向両側に延在するものと、アドレス電極706と直交する方向に延設された図示しないものを含む。
そして、この隔壁708によって仕切られた領域が放電室705となっている。
放電室705内には蛍光体709が配置されている。蛍光体709は、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色の蛍光を発光するもので、赤色放電室705Rの底部には赤色蛍光体709Rが、緑色放電室705Gの底部には緑色蛍光体709Gが、青色放電室705Bの底部には青色蛍光体709Bが各々配置されている。
第2基板702の図中下側の面には、上記アドレス電極706と直交する方向に複数の表示電極711が所定の間隔で縞状に形成されている。そして、これらを覆うように誘電体層712、およびMgOなどからなる保護膜713が形成されている。
第1基板701と第2基板702とは、アドレス電極706と表示電極711が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極706と表示電極711は図示しない交流電源に接続されている。
そして、各電極706,711に通電することにより、放電表示部703において蛍光体709が励起発光し、カラー表示が可能となる。
本実施形態においては、上記アドレス電極706、表示電極711、および蛍光体709を、図1に示した液滴吐出装置1を用いて形成することができる。以下、第1基板701におけるアドレス電極706の形成工程を例示する。
この場合、第1基板701を液滴吐出装置1のセットテーブル21に載置された状態で以下の工程が行われる。
まず、機能液滴吐出ヘッド17により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、またはニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
補充対象となるすべてのアドレス電極形成領域について液体材料の補充が終了したならば、吐出後の液体材料を乾燥処理し、液体材料に含まれる分散媒を蒸発させることによりアドレス電極706が形成される。
ところで、上記においてはアドレス電極706の形成を例示したが、上記表示電極711および蛍光体709についても上記各工程を経ることにより形成することができる。
表示電極711の形成の場合、アドレス電極706の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体709の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)を機能液滴吐出ヘッド17から液滴として吐出し、対応する色の放電室705内に着弾させる。
次に、図28は、電子放出装置(FED装置あるいはSED装置ともいう:以下、単に表示装置800と称する)の要部断面図である。なお、同図では表示装置800を、その一部を断面として示してある。
この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、およびこれらの間に形成される電界放出表示部803を含んで概略構成される。電界放出表示部803は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部805により構成されている。
第1基板801の上面には、カソード電極806を構成する第1素子電極806aおよび第2素子電極806bが相互に直交するように形成されている。また、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bで仕切られた部分には、ギャップ808を形成した導電性膜807が形成されている。すなわち、第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807により複数の電子放出部805が構成されている。導電性膜807は、例えば酸化パラジウム(PdO)等で構成され、またギャップ808は、導電性膜807を成膜した後、フォーミング等で形成される。
第2基板802の下面には、カソード電極806に対峙するアノード電極809が形成されている。アノード電極809の下面には、格子状のバンク部811が形成され、このバンク部811で囲まれた下向きの各開口部812に、電子放出部805に対応するように蛍光体813が配置されている。蛍光体813は、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの色の蛍光を発光するもので、各開口部812には、赤色蛍光体813R、緑色蛍光体813Gおよび青色蛍光体813Bが、上記した所定のパターンで配置されている。
そして、このように構成した第1基板801と第2基板802とは、微小な間隙を存して貼り合わされている。この表示装置800では、導電性膜(ギャップ808)807を介して、陰極である第1素子電極806aまたは第2素子電極806bから飛び出す電子を、陽極であるアノード電極809に形成した蛍光体813に当てて励起発光し、カラー表示が可能となる。
この場合も、他の実施形態と同様に、第1素子電極806a、第2素子電極806b、導電性膜807およびアノード電極809を、液滴吐出装置1を用いて形成することができると共に、各色の蛍光体813R,813G,813Bを、液滴吐出装置1を用いて形成することができる。
第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807は、図29(a)に示す平面形状を有しており、これらを成膜する場合には、図29(b)に示すように、予め第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807を作り込む部分を残して、バンク部BBを形成(フォトリソグラフィ法)する。次に、バンク部BBにより構成された溝部分に、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bを形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)し、その溶剤を乾燥させて成膜を行った後、導電性膜807を形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)する。そして、導電性膜807を成膜後、バンク部BBを取り除き(アッシング剥離処理)、上記のフォーミング処理に移行する。なお、上記の有機EL装置の場合と同様に、第1基板801および第2基板802に対する親液化処理や、バンク部811,BBに対する撥液化処理を行うことが、好ましい。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の装置が考えられる。上記した液滴吐出装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、各種の電気光学装置を効率的に製造することが可能である。
実施形態に係る液滴吐出装置の斜視図である。 液滴吐出装置の平面図である。 液滴吐出装置の側面図である。 ヘッドユニットの平面図である。 機能液滴吐出ヘッドの外観斜視図である。 吸引装置の側面図である。 吸引装置の平面図である。 ヘッドキャップの断面図である。 吸引機構の系統図である。 液滴吐出装置の主制御系(制御装置)のブロック図である。 第2実施形態に係る吸引機構の系統図である。 カラーフィルタ製造工程を説明するフローチャートである。 (a)〜(e)は、製造工程順に示したカラーフィルタの模式断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第2の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第3の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の製造工程を説明するフローチャートである。 無機物バンク層の形成を説明する工程図である。 有機物バンク層の形成を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層を形成する過程を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層が形成された状態を説明する工程図である。 青色の発光層を形成する過程を説明する工程図である。 青色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 各色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 陰極の形成を説明する工程図である。 プラズマ型表示装置(PDP装置)である表示装置の要部分解斜視図である。 電子放出装置(FED装置)である表示装置の要部断面図である。 表示装置の電子放出部廻りの平面図(a)およびその形成方法を示す平面図(b)である。
符号の説明
1…液滴吐出装置 9…制御装置 15…吸引装置 17…機能液滴吐出ヘッド 53…ヘッドプレート 97…ノズル面 201…ヘッドキャップ 202…キャッププレート 203…キャップユニット 225…吸引流路 225a…個別流路 225b…合流部 225c…合流流路 281…廃液タンク 327…流量計(流量検出手段) 331…エジェクタ 333…開閉バルブ(流路開閉手段) 334…レギュレータ 335…圧力センサ 337…吸引手段 508・・・成膜部 W…ワーク

Claims (6)

  1. 複数種別の機能液を導入した複数の機能液滴吐出ヘッドにより、ワークに描画を行なうインクジェット方式の液滴吐出装置に設けられ、前記各機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接して前記各機能液を吸引する吸引装置であって、
    前記複数の機能液滴吐出ヘッドの対応する複数のヘッドキャップと、
    上流側を前記複数のヘッドキャップに接続された複数の個別流路、および前記機能液の種別毎に設けられた合流部を介して前記複数の個別流路の下流端に接続された前記機能液の種別毎の合流流路を有する吸引流路と、
    前記各個別流路に介設され、前記各個別流路を開閉する複数の流路開閉手段と、
    前記合流流路の下流端が接続され、密閉タンクで構成され、前記機能液の種別毎に設けられた廃液タンクと、
    一次側に圧縮エアーを導入すると共に二次側を前記各廃液タンクの上部空間に接続され、前記機能液の種別毎に設けられたエジェクタと、
    前記各エジェクタの前記一次側圧縮エアーの圧力を調整するために前記機能液の種別毎に設けられた圧力調整手段と、
    前記各廃液タンクの吸引時の圧力を検出するために前記各廃液タンクに設けられた圧力検出手段と、
    前記流路開閉手段の開放数と前記一次側圧縮エアーの圧力との関係を対応させた前記機能液の種別毎の制御テーブルを有し、前記複数の流路開閉手段および前記圧力調整手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は
    吸引処理が必要な前記機能液滴吐出ヘッドに対応する前記流路開閉手段を開放させて吸引処理を行う際に前記圧力検出手段により検出される吸引圧力が前記開放数に応じた所定の圧力となるように前記制御テーブルを参酌して前記各圧力調整手段を制御することを特徴とする吸引装置。
  2. 複数種別の機能液を導入した複数の機能液滴吐出ヘッドにより、ワークに描画を行なうインクジェット方式の液滴吐出装置に設けられ、前記各機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密接して前記各機能液を吸引する吸引装置であって、
    前記複数の機能液滴吐出ヘッドの対応する複数のヘッドキャップと、
    上流側を前記複数のヘッドキャップに接続された複数の個別流路、および前記機能液の種別毎に設けられた合流部を介して前記複数の個別流路の下流端に接続された前記機能液の種別毎の合流流路を有する吸引流路と、
    前記各個別流路に介設され、前記各個別流路を開閉する複数の流路開閉手段と、
    前記合流流路の下流端が接続され、密閉タンクで構成され、前記機能液の種別毎に設けられた廃液タンクと、
    一次側に圧縮エアーを導入すると共に二次側を前記各廃液タンクの上部空間に接続され、前記機能液の種別毎に設けられたエジェクタと、
    前記各エジェクタの前記一次側圧縮エアーの圧力を調整するために前記機能液の種別毎に設けられた圧力調整手段と、
    吸引により前記各廃液タンクに流入する機能液流量を検出するために前記機能液の種別毎に設けられた流量検出手段と、
    前記流路開閉手段の開放数と前記一次側圧縮エアーの圧力との関係を対応させた前記機能液の種別毎の制御テーブルを有し、前記複数の流路開閉手段および前記圧力調整手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は
    吸引処理が必要な前記機能液滴吐出ヘッドに対応する前記流路開閉手段を開放させて吸引処理を行う際に、前記流量検出手段により検出される機能液流量が前記開放数に応じた所定の流量となるように前記制御テーブルを参酌して前記各圧力調整手段を制御することを特徴とする吸引装置。
  3. 前記複数の機能液滴吐出ヘッドは、単一のヘッドプレートに搭載され、
    これに対応して前記複数のヘッドキャップは、単一のキャッププレートに搭載されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸引装置。
  4. 前記複数の機能液滴吐出ヘッドは、複数のヘッドプレートに搭載され、
    これに対応して前記複数のヘッドキャップは、複数のキャッププレートに搭載されていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸引装置。
  5. ワークに対し、インクジェット方式の複数の機能液滴吐出ヘッドを移動させながら、前記各機能液滴吐出ヘッドから機能液滴を吐出させて描画を行なう描画手段と、
    請求項1ないしのいずれかに記載された吸引装置と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  6. 請求項に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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