JP4559910B2 - コンクリート製既設管の分岐口形成工法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属製補強管を層内に埋設してあるコンクリート製の既設管に分岐口を形成する工法に関する。
水道管等の流体輸送に使用されている既設管として種々の構造のものが使用されているが、コンクリート製既設管の中には、コンクリート層内に金属製の補強管とこれの外周側において螺旋状に巻回される金属製の補強筋とが埋設されているものが存在する。
このようなコンクリート製既設管に分岐口を形成する場合、従来では、既設管の分岐口形成作業領域の外周面に、分岐管部を備えた分割型の割りT字継手管を密封状態で外装し、この割りT字継手管の分岐管部に開閉弁を取付け、この開閉弁に脱着可能に取付けられる穿孔装置により、開閉弁を通して分岐管部内に臨む既設管の分岐口形成箇所に分岐口を形成したのち、穿孔装置を開閉弁から撤去する工法が採られている。
特公平4−59514号公報
従来の分岐口形成工法では、既設管の分岐口形成作業領域の外周面に外装された割りT字継手管の分割継手管部同士をボルト・ナットで締め付け固定することにより、各分割継手管部の内周面側に装着されているシール材を既設管の外周面に圧接させ、割りT字継手管の内周面と既設管の外周面との間を密封している。
しかし、コンクリート製の既設管の場合では、表層側のコンクリート管部における外周面の真円精度が低く、しかも、穿孔装置による穿孔作業時の振動、特に、金属製の補強管及びこれの外周側において螺旋状に巻回されている金属製の補強筋の切断時の振動が大きく、穿孔に連れて表層側のコンクリート管部に割れが発生し易いため、割りT字継手管の内周面と既設管の外周面との間で流体の漏洩を招来する可能性がある。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、コンクリート製既設管の層内に埋設されている金属製補強管を利用した合理的な改造により、既設管の分岐口形成箇所の強度を十分に確保しながらも分岐口を流体漏洩の無い状態で確実、容易に形成することのできる工法を提供する点にある。
本発明による第1の特徴構成は、金属製補強管を層内に埋設してあるコンクリート製の既設管に分岐口を形成する工法であって、
前記既設管の分岐口形成作業領域における補強管よりも表層のコンクリート管部を剥離し、補強管の露出補強管部に分岐管部を備えた分割型の分岐管継手を外套状態で固定し、この分岐管継手の継手本体の内周面と露出補強管部の外周面との間で、前記分岐管部内に臨む部位を除く部位を対外的に密封して、この密封空間内に固化性の充填材を注入するとともに、前記分岐管部に開閉弁を取付け、この開閉弁に脱着可能に取付けられる穿孔装置により、開閉弁を通して分岐管部内に臨む補強管の分岐口形成箇所に分岐口を形成したのち、前記穿孔装置を開閉弁から撤去することを特徴とする点にある。
上記特徴構成によれば、金属製補強管が埋設されているコンクリート製既設管のうち、外周面の真円精度が低くて割れの発生し易い表層のコンクリート管部の分岐口形成作業領域を剥離して、この表層のコンクリート管部よりも真円精度が高い強靭な補強管の一部を露出させ、この露出補強管部に分岐管部を備えた分割型の分岐管継手を外套状態で固定することにより、この分岐管継手の継手本体の内周面と露出補強管部の外周面との間を確実,容易に密封することができる。しかも、分岐管継手の継手本体の内周面と露出補強管部の外周面との間の密封空間内に注入された固化性の充填材により、既設管の分岐口形成箇所を固化した充填材と分岐管継手の継手本体とで強固に補強することができるとともに、前記密封空間内への漏洩に起因する分岐管継手や露出補強管部の腐蝕を抑制することができる。
この状態で分岐管部に開閉弁を介して取付けられた穿孔装置により、開閉弁を通して分岐管部内に臨む補強管の分岐口形成箇所に分岐口を形成する際、表層のコンクリート管部が剥離されている金属製補強管に大きな穿孔反力が作用しても、この穿孔反力を固化充填材及び分岐管継手の継手本体に分散支持させることができるとともに、分岐口形成箇所の周囲を密封状態に維持することができる。
従って、コンクリート製既設管の層内に埋設されている金属製補強管を利用した上述の改造により、既設管の分岐口形成箇所の強度を十分に確保しながらも分岐口を流体漏洩の無い状態で確実、容易に形成することができる。
本発明による第2の特徴構成は、前記分岐管継手が、分岐管部とこれの導出口を備えた分割型の継手本体とに分離構成され、そのうち、分岐管部の基端を、露出補強管部の分岐口形成箇所に溶接で密封固定し、この分岐管部を導出口から外方に導出させた状態で分割型の継手本体を露出補強管部に外套固定したのち、継手本体の導出口周縁と分岐管部の外周面とを密封状態で溶接するとともに、前記継手本体の管軸芯方向両端部と露出補強管部の外周面との間をシール材で密封し、前記分岐管部内に臨む部位を除く分岐管継手の継手本体の内周面と露出補強管部の外周面との間に密封空間を形成してある点にある。
上記特徴構成によれば、前記分岐管継手の一方の分離構成部材である分岐管部の基端を、露出補強管部の分岐口形成箇所に溶接で密封固定することにより、分岐口形成箇所の周囲を補強することができるばかりでなく、この分岐管部内の分岐流路を、継手本体の内周面と露出補強管部の外周面との間に形成される密封空間に対して確実に密閉形成することができる。
それでいて、前記継手本体の導出口周縁とこれから外方に導出された分岐管部の外周面とを密封状態で溶接することにより、継手本体自体も露出補強管部に強固に取付けることができるから、既設管の分岐口形成箇所の強度向上を図りながら、分岐口を流体漏洩の無い状態でより確実に形成することができる。
本発明による第3の特徴構成は、前記穿孔装置による穿孔作業後において、前記開閉弁に、窓及び外部から操作可能な回収治具を備えた回収器を取付け、開閉弁を通して補強管部内及び分岐管部内に残存する作業廃棄物を回収器内に回収することを特徴とする点にある。
上記特徴構成によれば、分岐管部に開閉弁を介して取付けられた穿孔装置により、開閉弁を通して分岐管部内に臨む補強管の分岐口形成箇所に分岐口を形成する際、その分岐口の輪郭形状で切断された内層のコンクリート管部の一部が脱落しても、このコンクリート片等の作業廃棄物の有無を、開閉弁に取付けた回収器の窓を通して容易に目視確認することができるとともに、回収器に装備した回収治具により、開閉弁を通して補強管部内及び分岐管部内に残存する作業廃棄物を回収器内に能率良く回収することができる。
本発明による第4の特徴構成は、前記回収器に、前記回収治具で回収される残存作業廃棄物を収納可能なポケット部が形成されている点にある。
上記特徴構成によれば、補強管部内及び分岐管部内に残存する作業廃棄物を回収器のポケット部内に掻き込むことができるので、作業廃棄物の回収作業能率の向上を図ることができるばかりでなく、開閉弁の弁座面に作業廃棄物が残置されることも良好に抑制することができる。
本発明による第5の特徴構成は、前記分岐管部に取付けた開閉弁が対地支持用の受け台に載置固定されている点にある。
上記特徴構成によれば、開閉弁の重量のみならず、開閉弁に取付けられる穿孔装置の大きな荷重を受け台にて分散支持することができるから、既設管の分岐口形成箇所に作用する外力を小さくすることができる。
〔第1実施形態〕
図4〜図18は、図1、図2に示すようなコンクリート製既設管の一例であるコンクリート製既設水道管3、つまり、コンクリート層内に金属製の補強管(シリンダーパイプ)1とこれの外周側において螺旋状に巻回される丸鋼等の金属製の補強筋2とが埋設されている既設水道管3に分岐口4を不断水状態で形成する分岐口形成工法を示し、この分岐口形成工法では、既設水道管3の補強管1のうち、当該補強管1よりも表層(外層)のコンクリート管部3Aを剥離してある分岐口形成作業領域Wの露出補強管部1Aに外装される分岐管継手Aと、この分岐管継手Aの分岐管部4に固定連結される開閉弁の一例である仕切弁Vと、この仕切弁Vに脱着自在に固定連結される穿孔装置Bと、仕切弁Vに脱着自在に固定連結される目視及び照明用の窓32と外部から操作可能な回収治具33を備えた回収器Cが用いられる。
前記分岐管継手Aは、図3に示すように、既設水道管3の管軸芯Xに対して直交する方向の分岐流路を形成する金属製の分岐管部4と、これの導出口5を備えた分割型の継手本体6とに分離構成され、更に、前記継手本体6は、補強管1の露出補強管部1Aの外周面に沿って径方向から突き合せ状態で外套装着される二つの半円筒状の割り継手体6A,6Bから構成されているとともに、両割り継手体6A,6Bの一方の分割端面側には、分岐管部4の外周面との隙間が全周溶接に適した内径となる、換言すれば、分岐管部4の外径よりも僅かに大きな内径となる導出口5が分割面を中心に振り分け形成されている。
前記両割り継手体6A,6Bの外周面の周方向両端近傍箇所には、両割り継手体6A,6Bの分割端面を突き合せた状態でボルト7・ナット8にて固定連結するための連結片9が連設されているとともに、両割り継手体6A,6Bの内周面の管軸芯X方向両端部と露出補強管部1Aの外周面との間には、周方向の一箇所が切断された略円環状のゴム輪等の弾性シール材11を介装するように構成され、更に、図10に示すように、両割り継手体6A,6Bの外周面の管軸芯X方向両端部に形成された連結フランジ部10には、両割り継手体6A,6Bの内周面の管軸芯X方向両端部と露出補強管部1Aの外周面との間に介装した弾性シール材11を管軸芯X方向から密封状態にまで圧縮するための分割型の押輪12がボルト7・ナット8を介して連結可能に構成されている。
また、前記両割り継手体6A,6Bの分割端面同士は溶接により一体化されるように構成されているとともに、前記露出補強管部1Aの上側に装着される一方の割り継手体6Aには、分岐管部4内に臨む部位を除いて両割り継手体6A,6Bの内周面と露出補強管部1Aの外周面との間に形成される密封空間S内に固化性の充填材の一例であるモルタル17を充填したり、水圧試験するために使用される二つの貫通孔13が形成され、各貫通孔13には使用後に密封するためのプラグ15が装着可能に構成されている。
また、前記露出補強管部1Aの下側に装着される他方の割り継手体6Bには、両割り継手体6A,6Bの内周面と露出補強管部1Aの外周面との間に形成される密封空間S内に充満された水圧試験水を排出するための排水孔14が形成され、排水孔14には水圧試験終了後に密封するためのプラグ15が装着可能に構成されている。
前記分岐管部4の分岐軸芯Y方向一端側となる基端部4aは、補強管1の露出補強管部1Aの外周面に対して分岐軸芯Y方向から全周が当接可能な曲面に形成されているとともに、分岐管部4の分岐軸芯Y方向他端側となる先端部には、仕切弁Vの一方の連結フランジ部18とボルト7・ナット8を介して連結可能な連結フランジ部16が一体形成されている。
図15〜図17に示すように、前記穿孔装置Bのケーシング21に支承された回転並びに穿孔軸線方向(分岐軸芯Y方向)に摺動自在な駆動回転軸22には、先端部に切削チップが設けられている円筒状カッター23Aとこれの中心位置を通して切削チップよりも前方に突出するセンタードリル23Bからなるホールソー23が取付けられているとともに、前記センタードリル23Bには、円筒状カッター23A内に入り込んだ切片24の抜け出しを防止する起伏揺動自在な抜止め片(図示せず)が設けられている。
また、前記仕切弁Vの他方の連結フランジ部19と穿孔装置Bのケーシング21に形成された連結フランジ部25には、仕切弁Vの弁体27との間にホールソー23を収納可能な格納空間を形成する連結筒26の両連結フランジ部26A,26Bがボルト7・ナット8を介して脱着自在に連結される。
前記回収器Cは、図18の(イ),(ロ)に示すように、連結フランジ部30Aを備えた小径回収筒部30B及び連結フランジ部30Cを備えた大径回収筒部30Dからなる回収筒体30と、大径回収筒部30Dの連結フランジ部30Cにボルト7・ナット8を介して脱着自在に密封状態で連結される蓋体31とからなり、前記蓋体31には、三つの目視及び照明用の窓32と回収治具33を貫通状態で摺動自在に支持する装着口34とが形成されているとともに、小径回収筒部30の連結フランジ部30Aは、仕切弁Vの連結フランジ部19に対してボルト7・ナット8を介して密封状態で連結可能に構成されている。
前記回収治具33は、T字状の操作杆33Aの先端部に熊手状の掻き寄せ具33Bを連設して構成されているとともに、前記回収筒体30の大径回収筒部30Dの内部空間の下部が、仕切弁Vを通して既設水道管3内及び分岐管部4内に残存するコンクリート片等の作業廃棄物35を収納可能なポケット部36に構成されている。
次に、コンクリート製既設管の分岐口形成工法について説明する。
(1)図1、図2、図4に示すように、既設水道管3における補強管1よりも表層のコンクリート管部3Aのうち、分岐管継手Aの管軸芯X方向長さLよりも少し長く設定された分岐口形成作業領域Wに位置する部位をはつり用ブレーカーで剥離する。
このとき、表層コンクリート管部3Aの分岐口形成作業領域Wの管軸芯X方向両側からはつり作業を開始するとともに、補強管1の表層側において螺旋状に巻回されている丸鋼等の金属製の補強筋2が現れたとき、この補強筋2の所定箇所をグラインダー等で切断し、その補強筋2の切断端部をはつり用ブレーカーで径方向外方側に折り曲げ、この折り曲げられた補強筋2の切断端部と補強管1の外周面との間にはつり用ブレーカーの先端を差し込み、補強筋2を引っ張りながら表層コンクリート管部3Aと一緒に取り壊し、補強管1の分岐口形成作業領域Wに位置する補強管部1Aを外部に露出させる。
(2)図5に示すように、前記補強筋2の露出補強管部1Aの外周面をグラインダー等で下地調整し、露出補強管部1Aの外周面の分岐口形成箇所に、図6に示すように、分岐管継手Aの一方の構成部材である分岐管部4の基端部4aを分岐軸芯Y方向から当て付け、分岐管部4の取付け位置を調整した後に仮付けし、分岐管部4の基端部4aを露出補強管部1Aの外周面の分岐口形成箇所に全周溶接で密封固着する。
(3)次に、図7に示すように、分岐管部4の連結フランジ部16に、水圧計39の装着口40を及び注水口41を備えたフランジ蓋42をボルト7・ナット8にて密封状態で取り付けるとともに、前記フランジ蓋42の注水口41に給水ホース43を接続して、分岐管部4内を設定試験水圧で満水することにより、現場溶接のピンホール等の不良箇所の有無を検査する。
(4)図8に示すように、前記補強管1の露出補強管部1Aの外周面に、分岐管継手Aの他方の構成部材である分割型の継手本体6、つまり、周方向で二分割されている二つの半円筒状の割り継手体6A,6Bを、一方の分割端面側に形成された導出口5を通して分岐管部4を径方向外方に導出させた状態で外套装着し、両割り継手体6A,6Bの外周面の周方向両端近傍箇所に連設されている連結片9のうち、相対向する連結片9同士をボルト7・ナット8にて締め付け操作することにより、両割り継手体6A,6Bを突き合せ状態で仮締め固定したのち、図9に示すように、仮締め固定された両割り継手体6A,6Bの分割端面同士の全域を溶接で接合する。
(5)次に、図10に示すように、前記両割り継手体6A,6Bの内周面の管軸芯X方向両端部と露出補強管部1Aの外周面との間に、周方向の一箇所が切断された略円環状のシール材11を夫々介装するとともに、両割り継手体6A,6Bの外周面の管軸芯X方向両端部に形成された連結フランジ部10には、シール材11を管軸芯X方向から密封状態にまで圧縮するための分割型の押輪12をボルト7・ナット8を介して締め付け固定したのち、図11に示すように、両割り継手体6A,6Bの導出口5周縁と分岐管部4の外周面との全周を夫々溶接で接合する。
(6)図12に示すように、露出補強管部1Aの上側に装着される一方の割り継手体6Aの貫通孔13に水圧計39及び給水ホース43を接続して、分岐管部4内に臨む部位を除いて両割り継手体6A,6Bの内周面と露出補強管部1Aの外周面との間に形成される密封空間S内に設定試験水圧で満水することにより、現場溶接のピンホール等の不良箇所の有無を検査する。
(7)この水圧試験終了後に、上側の割り継手体6Aの貫通孔13から水圧計39及び給水ホース43を取り外すとともに、下側の割り継手体6Bの排水孔14に装着されているプラグ15を取り外し、密封空間S内に充満された水圧試験水を排出したのち、下側の割り継手体6Bの排水孔14をプラグ15で密封する。
(8)図13に示すように、上側の割り継手体6Aの貫通孔13に漏斗44を装着し、分岐管部4内に臨む部位を除いて両割り継手体6A,6Bの内周面と露出補強管部1Aの外周面との間に形成される密封空間S内に固化性の充填材の一例であるモルタル(例えば、ジェットモルタル)17を充填したのち、漏斗44を取り外した貫通孔13をプラグ15で密封するとともに、溶接箇所の補修塗装を行う。
尚、分岐管部4内に臨む部位を除いて両割り継手体6A,6Bの内周面と露出補強管部1Aの外周面との間に形成される密封空間S内に注入された固化性の充填材の一例であるモルタル17により、既設水道管3の分岐口形成箇所を固化したモルタル17と分岐管継手Aの両割り継手体6A,6Bとで強固に補強することができるとともに、前記密封空間S内への水道水の漏洩に起因する分岐管継手Aや露出補強管部1Aの腐蝕を抑制することができる。
また、当該実施形態では、上側割り継手体6Aの貫通孔13を通して密封空間S内に液状のモルタル17を充填したのち、この充填モルタル17の固化を待たずに貫通孔13をプラグ15で密封しているが、充填モルタル17は経時的に固化するため、この充填モルタル17による補強機能及び腐蝕抑制機能に影響を及ぼすことはない。
また、前記充填材としては、モルタル以外に液状で経時的に固化するセメントペーストやエポキシ樹脂等が存在する。
(9)図14に示すように、分岐管部4の先端部の連結フランジ部16に、仕切弁Vの一方の連結フランジ部18をボルト7・ナット8を介して固定連結するとともに、仕切弁VをH型鋼や木材等で構成される対地支持用の受け台45に載置固定する。
(10)図15〜図17に示すように、前記仕切弁Vの他方の連結フランジ部19に、仕切弁Vの弁体27との間にホールソー23を収納可能な格納空間を形成する連結筒26の一方の連結フランジ部26Aをボルト7・ナット8を介して固定連結するとともに、連結筒26の他方の連結フランジ部26Bに、穿孔装置Bのケーシング21に形成された連結フランジ部25をボルト7・ナット8を介して固定連結したのち、穿孔装置Bの駆動回転軸22の先端に取付けられているホールソー23を駆動回転させながら仕切弁Vを通して穿孔軸線方向(分岐軸芯Y方向)に沿って分岐管部4内に送り込むことにより、この分岐管部4内に臨む露出補強管部1Aの外周面に分岐口46を貫通形成する。
次に、図18(イ)に示すように、前記仕切弁Vの連結フランジ部19から連結筒26の連結フランジ部26Aを取り外したのち、この仕切弁Vの連結フランジ部19に、前記回収器Cの連結フランジ部30Aをボルト7・ナット8にて密封状態で固定連結する。
そして、分岐口46の輪郭形状で切断された内層のコンクリート管部3Bの一部が脱落しても、このコンクリート片等の作業廃棄物35の有無を、蓋体31に形成されている目視及び照明用の窓32を通して容易に目視確認することができるとともに、図18(ロ)に示すような回収器Cに装備した回収治具33の掻き寄せ具33Bにより、仕切弁Vを通して既設水道管3内及び分岐管部4内に残存する作業廃棄物35を回収器Cのポケット部36内に能率良く回収することができる。
作業廃棄物35の回収作業が終了したのち、仕切弁Vの連結フランジ部19から回収器Cの連結フランジ部30Aを取り外す。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第1実施形態では、前記分岐管継手Aを、分岐管部4とこれの導出口5を備えた分割型の継手本体6とに分離構成して、分岐管部4の基端を、露出補強管部1Aの分岐口形成箇所に溶接で密封固定したが、前記継手本体6を構成する割り継手体6A,6Bの一つに分岐管部4を一体成形してもよい。
(2)上述の第1実施形態では、前記継手本体6を構成する割り継手体6A,6Bの分割端面同士を溶接したが、割り継手体6A,6B同士を密封状態でフランジ接合してもよい。要するに、分岐管継手Aの継手本体6の内周面と露出補強管部1Aの外周面との間で、かつ、前記分岐管部4内に臨む部位を除く部位に、固化性の充填材を注入可能な密封空間Sを形成することができれば、如何なる構造に構成してもよい。
本発明の第1実施形態を示すコンクリート製既設水道管の一部切欠き斜視図 コンクリート製既設水道管の横断面図 分岐管継手の分解斜視図 コンクリート製既設水道管の分岐口形成工法示し、既設水道管の分岐口形成作業領域を剥離したときの側面図 分岐管部の接続箇所を示す側面図 補強管の露出補強管部に分岐管継手の分岐管部を溶接したときの断面正面図 補強管の露出補強管部と分岐管部との溶接箇所の水圧試験を示す断面正面図 補強管の露出補強管部に分岐管継手の継手本体を外装するときの断面正面図 仮締め固定された両割り継手体の分割端面同士を溶接したときの断面正面図 継手本体の管軸芯方向両側に押輪を装着するときの平面図 両割り継手体の導出口周縁と分岐管部の外周面とを溶接したときの断面正面図 両割り継手体の内周面と露出補強管部の外周面との間に形成される密封空間の水圧試験を示す断面正面図 両割り継手体の内周面と露出補強管部の外周面との間の密封空間にモルタルを充填するときの断面正面図 分岐管継手の分岐管部に仕切弁を取付けたときの一部断面正面図 仕切弁に穿孔装置を取付けたときの一部断面正面図 穿孔装置による穿孔時の一部断面正面図 穿孔終了時の一部断面正面図 (イ)は仕切弁に回収器を取付けたときの一部断面正面図 (ロ)は回収器に装備した回収治具の掻き寄せ具を示す平面図
符号の説明
A 分岐管継手
B 穿孔装置
C 回収器
S 密封空間
V 開閉弁(仕切弁)
W 分岐口形成作業領域
X 管軸芯
Y 分岐軸芯
1 補強管
1A 露出補強管部
3 既設管(既設水道管)
3A 表層コンクリート管部
4 分岐管部
5 導出口
6 継手本体
6A 割り継手体
6B 割り継手体
11 シール材
12 押輪
17 充填材(モルタル)
32 窓
33 回収治具
35 作業廃棄物
36 ポケット部
45 受け台
46 分岐口

Claims (5)

  1. 金属製補強管を層内に埋設してあるコンクリート製の既設管に分岐口を形成する工法であって、
    前記既設管の分岐口形成作業領域における補強管よりも表層のコンクリート管部を剥離し、補強管の露出補強管部に分岐管部を備えた分割型の分岐管継手を外套状態で固定し、この分岐管継手の継手本体の内周面と露出補強管部の外周面との間で、前記分岐管部内に臨む部位を除く部位を対外的に密封して、この密封空間内に固化性の充填材を注入するとともに、前記分岐管部に開閉弁を取付け、この開閉弁に脱着可能に取付けられる穿孔装置により、開閉弁を通して分岐管部内に臨む補強管の分岐口形成箇所に分岐口を形成したのち、前記穿孔装置を開閉弁から撤去することを特徴とするコンクリート製既設管の分岐口形成工法。
  2. 前記分岐管継手が、分岐管部とこれの導出口を備えた分割型の継手本体とに分離構成され、そのうち、分岐管部の基端を、露出補強管部の分岐口形成箇所に溶接で密封固定し、この分岐管部を導出口から外方に導出させた状態で分割型の継手本体を露出補強管部に外套固定したのち、継手本体の導出口周縁と分岐管部の外周面とを密封状態で溶接するとともに、前記継手本体の管軸芯方向両端部と露出補強管部の外周面との間をシール材で密封し、前記分岐管部内に臨む部位を除く分岐管継手の継手本体の内周面と露出補強管部の外周面との間に密封空間を形成してある請求項1記載のコンクリート製既設管の分岐口形成工法。
  3. 前記穿孔装置による穿孔作業後において、前記開閉弁に、窓及び外部から操作可能な回収治具を備えた回収器を取付け、開閉弁を通して補強管部内及び分岐管部内に残存する作業廃棄物を回収器内に回収することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコンクリート製既設管の分岐口形成工法。
  4. 前記回収器には、前記回収治具で回収される残存作業廃棄物を収納可能なポケット部が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート製既設管の分岐口形成工法。
  5. 前記分岐管部に取付けた開閉弁が対地支持用の受け台に載置固定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート製既設管の分岐口形成工法。

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