JP4558613B2 - 回路基板の設計支援装置、回路基板の設計方法、及びノイズ解析プログラム - Google Patents

回路基板の設計支援装置、回路基板の設計方法、及びノイズ解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器の回路基板の設計支援装置、回路基板の設計方法、及びノイズ解析プログラムに関する。
近年、携帯電話等の電子機器の多機能化や高速化に伴って、電子機器から放射される不要輻射ノイズが、他の電子機器の動作に影響を与えるなどの電磁波障害(EMI:Electro Magnetic Interference)をもたらすことから、不要輻射ノイズの大きさが法的に規制されている。
このため、電子機器メーカは、製品化にあたって、電子機器が外部に放射する不要輻射ノイズを測定し、規制値を満足するように不要輻射ノイズの発生を抑制するようなEMI対策を講じていた。
しかしながら、従来の不要輻射ノイズの測定は、電子機器から十分離れた位置で測定する遠方電磁界測定であったため、電子機器全体の不要輻射ノイズが規制値をクリアしているかどうかの検証が中心であった。
そのため、電子機器を構成する回路基板の電子部品や配線が設定された後に、不要輻射ノイズを測定してEMI対策を講ずるとなると、全ての電子部品の配置や配線をやり直すことになり、EMI対策に多大の時間と労力を費やしていた。
そこで、電子機器を構成する回路基板の近傍における電磁界の強度を測定することができれば、不要輻射ノイズの発生源を特定することが可能となり、これにより、EMI対策を効率的に行なうことができるようになる。特許文献1等に、このような近傍電磁界測定の方法が提案されている。
特開2000−206163号公報
近傍電磁界測定は、不要輻射ノイズの発生源を特定することができる点でEMI対策を効率的に行なう上で有効であるが、これはあくまで他の電子機器の動作に影響を与えるEMIに対してだけである。
一方、近年の携帯電話等の通信機能を有する電子機器においては、電子機器自身から発生するわずかな不要輻射ノイズを、高感度アンテナが拾い、電子機器自体の機能を阻害するという、これまでにないタイプのノイズ問題が顕在化している。
一般に、EMI対策として、電子機器の筐体や回路基板をシールドするのが有効であるが、最近の携帯電話では、回路基板の一部がアンテナを構成するものが登場し、その場合には、上記のようなタイプのノイズ問題に対しては、従来のシールドによる対策は全く無意味となる。
特に、携帯電話においては、通信機能に加え、カメラ機能や、動画の送受信機能等が搭載されるようになり、かかるノイズは、受信特性だけでなく、画像特性等にも新たな悪影響を与えることが懸念される。
然るに、従来の回路基板の設計支援装置、又は回路基板の設計方法において、電子機器自身から発生する不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する問題は全く考慮されていなかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、電子機器自身から発生する不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することによる電子機器の機能を阻害する要因を回避しつつ、電子部品や配線を効率的に設定することが可能な回路基板の設計支援装置及び回路基板の設計方法を提供することを目的とする。
本発明の回路基板の設計支援装置は、アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器の回路基板の設計支援装置であって、電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出するノイズ発生源抽出部と、抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性を入力するノイズ特性入力部と、ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を入力するノイズ減衰率入力部と、不要輻射ノイズのノイズ特性と、不要輻射ノイズの減衰率との相関値であって、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板に混入することにより前記電子機器の機能に影響を及ぼす度合いを表す相関値を算出する相関値算出部と、算出された相関値と、予め決められた許容値とを比較する比較部を備えたことを特徴とする。ここで、前記相関値は、前記不要輻射ノイズの発生源の位置(x、y、z)毎に求められる相関値Aであって、ノイズ特性をaとし、上記ノイズ減衰率をbとしたときに、
A(x、y、z)=ka +ma・b+nb
で表され、ここで、kは0又は定数であり、mは定数であり、nは0又は定数であることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、上記相関値算出部で算出された相関値と、予め決められた許容値との比較結果に基づき、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となる発生源を特定する阻害要因特定部をさらに備えている。
ある好適な実施形態において、上記阻害要因特定部は、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板の受信回路に混入することにより、該受信回路の受信特性を阻害する発生源を特定する。
上記アンテナの給電点は、アンテナと受信回路とのインピーダンスの整合点であることが好ましい。
ある好適な実施形態において、上記ノイズ特性は、不要輻射ノイズの放射スペクトラムである。
ある好適な実施形態において、上記アンテナは、回路基板の一部をアンテナとして使用している。
ある好適な実施形態において、上記阻害要因特定部で特定された発生源の部位における回路基板の構造を、相関値が、予め決められた許容値以下になるまで変更する構造変更部をさらに備えている。
ある好適な実施形態において、上記回路基板の構造変更は、電子部品の実装位置又は配線パターンの変更を含む。
ある好適な実施形態において、上記回路基板の設計データが入力された設計データ部と、 該設計データ部に入力された設計データに基づいて、不要輻射ノイズのノイズ特性をシミュレーションにより算出するノイズ特性算出部をさらに備えている。
ある好適な実施形態において、上記回路基板の設計データが入力された設計データ部と、 該設計データ部に入力された設計データに基づいて、不要輻射ノイズのアンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率をシミュレーションにより算出するノイズ減衰率算出部をさらに備えている。
ある好適な実施形態において、アンテナのアンテナ特性を入力するアンテナ特性入力部をさらに備え、上記相関値算出部は、不要輻射ノイズのノイズ特性、不要輻射ノイズの減衰率、及び前記アンテナ特性の相関値を算出する。
本発明の回路基板の設計方法は、アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器の回路基板について演算装置が設計を行う設計方法であって、前記演算装置が、電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出する第1のステップと、前記演算装置が、抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性を取得する第2のステップと、前記演算装置が、ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を取得する第3のステップと、前記演算装置が、不要輻射ノイズのノイズ特性と、不要輻射ノイズの減衰率との相関値であって、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板に混入することにより前記電子機器の機能に影響を及ぼす度合いを表す相関値を算出する第4のステップと、前記演算装置が、算出された相関値と、予め決められた許容値とを比較することにより、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となる発生源を特定する第5のステップを含むことを特徴とする。ここで、前記相関値は、前記不要輻射ノイズの発生源の位置(x、y、z)毎に求められる相関値Aであって、ノイズ特性をaとし、上記ノイズ減衰率をbとしたときに、
A(x、y、z)=ka +ma・b+nb
で表され、ここで、kは0又は定数であり、mは定数であり、nは0又は定数であることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、上記第5のステップは、前記演算装置が、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板の受信回路に混入することにより、該受信回路の受信特性を阻害する発生源を特定する。
ある好適な実施形態において、上記ノイズ特性は、不要輻射ノイズの放射スペクトラムである。
ある好適な実施形態において、前記演算装置が、上記特定された発生源の部位における回路基板の構造を、相関値が、予め決められた許容値以下になるまで変更する第6のステップをさらに含む。
ある好適な実施形態において、上記第6のステップは、前記演算装置が、電子部品の実装位置又は配線パターンを、相関値が、予め決められた許容値以下になるまで変更する。
本発明のノイズ解析プログラムは、アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器の不要輻射ノイズの解析を演算装置に実行させるためのプログラムであって、電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出する第1のステップと、抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性を取得する第2のステップと、ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を取得する第3のステップと、不要輻射ノイズのノイズ特性と、不要輻射ノイズの減衰率との相関値であって、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板に混入することにより前記電子機器の機能に影響を及ぼす度合いを表す相関値を算出する第4のステップと、算出された相関値と、予め決められた許容値とを比較することにより、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となる発生源を特定する第5のステップとを前記演算装置に実行させることを特徴とする。ここで、前記相関値は、前記不要輻射ノイズの発生源の位置(x、y、z)毎に求められる相関値Aであって、ノイズ特性をaとし、上記ノイズ減衰率をbとしたときに、
A(x、y、z)=ka +ma・b+nb
で表され、ここで、kは0又は定数であり、mは定数であり、nは0又は定数であることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、上記第5のステップは、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板の受信回路に混入することにより、該受信回路の受信特性を阻害する発生源を特定する。
ある好適な実施形態において、上記ノイズ特性は、不要輻射ノイズの放射スペクトラムである。
本発明によれば、不要輻射ノイズのノイズ特性と、当該不要輻射ノイズのアンテナ給電点に伝搬するまでのノイズ減衰率の相関値を算出することによって、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となる不要輻射ノイズの発生源を容易に特定することができる。これにより、回路基板の設計段階において、かかる不要輻射ノイズに対して効率的な対策を講じることができる。
図1は、携帯電話100の基本的な構成を示したブロック図である。高感度のアンテナ10に接続されたRF回路11及び復調回路12(受信回路)を中核とした通信機能に加え、液晶パネル(LCD)13及びLCDコントローラ14で構成される表示機能や、撮像素子(CCD)15及び画像信号処理回路16で構成されるカメラ機能が搭載されている。
なお、これらの回路を構成する電子部品は、回路基板上に実装され、各電子部品は回路基板に形成された配線パターンで接続されるが、これらの電子部品の配置や配線パターンの設計は、CAD装置を用いて行なうのが一般的である。
背景技術で述べたように、回路基板から放射される不要輻射ノイズとしては、携帯電話100の外に放射されるノイズ20の他に、アンテナ10が拾うノイズ21がある。このタイプのノイズ21は、携帯電話100の筐体をシールドしても遮蔽することはできず、アンテナ10を介してRF回路11に混入すると、受信特性を劣化させる要因となる。
本願発明者は、回路基板の設計段階において、電子機器の機能を阻害する要因となる不要輻射ノイズの発生源を容易に特定する方法について検討を重ねた結果、本発明を想到するに至った。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1における回路基板の設計支援装置200の基本的な構成を示したブロック図である。
図2に示した回路基板の設計支援装置200おいて、ノイズ発生源抽出部30で、アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出する。この不要輻射ノイズの発生源の抽出は、電子部品の配置や配線パターンが入力された回路基板の設計データ35に基づいて行なうことができる。
不要輻射ノイズの発生源になりやすい箇所は、経験的に知られており、回路であれば、パワースイッチ回路や高周波回路等が発生源になりやすく、また、配線レイアウトであれば、電力系ラインや高周波信号ライン等が発生源になりやすい。
ノイズ特性入力部31には、ノイズ発生源抽出部30で抽出したノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性が入力され、また、ノイズ減衰率入力部32には、ノイズ発生源抽出部30で抽出したノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率(アイソレーション)が入力される。
相関値算出部33では、ノイズ特性入力部31に入力された不要輻射ノイズのノイズ特性と、ノイズ減衰率入力部32に入力された不要輻射ノイズの減衰率の相関値が算出される。かかる相関値は、不要輻射ノイズの発生源から放射された不要輻射ノイズが、アンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能に影響を及ぼす度合いを表す値である。
ここで、相関値は、ノイズ特性とノイズ減衰率との相関性を含む計算式により、ノイズ発生源の位置ごとに求められる。例えば、ノイズ発生源の位置(x、y、z)における相関値A(x、y、z)は、下記の式(1)により求められる。
Figure 0004558613
k、m、nは定数;aはノイズ特性;bはノイズ減衰率
また、式を簡単にして、下記の式(2)により相関値Aを求めてもよい。
Figure 0004558613
k、m、nは定数;aはノイズ特性;bはノイズ減衰率
なお、k、m、nは、後述する許容値との関係を考慮し、状況に応じて適切な値を設定することが好ましい。
比較部34では、相関値算出部33で求めた相関値と、予め決められた許容値とを比較する。ここで、許容値としては、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能に影響を及ぼさない範囲の値を任意に設定することができる。例えば、W−CDMA方式の携帯電話において、送受信障害を起こさないための仕様として3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規格化された基準値を採用してもよい。
比較部34で比較した結果を、例えば、表示パネル等の表示部36に表示させることによって、ノイズ発生源抽出部30で抽出されたノイズ発生源における相関値が、許容値を超えているか否かを知ることができる。
許容値を超えている場合は、そのノイズ発生源から放射された不要輻射ノイズが、アンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能に悪影響を及ぼすことが予想されるので、そのノイズ発生源の部位における回路基板の構造、例えば、電子部品の実装位置や、配線パターン等の変更を行なう必要があると判断される。
次に、図3〜図5を参照しながら、ノイズ発生源における相関値Aを算出する例を説明する。
図3は、ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性として、スペクトラムアナライザで測定された放射スペクトラムを示した図である。
図4は、ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を示した図である。なお、減衰率の測定方法、及び、何故、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を測定するかについては後述する。
図5は、図3に示した不要輻射ノイズの放射スペクトラム(ノイズ特性)と、図4に示した不要輻射ノイズの減衰率の相関値を算出した結果を示した図で、図中のスペクトラムが算出された相関値を表す。
図5には、アンテナを介して送受信する電磁波がAの周波数帯域(中心周波数:1GHz)をもつ電子機器と、Bの周波数帯域(中心周波数:2GHz)をもつ電子機器について、それぞれの周波数帯域におけるレベルダイヤから計算されたC/N(キャリア対ノイズ比)と、計算された相関値(スペクトラム)との関係が示されている。
図5に示すように、Aの周波数帯域をもつ電子機器においては、相関値(スペクトラム)の大きさが、ノイズN1のレベルを超えているので、このノイズ発生源は、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能に阻害する要因となる発生源であると特定される。
一方、Bの周波数帯域をもつ電子機器においては、相関値(スペクトラム)の大きさが、ノイズN2のレベル以下であるので、このノイズ発生源は、電子機器の機能に阻害する要因となる発生源ではないと判断される。
ここで、不要輻射ノイズのノイズ特性として、図3では、不要輻射ノイズの放射スペクトラムを示したが、例えば、配線パターンがノイズ発生源として抽出されている場合には、配線を流れる電流の高周波成分を不要輻射ノイズのノイズ特性とすることもできる。
図6は、ノイズ発生源における配線パターンに流れる電流の高周波成分を示した図である。不要輻射ノイズのノイズ特性と減衰率の相関値は、図6に示した電流の高周波成分と、図4に示したノイズ減衰率に基づいて算出することができる。
また、不要輻射ノイズのノイズ特性は、図7に示したようなクロック波形(時間波形)から求めてもよい。すなわち、測定された波形データ(振幅、周波数、立上り)の高速フーリエ変換により得られるスペクトラムと、図4に示したノイズ減衰率に基づいて、相関値を算出することができる。
次に、不要輻射ノイズの減衰率を測定する方法について、図8を参照しながら説明する。図8に示すように、携帯電話(電子機器)100を構成する回路基板において抽出された不要輻射ノイズの発生源40から不要輻射ノイズ41がアンテナ10の給電点42を介して、RF回路(受信回路)11に混入した場合を考える。なお、アンテナ10の給電点42は、アンテナ10とRF回路11とのインピーダンス整合点である。
測定は、2ポート測定法により行い、ネットワークアナライザ(NA)43のポートを、不要輻射ノイズの発生源40と、アンテナ10の給電点42に接続することにより、発生源40から放射される不要輻射ノイズのアンテナ10の給電点42に伝搬するまでの減衰率を測定する。
なお、不要輻射ノイズの減衰率を求めるポイントをアンテナ10の給電点42(アンテナ10とRF回路11とのインピーダンス整合点)としたのは、以下のような理由による。
すなわち、レベルダイヤから計算されるC/N(キャリア対ノイズ比)は、アンテナ10の給電点42を基準に定められるため、C/Nと対比すべき相関値も、アンテナ10の給電点42をポイントに求めた不要輻射ノイズの減衰率に基づいて算出するのが最も適しているからである。
また、アンテナ10の給電点42は、RF回路(受信回路)11の入力点でもあり、この入力点における相関値を算出して、C/Nと対比すれば、最も効率的に電子機器の機能に阻害する要因となる発生源を特定することができるからである。
図9は、図2に示した回路基板の設計支援装置200において、電子機器の機能を阻害する要因となる不要輻射ノイズの発生源を特定して、より効率的な不要輻射ノイズ対策を講じることができるよう、阻害要因特定部50及び構造変更部51をさらに加えた構成を示した図である。
阻害要因特定部50では、相関値算出部33で算出された相関値と、予め決められた許容値との比較結果に基づき、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となるノイズ発生源を特定する。
構造変更部51では、阻害要因特定部50で特定されたノイズ発生源の部位における回路基板の構造を、相関値が、予め決められた許容値以下になるまで変更する。これにより、回路基板の設計段階において、電子機器自身から発生する不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することによる電子機器の機能を阻害する要因を回避することができる。
なお、回路基板の構造変更は、EMI低減として実行される種々の対策が含まれ、例えば、電子部品の実装位置の変更や、配線パターンのレイアウト変更等が含まれる。また、ノイズフィルタ等のEMI対策部品の挿入や、多層基板の場合には、各層間にシールド層を挿入する等の手段も含まれる。
図2に示した回路基板の設計支援装置200において、ノイズ特性入力部31、及びノイズ減衰率入力部32には、それぞれ、測定器で実測されたノイズ特性、及び減衰率が入力されるが、回路基板の設計データを用いて、シミュレーションによりノイズ特性、及び減衰率を算出することもできる。
図10は、そのように構成された回路基板の設計支援装置の構成の一部を示した図である。ノイズ発生源抽出部30で抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性、及び不要輻射ノイズのアンテナ給電点に伝搬するまでの減衰率を、ノイズ特性算出部52、及びノイズ減衰率算出部53で算出する。
ノイズ特性の算出は、例えば、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)を用いたシミュレーション解析により求めることができ、また、ノイズ減衰率の算出には、例えば、電磁界シミュレータを用いたシミュレーション解析により求めることができる。
ノイズ特性算出部52、及びノイズ減衰率算出部53で算出されたノイズ特性、及びノイズ減衰率は、ノイズ特性入力部31、及びノイズ減衰率入力部32に入力され、図2示した相関値算出部33で、ノイズ特性とノイズ減衰率の相関値が算出される。
なお、本実施の形態において、相関値算出部33では、ノイズ特性とノイズ減衰率の相関値が算出しているが、さらにアンテナ10のアンテナ特性(例えば、アンテナ利得、指向性等)を加えて、ノイズ特性、ノイズ減衰率、及びアンテナ特性の相関値を算出してもよい。この場合、回路基板の設計支援装置200は、アンテナ10のアンテナ特性を入力するアンテナ特性入力部をさらに含む。
本実施の形態によれば、不要輻射ノイズのノイズ特性と、当該不要輻射ノイズのアンテナ給電点に伝搬するまでのノイズ減衰率の相関値を算出することによって、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となる不要輻射ノイズの発生源を容易に特定することができる。これにより、回路基板の設計段階において、かかる不要輻射ノイズに対して効率的な対策を講じることができる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2における回路基板の設計方法の基本的なステップを示したフローチャートである。以下、図11を参照しながら説明する。
まず、電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出する(ステップS101)。不要輻射ノイズの発生源の抽出は、電子部品の配置や及び配線パターンが入力された回路基板の設計データ35に基づいて行なうことができる。
次に、抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性を取得するとともに(ステップS102)、ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を取得する(ステップS103)。
次に、ステップS102、S103で取得した不要輻射ノイズのノイズ特性と、不要輻射ノイズの減衰率の相関値を算出し(ステップS104)、算出された相関値と、予め決められた許容値とを比較する(ステップS105)。
相関値が許容値よりも大きい場合には、ステップS101で抽出された不要輻射ノイズが、電子機器のアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となる発生源と特定する(ステップS106)。
ノイズ発生源が、電子機器の機能を阻害する要因となる発生源と特定された場合、そのノイズ発生源の部位における回路基板の構造を変更する(ステップS107)。この回路基板の構造変更には、例えば、電子部品の実装位置の変更、配線パターンのレイアウト変更、ノイズフィルタ等のEMI対策部品の挿入、多層基板における各層間のシールド層の挿入等の手段が含まれる。
回路基板の構造変更が行なわれた場合、再び、ステップS102及びステップS103に戻り、ノイズ特性と不要輻射ノイズの減衰率の相関値が、予め決められた許容値以下になるまで、ステップS104からステップS107までのステップを繰り返す。
なお、上記ステップS101からステップS107は、電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの全ての発生源に対して実行される。
また、ステップS102で取得する不要輻射ノイズのノイズ特性は、放射スペクトラムの他、電流の高周波成分や、クロック波形(時間波形)で表されるデータでもよい。
また、アンテナの給電点は、アンテナとRF回路(受信回路)とのインピーダンス整合点であることが好ましい。
本実施の形態によれば、不要輻射ノイズのノイズ特性と、当該不要輻射ノイズのアンテナ給電点に伝搬するまでのノイズ減衰率の相関値を算出することによって、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となる不要輻射ノイズの発生源を容易に特定することができる。これにより、かかる不要輻射ノイズの対策を効率的に講じながら、回路基板の設計を行なうことができる。
なお、本発明の形態に係る回路基板の設計方法は、図11に示したフローチャートに基づく不要輻射ノイズの解析プログラムを実行することにより行なうことができる。
図12は、本発明に係る回路基板の設計支援装置200におけるハードウエア構成を表すブロック図である。本発明に係る回路基板の設計方法、及び不要輻射ノイズの解析プログラムは、本ハードウエア構成において実行することができる。
図12に示すように、設計支援装置200は、入力装置60、演算装置64、及び表示装置71を備えている。
入力装置60は、設計データ入力部61、ノイズ特性入力部62、及びノイズ減衰率入力部63を含む。設計データ入力部61は、CAD装置80と接続することにより、CAD装置80に保存されている回路基板特性情報81、回路部品配置情報82、配線パターン83又は基板情報84等から、必要な回路基板の設計データを取り込まれている。
ノイズ特性入力部62は、演算装置64に含まれるノイズ発生源抽出部65で抽出したノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性が入力され、ノイズ減衰率入力部63は、ノイズ発生源抽出部65で抽出したノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率が入力される。
演算装置64は、ノイズ発生源抽出部65、シミュレーション部66、相関値算出部67、比較部68、阻害要因特定部69、及び構造変更部70を含む。
シミュレーション部66は、設計データ入力部61に入力された回路基板の設計データを用いて、不要輻射ノイズのノイズ特性、及び減衰率を算出する。算出したデータは、ノイズ特性入力部62、及びノイズ減衰率入力部63に入力される。
相関値算出部67は、ノイズ特性入力部62に入力された不要輻射ノイズのノイズ特性と、ノイズ減衰率入力部63に入力された不要輻射ノイズの減衰率の相関値を算出し、比較部68において、相関値算出部67で求めた相関値と、予め決められた許容値とが比較される。
阻害要因特定部69は、相関値算出部67で算出された相関値と、予め決められた許容値との比較結果に基づき、不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することにより、電子機器の機能を阻害する要因となるノイズ発生源を特定する。
構造変更部70は、阻害要因特定部69で特定されたノイズ発生源の部位における回路基板の構造を、相関値が、予め決められた許容値以下になるまで変更する。
なお、設計支援装置200は、EWS(Engineering Work Station)又は、PC(Personal Computor)等の汎用装置、若しくは専用装置として構築することができる。
図13(a)、(b)は、本発明における回路基板の設計において、電子機器の機能を阻害する要因となる不要輻射ノイズの発生源を特定することによって、不要輻射ノイズの対策を講じた一例を示した図である。
図13(a)は、回路基板上に部品1および部品2が配置され、その間を接続する配線パターン92が、不要輻射ノイズの発生源として抽出された場合を示す。
ノイズ発生源である配線パターン92から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性と、当該不要輻射ノイズのアンテナ給電点(不図示)に伝搬するまでのノイズ減衰率の相関値が、予め決められた許容値を超えれば、このノイズ発生源は、電子機器の機能を阻害する要因となる不要輻射ノイズの発生源と特定される。
この場合、図13(b)に示すように、ノイズ発生源の部位における回路基板の構造を、相関値が、予め決められた許容値以下になるまで変更する。図13(b)に示した例では、配線パターン92のレイアウトが変更される共に、部品1の実装位置が変更されている。
このような回路基板の構造変更を実行することにより、不要輻射ノイズの対策を効率的に講じながら、回路基板の設計を行なうことができる。
図14(a)、(b)は、携帯電話100におけるアンテナ10と、RF回路(受信回路)11の構成を示した図である。図14(a)は、アンテナ10が、携帯電話100の筐体の外部に配置されているのに対し、図14(b)は、アンテナ10が、携帯電話100の筐体の内部(回路基板の一部)に構成されている。
本発明は、携帯電話(電子機器)自身から発生するわずかな不要輻射ノイズを、高感度アンテナが拾い、携帯電話自体の機能を阻害するという、これまでにないタイプのノイズ問題を解決するためになされたもので、特に、図14(b)に示すような、アンテナが携帯電話の筐体内部にある場合に有効である。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
本発明によれば、電子機器自身から発生する不要輻射ノイズがアンテナを介して回路基板に混入することによる電子機器の機能を阻害する要因を回避しつつ、電子部品や配線を効率的に設定することが可能な回路基板の設計支援装置及び回路基板の設計方法を提供することができる。
携帯電話の基本的な構成を示したブロック図 本発明の実施の形態1における回路基板の設計支援装置の基本的な構成を示したブロック図 ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの放射ペクトラムを示した図 ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を示した図 不要輻射ノイズの放射スペクトラムと不要輻射ノイズの減衰率の相関値を示した図 ノイズ発生源における配線パターンに流れる電流の高周波成分を示した図 不要輻射ノイズのノイズ特性としてのクロック波形(時間波形)を示した図 不要輻射ノイズの減衰率を測定する方法を示した図 本発明における回路基板の設計支援装置の構成を示したブロック図 本発明における回路基板の設計支援装置の構成の一部を示した図 本発明の実施の形態2における回路基板の設計方法の基本的なステップを示したフローチャート 本発明に係る回路基板の設計支援装置におけるハードウエア構成を表すブロック図 (a)及び(b)は、本発明における不要輻射ノイズの対策を講じた一例を示した図 (a)及び(b)は、携帯電話におけるアンテナとRF回路(受信回路)の構成を示した図
符号の説明
10 アンテナ
11 RF回路
20、21 不要輻射ノイズ
30 ノイズ発生源抽出部
31 ノイズ特性入力部
32 ノイズ減衰率入力部
33 相関値算出部
34 比較部
42 給電点
50 阻害要因特定部
51 構造変更部
52 ノイズ特性算出部
53 ノイズ減衰率算出部
60 入力装置
64 演算装置
71 表示装置
80 CAD装置
100 携帯電話
200 設計支援装置

Claims (22)

  1. アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器の回路基板の設計支援装置であって、
    前記電子機器に搭載された前記回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出するノイズ発生源抽出部と、
    前記抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性を入力するノイズ特性入力部と、
    前記ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、前記アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を入力するノイズ減衰率入力部と、
    前記不要輻射ノイズのノイズ特性と、前記不要輻射ノイズの減衰率との相関値であって、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板に混入することにより前記電子機器の機能に影響を及ぼす度合いを表す相関値を算出する相関値算出部と、
    前記算出された相関値と、予め決められた許容値とを比較する比較部
    を備えたことを特徴とする回路基板の設計支援装置。
  2. 前記相関値は、前記不要輻射ノイズの発生源の位置(x、y、z)毎に求められる相関値Aであって、ノイズ特性をaとし、上記ノイズ減衰率をbとしたときに、
    A(x、y、z)=ka +ma・b+nb
    で表され、ここで、kは0又は定数であり、mは定数であり、nは0又は定数であることを特徴とする請求項1記載の回路基板の設計支援装置。
  3. 前記相関値算出部で算出された相関値と、予め決められた許容値との比較結果に基づき、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して回路基板に混入することにより、前記電子機器の機能を阻害する要因となる発生源を特定する阻害要因特定部をさらに備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の回路基板の設計支援装置。
  4. 前記阻害要因特定部は、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板の受信回路に混入することにより、該受信回路の受信特性を阻害する発生源を特定することを特徴とする、請求項に記載の回路基板の設計支援装置。
  5. 前記アンテナの給電点は、前記アンテナと前記受信回路とのインピーダンスの整合点であることを特徴とする、請求項に記載の回路基板の設計支援装置。
  6. 前記ノイズ特性は、前記不要輻射ノイズの放射スペクトラムであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の回路基板の設計支援装置。
  7. 前記アンテナは、前記回路基板の一部をアンテナとして使用していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の回路基板の設計支援装置。
  8. 前記阻害要因特定部で特定された発生源の部位における回路基板の構造を、前記相関値が、前記予め決められた許容値以下になるまで変更する構造変更部をさらに備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の回路基板の設計支援装置。
  9. 前記回路基板の構造変更は、電子部品の実装位置又は配線パターンの変更を含むことを特徴とする、請求項に記載の回路基板の設計支援装置。
  10. 前記回路基板の設計データが入力された設計データ部と、
    該設計データ部に入力された設計データに基づいて、前記不要輻射ノイズのノイズ特性をシミュレーションにより算出するノイズ特性算出部
    をさらに備えたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の回路基板の設計支援装置。
  11. 前記回路基板の設計データが入力された設計データ部と、
    該設計データ部に入力された設計データに基づいて、前記不要輻射ノイズの前記アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率をシミュレーションにより算出するノイズ減衰率算出部
    をさらに備えたことを特徴とする、請求項1又は2に記載の回路基板の設計支援装置。
  12. 前記アンテナのアンテナ特性を入力するアンテナ特性入力部をさらに備え、
    前記相関値算出部は、前記不要輻射ノイズのノイズ特性、前記不要輻射ノイズの減衰率、及び前記アンテナ特性の相関値を算出することを特徴とする、請求項1又は2に記載の回路基板の設計支援装置。
  13. アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器の回路基板について演算装置が設計を行う設計方法であって、
    前記演算装置が、前記電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出する第1のステップと、
    前記演算装置が、前記抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性を取得する第2のステップと、
    前記演算装置が、前記ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、前記アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を取得する第3のステップと、
    前記演算装置が、前記不要輻射ノイズのノイズ特性と、前記不要輻射ノイズの減衰率との相関値であって、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板に混入することにより前記電子機器の機能に影響を及ぼす度合いを表す相関値を算出する第4のステップと、
    前記演算装置が、前記算出された相関値と、予め決められた許容値とを比較することにより、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して回路基板に混入することにより、前記電子機器の機能を阻害する要因となる発生源を特定する第5のステップ
    とを含むことを特徴とする回路基板の設計方法。
  14. 前記相関値は、前記不要輻射ノイズの発生源の位置(x、y、z)毎に求められる相関値Aであって、ノイズ特性をaとし、上記ノイズ減衰率をbとしたときに、
    A(x、y、z)=ka +ma・b+nb
    で表され、ここで、kは0又は定数であり、mは定数であり、nは0又は定数であることを特徴とする請求項13記載の回路基板の設計方法。
  15. 前記第5のステップは、前記演算装置が、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板の受信回路に混入することにより、該受信回路の受信特性を阻害する発生源を特定することを特徴とする、請求項13又は14に記載の回路基板の設計方法。
  16. 前記ノイズ特性は、前記不要輻射ノイズの放射スペクトラムであることを特徴とする、請求項13又は14に記載の回路基板の設計方法。
  17. 前記演算装置が、前記特定された発生源の部位における回路基板の構造を、前記相関値が、前記予め決められた許容値以下になるまで変更する第6のステップをさらに含むことを特徴とする、請求項13又は14に記載の回路基板の設計方法。
  18. 前記第6のステップは、前記演算装置が、電子部品の実装位置又は配線パターンを、前記相関値が、前記予め決められた許容値以下になるまで変更することを特徴とする、請求項1に記載の回路基板の設計方法。
  19. アンテナを介して電磁波の送受信を行なう電子機器の不要輻射ノイズの解析を演算装置に実行させるためのノイズ解析プログラムであって、
    前記電子機器に搭載された回路基板から発生する不要輻射ノイズの発生源を抽出する第1のステップと、
    前記抽出されたノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズのノイズ特性を取得する第2のステップと、
    前記ノイズ発生源から放射される不要輻射ノイズの、前記アンテナの給電点に伝搬するまでの減衰率を取得する第3のステップと、
    前記不要輻射ノイズのノイズ特性と、前記不要輻射ノイズの減衰率との相関値であって、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板に混入することにより前記電子機器の機能に影響を及ぼす度合いを表す相関値を算出する第4のステップと、
    前記算出された相関値と、予め決められた許容値とを比較することにより、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して回路基板に混入することにより、前記電子機器の機能を阻害する要因となる発生源を特定する第5のステップ
    とを前記演算装置に実行させるためのノイズ解析プログラム。
  20. 前記相関値は、前記不要輻射ノイズの発生源の位置(x、y、z)毎に求められる相関値Aであって、ノイズ特性をaとし、上記ノイズ減衰率をbとしたときに、
    A(x、y、z)=ka +ma・b+nb
    で表され、ここで、kは0又は定数であり、mは定数であり、nは0又は定数であることを特徴とする請求項19記載のノイズ解析プログラム。
  21. 記第5のステップは、前記不要輻射ノイズが前記アンテナを介して前記回路基板の受信回路に混入することにより、該受信回路の受信特性を阻害する発生源を特定することを特徴とする、請求項19又は20に記載のノイズ解析プログラム。
  22. 前記ノイズ特性は、前記不要輻射ノイズの放射スペクトラムであることを特徴とする、請求項19又は20に記載のノイズ解析プログラム。
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