JP2003302433A - ノイズ源推定装置およびノイズ源推定方法 - Google Patents

ノイズ源推定装置およびノイズ源推定方法

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JP2003302433A JP2002108772A JP2002108772A JP2003302433A JP 2003302433 A JP2003302433 A JP 2003302433A JP 2002108772 A JP2002108772 A JP 2002108772A JP 2002108772 A JP2002108772 A JP 2002108772A JP 2003302433 A JP2003302433 A JP 2003302433A
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JP2002108772A
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Takeshi Nakayama
武司 中山
Shinichi Tanimoto
真一 谷本
Eiji Takahashi
英治 高橋
Yukihiro Fukumoto
幸弘 福本
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路基板のどの部材がノイズ源であるかを推
定するノイズ源推定装置を提供すること 【解決手段】 本ノイズ源推定装置は、設計情報入力部
と電磁波情報入力部と推定部とを備えたことを特徴とす
る。設計情報入力部は、回路基板の設計情報を入力す
る。電磁波情報入力部は、回路基板から放射または伝導
される電磁波の測定情報を入力する。推定部は、上記設
計情報と上記電磁波情報とに基づいて、当該回路基板の
どの部材がノイズ源であるかを推定する。このように、
本発明によれば、被測定物である回路基板の設計情報に
基づいて、回路基板のどの部材がノイズ源であるかを推
定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板のどの部
材がノイズ源であるかを推定するノイズ源推定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル回路では、そのスイッチング
動作によって必然的に電磁妨害(EMI:Electro Magneti
c Interference)が発生する。この電磁妨害は他の機器
に影響を与えるため、米国ではFCC(Federal Commun
ications Commission)などによって規制されており、
また、日本ではVCCI(Voluntary Control Council
for Interference by Data Processing Equipment and
Electronic Office Machines)によって規制されてい
る。現在では、この規制をクリアしない製品は出荷する
ことができない。
【0003】このようなことから、製品を出荷する前
に、その回路基板から放射される電磁界(ノイズ)を測
定しておく必要がある。このノイズ測定装置としては、
高さ1m程度のターンテーブル上に被測定物である回路
基板を置き、その遠方電磁界のスペクトラムまたは放射
パターンを測定する遠方電磁界測定装置や、被測定物で
ある回路基板に沿って近傍磁界プローブを移動させるこ
とで当該被測定物の近傍電磁界を測定する近傍電磁界測
定装置がよく知られている。これらノイズ測定装置を用
いれば、回路基板のどの部分がノイズ源であるかを大ま
かに知ることができる。
【0004】EMI(Electro Magnetic Interferenc
e)対策を根本的に行うためには、回路基板のレイアウ
トから見直さなければならない。しかしながら、現実に
は開発の期間(納期)等の制約もあるので、回路基板の
どの部分がノイズ源であるかを大まかに知ることができ
たら、その部分にEMI対策部品(例えばフェライトビ
ーズや3端子コンデンサなど)を追加する程度の対策し
か施さないのが通常である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のノイズ測定
装置を用いれば、回路基板のどの部分がノイズ源である
かを大まかに知ることはできるものの、回路基板のどの
部材がノイズ源であるかまで知ることはできない。した
がって、従来は、迅速にEMI対策を施すことができな
かった。
【0006】本発明は、上記従来の事情に基づいて提案
されたものであって、回路基板のどの部材がノイズ源で
あるかを推定するノイズ源推定装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下に説明する設計情報入力部と電磁波
情報入力部と推定部とを備えたことを特徴とする。
【0008】すなわち、設計情報入力部は、回路基板の
設計情報を入力する。また、電磁波情報入力部は、回路
基板から放射または伝導される電磁波の測定情報を入力
する。さらに、推定部は、上記設計情報と上記電磁波情
報とに基づいて、当該回路基板のどの部材がノイズ源で
あるかを推定する。
【0009】以上のように、本発明によれば、被測定物
である回路基板の設計情報に基づいて、回路基板のどの
部材がノイズ源であるかを推定することができるので、
迅速にEMI対策を施すことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にしたがって詳細に説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明を適用したノイズ源推
定装置のブロック図である。このノイズ源推定装置はコ
ンピュータによって具現化することができ、図2に示す
ように、スペクトラム・アナライザなどのノイズ測定装
置Cと接続されている。このスペクトラム・アナライザ
は、バイコニカルアンテナやログペリアンテナなどのア
ンテナB1を介して被測定物A(回路基板)の遠方電磁
界のスペクトラムや放射パターンを測定する。
【0011】以下、本ノイズ源推定装置Dの構成を動作
とともに説明する。
【0012】まず、被測定物Aの設計情報を情報入力部
102から入力して記憶部190に記憶する(図15、
ステップ999)。この設計情報は、例えばCAD(Co
mputer Aided Design)装置によって作成された情報で
あり、基板構成テーブルT1・層間テーブルT2・部品
テーブルT3・端子テーブルT4・配置テーブルT5・
ネットテーブルT6・配線テーブルT7に書き込まれ
る。
【0013】上記基板構成テーブルT1は、図3に示す
ように、回路基板を構成する各「層名」フィールドと、
これら各層に流れる「信号種類」フィールドとを備えて
いる。また、上記層間テーブルT2は、図4に示すよう
に、回路基板における「層間の厚さ」フィールドを備え
ている。これらテーブルT1・T2に書き込まれる情報
は、基板外形(図外)の情報とともに当該ノイズ源推定
装置Dへ入力される。ここでは、4層のプリント配線基
板を設計対象とした場合を想定し、また、第1層と第4
層とが信号線用、第2層が0Vのグランド用、第3層が
5Vの電源用である場合を例示している。
【0014】上記部品テーブルT3は、図5に示すよう
に、回路基板に含まれる部品ごとに、その「部品番号」
「部品名」「端子数」「形状」「長さ」「幅」の各フィ
ールドを備えている。この「形状」フィールドに例示し
た「SOP」はSmall Outline Packageの略語である。
【0015】上記端子テーブルT4は、図6に示すよう
に、回路基板に含まれる部品ごとに、その「端子番号」
「属性」「立ち上り時間」「立ち下り時間」の各フィー
ルドを備えている。この「属性」フィールドに例示した
「IN」は、当該端子が入力端子であることを示し、一
方「OUT」は、当該端子が出力端子であることを示し
ている。
【0016】上記配置テーブルT5は、図7に示すよう
に、回路基板に配置された部品ごとに、その配置位置を
示す「座標」フィールド、「配置角度」フィールド、及
び「配置面」フィールドを備えている。設計段階におい
て回路基板に部品を配置する手法は、例えば手動配置な
ど一般的な手法でよい。
【0017】上記ネットテーブルT6は、図8に示すよ
うに、回路基板に含まれる一連の信号線(以下「ネッ
ト」という)ごとに、その名称を示す「ネット名」フィ
ールド、当該ネットに接続される端子の名称を示す「接
続端子名」フィールド、当該ネットを流れる信号の「周
波数」フィールド、及び「電位」フィールドを備えてい
る。ここでは、「net2」という名称のネットは33
MHzの信号線であり、「net100」という名称の
ネットは0Vのグランドであり、「net200」とい
う名称のネットは5Vの電源である場合を例示してい
る。
【0018】上記配線テーブルT7は、図9に示すよう
に、上記ネットごとに、その「種類」フィールドと、当
該ネットの箔やプレーンの構成座標を示す「構成座標」
フィールドとを備えている。ここでいうプレーンとは、
グランドプレーンや電源プレーンなどのことである。ま
た、ネットの箔やプレーンの構成座標とは、ネットの箔
やプレーンを構成する点(例えば、ネットの箔を線分で
表すことができる場合は当該線分の両端点)の座標のこ
とである。
【0019】さて、このように被測定物Aの設計情報が
記憶部190に記憶されると、ノイズ測定装置Cによっ
て測定された被測定物Aの遠方電磁界の電磁波情報を情
報入力部102から入力して記憶部190に記憶する
(図15、ステップ1000)。この電磁波情報は、被
測定物Aの遠方電磁界のスペクトラム情報と、被測定物
Aの遠方電磁界の放射パターン情報とからなる。このス
ペクトラム情報はスペクトラムテーブルT8に書き込ま
れ、一方、放射パターン情報は放射パターンテーブルT
9に書き込まれる。
【0020】上記スペクトラムテーブルT8は、図10
に示すように、周波数ごとに、被測定物Aが動作しない
状態で測定したときの電界強度(あるいは磁界強度)を
示す「ノイズフロア」フィールドと、被測定物Aを動作
させた状態で測定したときの電界強度(あるいは磁界強
度)を示す「ノイズ量」フィールドとを備えている。こ
のノイズフロアは外来ノイズであるため、上記ノイズ量
からノイズフロアを差し引くことで、被測定物Aのみか
ら放射されるノイズ量を得ることができる。
【0021】図10のスペクトラムテーブルT8に書き
込まれた「周波数」と「ノイズ量」との関係を図11に
示す。また、図10のスペクトラムテーブルT8に書き
込まれた「周波数」と「ノイズフロア」との関係を図1
2に示す。この図11及び図12に示されるグラフは、
必要に応じてディスプレイ等の出力部191に出力する
ことができる。
【0022】上記放射パターンテーブルT9は、図13
に示すように、被測定物AがアンテナB1となす角度を
変化させながら測定したときの電界強度(あるいは磁界
強度)を周波数ごとに表したテーブルである。この放射
パターンテーブルT9も、被測定物Aが動作しない状態
で測定したときの電界強度(あるいは磁界強度)を示す
「ノイズフロア」フィールドと、被測定物Aを動作させ
た状態で測定したときの電界強度(あるいは磁界強度)
を示す「ノイズ量」フィールドとを備えている。この場
合も、上記ノイズ量からノイズフロアを差し引くこと
で、被測定物Aのみから放射されるノイズ量を得ること
ができるのはいうまでもない。
【0023】このように放射パターンを測定しておく
と、被測定物AがアンテナB1となす角度ごとの電界強
度がわかるので、ノイズ源を推測するうえで役立つ(後
述する)。なお、図13では、周波数が30MHzであ
る場合の放射パターンのみを例示しているが、どの周波
数について放射パターンを測定するかはユーザが指定で
きる。
【0024】図13の放射パターンテーブルT9に書き
込まれた「角度」と「ノイズ量とノイズフロアとの差」
との関係を図14に示す。ここでは、被測定物Aがアン
テナB1となす角度が0degと180degのとき
は、当該被測定物Aからノイズが放射されていない様子
を例示している。この図14に示される内容も、必要に
応じてディスプレイ等の出力部191に出力することが
できる。
【0025】さて、このようにノイズ測定装置Cによっ
て測定された電磁波情報が記憶部190に記憶される
と、ユーザは、キーボードやマウスなどのコマンド入力
部101を用いてコマンドを入力する。コマンドには、
電磁波情報読み取りコマンド・ノイズ解析コマンド・ノ
イズ源推定コマンドなどの種別があるが、ここではノイ
ズ源推定コマンドが入力されたものと仮定する。このよ
うにコマンドが入力されると、コマンド解析部103
は、当該コマンドの種別を解析し、ノイズ源推定コマン
ドが入力されたことを認識すると分離部104を呼び出
す。
【0026】これによって、分離部104は、記憶部1
90に記憶されているスペクトラムテーブルT8を参照
する。そして、ノイズ量からノイズフロアを差し引いた
値が例えば3dB以上など所定値以上を示したときの周
波数を特定し、そのスペクトラムテーブルT8の判定欄
にフラグを立てる(図10に示す「○」印はフラグが立
っていることを表し、一方「×」印はフラグが立ってい
ないことを表している。図13でも同じ)。
【0027】また、分離部104は、記憶部190に記
憶されている放射パターンテーブルT9を参照する。そ
して、ノイズ量からノイズフロアを差し引いた値が例え
ば3dB以上など所定値以上を示したときの周波数を特
定し、その放射パターンテーブルT9の判定欄にフラグ
を立てる(図15、ステップ1001)。
【0028】ここではノイズ量とノイズフロアとの差を
とることとしているが、ノイズ量の基準値はノイズフロ
アに限定されるものではない。例えば、ノイズフロアに
代えて、VCCIやFCCなどのEMI規格によって規
定されている値をノイズ量の基準値として用いてもよ
い。
【0029】次に、算出部105は、スペクトラムテー
ブルT8や放射パターンテーブルT9の判定欄にフラグ
が立てられたレコードを特定し、そのレコードの「周波
数」フィールドに書き込まれている周波数ごとに後述す
る周波数誤差を算出する(図15、ステップ100
2)。このように算出部105が周波数誤差を算出する
のではなく、ユーザが周波数誤差を直接入力するように
してもよいし、あるいは、あらかじめ設定された定数を
周波数誤差として用いるようにしてもよい。
【0030】次に、検索部106は、スペクトラムテー
ブルT8または放射パターンテーブルT9を参照する。
そして、判定欄にフラグが立っているレコードの「周波
数」フィールドに書き込まれている各周波数について、
その高調波成分にノイズ成分が存在するかどうか、つま
り、その高調波にあたる周波数の判定欄にフラグが立っ
ているかどうかを調べる(図15、ステップ100
3)。
【0031】例えば、周波数フィールドに30MHzを
意味する情報が書き込まれているレコード(以下、単に
“周波数「30MHz」”という)の判定欄にフラグが
立っている場合、この30MHzの高調波にあたる周波
数は、60MHz、90MHz、120MHz・・・で
ある。そこで、1GHzなど所定周波数になるまで高調
波成分を検索し、これら高調波にあたる周波数「60M
Hz」「90MHz」「120MHz」・・・「990
MHz」の判定欄にフラグが立っているかどうかを調べ
る。
【0032】このように高調波成分を検索する際、所定
幅の周波数誤差を考慮するのが好ましい。例えば、高調
波にあたる周波数が60MHzである場合は、60MH
z×0.01を演算することによって0.6MHzを周
波数誤差とする。そして、この0.6MHzの周波数誤
差を考慮して、周波数「59.4MHz」〜「60.6
MHz」の判定欄にフラグが立っているかどうかを調べ
る。
【0033】このように周波数誤差を算出する際に用い
る係数は0.01に限定されるものではない。すなわ
ち、高調波にあたる周波数(60MHz、90MHz、
120MHz・・・)ごとに上記係数を変更するように
してもよい。
【0034】ここで、取得部107は、記憶部190に
記憶されているネットテーブルT6から、当該被測定物
A内で使用されている周波数情報を取得する(図15、
ステップ1004)。また、記憶部190に記憶されて
いる基板構成テーブルT1・層間テーブルT2・部品テ
ーブルT3・端子テーブルT4・配置テーブルT5・配
線テーブルT7から、当該被測定物Aの部材情報を取得
する(図15、ステップ1005)。さらに、記憶部1
90に記憶されているスペクトラムテーブルT8または
放射パターンテーブルT9から、当該被測定物Aの電磁
波情報を取得する(図15、ステップ1006)。
【0035】これによって、パターン解析部110は、
上記取得部107が取得した部材情報などに基づいて、
当該被測定物Aの部材ごとに、そのスペクトラム・放射
パターンの一方または両方を解析する(図15、ステッ
プ1007)。このスペクトラムや放射パターンの解析
方法には簡易な解析方法を用いてもよいし、モーメント
法やFDTD(Finite Difference Time Domain)法な
ど詳細な解析方法を用いてもよい。これら解析技術は公
知の技術であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
【0036】これによって、推定部111は、上記検索
部106によって検索されたノイズ成分、上記取得部1
07によって取得された周波数情報・部材情報・電磁波
情報、上記パターン解析部110によって解析された結
果などに基づいて、当該回路基板のどの部材がノイズ源
であるかを推定する(図15、ステップ1008)。
【0037】すなわち、図15のステップ1003でノ
イズ成分が存在することが判明した場合は、このノイズ
成分の周波数をノイズ源の周波数であると推定すること
ができる。例えば、図16に示すように、複数のドライ
バD1〜D7とレシーバR1〜R7が配置された回路基
板の遠方電磁界を測定したところ、その電磁界強度が最
高値を示したときの周波数が380MHzであったもの
と仮定する。この場合は、10MHzや20MHzの高
調波成分に380MHzがあることから、周波数情報が
10MHzである部材(例えばドライバD1)と、周波
数情報が20MHzである部材(例えばドライバD4)
とがノイズ源であると推定することができる。
【0038】あるいは、上記取得部107によって取得
された放射パターン情報と、上記パターン解析部110
によって解析された結果とを比較するようにしてもよ
い。この場合は、放射パターンの解析結果と類似する放
射パターン情報を持つ部材がノイズ源であると推定する
ことができる。
【0039】ノイズ源が推定できたら、その推定結果
は、ディスプレイ等の出力部191へ出力される。この
出力形態は、図示はしないが、ユーザが視覚的に回路基
板のどの部材がノイズ源であるかを即座に判断できる形
態としておく。
【0040】複数のノイズ源がみつかった場合は、その
全てをノイズ源の候補として出力してもよい。あるい
は、スペクトラム・放射パターンの一方または両方の解
析結果に基づいてノイズ量の大きな順にソートし、その
上位のみをノイズ源の候補として出力してもよい。さら
には、部材に流れる信号の電源電圧の高い順にソート
し、その上位のみをノイズ源の候補として出力してもよ
い。
【0041】以上のように、本発明によれば、被測定物
Aである回路基板の設計情報に基づいて、回路基板のど
の部材がノイズ源であるかを推定することができるの
で、迅速にEMI対策を施すことができる。この効果
は、回路基板が高密度化するほど顕著となるのはいうま
でもない。
【0042】なお、上記の説明では、60MHz、90
MHz、120MHz・・・990MHzというよう
に、所定周波数になるまで高調波成分を検索することと
しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0043】すなわち、ノイズは、部材に流れる信号の
基本周波数の高調波成分に現れる特性があるが、その放
射量は、周波数が上がるにつれて小さくなり、上記基本
周波数の約10倍から15倍で無視できる程度になる。
つまり、上記基本周波数が約5MHz以下の部材は、通
常、EMI規制にかかる周波数域では無視できる程度の
弱い電磁波しか放射しない。そこで、上記基本周波数が
所定値(例えば5MHz)以上の部材のみをノイズ源の
候補とするようにしてもよい。
【0044】また、ノイズの放射量は、上記基本周波数
の他、当該部材に流れる信号の立ち上り時間あるいは立
ち下り時間にも依存する。すなわち、基本周波数の低い
信号でも、その立ち上り時間あるいは立ち下り時間が短
いと、高い周波数まで強い電磁波が放射されることにな
る。そこで、上記立ち上り時間が所定値(例えば5n
s)以下の部材や、上記立ち下り時間が所定値(例えば
5ns)以下の部材のみをノイズ源の候補とするように
してもよい。
【0045】さらに、複数のノイズ成分がノイズ源の候
補として挙がった場合(例えば、10MHz、15MH
z、20MHz、30MHz、40MHz、45MHz
のノイズ成分が測定された場合)、これらノイズ成分の
周波数が、上記ネットテーブルT6の「周波数」フィー
ルドに書き込まれていないときがある。このときは、低
い周波数の高調波にあたる周波数(例えば、10MHz
の高調波にあたる周波数20MHz、30MHz、40
MHz)は、ノイズ源の候補から除外する、あるいは、
ノイズ源の候補としての優先順位を下げるようにしても
よい。また、ノイズ源の候補が複数ある場合は、周波数
が高いノイズ源の候補の優先順位を上げるようにしても
よい。
【0046】加えて、電源やグランドは、運用上、ノイ
ズ源の候補から除外するのが通常であるが、この電源や
グランドをノイズ源の候補としても差し支えない。すな
わち、電源やグランドに当該基板上のあらゆる信号が流
れるものと仮定して、これら信号の各周波数を、上記ネ
ットテーブルT6における電源やグランドの「周波数」
フィールドに書き込んでおく。このようにすれば、電源
やグランドをノイズ源の候補とすることができる。 (実施の形態2)本実施の形態におけるノイズ源推定装
置Dは、図17に示すように、近傍電磁界測定装置B2
を介して被測定物Aの近傍電磁界を測定するスペクトラ
ム・アナライザなどのノイズ測定装置Cと接続されてい
る。すなわち、本実施の形態では、被測定物Aの遠方電
磁界に代えて近傍電磁界を測定することとした。
【0047】したがって、上記実施の形態1では、ノイ
ズ測定装置Cからの電磁波情報はスペクトラムテーブル
T8や放射パターンテーブルT9に書き込まれるのに対
し、本実施の形態では、ノイズ測定装置Cからの電磁波
情報は近傍電磁界テーブルT10に書き込まれる。
【0048】上記近傍電磁界テーブルT10は、図18
に示すように、「周波数」「X座標」「Y座標」ごと
に、被測定物Aが動作しない状態で測定したときの電界
強度(あるいは磁界強度)を示す「ノイズフロア」フィ
ールドと、被測定物Aを動作させた状態で測定したとき
の電界強度(あるいは磁界強度)を示す「ノイズ量」フ
ィールドとを備えている。この場合も、上記ノイズ量か
らノイズフロアを差し引くことで、被測定物Aのみから
放射されるノイズ量を得ることができるのはいうまでも
ない。
【0049】図18の近傍電磁界テーブルT10におけ
るノイズ量の分布を図19に、またノイズフロアの分布
を図20に示す。これらの図に描かれたセグメントSの
濃淡は、その領域で測定されたノイズ量あるいはノイズ
フロアの高低を表している。この図19及び図20に示
される内容は、必要に応じてディスプレイ等の出力部1
91に出力することができる。
【0050】このように電磁波情報が記憶部190に記
憶された後、取得部107が当該被測定物Aの部材情報
を取得するまで(図21、ステップ999〜1005)
は上記実施の形態1(図15、ステップ999〜100
5)と同じであるため詳しい説明を省略することとし、
以下、図21のステップ2006以降について説明す
る。
【0051】すなわち、取得部107は、記憶部190
に記憶されている近傍電磁界テーブルT10から、当該
被測定物Aの電磁波情報を取得する(図21、ステップ
2006)。
【0052】これによって、推定部122は、上記取得
部107によって取得された近傍電磁界の電磁波情報と
部材情報とを比較し、この近傍電磁界の分布に対応する
位置に配置された部材をノイズ源であると推定する(図
21、ステップ2007)。例えば、図19及び図20
に示すように、当該回路基板の中央部に矩形の近傍電磁
界の分布があらわれた場合は、それに対応する位置に配
置された矩形の部材がノイズ源であると推測することが
できる。
【0053】以上のように、本実施の形態によっても、
被測定物Aである回路基板の設計情報に基づいて、回路
基板のどの部材がノイズ源であるかを推定することがで
きる。これによって、実施の形態1と同様、迅速にEM
I対策を施すことができることになるのはいうまでもな
い。
【0054】なお、上記実施の形態1では遠方電磁界測
定(特に遠方電界測定)を例示し、上記実施の形態2で
は近傍電磁界測定(特に近傍電界測定)を例示して説明
したが、本発明で採用する測定方法はこれに限定される
ものではない。すなわち、本発明で採用する測定方法
は、放射性ノイズを測定する遠方電界測定・遠方磁界測
定・近傍電界測定・近傍磁界測定のいずれでもよく、ま
た、伝導性ノイズを測定する伝導性ノイズ測定でもよ
く、さらには、これら測定方法を組み合わせてもよい。
【0055】以下、複数の測定方法を組み合わせた場合
の一例として、実施の形態1で説明した遠方電磁界測定
と、実施の形態2で説明した近傍電磁界測定とを組み合
わせた場合について説明する。
【0056】まず、図22(A)に示すように、複数の
ドライバD1〜D5とレシーバR1〜R5が配置された
回路基板を測定したところ、その電磁界強度が最高値を
示したときの周波数が380MHzであったものと仮定
する。この場合は、上記実施の形態1で説明したよう
に、周波数情報が10MHzである部材(例えばドライ
バD5)と、周波数情報が20MHzである部材(例え
ばドライバD2)とがノイズ源であると推定することが
できる。
【0057】一方、上記回路基板の近傍電磁界を測定し
たところ、図22(B)に示すように、その電磁界強度
の分布がL字状にあらわれた場合は、それに対応する位
置に配置されているドライバD1〜D4のいずれかがノ
イズ源であると推定することができる。したがって、こ
の推定結果と上記した推定結果とをあわせて考えると、
ドライバD2とD5のうちドライバD2のみがノイズ源
の候補であることがわかる。このように複数の測定方法
を組み合わせれば、単数の測定方法しか採用しない場合
に比べ、ノイズ源の推定精度を上げることができる。
【0058】また、上記の説明では、スペクトラム・ア
ナライザなどのノイズ測定装置Cをノイズ源推定装置D
と接続しておくこととしているが、本発明はこれに限定
されるものではない。すなわち、ノイズ測定装置Cから
の電磁波情報をフロッピー(登録商標)ディスクやネッ
トワークなどを介してノイズ源推定装置Dに入力するよ
うにしても、あるいは、ノイズ測定装置Cによって測定
された結果をユーザがコマンド入力部101から入力す
るようにしても、上記と同様の効果が得られる。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明では、被測定物で
ある回路基板の設計情報に基づいて、回路基板のどの部
材がノイズ源であるかを推定することができるので、迅
速にEMI対策を施すことができる。この効果は、回路
基板が高密度化するほど顕著となるのはいうまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したノイズ源推定装置の概略ブロ
ック図
【図2】実施の形態1におけるノイズ源推定装置の設置
環境を示す図
【図3】基板構成テーブルの内部構成例を示す図
【図4】層間テーブルの内部構成例を示す図
【図5】部品テーブルの内部構成例を示す図
【図6】端子テーブルの内部構成例を示す図
【図7】配置テーブルの内部構成例を示す図
【図8】ネットテーブルの内部構成例を示す図
【図9】配線テーブルの内部構成例を示す図
【図10】スペクトラムテーブルの内部構成例を示す図
【図11】遠方電磁界強度(ノイズ量)を示す図
【図12】遠方電磁界強度(ノイズフロア)を示す図
【図13】放射パターンテーブルの内部構成例を示す図
【図14】放射パターン測定結果を示す図
【図15】実施の形態1におけるノイズ源推定装置の動
作を示す図
【図16】ノイズ源の推定手法の説明図
【図17】実施の形態2におけるノイズ源推定装置の設
置環境を示す図
【図18】近傍電磁界テーブルの内部構成例を示す図
【図19】近傍電磁界強度(ノイズ量)を示す図
【図20】近傍電磁界強度(ノイズフロア)を示す図
【図21】実施の形態2におけるノイズ源推定装置の動
作を示す図
【図22】ノイズ源の推定手法の説明図
【符号の説明】
101 コマンド入力部 102 情報入力部 103 コマンド解析部 104 分離部 105 算出部 106 検索部 107 取得部 110 パターン解析部 111 推定部 190 記憶部 191 出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 英治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福本 幸弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板の設計情報を入力する設計情報
    入力部と、 回路基板から放射または伝導される電磁波の測定情報を
    入力する電磁波情報入力部と、 上記設計情報と上記電磁波情報とに基づいて、当該回路
    基板のどの部材がノイズ源であるかを推定する推定部
    と、 を備えたことを特徴とするノイズ源推定装置。
  2. 【請求項2】 さらに、上記推定部によって推定された
    結果を出力する出力部を備えた請求項1に記載のノイズ
    源推定装置。
  3. 【請求項3】 上記推定部は、上記電磁波情報に含まれ
    る遠方電磁界のスペクトラム情報に基づいて、所定値以
    上の電磁界強度を示したときの電磁波がノイズであると
    推定する請求項1又は2に記載のノイズ源推定装置。
  4. 【請求項4】 上記推定部は、ノイズであると推定した
    電磁波の高調波成分が所定値以上の電磁界強度を示した
    とき、この高調波成分の周波数をノイズ源の周波数であ
    ると推定する請求項3に記載のノイズ源推定装置。
  5. 【請求項5】 上記推定部は、所定幅の周波数誤差を考
    慮して上記高調波成分を検索する請求項4に記載のノイ
    ズ源推定装置。
  6. 【請求項6】 上記推定部は、上記電磁波情報に含まれ
    る遠方電磁界の放射パターン情報に基づいて、所定の放
    射パターンと類似する放射パターンを持つ部材をノイズ
    源であると推定する請求項1又は2に記載のノイズ源推
    定装置。
  7. 【請求項7】 上記推定部は、上記電磁波情報に含まれ
    る近傍電磁界情報に基づいて、この近傍電磁界の分布に
    対応する位置に配置された部材をノイズ源であると推定
    する請求項1又は2に記載のノイズ源推定装置。
  8. 【請求項8】 回路基板の設計情報を入力する設計情報
    入力処理と、 回路基板から放射または伝導される電磁波の測定情報を
    入力する電磁波情報入力処理と、 上記設計情報と上記電磁波情報とに基づいて、当該回路
    基板のどの部材がノイズ源であるかを推定する推定処理
    と、 を備えたことを特徴とするノイズ源推定方法。
  9. 【請求項9】 コンピュータに、 回路基板の設計情報を入力する設計情報入力処理と、 回路基板から放射または伝導される電磁波の測定情報を
    入力する電磁波情報入力処理と、 上記設計情報と上記電磁波情報とに基づいて、当該回路
    基板のどの部材がノイズ源であるかを推定する推定処理
    と、 を実行させるためのプログラム。
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