JP4556269B2 - 夾雑物含有積層泡ガラスの製造方法 - Google Patents

夾雑物含有積層泡ガラスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物や自動車の解体時等に発生する多夾雑物含有廃ガラスを原料として製造された、建築用或いは各種産業用断熱材等として有用な積層泡ガラスを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
泡ガラスは、その多孔質により、断熱性、吸音性等を有することから、住宅の内、外装材や壁材等として多用されている。
【0003】
従来の泡ガラスは、一般に表層の緻密層と下層の多孔質層とで構成された積層構造とされ、例えば、次のようなものが提案されている。
▲1▼ 特公平4−66821号公報
気孔率1〜30体積%の緻密質泡ガラスで島状模様を有する表層と、気孔率70〜95体積%の多孔質泡ガラスの下層との積層泡ガラス。
▲2▼ 特公平6−99160号公報
緻密ガラス層の表層と、比重0.8〜1.8の発泡ガラス層の中間層と、比重0.8未満の発泡ガラス層の下層との積層泡ガラス。
【0004】
ところで、ガラス製造工場、ガラス加工工場の不良品や残留物、その他、住宅やビルなどの建築物や廃棄自動車の解体工場などから発生する分別、分類の困難な廃ガラス(クズガラス)の中には、ガラス以外に、塩化ビニル、ポリエチレンなどの樹脂類や、アルミニウム、鉄、銅、銀などの金属類、更には、木片、土砂など多岐にわたる夾雑物が混入している。これらの夾雑物の多くは展延性を有するため、ガラスと共に粉砕しても粉体にはならず、大小の夾雑物としてガラス粉中に混入したものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の泡ガラスは、原料ガラス(カレット)の種類や純度に制限があり、不純物を多く含むカレットを原料として用いることは困難である。即ち、従来の泡ガラスは、層毎に均一な気泡を形成する必要があるため、発泡状態の異なるものや発泡せずに異物による空隙を形成するものなどが混入したカレットを用いることはできない。
【0006】
一方で、近年、資源の有効利用、廃棄物の減量化の面から、前述の様々な夾雑物を含有する廃ガラスについても有効再利用することが強く望まれているが、前述の如く、廃ガラス中の夾雑物は分別が非常に困難であり、ガラスだけを取り出すためには多大な分別コストがかかる。また、夾雑物は容易に粉砕することができず、大小の夾雑物としてガラス粉中に残留する。このため、従来においては、このような夾雑物を含む廃ガラスを有効再利用する方法が確立されていないのが現状である。
【0007】
また、泡ガラスを建築物の基礎断熱や捨型枠等として用いる場合、コンクリートの打設面に当接されて施工されるが、この施工の際に、従来の泡ガラスは裏面の凹凸が小さいために、セメントの食い込みが悪く、コンクリート打設面との結合力が弱いという欠点もあった。また、アルカリ骨材反応による結合力の低下の問題もあった。
【0008】
本発明は上記従来の問題点を解決し、建築物や自動車の解体時等に発生する夾雑物を多く含む廃ガラスを有効利用して、建築用或いは各種産業用断熱材等として有用な積層泡ガラスを製造することを目的とする。
【0009】
本発明はまた、コンクリート打設面との接合力の高い積層泡ガラスを製造することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の夾雑物含有積層泡ガラスの製造方法は、夾雑物を含有する廃ガラスを破砕し、分級することにより粗粒分と細粒分とに分別し、該粗粒分の層と、該細粒分に発泡剤を混合した層とを積層して得られた成型体を焼成することを特徴とする。
【0011】
この方法において、前記細粒分に発泡剤を混合して粉砕後、分級して発泡性細粒分と発泡性微細粒分とに分別し、該発泡性細粒分の層を介して前記粗粒分の層と該発泡性微細粒分の層とを積層して得られた成型体を焼成することが好ましい。また、この場合において、前記粗粒分の層と前記発泡性細粒分の層との間に、前記発泡性微細粒分を層間散布用ガラス粉として散布することが好ましい。
【0012】
このようにして製造された夾雑物含有積層泡ガラスは、比較的大きな夾雑物を含む泡ガラス層よりなる下層と、比較的小さな夾雑物を含む泡ガラス層よりなる表層との積層構造、若しくは、比較的大きな夾雑物を含む泡ガラス層よりなる下層と、比較的小さな夾雑物を含む泡ガラス層よりなる中間層と、微細な夾雑物を含む泡ガラス層よりなる表層との積層構造となっている。
【0013】
この積層泡ガラスは、夾雑物を含有する廃ガラスを分別することなく、そのまま破砕ないし粉砕して製造されるため、分別コストを要することなく、廃ガラスの有効再利用を図ることができ、廃棄物を減量化することができる。
【0014】
また、下層は、比較的大きな夾雑物を含む泡ガラス層であり、下面の凹凸が大きいため、コンクリート打設面への結合力が高い。
【0015】
一方、表層は、比較的小さな若しくは微細な夾雑物を少量含む層であるため、化粧材としての用途にも適用可能である。
【0016】
しかも、積層泡ガラスは、それ自体が廃材とされた場合、再度必要に応じて発泡剤を混合すると共に、破砕ないし粉砕して積層泡ガラスの原料として再利用することができ、資源の有効利用、廃棄物の減量化に有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の夾雑物含有積層泡ガラスの実施の形態を示す模式的な断面図である。
【0020】
図1の夾雑物含有積層泡ガラス1は、比較的大きな夾雑物(大夾雑物)5を多く含む泡ガラス層よりなる下層2と、比較的小さな夾雑物(小夾雑物)6を含む泡ガラス層よりなる中間層3と、微細な夾雑物(微細夾雑物)7を少量含む泡ガラス層よりなる表層4との3層積層構造とされたものである。
【0021】
このような夾雑物含有泡ガラス1は、例えば次のようにして製造することができる。
【0022】
まず各種の廃ガラスを破砕機で破砕して分級し、篩上の大夾雑物を含有する粗粒分を分取して下層成型用原料とする。また、篩下の粒分に発泡剤を混合して粉砕した後分級し、篩上の細粒分と篩下の微細粒分とに分ける。篩上の細粒分は小夾雑物を含有するものであり中間層成型用原料とする。篩下の微細粒分は微細な夾雑物を少量含有するものであり、表層成型用原料及び層間散布用ガラス粉とする。
【0023】
型に下層成型用原料を充填した後必要に応じて層間散布用ガラス粉を散布し、更に中間層成型用原料を充填した後必要に応じて層間散布用ガラス粉を散布し、その後表層成型用原料を充填して成型体を得、これを焼成する。下層成型用原料中の夾雑物の大きさ(粒径)は5〜30mm程度であることが好ましく、そのガラス含有量は30〜80重量%であることが好ましい。即ち、下層成型用原料中の夾雑物を5mmより小さく破砕するには破砕コストが嵩み、30mmより大きいと成型、焼結性が損なわれる。また、下層成型用原料のガラス含有量が30重量%未満では焼結により十分な強度を得ることができず、80重量%を超えるようなガラス含有量の粒分を廃ガラスの破砕で得ることは困難である。
【0024】
この下層成型用原料は、焼成により消失して空隙を形成するような夾雑物を含み、大夾雑物を多く含むため、発泡剤を添加することなく泡ガラス層を形成することができるが、発泡剤の添加を否定するものではない。
【0025】
また、下層成型用原料を分別した後の篩下の粒分に混合する発泡剤の添加量は、当該粒分の夾雑物含有量や大きさ等によっても異なるが、該粒分に対して通常、ドロマイトや炭酸カルシウム等の発泡剤の場合1〜7重量%程度、好ましくは3〜5重量%程度とするのが、得られる積層泡ガラスの比重、気孔率、強度等の面から好ましい。
【0026】
この篩下の粒分に発泡剤を混合して粉砕、分級して得られる中間層成型用原料中の夾雑物の大きさ(粒径)は1〜5mm程度であることが好ましく、そのガラス含有量は80〜95重量%であることが好ましい。即ち、焼結性等の面で中間層成型用原料中の夾雑物を1mmより小さく粉砕する必要はなく、これより小さく粉砕するには粉砕コストが嵩み、一方、5mmより大きいと成型、焼結性が損なわれる。また、中間層成型用原料のガラス含有量が80重量%未満では焼結により十分な強度を得ることができず、95重量%を超えるようなガラス含有量の粒分を廃ガラスの粉砕、分級で得ることは困難である。
【0027】
また、表層成型用原料はガラス含有量90重量%以上でガラス粉の大きさ(粒径)は400μm以下であることが好ましい。
【0028】
なお、下層上に中間層を積層する際、及び中間層上に表層を積層する際、表層成型用原料を層間散布用ガラス粉として散布することにより、この層間散布用ガラス粉が各層の夾雑物間に入り込み、強度向上効果が得られ、好ましい。
【0029】
下層成型用原料、中間層成型用原料及び表層成型用原料を順次積層して得られた成型体の焼成条件は、通常の泡ガラスの焼成条件でよく、3〜15℃/分で昇温し、700〜850℃で5〜60分保持した後、0.3〜2℃/分で降温すれば良い。
【0030】
このようにして得られた焼結体は必要に応じて切断加工されて製品とされる。
【0031】
なお、図1に示すような3層積層泡ガラスの場合、積層泡ガラスの総厚みに対する各層の割合には特に制限はないが、強度や比重等の面から、下層の厚みが積層泡ガラスの総厚みの30〜60%、中間層の厚みが積層泡ガラスの総厚みの20〜50%、表層の厚みが積層泡ガラスの総厚みの20〜50%とするのが好ましい。また、下層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.1〜7mm程度であり、泡の量は70〜95体積%程度、中間層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.1〜5mm程度であり、泡の量は85〜95体積%程度、表層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.1〜3mm程度であり、泡の量は70〜95体積%程度であることが好ましい。
【0032】
なお、図1に示す積層泡ガラス及び上記製造方法は、本発明の実施の形態の一例であって、何ら本発明を制限するものではない。
【0033】
例えば、本発明の積層泡ガラスは、3層積層構造に限らず、下層程大きな夾雑物を多く含有し、上層程小さな夾雑物を少なく含有する4層以上の多層構造であっても良い。また、2層構造であっても良い。
【0034】
また、夾雑物を含有する層同士の間に夾雑物を含有しない層を形成しても良い。
【0035】
また、製造方法についても、前述の方法とは逆に、型に表層成型用原料、層間散布用ガラス粉、中間層成型用原料、層間散布用ガラス粉及び下層成型用原料の順で充填しても良い。この場合には、表層が型面に当接して成型されるため、表層面の平滑性が高く、一方、下層の面は凹凸のより一層大きい積層泡ガラスが得られる。この積層泡ガラスは、取り扱い性は若干劣るが、コンクリート打設面に対する結合性に優れる。
【0036】
また、成型用原料として、当該積層泡ガラスに必要に応じて発泡剤を混合して破砕ないし粉砕したものを用いても良い。
【0037】
なお、本発明において原料とする夾雑物含有廃ガラスは、ガラス製造工場、ガラス加工工場の不良品や残留物、その他、住宅やビルなどの建築物や廃棄自動車の解体工場などから発生する分別、分類の困難な廃ガラスであって、次のようなものが挙げられ、これらの1種又は2種以上を分別することなく、そのまま破砕ないし粉砕して用いることができる。
・複層ガラス、網入りガラス、合せガラス、導電性ガラス、鏡、透明板ガラス、型ガラス
・ガラス短繊維、ガラス長繊維
・ビンガラス
・結晶化ガラス、焼結ガラス
また、このような廃ガラス中に含まれる夾雑物の材質は例えば次のようなものである。
・塩化ビニール、ブチルゴム、ポリエチレン
・アルミ、鉄、ステンレス、銅、銀及び金属酸化物
・シリカゲル、ベントナイト、木片、土砂
なお、原料中に混合する発泡剤としては、特に制限はなく、石灰石粉、炭酸カルシウム、ドロマイト、カーボン、炭化珪素等の通常の泡ガラスの製造に用いられるものを使用することができる。
【0038】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0039】
実施例1
複層ガラス加工工場から発生した不良品ガラスを収集し、板ガラス工場にリサイクルされる部分を分別し、残りの塩化ビニル製グレチャンやアルミスペーサーなどを含む多夾雑物含有廃ガラスを多軸のギヤーからなる破砕機にかけ、その後目開き25mmの篩機で分級した。篩上分は収量5〜20重量%で大部分は夾雑物からなっていた。その構成比をみると重量比で、ブチルゴム40%、塩化ビニル20%、ガラス20%、アルミニウム10%、乾燥材等10%であり、大きさは(粒径)10〜50mm程度であった。この大夾雑物含有ガラス粉を下層成型用原料とした。
【0040】
また、篩下分には、発泡剤としてドロマイト4%を添加して、ボールミルで粉砕した。粉砕条件は、ミル内容積100L、アルミナボール(直径40mm)90g、被砕物量30kg、回転数35rpmで3時間であった。その後、目開き356μmの篩機にて分級し、篩下分のガラス粉を表層成型用原料及び層間散布用ガラス粉とした。このガラス粉は微小の夾雑物を含有し、灰色を呈していた。一方、篩上分は収量1〜10重量%で大きさ(粒径)1〜10mm程度の夾雑物含有ガラスで、その構成比は重量比でブチルゴム50%、ガラス30%、塩化ビニル10%、アルミニウム10%であった。この小夾雑物含有ガラス粉を中間層成型用原料とした。
【0041】
次に、ムライト・コージェライト系耐火板(厚み8mm)を準備し、その上に離型材として平均粒径70μmのアルミナを散布した。原料充填は、まず、下層成型用原料として大夾雑物含有ガラス粉1.5kg/mを充填し、その上に層間散布用ガラス粉3kg/mを散布した。このガラス粉は夾雑物間に入り込む形で充填された。次に、中層成型用原料として小夾雑物含有ガラス粉0.75kg/mを充填し、その上に再び層間散布用ガラス粉2.25kg/mを散布した。このガラス粉も同様に夾雑物間に入り込んだ。最後に、表層成型用原料としての上記ガラス粉7.5kg/mを散布し、表面を軽くパイプで均した。
【0042】
このようにして成型された成型体をローラーハースキルンに入れ、5℃/分の昇温速度で750℃まで上げ、750℃で30分保持した後、0.6℃/分の降温速度で冷却した。
【0043】
得られた積層泡ガラスは、嵩比重0.3、熱伝導率0.052kcal/m・hr・℃の灰色の断熱体であった。この積層泡ガラスを切断して断面を観ると、アルミニウム片と樹脂類の焼成残渣(灰分)及び泡ガラス以外の空隙があったが、全体として泡ガラスに包含されていた。最下層にあたる裏面は凹凸が大きかった。この積層泡ガラスの表層、中間層及び下層の厚みは概ね30mm,15mm,23mmで全体の厚さは68mmであった。また、下層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.5〜7mm程度であり、泡の量は92体積%、中間層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.5〜3mm程度であり、泡の量は92体積%、表層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.1〜2mm程度であり、泡の量は90体積%であった。
【0044】
この積層泡ガラスを基礎断熱材として使用する場合を考え、コンクリートとの接着試験(JIS A1613)を実施した。その結果、剥離試験での剥離強度は4.7kgf/cmであり、通常の夾雑物を含まない裏面のフラットな泡ガラスの剥離強度2.3kgf/cmの約2倍の剥離強度が得られた。これは、裏面の凹凸によるコンクリートのクサビ効果とアルミニウム片の補強効果によるものと推定される。
【0045】
実施例2
実施例1で得られた積層泡ガラスを粉砕、分級して泡ガラス粉末を得、この泡ガラス粉末20重量%に、自動車解体時に発生するシュレッダーダストの廃ガラス(重量比でガラス分90%、アクリル樹脂7%、銅線等3%含有)75重量%及び発泡剤としてドロマイト粉5重量%を加えて粉砕し、目開き356μmの篩下のガラス粉末を得た。
【0046】
このガラス粉を、実施例1で得られた最下層成型用原料(ブチルゴム40%、塩化ビニル20%、ガラス20%、アルミニウム10%、乾燥材等10%、大きさ10〜50mm)を実施例1と同様に離型材を散布した耐火板上に1.5kg/m充填した上に、6kg/m散布し、最後に、上記自動車シュレッダーダストの廃ガラス96重量%と発泡剤4重量%の粉砕分級粉(356μm以下)を7.5kg/m散布し、表面を軽くパイプで均した。
【0047】
このようにして成型された成型体を実施例1と同様に焼成した。
【0048】
得られた積層泡ガラスは、嵩比重0.25、熱伝導率0.044kcal/m・hr・℃の灰色の断熱体であった。この積層泡ガラスの表層、中間層及び下層の厚みは概ね37mm,20mm,3mmで全体の厚さは60mmであった。また、下層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.5〜7mm程度であり、泡の量は80体積%、中間層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.5〜5mm程度であり、泡の量は88体積%、表層を構成する泡ガラス中の泡(気泡)の径は0.1〜2mm程度であり、泡の量は92体積%であった。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、
▲1▼ 建築物や自動車の解体時等に発生する夾雑物を多く含む廃ガラスを分別することなく、そのまま破砕ないし粉砕して安価に製造することができる。
【0050】
▲2▼ ▲1▼より、分別コストをかけることなく、廃ガラスの有効再利用が可能となり廃棄物の減量化を図れる。
【0051】
▲3▼ 下層に含有される大きな夾雑物により、下面に大きな凹凸が形成されるため、この凹凸でコンクリート打設面と高い結合強度を得ることができる。
【0052】
▲4▼ 下層に含有される夾雑物による補強効果によっても上記結合強度が高められる。
【0053】
(5) 表層は、比較的小さな若しくは微細な夾雑物を少量含むのみであるので化粧材としても適用可能である。
【0054】
▲6▼ 当該積層泡ガラス自体が廃材とされた際には、これを同様に積層泡ガラスの原料として有効利用することができる。
といった優れた効果を有する夾雑物含有積層泡ガラスが提供される。
【0055】
このような本発明の夾雑物含有積層泡ガラスは、その多孔質を利用して、建築物の基礎断熱材及び外装断熱材(いずれもコンクリート捨型枠材兼用可能)として、また、建築物の化粧断熱材として、更には冷凍機や冷凍室、保冷タンクの保冷用断熱材、その他吸音材等として工業的に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の夾雑物含有積層泡ガラスの実施の形態を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 夾雑物含有積層泡ガラス
2 下層
3 中間層
4 表層
5 大夾雑物
6 小夾雑物
7 微細夾雑物

Claims (3)

  1. 夾雑物を含有する廃ガラスを破砕し、分級することにより粗粒分と細粒分とに分別し、該粗粒分の層と、該細粒分に発泡剤を混合した層とを積層して得られた成型体を焼成することを特徴とする夾雑物含有積層泡ガラスの製造方法。
  2. 請求項1の方法において、前記細粒分に発泡剤を混合して粉砕後、分級して発泡性細粒分と発泡性微細粒分とに分別し、該発泡性細粒分の層を介して前記粗粒分の層と該発泡性微細粒分の層とを積層して得られた成型体を焼成することを特徴とする夾雑物含有積層泡ガラスの製造方法。
  3. 請求項2の方法において、前記粗粒分の層と前記発泡性細粒分の層との間に前記発泡性微細粒分を層間散布用ガラス粉として散布することを特徴とする夾雑物含有積層泡ガラスの製造方法。
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