JP4555587B2 - 抵抗スポット溶接方法 - Google Patents

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本発明は、自動車車体の内外板などに用いられる溶融亜鉛めっき鋼板の抵抗スポット溶接方法に関し、詳しくは、溶融亜鉛めっき鋼板を連続して抵抗スポット溶接した場合でも電極寿命が長く、所定のナゲット径を安定して得ることができる抵抗スポット溶接方法に関するものである。
溶融亜鉛めっき鋼板を抵抗スポット溶接する場合の溶接電流は、融点の低い亜鉛が溶接熱によって溶融し、溶接電流の経路を広げて電流密度の低下を招くため、特に高い電流が必要となる。そのため、電極先端の温度は大きく上昇するため損耗しやすい。また、溶接用電極の素材として使用されている銅は、容易に亜鉛と合金を生成して溶着するため、電極先端が剥離して損耗しやすい。それ故、溶融亜鉛めっき鋼板の溶接に用いられる電極の寿命は、一般の冷延鋼板や他のめっき鋼板の溶接に用いられる電極と比較して著しく短いという問題がある。
このような溶融亜鉛めっき鋼板の抵抗スポットにおける問題を改善するために、溶融亜鉛めっきした後、鋼板を加熱して亜鉛をFeと合金化処理した合金化溶融亜鉛めっき鋼板が開発された。この合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、現在、日本国内では広く使用されている。しかし、この鋼板は、合金化によってめっき層が硬化し加工性が劣化することや、合金化熱処理には高度の操業技術が必要となることなどのため、海外においては十分に採用されるには至っておらず、未だ、溶融亜鉛めっき鋼板が主流となっている。しかし、海外の自動車メーカーとの提携等のグローバリズムが進む今日では、国内においても、合金化溶融亜鉛めっき鋼板から溶融亜鉛めっき鋼板に回帰する傾向が見られるようになった。そこで、改めて、溶融亜鉛めっき鋼板のスポット溶接における電極寿命が短いという問題がクローズアップされている。
溶融亜鉛めっき鋼板を抵抗スポット溶接する際の電極寿命を改善する技術については、数多くの提案がなされている。例えば、特許文献1には、めっき層の80%以上を3μm以下の結晶粒の合金層で構成した合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面に、ZnOを主体とする酸化皮膜を形成することによってスポット溶接性を改善する技術が、特許文献2には、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層最表層に存在する金属Zn(η相)およびAl23を低減・除去することにより電極チップ表面の発熱と電極チップへの金属Znの拡散を抑制し、連続打点性を改善する技術が開示されている。また、特許文献3には、合金化溶融亜鉛めっき層中のAl量を低減すると共に、Alを酸化物として無害化することによって電極寿命を改善する技術が、特許文献4には、溶融亜鉛めっき鋼板または合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層表面にFe−P−Oめっき層を形成することによりスポット溶接性を改善する技術が、開示されている。さらに、特許文献5および6には、スポット溶接用の電極の電極先端部あるいは芯部を電極本体とは異なる材料とすることにより電極寿命を向上させる技術が開示されている。
特開昭63-230861号公報 特開平10-330902号公報 特開平04-021750号公報 特開平08-269780号公報 特開平05-305456号公報 特開平06-179082号公報
しかしながら、特許文献1〜3の技術は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板に関するものであり、めっき層が容易に溶融する溶融亜鉛めっき鋼板には適用できない。また、特許文献4の技術は、めっき層の変更を伴うものであり、通常の溶融亜鉛めっき鋼板の溶接性を改善する技術ではない。また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板においては、特許文献3の技術のように、Alを低減した場合には、めっき層中に硬くて脆い合金層の発達を促進する他、めっき時にドロス付着が起こり易くなり、めっき性状の低下を招くという問題がある。さらに、特許文献5および6の技術は、特殊な電極であるため汎用性に欠けるという問題がある。上記のように、他の特性を害することなく、溶融亜鉛めっき鋼板のスポット溶接性を改善できる技術は、今のところ提案されていない。そのため、溶融亜鉛めっき鋼板をスポット溶接する場合には、電極寿命が短い分、頻繁に電極の交換を行うことで対応しているのが実情である。
本発明の目的は、従来技術が抱える上記問題点を解決し、抵抗スポット溶接における連続打点数が2000点を超える長い電極寿命を得ることができる溶融亜鉛めっき鋼板の抵抗スポット溶接方法を提案することにある。
発明者らは、溶融亜鉛めっき鋼板のスポット溶接の電極寿命に影響する諸因子として、被溶接鋼板の板厚や板組み、電極の損耗形態、電極素材、溶接条件などについて総合的な検討を行った。その結果、溶融亜鉛めっき鋼板と一緒に溶接される他の鋼板を適正に選定する、すなわち、溶融亜鉛めっき鋼板と一緒に溶接される他の鋼板を、亜鉛より融点の高い金属のめっき鋼板とするとともに、両鋼板の板厚を適正範囲に規制することによって、スポット溶接における連続打点数を大幅に向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、電極に接する側のめっき付着量が30g/m以上の溶融亜鉛めっき鋼板Aと、もう一方の電極にめっき層が接するように重ねためっき鋼板Bを抵抗スポット溶接するに際し、前記鋼板Aの板厚を0.3〜1.0mmとし、前記鋼板Bの板厚を1.0mm以上とし、前記鋼板Bのめっき金属は亜鉛より高い融点を有する亜鉛を含有する合金とし、電極はアルミナ分散銅製の電極を用い、通電条件が下記を満たすようにして溶接することを特徴とする抵抗スポット溶接方法である。

溶接電流≧下限電流+1kA、
通電時間:0.08〜0.4sec
ここで、上記下限電流は、d=k√t(ここで、d:所望のナゲット径(mm)、t:鋼板板厚(mm)、k:3〜6の定数)で表されるナゲット径を形成し得る最小電流であり、重ねるめっき鋼板の板厚が異なる場合は、tは薄い方の板厚である。
本発明の溶接方法によれば、溶融亜鉛めっき鋼板のスポット溶接においても、連続打点数が2000点を超える電極寿命を得ることができる。そのため、自動車車体の組立ライン等においても他の溶接性に優れる鋼板と同様の条件で溶接することができるので、生産性の向上に寄与すると共に、作業負荷の低減にも寄与する。
従来、溶融亜鉛めっき鋼板の抵抗スポット溶接に用いられている電極の寿命が短いという問題については、原理的に改善が難しいと考えられていた。すなわち、溶融亜鉛めっき鋼板における亜鉛めっき層の融点は、他の金属めっきと比較して低く、通電経路が広がり易いため、ナゲットの形成に必要な溶接電流が大きくなること、さらに、電極の素材である銅とめっき層の亜鉛とは容易に合金を形成するため、電極先端と鋼板とが溶着して剥離を生じ、電極の損耗が著しくなる。これらの相乗効果によって、溶融亜鉛めっき鋼板を連続打点溶接した場合には、電極寿命は著しく早く消耗する。
発明者らは、このような溶融亜鉛めっき鋼板のスポット溶接においても、長い電極寿命が得られる場合があることに着目した。すなわち、スポット溶接機の上下電極が、いずれも溶融亜鉛めっき鋼板と接触する場合には、両電極とも損耗が激しい。しかし、自動車車体の内板と強度部材とのスポット溶接の場合のように、比較的板厚が薄い溶融亜鉛めっき鋼板と比較的板厚が厚い合金化溶融亜鉛めっき鋼板の組み合わせにおいては、溶接部断面における溶融ナゲットの形成位置が、厚い鋼板側に寄る傾向があり、その結果、薄い溶融亜鉛めっき鋼板側の電極先端の温度が低下して電極の損耗速度が低減されることがわかった。また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板側の電極先端の損耗が小さければ、溶融亜鉛めっき鋼板に接する電極がある程度損耗しても長い電極寿命が得られることもわかった。そこで、比較的板厚が薄い溶融亜鉛めっき鋼板と比較的板厚が厚い合金化溶融亜鉛めっき鋼板とを組み合せることによって、従来考えられている電極寿命よりも著しく長寿命化できることがわかった。さらに、本発明を完成させる過程で、溶融亜鉛めっき鋼板と各種めっき鋼板のめっき鋼板同士の抵抗スポット溶接、冷延鋼板同士の抵抗スポット溶接とを交互に繰り返す溶接(以降、「混合連続打点溶接」と称する)を行うと、電極寿命がさらに小さくなることが判明したが、本発明の溶接方法は、このような場合にも、電極寿命を延長する効果があることがわかった。本発明は、このような知見の下に完成したものである。
次に、本発明の溶接方法における各要件の限定理由について説明する。
鋼板A:溶融亜鉛めっき鋼板
本発明における溶融亜鉛めっき鋼板は、電極に接する側のめっき付着量が30g/m2以上でかつ板厚が0.3〜1.0mmの範囲のものを対象とする。Znの付着量が30g/m2未満の溶融亜鉛めっき鋼板は、Zn付着量が少ないために電極寿命の低下が小さいこと、耐食性に劣るため自動車用鋼板には一般に用いられていないことなどにより、本件の範囲から外した。また、板厚の下限を0.3mmに規定する理由は、板厚が0.3mm未満の溶融亜鉛めっき鋼板は、スポット溶接自体が困難であり、また、自動車用鋼板としては一般に用いられていないからである。一方、板厚の上限を1.0mmに規定する理由は、鋼板を重ねスポット溶接した際に形成される溶融部は、一般に、鋼板が厚いほど表面から離れて鋼板内部に形成されること、鋼板自体の熱容量が大きくなり鋼板の温度上昇量が小さくなるため、電極先端の表面温度の上昇が抑えられることから、板厚1.0mm超えの鋼板では、Znめっき層の存在による電極損耗量の増大が小さく抑制されるからである。なお、電極に接する側のめっき付着量が30g/m2以上の溶融亜鉛めっき鋼板は、電極に接しない側のめっきの有無は問わないが、一般に溶融亜鉛めっき鋼板を片側だけめっきすることは困難であるから、通常は、両面にめっきがされている溶融亜鉛めっき鋼板である。また、電極に接しない側のめっき付着量に特に制限はない。
鋼板B:亜鉛より高い融点を有する金属または合金のめっき層を有するめっき鋼板
溶融亜鉛めっき鋼板と組み合せて重ねスポット溶接される鋼板は、板厚が1.0mm以上でかつ亜鉛の融点(420℃)より高い融点の金属めっき層を有する鋼板であることが必要である。例えば、溶融亜鉛めっき鋼板どうしの重ねスポット溶接の場合では、前述したように、溶接電流経路が広がって溶接電流が高電流化し発熱量が増大する。そのため、鋼板の板厚が厚くなっても、電極先端の損耗量に大きな変化がなく、電極寿命が改善されないからである。この効果が明瞭になるのは、800℃程度以上の融点を有する金属のめっき鋼板であり、具体的には、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(Fe−Zn合金の融点:800℃)やZn−Ni合金めっき鋼板(Zn−Ni合金の融点:1000℃)などを挙げることができる。亜鉛より高い融点を有する金属または合金をめっき金属として有するめっき鋼板では、電極に接しない側のめっきの有無は問わない。ただし、一般に、溶融亜鉛めっき鋼板を片側だけめっきすることは困難であるから、溶融亜鉛めっき鋼板の場合は、通常、両面めっきが施されている。なお、電極に接しない側のめっき付着量に特に制限はない。
このような、亜鉛より融点の高い金属のめっき層を有する鋼板の板厚は、板厚が1.0mm以上であることが必要である。板厚が1.0mm未満では、鋼板自体の熱容量が小さいため、スット溶接に伴う発熱により、鋼板の温度が大きく上昇する。その結果、溶融亜鉛めっき鋼板と接する溶接電極の温度上昇を有効に抑えることができず、電極先端が早く消耗するからである。なお、板厚の上限については、特に制限はない。
次に、溶融亜鉛めっき鋼板のスポット溶接に用いられる電極について説明する。
本発明に用いる電極は、アルミナ分散銅製の電極であることが好ましい。本発明の電極寿命延長の効果は、溶接する鋼板のめっき層金属の融点と板厚を上記適正範囲に限定することによって十分に得ることができる。しかし、その効果をさらに有効に発現させるためには、スポット溶接に用いる電極、特に電極の素材を適正が選定することが重要である。従来、電極素材としては、銅に0.5〜1.3%のクロムを添加したクロム銅合金、銅に0.02〜0.2%のジルコニウムを添加した合金などが用いられている。しかし、これらの銅合金では、溶接にともなう熱サイクルが原因で電極が焼戻されて軟化するため、溶接時の打撃により電極先端が拡大して溶接電流密度が低下してしまう。一方、アルミナ分散銅製の電極では、前記の軟化が起こらないため、溶接電流密度が低下することはないので、アルミナ分散銅を素材とした電極を用いることが好ましい。このアルミナ分散銅は、銅にアルミナを0.3〜0.5mass%分散させた合金で、粉体から製造される焼結合金の一種であり、特に高温強度に優れた特性を有する。
次に、スポット溶接に必要な通電条件について説明する。
溶接電流≧下限電流+1kA
溶接電流は、溶接部を形成させるために必要な最低限の溶接電流(以下、「下限電流」という)よりも大きい電流とする必要がある。しかし、安定して溶接部を形成させるためには、溶接電流は、(下限電流+1kA)以上に設定する必要がある。さらに安定して溶接強度を確保するには(下限電流+2kA)以上がより好ましい。
下限電流および上限電流は、予め同じめっき鋼板の組み合わせ電流を変化させてスポット溶接を試みて決定する。
下限電流は、所望のナゲットを形成しうる最小の電流である。一般に、所望のナゲット径dはk√t(ここで、d:所望のナゲット径(mm)、t:鋼板板厚(mm)、k:3〜6の定数)のように表される。重ねるめっき鋼板の板厚が異なる場合に、必要な溶接強度を確保するには、tは薄い方の板厚とすればよい。なお、自動車用のめっき鋼板のスポット溶接では、kの値は4〜4.5が例示できる。
一方、溶接電流の上限側は、電極先端と鋼板とが溶着する電流(以下、「上限電流」という)以下とする必要がある。したがって、溶接電流は、(下限電流+1kA)〜(上限電流)の範囲とするのが好ましい。しかし、溶接電流は高いほど、形成されるナゲット径が大きくなる反面、電極先端部の損耗量も増大して電極寿命の低下をもたらすため好ましくない。そのため、より好ましい上限は(上限電流−1kA)とするのが好ましい。
通電時間:0.08〜0.4秒
溶接電流の通電時間は、安定した溶接部を形成するためには、0.08秒以上とする。通電時間が0.08秒以下では、溶接電流の設定と実測定値に相違を生じ、安定した溶接が実現できないほか、溶接部を形成するための十分な発熱量が得られない。一方、0.4秒を超える通電時間は、電極先端が溶融状態のめっき金属と接する時間が長くなり、電極先端の損耗が著しくなるので、電極寿命の低下を招く。そのため、通電時間は、0.08〜0.4秒の範囲に制限する。
なお、本発明は、電極寿命を短縮すると考えられているめっき層中のAl量に拘わらず、電極寿命を延長する効果がある。そのため、溶融亜鉛めっき鋼板のめっき層中のAl量を低減する必要がなく、めっき層中にAlが0.2g/m2以上含まれる溶融亜鉛めっき鋼板の溶接においても、電極寿命を十分に延長することができる。したがって、Al低減による、表面性状の劣化や加工性の低下を引き起こすこともない。
表1に示す極低炭素鋼板を母材とする溶融亜鉛めっき鋼板およびその他のめっき鋼板を試験材として準備し、これらを種々に組み合わせて2枚重ね抵抗スポット溶接を行い、電極寿命を測定した。なお、本実施例では、溶融亜鉛めっき鋼板と各種めっき鋼板の抵抗スポット溶接を所定打点、冷延鋼板同士の抵抗スポット溶接を所定打点と交互に繰り返す混合連続打点溶接を行った。冷延鋼板の組み合わせは、各実施例(発明例と比較例)で用いた溶融亜鉛めっき鋼板と各種めっき鋼板の組み合わせと、めっき層が無いことを除いては同じ板厚の極低炭素鋼板を用いた。抵抗スポット溶接機には、定置式直上加圧型の単相交流溶接機を用いた。また、溶接電極は、アルミナ分散銅製で、JIS C 9304に規定されたDR(ドームラジアス)型電極P(先端径:6φ、先端R:40mm、外径:16mmφ)を用い、通電時間は0.2秒、加圧力は1500Nに設定した。溶接電流は、事前に溶接電流範囲を調査して下限電流を求め、(下限電流+3kA)に設定した。また、電極寿命の測定は、混合連続打点溶接の合計100打点ごとにピール試験片を溶接し、ピール試験を行ってナゲット径を測定する工程を1つの試験サイクルとし、この試験サイクルを繰り返して行い、ナゲット径が4.25√t(t:薄い方の鋼板板厚(mm))以下となった時の、1つ手前の100打点単位の打点数を電極寿命とする方法で行った。なお、比較例1では、前記の電極Pと同じ形状のクロム銅合金製電極Qを用いた。
Figure 0004555587
結果を、表2に示した。この表2から、本発明の条件を満たす組み合わせ(発明例1〜5)では、いずれの条件でも連続打点数が、2000点以上が得られており、優れた電極寿命を示すことがわかる。一方、電極の材質が、本発明の範囲外である比較例1、溶接電流が本発明範囲より低い比較例2、溶融亜鉛めっき鋼板と重ねるめっき鋼板の板厚が本発明範囲より低い比較例3、溶融亜鉛めっき鋼板と重ねるめっき鋼板のめっき金属融点が本発明範囲より低い比較例4では、連続打点数が2000点に満たなかった。
Figure 0004555587

Claims (1)

  1. 電極に接する側のめっき付着量が30g/m以上の溶融亜鉛めっき鋼板Aと、もう一方の電極にめっき層が接するように重ねためっき鋼板Bを抵抗スポット溶接するに際し、
    前記鋼板Aの板厚を0.3〜1.0mmとし、前記鋼板Bの板厚を1.0mm以上とし、
    前記鋼板Bのめっき金属は亜鉛より高い融点を有する亜鉛を含有する合金とし、
    電極はアルミナ分散銅製の電極を用い、
    通電条件が下記を満たすようにして溶接することを特徴とする抵抗スポット溶接方法。

    溶接電流≧下限電流+1kA、
    通電時間:0.08〜0.4sec
    ここで、上記下限電流は、d=k√t(ここで、d:所望のナゲット径(mm)、t:鋼板板厚(mm)、k:3〜6の定数)で表されるナゲット径を形成し得る最小電流であり、重ねるめっき鋼板の板厚が異なる場合は、tは薄い方の板厚である。
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