JPH0560678U - スポット溶接用キャップ形電極 - Google Patents
スポット溶接用キャップ形電極Info
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- JPH0560678U JPH0560678U JP251392U JP251392U JPH0560678U JP H0560678 U JPH0560678 U JP H0560678U JP 251392 U JP251392 U JP 251392U JP 251392 U JP251392 U JP 251392U JP H0560678 U JPH0560678 U JP H0560678U
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- Japan
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- spot welding
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 亜鉛系めっき鋼板の抵抗スポット溶接におけ
る連続打点溶接時の電極寿命を延長する。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板の抵抗スポット溶接に用い
るキャップ形電極2において、アダプタ22と嵌合するキ
ャップ21背面の底部に、高さ 2〜5mm の円錐形状の突起
21b を形成して構成する。
る連続打点溶接時の電極寿命を延長する。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板の抵抗スポット溶接に用い
るキャップ形電極2において、アダプタ22と嵌合するキ
ャップ21背面の底部に、高さ 2〜5mm の円錐形状の突起
21b を形成して構成する。
Description
【0001】
本考案は、自動車用防錆鋼板である亜鉛系めっき鋼板の抵抗スポット溶接に使 用する電極の長寿命化をはかったキャップ形の電極に関する。
【0002】
近年、自動車の車体材料として優れた防錆性を有する溶融亜鉛めっき、電気亜 鉛めっき、合金化亜鉛めっき等の亜鉛系めっき鋼板が多用されるようになってき ており、これらのめっき鋼板の組立、接合は主として抵抗スポット溶接によって 行われている。
【0003】 これら亜鉛系めっき鋼板は、めっきの施されない従来の冷延鋼板に比べ抵抗ス ポット溶接性が劣り、特に連続打点溶接においては、めっき層中の亜鉛が電極に 拡散して亜鉛−銅合金を形成し、欠落していくため電極は急速度で消耗する。こ の損耗により電極先端部の径が増大し、電流密度が低下して、ついにはナゲット と呼ばれる碁石状の溶接部が形成されなくなってしまう。このため電極先端部を ドレッシングによって手入れしたり、新しい電極に交換する頻度が高く、生産効 率の低下を招いていた。
【0004】 こうした欠点を解消するため、特開昭60-187481 号公報、特開昭60-187482 号 公報によれば、電極チップの表面に金属酸化物を付着させたり、アルミニウム、 ニッケル、チタン等の金属めっきを施すことが提案されているが、いずれも高価 格である等の経済性に問題があり、実用には至っていない。 一方、特開昭59-93900号公報や特開昭59-104463 号公報には電解酸化処理ある いは加熱処理によって亜鉛系めっき鋼板の表面に酸化膜あるいは不活性皮膜を生 成し、溶接性を向上させる方法が開示されているが、亜鉛系めっき鋼板特有の化 成処理性に悪影響を生じたり、多大の設備投資を必要とするなどの問題点がある 。
【0005】
本考案は、亜鉛系めっき鋼板のスポット溶接において、鋼板表面自体に処理を 加えることなく、したがって亜鉛系めっき鋼板特有の化成処理性を損なうことな く、抵抗スポット溶接による連続打点溶接時の電極寿命の延長し、安定して生産 性を向上させる溶接手段を提供することを目的とする。
【0006】
本考案は、亜鉛系めっき鋼板の抵抗スポット溶接に用いるキャップ形電極にお いて、アダプタと嵌合するキャップ背面の底部に高さ 2〜5 mmの円錐形状の突起 を形成したことを特徴とする。
【0007】
本考案者らは、連続打点抵抗スポット溶接時の電極先端部の損耗状況について 鋭意検討した結果、溶接時に電極−鋼板間が高温に達した時に亜鉛および亜鉛− 銅合金が溶融、凝固することが直接原因であり、溶融を引き起こす電極−鋼板間 の温度上昇は電極キャップ部の冷却状態に大きく依存することがわかった。すな わち、鋼板からの抜熱に寄与する電極キャップ部の体積を大きくして熱容量を増 大させ、鋼板表面から電極先端部へ流入してきた熱を効率良く電極内部に蓄積し 、さらに、蓄積された熱を冷却水に伝達させる電極キャップ部の冷却側の表面積 を大きくすることによって電極先端部の温度上昇を抑制し、電極先端部の損耗を 軽減することができるのである。
【0008】
図1は本考案に係わる抵抗スポット溶接の電極付近の側面図である。1、1は 亜鉛系めっき鋼板で、その重ね合わせ部分の外側から上下の電極2、2で加圧、 通電してスポット溶接を行うのであるが、電極2は一体ではなく、図2に拡大し て示すように電極ホルダー3に嵌合するアダプター22と、これにかぶさるキャッ プ21より成り、先端部21a の損耗に対してキャップ21を交換することにより、つ ねに良好な溶接条件が維持できるようになっている。
【0009】 このように、アダプター22と分離可能なキャップ21により構成されるキャップ 形電極2におけるキャップ21の背面の底部は、通常平面あるいは機械加工の都合 上やや窪んだ形状となっており、その中央めがけて冷却水管4により冷却水が供 給され、この底面で電極チップと熱交換を行ってから冷却水管4の外側空間部を 通って排出される。
【0010】 図2に示すとおり、本考案のキャップ21は電極部分の熱容量を増大させると同 時に冷却水との伝熱面積をも増大させるため、背面の底部に円錐形状の突起21b を設けてある。後述するように、突起の高さhが2mm以下では上記の効果はほと んど認められない。また、冷却水管4の先端位置と、キャップ部底面との距離は 通常5mm以上となっているので、突起の高さhの上限は5mmとするのがよい。
【0011】 板厚0.7mm の合金化溶融亜鉛めっき鋼板2枚を重ね、突起の高さhを変化させ て、連続打点スポット溶接した結果を表1に示す。実験条件はつぎのとおりであ る。 電 極 形状:円錐台形(CF)形、先端部径:5.0mm 、材質:クロム銅 溶接条件 加圧力:190 kgf 、通電時間:50ヘルツ電源で10サイクル 溶接速度:1打点/2秒 溶接電流:連続打点溶接の1打点目でナゲット径が 5mmとなる電流 電極寿命 ナゲット径が4.5 √t (t は板厚) を下回ったときの打点数
【0012】
【表1】
【0013】 なお、本考案における亜鉛系めっきとは、亜鉛めっき、亜鉛−ニッケル合金め っき、亜鉛−鉄合金めっきその他の亜鉛合金めっきを単層または2層以上積層し たものをいい、めっき方法としては電気めっき、溶融めっき、合金化溶融めっき 、蒸着めっきなどのいずれでもよく、めっき手段には限定されない。 また、電極の先端形状についても、JIS C 9304に示されているCF形、DR形 、R形など、いずれのものでもよい。
【0014】 鋼板の板厚としては、通常の亜鉛系めっき鋼板の板厚範囲である0.6 〜 0.8mm を想定し、これに見合う突起高さを2〜5mmに限定した。
【0015】
表1から明らかなように、本考案による電極キャップを使用した場合の電極寿 命は4500点以上であるのに対して、突起のない従来のものや、突起の低いもので は電極寿命は2000〜2300点程度であり、2倍以上に電極の寿命延長が図られたこ とがわかる。これによって、亜鉛系めっき鋼板のスポット溶接を行う生産現場に おいて、ドレッシングよる電極先端部の手入れや電極交換の頻度が格段に減少し 、著しい生産性の向上が実現するとともに溶接部の品質も安定するという、優れ た効果が認められた。
【図1】本考案の実施例の構成を示す側面図である。
【図2】本考案による電極部分の切断側面図である。
1 亜鉛系めっき鋼板 2 電極 21 キャップ 21a 先端部 21b 突起 22 アダプター 3 電極ホルダー 4 冷却水管
Claims (1)
- 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板の抵抗スポット溶接に
用いるキャップ形電極において、アダプタと嵌合するキ
ャップ背面の底部に高さ 2〜5 mmの円錐形状の突起を形
成したことを特徴とするスポット溶接用キャップ形電
極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP251392U JPH0560678U (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | スポット溶接用キャップ形電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP251392U JPH0560678U (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | スポット溶接用キャップ形電極 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0560678U true JPH0560678U (ja) | 1993-08-10 |
Family
ID=11531455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP251392U Pending JPH0560678U (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | スポット溶接用キャップ形電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0560678U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005279678A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Jfe Steel Kk | 抵抗スポット溶接方法 |
JP2018501963A (ja) * | 2015-01-14 | 2018-01-25 | ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフトThyssenKrupp Steel Europe AG | サンドイッチパネルを溶接するための溶接電極、方法、および装置 |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP251392U patent/JPH0560678U/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005279678A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Jfe Steel Kk | 抵抗スポット溶接方法 |
JP4555587B2 (ja) * | 2004-03-29 | 2010-10-06 | Jfeスチール株式会社 | 抵抗スポット溶接方法 |
JP2018501963A (ja) * | 2015-01-14 | 2018-01-25 | ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフトThyssenKrupp Steel Europe AG | サンドイッチパネルを溶接するための溶接電極、方法、および装置 |
US10875119B2 (en) | 2015-01-14 | 2020-12-29 | Thyssenkrupp Steel Europe Ag | Welding electrode, method, and device for welding sandwich panels |
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