JP4555251B2 - 屋根上設置物取り付け金具 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光発電パネル等の屋根上設置物を、屋根上に取り付ける際に用いる屋根上設置物取り付け金具に関するものである。
従来の技術について、図22〜図25に基づき説明する。
特開平10−245952号公報(以下、特許文献1と称す)に開示されている屋根上設置物取り付け金具1は、公報に記載されている通り、『太陽光発電パネルの取付金具の変形を小さくできる太陽光発電パネルの下部に固定される架台の取付金具』を提供することを、課題の一つとしている。そのための手段として、『吹き上げや吹き下しの風による太陽光発電パネルの取付金具の変形を小さくするためには、太陽光発電パネルの下部に固定される架台の固定位置が和瓦の端縁から可及的に短い距離となるように太陽光発電パネルの架台取付金具を形成すればよく』と記載されている。
『架台の固定位置が和瓦の端縁から可及的に短い距離となるように』とあるが、図22、図23に示すように、固定面21を下地に固定するための止着具Sの位置は、架台固定部Gの位置より、矢印Kで示した分、右側に位置している。つまり、屋根上設置物取り付け金具にその上の物の荷重がかかる位置と、屋根上設置物取り付け金具を下地に固定する位置の間には、矢印Kで示した幅分の差が生じる。
このように、止着具Sの固定位置と架台固定部Gの位置がずれていると、ビスや釘等の引き抜き荷重が大きくなってしまい、特許文献1の目的効果を十分に達成することができない。固定面21を下地に固定するための止着具Sのほぼ真上に架台固定部Gが位置するように構成することが望ましい。
これに対し、特開昭59−114366号公報(以下、特許文献2と称す)に開示されている屋根上設置物取り付け金具1がある。この屋根上設置物取り付け金具1は、図24に示すとおり、固定面21から立ち上がる脚部35が形成されており、脚部35の上には略コの字形の取り付け部Jが形成されている。取り付け部Jの上面には、連結金具Rが固定用止着具Bで固定されている。
屋根上設置物取り付け金具1がこのような構成であるため、これを下地に固定して連結金具Rを介して屋根上設置物を取り付けると、固定面21を下地に固定するための止着具Sのほぼ真上に、連結金具Rの固定用止着具Bが位置する。
この場合、負圧がかかった際のビスや釘等の引き抜き荷重はきわめて小さくなるので、前述の特許文献1に開示されている屋根上設置物取り付け金具よりも、特許文献2に開示されている屋根上設置物取り付け金具の方が、特許文献1に示されている課題をよりよく解決しているといえる。
特開平10−245952号公報 特開昭59−114366号公報
とはいえ、図24に示した屋根上設置物取り付け金具1に正圧がかかった場合、図25に示すように、屋根上設置物取り付け金具1の脚部35が取り付け部Jの片側にしか無いため、正圧によって取り付け部Jが変形してしまうという課題があった(図25に丸印にて囲んだ部分参照)。
それで、解決しようとする課題は、負圧に抵抗する力が強く、同時に正圧に対しても強い屋根上設置物取り付け金具を提供することである。
本発明にかかる屋根上設置物取り付け金具は、設置物取り付け部分と固定部分とを有している。
設置物取り付け部分は、屋根上設置物を取り付けるための固定用止着具を取り付ける貫通孔が設けられた設置物取り付け面と、設置物取り付け面の前部分から下方に伸びる前脚部と、設置物取り付け面の後ろ部分から下方に伸びる後脚部とを有している。
固定部分は、下地に止着具で固定するための固定面を有しており、固定面の前部分には上方に伸びる立面が形成されている。
固定部分の立面に設置物取り付け部分の前脚部が固定されたときに、設置物取り付け面と固定面とが向き合わせられ、固定面が設置物取り付け面の下方に位置し、設置物取り付け面の貫通孔が止着具のほぼ真上に位置し、設置物取り付け部分の後脚部は固定部分の固定面上に位置している屋根上設置物取り付け金具である。 この屋根上設置物取り付け金具を屋根に設置する場合、まず、設置されている金属製屋根瓦の棟側縁に、固定部分を被せ、固定面に止着具を打ち込んで桟木等の下地に固定する。次いで、その棟側の段に位置する金属製屋根瓦を設置する。固定部分の上に金属製屋根瓦を設置する際、固定部分の立面は、金属製屋根瓦の軒側の縁よりも前方にでている。
このように桟木等の下地に固定部分を止着具で固定した後、固定部分に設置物取り付け部分を取り付ける。固定部分の固定面が、設置物取り付け部分の設置物取り付け面の下方に、設置物取り付け面と向かい合って位置するよう、設置物取り付け面の貫通孔が止着具のほぼ真上に位置するよう、設置物取り付け部分の前脚部を固定部分の立面に添わせて固定する。後脚部は固定部分の固定面上に位置する。
後脚部が固定面上に位置するという点について説明すると、この後脚部は屋根上設置物を取り付ける前から、金属製屋根瓦を介して固定面上に載っている場合もあれば、屋根上設置物を取り付ける前は、固定面と後脚部の間に隙間が存在する状態で後脚部が固定面上に位置しており、後脚部が固定面に載っていない場合もある。後者の場合、設置物取り付け面に屋根上設置物を取り付けたとき、その荷重によって後脚部が金属製屋根瓦を介して固定面に載るのである。
屋根上に取り付けられた屋根上設置物取り付け金具の設置物取り付け面に、設置物を載せて、貫通孔に取り付けた固定用止着具を用いて取り付けていくのである。
本発明にかかる屋根上設置物取り付け金具は、上記の通りの構成のため、屋根上設置物取り付け金具を屋根に設置したとき、固定面が設置物取り付け面の下方に位置し、設置物取り付け面と向かい合っている。このため、固定面を桟木等の下地に固定するための止着具のほぼ真上に、屋根上設置物を取り付けるための固定具を貫通孔を用いて取り付けることができる。
つまり、屋根上設置物取り付け金具に屋根上設置物の荷重がかかる位置が、屋根上設置物取り付け金具を下地に止着具で固定する位置の、ほぼ真上に来るように設定することができる。こうして負圧がかかった際のビスや釘等の引き抜き荷重をきわめて小さくすることができる。
また、後脚部が固定面上に位置しているため、設置物取り付け面に屋根上設置物を取り付けたとき後脚部が固定面に載る。そして、設置物取り付け部分の前脚部が固定部分の立面に固定されているので、設置物取り付け面にかかる屋根上設置物の荷重は、前脚部と後脚部とによって固定部分に伝わり、固定部分で受けることができる。このように前脚部と後脚部との二箇所で屋根上設置物の荷重を固定部分に伝える構成なので、正圧に対して強くなる。
そして、固定部分の固定面は下地に止着具で固定されているので、屋根上設置物の荷重を下地でしっかり受け止めることができる。
以上述べたとおり、本発明にかかる屋根上設置物取り付け金具は、負圧がかかった際のビスや釘等の引き抜き荷重を小さくする構成でありながら、同時に、正圧に対して強くなるものである。
本発明第一実施例について、図1〜図7に基づいて説明する。この実施例は、本発明にかかる屋根上設置物取り付け金具を、金属製屋根瓦に使用する場合の一実施例である。
図1は屋根上設置物取り付け金具1の分解図であり、図2は屋根上設置物取り付け金具1の斜視図、図3〜図7は使用状態の説明図である。(一般的に用いられる金属製屋根瓦7は、厚さが0.4mm位であるが、金属製屋根瓦7の断面がわかりやすいように、図7においては実際の金属製屋根瓦7の厚さよりも厚い比率で図示した。)
図1に見られるように、本実施例にかかる屋根上設置物取り付け金具1は、設置物取り付け部分3と固定部分2との二部材を有している。
設置物取り付け部分3は、設置物取り付け面31の前部分の一端から下方に伸びる前脚部32と、設置物取り付け面31の他端である後ろ部分の一端から下方に伸びる後脚部34とを有している。
前脚部32には、前脚部32の下端が折り曲げられて設置物取り付け面31よりも前方に延びる前補助面32Aが形成されている。前補助面32Aは、設置物取り付け部分3 を屋根に取り付けたときに、金属製屋根瓦7の表面に載る面であり、金属製屋根瓦7の表面に傷を付けにくくするために、金属製屋根瓦7の表面に沿うようにやや湾曲した面で形成されている。このように前補助面32Aを設けると、前脚部32から伝わってくる屋根上設置物の荷重を、前補助面32Aと後述する固定面21とで分散して受け止めることができる。
また、後脚部34にも、後脚部34の下端が折り曲げられて設置物取り付け面31よりも後方に延びる後補助面34Aが形成されている。後補助面34Aは、設置物取り付け部分3を屋根に取り付けたときに金属製屋根瓦7の表面に載る面であり、金属製屋根瓦7 の表面に傷を付けにくくするために、金属製屋根瓦7の表面に沿うように、やや湾曲した面で形成されている。
屋根上設置物取り付け金具1を屋根に設置したときに、前脚部32は金属製屋根瓦7 に載る位置に、後脚部34は金属製屋根瓦7を介して、後述する固定部分2の固定面2 1に載る位置に、それぞれ形成されている。
設置物取り付け面31には、設置物Eを屋根上設置物取り付け金具1に固定するための固定用止着具Bを取り付ける貫通孔Hが、前脚部32には固定部分2の締め付け部23を通すための連結孔Tが、それぞれ設けられている。
固定部分2は、固定面21と立面22と締め付け部23とを有している。
固定面21は、屋根上設置物取り付け金具1を桟木6等の下地に止着具で固定するための面である。本実施例は、金属製屋根瓦7に使用する場合の実施例であるため、固定面21の一部が桟木6に被さる形状(断面が下方に開口した略コの字形)になっており、桟木6に固定する止着具Sのための固定孔Uが設けられている。
固定面21の前部分には上方に伸びる立面22が形成されているが、本実施例においては、前部分の端部から上方に伸びる立面22が形成されている。立面22にはネジが切られている棒状の締め付け部23が取り付けられており、前述の設置物取り付け部分3と組み合わせたときに、設置物取り付け部分3の前脚部32の連結孔Tに通る位置に設けられている。
このように構成された固定部分2と設置物取り付け部分3とを組み合わせることで、図2のような屋根上設置物取り付け金具1となる。
固定部分2の固定面21が、設置物取り付け部分3の設置物取り付け面31の下方に、設置物取り付け面31と向かい合って位置するよう、設置物取り付け部分3の前脚部3 2の連結孔Tに締め付け部23を通しながら、設置物取り付け部分3の前脚部32を固定部分2の立面22に添わせ、ナット等の締め付け具4を締め付け部23に通して締め付けることにより、固定部分2の立面22に設置物取り付け部分3の前脚部32が連結されて固定される。
つぎに、図3〜図7に基づいて、下地材5に防水紙Dを敷き、その上に縦桟木Aと桟木6を取り付けた屋根下地に、バックアップ材Cを配置して金属製屋根瓦7を葺いていく屋根構造に、本実施例の屋根上設置物取り付け金具1を取り付ける様子を説明する。
図3に見られるように、金属製屋根瓦7の棟側縁に固定部分2の固定面21を被せる。固定面21は下地の一部である桟木6上に位置し、固定面21に止着具Sが打ち込まれることにより桟木6に固定される。
その後、図4に見られるように、その棟側のバックアップ材Cと金属製屋根瓦7とを取り付けていく。固定部分2の上に金属製屋根瓦7を設置する際、固定部分2の立面22は、金属製屋根瓦7の軒側の縁よりも前方にでている。
このように固定された固定部分2に、図5及び図6に見られるように、設置物取り付け部分3を取り付ける。固定部分2の固定面21が、設置物取り付け部分3の設置物取り付け面31の下方に、設置物取り付け面31と向かい合って位置するよう、設置物取り付け部分3の前脚部32の連結孔Tに締め付け部23を通しながら、設置物取り付け部分3の前脚部32を固定部分2の立面22に添わせ、ナット等の締め付け具4を締め付け部23に通して締め付けることにより、固定部分2の立面22と設置物取り付け部分3の前脚部32とが連結されて固定される。
このとき、後脚部34は固定部分2の固定面21上に位置するが、図6に見られるように、設置物Eを取り付ける前は、固定面21と後脚部34の間に隙間が存在している。このような状態で後脚部34が固定面21上に位置しており、後脚部34が固定面21に載っていない場合もある。
このようにして屋根上に取り付けられた屋根上設置物取り付け金具1に、設置物Eを取り付けていく。その際、図7に見られるように、設置物Eを設置物取り付け面31に載せ、設置物取り付け面31に設けられている貫通孔Hに固定用止着具Bを通して設置物Eを取り付ける。設置物取り付け面31に設置物Eを取り付けたとき、その荷重によって後脚部34が金属製屋根瓦7を介して固定面21に載る。
前述の通り、本実施例は、固定部分2の固定面21が、設置物取り付け部分3の設置物取り付け面31の下方に、設置物取り付け面31と向かい合っているため、固定面21を桟木に固定するための止着具Sのほぼ真上に、設置物Eを取り付けるための固定用止着具Bを貫通孔Hを用いて取り付けることができる。
このため、屋根上設置物取り付け金具1に設置物Eの荷重がかかる位置が、屋根上設置物取り付け金具1を下地に止着具で固定する位置のほぼ真上に来るように設定することができる。こうして負圧がかかった際のビスや釘等の引き抜き荷重をきわめて小さくすることができるのである。
また、後脚部34が固定面21上に位置しているため、設置物取り付け面31に設置物Eを取り付けたとき、その荷重によって後脚部34が金属製屋根瓦7を介して固定面21に載る。そして、設置物取り付け部分3の前脚部32が固定部分2の立面22に固定されているので、設置物取り付け面31にかかる設置物Eの荷重は、前脚部32と後脚部34とによって固定部分2に伝わり、固定部分2で受けることができる。このように前脚部32と後脚部34との二箇所で設置物Eの荷重を固定部分2に伝える構成である。
そして、固定部分2の固定面21は、下地の一部である桟木6に止着具で固定されているので、設置物Eの荷重を下地でしっかり受け止めることができる。
さらにこの実施例においては、前脚部32の下端から設置物取り付け面31よりも前方に延びる前補助面32Aが、形成されている。前補助面32Aは、設置物取り付け部分3を屋根に取り付けたときに、金属製屋根瓦7の表面に載る面である。このように前補助面32Aを設けると、前脚部32から伝わってくる屋根上設置物の荷重を、前補助面32Aと固定面21とで分散して受け止めることができる。
このように、本実施例にかかる屋根上設置物取り付け金具は、負圧がかかった際のビスや釘等の引き抜き荷重を小さくする構成でありながら、同時に、正圧に対して強くなるものである。
本発明の第二実施例について、図8、図9に図示する。
図8、図9に見られる通り、前述の第一実施例の前補助面32Aを取り除き、前脚部32を短くしたもので、他の構成は、第一実施例とまったく同じである。(前補助面32Aを除き、前脚部32を短くした以外は第一実施例と同じ構成であるため、構成の説明を繰り返し記載することは省く。)
前脚部32が固定部分2の立面22に固定されているので、屋根上設置物の荷重は前脚部32から立面22に伝わる。前補助面32Aが形成されていなくても、前脚部32と後脚部34との二箇所で屋根上設置物の荷重を固定部分2に伝えることができる一例である。
本発明の第三実施例について、図10、図11に図示する。
これは、図10、図11に見られる通り、前述の第一実施例の後補助面34Aを第一実施例とは反対側に折り曲げて形成している例である。
設置物取り付け部分3を屋根に取り付けたときに金属製屋根瓦7の表面に載る後脚部34が、金属製屋根瓦7の表面に傷を付けにくくするために、後補助面34Aが設けられている。
後脚部34の下端が、内側に、つまり設置物取り付け面31と向き合うように、折り曲げられて、金属製屋根瓦7の表面に沿うようにやや湾曲した後補助面34Aが形成されている。
他の構成は、第一実施例とまったく同じである。第一実施例は設置物取り付け部分3の後脚部34の下端が外側に折り曲げられて、後補助面34Aが形成されていたが、第三実施例は後脚部34の下端が内側に、つまり設置物取り付け面31と向き合うように、折り曲げられて、後補助面34Aが形成されている例である。(それ以外は第一実施例と同じ構成であるため、構成の説明を繰り返し記載することは省く。)
このように後補助面34Aを形成しても、屋根上設置物取り付け金具1を屋根に設置し、屋根上設置物を取り付けたときに、設置物取り付け部分3の後脚部34の後補助面34Aが、固定面21に載るため、固定面21で屋根上設置物の荷重を受けることができる。
本発明の第四実施例について、図12、図13に図示する。
これは、図12、図13に見られる通り、前述の第三実施例の前補助面32Aを取り除いたもので、他の構成は、第三実施例とまったく同じである。第三実施例は設置物取り付け部分3に前補助面32Aを設けていたが、第四実施例はこの前補助面32Aを設けない例である。(前補助面32Aを除いた以外は第三実施例と同じ構成であるため、構成の説明を繰り返し記載することは省く。)
本発明の第五実施例について、図14、図15に図示する。
これは、図14、図15に見られる通り、前述の第一実施例の固定面21を後方に延ばした一例である。固定面21の一部が桟木6に被さる形状(断面が下方に開口した略コの字形)になっており、固定面21の上面の一部分は、さらに後方に延びた後、下方に折り曲げられている。このように、固定面21が第一実施例の固定面21よりも後方に延びるよう構成されている。
屋根上設置物取り付け金具1を屋根に設置したときに、設置物取り付け部分3の後脚部34が、固定面21に載る位置に形成されているため、固定面21が後方に延びている分、設置物取り付け面31も後方に延ばすことが出来、設置物取り付け面31をより広く設定することができる。このため、屋根上設置物を取り付けるための固定用止着具を取り付ける貫通孔Hの位置を、第一実施例のものよりも後方に位置させることができる。(固定面21および設置物取り付け面31を後方に延ばした以外は、第一実施例とほぼ同じ構成であるため、構成の説明を繰り返し記載することは省く。)
設置物取り付け面31を広く設定すれば、固定面21を桟木6に固定するための止着具Sの真上に、屋根上設置物を取り付けるための固定用止着具を取り付ける貫通孔Hを設定することができる。固定面21を桟木6に固定するための止着具Sの真上に、屋根上設置物を取り付けるための固定用止着具を取り付けることができるので、負圧がかかった際のビスや釘等の引き抜き荷重を小さくする上で、一層望ましい構成である。
図15は、施工時、固定部分2の固定面21の後端にある下がり片がバックアップ材Cに食い込んでいる図となっているが、バックアップ材Cの形状に手を加え、固定部分2の固定面21の後端にある下がり片が位置する箇所を切り欠いたりしても良い。
本発明の第六実施例について、図16、図17に図示する。
図16、図17に見られる通り、前述の第五実施例の前補助面32Aを取り除いたもので、他の構成は、第五実施例とまったく同じである。第五実施例は設置物取り付け部分3に前補助面32Aを設けていたが、第六実施例はこの前補助面32Aを設けない例である。(前補助面32Aを除いた以外は第五実施例と同じ構成であるため、構成の説明を繰り返し記載することは省く。)
本発明の第七実施例について、図18、図19に図示する。
図18、図19に見られる通り、前述の第二実施例の設置物取り付け部分3と固定部分2とを回動可能に連結させた一例であり、他の構成は、第二実施例と同じである。
本実施例の設置物取り付け部分3と固定部分2とを回動可能に連結させた箇所について説明する。(それ以外は第二実施例と同じ構成であるため、構成の説明を繰り返し記載することは省く。)
設置物取り付け部分3の前脚部32には連結片8が設けられており、固定部分2の立面22にも連結片8が設けられている。それぞれの連結片8に設けられている穴に回動軸9が通されており、設置物取り付け部分3と固定部分2とが回動可能に連結されている。
図18に見られるように、締め付け具4を締め付け部23の先端の方に取り付けたとき、設置物取り付け部分3の後脚部34を持ち上げておくことができる。
固定部分2の固定面21を桟木6に止着具で固定し、固定面21の上から金属製屋根瓦7を被せる。その後、設置物取り付け部分3の後脚部34をおろし、後補助面34Aを金属製屋根瓦7に載せ、締め付け具4を締め付け部23に締め付けていく。図19のように、固定部分2の立面22に設置物取り付け部分3の前脚部32を固定することで、固定部分2に設置物取り付け部分3を固定する。
このように、予め設置物取り付け部分3と固定部分2とを回動可能に連結させておくと、施工性を上げることができるという利点がある。
本発明の第八実施例について、図20、図21に図示する。
図20、図21に見られる通り、前述の第一実施例の設置物取り付け部分3の一部を設計変更したものであり、他の構成は、第一実施例とまったく同じである。(設置物取り付け部分3の一部を設計変更した以外は第一実施例と同じ構成であるため、構成の説明を繰り返し記載することは省く。)第一実施例の設置物取り付け部分3の設計変更した箇所について説明する。
本実施例の設置物取り付け部分3も、設置物取り付け面31と、設置物取り付け面31の前部分から下方に伸びる前脚部32と、設置物取り付け面31の後ろ部分から下方に伸びる後脚部34とを有している。
第一実施例の設置物取り付け部分3は設置物取り付け面31の前部分の一端から下方に伸びる前脚部32が形成されていた。
本実施例の前脚部32は設置物取り付け面31の前部分の一端から下方に伸びているのではなく、設置物取り付け面31の前部分から下方に伸びている。つまり、第一実施例と比べると、本実施例の設置物取り付け面31は、前脚部32よりもさらに前に伸びているのである。
後脚部34についても同様で、本実施例の設置物取り付け面31は、後脚部34よりもさらに後ろに伸びている。
このように、本実施例の設置物取り付け部分3は、設置物取り付け面31の前部分から下方に伸びる前脚部32の一例として、設置物取り付け面31が前脚部32よりもさらに前に伸びている場合を示し、設置物取り付け面31の後ろ部分から下方に伸びる後脚部34の一例として、設置物取り付け面31が後脚部34よりもさらに後ろに伸びている場合を示している。この後脚部34は固定部分2の固定面21上に位置している。
例えば、設置物取り付け面31の裏面に前脚部32と後脚部34とを溶接等で取り付けたりすれば、このような形状になる。
また、第一実施例と比べると、本実施例には、前補助面32Aと後補助面34Aとが無い。
本実施例を用いて屋根上設置物を取り付けた場合、前脚部32が固定部分2の立面22に固定されているので、屋根上設置物の荷重は前脚部32から立面22に伝わる。後脚部34は固定部分2の固定面21上に位置し、屋根上設置物を取り付ける前は、固定面21と後脚部34の間に隙間が存在しているが、設置物取り付け面31に屋根上設置物を取り付けたとき、その荷重によって後脚部34が金属製屋根瓦7を介して固定面21に載り、屋根上設置物の荷重は後脚部34から固定面21に伝わる。このように、前脚部32と後脚部34との二箇所で屋根上設置物の荷重を固定部分2に伝えることができる。
本実施例も他の実施例と同様に、固定部分2の固定面21が、設置物取り付け部分3の設置物取り付け面31の下方に、設置物取り付け面31と向かい合っているため、固定面21を桟木に固定するための止着具Sのほぼ真上に、屋根上設置物を取り付けるための固定用止着具を貫通孔を用いて取り付けることができる。
このため、屋根上設置物取り付け金具1に屋根上設置物の荷重がかかる位置が、屋根上設置物取り付け金具1を下地に止着具で固定する位置のほぼ真上に来るように設定することができる。こうして負圧がかかった際のビスや釘等の引き抜き荷重をきわめて小さくすることができるのである。
本発明第一実施例の屋根上設置物取り付け金具1の分解斜視図である。 本発明第一実施例の屋根上設置物取り付け金具1の斜視図である。 本発明第一実施例の使用状態の説明図である。 本発明第一実施例の使用状態の説明図である。 本発明第一実施例の使用状態の説明図である。 本発明第一実施例の使用状態の説明図である。 本発明第一実施例の使用状態の説明図である。 本発明第二実施例の屋根上設置物取り付け金具1の斜視図である。 本発明第二実施例の使用状態を表す図である。 本発明第三実施例の屋根上設置物取り付け金具1の斜視図である。 本発明第三実施例の使用状態を表す図である。 本発明第四実施例の屋根上設置物取り付け金具1の斜視図である。 本発明第四実施例の使用状態を表す図である。 本発明第五実施例の屋根上設置物取り付け金具1の斜視図である。 本発明第五実施例の使用状態を表す図である。 本発明第六実施例の屋根上設置物取り付け金具1の斜視図である。 本発明第六実施例の使用状態を表す図である。 本発明第七実施例の屋根上設置物取り付け金具1の使用状態の説明図である。 本発明第七実施例の使用状態を表す図である。 本発明第八実施例の屋根上設置物取り付け金具1の斜視図である。 本発明第八実施例の使用状態を表す図である。 従来の技術を表す図である。 従来の技術を表す図である。 従来の技術を表す図である。 従来の技術を表す図である。
符号の説明
1 屋根上設置物取り付け金具
2 固定部分
21 固定面
22 立面
23 締め付け部
3 設置物取り付け部分
31 設置物取り付け面
32 前脚部
32A 前補助面
34 後脚部
34A 後補助面
4 締め付け具
5 下地材
6 桟木
7 金属製屋根瓦
8 連結片
9 回動軸
A 縦桟木
B 固定用止着具
C バックアップ材
D 防水紙
E 設置物
G 架台固定部
貫通孔
J 取り付け部
R 連結金具
S 止着具
連結孔
固定孔

Claims (1)

  1. 屋根上設置物取り付け金具は設置物取り付け部分と固定部分とを有し、
    設置物取り付け部分は、
    貫通孔を設けた設置物取り付け面と、
    設置物取り付け面の前部分から下方に伸びる前脚部と、
    設置物取り付け面の後ろ部分から下方に伸びる後脚部とを有し、
    固定部分は、
    下地に止着具で固定するための固定面を有しており、
    該固定面の前部分には上方に伸びる立面が形成されており、
    固定部分の立面に設置物取り付け部分の前脚部が固定されたときに、
    設置物取り付け面と固定面とが向き合わせられており、
    固定面が設置物取り付け面の下方に位置しており、
    設置物取り付け面の貫通孔が止着具のほぼ真上に位置しており、
    設置物取り付け部分の後脚部は固定部分の固定面上に位置している
    屋根上設置物取り付け金具。
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