JP4554516B2 - 放電表面処理用電極および放電表面処理方法並びに放電表面処理装置 - Google Patents

放電表面処理用電極および放電表面処理方法並びに放電表面処理装置 Download PDF

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Description

この発明は、金属粉末もしくは金属の化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、電極と被加工物との間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギにより、被加工物表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に使用される放電表面処理用電極に関するものである。また、この放電表面処理用電極を用いた放電表面処理方法とその装置にも関するものである。
航空機用ガスタービンエンジンのタービンブレードなどの表面には、高温環境下での強度と潤滑性を有する材料をコーティングまたは肉盛りする必要がある。このような高温環境下で強度と潤滑性を有する材料として、高温環境下で酸化されて酸化物となることで潤滑性を発揮することが知られているCr(クロム)やMo(モリブデン)が挙げられる。従来では、このようなCrやMo含む材料を溶接や溶射などの方法でその被膜を厚く盛り上げていた。ここで、溶接とは、被膜が形成される被加工物(以下、ワークという)と溶接棒との間の放電により溶接棒の材料をワークに溶融付着させる方法のことをいい、溶射とは、金属材料を溶かした状態にし、スプレー状にワークに吹き付け被膜を形成させる方法のことをいう。
しかしながら、これらの溶接と溶射の何れの方法も人手による作業であり、熟練を要するため、その作業をライン化することが困難であり、コストが高くなるという問題点がある。また、特に溶接は、熱が集中してワークに入る方法であるため、厚みの薄い材料を処理する場合や、単結晶合金や一方向凝固合金など方向制御合金のように割れやすい材料を処理する場合では、溶接割れが発生しやすく歩留まりが低いという問題点もある。
一方、高温環境下での強度と潤滑性を有する被膜をワーク上に形成する溶接や溶射などの表面処理方法とは異なるその他の表面処理技術としては、例えば放電加工による表面処理(以下、放電表面処理という)が確立している(たとえば、特許文献1参照)。この放電表面処理による厚膜の形成では、電極側からの材料の供給とその供給された材料のワーク表面での溶融およびワーク材料との結合の仕方が被膜性能に最も影響を与える。この電極材料の供給に影響を与えるのが電極の強度すなわち硬さである。上記特許文献1では、放電表面処理用電極にはある程度の硬さを持たせつつ放電による電極材料の供給を抑え、供給された材料を十分溶融させることによって、ワーク表面に硬質セラミックス被膜を形成している。
国際公開第99/58744号パンフレット(第7〜8頁)
しかしながら、放電表面処理を用いて高温環境下での強度と潤滑性を有する被膜を形成させる表面処理を実現するためには、上述したように高温環境下でCrやMoが酸化されて酸化物となることが必要であるが、放電のエネルギにより電極から極間に供給された材料を十分溶融させると、油のように炭素を含む加工液中で処理する際には、炭化物を形成する材料は炭化物に変わってしまうという問題点があった。ここで、炭化物を形成しやすい材料とは、Ti(チタン)、V(バナジウム)、Cr、Zr(ジルコニウム)、Nb(ニオブ)、Mo、Hf(ハフニウム)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Si(シリコン)、B(硼素)などの材料のことである。これらの材料の粉末が含まれる電極を用いて放電表面処理を行なうと、例えばTiは炭化チタンに、Crは炭化クロムに、Moは炭化モリブデンに、というように炭化物に変化してしまう。炭化物になると、金属の状態の場合に比べて酸化し難くなる。たとえば、炭化クロムの場合には900℃程度の高温まで耐酸化性を有するので、高温環境下においても酸化物になり難くなり、その結果、潤滑性を発揮し難くなる。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、油のような炭素を成分として含む加工液中での放電表面処理においても、高温環境下での強度と潤滑性を有する被膜をワーク上に形成することができる放電表面処理用電極を得ることを目的とする。また、この放電表面処理用電極を用いた放電表面処理方法とその装置を得ることも目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる放電表面処理用電極は、金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に用いられる放電表面処理用電極において、酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金の第1の粉末と、前記第1の粉末の粒径よりも小さい粒径を有し、前記第1の粉末とは異なる材料からなる第2の粉末と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、電極材料のうち希望するものを放電のエネルギにより溶融することを防ぐことができ、ワーク表面に形成される被膜成分に溶融しない成分を含ませることができる。その結果、高温環境下での潤滑性を有する被膜を形成することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる放電表面処理用電極および放電表面処理方法並びに放電表面処理装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、放電表面処理用電極のことを単に電極ということもある。
実施の形態1.
この発明では、放電表面処理を用いて、高温環境下で強度と潤滑性を有する被膜のワーク上への形成を実現するための放電表面処理について説明する。放電表面処理において、発明者らの研究で以下の1〜4に示すことが明らかになってきた。
1.電極材料は粒径の小さいものから優先して溶融する傾向がある。特に、小さい粒径(粒径3μm程度以下)の粉末を電極材料とした場合には、その材料がワーク上の被膜となった場合に材料がよく溶融した形跡が観察される。
これは、粉末材料の溶融は、粉末の体積とその粉末に入る熱エネルギとの関係で決まると考えられるが、粉末材料の表面積は粒径の2乗で決まるのに対し、体積は粒径の3乗で決まり、粒が小さくなるほど粉末は単位体積当たり大きな熱エネルギを受けるようになるためであると考えられる。炭化物になる材料の場合には、材料が溶融した状態になると化学反応が進みやすい状態になり、油のように炭素を含む加工液の中では、炭化物になる。
2.大きい粒径(粒径6μm程度以上)の粉末を電極材料とした場合には、その材料がワーク上の被膜となると被膜内に空孔が多く存在するようになり、緻密にすることが困難である。したがって、被膜を緻密にするためには、粒径はある程度小さくすることが望ましい。
3.油のように炭素を含む加工液の中での放電表面処理の場合、炭化物を形成する材料が電極中に含まれていても、該材料よりもより炭化物を形成しやすい材料が電極中に含まれていれば、その材料は炭化し難くなる。
4.油のように炭素を含む加工液の中での放電表面処理の場合、炭化物を形成する材料が電極に含まれていても、その材料が単独の粉末として含まれているのではなく、他の金属との合金の粉末として含まれている場合にはその材料は炭化し難くなる。
この発明は、以上の考察に基づいて、放電表面処理において溶融させたくない材料(たとえば、高温環境下での強度と潤滑性を有する被膜とするために炭化物にしたくない材料)と溶融させたい材料(たとえば、炭化物を形成しやすい材料)とを同時に電極材料中に存在させ、溶融させたい材料を優先的に溶融させ、溶融させたくない材料をそのままの状態でワーク上に形成される被膜の成分とするものである。
この実施の形態1では、放電表面処理について、炭化させたくない材料であるCrを含む被膜をワーク上に形成する場合を例に挙げて説明する。最初に、この実施の形態1で使用される放電表面処理用電極の製造方法について説明する。第1図は、粉末を成形する際に使用される成形器の断面形状を模式的に示す図である。下パンチ104を金型(ダイ)105に形成されている孔の下部から挿入し、これらの下パンチ104と金型(ダイ)105で形成される空間に、炭化させたくない材料であるCr粉末101とCo粉末102との混合物を充填する。炭化物を形成する材料は溶融すると炭化しやすくなる。ここで、溶融(炭化)させたくない材料の粉末の粒径を3μmよりも大きくし、溶融させたい材料の粉末の粒径を3μmよりも小さくするのがよい。この実施の形態1では、粒径を6μm程度としたCr粉末80重量%と、粒径を1μm程度としたCo粉末20重量%とを混合した。その後、上パンチ103を金型(ダイ)105に形成されている孔の上部から挿入する。このようにCr粉末とCo粉末との混合物が充填された成形器の上パンチ103と下パンチ104の両側から所定の圧力がかかるように加圧器等で圧縮成形する。これによって、粉末は固まり、圧粉体となる。
なお、Cr粉末とCo粉末とを混合する際に、パラフィンなどのワックスを重量比で1%〜10%程度混入してもよい。このようにワックスを粉末に混合した後に圧縮成形すると、プレスの際に粉末内部へのプレスの圧力の伝わりを良くするために粉末にワックスを混入すると成形性を改善することができる。ただし、ワックスは絶縁性物質であり、電極内のワックスの残留量が多くなるほど電気伝導度が悪くなるため、放電性が悪化するので、ワックスを混入した際には後の工程でワックスを除去することが望ましい。ワックスを除去する方法として、ワックスを含む圧縮成形された圧粉体を真空炉に入れて加熱する方法がある。
また、圧縮成形された圧粉体は、圧縮により所定の硬さが得られていればそのまま放電表面処理用の電極として使用することができるが、加熱することで強度を増すことができる。そのため、加熱により白墨程度の硬さにして放電表面処理用電極とすることが取り扱いの点からも望ましい。
第2図は、以上のような工程で製造されたCr粉末(粒径6μm)とCo粉末(粒径1μm)からなる放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。この第2図において、加工液203中にワーク202と、ワーク202上の被膜を形成したい位置と対向して上記Cr粉末とCo粉末の圧粉体からなる放電表面処理用電極201とが備えられ、これらの放電表面処理用電極201とワーク202との間に放電表面処理用電源204が接続されている。放電表面処理用電源204から放電表面処理用電極201とワーク202との間に印加されるパルス電圧によって、放電表面処理用電極201とワーク202との間に放電のアーク柱205が生じる。
放電表面処理用電極201とワーク202との間にパルス状の放電を発生させると、放電のエネルギにより放電表面処理用電極201を構成する電極材料が溶融して放出され、ワーク202表面に達する。その電極材料は、ワーク202表面で凝固して被膜となる。
第3A図と第3B図は、放電表面処理条件を示す図であり、第3A図は、放電時の放電表面処理用電極とワークの間にかかる電圧波形を示し、第3B図は、放電時に放電表面処理装置に流れる電流の電流波形を示している。第3A図に示されるように時刻tで両極間に無負荷電圧uiがかけられるが、放電遅れ時間td経過後の時刻tに両極間に電流が流れ始め、放電が始まる。このときの電圧が放電電圧ueであり、このとき流れる電流がピーク電流値ieである。そして時刻tで両極間への電圧の供給が停止されると、電流は流れなくなる。時刻t−tをパルス幅teという。この時刻t〜tにおける電圧波形を、休止時間toをおいて繰り返して両極間に印加する。この例では、放電表面処理用電極側をマイナスの極性とし、ワーク側をプラスの極性とし、ピーク電流値(ie)を5〜20Aとし、放電持続時間(放電パルス幅、te)を5〜100μsとする放電のパルス条件とした。以上の条件によって放電表面処理を行なうことで、高温環境下で潤滑性を発揮する被膜を形成することができた。
この実施の形態1の例では、電極材料のCr粉末およびCo粉末の粒径は、それぞれ6μm,1μmと大きく異なることから、粒径の小さなCo粉末の方が優先して溶融され、Cr粉末は炭化物とならない状態でワーク202表面に到達し、被膜の成分となる。すなわち、Cr粉末に比べて粒径が小さく溶融の起こりやすいCo粉末が存在することから、粒径の大きなCr粉末は、Co粉末に比べて溶融し難い。そのため、炭化されていないCrを含んだ被膜がワーク202上に形成される。その結果、このワーク202上に形成された被膜は、高温環境下でCrが酸化物となることで潤滑性を発揮することとなる。
しかし、放電表面処理用電極の成分である粉末の粒径の条件は、炭化させたくない材料を完全には溶融させないための必要条件であり、十分条件ではない。緻密な厚膜を放電表面処理により形成するためには、放電のパルスによる電極材料の極間(その後はワーク表面)への供給量が適切であり、かつ、供給された電極材料がその放電パルスにより溶融されてワーク202表面に強固に結合することが必要である。そのためには、この実施の形態1のCr粉末とCo粉末との混合粉末の場合では、放電表面処理用電極201の硬さがJIS K 5600−5−4に規定されている塗膜用鉛筆引かき試験でB〜9B程度の硬さの範囲にあることが必要であった。ただし、この硬さの最適値は粉末の粒径、材質などにより変化するものである。例えば、粉末の粒径が小さくなるにしたがい、より硬い値が最適値になる。このJIS K 5600−5−4の塗膜用鉛筆引かき試験の規格は本来塗装被膜の評価に使用されているものであるが、硬さの低い材料の評価には都合がよい。もちろん、他の硬さ評価方法の結果とこの塗膜用鉛筆引かき試験の結果とは換算できるものであり、他の硬さ評価方法を指標として用いてもよいことは当然である。
JIS K 5600−5−4の方法は、比較的軟らかい電極に適用できるものであり、この実施の形態に示される例のように粉末の粒径が6μm程度と比較的大きい場合に有効である。しかし、粉末が小さくなると、たとえば粉末の粒径が1μm程度となると、電極の最適な硬さは硬くなるため、この方法での測定は難しくなる。このような場合には、ロックウェル硬さなど他の硬さを測る方法が有効になる。
なお、この実施の形態1では、Cr粉末とCo粉末を混合する場合について述べたが、高温で潤滑性を発揮する材料としては、他にMoなどもあり、Moなどを含む被膜を形成する場合にも同様に適用することができる。また、上述した説明では、Cr粉末の粒径を6μmとし、Co粉末の粒径を1μmとしているが、粒径は多少前後してもよく、例えば、Cr粉末の平均粒径は4μm〜10μmの範囲、Co粉末の粒径は4μm以下の範囲であっても同様の結果を得ることができる。さらに、放電表面処理用電源204の電圧などの条件(放電のパルス条件)を変化させる場合には、さらに広い範囲、たとえばCr粉末の平均粒径が10μm程度であってもよい。ただし、粉末の粒径が変化した場合には、放電表面処理用電極の成形条件や、放電表面処理の際の電気的な条件(放電のパルス条件)は変化させる必要がある。
この実施の形態1によれば、CrやMoなどの溶融させたくない材料の粒径を3μmより大きくし、Coなどの溶融させたい(溶融させてもよい)材料の粒径を3μm以下とした粉末を混合して製造した放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行ったので、溶融させたくない材料をその状態のままワーク上に堆積させて被膜とすることができる。その結果、高温環境下で潤滑性を発揮する被膜をワーク表面に形成することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、電極を構成する粉末の粒径を変化させることにより、溶融させたくない粉末を炭化させることなく被膜として形成する場合について説明したが、この実施の形態2では、粉末素材固有の溶融しやすい特性と、溶融し難い特性を用いて、溶融させたくない粉末を炭化させることなくワーク上に被膜として形成する場合について説明する。
第4図は、実施の形態2の放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。この第4図も、実施の形態1の第2図と同様に、加工液406中にワーク405と、ワーク405上の被膜を形成したい材料を含む粉末の圧粉体からなる放電表面処理用電極404とが備えられ、これらの放電表面処理用電極404とワーク405との間に放電表面処理用電源407が接続されている。放電表面処理用電源407から放電表面処理用電極404とワーク405との間に印加されるパルス電圧によって、放電表面処理用電極404とワーク405との間に放電のアーク柱408が生じる。
この実施の形態2の説明では、放電表面処理用電極404は、Cr粉末(粒径1μm)401と、Ti粉末(粒径1μm)402と、Co粉末(粒径1μm)403とが、それぞれ30重量%、10重量%、60重量%の割合で混合されて構成される場合を例に挙げる。また、放電表面処理用電404極の製造方法については、実施の形態1に準ずるのでその説明は省略する。
この例では、放電表面処理用電極404を構成する粉末粒径はCr粉末(1μm)401とTi粉末(粒径1μm)402とCo粉末(1μm)403としているが、粒径は多少前後してもよく、例えば、それぞれ1μm〜10μmの範囲であればよい。また、放電表面処理用電源407の電圧などの条件を変化させる場合には、さらに広い範囲、たとえば粉末の粒径平均10μm程度でもよい。ただし、粉末の粒径が変化した場合には、電極の成形条件、放電表面処理の際の電気的な条件(放電のパルス条件)は変化させる必要がある。
また、この例では、Ti粉末の粒径を1μmとしているが、金属Tiのように粘りのある材料を1μmまで細かくするのは通常困難であるので、TiH(水素化チタン)を変わりに用いてもよい。このTiHは容易に粉砕できるので、細かい粒径の粉末を得るのには都合がよく、また、TiHは加熱すると200℃程度の温度で水素を放出してTiになるので、TiHを電極材料に混合しておき、材料を圧縮成形した後に加熱処理をすることで、TiH粉末をTi粉末にすることができる。
つぎに、第4図を参照して、上述した放電表面処理用電極404を用いて放電表面処理を行なう様子を説明する。放電表面処理用電極404とワーク405との間にパルス状の放電を発生させると、放電のエネルギにより放電表面処理用電極404を構成する電極材料が溶融して放出され、ワーク405表面に達する。その電極材料は、ワーク405表面で凝固して被膜となる。
この例では、電極材料中にTi粉末を含んでいることから、各粉末が溶融またはエネルギの高い状態となったとしても、Ti粉末が優先して化学反応を起こしやすい状態となる。たとえば、加工液406が油の場合には、Ti粉末402は、油が分解して生成した遊離カーボンと反応し炭化物を生成する。これは、Tiは極めて反応性に富んだ材料として知られており、化学反応を起こしやすい環境下、例えば放電のアーク柱の中のように高温で遊離カーボンに富んだ環境に置かれた場合には真っ先に反応するからであると考えられる。
一方のCrもTi同様に炭化物を形成する材料ではあるが、反応の起こしやすさではTiの方が勝っている。ここで、Ti,Crが炭化物になるためには、放電の熱エネルギにより加工液406である油が分解して生成した遊離カーボンが必要である。しかし、放電の熱エネルギにより金属と炭化物を形成するカーボンは限られており、そのカーボンが先により炭化しやすい材料(Ti)と結びついてしまう。そのため、たとえ炭化物になる材料でも炭化するためのカーボンがなくなり、炭化しないままの状態で被膜の成分となると考えられる。すなわち、Cr粉末401に比べ、炭化の起こりやすいTi粉末402が存在すると、炭化されていないCrを含んだ被膜をワーク405表面に形成することができる。このCrを含んだ被膜は、高温環境下でCrが酸化物となることで潤滑性を発揮することが知られている。高温で潤滑性を発揮させるためには、炭化クロムの形よりは、Crのままの状態の方が望ましく、そのためには、Crの粉末を放電のエネルギで炭化させないことが必要である。
発明者らの実験により、炭化物を形成する材料が電極に含まれる場合の被膜の状態について以下のことがわかった。まず、比較例として、Crを含み、Tiを含まない放電表面処理用電極によって放電表面処理を行ない、ワーク405上に形成された被膜をX線回折で分析すると、炭化クロムの高いピークが観察された。つぎに、この実施の形態2の実施例としてCrとTiをともに含む放電表面処理用電極404によって放電表面処理を行ない、ワーク405上に形成された被膜をX線回折で分析すると、炭化クロムのピークは低くなり、代わって炭化チタンの高いピークが観察された。
以上より、この実施の形態2によれば、放電表面処理用電極の成分として、CrおよびCrより炭化しやすい材料であるTiを含めると、放電表面処理の際にCrの炭化を防止することができ、高温環境化で潤滑性を発揮する被膜を形成することができる。
なお、この実施の形態2では、高温環境下で潤滑性を発揮する材料としてCrについて説明したが、このような材用としては他にMoなどもあり、Moなどを含む被膜を形成する場合にも同様に適用することができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、炭化させたくない材料(Cr粉末)と、その材料よりも炭化しやすい材料(Ti粉末)とを含んだ材料を混合した場合を説明したが、この実施の形態3では、炭化させたくない材料(Cr)をその材料よりも炭化しやすい材料(Ti)でコーティングすることによって、炭化させたくない材料の炭化を防止する場合について説明する。
以下の説明では、Co粉末を60重量%、TiコーティングされたCr粉末を40重量%の割合で混合して放電表面処理用電極を製造したものとする。また、TiコーティングされたCr粉末に関しては、Tiを40重量%、Crを60重量%の割合となるように、Cr粉末に対してTiコーティングを施している。第5図は、このTiコーティングされたCr粉末の断面を模式的に示す図である。この図に示されるように、TiコーティングされたCr粉末503は、Cr粉末501の表面がTi502でコーティングされている。ここで、Cr粉末501の表面にTi502をコーティングする方法としては、メッキやPVD(Physical Vapor Deposition,物理蒸着)などの方法がある。このTiコーティングされたCr粉末503は放電表面処理用電極の成分として使用されるためのものである。
第6図は、実施の形態3の放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。この第6図も、実施の形態1の第2図と同様に、加工液605中にワーク604と、ワーク604上の被膜を形成したい材料を含む粉末の圧粉体からなる放電表面処理用電極603とが備えられ、これらの放電表面処理用電極603とワーク604との間に放電表面処理用電源606が接続されている。放電表面処理用電源606から放電表面処理用電極603とワーク604との間に印加されるパルス電圧によって、放電表面処理用電極603とワーク604との間に放電のアーク柱607が生じる。
この実施の形態3の説明では、放電表面処理用電極603は、TiでコーティングしたCr粉末(粒径6μm程度)601と、Co粉末(粒径1μm)602とが、混合されて構成される場合を例に挙げる。なお、放電表面処理用電極603の製造方法については、実施の形態1に準ずるのでその説明は省略する。
つぎに、第6図を参照して、上述した放電表面処理用電極603を用いて放電表面処理を行なう様子を説明する。放電表面処理用電極603とワーク604との間にパルス状の放電を発生させると、放電のエネルギにより放電表面処理用電極603を構成する電極材料が溶融して放出され、ワーク604表面に達する。その電極材料は、ワーク604表面で凝固して被膜となる。電極材料が溶融した場合にはエネルギの高い状態となるため、化学反応を起こしやすくなる。たとえば、加工液605が油の場合には、油が分解して生成したカーボンと反応し、Tiは炭化チタンを生成し、Crは炭化クロムを生成する。
油のように炭素を含む加工液605の中での放電表面処理を行ってワーク604上に被膜を形成する際に、炭化物を形成する材料(例えばCrなど)が電極603に含まれている場合でも、この材料よりも炭化物を形成しやすい材料(Tiなど)が電極603に含まれることにより、上記の炭化物を形成する材料(Crなど)の炭化を抑制することができる。特に、この例のように、単にCr粉末とTi粉末とを含んだ材料を混合するのでなく、炭化させたくない材料(炭化物を形成する材料)をその材料よりも炭化しやすい材料でコーティングすることによって、炭化させたくない材料の炭化を防止する効果は大きい。
この効果についてさらに具体的に説明する。この実施の形態3では、Cr粉末がTiで覆われているため、放電の熱エネルギにより加工液605である油が分解して生成した遊離カーボンにCr粉末が直接に接触する確率が低くなる。また、Tiは放電の熱エネルギにより加工液605である油が分解して生成した遊離カーボンがCrと反応するのを防止する目的で混入されているが、Cr粉末とTi粉末とを含んだ材料を単に混合するだけでは、Cr粉末の近くにTi粉末が存在しない場合もあり、Crの炭化を十分に防止することができない。しかし、Cr粉末をTiでコーティングした場合にはCr粉末の近傍(すなわち表面)には必ずCrよりも炭化しやすいTiが存在することになる。このTiがCr粉末に近づいた遊離カーボンを先に消費するので、Cr粉末を炭化から守りやすい。これは、TiでコーティングしたCr粉末601を含む放電表面処理用電極603によって放電表面処理を行ない、ワーク604上に形成された被膜をX線回折で分析すると、炭化クロムの高いピークが観察されないことからも確かめられる。
以上より、この実施の形態3によれば、放電表面処理用電極の成分として、炭化させたくない材料であるCr粉末の表面に、Cr粉末よりも炭化しやすい材料であるTiをコーティングした粉末を放電表面処理用電極に含めると、放電表面処理の際にCrの炭化を防止することができ、高温環境化で潤滑性を発揮する被膜を形成することができる。
なお、この実施の形態3では、高温環境下で潤滑性を発揮する材料としてCrについて説明したが、このような材用としては他にMoなどもあり、Moなどを含む被膜を形成する場合にも同様に適用することができる。
実施の形態4.
この実施の形態4では、炭化物を形成する材料が単独の粉末として含まれているのではなく、他の炭化物を形成し難い金属との合金の粉末として含まれている場合には、その炭化物を形成する材料が炭化し難くなる点を利用して、合金の粉末を放電表面処理用電極に用いる場合について説明する。
第7図は、実施の形態4の放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。この第7図も、実施の形態1の第2図と同様に、加工液704中にワーク703と、ワーク703上の被膜を形成したい材料を含む粉末の圧粉体からなる放電表面処理用電極702とが備えられ、これらの放電表面処理用電極702とワーク703との間に放電表面処理用電源705が接続されている。放電表面処理用電源705から放電表面処理用電極702とワーク703との間に印加されるパルス電圧によって、放電表面処理用電極702とワーク703との間に放電のアーク柱706が生じる。なお、放電表面処理用電極702は、Coが主成分でCrを含む合金の粉末701を成形して構成されている。
ここで使用した合金の成分は、「Cr20重量%、Ni(ニッケル)10重量%、W15重量%、残りがCo」であるが、「Cr25重量%、Ni10重量%、W7重量%、残りがCo」、「Mo28重量%、Cr17重量%、Si3重量%、残りがCo」、「Cr15重量%、Fe(鉄)8重量%、残りがNi」、「Cr21重量%、Mo9重量%、Ta4重量%、残りがNi」、「Cr19重量%、Ni53重量%、Mo3重量%、(Cd(カドミウム)+Ta)5重量%、Ti0.8重量%、Al(アルミニウム)0.6重量%、残りがFe」などであってもよい。
放電表面処理用電極702とワーク703との間にパルス状の放電を発生させると、放電のエネルギにより放電表面処理用電極702を構成する電極材料が溶融して放出され、ワーク703表面に達する。その電極材料は、ワーク703表面で凝固して被膜となる。電極材料が溶融した場合にはエネルギの高い状態となるため、化学反応を起こしやすくなる。たとえば、加工液704が油の場合には、油が分解して生成したカーボンと反応し、Crは炭化クロムを生成し、Moは炭化モリブデンを生成する。しかし、このような炭化物を形成する材料(Cr,Moなど)が、他の炭化物を形成し難い材料(Coなど)との合金の粉末として含まれていると、炭化物を形成し難くなる。
これは、炭化物を形成する材料(例えばCrなど)が電極に含まれている場合でも、その材料が単独の粉末として含まれているのではなく、他の炭化物を形成し難い金属(例えばCo)との合金の粉末として含まれていることによって、炭化物を形成する材料が、放電の熱エネルギにより加工液704である油が分解して生成した遊離カーボンに直接に接触する確率が下がるからであると考察される。すなわち、この実施の形態4によれば、炭化物を形成する材料であるCrを炭化物を形成しない材料であるCoの中に合金として解けこませた粉末701で製造した放電表面処理用電極702を用いて放電表面処理を行うことにより、炭化されていないCrを含んだ被膜がワーク703上に形成される。そして、高温環境下でこの被膜中のCrが酸化物となることで潤滑性を発揮することとなる。これは、Crを含む合金粉末を含む放電表面処理用電極によって放電表面処理を行ない、ワーク703上に形成された被膜をX線回折で分析すると、炭化クロムの高いピークが観察されなかったことからも確かめられる。同様に、Moを含む合金粉末を含む放電表面処理用電極によって放電表面処理を行ない、ワーク上に形成された被膜をX線回折で分析した場合にも、炭化モリブデンの高いピークが観察されなかった。
以上より、この実施の形態4によれば、放電表面処理用電極の成分として、CrまたはMoなどの炭化物を形成しやすい材料をCoなどの炭化物を形成し難い材料との合金とした粉末を放電表面処理用電極に含めると、放電表面処理の際にCrやMoの炭化を防止して、ワーク表面にこれらの被膜を形成することができる。その結果、高温環境化でこれらのCrやMoが酸化された潤滑性を発揮する被膜となる。
なお、上述したこの発明の実施の形態1〜4で、電極成分としてCoを混入しているのは、ワーク上に形成される被膜を厚くすることに対して効果があるためである。これは、炭化物を形成しやすい材料のみから構成される放電表面処理用電極では、ワーク上に形成された被膜が炭化物セラミックス状態になるため、被膜の熱伝導が悪くなり、放電により被膜の除去が進みやすくなるが、炭化物を形成し難い材料であるCoを成分として混入することで、ワーク上に形成された被膜の熱伝導を悪化させることがなくなり、被膜の厚膜化が可能になるからである。このようなCoと同様の効果をもつ材料として、そのほかにNi,Feなどがある。
また、上述した実施の形態1〜4では、加工液中で放電表面処理を行う場合を示したが、気中で行う場合にも適用できる。この場合には、ワーク上に形成したい被膜の成分が気中の成分と化学反応し難くなるように、放電表面処理用電極中に、上記成分の粉末の大きさを3μmよりも大きくし、上記成分よりも気中の成分と化学反応しやすい成分の大きさを3μmよりも小さくすればよい。また、放電表面処理用電極中に、上記ワーク上に形成したい被膜の成分よりも気中の成分と化学反応しやすい成分を、粉末として含ませたり、上記成分の表面にコーティングしたりしてもよい。さらに、上記ワーク上に形成したい被膜の成分と、この成分よりも気中の成分と化学反応し難い成分との合金の粉末を用いて放電表面処理用電極を形成してもよい。
以上のように、この発明は、高温環境下で高い強度と潤滑性を有する厚い被膜を形成させる処理を、自動化で行うことが可能な放電表面処理装置に適している。
第1図は、粉末を成形する際に使用される成形器の断面形状を示す図である。 第2図は、放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。 第3A図は、放電時の放電表面処理用電極とワークの間にかかる電圧波形を示す図である。 第3B図は、放電時に放電表面処理装置に流れる電流の電流波形を示す図である。 第4図は、実施の形態2の放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。 第5図は、TiコーティングされたCr粉末の断面を模式的に示す図である。 第6図は、実施の形態3の放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。 第7図は、実施の形態4の放電表面処理用電極を用いて放電表面処理を行なう様子を模式的に示す図である。

Claims (24)

  1. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に用いられる放電表面処理用電極において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の粉末と、前記第1の粉末の粒径よりも小さい粒径を有し、前記第1の粉末とは異なる材料からなる第2の粉末と、を含むことを特徴とする放電表面処理用電極。
  2. 前記第1の粉末の粒径平均を4〜10μmの範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の放電表面処理用電極。
  3. 前記第2の粉末は、CoまたはNiまたはFeであることを特徴とする請求項1または2に記載の放電表面処理用電極。
  4. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に用いられる放電表面処理用電極において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の粉末と、炭素を含む雰囲気中での前記放電表面処理中に前記第1の粉末よりも炭化しやすい材料からなる第2の粉末と、を含むことを特徴とする放電表面処理用電極。
  5. 前記第2の粉末は、Tiであることを特徴とする請求項4に記載の放電表面処理用電極。
  6. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に用いられる放電表面処理用電極において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の材料を、炭素を含む雰囲気中での前記放電表面処理中に前記第1の材料よりも炭化しやすい第2の材料でコーティングした材料の粉末を含むことを特徴とする放電表面処理用電極。
  7. 前記第2の材料は、Tiであることを特徴とする請求項6に記載の放電表面処理用電極。
  8. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理に用いられる放電表面処理用電極において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはMoを含む第1の材料と、CoまたはNiまたはFeを含む第2の材料との合金粉末としたことを特徴とする放電表面処理用電極。
  9. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の粉末と、前記第1の粉末の粒径よりも小さい粒径を有し、前記第1の粉末とは異なる材料からなる第2の粉末と、を含む電極を使用して前記被膜を形成することを特徴とする放電表面処理方法。
  10. 前記第1の粉末の粒径平均を4〜10μmの範囲とすることを特徴とする請求項9に記載の放電表面処理方法。
  11. 前記第2の粉末は、炭化物を形成しにくい材料であるCoまたはNiまたはFeであることを特徴とする請求項9または10に記載の放電表面処理方法。
  12. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の粉末と、炭素を含む雰囲気中での前記放電表面処理中に前記第1の粉末よりも炭化しやすい材料からなる第2の粉末と、を含む電極を使用して前記被膜を形成することを特徴とする放電表面処理方法。
  13. 前記第2の粉末は、Tiであることを特徴とする請求項12に記載の放電表面処理方法。
  14. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の材料を、炭素を含む雰囲気中での前記放電表面処理中に前記第1の材料よりも炭化しやすい第2の材料でコーティングした材料の粉末を含む電極を使用して前記被膜を形成することを特徴とする放電表面処理方法。
  15. 前記第2の材料は、Tiであることを特徴とする請求項14に記載の放電表面処理方法。
  16. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体を電極として、加工液中または気中において前記電極とワークの間に放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワークの表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成する放電表面処理方法において、
    酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはMoを含む第1の材料と、CoまたはNiまたはFeを含む第2の材料との合金粉末を含む電極を用いて被膜を形成することを特徴とする放電表面処理方法。
  17. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体からなる電極と、被膜が形成されるワークとが加工液中または気中に配置され、前記電極と前記ワークに電気的に接続される電源装置によって前記電極と前記ワークとの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワーク表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成させる放電表面処理装置において、
    前記電極は、酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の粉末と、前記第1の粉末の粒径よりも小さい粒径を有し、前記第1の粉末とは異なる材料からなる第2の粉末と、を含むことを特徴とする放電表面処理装置。
  18. 前記第1の粉末の粒径平均を4〜10μmの範囲とすることを特徴とする請求項17に記載の放電表面処理装置。
  19. 前記第2の粉末は、炭化物を形成しにくい材料であるCoまたはNiまたはFeであることを特徴とする請求項17または18に記載の放電表面処理装置。
  20. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体からなる電極と、被膜が形成されるワークとが加工液中または気中に配置され、前記電極と前記ワークに電気的に接続される電源装置によって前記電極と前記ワークとの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワーク表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成させる放電表面処理装置において、
    前記電極は、酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の粉末と、炭素を含む雰囲気中での前記放電表面処理中に前記第1の粉末よりも炭化しやすい材料からなる第2の粉末と、を含むことを特徴とする放電表面処理装置。
  21. 前記第2の粉末は、Tiであることを特徴とする請求項20に記載の放電表面処理装置。
  22. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体からなる電極と、被膜が形成されるワークとが加工液中または気中に配置され、前記電極と前記ワークに電気的に接続される電源装置によって前記電極と前記ワークとの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワーク表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成させる放電表面処理装置において、
    前記電極は、酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはoまたはCrを含む合金またはMoを含む合金からなる第1の材料を、炭素を含む雰囲気中での前記放電表面処理中に前記第1の材料よりも炭化しやすい第2の材料でコーティングした材料の粉末を含むことを特徴とする放電表面処理装置。
  23. 前記第2の材料は、Tiであることを特徴とする請求項22に記載の放電表面処理装置。
  24. 金属粉末、金属化合物の粉末、またはセラミックスの粉末を圧縮成形した圧粉体からなる電極と、被膜が形成されるワークとが加工液中または気中に配置され、前記電極と前記ワークに電気的に接続される電源装置によって前記電極と前記ワークとの間にパルス状の放電を発生させ、そのエネルギによって、前記ワーク表面に電極材料または電極材料が放電エネルギにより反応した物質からなる被膜を形成させる放電表面処理装置において、
    前記電極は、酸化物になると潤滑性を発揮する材料であるCrまたはMoを含む第1の材料と、CoまたはNiまたはFeを含む第2の材料との合金粉末を含むことを特徴とする放電表面処理装置。
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