JP4554494B2 - 燃料電池システム、及び、そのシステムの掃気方法 - Google Patents

燃料電池システム、及び、そのシステムの掃気方法 Download PDF

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Description

この発明は、燃料電池の発電停止後に電池内部の残留水を掃気ガスによって掃気する機能を備えた燃料電池システムとそのシステムにおける掃気方法に関するものである。
近年、燃料電池を駆動電源とする車両が開発されている。このような燃料電池車両に用いられる燃料電池としては、アノードとカソードの間に電解質膜を介装した単位セルを所定数積層した構造のものが知られている。この燃料電池では、アノードに水素を、カソードに酸素(酸素を含む空気)を夫々導入し、このとき電解質膜を通した水素と酸素の電気化学反応によって電力を発生するようになっている。なお、このとき、電気化学反応では、電力の発生とともに反応水(以下、「生成水」と呼ぶ。)が生成されるが、その生成水の一部は、アノードとカソードの間の電解質膜を通してアノード側にも逆拡散することが知られている。
ところで、このような燃料電池においては、発電を停止する際に、反応ガス流路内から前述の生成水や加湿水等の残留水を除去することが重要となる。即ち、燃料電池が発電を停止した後に外気温が低下すると、内部の残留水が凍結して燃料電池の再始動性が低下する可能性が考えられる。
これに対し、燃料電池の停止時に、反応ガス流路内に掃気ガスを導入することによって、電池内部の残留水を除去する技術が案出されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−203665号公報
しかしながら、燃料電池が発電を停止してから短時間で再始動する場合や、夏場等の外気温が高いとき等では、燃料電池の温度がさほど低下しないため、燃料電池の停止時に必ずしも反応ガス流路内の掃気を必要としない場合ある。
上記の従来の燃料電池システムにおいては、このような状況下においても掃気処理を発電停止直後に毎回行うため、掃気処理を行う頻度が多く、このことが電解質膜の製品寿命に悪影響を与え、さらには毎回の掃気音の発生が商品性の低下に繋がることが懸念される。
そこでこの発明は、頻繁な掃気処理による電解質膜の負担と騒音の発生を少なくして、燃料電池の寿命の向上と商品性の向上を図ることのできる燃料電池システム、及び、そのシステムの掃気方法を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、反応ガスが反応して発電を行う燃料電池(例えば、後述の実施形態における燃料電池1)と、この燃料電池の反応ガス流路内を、エアコンプレッサから供給される圧縮空気によって掃気する掃気手段(例えば、後述の実施形態におけるエアコンプレッサ5、開閉弁10、パージ弁17,18)と、前記燃料電池の停止時に燃料電池の内部温度を検出する電池内温度検出手段(例えば、後述の実施形態における内部温度センサ13)と、を備え、前記燃料電池が発電を停止した後に、設定インターバルをおいて燃料電池の状態を監視し、その際に燃料電池が掃気を必要とする所定状態と判断されたときに前記掃気手段による掃気を行う燃料電池システムおいて、前記燃料電池のおかれた外気の温度を検出する外気温検出手段(例えば、後述の実施形態における外気温センサ14)と、前記燃料電池の内部温度と外気の温度に基づいて燃料電池の内部温度の変化速度を推定し、そこで推定した内部温度の変化速度から燃料電池の内部温度が設定温度幅変化するまでの経過時間を推定して、その推定経過時間を前記設定インターバルとする監視インターバル決定手段(例えば、後述の実施形態におけるコントローラ12)と、を設けるようにした。
これにより、燃料電池の発電停止時には、電池内温度検出手段と外気温検出手段が燃料電池内部の温度と外気の温度を夫々検出し、監視インターバル決定手段が、これらの検出値を受けて燃料電池の内部と外部の温度差に応じた監視インターバルを決定する。監視インターバル時間の経過後、燃料電池が掃気を必要とする所定状態であればそこで掃気を行い、燃料電池が掃気を必要とする所定状態になっていない場合には、少なくとも外気温検出手段から外気温の検出値を受け、監視インターバル決定手段が次の監視インターバルを決定して更新する。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムおいて、燃料電池の発電停止直後の最初の監視インターバルは、前記監視インターバル決定手段が、発電停止時における前記電池内温度検出手段と外気温検出手段の検出値に基づいて決定し、前記2回目以降の監視インターバルは、前記監視インターバル決定手段が、前回の監視インターバルの後の外気温検出手段の検出値と、前回以前の電池内温度検出手段の検出値からの推測値に基づいて決定するようにした。
電池内部温度の変化傾向は時間経過に対して大きく変化しないため、監視インターバル決定手段が前回以前の電池内温度検出手段の検出値からの推測値を用いても大きな誤差は生じにくい。したがって、発電停止後に燃料電池の状態を監視するときに、電池内温度検出手段の起動回数を減らすことができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の燃料電池システムおいて、前記燃料電池のおかれた外気の温度以外の環境変化を検出する環境変化検出手段を設け、前記監視インターバル決定手段は、前記環境変化検出手段の検出値を基にして監視インターバルを補正するようにした。
これにより、監視インターバル決定手段は、外気の温度だけでなく、風速や天候等の他の環境変化を反映して監視インターバルを決定することとなる。
また、請求項4に記載の発明は、反応ガスの反応によって発電を行う燃料電池が発電を停止した後、設定インターバルをおいて燃料電池の状態を監視し、その際に燃料電池が掃気を必要とする所定状態と判断されたときに、エアコンプレッサから供給される圧縮空気によって反応ガスの流路内を掃気する燃料電池システムの掃気方法において、発電停止時における燃料電池内の温度と、燃料電池がおかれている外気の温度に応じて燃料電池の内部温度の変化速度を推定し、そこで推定した内部温度の変化速度から燃料電池の内部温度が設定温度幅変化するまでの経過時間を推定して、その推定経過時間を前記設定インターバルとするようにした。
この発明は、燃料電池の発電停止時の電池内温度と外気温を基に電池内温度の変化速度を推定し、そこで推定した内部温度の変化速度から燃料電池の内部温度が設定温度幅変化するまでの経過時間を推定して、その推定経過時間を監視インターバルとするため、常に外気温変化に則した適切なインターバルでもって燃料電池の状態を監視することができ、これにより、反応ガス流路内の不要な掃気を低減することができるうえ、燃料電池の状態の監視頻度も少なくすることができる。
したがって、この発明によれば、掃気頻度の減少により、燃料電池の寿命向上と商品性の向上を図ることができる。また、発電停止後の燃料電池の監視頻度を可及的に少なくすることができることから、燃料電池の監視システムによる電力消費を少なくすることができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、発電停止後に燃料電池の状態を監視するときに、電池内温度検出手段の起動回数を減らすことができ、環境温度の変化に合わせてインターバルを決定できるため、燃料電池の監視システムの電力消費を必要最小限とすることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、外気の温度だけでなく、その他の環境変化を反映して監視インターバルを決定するため、より周囲の環境に適した最適なインターバルで燃料電池の状態を監視することができる。
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明にかかる燃料電池システムを示すブロック図である。この実施形態の燃料電池システムは燃料電池車両に搭載され、車両のイグニッションスイッチ15のON,OFF操作に応じて発電と発電停止が行われるようになっている。
図1において、1は、燃料電池であり、この燃料電池1は、例えば固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜をアノードとカソードで両側から挟み込んで形成された複数のセルが層状に重合された基本構成とされている。
燃料電池1のアノードには、水素の供給通路3と排出通路7が接続され、供給通路3の上流側には、遮断弁4を介して水素タンク等の水素供給源2が接続されている。一方、燃料電池1のカソードには、空気(酸素を含む)の供給通路6と排出通路8が接続され、供給通路6には、圧縮空気を供給するためのエアコンプレッサ5が接続されている。
燃料電池1のアノードとカソードには、水素供給源2とエアコンプレッサ5から水素ガスと空気(酸素)が夫々供給され、このとき、アノードでの触媒反応によって発生した水素イオンが電解質膜を通過してカソードまで移動し、カソードで酸素と電気化学反応を起こして電力を発生する。この発電の際には、カソードにおいて生成水が作られる。ここで作られた生成水の一部は、電解質膜を通した逆拡散によってアノード側に浸入する。
水素と空気の供給通路3,6は合流通路9を介して相互に接続され、この合流通路9に設けられた開閉弁10によって供給通路6から3側への圧縮空気の流通と遮断が切り換えられるようになっている。開閉弁10は、燃料電池1の通常の発電時には閉じられており、発電停止の後に反応ガス流路の掃気を行う場合に開き、アノード側の流路を圧縮空気によって掃気し得るようになっている。
また、排出通路7,8には夫々パージ弁17,18が設けられ、これらのパージ弁17,18を夫々開くことにより、反応済みのオフガスである水素やエア、残留水等をシステム外部に排出するようになっている。なお、排出通路7から排出された水素は、図示しない希釈ボックスに一旦導入され、そこで所定濃度以下に希釈された後にシステムの外部に排出される。
ところで、この燃料電池システムには、エアコンプレッサ5や遮断弁4、開閉弁10、パージ弁17,18等の各種の機器の制御を行うためのコントローラ(ECU)12が設けられている。このコントローラ12には、イグニッションスイッチ15とタイマー16が接続され、これらからイグニッションのON、OFF信号と、タイマーセット時間に応じたON信号が夫々入力されるようになっている。また、コントローラ12には、燃料電池1の内部の温度を検出する内部温度センサ(電池内温度検出手段)13と、燃料電池1の置かれている外気の温度を検出する外気温センサ(外気温検出手段)14が接続され、これらのセンサ13,14から電池の内外の温度信号が夫々入力されるようになっている。
なお、この実施形態の場合、発電停止時に燃料電池1内の残留水を掃気する掃気手段は、エアコンプレッサ5、開閉弁10、パージ弁17,18等によって構成されている。
この燃料電池システムは、前述のように車両のイグニッションスイッチ15のOFF操作によって発電を停止するが、この発電停止の後には、燃料電池1の内部温度等に応じて反応ガス流路(燃料電池1内の流路、及び、供給通路3,6、排出通路7,8等)から残留水を排出するための掃気を所定のタイミングで行う。この掃気は、例えば、燃料電池1内の温度が設定温度よりも低下したときに行うが、燃料電池1の発電停止直後は、通常、燃料電池1内の温度が高温になっているため、燃料電池1の発電が停止してある程度の時間が経過してから行われることとなる。
また、この燃料電池システムにおいては、燃料電池1の発電停止後に常に決まった時間の後に掃気を行うのでなく、燃料電池1の温度環境を設定インターバルをおいて監視して、監視時に燃料電池1の内部温度が設定温度以下に低下している場合に掃気を行う。さらに、燃料電池1の温度環境の監視のインターバル(「監視インターバル」と呼ぶ。)は、これも一定ではなく、外気温度の変化を考慮して柔軟に設定変更されるようになっている。
監視インターバルは、コントローラ12で構成される監視インターバル決定手段によって決定される。
コントローラ12では、燃料電池1の発電停止時に内部温度センサ13と外気温センサ14から検出信号が入力されると、これらの検出信号に基づいて燃料電池1の内部温度の変化速度を演算によって求め(内部温度の変化を推定。)、そこで求めた内部温度の変化速度から燃料電池1の内部温度が設定温度幅低下するまでの経過時間をさらに演算によって求め(経過時間を推定。)、その時間を発電停止直後の監視インターバルとする。即ち、例えば、図3(A)に示すように発電停止直後の燃料電池1の内部温度Tiと外気温Toが検出された場合には、コントローラ12においては、これらの温度差ΔTsys_env1(つまり、Ti−To)を基にして、燃料電池1の内部温度が設定温度幅ΔTsys1だけ低下するまでの時間Time_ECU1を演算によって求める。なお、ここで決定した監視インターバルの時間Time_ECU1はタイマー16にセットされ、コントローラ12はこの後に停止して、タイマーにセットされた監視インターバルの時間Time_ECU1が経過したところで再起動される。
また、再起動されたコントローラ12は、前回推定した現在の燃料電池1の内部温度が掃気を必要する温度(閾値温度)以下でなければ、そのまま掃気のための制御を行わずに2回目の監視インターバルの決定を行う。このときは外気温センサ14のみが起動して外気温の検出を行い、コントローラ12は、この外気温センサ14の検出信号と、前回推定した現在の燃料電池1の内部温度(発電停止直後の内部温度センサ13の検出値と温度変化速度からの推定値)に基づいて以降の内部温度の変化速度を演算し、その変化速度から燃料電池1の内部温度がさらに設定温度幅ΔTsys2低下するまでの経過時間Time_ECU2を演算によって求め、その値を2回目の監視インターバルとして監視インターバルを更新する。
3回目以降の監視インターバルはこの2回目の監視インターバルと同様にして決定する。
以下、燃料電池1の発電停止後における具体的な処理について、図2のフローチャートに沿って説明する。
まず、イグニッションスイッチ15のOFF操作(発電停止)によって処理が開始されると、ステップS101において、イグニッションスイッチ15のOFF後の初回の処理であるかどうかの判定を行い、初回の処理の場合にはステップS102に進み、2回目以降の処理の場合にはステップS103へと進む。
ステップS102においては、内部温度センサ13と外気温センサ14による燃料電池1の内部温度と外気温の検出を行い、つづくステップS104において、監視インターバルTime_ECU1の決定を行う。この監視インターバルTime_ECU1は、前述した通り、センサ13,14の検出値を基にして燃料電池1の内部温度の変化速度を求め、さらにその結果から内部温度が設定温度幅ΔTsys1低下するまでの経過時間Time_ECU1として求める。
次のステップS105においては、燃料電池1の現在の内部温度と温度変化速度を基にして次回起動時(Time_ECU1経過後)の内部温度の推定値Temp2を決定する。さらに次のステップS106においては、タイマー16に監視インターバル時間Time_ECU1をセットし、この後にステップS113に進み、コントローラ12の起動を停止する(電源OFF)とともにタイマー16をスタートさせる。ステップS114においては、タイマーにセットされた監視インターバルの時間Time_ECU1の経過を待ち、時間Time_ECU1が経過すると、ステップS115に進み、コントローラ12を再起動して最初の処理にリターンする。
こうしてステップS101にリターンすると、この場合、2回目の処理であることから、ステップS101からS103へと進み、ステップS103において、外気温センサ14によって外気温の検出を行うとともに、タイマー16をリセットする。
つづくステップS107においては、前回の処理で求めた燃料電池1の内部温度の推定値Temp2が掃気を必要する閾値温度TEMPよりも大きいかどうかを判定し、閾値温度TEMPよりも大きい場合にはステップS108に進み、閾値温度TEMP以下の場合にはステップS109に進んで掃気を行い、次のステップS110でコントローラ12を停止して総ての処理を完了する。
一方、ステップS107で、内部温度の推定値Temp2が閾値温度TEMPよりも大きいと判定して、ステップS108に進んだ場合には、外気温の新たな検出値と前回処理時の内部温度の推定値Temp2を基にして次の監視インターバルTime_ECU2を決定する。この監視インターバルTime_ECU2の決定に際しては、前述の通り、現在の外気温の検出値と内部温度の推定値Temp2を基にして燃料電池1の内部温度の変化速度を求め、その結果から内部温度が設定温度幅ΔTsys_env2低下するまでの経過時間Time_ECU2(監視インターバルTime_ECU2)を求める。
つづくステップS111においては、燃料電池1の現在の内部温度の推定値Temp2とステップS107で求めた温度変化速度を基にし、次回起動時(Time_ECU2経過後)の内部温度の推定値Temp3を決定する。
次のステップS112においては、タイマー16に新たに決定した監視インターバルの時間Time_ECU2をセットし、この後にステップS113へと進む。ステップS113に進んだ後には、前述と同様の処理が行われる。
以上のようにこの燃料電池システムは、基本的に燃料電池1の発電停止直後に毎回掃気を行うのでなく、燃料電池1の内部温度が閾値温度以下に低下したところで反応ガス流路の掃気を行うため、不必要な掃気を無くし、掃気頻度を大幅に削減することができる。したがって、この燃料電池システムにおいては、掃気頻度の減少により、燃料電池1の電解質膜にかかる負担を少なくして電池寿命の向上を図ることができるうえ、掃気騒音の減少によって車両として商品性を高めることができる。
また、この燃料電池システムは、発電停止後の燃料電池1の監視インターバルを、外気温に依存する燃料電池1の内部温度の変化速度を考慮して決定しているため、常に適切なインターバルでもって燃料電池の状態を監視することができる。このため、不要な掃気を無くすことができるだけでなく、燃料電池の監視頻度も低減することができる。
図3(A),(B)は、燃料電池1の内部温度と外気温の温度差が大きい場合と小さい場合の、内部温度の変化状態と、監視インターバル(コントローラの起動状態)を示すものである。この図からは、燃料電池1の内部温度の変化速度が内部温度と外気温の温度差に応じて変化することと、燃料電池システムの監視インターバルが、燃料電池1の内部温度の変化速度に応じて適切な時間に変更されることが分かる。
さらにこの燃料電池システムにおいては、インターバル経過後のコントローラ12の再起動の度に外気温を再検出し、次回の監視インターバルを適切な時間に更新するため、より外気温変化に則した適切な燃料電池1の状態監視を行うことができる。したがって、外気温の変化が速い場合にあっても、外気温変化に即した監視インターバルの変更によって掃気タイミングの遅れや監視頻度の無意味な増大を確実に抑制することができる。
そして、この燃料電池システムは、以上のように燃料電池の監視頻度(コントローラ12の起動頻度)をより少なく抑えることができるため、コントローラ12やセンサ13,14による電力消費を極めて低く抑えることができる。
特に、この実施形態のシステムにおいては、インターバル後に再度監視インターバルを決定するときに、殆どの場合、内部温度センサ13を起動させずに前回処理時の内部温度の推定値を用いて演算を行うようにしているため、内部温度センサ13の起動による電力消費を低減することができる。
図4(A)は、この実施形態の燃料電池システムにおける電池の内部温度と外気温、コントローラの起動状態、蓄電残量の各様子を示すものであり、図4(B)は、燃料電池の状態監視を常に一定インターバルで行った場合のコントローラの起動状態と蓄電残量の様子を示すものである。なお、図4(B)の場合の監視インターバルは、使用地域で最も気温の低下する状況を考慮して設定したものである。
この図から明らかなように、この燃料電池システムの場合、外気温と燃料電池1の内部温度の変化速度を考慮して監視インターバル(コントローラ12の起動タイミング)を適切に変更し得るため、比較例のような不要なコントローラ12の起動が無くなる。このため、この燃料電池システムにおいては、比較例に対して蓄電残量の低下ペースが遅くなることから、発電停止後における監視可能な時間を大幅に延長することができる。
なお、この発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。上記の実施形態は、監視インターバルを決定するにあたって、外部の変化要因として外気温の変化のみを反映させるようにしているが、例えば、周囲の風速を検出する風速計や気象データの受信装置等の他の外部環境を検出する手段を設け、この検出手段から受け取る検出データを基にして監視インターバルを補正することも可能である。このような構成を採用した場合、周囲の環境変化により則した最適な監視インターバルによって燃料電池の状態監視を行うことができる。
また、監視インターバルの決定に関係する内部温度の変化幅(ΔTsys1やΔTsys2)は、外気温や、燃料電池1の内部温度と外気温の差等に応じて変更するようにしても良い。
この発明の一実施形態の燃料電池システムの全体構成図。 同実施形態の燃料電池システムの掃気処理を示すフローチャート。 同実施形態の燃料電池システムにおける燃料電池の内外の温度差とコントローラの起動の様子を示すタイミングチャートであり、(A)は、燃料電池の内外の温度差が大きい場合のタイミングチャート、(B)は、燃料電池の内外の温度差が小さい場合のタイミングチャート。 同実施形態の電池内部温度、外気温、コントローラの起動状態、バッテリの蓄電残量の様子を示すタイミングチャート(A)と、比較例のコントローラの起動状態、蓄電残量の様子を示すタイミングチャート(B)を併せて記載した図。
符号の説明
1…燃料電池
5…エアコンプレッサ
10…開閉弁(掃気手段)
12…コントローラ(監視インターバル決定手段)
13…内部温度センサ(電池内温検出手段)
14…外気温センサ(外気温検出手段)
17,18…パージ弁(掃気手段)

Claims (4)

  1. 反応ガスが反応して発電を行う燃料電池と、
    この燃料電池の反応ガス流路内を、エアコンプレッサから供給される圧縮空気によって掃気する掃気手段と、
    前記燃料電池の停止時に燃料電池の内部温度を検出する電池内温度検出手段と、
    を備え、
    前記燃料電池が発電を停止した後に、設定インターバルをおいて燃料電池の状態を監視し、その際に燃料電池が掃気を必要とする所定状態と判断されたときに前記掃気手段による掃気を行う燃料電池システムおいて、
    前記燃料電池のおかれた外気の温度を検出する外気温検出手段と、
    前記燃料電池の内部温度と外気の温度に基づいて燃料電池の内部温度の変化速度を推定し、そこで推定した内部温度の変化速度から燃料電池の内部温度が設定温度幅変化するまでの経過時間を推定して、その推定経過時間を前記設定インターバルとする監視インターバル決定手段と、を設けたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池の発電停止直後の最初の監視インターバルは、前記監視インターバル決定手段が、発電停止時における前記電池内温度検出手段と外気温検出手段の検出値に基づいて決定し、
    前記2回目以降の監視インターバルは、前記監視インターバル決定手段が、前回の監視インターバルの後の外気温検出手段の検出値と、前回以前の電池内温度検出手段の検出値からの推測値に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池のおかれた外気の温度以外の環境変化を検出する環境変化検出手段を設け、
    前記監視インターバル決定手段は、前記環境変化検出手段の検出値を基にして監視インターバルを補正することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 反応ガスの反応によって発電を行う燃料電池が発電を停止した後、設定インターバルをおいて燃料電池の状態を監視し、その際に燃料電池が掃気を必要とする所定状態と判断されたときに、エアコンプレッサから供給される圧縮空気によって反応ガスの流路内を掃気する燃料電池システムの掃気方法において、
    発電停止時における燃料電池内の温度と、燃料電池がおかれている外気の温度に応じて燃料電池の内部温度の変化速度を推定し、そこで推定した内部温度の変化速度から燃料電池の内部温度が設定温度幅変化するまでの経過時間を推定して、その推定経過時間を前記設定インターバルとすることを特徴とする燃料電池システムの掃気方法。
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