JP4554389B2 - 熱交換器用チューブ、その製造方法及び熱交換器 - Google Patents

熱交換器用チューブ、その製造方法及び熱交換器 Download PDF

Info

Publication number
JP4554389B2
JP4554389B2 JP2005033273A JP2005033273A JP4554389B2 JP 4554389 B2 JP4554389 B2 JP 4554389B2 JP 2005033273 A JP2005033273 A JP 2005033273A JP 2005033273 A JP2005033273 A JP 2005033273A JP 4554389 B2 JP4554389 B2 JP 4554389B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
aluminum heat
heat exchanger
manufacturing
alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005033273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005256168A (ja
Inventor
和彦 南
智明 山ノ井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2005033273A priority Critical patent/JP4554389B2/ja
Publication of JP2005256168A publication Critical patent/JP2005256168A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4554389B2 publication Critical patent/JP4554389B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Description

この発明は、例えばカーエアコン用冷凍サイクルに用いられるアルミニウム製熱交換器、それに用いられる熱交換器用チューブ、及び熱交換器用チューブの製造方法に関する。
なお、本明細書において、「アルミニウム」の語は、アルミニウム及びその合金を含む意味で用いている。
カーエアコン用冷凍サイクルに用いられるアルミニウム製熱交換器として、複数本の扁平チューブが相互間にフィンを介在させた状態で厚さ方向に積層され、これらチューブの両端に中空ヘッダーが連通接続された構成のマルチフロータイプないしはパラレルフロータイプの熱交換器が周知である。
また、近時注目されているCO2冷媒を用いた次世代の冷凍サイクルでは、回路内の冷媒温度や冷媒圧力が高くなるため、凝縮器等の熱交換器用チューブとして、高耐熱性及び高耐圧性のものが用いられる。
従来、このような高温高圧用の熱交換器用チューブとしては、例えばJIS3003合金等のAl−Mn系合金等からなる合金材をチューブ芯材とするものが多く用いられているが、より一層、耐熱性及び耐圧性の向上を図るために、下記特許文献1、2等においては、上記のAl合金材にCuを添加したCu含有のAl合金材を、チューブ芯材とする手法が検討されている。
一方、下記特許文献3には、熱交換器用チューブにろう材層を形成するに際して、チューブ芯材にAl−Si−Cu−Zn系合金を溶射する技術が開示されている。
特許第2528187号(請求項2) 特開2000−119784号(請求項4) 特開平10−265881号(請求項1)
しかしながら、上記特許文献1、2に示すCu含有のAl合金材は、耐熱性及び耐圧性に優れるがために、却って、成形が困難となり、例えば押出成形による成形性が悪く、微細かつ高精度の熱交換器用チューブを押出成形によって製造することが困難であった。
また、Cuが含有された合金材は、Cu界面で粒界腐食が発生し易いため、特にCuが0.05質量%を超えて含有されるような場合には、腐食が早期に進行してしまい、十分な耐食性を得ることができない恐れがあった。
また、上記特許文献3に示すものは、チューブに低温のろう材層を形成する技術に関するものであり、耐熱性、耐圧性、耐食性に関する技術とは異質のものである。例えば同文献においては、溶射する合金内にSiが多く含まれているため、溶射したチューブにおけるAl−Si中のCuのほとんどがろう材として使用されてフィレットに集まるため、チューブ自体の強度を向上させることはできない。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れたアルミニウム製熱交換器用チューブを押出成形等によって容易に製造することができる製造方法、その製法によって得られる熱交換器用チューブ、及びそのチューブが用いられた熱交換器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1] アルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法であって、
アルミニウム製の扁平なチューブ芯材を準備し、
前記チューブ芯材に、その表面に溶射処理によってCu(Cu合金を含む)とZn(Zn合金を含む)、又はCu及びZnを含む合金を付着させることにより、Cu及びZnを含み、かつSi含有量が2質量%以下の溶射層を形成するものとしたアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
この発明において、溶射によってチューブ芯材に付着されたCu及びZnは、熱交換器作製過程でのろう付け時等の加熱によって、拡散してCu拡散層及びZn拡散層が形成される。そしてCu拡散層によって、チューブの耐熱性及び耐圧性が向上するとともに、Zn拡散層によって犠牲腐食層が形成されて、十分な耐食性を得ることができる。なお、Cu及びZnの拡散時において、CuがAl材(チューブ芯材)中に拡散する範囲は、ZnがAl材中に拡散する範囲に比べて小さいため、ZnがCuに比べて広い範囲で拡散することにより、Zn拡散層(犠牲腐食層)内部にCu拡散層が形成されるような拡散層が形成される。従って、粒界腐食が生じ易いCuは、その腐食が犠牲腐食層内で生じることになるため、実質的に耐食性が低下することなく、十分に耐久性を維持することができる。
またチューブ芯材に、Cu及びZnを溶射して付着させるものであるため、チューブ芯材のCu含有量を低く抑制することができる。このため、Cu含有による成形材料における成形時の高温高強度化を防止でき、押出成形等の金属加工を容易に行うことができ、高い生産効率を得ることができる。
また本発明においては、以下の[2]〜[16]の構成を採用することにより、上記の作用効果をより確実に得ることができる。
[2] 前記溶射層のCu付着量を1〜10g/m2 に調整するものとした前項1に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[3] 前記溶射層のZn付着量を1〜20g/m2 に調整するものとした前項1又は2に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[4] 前記溶射層の平均厚さを0.4〜50μmに調整するものとした前項1〜3のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[5] 前記チューブ芯材は、Cu含有量が0.05質量%以下のアルミニウム合金材をもって構成されてなる前項1〜4のいずれか1項に記載されたアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[6] 前記チューブ芯材は、Al−Mn系合金をもって構成されてなる前項1〜5のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[7] 前記チューブ芯材は、JIS3003合金をもって構成されてなる前項1〜6のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[8] 前記チューブ芯材は、押出成形によって形成されてなる前項1〜7のいずれかに1項記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[9] 前記溶射処理は、アーク溶射によって行われる前項1〜8のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[10] 前記溶射処理は、Al−Cu−Zn系合金を溶射することによって行われる前項1〜9のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[11] 前記溶射処理は、Cu−Zn合金を溶射することによって行われる前項1〜9のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[12] 前記溶射処理は、Cu合金を溶射するCu溶射処理と、Znを溶射するZn溶射処理とを有する前項1〜9のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[13] 前記Cu溶射処理と、前記Zn溶射処理とを同時に行うものとした前項12に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[14] 前記Cu溶射処理と、前記Zn溶射処理とを時間をずらせて行って、前記チューブ芯材の表面にCuとZnを付着させることにより、前記溶射層を形成するものとした前項12に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[15] 前記溶射処理は、Cu合金線及びZn線を介してアークを発生させて、Cu合金及びZnを溶射するものとした前項12〜14のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[16] 前記溶射処理を不活性ガス雰囲気中で行うものとした前項1〜15のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
[17] 前項1〜16のいずれか1項に記載された製造方法によって製造されてなることを特徴とするアルミニウム製熱交換器用チューブ。
この発明の熱交換器用チューブによれば、上記と同様に、押出成形等によって容易に製造できる上、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れている。
[18] アルミニウム製の熱交換器用チューブがアルミニウム製のコルゲートフィンと組み合わされてろう付け接合されてなるアルミニウム製熱交換器であって、
前記熱交換器用チューブが、前項1〜16のいずれか1項に記載された製造方法によって製造されたアルミニウム製熱交換器用チューブにより形成されてなることを特徴とするアルミニウム製熱交換器。
この発明のアルミニウム製熱交換器の製造方法によれば、上記と同様に、チューブを押出成形等によって容易に製造できる上、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れている。
また同項[18]記載の熱交換器においては、以下の構成[19]〜[20]を好適に採用することができる。
[19] 前記熱交換器用チューブは、Cu拡散層と、犠牲腐食用のZn拡散層とを有する前項18に記載のアルミニウム製熱交換器。
[20] 前記Zn拡散層中に、前記Cu拡散層が設けられてなる前項19記載の熱交換器用チューブ。
[21] 圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮器により凝縮し、その凝縮冷媒を減圧器に通過させて減圧し、その減圧冷媒を蒸発器により蒸発させて前記圧縮機に戻すようにした冷凍サイクルであって、
前記凝縮器が、前項18〜20のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器によって構成されることを特徴とする冷凍サイクル。
[22] 前項21に記載の冷凍サイクルを備えたことを特徴とするカーエアコン。
第1発明の熱交換器用チューブの製造方法によれば、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れた熱交換器用チューブを押出成形等によって容易に製造できるという効果がある。
第2発明の熱交換器用チューブによれば、押出成形等によって容易に製造できる上、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れているという効果がある。
第3発明の熱交換器によれば、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れているという効果がある。
第4発明の冷凍サイクルによれば、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れているという効果がある。
第5発明のカーエアコンによれば、耐熱性、耐圧性及び耐食性に優れているという効果がある。
図1はこの発明の実施形態であるアルミニウム製熱交換器(1)を示す正面図である。同図に示すように、この熱交換器(1)は、自動車用エアコンにおける冷凍サイクルのコンデンサとして用いられるものであって、マルチフロータイプの熱交換器を構成するものである。
この熱交換器(1)は、平行に配置された垂直方向に沿う一対の中空ヘッダー(4)(4)間に、熱交換管路として、水平方向に沿う多数本の扁平な熱交換器用チューブ(2)が、各両端を両中空ヘッダー(4)(4)に連通接続した状態で上下方向に並列に配置されるとともに、これらのチューブ(2)の各間及び最外側のチューブ(2)の外側にコルゲートフィン(3)が配置され、更に最外側のコルゲートフィン(3)の外側にサイドプレート(10)が配置されている。
この熱交換器(1)は、チューブ(2)として、アルミニウム(その合金を含む、以下同じ)製のものが用いられるとともに、フィン(3)及びヘッダー(4)として、少なくとも片面にろう材がクラッドされたアルミニウムブレージングシート製のものが用いられている。そして、チューブ(2)、フィン(3)、ヘッダー(4)及びサイドプレート(10)を、熱交換器形状に仮組した後、その仮組製品を炉中にて一括ろう付けされることにより、全体が接合一体化されるものである。
図2に示すように、チューブ(2)は、アルミニウム材の押出成形品をチューブ芯材とし、その芯材の少なくとも片面に、Cu(その合金を含む)及びZn(その合金を含む)を含有する溶射層(20)が形成されている。
チューブ(2)の芯材としては、高耐圧性(高強度)及び高耐熱性を有するAl−Mn合金からなるもの、例えばJIS3003合金からなるものを好適に用いることができる。なお、チューブ芯材としては、その耐食性を考慮すると、Cuの含有量が0.05質量%以下のものを用いるのが好ましい。
本実施形態においては、この合金材を押出成形することによって、チューブ芯材として形成されるものである。
チューブ芯材に形成される溶射層(20)は、溶射処理によってCu及びZnを付着させることによって形成されるものである。
ここで、溶射層(20)に含まれるCu及びZnは、熱交換器製作過程での一括ろう付け時の加熱によって拡散して、Cu拡散層及びZnの拡散層を形成する。このうちCu拡散層は、高耐熱性及び高耐圧性を有し、このCu拡散層の形成によって、チューブ全体の耐熱性及び耐圧性(強度)が向上されるものである。更にZn拡散層は、犠牲腐食層として形成されて、チューブ(2)の耐腐食性、ひいては耐久性が向上されるものである。
本実施形態において、チューブ芯材の表面にCu及びZnを溶射する方法は、特に限定されるものではないが、好ましくはアーク溶射を用いるのが良い。例えばアーク溶射機の溶射ガンをチューブ芯材に対し走査する方法や、コイル状に巻き取られた芯材を巻き戻しながら溶射する方法が採用され、例えばチューブ芯材が押出材の場合には、押出ダイスの直後に溶射ガンを配置しておき、押出と溶射とを連続的に行う方法等を採用することができる。特に押出と溶射とを連続して行う場合には、生産効率を向上させることができる。
Cu及びZnを溶射するに際しては、Cu溶射と、Zn溶射とは時間や溶射位置をずらせて個別に行っても、同時に行っても良く、更にはCu及びZnを含む合金を溶射するようにしても良い。
Cu溶射とZn溶射とを個別に行う場合、Cu溶射とZn溶射とのいずれを先に行っても良く、例えばCu合金をアーク溶射によりチューブ芯材に溶射した後、その溶射位置に、Znをアーク溶射により溶射しても良く、逆に、Znをアーク溶射した後、Cu合金を溶射するようにしても良い。
またCu溶射とZn溶射とを同時に行う場合、例えばCu合金線とZn線とを用いて同時にアークを発生させて、擬似的なCu−Zn合金を溶射するようにしても良い。
Cu及びZnを含む合金を溶射する場合、例えばAl−Cu−Zn系合金を、アーク溶射機により溶射したり、Cu−Zn系合金を、フレーム溶射機により溶射するようにすれば良い。
溶射処理は、アルミニウム材(芯材)表面に形成される溶射層(20)の酸化を可及的に防止するために、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気(非酸化雰囲気)で行うのが良い。
また溶射層(20)は、チューブ芯材の片面のみに形成しても良く、上下両面に形成するようにしても良い。言うまでもなく、チューブ両面に溶射層(20)を形成する場合には、チューブ芯材の上下両側に溶射ガンを配置するのが良い。
本実施形態において、溶射処理によるチューブ(2)へのCu付着量は、1〜10g/m2 (上限値及び下限値を含む、以下同じ)に調整するのが良く、より好ましくは、2〜5g/m2 に調整するのが良い。すなわちCu付着量が少な過ぎる場合には、耐熱性及び耐圧性を十分に確保することが困難になる恐れがある。逆にCu付着量が多過ぎる場合には、チューブ表層(Cu拡散層)の電位がチューブ芯材に対し貴となり、チューブ芯材が優先的に腐食されて、耐久性が低下する恐れがあり、好ましくない。
チューブ(2)へのZn付着量は、1〜20g/m2 に調整するのが良く、より好ましくは、2〜12g/m2 に調整するのが良い。すなわちZn付着量が少な過ぎる場合には、Zn拡散層、つまり犠牲腐食層を十分に形成できず、耐腐食性が低下する恐れがある。逆にZn付着量が多過ぎる場合には、犠牲腐食層内のZn量が過度に多くなり、犠牲腐食層が早期に腐食してしまい、長期間に防食性を維持できず、耐久性が低下する恐れがあり、好ましくない。
本実施形態において、溶射層(20)は、Si含有量を2質量%以下に調整する必要があり、好ましくはSi含有量を、0.5質量%以下に抑制するのが好ましい。すなわちSi含有量が多過ぎる場合、ろう付け部に溶射層が引き込まれて、所定の強度や耐食性を得ることができない可能性が高くなる。例えばチューブ芯材に、Cu及びZnを含む合金を溶射するに際して、Si含流量が2質量%庁のAl−Si−Cu−Zn系合金を用いる場合には、Al−Si中のCuがほとんどろう材として使用されて、Cuがフィレットに高濃度で含有されるため、チューブの強度を向上させることは困難である。
本発明において、溶射される金属元素は、以上の通りであるが、溶射材料には、不可避的不純物として、他の元素が、影響のない程度に少量含有されていても良い。例えばFeは0.6質量%以下であれば含有されていても良い。
またMn、In、Sn、Ni、Ti、Cr等の元素もろう付け性等に悪影響を及ばさない範囲であれば溶射用金属材に含有されていても良い。
本実施形態において、チューブ全表面に対する溶射面積の割合は、50%以上、より好ましくは60%以上に設定するのが良い。すなわちこの面積割合が少な過ぎる場合には、Cu及びZnの含有領域が少なくなり、十分な強度や耐熱性を得ることができなくなるとともに、十分な大きさの犠牲腐食層を形成することができず、良好な耐食性を得ることが困難になるので、好ましくない。
本実施形態において、溶射層(20)の平均厚さは、特に限定されるものではないが、0.4〜50μmに調整するのが良く、より好ましくは0.5〜20μmに調整するのが良い。すなわち、溶射層(20)を過度に薄くしようとした場合、溶射材料の付着量を制御するのが困難となるため、付着量にばらつきが生じて、所望の性能を得ることができない恐れがある。逆に、厚過ぎる場合には、厚さに見合う効果が認められないばかりか、50μmを超える厚さまで溶射できないこともあり、好ましくない。
一方、上記本実施形態の熱交換チューブ(2)は、中空ヘッダー(4)(4)、コルゲートフィン(3)及びサイドプレート(10)等の他の熱交換器構成部品と共に用いられて、熱交換器形状に仮組される。その後、この仮組製品にフラックスを塗布して乾燥した後、その仮組製品を窒素ガス雰囲気内の加熱炉において加熱し、これにより仮組製品の構成部材間を一括ろう付けして、全体を接合一体化するものである。
本実施形態において、このろう付け時の加熱によって、上記したようにチューブ(2)の溶射層(20)に含まれるCu及びZnが拡散して拡散層が形成される。この拡散時には、CuがAl材(チューブ芯材)中に拡散する範囲は、ZnがAl材中に拡散する範囲に比べて小さいため、ZnがCuに比べて広い範囲で拡散することにより、Zn拡散層(犠牲腐食層)内部にCu拡散層が形成されるような拡散層が形成される。そしてCuの拡散によって、上記したようにチューブ(2)の耐熱性及び強度(耐圧性)が向上するとともに、Zn拡散層によって犠牲腐食層が形成される。ここで、Cuは粒界腐食が生じ易いものの、その腐食は犠牲腐食層内で生じるため、実質的に耐食性が低下することなく、十分に耐久性を維持することができる。従って、熱交換器用チューブ(2)は、優れた耐熱性、耐圧性及び耐食性を得ることができる。
このようにチューブ(2)が耐熱性、耐圧性及び耐久性(耐腐食性)に優れるものであるため、本実施形態においては、熱交換器全体の耐熱性、耐圧性及び耐久性を向上させることができる。
また本実施形態においては、押出成形によって得られたチューブ芯材に、Cu及びZnを溶射して付着させるものであるため、チューブ芯材、つまり押出材料中のCu含有量を可及的に低く抑制することができる。このため、Cu含有による押出材料の高強度化及び高温化を防止でき、押出成形等の金属加工を容易に行うことができ、高い生産効率を得ることができる。
以下、本発明に関連した実施例、及びその効果を検証するための比較例について説明する。
<実施例1>
Al合金(Cu0.02質量%含有、Mn1質量%含有、残部Al)からなる押出材料を用いて押出機により幅16mm、高さ3mm、肉厚0.5mmの多孔扁平なチューブ芯材を押出成形する一方、押出機出口の上下に、アーク溶射機の溶射ガンを配置し、押出チューブの上下両面に、Al−Cu−Zn合金を溶射して溶射層を形成した。その後、その溶射チューブ(熱交換器用チューブ)を、冷却用水槽で冷却した後、コイル状に巻き取った。
なお、下表1に示すように、上記の溶射処理においては、Cuの付着量を0.5g/m2 、Znの付着量を16g/m2 に調整した。
更に上記の熱交換器用チューブを用いて、上記実施形態に示すマルチフロータイプの熱交換器(図1参照)と同じ構成の熱交換器を仮組状態に組み立てた。
その後、この熱交換器仮組製品に、フラックスを水に懸濁させた懸濁液をスプレーにより塗布し、乾燥させた後、加熱路において窒素ガス雰囲気下で600℃×10分間加熱して、ろう付けを行って、全体を接合一体化して、アルミニウム製熱交換器サンプルを作製した。
一方、上記チューブ芯材と同じ組成(0.02質量%Cu−1質量%Mn−残部Al)の合金材からなる厚さ400μmの板材に対し、上記と同様に溶射を行った後、上記と同様のろう付け条件(600℃×10分)で加熱することにより、板材サンプルを作製した。
Figure 0004554389
<実施例2〜16>
上表1に示すように、溶射処理におけるCu及びZnの付着量を、同表に示す量に調整した以外は、上記と同様の処理を行って、熱交換器サンプル及び板材サンプルを作製した。
<実施例17>
溶射処理を行うに際して、溶射線としてCu合金線とZn線を用いて同時にアークを発生させて、擬似的なCu−Zn合金を溶射することにより、溶射層を形成した。このとき、下表2に示すように、Cuの付着量を2g/m2 、Znの付着量を4g/m2 に調整した。これ以外は、上記実施例と同様に、熱交換器サンプル及び板材サンプルを作製した。
Figure 0004554389
<実施例18〜23>
上表2に示すように、溶射処理におけるCu及びZnの付着量を、同表に示す量に調整した以外は、上記実施例17と同様の処理を行って、熱交換器サンプル及び板材サンプルを作製した。
<比較例>
溶射処理を行うに際して、Al−Si−Cu−Zn系合金(Si:10質量%含有、Cu:4質量%含有、Zn:4質量%含有、残部Al)を溶射して溶射層を形成した。これ以外は、上記と同様に、熱交換器サンプル及び板材サンプルを作製した。
<評価試験>
上記実施例及び比較例の各熱交換器サンプルに対し、SWAAT(Synthetic sea Water Acetic Acid salt spray Test)を行った。すなわちASTM D1141による腐食試験液を0.5時間噴霧して、湿潤状態で1.5時間放置するというサイクルを、960時間繰り返し行った。
そして、サンプルの腐食状況を観察し、腐食が犠牲腐食層内の設計基準範囲(70〜150μm)内にとどまり、良好な耐食性を示したものを「◎」、腐食が犠牲腐食層内の設計基準範囲内にとどまっているものの、腐食試験後のフィン接合残存率が70%未満であり、腐食によるフィン剥がれ耐食性が若干劣るものを「○」、粒界腐食が発生しているものを「△」、腐食が犠牲腐食層内の設計基準範囲を大幅に超えてしまい、例えば貫通孔食が発生しているものを「×」として評価した。その結果を上表1、2に併せて示す。なお腐食試験後のフィン残存率とは、腐食試験前のサンプルに対し、腐食試験後におけるサンプルのチューブとフィンが接合されている割合を百分率で示したものである。
また上記実施例及び比較例における各板材サンプルの高温強度(200℃における引張強さ)を測定した。更に溶射処理を行わないこと以外は、上記と同様に処理した板材(非溶射基準板材)を準備し、その基準板材の高温強度(200℃における引張強さ)を測定した。
そして、非溶射基準板材に対し各板材サンプルにおける高温強度の上昇割合(強度向上度合)を百分率(%)で測定し、板材サンプルの強度向上度合が10%以上のものを「◎」、4%以上、10%未満のものを「○」、2%以上、4%未満のものを「△」、2%未満のものを「×」として評価した。その結果を上表1、2に併せて示す。
上表1、2から明らかなように、本発明に関連した実施例のものでは、SWAAT及び高温引張試験において、満足な結果が得られ、耐食性(耐久性)、耐圧性及び耐熱性の全てにおいて優れているのが判る。
これに対し、比較例のものは、耐食性に関してはまずまずの評価が得られるものの、高温強度(耐圧性及び耐熱性)の点で満足な結果を得ることができなかった。これは、溶射金属中のSi含有量が多いため、Al−Si中のCuがほとんどろう材として使用されてしまい、Cuがフィレットに集中することにより、チューブの強度や耐熱性を低下させたものと考えられる。
この発明は、カーエアコン用冷凍サイクルに用いられるアルミニウム製熱交換器及びその製造方法に適用可能である。
この発明の実施形態であるアルミニウム製熱交換器を示す正面図である。 実施形態の熱交換器におけるチューブとフィンとの接合部周辺を拡大して示す斜視図である。
符号の説明
1…熱交換器
2…チューブ
20…溶射層

Claims (22)

  1. アルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法であって、
    アルミニウム製の扁平なチューブ芯材を準備し、
    前記チューブ芯材に、その表面に溶射処理によってCu(Cu合金を含む)とZn(Zn合金を含む)、又はCu及びZnを含む合金を付着させることにより、Cu及びZnを含み、かつSi含有量が2質量%以下の溶射層を形成するものとしたアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  2. 前記溶射層のCu付着量を1〜10g/mに調整するものとした請求項1に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  3. 前記溶射層のZn付着量を1〜20g/mに調整するものとした請求項1又は2に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  4. 前記溶射層の平均厚さを0.4〜50μmに調整するものとした請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  5. 前記チューブ芯材は、Cu含有量が0.05質量%以下のアルミニウム合金材をもって構成されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載されたアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  6. 前記チューブ芯材は、Al−Mn系合金をもって構成されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  7. 前記チューブ芯材は、JIS3003合金をもって構成されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  8. 前記チューブ芯材は、押出成形によって形成されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  9. 前記溶射処理は、アーク溶射によって行われる請求項1〜8のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  10. 前記溶射処理は、Al−Cu−Zn系合金を溶射することによって行われる請求項1〜9のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  11. 前記溶射処理は、Cu−Zn合金を溶射することによって行われる請求項1〜9のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  12. 前記溶射処理は、Cu合金を溶射するCu溶射処理と、Znを溶射するZn溶射処理とを有する請求項1〜9のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  13. 前記Cu溶射処理と、前記Zn溶射処理とを同時に行うものとした請求項12に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  14. 前記Cu溶射処理と、前記Zn溶射処理とを時間をずらせて行って、前記チューブ芯材の表面にCuとZnを付着させることにより、前記溶射層を形成するものとした請求項12に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  15. 前記溶射処理は、Cu合金線及びZn線を介してアークを発生させて、Cu合金及びZnを溶射するものとした請求項12〜14のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  16. 前記溶射処理を不活性ガス雰囲気中で行うものとした請求項1〜15のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器用チューブの製造方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載された製造方法によって製造されてなることを特徴とするアルミニウム製熱交換器用チューブ。
  18. アルミニウム製の熱交換器用チューブがアルミニウム製のコルゲートフィンと組み合わされてろう付け接合されてなるアルミニウム製熱交換器であって、
    前記熱交換器用チューブが、請求項1〜16のいずれか1項に記載された製造方法によって製造されたアルミニウム製熱交換器用チューブにより形成されてなることを特徴とするアルミニウム製熱交換器。
  19. 前記熱交換器用チューブは、Cu拡散層と、犠牲腐食用のZn拡散層とを有する請求項18に記載のアルミニウム製熱交換器。
  20. 前記Zn拡散層中に、前記Cu拡散層が設けられてなる請求項19に記載のアルミニウム製熱交換器。
  21. 圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮器により凝縮し、その凝縮冷媒を減圧器に通過させて減圧し、その減圧冷媒を蒸発器により蒸発させて前記圧縮機に戻すようにした冷凍サイクルであって、
    前記凝縮器が、請求項18〜20のいずれか1項に記載のアルミニウム製熱交換器によって構成されることを特徴とする冷凍サイクル。
  22. 請求項21に記載の冷凍サイクルを備えたことを特徴とするカーエアコン。
JP2005033273A 2004-02-12 2005-02-09 熱交換器用チューブ、その製造方法及び熱交換器 Expired - Fee Related JP4554389B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005033273A JP4554389B2 (ja) 2004-02-12 2005-02-09 熱交換器用チューブ、その製造方法及び熱交換器

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004035353 2004-02-12
JP2005033273A JP4554389B2 (ja) 2004-02-12 2005-02-09 熱交換器用チューブ、その製造方法及び熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005256168A JP2005256168A (ja) 2005-09-22
JP4554389B2 true JP4554389B2 (ja) 2010-09-29

Family

ID=35082183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005033273A Expired - Fee Related JP4554389B2 (ja) 2004-02-12 2005-02-09 熱交換器用チューブ、その製造方法及び熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4554389B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101452272B1 (ko) 2013-08-28 2014-10-22 김영진 알루미늄 콘덴서 헤더용 연결파이프 제조방법
CN103938146B (zh) * 2014-04-03 2016-02-24 上海良时喷涂设备有限公司 多支微通道铝扁管同时在线喷锌和除尘装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361405A (ja) * 2000-09-25 2002-12-18 Showa Denko Kk 熱交換器の製造方法
JP2003042686A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Sanyo Electric Co Ltd 熱交換器及びヒートポンプ式給湯装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361405A (ja) * 2000-09-25 2002-12-18 Showa Denko Kk 熱交換器の製造方法
JP2003042686A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Sanyo Electric Co Ltd 熱交換器及びヒートポンプ式給湯装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005256168A (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6115892B2 (ja) フィン用アルミニウム合金製ブレージングシート、熱交換器及び熱交換器の製造方法
CN104822855B (zh) 铝合金包覆材料以及由对该包覆材料进行成型而成的管组装成的热交换器
JP2007528297A (ja) 熱交換器及びその製造方法並びに熱交換器用チューブ
JP4822277B2 (ja) ろう付性と耐食性に優れた熱交換器管用アルミニウム合金ブレージングシートおよび耐食性に優れた熱交換器管
US20120292001A1 (en) Soldered aluminum heat exchanger
JP2006064366A (ja) 熱交換器およびその製造方法
JP6315365B2 (ja) 熱交換器用ブレージングシート及びその製造方法
JP2005257257A (ja) 熱交換器及びその製造方法
JP5101812B2 (ja) 熱交換器用高耐食性チューブ及び熱交換器とその製造方法
EP1716266B1 (en) Tube for use in heat exchanger, method for manufacturing said tube, and heat exchanger
JP2004517734A (ja) ろう付け用製品
JP4554389B2 (ja) 熱交換器用チューブ、その製造方法及び熱交換器
CN107002184A (zh) 换热器用铝合金包覆材料
JPH09137245A (ja) 熱交換器用アルミニウム管体および該アルミニウム管体を使用したアルミニウム製熱交換器
JP7058176B2 (ja) アルミニウム合金製熱交換器
KR20050084231A (ko) 알루미늄 합금 브레이징 재료, 브레이징용 부재, 상기재료를 사용한 브레이징 물품 및 그 제조 방법, 브레이징용열교환 튜브, 및 상기 브레이징용 열교환 튜브를 사용한열교환기 및 그 제조 방법
WO2015029552A1 (ja) アルミニウム合金材料のろう付け方法及びろう付け構造体の製造方法
JP4452561B2 (ja) 熱交換器用高耐食性チューブ及び熱交換器
JP2005321186A (ja) 熱交換器用チューブ、熱交換器及びそれらの製造方法
JPS6334495A (ja) アルミニウム熱交換器
JP2013217547A (ja) 熱交換器用アルミニウム合金扁平管及びその製造方法並びに熱交換器コア及びその製造方法
JP2017226880A (ja) 大気環境における耐食性に優れるアルミニウム合金製熱交換器及びアルミニウム合金製熱交換器の製造方法
JP2005207728A (ja) 熱交換器及びその製造方法
JPH0320436A (ja) 熱交換器フィン用アルミニウム合金
JP2017155308A (ja) 熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングフィン材及びそれを用いたアルミニウム製熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100622

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100714

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130723

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130723

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350