JP4554013B2 - 流入口ダイヤフラム構造物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロセス計測装置における、プロセス側と計測機構の間に設けられる流入口ダイヤフラム構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
さまざまなプロセスを計測するために、計測センサをプロセス媒体流路などに設置し、実際の計測手段をこの流路の外側に設置したプロセス計測装置が既知である。そのようなプロセス計測装置において、感知要素はレバー状の伝達要素に固定されており、該伝達要素は、計測感知要素上のプロセス媒体によって付勢された力および/または運動を、トルクの原理によって流路系の外側にある計測手段に伝達する。計測手段は、レバーアームを構成する伝達要素に付勢されたトルクによる力を計測する力変換器であり、その力は、プロセス媒体のコンシステンシーなどの計測すべき変量に比例する。プロセス媒体流路には、開口部を有する計測継手が設けられており、該開口部を通してレバーアームが導入される。プロセス計測装置は、このようにプロセス側の部分と、プロセスの外側の部分とに分割することが可能である。ダイヤフラムは、計測継手内で、開口部に接続して設置され、プロセス媒体がプロセス計測装置のプロセスの外側部分に流入するのを防止する。しかしながら、感知要素に加えられた力のトルクの影響は、レバーアームによって、プロセスの外側のプロセス計測装置の部分に伝達されなければならないので、一方では計測結果にひずみが生じないように、また他方では計測装置の感度が低くなりすぎないように、このダイヤフラムに可能な限り弾性を持たせなければならない。また計測結果が、計測すべき変量以外の因子によって影響されることは望ましくない。
【0003】
ダイヤフラムには非常に高い要求が課される。なぜならば、プロセス媒体が、プロセスの外側にあるプロセス計測装置の部分に流入した場合、プロセス計測装置に対して重大なダメージを引き起こし、さらにプロセス計測装置を破損することがあるからである。
【0004】
したがって、プロセス計測装置を補修するか、または新たなものと交換しなければならないので、いずれにせよ余分にコストがかかり、さらに、破損したプロセス計測装置を補修するか、または新たな部品と交換するまではプロセスの停止が必要となる場合がある。
【0005】
たとえば米国特許4,757,708号に対応する、フィンランド国特許75424号は、1つの流入口ダイヤフラム構造物を提示している。そのダイヤフラムは、一方ではプロセス計測装置のフレームに、また他方ではレバーアームの第1ロッド部と第2ロッド部との間に固定される。したがって、ダイヤフラムが計測継手の開口部を覆う。第1ロッド部は、流路においてプロセス媒体側に設置されるように意図され、それに対応して、第2ロッド部は、プロセス媒体流路の外側に設置されるように意図されている。感知要素は、第1ロッド部に固定される。第1および第2ロッド部は、好適にはねじ込み継手によって相互に取付けられ、そこで、両ロッド部は、ダイヤフラムに形成された開口部を貫通するように配置されてロッド間のねじ込み継手を形成し、また第1ロッド部と第2ロッド部の間でダイヤフラムを締付けるように構成される。プロセスの幾つかの段階、たとえば開始時において、いわゆる塊または他の蓄積物が流路中を通過し、第1ロッド部が湾曲するほど強く感知要素にぶつかることがある。そのため、既存の計測装置は、ロッド部を薄くすることによって作られる、いわゆる機械的ヒューズを備える。この機械的ヒューズがあるにも関わらず、この衝撃様の力の影響で第1ロッド部とダイヤフラムとの間の接合部にわずかな開口部が生じて、プロセス媒体がプロセス計測装置の中に流入することがあり、その結果重大なダメージが生じることがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記に述べた欠点を大幅に無くし、改良されたダイヤフラム構造物を実現して、第1ロッド部が湾曲するときにダイヤフラムを介してプロセス媒体が浸入することを防ぐことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ダイヤフラムが、好ましくはスリーブ状支持部とフランジ状固定部とを含む固定要素によって、第2ロッド部に固定されることを特徴とする。本発明は、第2ロッド部とともに固定部を設け、第2ロッド部に対してダイヤフラムを圧接して、第2ロッド部と流入口ダイヤフラムとの間の圧力が実質的に変化しないように、第1ロッド部における衝撃力を第2ロッド部に伝達させるという発想に基づいている。
【0008】
本発明は、プロセス媒体流路(7)を流れるプロセス媒体を計測するプロセス計測装置(6)のための流入口ダイヤフラム構造物であって、
プロセス媒体に機能上接続して配置された感知要素(9)と、
感知要素(9)上に付勢された力の影響を計測する計測手段(10)を含むプロセス媒体の外部と、
プロセス媒体流路(7)内に配置され、感知要素(9)に接続される第1ロッド部(2)およびプロセス媒体の外部に配置される第2ロッド部(3)を含み、第1ロッド部(2)および第2ロッド部(3)のいずれか一方のロッド部にはピン状固定部が設けられ、他方のロッド部には前記ピン状固定部を挿入可能な孔が形成され、該孔に挿入されたピン状固定部を前記他方のロッド部に取り付けることによって構成され、感知要素(9)上に付勢された力の影響を計測手段(10)に伝達するためのレバー状伝達要素(11)と、
プロセス媒体を外部から分離するためのダイヤフラム(1)と、
スリーブ状の支持部(18a)とフランジ状の固定部(18b)とを有し、ダイヤフラム(1)を伝達要素(11)に取り付けるための固定要素(18)とを含み、
前記ピン状固定部を前記孔に挿入して前記他方のロッド部に取り付けたとき、ピン状固定部と孔との間には空間が形成され、
スリーブ状の支持部(18a)は、前記空間に収容され、
支持部(18a)は、第2ロッド部(3)に固定されるように取付けられ、
ダイヤフラム(1)は、固定部(18b)と第2ロッド部(3)との間に配置され、
ダイヤフラム(1)と固定部(18b)は、第1ロッド部(2)と第2ロッド部(3)とによって圧搾され、
固定部(18b)と第1ロッド部(2)との間の継目はプロセス媒体流路(7)側に設けられ、
固定部(18b)と第1ロッド部(2)との間の継目には締付け接続箇所が存在しないことを特徴とする流入口ダイヤフラム構造物である。
【0009】
また本発明は、伝達要素(11)の長手軸方向において、支持部(18a)の高さがダイヤフラム(1)の厚さよりも高いことを特徴とする。
【0011】
また本発明は、支持部(18a)と第2ロッド部(3)の間の取付部が、ねじ込み継手として構成されていることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、支持部(18a)と第2ロッド部(3)の間の取付部に、硬化して要素間の結合を形成させる固定試剤を用いることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
【0014】
図1は、先行技術に従うプロセス計測装置6の下部を示しており、該プロセス計測装置は、プロセス媒体によって感知要素(図示せず)上に付勢される力Fを、トルクの原理によってプロセス媒体の外側の部分に伝達するレバーアームを構成する、レバー状伝達要素11を含む。トルクによって伝達された力F′を計測する手段10も含む計測装置の他の部分は、吸入孔を閉じている流入口ダイヤフラム1によって、プロセス媒体から分離される。伝達要素11は、細く形成された機械的ヒューズ5を有する第1ロッド部2(テーパピン)を含む。第1ロッド部2は流入口ダイヤフラム1を介して挿入され、ねじ込み継手によって第2ロッド部3に固定され、ダイヤフラム1は、ロッド部同士の間に締付けられる。第2ロッド部3は減衰シリンダ15に接続され、力F′が該減衰シリンダを介して実際に伝達される。
【0015】
図2は、プロセス媒体流路7に接続して設置されたプロセス計測装置6の断面を示している。該装置において、本発明の流入口ダイヤフラム構造物が用いられており、該流入口ダイヤフラムは、図3を参照して、以下により詳細に説明する。プロセス計測装置6は、流路7上に形成された計測継手8に固定される。プロセス計測装置6は、該装置が該装置自身の位置に据え付けられるときに流路に設置される、感知要素9を含む。したがって、流路7中を流れるプロセス媒体(矢印C)が、その大きさが液体中の固形粒子を含むプロセス媒体のコンシステンシーに比例する力の影響を、感知要素9に与える。感知要素9に付勢された力の影響は、図2において矢印Fで示される。感知要素9は、流れるプロセス媒体がそこににせん断力を加えるように、たとえばブレード状の形状になるように設計されており、該感知要素は、既知の先行技術である。プロセス計測装置6は、プロセス媒体の影響が極めてわずかな部分に設置された、計測手段10を含む。この計測手段10を配置して、レバー状伝達要素11によって伝達された、感知要素9上に付勢された力の影響を計測する。伝達要素11は該伝達要素の第1端で感知要素9に接続され、その第2端は、計測手段10に機能上接続される。伝達要素11は、プロセス計測装置6のプロセス媒体側にある部分から、プロセス媒体の外側にある部分にまで吸入孔12を介して導入され、軸受ブシュ13に固定され、該軸受ブシュはまた、軸受によって計測装置6に揺動的に固定される。この軸受は、図2において詳細に示されていないが、その軸受線は図2において記号Xで表され、参照符号14で示されており、該軸受は実際の位置から、記号Xの左手側の図の平面まで90°回転して示されている。この軸受14が伝達要素11の揺動の中心を設定し、それに関してレバーアームの長さl,l1を決定することが可能である。したがって、レバーアームl,l1の長さが既知であって、力F′が伝達要素の他端で計測されるとき、既知の方法で感知要素9上の力の影響Fを計算することが可能である。
【0016】
プロセスの外側にあるプロセス計測装置の部分は、オイルもしくは相応の媒体によって囲繞される減衰シリンダ15をさらに含み、既知の方法で、計測を妨害する振動、または他の影響を減衰させる。減衰シリンダ15は、計測手段10に力を伝達する伝達要素11の一端も機能的に形成する。示されているように、図2の断面にはさらに電子計測ユニット16が描かれており、該電子計測ユニットは、内部カバー20によって、接続ボックス17と同様に、伝達要素11および計測手段10を含む計測装置の一部から区切られており、電子計測ユニット16によって形成された、電気的な形式の計測された変動要素を、さらに処理するために、該接続ボックスを介して伝達することが可能である。計測手段10によって、電子計測ユニット16は、伝達要素11のレバーアームによって決定される方法で、感知要素9上に付勢された力の影響Fに比例する信号を発生させ、その結果として、流れるプロセス媒体のコンシステンシーを、既知の方法で決定することが可能である。
【0017】
計測手段10の力変換器は、あらゆる既知の型、たとえば圧電抵抗式変換器などにすることが可能であるが、変換器について、このような点に関しては、より詳細には論じない。
【0018】
次に、図3の断面図を参照して、本発明の好適な実施形態に従う構造の効果についてさらに詳細に説明する。図3の断面図は、本発明を理解する上で必要となる主要な特徴のみを示している。図3は、ダイヤフラム1の両側におけるレバー状伝達要素11の構造、およびこの伝達要素11へのダイヤフラムの取り付けを示している。伝達要素11は上述の第1ロッド部2を含み、該第1ロッド部2は好ましくは円錐形を有し、それに対応する内部円錐形の固定スリーブ、または該ロッド部の先端2bでねじ留めするナットによって、感知要素9を固定しており、その固定の様子は図2において明らかである。ここでは該第1ロッド部をテーパピン2と呼ぶ。さらに、伝達要素11は、好ましくは機械的ヒューズ5を含み、それは、ダイヤフラム1とプロセス媒体の方に円錐形にテーパリングしている部分との間の細くなっている部分または狭窄している部分を、該テーパピン2に設けることによって形成されている。この機械的ヒューズの目的は、感知要素9への強い衝撃によっても、ダイヤフラム1とテーパピン2の間で接合部が開放されることがなく、テーパピンが湾曲するにすぎないことである。このテーパピン2と機械的ヒューズ5は、プロセス計測装置6のプロセス側部分にある。プロセス媒体の外部には第2ロッド部3が配置され、本明細書中では、それをカウンタピン3と呼ぶ。テ−パピン2とカウンタピン3は、ねじ込み継手によって互いに好適に固定され、固定試剤も、確実に堅く締め付け、密閉するために、接合部において使用される。使用する固定試剤は、要素同士を互いに結合させる物質であってもよく、そのような固定試剤は、通常、硬化する際に要素間の結合を形成させる流動体である。例としては、無気空間で硬化する既知の液体であって、金属は、硬化の際に触媒として作用することが可能である。
【0019】
本発明に従えば、該ダイヤフラムは、特殊固定要素18によってしっかりと固定されている。この固定要素18は、好ましくはスリーブ状支持部18aと、フランジ状固定部18bからなる。支持部18aをカウンタピンの孔へ固定試剤で取り付ける際には、流入口ダイヤフラム1を、その中央に形成した開口部に支持部18aを設置するように伝達要素11に配置して取り付け、その後、該ダイヤフラムを、カウンタピン3と固定要素のフランジ状固定部18bのに締付固定する。使用する固定試剤は、上述のように要素同士を互いに結合させる試剤であってもよい。支持部18aとカウンタピン3の間で、ねじ込み継手を使用することも可能であり、必要であれば、このねじ込み継手を固定試剤で確実に固定することも可能である。支持部18aをカウンタピンに堅く取り付ける際には、固定要素のフランジ状固定部18bをダイヤフラム1にしっかりと圧搾し、ダイヤフラム1はまた、カウンタピン3に対してしっかりと圧搾される。
【0020】
組立において、固定試剤は支持部18aとカウンタピン3の間に存在するように、別の部分に塗布される。固定試剤はまた、テーパピン2と支持部18aの間の空間、およびテーパピン2とカウンタピン3の間の空間にも塗布される。固定試剤を対応する部分に塗布してすぐに、組立を行い、固定試剤が硬化する直前に、テーパピン2をカウンタピン3に連結する。この瞬間に、フランジ状固定部18bとダイヤフラム1は、カウンタピン3とテーパピン2の間で圧搾される。テーパピン2とカウンタピン3は、共にねじ留めし、十分なトルクによって締め付けることによって互いに取り付けられる。完成した構造物では、スリーブ状固定部18aは、テーパピン2から突出してカウンタピン3の開口部3aにねじ込み継手によってねじ留めしているピン状固定部2aの周囲に設置される。
【0021】
ダイヤフラム1は、図2の断面図にも図示するように、既知の方法で、その外周領域において、密封リング19a、19b、好ましくはOリングによってプロセス計測装置に固定される。
【0022】
本発明の流入口ダイヤフラム構造物は、問題のある衝撃状態において、テーパピン2が湾曲するように機能し、その際、テーパピン2と固定要素の固定部18bの間の接合部が、衝撃方向側においてわずかに開くことがある。しかしながら、このことによって、ダイヤフラムのもう一方の側へプロセス媒体が進入することはない。なぜなら、固定要素のフランジ状固定部18bとテーパピン2の間の継目に締付け接続箇所が存在しないために、この衝撃力が与えられても、固定要素の固定部18bとダイヤフラム1の間の接合部が開かないからである。したがって、テーパピン2の湾曲によって引き起される、ダイヤフラム1から、またそれに対応して固定要素18のフランジ状固定部18bから離反するテーパピン2の当接面の運動は、フランジ状固定部18bをダイヤフラム1から離反変位させる原因となりうる力作用を引き起こすことはないであろう。漏れの発生を防ぐための他の要素は、固定要素のスリーブ状支持部18aの効果である。支持部18aと固定部18bは、実質上互いに関して変位しないように形成される。したがって、テーパピン2が湾曲すると、衝撃の反対側でテーパピン2によって及ぼされた圧力が、衝撃側の固定部18bを上昇させようとするが、支持部18aの壁が第2ロッド部3の壁に圧迫されているため、支持部18aがこれを防いでいる。前記支持効果を実現するためには、伝達要素11の長手軸方向における支持部18aの高さが、ダイヤフラム1の厚さよりも高くなければならない。
【0023】
本発明に従う流入口ダイヤフラム構造物によって、製造段階の工程において重要な変更は生じない。製造において、先行技術の構成を利用することが可能であり、たとえば、先行技術に従うテーパピンをテーパピン2として使用することができる。同様に、カウンタピン3は、先行技術のカウンタピンにねじ切りを設けるか、あるいは、円筒形の内部孔3aを拡張して、この拡張部分によって生じたテーパピン2のピン状固定部2aとカウンタピン3の間の空間に、固定要素の支持部18aをぴったりと収容できるようにするかのどちらかによって製作可能である。固定要素18は、たとえば、金属または機械抵抗およびプロセス試剤に対する抵抗を有する他の材料を、機械加工するまたは型で成型することによって、継ぎ目無しに製造される。伝達アーム11の方向の固定要素の支持部18aの長さは、その機能を確実にし、フランジ部の湾曲を防ぐのに十分な長さにしなければならない。
【0024】
固定要素18の構造は、製造および組立に関することに限り単純である。スリーブ状支持部18aは、実質上同軸の関係にある伝達要素の一部分の周囲に嵌合するように設計され、フランジ状固定部18bは、外側へ該スリーブを囲繞するようにその一端で伸長し、スリーブの軸方向を横断する面において、ダイヤフラム1の面に当接するように設計されており、これらは組立において複雑な製造過程または問題を伴わない。
【0025】
本発明の流入口ダイヤフラムにおいて、固定要素18の固定部18bとテーパピン2の間の接合部(継目)は、プロセス媒体の側にあることが必須である。一方、テーパピン2に、ピン状固定部2aのかわりに円筒状孔を設けることが可能であり、それに対応して、カウンタピン3にこの孔に挿入するように配置したピン状突出部を設けることも可能であって、その配置は、図3の配置に類似のものにすることが可能である。この選択肢においては、寸法を決める際に、テーパピン2が湾曲してもカウンタピン3のピン状突出部が湾曲してはならないことを、考慮しなければならない。固定要素の支持部18aは、テーパピン2に形成した孔において伸長し、少なくともピン状突出部に、固定試剤および/またはねじ込み継手によって堅く取り付けられるが、ダイヤフラム1は、固定部18bとテーパピン2との間ではなく、やはり固定部18bとカウンタピン3との間に固定されている。固定試剤も、テーパピン2とカウンタピン3との間、およびテーパピン2と支持部18aとの間に、図3の実施形態に類似した方法で塗布することが可能である。
【0026】
本発明は、上述した実施形態に全く限定されるものではなく、後に添付している請求項の範囲内で改良可能である。本発明の実際の使用においては、プロセス媒体は、原則として、感知要素9に力作用を引き起こすことが可能な、どのような流体物質であってもよい。本発明は、特にプロセス媒体のコンシステンシーを計測する装置、たとえば、パルプ産業および紙産業において、プロセスパイプを流れる繊維状パルプのコンシステンシーを計測する装置に使用される。
【0027】
【発明の効果】
本発明によって、先行技術の対策に比較して有意な利点が得られる。本発明に従う流入口ダイヤフラム構造物は、感知要素が衝撃力を受けるような場合においても同様に、第2ロッド部にダイヤフラムをしっかりと存続させる。したがって、第2ロッド部とダイヤフラムとの間の接合部に亀裂は生じない。なぜならば、第1ロッド部と固定要素との間の接合部は主として、本発明に従う流入口ダイヤフラム構造物中の、プロセス媒体が流れる側にあり、この接合部のわずかな開口部からプロセス媒体がプロセス計測装置の中に流入することはないからである。
本発明に従う流入口ダイヤフラム構造物を用いることによって、メンテナンスおよび補修のコストを著しく削減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】先行技術に従う流入口ダイヤフラム構造物を示す図である。
【図2】プロセス媒体流路に接続して設置されたプロセス計測装置の概略断面図である。
【図3】本発明の好適な実施例に従う流入口ダイヤフラム構造物を示す、簡略化された断面図である。
【符号の説明】
1 ダイヤフラム
2 第1ロッド部
3 第2ロッド部
6 プロセス計測装置
7 プロセス媒体流路
9 感知要素
10 計測手段
11 レバー状伝達要素
18 固定要素
18a 支持部
18b 固定部

Claims (4)

  1. プロセス媒体流路(7)を流れるプロセス媒体を計測するプロセス計測装置(6)のための流入口ダイヤフラム構造物であって、
    プロセス媒体に機能上接続して配置された感知要素(9)と、
    感知要素(9)上に付勢された力の影響を計測する計測手段(10)を含むプロセス媒体の外部と、
    プロセス媒体流路(7)内に配置され、感知要素(9)に接続される第1ロッド部(2)およびプロセス媒体の外部に配置される第2ロッド部(3)を含み、第1ロッド部(2)および第2ロッド部(3)のいずれか一方のロッド部にはピン状固定部が設けられ、他方のロッド部には前記ピン状固定部を挿入可能な孔が形成され、該孔に挿入されたピン状固定部を前記他方のロッド部に取り付けることによって構成され、感知要素(9)上に付勢された力の影響を計測手段(10)に伝達するためのレバー状伝達要素(11)と、
    プロセス媒体を外部から分離するためのダイヤフラム(1)と、
    スリーブ状の支持部(18a)とフランジ状の固定部(18b)とを有し、ダイヤフラム(1)を伝達要素(11)に取り付けるための固定要素(18)とを含み、
    前記ピン状固定部を前記孔に挿入して前記他方のロッド部に取り付けたとき、ピン状固定部と孔との間には空間が形成され、
    スリーブ状の支持部(18a)は、前記空間に収容され、
    支持部(18a)は、第2ロッド部(3)に固定されるように取付けられ、
    ダイヤフラム(1)は、固定部(18b)と第2ロッド部(3)との間に配置され、
    ダイヤフラム(1)と固定部(18b)は、第1ロッド部(2)と第2ロッド部(3)とによって圧搾され、
    固定部(18b)と第1ロッド部(2)との間の継目はプロセス媒体流路(7)側に設けられ、
    固定部(18b)と第1ロッド部(2)との間の継目には締付け接続箇所が存在しないことを特徴とする流入口ダイヤフラム構造物。
  2. 伝達要素(11)の長手軸方向において、支持部(18a)の高さがダイヤフラム(1)の厚さよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の流入口ダイヤフラム構造物。
  3. 支持部(18a)と第2ロッド部(3)の間の取付部が、ねじ込み継手として構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の流入口ダイヤフラム構造物。
  4. 支持部(18a)と第2ロッド部(3)の間の取付部に、硬化して要素間の結合を形成させる固定試剤を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の流入口ダイヤフラム構造物。
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