JP4552283B2 - プラスチック製2パーツキャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器の口頸部に装着するバリア性が良好なプラスチック製2パーツキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、プラスチック容器が、その成形性の容易さや軽量性、さらには低コストである点などのいろいろな特性から、食品分野や医薬品分野などの様々な用途分野において、包装容器として広く使用されてきた。このプラスチック容器は、容器本体の口頸部にキャップを螺合又は咬合して装着したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチック容器は、酸素や二酸化炭素、水蒸気のような低分子ガスを透過する性質があり、これを解決するべく様々な方法が容器本体に対して考えられてきた。例えば、複数のプラスチック材料を積層し、ガス透過性の小さい材料と少なくとももう1種類の材料を組み合わせる方法がある。他にも、ガスバリア性のある材料をブレンドした材料で成形されたりしている。しかし、容器は、容器本体とキャップとから構成されているので、容器本体のガスバリア性は、前述したような方法で改善されたとしても、キャップのガスバリア性が低ければ、容器全体でみたときにガスバリア性の低い容器となってしまっている例が数多く見受けられていた。そこで、キャップのバリア性を上げるために、バリア性の高いフィルムをインサート成形することなどが行われていたが、これらのものでは製造工程か複雑となったり、コスト的に高いものとなってしまうなどの問題を抱えていた。また、近年、キャップ表面に薄膜層を設けて、バリア性を付与することも見受けられるが、内容物の影響や容器本体への装着時の薄膜層の保護という面では対策がされていなかった。
【0004】
本発明は、上述の従来の問題を解決することを目的とし、内容物の影響や容器本体への装着時の影響を受けることがないようにバリア性薄膜層を設け、低コストでバリア性が良好なプラスチック製2パーツキャップを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明の第1の発明は、キャップ本体と該キャップ本体の天板下に挿着する中栓とからなる2パーツキャップにおいて、前記キャップ本体の平坦な天板の下面及び前記中栓の平坦な上面にセラミック薄膜層を形成し、前記2層のセラミック薄膜層同士が互いに分離可能に密着していることを特徴とするプラスチック製2パーツキャップである。
【0007】
次に、本発明の第2の発明は、前記キャップ本体の材質と前記中栓の材質とが、異なる樹脂からなることを特徴とする第1の発明に記載のプラスチック製2パーツキャップである。
【0008】
次に、本発明の第3の発明は、前記キャップ本体の天板の下面及び前記中栓の上面の凹凸が0.2mm以下であることを特徴とする第1又は第2の発明に記載のプラスチック製2パーツキャップである。
【0009】
次に、本発明の第4の発明は、前記セラミック薄膜層が酸化珪素を主成分とする薄膜層であることを特徴とする第1乃至第3のいずれか1の発明に記載のプラスチック製2パーツキャップである。
【0010】
次に、本発明の第5の発明は、前記セラミック薄膜層がCVD蒸着法により成膜されたことを特徴とする第1乃至第4のいずれか1の発明に記載のプラスチック製2パーツキャップである。
【0011】
次に、本発明の第6の発明は、 前記セラミック薄膜層がPVD蒸着法により成膜されたことを特徴とする第1乃至第4のいずれか1の発明に記載のプラスチック製2パーツキャップである。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のプラスチック製2パーツキャップの実施の形態について、図を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態のキャップを容器本体の口頸部に螺着したときの要部を示す部分断面図であり、図2は、正面図である。
【0013】
本実施形態のキャップ(10)は、図2に示すように、内容物を充填した容器本体(20)の口頸部(21)に螺着して容器本体を封止し、内容物を保護するものであり、その構造は、図1に示すように、キャップ本体(100)とこのキャップ本体の天板(110)下に挿着する円板状の中栓(200)とからなる2パーツキャップであり、キャップ本体の周壁(120)の内周面には、容器本体(20)の口頸部(21)の螺合部(22)(雄ねじ)と螺合する螺合部(121)(雌ねじ)が設けられ、中栓の下面には、容器本体の口頸部の口部を封止するインナー封止リング(210)(外周面を容器本体の口部内周面に密接して容器を封止)が垂設されている。そして、キャップ本体の天板の下面及び中栓の上面の両面にセラミック薄膜層(300)を形成するものである。これは、容器の使用目的やパーツの成膜適性によるものであり、なお、容器本体からキャップを螺脱するときに、キャップ本体の下面と中栓の上面とは分離可能である。
【0014】
上述のセラミック薄膜層は、酸素や二酸化炭素、水蒸気のようなガスの透過を防ぐ特性があり、バリア性をキャップに付与するものである。また、このセラミック薄膜層は、キャップ本体の天板の下面と中栓の上面との間に挟み込まれれる構造となるため、内容物の影響やキャップがボトル本体の口頸部に螺着又は螺脱するときの摩擦の影響から保護されるものである。そして、セラミック薄膜層の薄膜形成方法としては、CVD蒸着、PVD蒸着などがあげられるが、これに限定するものではなく、均一なバリア膜を形成できる方法が望ましい。また、薄膜層を形成するキャップ本体の天板の下面や中栓の上面は、0.2mm以下の凹凸のないフラットな面であることが好ましく、このような面では、面全体に均一な薄膜層が形成されて安定したバリア性が得られる。凹凸が0.2mm以上の面では、均一な薄膜層が形成されにくい。なお、薄膜層の材質としては、酸化珪素を主成分とするものが望ましいが、これに限定するものではない。
【0015】
また、キャップ本体及び中栓は、材質を特に限定するものではなく、容器の使用目的に合わせて、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをはじめ、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート、ナイロン、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの熱可塑性樹脂や、これらをブレンドした樹脂を用いて、通常、射出成形法により作製するものである。
【0020】
【発明の効果】
本発明のプラスチック製2パーツキャップは、キャップ本体の天板と中栓の上面との間にバリア性薄膜層を形成してバリア性を付与したものであり、そのバリア性は内容物の影響や容器本体への装着時の影響を受けることがなく、良好なバリア性を有するキャップである。
【0021】
また、従来のバリア性の高いフィルムをインサート成形してバリア性を付与したキャップと異なり、比較的に低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のプラスチック製2パーツキャップを容器本体の口頸部に螺着したときの部分断面図である。
【図2】図1の容器の部分正面図である。
【符号の説明】
10……キャップ
20……容器本体
21……口頸部
22,121……螺合部
100……キャップ本体
110……天板
120……周壁
200……中栓
210……インナー封止リング
300……薄膜層
Claims (6)
- キャップ本体と該キャップ本体の天板下に挿着する中栓とからなる2パーツキャップにおいて、前記キャップ本体の平坦な天板の下面及び前記中栓の平坦な上面にセラミック薄膜層を形成し、前記2層のセラミック薄膜層同士が互いに分離可能に密着していることを特徴とするプラスチック製2パーツキャップ。
- 前記キャップ本体の材質と前記中栓の材質とが、異なる樹脂からなることを特徴とする請求項1記載のプラスチック製2パーツキャップ。
- キャップ本体の天板の下面及び前記中栓の上面の凹凸が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のプラスチック製2パーツキャップ。
- 前記セラミック薄膜層が酸化珪素を主成分とする薄膜層であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のプラスチック製2パーツキャップ。
- 前記セラミック薄膜層がCVD蒸着法により成膜されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のプラスチック製2パーツキャップ。
- 前記セラミック薄膜層がPVD蒸着法により成膜されたことを特徴とする請求項1乃至4記載のプラスチック製2パーツキャップ。
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- 2000-07-18 JP JP2000216999A patent/JP4552283B2/ja not_active Expired - Fee Related
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