JP4552101B2 - 表面形状測定機のワーク位置決め方法及び装置 - Google Patents

表面形状測定機のワーク位置決め方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面形状測定機のワーク位置決め方法及び装置に係り、円柱体や円筒体、円錐体のように断面円形状(断面楕円形状を含む)のワークを表面形状測定機の所定位置に所定の姿勢で位置決めする表面形状測定機のワーク位置決め方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】
表面形状測定機は、ワークの表面に触針を摺動させ、その触針の変位を検出してワークの表面形状を測定する装置である。この表面形状測定機では、ワークを所定位置に位置決めして測定を行う必要がある。
【0003】
このワークの位置決め方法としては、従来、特許3064184号に開示されている方法がある。この方法は、まず、ワークを仮置きし、その仮置きされたワークの表面を少なくとも2回平行な走査を行う。次いで、各走査で得られた各測定値の頂点を結ぶ線でワークの稜線の方向を算出し、算出した稜線の方向から基準姿勢に対する誤差を算出する。そして、この誤差を修正するようにワークを動かして、基準姿勢の状態にワークを位置決めしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、仮置きされた一般的な姿勢のワークには、通常、X−Z方向に複合的位置誤差が存在し、このような複合的位置誤差が存在する姿勢のワークを走査しても、図13に示すように、その走査で得られた測定値の頂点は測定すべき測定稜線位置とは一致しない。このため、特許3064184号の方法では、オフセットを持った位置に位置決めされてしまう欠点がある。また、頂点が測定領域から外れている場合には、有効に作用しないという欠点もある。
【0005】
本発明の目的は、ワークの位置決めを正確に行うことができる表面形状測定機のワーク位置決め方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、ワーク保持台上に載置された断面円形状のワークの表面を触針で走査し、その触針の変位を検出してワークの表面形状を測定する表面形状測定機のワーク位置決め方法において、互いに直交する3つの座標軸X軸、Y軸、Z軸からなる空間直交座標を設定する座標設定工程と、X軸に沿って前記ワークを前記触針で走査し、その触針のZ軸方向の変位データを取得する走査工程と、前記走査工程で取得した変位データから前記触針で走査した前記ワークの断面の輪郭を構成する楕円を求め、その楕円の長軸a、短軸b、中心位置P1(X1,Y1,Z1)を求める楕円要素演算工程と、前記長軸aがX軸と成す角度β及び角度θ=sin -1(b/a) を求める姿勢修正量演算工程と、前記ワークをY軸回りにβ回転させるとともにZ軸回りにθ回転させ、前記ワークの軸線をX軸と平行にする姿勢修正工程と、前記姿勢修正工程後の前記楕円の中心位置P2(X2,Y2,Z2)を求める楕円中心座標演算工程と、前記ワークをY軸方向に沿ってY2移動させ、前記ワークの軸線をX軸上に移動させる位置修正工程と、からなることを特徴とする表面形状測定機のワーク位置決め方法を提供する。
【0007】
本発明に係る位置決め方法では、まず、X軸に沿ってワークを触針で走査し、その触針のZ軸方向の変位データを取得する。次に、取得した変位データから触針で走査した断面の輪郭を構成する楕円を求める。そして、その楕円の長軸a、短軸b、中心位置P1(X1,Y1,Z1)を求める。次に、長軸aがX軸と成す角度βと、角度θ=sin -1(b/a) とを求める。次に、ワークをY軸回りにβ回転させるとともにZ軸回りにθ回転させ、ワークの軸線がX軸と平行になるようにワークの姿勢を修正する。次に、その姿勢修正後の楕円の中心位置P2(X2,Y2,Z2)を求める。そして、ワークをY軸方向に沿ってY2移動させ、ワークの軸線がX軸上に移動するように位置修正する。これにより、ワークの軸線がX軸上に位置するように位置決めされる。この方法によれば、X−Z方向に複合的位置誤差が存在する場合であっても、正確にワークを位置決めできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る表面形状測定機のワーク位置決め方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0009】
図1は、本発明に係るワーク位置決め装置が組み込まれた表面形状測定機の全体構成図である。この表面形状測定機10は、ワークテーブル12上に載置されたワークWの表面を触針14でX軸方向に走査し、その触針14のZ軸方向の変位を変位検出器16で検出して、ワークWの表面形状を測定する。
【0010】
水平に設置された定盤18上には、支柱20が垂直に立設されている。支柱20にはZテーブル22が摺動自在に支持されており、図示しないZテーブル駆動手段に駆動されて垂直に上下動する。
【0011】
Zテーブル22には、Xアーム24が水平に支持されている。Xアーム24は、図示しないXアーム駆動手段に駆動されてX軸方向に進退移動する。変位検出器16は、このXアーム24の先端に設けられている。そして、このXアーム24が軸方向に進退移動することにより、触針14がX軸に沿って往復動する。
【0012】
ここで、図2に示すように、定盤18の表面をX−Y平面とし、このX−Y平面において、触針14が移動する直線をX軸とする。そして、このX−Y平面において、X軸に直交する直線をY軸とし、このY軸とX軸との交点(原点O)を通り、X−Y平面に直交する直線をZ軸とする。このように設定された空間直交座標をO−XYZ座標とする。
【0013】
触針14はX軸に沿って移動し、そのときのZ軸方向の変位が変位検出器16によって検出される。
【0014】
ワークWを保持するワークテーブル12は、直方体のブロック状に形成されており、その上面にV溝が形成されている(いわゆる「Vブロック」)。ワークWは、このV溝内に載置される。このワークテーブル12は、位置決め装置30を介して定盤18上に設置されている。
【0015】
位置決め装置30は、図2に示すように、定盤18上をY軸方向に沿って摺動するYテーブル32と、そのYテーブル32上でワークテーブル12をZ軸回り及びY軸回りに揺動させるチルトユニット34とで構成されている。
【0016】
図3、図4は、それぞれYテーブル32の構成を示すX−Z断面図とY−Z断面図である。同図に示すように、Yテーブル32は定盤18上に敷設されたガイドレール36上を摺動自在に支持されている。
【0017】
ガイドレール36は、Y軸方向に沿って敷設されており、断面逆台形状に形成されている。Yテーブル32は、その下面に断面逆台形状の溝38が形成されており、この溝38がガイドレール36に嵌合されてガイドレール36上を摺動自在に支持される。
【0018】
ガイドレール36は、中空状に形成されており、その中空部40にはネジ棒42が配設されている。ネジ棒42はガイドレール36に沿って配設されており、両端がブラケット44、44に軸支されている。また、このネジ棒42には、一方のブラケット44に設けられたYテーブル駆動モータ46が連結されている。
ネジ棒42は、このYテーブル駆動モータ46を駆動することにより回動する。
【0019】
ネジ棒42にはナット部材48が螺合されており、このナット部材48は連結バー50を介してYテーブル32に連結されている。ガイドレール36の上面には、この連結バー50とほぼ同じ幅の開口部52がネジ棒42に沿って形成されており、連結バー50は、この開口部52を通してYテーブル32に連結されている。
【0020】
以上のように構成されたYテーブル32は、Yテーブル駆動モータ46を駆動することにより、ガイドレール36に沿ってY軸方向に往復動する。
【0021】
チルトユニット34は、Y軸回りに揺動するβテーブル54と、Z軸回りに揺動するθテーブル56とで構成されている。
【0022】
図5は、βテーブル54の構成を示すX−Z断面図である。同図に示すように、βテーブル54は、Yテーブル32上に設けられたベースプレート58をY軸回りの方向に揺動自在に支持されている。このβテーブル54は、板バネ60と引張バネ62を介してベースプレート58に連結されている。
【0023】
板バネ60は、その上端部がβテーブル54のX軸方向の一端に突出して形成された板バネ支持片54Aに固定されており、下端部がベースプレート58のX軸方向の一端に突出して形成された板バネ支持片58Aに固定されている。βテーブル54は、この板バネ60を中心にベースプレート58に対してY軸回りに揺動する。
【0024】
一方、引張バネ62は、その上端部がβテーブル54のX軸方向他端に突出して形成された引張バネ支持片54Bに固定されており、下端部がベースプレート58のX軸方向他端に突出して形成された引張バネ支持片58Bに固定されている。βテーブル54は、この引張バネ62によって常にベースプレート58に近づく方向に付勢される。
【0025】
ベースプレート58上には、ネジ棒64が配設されている。ネジ棒64は、X軸方向に沿って配設されており、その両端部がブラケット66、66に軸支されている。また、このネジ棒64には一方のブラケット66に設けられたβテーブル駆動モータ68が連結されている。ネジ棒64は、このβテーブル駆動モータ68を駆動することにより回動する。
【0026】
ネジ棒64にはナット部材70が螺合されており、このナット部材70には球状に形成されたスライド駒72が固着されている。一方、βテーブル54の下面には、クサビ状に形成されたガイドブロック74が固着されており、このガイドブロック74の下面にスライド駒72の上面が当接されている。
【0027】
以上のように構成されたβテーブル54は、βテーブル駆動モータ68を駆動することにより、ベースプレート58上をY軸回りの方向に揺動する。すなわち、βテーブル駆動モータ68を駆動すると、ネジ棒64が回動し、これによって、スライド駒72がネジ棒64に沿って移動する。そして、このスライド駒72が移動することによって、βテーブル54の下面に固着されたガイドブロック74が押し上げられ、あるいは押し下げられて板バネ60を中心に揺動し、この結果、βテーブル54がY軸回りの方向に揺動する。
【0028】
図6、図7は、それぞれθテーブル56の構成を示すX−Y断面図とX−Z断面図である。同図に示すように、θテーブル56は、βテーブル54上に設けられたベースプレート76上をZ軸回りの方向に揺動自在に支持されている。
【0029】
ベースプレート76上には、X軸方向の一端中央に回転軸78が垂直に立設されている。この回転軸78には、θテーブル56のX軸方向の一端中央に形成された軸受穴80が挿通されている。θテーブル56は、この回転軸78を中心にベースプレート76上を揺動自在に支持され、これにより、Z軸回りの方向に揺動する。
【0030】
ベースプレート76上には、ネジ棒82が配設されている。ネジ棒82は、Y軸方向に沿って配設されており、その両端部がブラケット84、84に軸支されている。また、このネジ棒82には一方のブラケット84に設けられたθテーブル駆動モータ86が連結されている。ネジ棒82は、このθテーブル駆動モータ86を駆動することにより回動する。
【0031】
ネジ棒82には、ベースプレート76上を摺動するナット部材88が螺合されている。このナット部材88には支持棒90を介して球体92が固着されている。球体92はθテーブル56の下面に固着された逆U字状の連結部材94の内側に収容されている。
【0032】
また、ベープレート76とθテーブル56には、それぞれ引張バネ支持片76A、56Aが突出して形成されおり、この引張バネ支持片76A、56Aには、引張バネ96が掛けられている。θテーブル56は、この引張バネ62によって常に時計回りの方向に付勢されている。
【0033】
以上のように構成されたθテーブル56は、θテーブル駆動モータ86を駆動することにより、ベースプレート76上をZ軸回りの方向に揺動する。すなわち、θテーブル駆動モータ86を駆動すると、ネジ棒82が回動し、これによって、球体92がネジ棒82に沿って移動する。そして、この球体92が移動することにより、θテーブル56の下面に固着された連結部材94が球体92に押されて回転軸78を中心に回動し、この結果、θテーブル56がZ軸回りに揺動する。
【0034】
以上のように構成された位置決め装置30は、Yテーブル駆動モータ46を駆動してYテーブル32をY軸方向に移動させることにより、ワークテーブル12がY方向に移動する。また、βテーブル駆動モータ68を駆動して、βテーブル54をY軸周りの方向に揺動させることにより、ワークテーブル12がY軸周りの方向に揺動し、θテーブル駆動モータ86を駆動して、θテーブル56をZ軸回りの方向に揺動させることにより、ワークテーブル12がZ軸周りの方向に揺動する。
【0035】
なお、このYテーブル駆動モータ46、βテーブル駆動モータ68及びθテーブル駆動モータ86は、制御部100からの制御信号に基づいて作動する。同様にZテーブル22を駆動する図示しないZテーブル駆動手段と、Xアーム24を駆動する図示しないXアーム駆動手段も制御部100からの駆動信号に基づいて作動する。
【0036】
また、変位検出器16で検出された触針14のZ軸方向の変位データは、制御部100に出力され、制御部100は、この変位データに基づいて予めメモリに記憶されたプログラムに従ってワークWを位置決めする。
【0037】
前記のごとく構成された本実施の形態の位置決め装置30を用いた表面形状測定機10のワーク位置決め方法は、次のとおりである。
【0038】
まず、測定対象のワークW(ここでは円筒体)をワークテーブル12に載置する。このときワークテーブル12を移動させるYテーブル32、βテーブル54及びθテーブル56は、それぞれ予め設定された原点位置Y0 、β0 、θ0 に位置しており、また、触針14を移動させるZテーブル22及びXアーム24もそれぞれ予め設定された原点位置Z0 、XO に位置している。
【0039】
ワークWの載置後、制御部100は、図8 (a)に示すように、Xアーム24を駆動し、触針14でワークWの表面をX軸に沿って走査する。そして、そのときの触針14のZ軸方向の変位を変位検出器16で検出する。検出された変位データは、制御部100に出力され、内蔵するメモリに記憶される。
【0040】
ここで、この走査によって得られた変位データは、図8(b)に示すように、ワークWをX軸に沿ってX−Z平面で切断した時のワークWの断面の輪郭の一部を表している。そして、このワークWの断面の輪郭形状は、ワークWの軸線がX軸と平行に保持されている場合を除き、円筒状のワークWの場合は楕円形状となる。
【0041】
制御部100は、この変位データからワークWの断面の輪郭を構成する楕円Eを求める。そして、その楕円Eの楕円要素、すなわち長軸a、短軸b及び中心位置P1(X1,Y1,Z1)を求め、内蔵するメモリに記憶する。
【0042】
次に、制御部100は、図8(b)に示すように、X−Z平面上で長軸aとX軸との成す角度βを求める。また、これと同時に長軸a及び短軸bの値から角度θ=sin -1(b/a) を求める。
【0043】
ここで、求めた角度βは、図9(a)に示すように、X−Z平面上でワークWの軸線LがX軸と成す角度を示している。そこで、制御部100は、βテーブル54を駆動して、ワークWをY軸回りに−β回転させ、その垂直方向の傾きを修正する。これにより、ワークWは、図9(b)に示すように、その軸線LがX−Y平面と平行になる。
【0044】
一方、角度θは、図10に示すように、X−Y平面上でワークWの軸線LがX軸と成す角度を示している。しかしながら、軸線Lの傾斜方向、すなわちX軸に対して+方向にθ度傾斜しているのか、−方向にθ度傾斜しているのかは未知である。
【0045】
そこで、制御部100は、まず、θテーブル56を駆動して、ワークWをZ軸回りに+θ回転させる。
【0046】
ここで、たとえば、図11(a)に示すように、ワークWの軸線LがX軸に対して−方向にθ度傾斜していたとする。この場合、上記のようにワークWを+方向にθ回転させることにより、ワークWは、その軸線LがX軸と平行になり、同図(b)に示すように、姿勢が修正される。
【0047】
一方、ワークWの軸線LがX軸に対して+方向にθ度傾斜していた場合は、ワークWは、その軸線LがX軸に対して2θ傾斜することになる。
【0048】
次に、制御部100は、上記の姿勢修正操作によって移動した楕円Eの中心位置P2(X2,Y2,Z2)を求める。
【0049】
ここで、先に求めた楕円Eの中心位置P1(X1,Y1(=0),Z1)は、図8に示すように、X−Z平面上におけるワークWの軸芯Lの位置を示している。制御部100は、上記の姿勢修正操作後のワークの軸線Lの位置P2(X2,Y2,Z2)を姿勢修正のために行ったY軸回りの回転量β及びZ軸回りの回転量θに基づいて算出する。そして、その算出結果に基づいて、Yテーブル32を駆動し、ワークWをY軸方向に沿って−Y2移動させる。
【0050】
この結果、図12(a)に示すように、先に行った姿勢修正工程でワークWの姿勢が修正されていれば、ワークWは、同図(b)に示すように、その軸線LがX軸上に位置して位置修正がなされる。
【0051】
一方、姿勢が修正されていない場合は、ワークWは、その軸線LがX軸に対して2θ傾斜したままの状態になる。
【0052】
そこで、次に、制御部100は、確認操作を行う。まず。Yテーブル32を駆動し、ワークWをY軸方向に沿って移動させる。そして、そのY軸方向に沿って移動するワークWの表面を触針14で走査し、その触針14のZ軸方向の変位を変位検出器16で検出する。検出された変位データは、制御部100に出力され、内蔵するメモリに記憶される。
【0053】
次に、制御部100は、変位データのピーク点を求める。そして、そのピーク点がX軸上にあれば(Y=0でピーク)、ワークWは姿勢が修正されていると判定する。
【0054】
一方、ピーク点がX軸上にない場合は、姿勢が修正されていないと判定して、水平方向の姿勢修正を行う。すなわち、まず、制御部100は、θテーブル56を駆動して、ワークWをZ軸回りに−2θ回転させる。これにより、ワークWは、その軸線LがX軸と平行になり、姿勢が修正される(図12(a)参照)。
【0055】
次に、制御部100は、上記の姿勢修正操作によって移動した楕円Eの中心位置P3(X3,Y3,Z3)を修正前の中心位置P2(X2,Y2,Z2)及びZ軸回りの回転量2θに基づいて算出する。そして、その算出結果に基づいて、Yテーブル32を駆動し、ワークWをY軸方向に沿って−Y3移動させる。これにより、図12(b)に示すように、ワークWは、その軸線LがX軸上に位置する。
【0056】
以上一連の工程でワークWの位置決めが完了する。この後、ワークWは、触針14によってその表面がX軸方向に走査され、表面形状の測定が行われる。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態のワークの位置決め方法によれば、ワークテーブル12に載置されたワークWにX−Z方向の複合的位置誤差が存在しているような場合であっても、ワークWの軸線Lの位置及び方向を正確に把握することができるので、ワークWを所定の位置に正確に位置決めすることができる。
【0058】
なお、本実施の形態では、X−Y平面上におけるワークWの軸線Lの傾斜方向が不明であったため、姿勢修正後に確認作業を行うようにしているが、次の方法で確認作業を省くことができる。すなわち、ワークWをワークテーブル12に載置する際、ワークWの軸線LをX−Z平面上で所定の方向に傾けて載置する。この方法によれば、ワークWの軸線LのX−Z平面での傾斜方向が既知となるので、角度θが求まれば、確認作業を行わなくても、ワークWの軸線LをX軸と平行にすることができる。
【0059】
なお、本実施の形態のチルトユニット34は、βテーブル54上にθテーブル56が載置された構成になっているが、θテーブル56上にβテーブル54が載置された構成であってもよい。
【0060】
また、本実施の形態では、円筒状のワークWを位置決めする場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、円柱体や円錐体のように断面円形状(断面楕円形状を含む)のワーク全般について適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、ワークの軸線の位置及び方向を検出して、ワークの姿勢及び位置を修正するようにしているので、ワークの状態を正確に把握することができ、ワークを正確に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面形状測定機の全体構成図
【図2】位置決め装置の概略構成を示す斜視図
【図3】Yテーブルの構成を示すX−Z断面図
【図4】Yテーブルの構成を示すY−Z断面図
【図5】βテーブルの構成を示すX−Z断面図
【図6】θテーブルの構成を示すX−Y断面図
【図7】θテーブルの構成を示すX−Z断面図
【図8】X軸方向の走査の説明図
【図9】Y軸回りの方向(垂直方向)の姿勢修正の説明図
【図10】Z軸回りの方向(水平方向)の姿勢修正の説明図
【図11】Z軸回りの方向(水平方向)の姿勢修正の説明図
【図12】Y軸方向の位置修正の説明図
【図13】従来のワーク位置決め方法の説明図
【符号の説明】
10…表面形状測定機、12…ワークテーブル、14…触針、16…変位検出器、18…定盤、20…支柱、22…Zテーブル、24…Xアーム、30…位置決め装置、32…Yテーブル、34…チルトユニット、36…ガイドレール、38…溝、40…中空部、42…ネジ棒、44…ブラケット、46…Yテーブル駆動モータ、48…ナット部材、50…連結バー、52…開口部、54…βテーブル、56…θテーブル、58…ベースプレート、60…板バネ、62…引張バネ、64…ネジ棒、66…ブラケット、68…βテーブル駆動モータ、70…ナット部材、72…スライド駒、74…ガイドブロック、76…ベースプレート、78…回転軸、80…軸受穴、82…ネジ棒、84…ブラケット、86…θテーブル駆動モータ、88…ナット部材、90…支持棒、92…球体、94…連結部材、96…引張バネ、100…制御部

Claims (2)

  1. ワーク保持台上に載置された断面円形状のワークの表面を触針で走査し、その触針の変位を検出してワークの表面形状を測定する表面形状測定機のワーク位置決め方法において、
    互いに直交する3つの座標軸X軸、Y軸、Z軸からなる空間直交座標を設定する座標設定工程と、
    X軸に沿って前記ワークを前記触針で走査し、その触針のZ軸方向の変位データを取得する走査工程と、
    前記走査工程で取得した変位データから前記触針で走査した前記ワークの断面の輪郭を構成する楕円を求め、その楕円の長軸a、短軸b、中心位置P1(X1,Y1,Z1)を求める楕円要素演算工程と、
    前記長軸aがX軸と成す角度β及び角度θ=sin -1(b/a) を求める姿勢修正量演算工程と、
    前記ワークをY軸回りにβ回転させるとともにZ軸回りにθ回転させ、前記ワークの軸線をX軸と平行にする姿勢修正工程と、
    前記姿勢修正工程後の前記楕円の中心位置P2(X2,Y2,Z2)を求める楕円中心座標演算工程と、
    前記ワークをY軸方向に沿ってY2移動させ、前記ワークの軸線をX軸上に移動させる位置修正工程と、
    からなることを特徴とする表面形状測定機のワーク位置決め方法。
  2. ワーク保持台上に載置された断面円形状のワークの表面を触針で走査し、その触針の変位を検出してワークの表面形状を測定する表面形状測定機のワーク位置決め装置において、
    互いに直交する3つの座標軸X軸、Y軸、Z軸からなる空間直交座標に対して前記ワーク保持台をZ軸回りに回転させるとともにY軸回りに回転させるチルト手段と、
    前記ワーク保持台をY軸方向に移動させるY軸方向移動手段と、
    X軸に沿って前記ワークを前記触針で走査し、その時の触針のZ軸方向の変位データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された変位データから前記触針で走査した前記ワークの断面の輪郭を構成する楕円を求め、その楕円の長軸a、短軸b、中心座標P1(X1,Y1,Z1)を求める楕円要素演算手段と、
    前記長軸aがX軸と成す角度β及び角度θ=sin -1(b/a) を求める姿勢修正量演算手段と、
    前記チルト手段を制御し、前記ワークをY軸回りにβ回転させるとともにZ軸回りにθ回転させ、前記ワークの軸線がX軸と平行になるように姿勢制御する姿勢制御手段と、
    前記姿勢制御手段による姿勢制御後の前記楕円の中心座標P2(X2,Y2,Z2)を求める楕円中心座標演算手段と、
    前記Y軸方向移動手段を制御し、前記ワークをY軸方向に沿ってY2移動させ、前記ワークの軸線がX軸上に位置するように位置修正する位置制御手段と、
    からなることを特徴とする表面形状測定機のワーク位置決め装置。
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