JP4552046B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ここで、当たり判定用乱数プログラムは所定数の値をランダムに発生させるように作成されているが、始動信号の入力タイミングによっては、当たり判定用乱数プログラムにより発生されている当たり判定用乱数から抽出する当たり判定用乱数が当たり値と一致する確率が高くなる。
このため、疑似始動信号を入力させる不正回路をパチンコ機に取り付け、当たり判定用乱数プログラムにより発生されている当たり判定用乱数から抽出する当たり判定用乱数が当たり値と一致する可能性が高いタイミングで不正回路から疑似始動信号を入力させる不正が行われる可能性がある。
そこで、このような、不正回路を用いて疑似始動信号を不正に入力させることによって特別遊技状態を発生させる不正を検出する不正検出装置が提案されている。(特許文献1参照)
この不正検出装置では、周期的な基準信号の発生から、抽選情報が入力されるまでの期間を算出し、算出した期間が特定の数値の近傍である回数が多いことにより、不正検出信号を出力するものである。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、抽選情報の取得を指示する抽選情報取得指示信号が不正回路から不正に入力されることによる不正な遊技を確実に防止することができる遊技機を提供することである。
請求項1に記載の遊技機は、
所定の遊技条件の成立に起因して抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、前記抽選情報取得手段で取得した抽選情報と設定値との比較結果に基づいて遊技機の遊技状態を制御する制御手段とを有する遊技機であって、
前記抽選情報取得手段で取得した抽選情報を記憶する抽選情報記憶手段と、
前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値に偏って一致していること、あるいは、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が偏って前記設定値に一致していないことを判別する偏り判別手段と、
前記偏り判別手段によって前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値に偏って一致していることが判別された場合には、抽選情報が偏って一致している設定値を、当該設定値を含む設定値近傍の値以外の値に変更し、前記偏り判別手段によって前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が偏って前記設定値に一致していないことを判別した場合には、抽選情報が偏って一致していない設定値を抽選情報が偏っている値の近傍の値に変更する設定値変更手段を備えていることを特徴とする。
なお、偏り判別手段による抽選情報の偏り判別方法としては、一群の抽選情報の数(2以上)と、一群の抽選情報のうち、設定値と一致する抽選情報の数との割合や差、あるいは、設定値近傍の値と一致する抽選情報の数との割合や差が所定値以上であるか否かを判別することができればよい。一群の抽選情報としては、所定期間内に取得した抽選情報や、所定数の抽選情報等を用いることができる。
前記課題を解決するための本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの遊技機である。
請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、前記制御手段は、予め設定されている遊技条件の成立に起因して、抽選情報が設定値と一致する確率が通常遊技状態と異なる確率変動遊技状態に制御し、前記偏り判別手段は、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報の数と、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値と一致した数との比あるいは差が所定値以上である場合に、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値に偏って一致していることを判別し、あるいは、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報の数と、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値と一致しなかった数との比あるいは差が所定値以上である場合に、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が偏って前記設定値に一致していないことを判別するとともに、通常遊技状態と確率変動遊技状態で前記所定値を変更することを特徴とする。
また、通常の遊技を行っている状態においても、何らかの原因で抽選情報に偏りが発生することがある。例えば、抽選情報が設定値である当たり値以外の値に偏ることによって、抽選情報が当たり値と一致しない状態が長期間継続することがある。このような場合には、当たり確率が、予め設定されている当たり確率を大きく下回ることになる。本発明を用いれば、このような場合にも対応することができる。例えば、抽選情報が設定値以外の値に偏っていることが判別された場合に、設定値を、抽選情報が偏っている値あるいはその近傍の値に変更することによって、当たり確率を、あらかじめ定められている当たり確率に近づけることができる。
本発明の一実施の形態の概略構成図を図1に示す。図1に示す実施の形態は、本発明をパチンコ機として構成したものである。
本実施の形態は、主制御回路(主制御手段)11と、被制御機器制御回路(被制御機器制御手段)と、被制御機器とを備えている。被制御機器制御回路としては、副制御回路(副制御手段)21、表示制御回路(表示制御手段)31等が用いられている。被制御機器としては、スピーカ(音発生手段)25、ランプ(光発生手段)26、液晶表示装置やドット表示装置等の表示装置(表示手段)34を有している。主制御回路11は主制御基板10に配設され、副制御回路21は副制御基板20に配設され、表示制御回路31は表示制御基板30に配設されている。
なお、これ以外にも、賞球制御基板に配設されている賞球制御回路等の被制御機器制御回路、賞球装置や特別入賞口を開閉する特別入賞口開閉部材等の被制御機器、特別入賞口開閉部材を駆動する特別入賞口開閉部材駆動回路等の被制御機器駆動回路等を備えている。
本実施の形態では、主制御回路11により遊技機全体の遊技状態を管理し、副制御回路21によりスピーカ25、ランプ26、表示装置34等の遊技状態を管理するように構成されている。
主制御回路11は、制御手段11a、乱数取得手段11b、偏り判別手段11c、当たり値変更手段11dを有している。制御手段11a、乱数取得手段11b、偏り判別手段11c、当たり値変更手段11dは、ソフトウェアにより構成してもよいし、ハードウェアにより構成してもよい。本実施の形態では、ソフトウェアにより構成している。
記憶回路12には、当たり判定用乱数プログラム、当たり変動パターン用乱数プログラム、当たり図柄用乱数プログラム、はずれ変動パターン用乱数プログラム、はずれ図柄用乱数プログラム等を記憶する乱数プログラム記憶部12a、当たり値を記憶する当たり値記憶部12b、取得した乱数(当たり判定用乱数等)を記憶する乱数記憶部12cが設けられている、これ以外にも、主制御回路11の制御プログラム等が記憶されている。なお、乱数プログラム記憶部12a、当たり値記憶部12b、乱数記憶部12cは、記憶回路12内に区分して設けられている必要はなく、また、共通の記憶回路に設けられている必要もない。
主制御回路11は、入力インターフェース回路10aを介して入力される、遊技状態を示す入力信号(遊技球が始動入賞口に入賞あるいは始動ゲートを通過したことを示す始動信号、遊技球が入賞口に入賞したことを示す入賞信号等)に基づいて、出力インターフェース回路10bを介して主コマンド信号等を出力する。
例えば、始動信号の入力に基づいて、変動開始主コマンド信号(変動パターン主コマンド信号と図柄主コマンド信号により構成される)を副制御回路21に出力する。また、変動開始主コマンド信号を出力した後、変動パターン主コマンド信号で示されている変動パターンの変動時間に対応する時間が経過した時点で、停止主コマンド信号(確定主コマンド信号)を副制御回路21に出力する。さらに、当たり判定用乱数が当たり値と一致する場合(当たりの場合)には、停止主コマンド信号を出力してから所定の停止時間が経過した時点で、特別遊技状態開始主コマンド信号を出力する。同時に、特別入賞口開閉部材を駆動する特別入賞口開閉部材駆動回路に制御信号を出力して、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる。
記憶回路22には、副制御回路21の制御プログラム、スピーカ25を制御するための音指示情報やランプ26を制御するためのランプ指示情報等が記憶される。
なお、スピーカ25を制御するための音指示情報やランプ26を制御するためのランプ指示情報は、例えば、変動パターン主コマンド信号に対応させて記憶されている。
副制御回路21は、入力インターフェース回路20aを介して入力された主コマンド信号に基づいて、出力インターフェース回路20dを介して表示制御回路31に副コマンド信号を出力する。(受信・解析モジュール21a)。
例えば、入力された変動パターン主コマンド信号で示されている変動パターンを示す変動パターン副コマンド信号と、入力された図柄主コマンド信号で示されている図柄を示す図柄副コマンド信号により構成される変動開始副コマンド信号を出力する。あるいは、入力された停止主コマンド信号で示されている演出動作を終了させる停止副コマンド信号を出力する。あるいは、停止主コマンド信号が入力されてから、変動開始主コマンド信号が入力されない状態が設定時間継続した場合に客待副コマンド信号を出力する。
また、副制御回路21は、入力された主コマンド信号(例えば、変動パターン主コマンド信号)に基づいて、音指示情報を記憶回路22から読み出して音源IC23に出力する。音源IC23は、入力された音指示情報に対応する音制御信号を出力インターフェース回路20bを介してスピーカ25に出力する。(音モジュール21b)
また、副制御回路21は、入力された主コマンド信号(例えば、変動パターン主コマンド信号)に基づいて、ランプ指示情報を記憶回路22から読み出してランプ駆動回路24に出力する。ランプ駆動回路24は、入力されたランプ指示情報に対応するランプ制御信号を出力インターフェース回路20cを介してランプ26に出力する。(ランプモジュール21c)
記憶回路32には、表示制御回路31の制御プログラム、表示装置34を制御するための表示指示情報等が記憶されている。表示指示情報は、例えば、変動開始副コマンド信号(変動パターン副コマンド信号及び図柄副コマンド信号)、停止副コマンド信号、客待副コマンド信号等に対応させて記憶されている。
表示制御回路31は、入力インターフェース回路30aを介して入力された副コマンド信号に基づいて、表示装置38を制御するための表示指示情報を駆動回路33に出力する。駆動回路33は、入力された表示指示情報に対応する表示制御信号を、出力インターフェース回路30bを介して表示装置38に出力する。
ステップS1では、制御手段11aは、インターフェース回路10aを介して始動信号(抽選情報取得指示信号)が入力されたか否か(所定の遊技条件が成立したか否か)を判別する。始動信号が入力された場合にはステップS2に進み、始動信号が入力されなかった場合には処理を終了する。
ステップS2では、乱数取得手段11bにより、当たり判定用乱数を取得する。すなわち、始動信号の入力により(所定の遊技条件の成立に起因して)、記憶回路12の乱数プログラム記憶部12aに記憶されている当たり判定用乱数プログラムにより発生されている当たり判定用の乱数を取得する。当たり判定用乱数を取得すると、ステップS3に進む。
例えば、ステップS2で取得した当たり判定用乱数が、記憶回路12の当たり値記憶部12bに記憶されている当たり値と一致するか否かを判別する。
そして、取得した当たり判定用乱数が当たり値と一致する場合(当たりの場合)には、記憶回路12の乱数プログラム記憶部12aに記憶されている当たり変動パターン用乱数プログラムによって発生されている当たり変動パターン用乱数を取得するとともに、当たり図柄用乱数プログラムによって発生されている当たり図柄用乱数を取得する。
一方、取得した当たり判定用乱数が当たり値と一致しない場合(はずれの場合)には、記憶回路12の乱数プログラム記憶部12aに記憶されているはずれ変動パターン用乱数プログラムによって発生されているはずれ変動パターン用乱数を取得するとともに、はずれ図柄用乱数プログラムによって発生されているはずれ図柄用乱数を取得する。
変動パターン用乱数(当たり変動パターン用乱数あるいははずれ変動パターン用乱数)と図柄用乱数(当たり図柄用乱数あるいははずれ図柄用乱数)を取得すると、ステップS4に進む。
例えば、当たりの場合には、当たり変動パターン用乱数に応じた当たり変動パターンを示す当たり変動パターン主コマンド信号と、当たり図柄用乱数に応じた当たり図柄を示す当たり図柄主コマンド信号により構成される変動開始主コマンド信号を副制御回路21に出力する。一方、はずれの場合には、はずれ変動パターン用乱数に応じたはずれ変動パターンを示すはずれ変動パターン主コマンド信号と、はずれ図柄用乱数に応じたはずれ図柄を示すはずれ図柄主コマンド信号により構成される変動開始主コマンド信号を副制御回路21に出力する。
変動開始主コマンド信号を出力すると、ステップS5に進む。
なお、表示装置34に複数の図柄を変動表示させる場合には、各図柄毎に図柄主コマンド信号を出力する。例えば、左図柄、中図柄、右図柄を変動表示させる場合には、図柄主コマンド信号として、左図柄主コマンド信号、中図柄主コマンド信号、右図柄主コマンド信号を出力する。
また、表示装置34に図柄が変動表示されている場合には、ステップS3で取得した変動パターン用乱数と図柄用乱数を保留球として保留し、表示装置34に図柄を変動表示させることが可能となった時にステップS4の処理を実行する。
当たり判定用乱数を記憶すると、ステップS6に進む。
なお、当たり判定用乱数の記憶処理は、当たり判定用乱数を取得した時点(例えば、ステップS2の後)等適宜の時期に実行することができる。
例えば、取得した一群の当たり判定用乱数の数(2以上)と、その一群の当たり判定用乱数のうち、当たり値と一致した当たり判定用乱数の数との比あるいは差が所定値以上である場合に、当たり判定用乱数に偏りが発生していることを判別する。この方法を用いることにより、不正な遊技が行われていることを確実に判別することができる。
あるいは、取得した一群の当たり判定用乱数の数(2以上)と、その一群の当たり判定用乱数のうち、当たり値の近傍の値(当たり値との差が所定数以下である値)と一致した当たり判定用乱数の数との比あるいは差が所定値以上である場合に当たり判定用乱数の偏りが発生していることを判別する。ここで、当たり値近傍の値としては、当たり値を含む当たり値近傍の値(例えば、当たり値が「7」の場合、当たり値「7」との差が2以下である「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の値)を用いることもできるし、当たり値を含まない当たり値近傍の値(例えば、当たり値「7」との差が2以下である「5」、「6」、「8」、「9」の値)を用いることもできる。当たり値を含む当たり値近傍の値を用いる場合には、当たり判定用乱数が当たり値あるいは当たり値の近傍の値と偏って一致することにより、不正な遊技が行われている可能性があることを判別することができる。また、当たり値を含まない当たり値近傍の値を用いる場合には、当たり判定用乱数が当たり値近傍の値に偏って一致していることにより、不正な遊技が行われる可能性があることを判別(予測)することができる。すなわち、抽選情報取得指示信号の入力タイミングを不正に操作することによって不正な遊技が行われる場合、最初の間は、入力タイミングが正確に分からないため、当たり判定用乱数の値が当たり値の近傍の値となることが多い。このため、当たり値を含まない当たり値近傍の値を当たり値近傍の値として用いることにより、不正な遊技が行われる可能性があることを予測することができ、不正な遊技を未然に防止することができる。
なお、取得した一群の当たり判定用乱数としては、例えば、所定期間内に取得した当たり判定用乱数、あるいは、連続して取得した所定数(2以上)の当たり判定用乱数を用いることができる。
例えば、取得した一群の当たり判定用乱数の数(2以上)と、その一群の当たり判定用乱数のうち、いずれかの当たり値と一致した当たり判定用乱数の数との比あるいは差が所定値以上である場合に、当たり判定用乱数の偏りが発生していることを判別する。この方法を用いることにより、不正な遊技が行われていることを確実に判別することができる。
あるいは、取得した一群の当たり判定用乱数の数(2以上)と、その一群の当たり判定用乱数のうち、所定の1つの当たり値と一致した当たり判定用乱数の数との比あるいは差が所定値以上である場合に、当たり判定用乱数の偏りが発生していることを判別する。所定の1つの当たり値としては、例えば、当たり判定用乱数と一致している数が最も多い当たり値を用いる。ここで、複数の当たり値が設けられている遊技機で、抽選情報取得指示信号の入力タイミングを不正に操作することによって不正な遊技が行われる場合には、取得される当たり判定用乱数が所定の1つの当たり値と一致するような入力タイミングで抽選情報取得指示信号を入力する操作が行われることが多い。このため、所定の1つの当たり値と一致した当たり判定用乱数の数に基づいて当たり判定用乱数の偏りを判別する方法を用いた場合でも、不正な遊技が行われていることを確実に判別することができる。
あるいは、取得した一群の当たり判定用乱数の数(2以上)と、その一群の当たり判定用乱数のうち、所定の1つの当たり値の近傍の値と一致した当たり判定用乱数の数との比あるいは差が所定値以上である場合に、当たり判定用乱数の偏りが発生していることを判別する。ここで、前記したように、複数の当たり値が設けられている遊技機では、取得される当たり判定用乱数が所定の1つの当たり値と一致するような入力タイミングで抽選情報取得指示信号を入力する操作が行われることが多い。このため、所定の当たり値の近傍の値と一致した当たり判定用乱数の数に基づいて判定用乱数の偏りを判別する方法を用いることにより、不正な遊技が行われる可能性があることを判別することができる。当たり値近傍の値としては、前記したように、所定の当たり値を含む当たり値近傍の値を用いることもできるし、所定の当たり値を含まない当たり値近傍の値を用いることもできる。
なお、所定の当たり値としては、当たり判定用乱数との差が所定数(例えば、「2」)以下である数が最も多い当たり値を用いることができる。
当たり値の変更方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、当たり値を、ランダムに変更する方法を用いる。あるいは、当たり値を所定数だけシフトさせる方法を用いる。例えば、1〜500の当たり判定用乱数を有し、当たり値が「7」である場合には、当たり値「7」に「100」を加算した「107」に当たり値をシフトさせる。この方法を用いると、当たり値の変更処理が簡単である。また、当たり判定用乱数プログラムにより発生されている当たり判定用乱数から取得する当たり判定用乱数が当たり値と一致する確率が高い取得タイミングを確実に外すことができる。
また、複数の当たり値が用いられている場合には、全ての当たり値を変更する方法を用いることができる。あるいは、複数の当たり値が用いられているが、当たり判定用乱数が所定の当たり値に偏って一致している場合には、偏って一致している所定の当たり値のみを変更する方法を用いることもできる。
ここで、当たり値の変更にともなって、不正回路による疑似始動信号の入力タイミングが変更されても、再度、当たり値が変更されるため、不正回路を用いて疑似始動信号を入力させることによる不正な遊技を確実に防止することができる。
本実施の形態を用いることにより、このような場合に自動的に対応することができる。
この場合には、偏り判別手段11cによる当たり判定用乱数の偏り判別方法として、記憶回路12の乱数記憶部12cに記憶されている当たり判定用乱数が偏って当たり値に一致していないことを判別する方法を用いる。例えば、取得した一群の当たり判定用乱数の数と、その一群の当たり判定用乱数のうち、当たり値と一致しなかった判定用乱数の数との比あるいは差が所定値以上であることを判別する。
そして、偏り判別手段11cによって当たり判定用乱数の偏りが判別された場合には、当たり値変更手段11dにより、当たり値を、当たり判定用乱数が当たり値に一致する確率が高くなるように変更する。例えば、当たり判定用乱数が偏っている値あるいは偏っている値の近傍の値に変更する。
これにより、当たり判定用乱数の偏り、すなわち、当たり判定用乱数が当たり値と一致しない状態が長期間継続することを防止することができ、遊技機の当たり確率を、予め定められている当たり確率に近づけることができる。
例えば、予め定められている遊技条件が成立すると(予め定められている遊技条件の成立に起因して)、取得した当たり判定用乱数が当たり値と一致する確率、すなわち、当たり確率が通常遊技状態より高められる確率変動遊技状態とするパチンコ機がある。
予め設定されている遊技条件としては、例えば、取得した当たり図柄用乱数により示されている当たり図柄が予め定められている図柄と一致しているという条件を用いることができる。例えば、当たり図柄として「1」〜「9」の図柄が用いられている場合、当たり図柄用乱数が当たり図柄「7」を示している場合に確率変動遊技状態とする。
当たり確率を高める方法としては、当たり判定用乱数の数を軽減する(例えば、当たり判定用乱数として「1」〜「500」の500個が用いられ、当たり値として「7」が用いられている場合、当たり判定用乱数を「1」〜「300」の300個に減少させる)方法や当たり値の数を増加する(例えば、当たり判定用乱数「7」が当たり値である場合、当たり判定用乱数「7」と「8」を当たり値とする)方法を用いることができる。
このようなパチンコ機では、通常遊技状態と確率変動遊技状態とで当たり確率が異なるため、当たり判定用乱数に偏りが発生していることを判別するための所定値を、通常遊技状態と確率変動遊技状態とで変更するのが好ましい。例えば、確率変動遊技状態では、通常遊技状態の値より高い値に変更する。
勿論、この方法は、パチンコ機以外の遊技機にも用いることができる。また、所定値を変更する変更条件としての、予め定められている遊技状態(遊技条件)としては、通常遊技状態と確率変動遊技状態以外の種々の遊技状態を用いることができる。また、変更前及び変更後の所定値は、予め定められている遊技状態(遊技条件)に応じて適宜設定される。
例えば、変動パターンや図柄は、取得した変動パターン用乱数や図柄用乱数が各変動パターンや各図柄に対応する値に一致するか否かによって決定される。ここで、取得した変動パターン用乱数や図柄用乱数の偏りが発生すると、同じ変動パターンや同じ図柄が繰り返し表示され、遊技者に不信感を与える可能性がある。このような場合には、各変動パターンや各図柄に対応する値を変更することによって、同じ変動パターンや同じ図柄が繰り返し表示されるのを防止することができる。したがって、本発明は、このような変動パターン用乱数や図柄用乱数等の当たり判定用乱数以外の乱数を取得する場合にも適用することができる。すなわち、記憶回路12に当たり値として設定値を記憶し、制御手段11aは、取得した乱数と設定値との比較結果に基づいて制御を実行し、当たり値変更手段11dとして、乱数の偏りが判別された場合に設定値を変更する設定値変更手段を用いる。
また、当たり判定用乱数等の乱数を抽選情報として取得する場合について説明したが、本発明は、乱数以外の種々の抽選情報を取得する場合に適用することができる。
また、抽選情報取得指示信号を不正回路から不正に入力することによって抽選情報を取得する不正について説明したが、本発明は、これ以外の不正に対しても用いることができる。例えば、メトロノーム等のタイミング発生手段を用いて、所定のタイミングで遊技球を発射させることにより、始動信号の入力タイミング、したがって、抽選情報の取得タイミングを、取得した抽選情報が設定値と一致する確率が高くなるタイミングに設定する不正が行われることがある。このような不正が行われる場合も、抽選情報に偏りが発生する。このため、本発明は、このような不正に対しても有効である。
また、抽選情報の偏りを判別する方法や、設定値の変更方法は、実施の形態で説明した方法に限定されず、種々の方法を用いることができる。
また、パチンコ機について説明したが、本発明は、所定の遊技条件の成立に起因して抽選情報を取得し、取得した抽選情報と設定値との比較結果に基づいて遊技状態を制御する種々の遊技機に適用することができる。
また、抽選情報の取得を指示する抽選情報取得指示信号(所定の遊技条件が成立したことを示す信号)としては、始動信号に限定されず、遊技機の遊技態様や遊技機の種類等に応じて適宜変更される。
例えば、「(態様1)請求項1に記載の遊技機であって、設定値変更手段は、偏り判別手段によって抽選情報に偏りが発生していることが判別された場合に、設定値をシフトさせる、遊技機。」として構成することができる。
態様1の遊技機では、設定値をシフトさせることによって設定値を変更している。
態様1の遊技機を用いれば、設定値をシフトさせるだけでよいため、設定値の変更処理が容易である。また、シフト量を適宜に設定することによって、取得した抽選情報が設定値に一致する確率あるいは不一致となる確率を確実に変更することができ、不正な遊技の防止等を確実に防止することができる。
また、「(態様2)請求項1または態様1の遊技機であって、偏り判別手段は、所定期間内に取得した抽選情報あるいは取得した所定数の抽選情報の数と、当該抽選情報のうちで設定値と一致した抽選情報の数との比あるいは差が所定値以上である場合に、抽選情報に偏りが発生していることを判別する、遊技機。」として構成することができる。
態様2の遊技機では、所定期間内に取得した抽選情報あるいは取得した所定数の抽選情報の数と、当該抽選情報のうちで設定値と一致した抽選情報の数との比あるいは差が所定値以上である場合に抽選情報に偏りが発生していることを判別する。
態様2の遊技機を用いれば、抽選情報に偏りが発生していることを簡単に、確実に判別することができる。
また、「(態様3)請求項1または態様1の遊技機であって、偏り判別手段は、所定期間内に取得した抽選情報あるいは取得した所定数の抽選情報の数と、当該抽選情報のうちで設定値の近傍の値と一致した抽選情報の数との比あるいは差が所定値以上である場合に、抽選情報に偏りが発生していることを判別する、遊技機。」として構成することができる。
設定値の近傍の値としては、設定値を含む設定値の近傍の値を用いることもできるし、設定値を含まない設定値の近傍の値を用いることもできる。
態様3の遊技機では、所定期間内に取得した抽選情報あるいは取得した所定数の抽選情報の数と、当該抽選情報のうちで設定値の近傍の値と一致した抽選情報の数との比あるいは差が所定値以上である場合に抽選情報に偏りが発生していることを判別する。
態様3の遊技機を用いれば、抽選情報に偏りが発生している可能性があることあるいは抽選情報に偏りが発生する可能性があること(予測)を容易に判別することができる。
また、「(態様4)請求項1、態様1〜3のいずれかの遊技機であって、設定値が複数設けられており、設定値変更手段は、偏り判別手段によって抽選情報に偏りが発生していることが判別された場合、全ての設定値あるいは抽選情報が偏っている設定値を変更する、遊技機。」として構成することができる。
「抽選情報が偏っている設定値」としては、例えば、その設定値に抽選情報が偏って一致している設定値あるいはその設定値の近傍の値(設定値は含まれていてもよいし含まれていなくてもよい)に抽選情報が偏って一致している設定値を用いることができる。
態様4の遊技機では、全ての設定値あるいは抽選情報が偏って一致している設定値を変更する。
態様4の遊技機を用いれば、設定値が複数設けられている場合でも、抽選情報取得指示信号が不正回路から不正に入力されることによる不正な遊技を確実に防止することができる。なお、抽選情報が偏って一致している設定値を変更する方法を用いる場合には、設定値の変更処理が簡単である。
また、「(態様5)態様2〜4のいずれかの遊技機であって、制御手段は、予め設定されている遊技条件の成立に起因して、抽選情報が設定値と一致する確率が通常遊技状態と異なる確率変動遊技状態に制御し、偏り判別手段は、通常遊技状態と確立変動遊技状態で所定値を変更する、遊技機。」として構成することができる。
態様5の遊技機では、通常遊技状態と確率変動遊技状態で、抽選情報に偏りが発生していることを判別するための所定値を変更する。
態様5の遊技機を用いれば、抽選情報が設定値と一致する確率が異なる通常遊技状態及び確率変動遊技状態に制御される遊技機であっても、抽選情報取得指示信号が不正回路から不正に入力されることによる不正な遊技を確実に防止することができる。
12、22、32 記憶回路
21 副制御回路
25 スピーカ
26 ランプ
31 表示制御回路
34 表示装置
Claims (2)
- 所定の遊技条件の成立に起因して抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、前記抽選情報取得手段で取得した抽選情報と設定値との比較結果に基づいて遊技機の遊技状態を制御する制御手段とを有する遊技機であって、
前記抽選情報取得手段で取得した抽選情報を記憶する抽選情報記憶手段と、
前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値に偏って一致していること、あるいは、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が偏って前記設定値に一致していないことを判別する偏り判別手段と、
前記偏り判別手段によって前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値に偏って一致していることが判別された場合には、抽選情報が偏って一致している設定値を、当該設定値を含む設定値近傍の値以外の値に変更し、前記偏り判別手段によって前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が偏って前記設定値に一致していないことを判別した場合には、抽選情報が偏って一致していない設定値を抽選情報が偏っている値の近傍の値に変更する設定値変更手段を備えていることを特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、予め設定されている遊技条件の成立に起因して、抽選情報が設定値と一致する確率が通常遊技状態と異なる確率変動遊技状態に制御し、
前記偏り判別手段は、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報の数と、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値と一致した数との比あるいは差が所定値以上である場合に、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値を含む設定値近傍の値に偏って一致していることを判別し、あるいは、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報の数と、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が前記設定値と一致しなかった数との比あるいは差が所定値以上である場合に、前記抽選情報記憶手段に記憶されている抽選情報が偏って前記設定値に一致していないことを判別するとともに、通常遊技状態と確率変動遊技状態で前記所定値を変更することを特徴とする遊技機。
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