JP4551981B2 - ファイバヒューズ遮断部材、ファイバレーザ、および光伝送路 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイパワーの光が伝搬される光伝送路や光ファイバレーザ等において、ファイバヒューズを遮断し、伝送機器や光源等の損傷を防ぐことが可能なファイバヒューズ遮断部材、ファイバレーザ、および光伝送路に関する。
本願は、2008年8月26日に、日本に出願された特願2008−216485号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、光通信分野において、伝送容量の増加に伴い、光ファイバ中に伝搬される光の強度(パワー)が増加している。また、光ファイバレーザにおいては、レーザ出力の増加に伴い、数百Wから数kWものハイパワーの光が光ファイバ中に伝搬される。
高強度の光が伝搬される光ファイバでは、端面に付着したゴミ等による過熱や、光ファイバの局所的な曲げによる過熱により、ファイバヒューズが発生し、光ファイバのみならず、光ファイバに接続されたデバイスや装置をも破壊してしまう可能性がある(例えば非特許文献1,2参照)。
ファイバヒューズが通過したシングルモード光ファイバ(SMF)の側面図および断面図を図1および図2に示す。図中、参照符号10は光ファイバ、11はコア、12はクラッドを表す。これらの図に示すように、ファイバヒューズが通過した光ファイバ10では、中心のコア11にボイド1が周期的に発生している。このボイドによって光ファイバは光が伝搬できなくなるので、ファイバヒューズの通過は、通信システムや光ファイバレーザなどに致命的な障害を与える。ファイバヒューズは、一度生じると光ファイバ中に伝搬される光の強度をある閾値以下に下げない限り、引き続いて光ファイバ中を通過し、光ファイバの導波構造を破壊してしまう。この閾値となる光強度は、光ファイバの構造等によって異なる。以下本明細書では、このファイバヒューズを遮断するための閾値となる光強度を「ファイバヒューズ閾値」という。
光伝送路や装置をファイバヒューズから守るため、ファイバヒューズを光ファイバの途中で遮断する技術としては以下のようなものが知られている。
特許文献1には、シングルモード光ファイバの一部のモードフィールド径(MFD)を部分的に拡大させることにより、コア中のパワー密度を低下させることでファイバヒューズを遮断する方法が記載されている。
特許文献2には、光ファイバ伝送路の途中に、グレーデッドインデックス(GI)光ファイバ)の挿入によりコア径を拡大した部分を設けることで、ファイバヒューズ現象を遮断するようにした光ファイバ伝送路が記載されている。
特許文献3には、伝送路の途中にフォトニック結晶ファイバ型光減衰器を配設することによりファイバヒューズ現象を遮断する方法が記載されている。
非特許文献3には、光ファイバのクラッドをエッチングして、光ファイバの外径をMFDの2倍程度に細くすることにより、ファイバヒューズを遮断できることが記載されている。例えば、例えばMFDが9.5μmの場合は外径が10.5〜33μmの場合にファイバヒューズを遮断できる。また、非特許文献3には、ファイバヒューズを遮断するために必要な光ファイバのエッチングされた部分の外径は、レーザの放射強度にあまり影響を与えないことが記載されている。
非特許文献4は、30個の空孔(直径は約1μm、中心間距離は約2μm)で囲まれた中心部を備え、波長1.06μmにおけるMFDを約2μmとしてシングルモードで光を伝搬することが可能な“微細構造光ファイバ”(microstructured fiber)のファイバヒューズに対する特性が研究されている。非特許文献4には、“微細構造光ファイバ”のファイバヒューズ閾値が、同程度のMFDを有する通常のSMFと比べると10倍以上であることが記載されている。
中心にクラッドより高屈折率のコアを有し、クラッドに空孔を有する孔アシスト型光ファイバ(HAF:hole−assisted fiber)の融着接続方法としては以下のようなものが知られている。
非特許文献5には、通常のSMFのコアの周囲に空孔を配置した光ファイバを間欠放電またはスイープ放電して空孔をテーパー状に潰すことにより、平均0.05dBの接続損失でSMFと融着接続する方法が記載されている。
特許第4070111号公報 特許第4098195号公報 特開2005−345592号公報
R.Kashyap and K.J.Blow、"Observation of catastrophic self−propelled self−focusing in optical fibres"、Electronic Letters、1998年1月7日、第24巻、第1号、p.47−48 Shin−ichi Todoroki、"Origin of periodic void formation during fiber fuse"、2005年8月22日、第13巻、第17号、p.6381−6389 E.M.Dianov,I.A.Bufetov and A.A.Frolov、"Destruction of silica fiber cladding by fiber fuse effect"、OFC2004、2004年、TuB4 E.Dianov,A.Frolov and I.Bufetov、"Fiber Fuse effect in microstructured fibers"、OFC2003、2003年、FH2 鈴木龍次ら、"ホーリーファイバの融着接続方法の検討"、2004年電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会、C−3−119
しかし、従来技術には、以下のような欠点がある。
特許文献1の手法(SMFの一部のMFDを拡大させることによってファイバヒューズを遮断する方法)は、MFDを拡大させた光ファイバと通常のSMFとの接続損失を小さくすることが難しい。MFDを拡大させた光ファイバと通常のSMFとの接続損失を小さくするためには、SMFのコアのドーパントをテーパー状に拡散させたり、段階的にMFDの異なる光ファイバを数種類用意して多段に接続したりする必要があるため、非常に高コストである。
特許文献2の手法(GIファイバの挿入によってファイバヒューズを遮断する方法)には、GIファイバとSMFとの光の結合部分での損失が大きいという問題がある。損失を小さくするためには、1/4ピッチの長さのGIファイバ部分を設けてSMFから入射した光の径を拡大し、光のパワー密度を低減させた後で再び1/4ピッチの長さのGIファイバ部分を設けて光の径を縮小して次のSMFに入射させるという複雑な構造とすることが必要で、作製にコストがかかる。
特許文献3の手法(フォトニック結晶ファイバ型光減衰器の挿入によってファイバヒューズを遮断する方法)では、導波構造が空孔のみによって形成されているため融着接続部での接続損失が大きいという欠点がある。しかも光減衰器自体での挿入損失も大きいので、伝送路としても損失が大きい。
非特許文献3の手法(エッチングにより光ファイバの外径をMFDの2倍程度まで細くすることによってファイバヒューズを遮断する方法)は、フッ酸(HF)で処理する時間を間違えると光ファイバが溶けてなくなってしまうなど、狙った外径に作製することが難しく、製造性が悪くなる。また、後処理が必要でコストが高くなる。さらに、局所的に光ファイバの外径が細くなるため機械的強度が弱い。また、クラッドをエッチングするためには、光ファイバの樹脂被覆の一部を除去した後、クラッドをHFのような作用の激しい薬液に浸す必要があり、作業の困難性を伴う場合がある。
非特許文献4では、“微細構造光ファイバ”の1具体例においてファイバヒューズ閾値が通常のSMFよりも高いものの、詳細な空孔設計手法については述べられていない。また、微細構造光ファイバをSMFと接続したときに、SMFで生じたファイバヒューズを微細構造光ファイバで遮断できるか否かについても検討されていない。さらに、屈折率の高いコアを有しないことからSMFとの接続損失が大きいという問題が解決されていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低コストで作製でき、シングルモード光ファイバとも低損失で接続可能なファイバヒューズ遮断部材およびファイバヒューズの遮断方法を提供することを課題とする。
本発明の一形態のファイバヒューズ遮断部材は、ファイバヒューズを遮断するために用いられるファイバヒューズ遮断部材であって、空孔のないコアと、長手方向に延在する空孔を有するクラッドとを有する光ファイバを備え;前記光ファイバの前記コアの屈折率は、前記クラッドの前記空孔以外の部分の屈折率よりも高く;前記光ファイバの使用波長でのモードフィールド径をMFDとし、前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い位置との間の距離をRminとするとき、2×Rmin/MFDで表される値が1.2以上2.1以下の範囲内であり;前記クラッド中で前記空孔が存在する領域の径方向の幅をWとするとき、W/MFDで表される値が0.3以上であり;前記光ファイバの前記クラッドの径をDfiberとするとき、W≦0.45×Dfiberを満たしており;前記光ファイバの両端が、それぞれ空孔のないシングルモード光ファイバに融着接続されており、その1箇所あたりの融着接続損失が0.50dB以下であり、前記光ファイバの表面のうち、前記シングルモード光ファイバとの融着接続部およびその周囲以外の部分には樹脂被覆が被覆され;前記光ファイバの表面のうち、前記融着接続部およびその前記周囲に難燃性の保護層が被覆されている
本発明の一形態のファイバヒューズ遮断部材では、前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの前記中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い前記位置との間の距離をRminとし、前記コアの前記中心と、前記コアに最も遠い前記空孔の前記コアの前記中心に最も遠い位置との間の距離をRmaxとし、前記コアの前記中心を中心として半径がRmaxである円と半径がRminである円との間の領域の断面積をSとするとき、半径がRmaxである前記円と半径がRminである前記円との間の前記領域のうち前記空孔が設けられる部分の断面積が、前記領域の前記断面積Sの20%以上であることが好ましい
発明の一形態のファイバヒューズ遮断部材では、前記光ファイバの前記空孔の数が3以上であることが好ましい
発明の一形態のファイバヒューズ遮断部材では、前記光ファイバの前記両端と、前記シングルモード光ファイバとが、間欠放電またはスイープ放電によって融着接続されていることが好ましい。
本発明の一形態のファイバヒューズ遮断部材では、前記光ファイバの長さが1mm以上であることが好ましい。
本発明の別形態のファイバヒューズ遮断部材は、ファイバヒューズを遮断するために用いられるファイバヒューズ遮断部材であって、空孔のないコアと、このコアの周囲に長手方向に延在する1層の空孔を有するクラッドとを有する光ファイバを備え;前記光ファイバの前記コアの屈折率は、前記クラッドの前記空孔以外の部分の屈折率よりも高く;前記光ファイバの使用波長でのモードフィールド径をMFDとし、前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い位置との間の距離をRminとするとき、2×Rmin/MFDで表される値が1.2以上2.1以下の範囲内であり;前記クラッド中で前記空孔が存在する領域の径方向の幅をWとするとき、W/MFDで表される値が0.3以上であり;前記光ファイバの前記クラッドの径をDfiberとするとき、W≦0.45×Dfiberを満たしており;前記光ファイバの両端が、それぞれ空孔のないシングルモード光ファイバに融着接続されており、その1箇所あたりの融着接続損失が0.50dB以下であり、前記光ファイバの表面のうち、前記シングルモード光ファイバとの融着接続部およびその周囲以外の部分には樹脂被覆が被覆され;前記光ファイバの表面のうち、前記融着接続部およびその前記周囲に難燃性の保護層が被覆されており;前記光ファイバの前記長手方向に垂直な前記断面での、前記コアの前記中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い前記位置との間の距離をRminとし、前記コアの前記中心と、前記コアに最も遠い前記空孔の前記コアの前記中心に最も遠い位置との間の距離をRmaxとし、前記コアの前記中心を中心とする半径がRmaxである円と半径がRminである円との間の領域の断面積をSとするとき、半径がRmaxである前記円と半径がRminである前記円との間の前記領域のうち前記空孔が設けられる部分の断面積が、前記領域の前記断面積Sの20%以上である。
本発明の一形態のファイバレーザは、励起光源と;希土類添加光ファイバと;コアと、長手方向に延在する空孔を有するクラッドとを有する光ファイバを備えるファイバヒューズ遮断部材と;を備え、前記光ファイバの前記コアの屈折率は、前記クラッドの前記空孔以外の部分の屈折率よりも高く;前記光ファイバの使用波長でのモードフィールド径をMFDとし、前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い位置との間の距離をRminとするとき、2×Rmin/MFDで表される値が1.2以上2.1以下の範囲内であり;前記クラッド中で前記空孔が存在する領域の径方向の幅をWとするとき、W/MFDで表される値が0.3以上であり;前記光ファイバの前記クラッドの径をDfiberとするとき、W≦0.45×Dfiberを満たす。
本発明の一形態のファイバレーザは、アイソレータをさらに備え;前記ファイバヒューズ遮断部材が、前記アイソレータの出力側に配置される;ことが好ましい。
本発明の一形態の光伝送路は、光ファイバを用いた光伝送路であって、前記光ファイバの途中に本発明のファイバヒューズ遮断部材が挿入されている。
本発明のファイバヒューズ遮断部材によれば、光伝送路や光ファイバレーザ等の光ファイバ内に生じたファイバヒューズを遮断して、伝送機器や光源等の損傷を防ぐことができる。本発明のファイバヒューズ遮断部材は、低コストで作製でき、シングルモード光ファイバとも低損失で接続が可能であるので、伝送容量やレーザ出力の一層の増加に貢献することができる。
シングルモード光ファイバ中にファイバヒューズが通過した状態の一例を模式的に示す側面図である。 シングルモード光ファイバ中にファイバヒューズが通過した状態の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態のコアの周囲に4つの空孔を有する孔アシスト型光ファイバを示す断面図である。 シングルモード光ファイバで生じたファイバヒューズが従来の光ファイバを通過した状態の一例を模式的に示す断面図である。 シングルモード光ファイバで生じたファイバヒューズが本発明の孔アシスト型光ファイバとの接続箇所で止まった状態の一例を模式的に示す断面図である。 シングルモード光ファイバで生じたファイバヒューズが本発明の孔アシスト型光ファイバの途中で止まった状態の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の2個の空孔を有する孔アシスト型光ファイバを示す断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の3個の空孔を有する孔アシスト型光ファイバを示す断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の6個の空孔を有する孔アシスト型光ファイバを示す断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例の8個の空孔を有する孔アシスト型光ファイバを示す断面図である。 本発明の第2実施形態のコアの周囲に多層に配された60個の空孔を有する孔アシスト型光ファイバを示す断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例の12個の空孔を有する孔アシスト型光ファイバを示す断面図である。 ファイバヒューズ遮断性能を評価するための測定系の一例を示す構成図である。 実験3における入射パワーとファイバヒューズ侵入距離との関係を示すグラフである。 シングルモード光ファイバの溶融部直径を説明する断面図である。 実験3における入射パワーと溶融部直径との関係を示すグラフである。 実験10−1で用いたファイバQの構造を模式的に示す断面図である。 実験10−2で用いたファイバRの構造を模式的に示す断面図である。 本発明のファイバヒューズ遮断部材を用いたYb添加光ファイバレーザの一例を示す構成図である。 本発明のファイバヒューズ遮断部材を用いたEr添加光ファイバレーザの一例を示す構成図である。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態のファイバヒューズ遮断部材は、図3に示すように、空孔を有しないコア21と、長手方向に延在する複数(本実施形態においては4つ)の空孔23を有するクラッド22とを有し、コア21の屈折率はクラッド22の空孔23以外の部分の屈折率よりも高い光ファイバ(以下「孔アシスト型光ファイバ」という。)20から構成されている。
図3に示す孔アシスト型光ファイバ20では、クラッド22中、コア21の周囲に1層の空孔23が設けられている。
本実施形態では、孔アシスト型光ファイバ20の使用波長でのモードフィールド径とファイバ20の中心から空孔23までの距離との比率や、モードフィールド径と空孔23の大きさとの比率や、ファイバ20のクラッド22の径と空孔23の大きさとの比率などを適切に設定することにより、孔アシスト型光ファイバ20をファイバヒューズ遮断部材として用いることが可能である。
まず、孔アシスト型光ファイバ20の使用波長でのモードフィールド径とファイバ20の中心から空孔23までの距離との比率について以下に説明する。本発明では、このような比率を決定するパラメータとして、「2×Rmin/MFD」を用いる。MFDは、孔アシスト型光ファイバ20の使用波長でのモードフィールド径である。Rminは、コア21の中心とコア21に最も近い空孔23の内縁との間の距離である。
本実施形態の孔アシスト型光ファイバ20において、2×Rmin/MFDの値は1.2以上2.1以下の範囲内である。
なお、「空孔23の内縁」とは、光ファイバの長手方向に垂直な断面において、空孔23でコア21の中心に最も近い位置を意味する。また、「コア21に最も近い空孔23の内縁」とは、各空孔23の内縁のうち、コア21の中心からの距離が最も近いものを意味する。よって、コア21の中心から径方向の距離がRmin未満となる位置には、空孔23は存在しない。
孔アシスト型光ファイバ20において、2×Rmin/MFDの値を1.2以上2.1以下の範囲内とすることにより、この孔アシスト型光ファイバ20を用いてファイバヒューズを遮断することができる。
2×Rmin/MFDの値が上述の範囲の上限値を超える場合、ファイバヒューズを遮断する性能に劣る。この観点から、2×Rmin/MFDで表される比の値は、2.1以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.9以下がさらに好ましく、1.7以下が特に好ましい。
また、2×Rmin/MFDの値が上述の範囲の下限値未満である場合、空孔が伝搬モードの電解分布の広がりの範囲内に含まれ、もしくは近づきすぎてしまう。この結果、孔アシスト型光ファイバの伝送損失が増大したり、融着接続の際に空孔が潰れて導波構造への影響がより大きくなることによる接続損失が増大したりする可能性がある。この観点から、2×Rmin/MFDで表される比の値は、1.2以上が好ましく、1.3以上がより好ましく、1.4以上がさらに好ましく、1.5以上が特に好ましい。
MFDは使用波長に依存するので、ファイバヒューズ遮断部材となる孔アシスト型光ファイバの構成は、使用波長(または波長帯)ごとに設計することが好ましい。光ファイバが利用される波長帯としては、1.55μm波長帯、1,31μm波長帯、1.06μm波長帯等が知られている。
例えば使用波長を1.55μmとして設計されたファイバヒューズ遮断部材は、1.55μm帯またはその付近の波長帯に利用することができる。1.55μm帯またはその付近の波長帯としては、Cバンド、Sバンド、Lバンド等が挙げられる。
また、孔アシスト型光ファイバのクラッド22中の空孔23の存在によってファイバヒューズを遮断する効果をより確実にするために、空孔23の直径、個数、配置等を調整することが望ましい。
空孔23は、図3に示すように、上述のRminを半径とする円24が、複数個の空孔23に接するように配置されることが好ましい。また、空孔径の等しい複数の空孔23がコア21の中心から等距離の位置に設けられることが好ましい。
孔アシスト型光ファイバの空孔数は、2以上であることが好ましい。融着接続の際に接続損失をより小さくすることができることから、空孔数が3以上であることがより好ましい。
次に、孔アシスト型光ファイバ20の使用波長でのモードフィールド径と空孔23の大きさとの比率について以下に説明する。本発明では、このような比率を決定するパラメータとして、「W/MFD」を用いる。Wは、クラッド22中で空孔23が存在する領域(以下単に「空孔領域」という場合がある。)の径方向の幅であり、W=Rmax−Rminと定義される。
ここで、Rmaxとは、コア21の中心とコア21から最も遠い空孔23の外縁との間の距離である。また、Rminは、上述したように、コア21の中心とコア21に最も近い空孔23の内縁との間の距離である。
なお、本発明において「空孔23の外縁」とは、光ファイバの長手方向に垂直な断面において、空孔23でコア21の中心から最も遠い位置を意味する。また、「コア21から最も遠い空孔23の外縁」とは、各空孔23の外縁のうち、コア21の中心からの距離が最も遠いものを意味する。よって、コア21の中心から径方向の距離がRmaxを超える位置には、空孔23は存在しない。
孔アシスト型光ファイバ20において、W/MFDの値は、0.3以上であることが好ましい。
図3に示すように空孔23が1層である場合、空孔領域の幅Wは、空孔23の直径と等しい。なお、空孔23の断面は必ずしも正確な円(真円)ではなくてもよいが、円形または略円形(円形となることを意図して作製された空孔形状)であることが好ましい。
図3では、空孔23はコア21を中心とする円周上に等間隔に(すなわちN個の空孔が正N角形(Nは3以上の場合)をなし、または180°対向して(N=2の場合))配置されている。
次に、孔アシスト型光ファイバ20のクラッド22の径と空孔23の大きさとの比率について以下に説明する。本発明では、このような比率を決定するパラメータとして、「W/Dfiber」を用いる。Dfiberとは、ファイバ20のクラッド22の径である。孔アシスト型光ファイバ20において、W/Dfiberの値は、0.45以下であることが好ましい。すなわち、W≦0.45×Dfiberであることが好ましい。光ファイバの断面積に占める空孔の面積の割合が過度に大きいと、光ファイバの強度が保てなくなるおそれがある。
上述のように、0.3≦W/MFD、かつW≦0.45×Dfiberであることが好ましいので、Wのより好適な範囲は、0.3×MFD≦W≦0.45×Dfiberと表される。
さらに、コアの中心を中心とする半径がRmaxである円と半径がRminである円との間の領域の断面積をSとするとき、この断面積Sの領域中に空孔が存在する部分の断面積が、Sの20%以上であることが好ましい。
なお、この断面積Sの領域は、上述した「空孔領域」に該当する。
孔アシスト型光ファイバ20の外径は、特に限定されるものではないが、融着接続やメカニカルスプライス等(詳しくは後述)で他の光ファイバと接続する場合、外径が他の光ファイバと同程度であることが好ましい。一般的な石英系光ファイバの場合、クラッド径(ガラス部分の外径)が80〜125μm(例えば80μm、125μm)であり、樹脂被覆を含む光ファイバの外径が250〜400μm(例えば250μm、400μm)であるので、孔アシスト型光ファイバ20の外径もこれと同様で良い。
本発明のファイバヒューズ遮断部材は、クラッド22の空孔23以外の部分の屈折率よりも高いコア21を有する。これにより、光ファイバの融着接続の際に空孔23の周囲が溶融して空孔23が潰れたり、屈折率整合剤を空孔23内に入れたりしても導波構造を維持することができる。したがって、非特許文献5に記載されているように、孔アシスト型光ファイバ20をシングルモード光ファイバと融着接続したときの接続損失を非常に小さくすることが可能である。
孔アシスト型光ファイバ20のコア21およびクラッド22は、例えば石英(シリカ)系ガラス材料から構成することができる。コア21を構成する材料は、クラッド22(詳しくはクラッド22のうち空孔23以外の部分)を構成する材料よりも屈折率が高いものが選ばれる。例えば、コア21がゲルマニウム(詳しくはGeO)をドープした石英ガラスからなり、クラッド22が純石英ガラスからなってもよい。また、コア21が純石英ガラスからなり、クラッド22がフッ素(F)をドープした石英ガラスからなってもよい。
石英系ガラスの屈折率を上昇させるために用いられるドーパントとしては、ゲルマニウム(Ge)のほか、アルミニウム(Al)、P(リン)等が挙げられる。また、石英系ガラスの屈折率を下降させるために用いられるドーパントとしては、フッ素(F)やホウ素(B)等が挙げられる。
コア21は、エルビウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ツリウム(Tm)、ネオジム(Nd)、テルビウム(Tb)等の希土類元素を含んでいても構わない。
コア21とクラッド22との屈折率を差異化する方法は、コア21のみに屈折率を上昇させるドーパントのみを添加したり、クラッド22のみに屈折率を下降させるドーパントのみを添加したりする方法に限られるものではない。コア21がクラッド22より高屈折率になるように、コア21に屈折率を上昇させるドーパントと屈折率を下降させるドーパントをそれぞれ1種類以上ドープしても良い。また、クラッド22がコア21より低屈折率になるように、クラッド22に屈折率を上昇させるドーパントと屈折率を下降させるドーパントをそれぞれ1種類以上ドープしても良い。また、コア21およびクラッド22の両方にドーパントをそれぞれ1種類以上ドープしても良い。
コア−クラッド間の比屈折率差Δは、光ファイバの構造(外径等の寸法や屈折率プロファイル等)や使用波長等によるが、一般には0.3〜0.5%の範囲内である。場合により、比屈折率差Δが上記の範囲外であっても本発明を適用することが可能である。
孔アシスト型光ファイバ20をファイバヒューズ遮断部材として使用するには、その両端を通常の(空孔のない)SMFと接続して、光伝送路や光ファイバレーザの光ファイバの途中に挿入する。これにより、SMFを通過してきたファイバヒューズが孔アシスト型光ファイバ20に入射したときにファイバヒューズを遮断することができる。
ファイバヒューズの発生メカニズムおよび本発明のファイバヒューズ遮断部材によりファイバヒューズを遮断するメカニズムについて、以下に説明する。
高強度の光が伝搬される光ファイバでは、端面に付着したゴミ等による過熱により光ファイバの温度が上昇する。光ファイバの温度が約1100℃以上になると、光ファイバを構成するガラスの結合の一部が切れ、入射光を吸収するようになる。この入射光の吸収によりガラスの温度はさらに上昇し、ガラスの結合が切れる。この繰り返しにより、ガラスの温度は爆発的に上昇し、光ファイバのコアがプラズマ状態になる。これが、入射光の光源に向かって、連鎖的に起こる現象が、ファイバヒューズである。ファイバヒューズ発生時には、ガラスの温度の上昇によりガラスが気化する。このガラスの気化の跡として、光ファイバにボイドが生じる。
ファイバヒューズを遮断するために、光ファイバの温度を下げて、光ファイバの中心部の温度上昇とボイドの発生との悪循環を止めることが考えられる。本発明では、孔アシスト型光ファイバ20にコア21(中心部)を取り囲むように空孔23を設け、上述のパラメータを用いて空孔23の大きさや配置などを適切に設定することにより、光ファイバの中心部の温度を下げることが可能である。すなわち、上述のように、ファイバヒューズ発生時には、光ファイバのガラスが固体から気体になるほど光ファイバの中心部の温度が上昇する。ガラスが固体から気体になるとき、体積は膨張する。本発明では、空孔23がコア21を取り囲むように設けられているので、孔アシスト型光ファイバ20の温度が上昇したときに、孔アシスト型光ファイバ20の中心部(コア21)を径方向外側(すなわち、空孔23側)へ断熱膨張させることが可能である。中心部のガラスが断熱膨張の仕事をすると、このガラスの温度が下がる。一旦ガラスの温度が約1100℃以下に下がると、入射光の吸収増大がなくなり、温度上昇が止まるため、ファイバヒューズは遮断される。
図4に、従来の光ファイバ110とシングルモード光ファイバ(SMF)10との接続箇所において、SMF10を通過してきたファイバヒューズ(図の右から左へ進行)を光ファイバ110で遮断できず、ファイバヒューズが光ファイバ110を通過した状態の一例を示す。この場合、ファイバヒューズによるボイド1が、SMF10のコア11および光ファイバ110のコア111に周期的に生じている。
一方、本実施形態の孔アシスト型光ファイバ20によれば、図5に示すように、SMF10を通過してきたファイバヒューズが孔アシスト型光ファイバ20とSMF10との接続箇所15において遮断されるか、あるいは、図6に示すように、SMF10を通過してきたファイバヒューズが孔アシスト型光ファイバ20内に若干侵入した後で遮断される。図6の場合、ファイバヒューズによるボイド1が、孔アシスト型光ファイバ20のコア21内を距離Lだけ侵入したところで消失し、それより先(図の左側)の部分はファイバヒューズの影響から免れている。
ファイバヒューズが孔アシスト型光ファイバ20に侵入する距離L(以下単に「侵入距離」という。)は、ファイバヒューズが発生する際に光ファイバ中に伝搬される光のパワーや発生状況などにも依存するが、本発明の孔アシスト型光ファイバ20によれば、侵入距離Lを1mm未満とすることができる。
本発明の孔アシスト型光ファイバ20によれば、ファイバヒューズの侵入距離Lを1mm未満とすることができるので、孔アシスト型光ファイバ20をファイバヒューズ遮断部材として使用することが可能である。すなわち、孔アシスト型光ファイバ20の長さが1mm以上であれば、それより先の部分へのファイバヒューズの侵入を防止することが可能である。このように、孔アシスト型光ファイバ20の長さは1mm以上であることが好ましい。さらに、ファイバヒューズを遮断する確実性や融着接続の作業性等の観点から、孔アシスト型光ファイバの長さは10mm以上が好ましい。また、コストや小型化等の観点から、孔アシスト型光ファイバの長さは例えば20mm、30mm、50mm、100mmなど、あるいはこれらの長さ以下であることが好ましい。
ファイバヒューズが生じて図5または図6に示すように孔アシスト型光ファイバ20との接続箇所15の付近でそのファイバヒューズが遮断されたときには、SMF10を通過してきたハイパワーの入射光の一部が光ファイバの外側に漏れることになる。接続箇所15の付近に樹脂被覆が残っていると、樹脂被覆が加熱されて損傷する可能性がある。このため、ファイバヒューズが遮断されると想定される箇所およびその付近では、比較的燃えやすい樹脂被覆は除去しておくことが好ましい。しかしながら、ガラス製のクラッドが露出されたままでは傷つくおそれがあるため、樹脂被覆を除去した部分の周囲には、後述の融着接続部の周囲と同様に、難燃性の保護層を設けることが好ましい。また、光が外部に漏れるのを防ぐため、ファイバヒューズ遮断部材の周囲を金属管などで覆うことが好ましい。
孔アシスト型光ファイバ20とSMF10との接続は、より低損失で接続が可能で、長期的な信頼性に優れることから、融着接続が好ましい。融着接続の方法としては、非特許文献5に記載されているように、間欠放電やスイープ放電によって孔アシスト型光ファイバ20の空孔23をテーパー状に潰すことが好ましい。
コア21の周囲に1層の空孔23を有する孔アシスト型光ファイバ20の場合は、スイープ放電が特に好ましい。
本実施形態のファイバヒューズ遮断部材は、孔アシスト型光ファイバの両端が、それぞれ空孔を有しないシングルモード光ファイバ(SMF)に融着接続されるよう構成することができる。この場合、1箇所あたりの融着接続損失が0.50dB以下であることが好ましい。
融着接続以外の接続方法としては、光コネクタやメカニカルスプライス、V溝等を用いて機械的に突き合わせ接続をする方法もある。これらの方法は、ファイバヒューズ遮断部材の設置が一時的である場合に適している。孔アシスト型光ファイバと他の光ファイバとの端面間に屈折率整合材等の有機物が存在すると、耐パワー特性の観点から好ましくないので、融着接続以外の方法ではPC接続(physical contact)とすることが好ましい。
融着接続やメカニカルスプライス等で接続する際、それぞれの光ファイバの端部付近において、クラッド12,22の周囲の樹脂被覆は除去される。そこで、融着接続部の周囲には、保護層を設けることが好ましい。しかし、保護層が燃えやすい材料から構成されると、上述したように、ファイバヒューズを遮断したときに漏れる入射光のパワーで、保護層が加熱されて損傷する可能性がある。そこで、保護層は、難燃性の材質から構成されることが好ましい。保護層を構成するために好適な難燃性の材質としては、例えば臭素(Br)等のハロゲン元素を含む紫外線(UV)硬化樹脂、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の難燃剤を含むUV硬化樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性に優れる樹脂が挙げられる。
なお、本実施形態の孔アシスト型光ファイバ20では、4つの空孔23がコア21の周囲に1層設けられているが、上述のパラメータを満たす限り、空孔の個数はこれに限られない。例えば、2つの空孔23が設けられる孔アシスト型光ファイバ120(図7)や、3つの空孔23が設けられる孔アシスト型光ファイバ220(図8)や、6つの空孔23が設けられる孔アシスト型光ファイバ320(図9)や、8つの空孔23が設けられる孔アシスト型光ファイバ420(図10)であってもよい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態のファイバヒューズ遮断部材について以下に説明する。本実施形態は、空孔が複数層設けられる点において、上記第1実施形態と異なる。その他の第1実施形態と共通する部分には同一の符号を配してその説明を省略する。
本実施形態のファイバヒューズ遮断部材は、図11に示すように、空孔を有しないコア21と、長手方向に延在する複数(本実施形態においては60個)の空孔23を有するクラッド22とを有し、コア21の屈折率はクラッド22の空孔23以外の部分の屈折率よりも高い光ファイバ(以下「孔アシスト型光ファイバ」という。)20Aから構成されている。
また、図11に示す孔アシスト型光ファイバ20Aでは、空孔23はコア21の周囲に多層(本実施形態においては4層)設けられている。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、孔アシスト型光ファイバ20Aの使用波長でのモードフィールド径とファイバ20Aの中心から空孔23までの距離との比率(2×Rmin/MFD)や、モードフィールド径と空孔23の大きさとの比率(W/MFD)や、ファイバ20Aのクラッド22の径と空孔23の大きさとの比率(W/Dfiber)などを適切に設定することにより、孔アシスト型光ファイバ20Aをファイバヒューズ遮断部材として用いることが可能である。
まず、孔アシスト型光ファイバ20Aの使用波長でのモードフィールド径とファイバ20Aの中心から空孔23までの距離との比率(2×Rmin/MFD)について以下に説明する。本実施形態の孔アシスト型光ファイバ20Aにおいても、2×Rmin/MFDの値は1.2以上2.1以下の範囲内とすることにより、この孔アシスト型光ファイバを用いてファイバヒューズを遮断することができる。
また、ファイバヒューズを遮断する性能の観点から、2×Rmin/MFDで表される比の値は、2.1以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.9以下がさらに好ましく、1.7以下が特に好ましい。伝搬モードの電解分布の観点から、2×Rmin/MFDで表される比の値は、1.2以上が好ましく、1.3以上がより好ましく、1.4以上がさらに好ましく、1.5以上が特に好ましい。
また、孔アシスト型光ファイバのクラッド22中の空孔23の存在によってファイバヒューズを遮断する効果をより確実にするために、空孔23の直径、個数、配置等を調整することが望ましい。
空孔23は、図11に示すように、上述のRminを半径とする円24が、複数個の空孔23に接するように配置されることが好ましい。また、空孔径の等しい複数の空孔23がコア21の中心から等距離の位置に設けられることが好ましい。
孔アシスト型光ファイバの空孔数は、2以上であることが好ましい。融着接続の際に接続損失をより小さくすることができることから、空孔数が3以上であることがより好ましい。
次に、孔アシスト型光ファイバ20Aの使用波長でのモードフィールド径と空孔23の大きさとの比率(W/MFD)について以下に説明する。本実施形態の孔アシスト型光ファイバ20Aにおいても、W/MFDの値は、0.3以上であることが好ましい。
ここで、本実施形態においては、空孔23が多層に配置されるため、空孔領域の幅Wは、空孔23の直径よりも大きい。図11では、コア21の中心を中心として半径がRminである円24は、コア21に最も近い層に属する各空孔23の内縁に内接し、コア21の中心を中心として半径がRmaxである円25は、コア21から最も遠い層に属する各空孔23の外縁に外接している。
次に、孔アシスト型光ファイバ20Aのクラッド22の径と空孔23の大きさとの比率(W/Dfiber)について以下に説明する。本発明の孔アシスト型光ファイバ20Aにおいても、W/Dfiberの値は、0.45以下であることが好ましい。すなわち、W≦0.45×Dfiberであることが好ましい。
さらに、コアの中心を中心とする半径がRmaxである円と半径がRminである円との間の領域の断面積をSとするとき、この断面積Sの領域中に空孔が存在する部分の断面積が、Sの20%以上であることが好ましい。
孔アシスト型光ファイバ20Aの外径は、特に限定されるものではないが、融着接続やメカニカルスプライス等(詳しくは後述)で他の光ファイバと接続する場合、外径が他の光ファイバと同程度であることが好ましい。一般的な石英系光ファイバの場合、クラッド径(ガラス部分の外径)が80〜125μm(例えば80μm、125μm)であり、樹脂被覆を含む光ファイバの外径が250〜400μm(例えば250μm、400μm)であるので、孔アシスト型光ファイバ20Aの外径もこれと同様で良い。
本実施形態のファイバヒューズ遮断部材は、クラッド22の空孔23以外の部分の屈折率よりも高いコア21を有する。これらコア21、クラッド22、および空孔23の製造方法および材料は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
孔アシスト型光ファイバ20Aをファイバヒューズ遮断部材として使用するには、その両端を通常の(空孔のない)SMFと接続して、光伝送路や光ファイバレーザの光ファイバの途中に挿入する。これにより、SMFを通過してきたファイバヒューズが孔アシスト型光ファイバ20Aに入射したときにファイバヒューズを遮断することができる。
本実施形態の孔アシスト型光ファイバ20Aによれば、ファイバヒューズの侵入距離Lを1mm未満とすることができるので、孔アシスト型光ファイバ20Aをファイバヒューズ遮断部材として使用することが可能である。すなわち、孔アシスト型光ファイバ20Aの長さが1mm以上であれば、それより先の部分へのファイバヒューズの侵入を防止することが可能である。このように、孔アシスト型光ファイバ20Aの長さは1mm以上であることが好ましい。さらに、ファイバヒューズを遮断する確実性や融着接続の作業性等の観点から、孔アシスト型光ファイバの長さは10mm以上が好ましい。また、コストや小型化等の観点から、孔アシスト型光ファイバの長さは例えば20mm、30mm、50mm、100mmなど、あるいはこれらの長さ以下であることが好ましい。
また、孔アシスト型光ファイバ20AとSMF10との接続箇所の付近では、燃える可能性のある樹脂被覆は除去しておくことが好ましい。しかしながら、ガラス製のクラッドが露出されたままでは傷つくおそれがあるため、樹脂被覆を除去した部分の周囲には、後述の融着接続部の周囲と同様に、難燃性の保護層を設けることが好ましい。また、光が外部に漏れるのを防ぐため、ファイバヒューズ遮断部材の周囲を金属管などで覆うことが好ましい。
孔アシスト型光ファイバ20AとSMF10との接続は、より低損失で接続が可能で、長期的な信頼性に優れることから、融着接続が好ましい。融着接続の方法としては、非特許文献5に記載されているように、間欠放電やスイープ放電によって孔アシスト型光ファイバ20Aの空孔23をテーパー状に潰すことが好ましい。
また、コア21の周囲に多層(図11の場合は4層)の空孔23を有する孔アシスト型光ファイバ20Aの場合は、短時間放電した後に短時間で放電がON/OFFとなるような間欠放電を行うことが好ましい。
本実施形態のファイバヒューズ遮断部材は、孔アシスト型光ファイバの両端が、それぞれ空孔を有しないシングルモード光ファイバ(SMF)に融着接続されるよう構成することができる。この場合、1箇所あたりの融着接続損失が0.50dB以下であることが好ましい。
融着接続以外の接続方法としては、光コネクタやメカニカルスプライス、V溝等を用いて機械的に突き合わせ接続をする方法もある。これらの方法は、ファイバヒューズ遮断部材の設置が一時的である場合に適している。孔アシスト型光ファイバと他の光ファイバとの端面間に屈折率整合材等の有機物が存在すると、耐パワー特性の観点から好ましくないので、融着接続以外の方法ではPC接続(physical contact)とすることが好ましい。
融着接続やメカニカルスプライス等で接続する際、それぞれの光ファイバの端部付近において、クラッド12,22の周囲の樹脂被覆は除去される。そこで、融着接続部の周囲には、難燃性の材質から構成される保護層を設けることが好ましい。保護層を構成するために好適な難燃性の材質としては、例えば臭素(Br)等のハロゲン元素を含む紫外線(UV)硬化樹脂、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の難燃剤を含むUV硬化樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性に優れる樹脂が挙げられる。
なお、本実施形態の孔アシスト型光ファイバ20Aでは、60つの空孔23がコア21の周囲に4層になるよう設けられているが、空孔の個数や層数はこれに限られない。例えば、図12に示すように、12つの空孔23が2層になるよう設けられている孔アシスト型光ファイバ120Aであってもよい。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
図13にファイバヒューズ遮断性能を評価するために用いた測定系を示す。この測定系50において、光源51と、光源51の出力光の一部分をパワーモニタ53に分岐させるカプラ52と、ダミーファイバ54と、被測定光ファイバ55と、SMF56と、コアレスファイバ59とがこの順に接続されている。それぞれの光ファイバ(光源51およびカプラ52の余長部分を含む。)同士は融着接続にて接続されている。なお、図13中、×印は融着接続点を示す。
さらに測定系50にファイバヒューズを起こすため、SMF56をアーク放電58で加熱する電極57,57が設けられている。この電極57,57は光ファイバ融着機に備えられているものを使用した。
光源51からハイパワー光を光ファイバ54,55,56,59に入射させている際に、SMF56をアーク放電58で1100℃以上に加熱することで、ファイバヒューズを意図的に発生させることができる。SMF56で発生したファイバヒューズが被測定光ファイバ55をどのように伝搬するかを観察することにより、被測定光ファイバ55がファイバヒューズを遮断することができるかを調べることができる。
カプラ52は、光源51の出力光をモニタするために設けられている。カプラ52の分岐比は30dBである。
ダミーファイバ54は、ファイバヒューズが被測定光ファイバ55を通過した場合でも、光源51を保護できるように設けている。ダミーファイバ54の長さは1kmである。
被測定光ファイバ55の長さは30m、SMF56の長さは5mである。
コアレスファイバ59は、終端の反射光から光源51を保護するため、終端で反射光が生じないように用いている。
図13の装置を用いて、以下に示すように実験1〜10の実験を行った。また、表1にはファイバヒューズの被測定光ファイバ55への侵入距離が1mm以下の場合の条件および結果を、表2には侵入距離が1mmを超えた場合の条件および結果を示している。
表1および表2の実験番号は、実験1〜10に対応する番号の後に、複数の例を区別するための連続番号を添えたものである。
Figure 0004551981
Figure 0004551981
表1および表2において、Rminは被測定光ファイバ55のコアの中心とコアに最も近い空孔の内縁との間の距離を表し、Rmaxは被測定光ファイバ55のコアの中心とコアから最も遠い空孔の外縁との間の距離を表し、Wは被測定光ファイバ55の空孔領域の幅を表す。
「空孔の面積比」は、被測定光ファイバ55の空孔領域(すなわち、コアの中心を中心として半径がRminの円と半径がRmaxとの間の領域)内で空孔が占める面積比を百分率で表したものである。
「伝搬の様子」の評価は、ファイバヒューズの被測定光ファイバ55への侵入距離が1mm以下の場合を「Good」(ファイバヒューズが遮断できる)、侵入距離が1mmを超えた場合を「Bad」(ファイバヒューズが遮断できずに通過する)とした。
fiberは被測定光ファイバ55のクラッド径を表す。
融着接続損失[dB/点]は、融着接続点1箇所あたりの融着接続損失を表す。
<実施例1>
図9に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber A)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験1−1、1−2を行った。
表1の実験番号1−1、1−2に、Fiber Aのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Aは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は6、Rminは8.5μm、Wは7.3μm、Rmaxは15.8μm、波長1.55μmでのMFDは10.2μmである。また、2×Rmin/MFD=1.67である。
このFiber Aについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー9.8Wのとき(実験番号1−1)、および3.0Wのとき(実験番号1−2)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。これら実験1−1、1−2のいずれの場合においても、2×Rmin/MFDの値は1.67であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は0.72であり、0.3以上である。さらに、Wは7.3μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、両方の入射パワーにおいてファイバヒューズを遮断することができた。
このように、2×Rmin/MFD、W/MFD、および0.45×Dfiberの値が上述の範囲内の場合、この孔アシスト型光ファイバを用いてファイバヒューズを遮断することができる。
このことから、光伝送路や光ファイバレーザの途中に本実験のHAFをファイバヒューズ遮断部材として用いた場合、伝送損失を低く抑え、かつファイバヒューズを遮断することが可能である。
<実施例2>
図3に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber C)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験3−1〜3−5を行った。
表1の実験番号3−1から3−5に、Fiber Cのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Cは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は4、Rminは10.6μm、Wは16.3μm、Rmaxは26.9μm、波長1.55μmでのMFDは10.4μmである。また、2×Rmin/MFD=2.04である。
このFiber Cについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー8.1Wのとき(実験番号3−1)、4.7Wのとき(実験番号3−2)、2.1Wのとき(実験番号3−3)、1.7Wのとき(実験番号3−4)、および1.5Wのとき(実験番号3−5)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。なお、入射パワー1.5Wは、空孔を有しない通常のSMFでのファイバヒューズ閾値に近い値であり、これより小さいパワーではファイバヒューズは生じない。
これら実験3−1〜3−5の全ての場合において、2×Rmin/MFDの値は2.04であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は1.57であり、0.3以上である。さらに、Wは16.3μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、全ての入射パワーの場合において、図6に示すようにファイバヒューズがSMFからHAFに少し侵入したが、1mm以内で停止した。
このように、2×Rmin/MFD、W/MFD、および0.45×Dfiberの値が上述の範囲内の場合、この孔アシスト型光ファイバを用いてファイバヒューズを遮断することができる。
実験3において、侵入距離は、入射パワーによって図14のグラフに示すように異なることが分かった。図14に示すように、入射パワーがファイバヒューズ閾値に近づくにつれて侵入距離が伸びている。
この現象の原因を探るために、ファイバヒューズの生じた断面を観測した。図15にファイバヒューズが生じたSMFの断面を模式的に示す。図中、参照符号40はコアを、41はボイドを、42は溶融部を、43はクラッドを表す。このSMFの断面ではコア40内に生じたボイド41の周りに黒いリング状の溶融部42が観察された。この溶融部42は、ファイバヒューズの通過によって一度溶融している部分を示している。そこで溶融部42の直径Dmeltedを測定したところ、図16に示す結果となった。入射パワーが通常のSMFのファイバヒューズ閾値Pth=1.5Wに近づくにつれて、図16に示すように溶融部の直径Dmeltedが急激に小さくなっていることが分かる。
本実験で用いたSMF56の波長1.55μmでのMFDは10.4μmであるため、被測定光ファイバ55のHAFにおいても、入射パワーが通常のSMFのファイバヒューズ閾値に近づくにつれて、Dmeltedが急激に小さくなると考えられる。図16には、この実験3で用いたFiber Cの2×Rminの値(すなわち、21.2μm)も水平の破線で示している。
上述のように、本発明の孔アシスト型光ファイバでは、コアを取り囲むように空孔を設けることにより、孔アシスト型光ファイバの中心部(コア)を径方向外側(すなわち、空孔側)へ断熱膨張させて、中心部のガラスの温度を下げる。これにより、ファイバヒューズが遮断される。入射パワーがファイバヒューズ閾値に近づくと、溶融部の直径Dmeltedが小さくなるため、溶融部と空孔との距離が離れてしまう。このため、入射パワーがファイバヒューズ閾値に近づくにつれて空孔のファイバヒューズに対する影響が小さくなり、侵入距離が伸びるという現象が生じたものと思われる。
meltedは、図16のグラフに示すように入射パワーに依存するため、ファイバヒューズを確実に遮断するためのHAFの構造を決定するには、特に入射パワーがファイバヒューズ閾値の付近の場合のDmeltedを詳細に検討するのが望ましいことが分かった。また、ファイバヒューズがHAFに少し侵入してから止まるという現象から、HAFの長さも重要であることが分かる。実験3で最も侵入距離が長かったのは、入射パワー1.5Wのときで侵入距離が630μmである。そこで、ファイバヒューズ遮断部材として用いられるHAFの長さは、最低でも1mm以上あるのが望ましいことが分かる。
また、このHAFとSMFとの融着接続損失は0.04dB/点と低い値であった。
<実施例3>
図10に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber D)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験4−1、4−2を行った。
表1の実験番号4−1、4−2に、Fiber Dのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Dは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は8、Rminは9.0μm、Wは3.0μm、Rmaxは12.0μm、波長1.55μmでのMFDは10.0μmである。また、2×Rmin/MFD=1.80である。
このFiber Dについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー1.7Wのとき(実験番号4−1)、および8.0Wのとき(実験番号4−2)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。
これら実験4−1、4−2のいずれの場合においても、2×Rmin/MFDの値は1.80であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は0.30であり、0.3以上である。さらに、Wは3.0μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、両方の入射パワーでファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber DとSMFとの融着接続損失は、0.03dB/点以下と低い値であった。
<実施例4>
図10に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber E)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験4−3、4−4を行った。
表1の実験番号4−3、4−4に、Fiber Eのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Eは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は8、Rminは10.2μm、Wは3.2μm、Rmaxは13.4μm、波長1.55μmでのMFDは10.1μmである。また、2×Rmin/MFDは2.02である。
このFiber Eについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー1.7Wのとき(実験番号4−3)、および8.0Wのとき(実験番号4−4)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。
これら実験4−3、4−4のいずれの場合においても、2×Rmin/MFDの値は2.02であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は0.32であり、0.3以上である。さらに、Wは3.2μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、両方の入射パワーでファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber EとSMFとの融着接続損失は、0.03dB/点以下と低い値であった。
<実施例5>
図7に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber H)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験5−1、5−2を行った。
表1の実験番号5−1、5−2に、Fiber Hのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Hは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は2、Rminは8.5μm、Wは14.5μm、Rmaxは23.0μm、波長1.55μmでのMFDは10.0μmである。また、2×Rmin/MFDは1.70である。
このFiber Hについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー3.0Wのとき(実験番号5−1)、および10.0Wのとき(実験番号5−2)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。
これら実験5−1、5−2のいずれの場合においても、2×Rmin/MFDの値は1.70であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は1.45であり、0.3以上である。さらに、Wは14.5μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、両方の入射パワーにおいてファイバヒューズを遮断することができた。この結果から、空孔数が少なくてもファイバヒューズを遮断することが可能であることが分かる。
Fiber HとSMFとの融着接続損失は、0.50dB/点であった。空孔数が2であるFiber Hは、空孔数が少ないために融着接続の際にコアが変形して融着接続損失が高くなったと考えられる。一方、後述する実施例6の空孔数が3であるFiber Iにおいては、SMFとの融着接続損失は0.15dB/点と低い値であった。このことから、HAFの空孔数は多いことがよく、3つ以上が望ましいことが分かる。
<実施例6>
図8に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber I)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験5−3、5−4を行った。
表2の実験番号5−3、5−4に、Fiber Iのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Iは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は3、Rminは8.3μm、Wは7.6μm、Rmaxは15.9μm、波長1.55μmでのMFDは9.8μmである。また、2×Rmin/MFDは1.69である。
このFiber Iについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー3.0Wのとき(実験番号5−3)、および10.0Wのとき(実験番号5−4)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。
これら実験5−3、5−4のいずれの場合においても、2×Rmin/MFDの値は1.69であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は0.78であり、0.3以上である。さらに、Wは7.6μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、両方の入射パワーにおいてファイバヒューズを遮断することができた。この結果から、空孔数が少なくてもファイバヒューズを遮断することが可能であることが分かる。
Fiber IとSMFとの融着接続損失は、0.15dB/点であった。このことから、融着接続損失の観点からは、HAFの空孔数は多いことがよく、3つ以上が望ましいことが分かる。
<実施例7>
図12に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber J)を被測定光ファイバ55として用い、実験6−1を行った。
表1の実験番号6−1に、Fiber Jのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Jは、コアの中心からの距離が異なる複数の空孔を有し、Wは空孔径に等しくない。Fiber Jは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は12、空孔径は4.0μm、Rminは8.6μm、Wは15.0μm、Rmaxは23.6μm、波長1.55μmでのMFDは8.2μmである。また、2×Rmin/MFDは2.09である。
このFiber Jについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー10.0Wでファイバヒューズの遮断性能を調べた。
実験6−1において、2×Rmin/MFDの値は2.09であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は1.83であり、0.3以上である。さらに、Wは15.0μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、ファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber JとSMFとの融着接続損失は、0.10dB/点と低い値であった。
<実施例8>
図11に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber K)を被測定光ファイバ55として用い、実験6−2を行った。
表1の実験番号6−2に、Fiber Kのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Kは、コアの中心からの距離が異なる複数の空孔を有し、Wは空孔径に等しくない。Fiber Kは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は60、空孔径は3.9μm、Rminは8.5μm、Wは30.0μm、Rmaxは38.5μm、波長1.55μmでのMFDは8.1μmである。また、2×Rmin/MFDは2.10である。
このFiber Kについて、入射パワー10.0Wでファイバヒューズの遮断性能を調べた。
実験6−2において、2×Rmin/MFDの値は2.10であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は3.70であり、0.3以上である。さらに、Wは30.0μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、ファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber KとSMFとの融着接続損失は、0.12dB/点と低い値であった。
<実施例9>
図9に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber L)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験7−1、7−2を行った。
表1の実験番号7−1、7−2に、Fiber Lのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Lは、コアの中心から等距離の位置に空孔を有し、Wは空孔径に等しい。
Fiber Lは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は6、Rminは5.5μm、Wは6.2μm、Rmaxは11.7μm、波長1.06μmでのMFDは5.8μmである。また、2×Rmin/MFD=1.90である。
このFiber Lについて、入射波長が1.06μm、かつ、入射パワー8.0Wのとき(実験番号7−1)、および20.0Wのとき(実験番号7−2)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。
これら実験7−1、7−2のいずれの場合においても、2×Rmin/MFDの値は1.90であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は1.07であり、0.3以上である。さらに、Wは6.2μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、両方の入射パワーにおいてファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber LとSMFとの融着接続損失は、0.20dB/点と低い値であった。
さらに実験番号7−2(Fiber L、入射パワー20W)において、ファイバヒューズが遮断された箇所でUV硬化樹脂の一部が燃えて炭化する現象が見られた。このUV硬化樹脂は、HAFとSMFとの融着接続部をリコートしたものである。これは、20Wとハイパワーのときに生じるファイバヒューズをHAFで遮断したときに、HAFの周囲にハイパワーの入射光が漏れ、そのエネルギーがUV硬化樹脂に吸収されたためと考えられる。したがって、ハイパワーの入射光を用いるときには、HAFの被覆や、HAFとSMFとの融着接続部をリコートする被覆には、上述の難燃性の材質を用いることが望ましい。
<実施例10>
図7に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber N)を被測定光ファイバ55として用い、実験7−5を行った。
表1の実験番号7−5に、Fiber Nのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Nは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は2、Rminは5.5μm、Wは4.5μm、Rmaxは10.0μm、波長1.06μmでのMFDは5.8μmである。また、2×Rmin/MFDは1.90である。
このFiber Nについて、入射波長が1.06μm、かつ、入射パワーが8.0Wのときのファイバヒューズの遮断性能を調べた。
実験7−5において、2×Rmin/MFDの値は1.90であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は0.78であり、0.3以上である。さらに、Wは4.5μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、ファイバヒューズを遮断することができた。
また、Fiber NとSMFとの融着接続損失は、0.22dB/点と低い値であった。
<実施例11>
実施例2と同じHAF(Fiber C)を用い、実験9−1を行った。
表1の実験番号9−1に、Fiber Cのパラメータおよび実験条件を示す。実施例2と同様、Fiber Cは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は4、Rminは10.6μm、Wは16.3μm、Rmaxは26.9μm、波長1.55μmでのMFDは10.4μmである。また、2×Rmin/MFD=2.04である。
このFiber Cについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワーが3.0Wのときのファイバヒューズの遮断性能を調べた。実験9−1において、2×Rmin/MFDの値は2.04であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は1.57であり、0.3以上である。さらに、Wは16.3μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
実験の結果、図6に示すようにファイバヒューズがSMFからHAFに少し侵入したが、1mm以内で停止した。
このように、2×Rmin/MFD、W/MFD、および0.45×Dfiberの値が上述の範囲内の場合、この孔アシスト型光ファイバを用いてファイバヒューズを遮断することができる。
<実施例12>
図3に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber O)を被測定光ファイバ55として用い、実験9−2を行った。
表1の実験番号9−2に、Fiber Oのパラメータおよび実験条件を示す。
Fiber Oは、Dfiber=125μm、空孔数は4、Rmin=7.5μm、W=14.3μm、Rmax=21.8μm、波長1.55μmでのMFD=9.8μmである。また、2×Rmin/MFDの値は1.53であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は1.46であり、0.3以上である。さらに、Wは14.3μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
このFiber Oについて、入射波長1.55μm、かつ、入射パワー3.0Wでファイバヒューズの遮断性能を調べた。その結果、ファイバヒューズがFiber O内に侵入することなく、ファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber OとSMFとの融着接続損失は、0.15dB/点と低い値であった。
<実施例13>
図3に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber P)を被測定光ファイバ55として用い、実験9−3を行った。
表1の実験番号9−3に、Fiber Pのパラメータおよび実験条件を示す。
Fiber Pは、Dfiber=125μm、空孔数は4、Rmin=5.5μm、W=16.7μm、Rmax=22.2μm、波長1.55μmでのMFD=9.2μmである。また、2×Rmin/MFDの値は1.20であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。W/MFDの値は1.82であり、0.3以上である。さらに、Wは16.7μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。
このFiber Pについて、入射波長1.55μm、かつ、入射パワー3.0Wでファイバヒューズの遮断性能を調べた。その結果、ファイバヒューズがFiber P内に侵入することなく、ファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber PとSMFとの融着接続損失は、0.60dB/点であった。
この結果より、RminがMFD/2に近すぎる場合、ファイバヒューズは遮断することはできるが、融着接続の際にコアが変形して融着接続損失が高くなったと考えられる。
<比較例1>
4つの空孔が1層に設けられた断面を備えるHAF(Fiber B)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験2−1、2−2を行った。
表2の実験番号2−1、2−2に、この実験で用いたFiber Bのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Bは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は4、Rminは19.4μm、Wは17.4μm、Rmaxは36.8μm、波長1.55μmでのMFDは10.8μmである。すなわち、2×Rmin/MFDの値は3.59であり、2.1より大きい。
このFiber Bについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー4.4Wのとき(実験番号2−1)、および2.0Wのとき(実験番号2−2)にファイバヒューズの遮断性能を調べた。その結果、ファイバヒューズがSMFからHAFを通過し、両方の入射パワーにおいてファイバヒューズを遮断することができなかった。また、このHAFとSMFとの融着接続損失は0.03dB/点であった。
光伝送路や光ファイバレーザの途中に本比較例のHAFをファイバヒューズ遮断部材として用いても、ファイバヒューズを遮断することはできない。
<比較例2>
8つの空孔が1層に設けられた断面を備えるHAF(Fiber F)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験4−5、4−6を行った。
表2の実験番号4−5、4−6に、Fiber Fのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Fは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は8、Rminは12.0μm、Wは3.5μm、Rmaxは15.5μm、波長1.55μmでのMFDは10.3μmである。また、2×Rmin/MFDは2.33であり、2.1よりも大きい。
このFiber Fについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー1.7Wのとき(実験番号4−5)、および8.0Wのとき(実験番号4−6)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。その結果、両方の入射パワーにおいてファイバヒューズを遮断することができなかった。
Fiber FとSMFとの融着接続損失は、0.03dB/点以下と低い値であった。
<比較例3>
8つの空孔が1層に設けられた断面を備えるHAF(Fiber G)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験4−7、4−8を行った。
表2の実験番号4−7、4−8に、Fiber Gのパラメータおよび実験条件を示す。Fiber Gは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は8、Rminは14.8μm、Wは4.2μm、Rmaxは19.0μm、波長1.55μmでのMFDは10.5μmである。また、2×Rmin/MFDは2.82であり、2.1よりも大きい。
このFiber Gについて、入射波長が1.55μm、かつ、入射パワー1.7Wのとき(実験番号4−7)、および8.0Wのとき(実験番号4−8)のファイバヒューズの遮断性能を調べた。その結果、両方の入射パワーにおいてファイバヒューズを遮断することができなかった。
Fiber GとSMFとの融着接続損失は、0.03dB/点以下と低い値であった。
<比較例4>
図9に示すような概略断面を備えるHAF(Fiber M)を被測定光ファイバ55として用い、入射パワーを変化させて実験7−3、7−4を行った。
表2の実験番号7−3、7−4に、この実験で用いたFiber Mのパラメータおよび実験条件を示す。
Fiber Mは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は6、Rminは5.6μm、Wは1.4μm、Rmaxは7.0μm、波長1.06μmでのMFDは5.9μmである。2×Rmin/MFD=1.9であり、1.2以上かつ2.1以下の範囲内である。また、Wは1.4μmであり、0.45×Dfiberは56.25μmであるので、W≦0.45×Dfiberを満たす。しかしながら、Wが1.4μmと小さいため、W/MFDの値が0.24となり、0.3より小さい。
このHAFについて、入射パワー8.0Wのとき(実験番号7−3)、および20.0Wのとき(実験番号7−4)にファイバヒューズの遮断性能を調べた。その結果、両方の入射パワーでファイバヒューズを遮断することができなかった。
また、Fiber MとSMFとの融着接続損失は、0.18dB/点と低い値であった。
<比較例5>
実施例2と同じHAF(Fiber C)を用い、入射波長を変化させて実験8−2、8−3を行った。表2の実験番号8−2、8−3に、Fiber Cのパラメータおよび実験条件を示す。
入射波長が1.31μmのとき(実験番号8−2)、および1.06μmのとき(実験番号8−3)にファイバヒューズの遮断性能を調べた。
実施例2と同様、Fiber Cは、クラッド径Dfiberが125μm、空孔数は4、Rminは10.6μm、Wは16.3μm、Rmaxは26.9μmである。しかしながら、実施例2とは入射波長が異なるため、MFDも異なり、波長1.31μmでのMFDは9.3μm、波長1.06μmでのMFDは8.3μmである。したがって、2×Rmin/MFDの値は、波長1.31μmでは2.28、波長1.06μmでは2.55であり、いずれの場合も2.1より大きい。
実験の結果、実験8−2および8−3のいずれの場合においてもファイバヒューズを遮断することができなかった。
<比較例6、7>
図17、図18にそれぞれ示すような概略断面を備えるHAF(Fiber Q,R)を被測定光ファイバ55として用い、実験10−1、10−2を行った。
表2の実験番号10−1、10−2に、Fiber Q,Rのパラメータおよび実験条件を示す。
実施例8で用いたFiber K(空孔数60)と実施例12で用いたFiber O(空孔数4)において、コアの屈折率は、クラッドの空孔以外の部分の媒質の屈折率よりも高い。これに対して、図17、図18に示すように、媒質31中に複数の空孔32を有するが、光ファイバ30、30Aの中心部33に屈折率の高いコアを有しない、Fiber Q(空孔数60、図17)およびFiber R(空孔数4、図18)を作製した。
これらの光ファイバについて、入射波長1.55μm、かつ、入射パワー10.0Wでファイバヒューズの遮断性能を調べた。その結果、いずれの光ファイバもファイバヒューズを遮断することができた。
Fiber Qの接続損失は0.80dB/点であり、同じ空孔数のHAFであるFiber Kの接続損失0.12dB/点よりも大きかった。また、Fiber Rの接続損失は0.75dB/点であり、同じ空孔数のHAFであるFiber Oの接続損失0.15dB/点よりも大きかった。この結果より、空孔を含まない媒質に対して屈折率が高いコアを有しない構造の光ファイバでは、ファイバヒューズを遮断することはできるが、接続損失が大きいという問題があることが分かる。
このように接続損失が大きいため、これらFiber Q,Rはファイバヒューズ遮断部材として適していない。
これらの実施例および比較例に対する考察を以下に記載する。
(その1:「2×Rmin/MFD」について)
上記実験では、表1および表2に示すように、空孔の数や構造、入射パワー(光強度ともいう)、入射波長など、さまざまな構成がファイバヒューズの遮断性能に関係することを見出した。そこで用いたパラメータは「2×Rmin/MFD」である。この指標を用いれば、ファイバヒューズの遮断性能の有無を一義的に決めることができる。
2×Rmin/MFDの最低値は、実験9−3(実施例13)より1.2であることが判明している。よって、2×Rmin/MFDが1.2以上あればファイバヒューズを遮断することができる。一般に2×Rmin/MFDが1.2よりも小さいものを作製することは可能であるが、この場合、接続損失が相対的に大きくなってしまうという問題がある。
2×Rmin/MFDの最高値は、実験6−1および6−2(実施例7および8)の結果より2.1であることが判明した。また、実験3−1〜3−5(実施例2)の結果より、2×Rmin/MFDが2.0のときにファイバヒューズが少しHAFに侵入する場合があるが、侵入距離は1mm以内と小さいため、光源や伝送機器が損傷することはない。さらに、実験6−1および6−2の接続損失は0.10dB/点や0.12dB/点となっており、接続損失も小さく抑えられている。さらに確実にファイバヒューズを遮断するためには、空孔の位置がコアに近いほうが有利と考えられる。この観点から、実験例1−1および1−2(実施例1)に示すように、2×Rmin/MFDが1.7以下とすることが好適である。
(その2:「W/MFD」および「W/Dfiber」について)
実験7−3および7−4(比較例4)のFiber Mの結果より、使用波長でのMFDと空孔領域幅Wの比が小さい場合(W/MFD=0.22)、2×Rmin/MFDが1.9であるにも関わらず、ファイバヒューズを遮断できない場合があることが判明した。また、実験4−1および4−2(実施例3)のFiber Dの結果より、2×Rmin/MFD=1.8でW/MFD=0.3の場合にファイバヒューズを遮断できることが判明した。以上より、0.3≦W/MFDとすることによって、より確実にファイバヒューズを遮断することができる。
さらに、前記コアおよび空孔を有する光ファイバのクラッド径をDfiberとするとき、W≦0.45×Dfiberを満たすことが好ましい。これを満たさない場合には、光ファイバの断面積に占められる空孔の断面積の割合が大きくなり、光ファイバの強度を保てなくなる。
(その3:空孔の断面積について)
入射光がハイパワーである場合には、W/MFDの値だけではなく、コア中心を中心とする半径Rmaxの円と半径Rminの円との間の領域(以下「空孔領域」という。)の面積Sに対して、その領域内に空孔が占める面積比も重要である。実験5−1〜5−4(実施例5および6)で用いたFiber H,Iは、空孔の占める面積比はそれぞれ23.0%、23.6%で、いずれも入射パワーが10Wのときにファイバヒューズを遮断することができた。よって、空孔領域の20%以上を空孔が占めている場合、ハイパワーでもより確実にファイバヒューズを遮断することができる。
なお、実施例7のFiber Jのように、空孔の占める面積比が10%未満であっても入射パワーが10Wのときにファイバヒューズを遮断することができた場合もあるので、この面積比が本発明の必須要件というわけではない。
(その4:接続損失について)
一般に、異種の光ファイバの接続では、伝送システムの設計上のマージンを想定すると、了承される接続損失は1dB程度といわれている。すると、ファイバヒューズ遮断部材の両端で接続を行う場合、一つの接続箇所あたりで了承される接続損失は0.5dB程度と想定される。
(その5:空孔の数について)
実施例2,5,6の結果より、空孔数が2,3,4と増えるに従って、接続損失が急激に低下していることが分かる。上述のように、一つの接続箇所あたりで接続損失を0.5dB以下とするには、少なくとも3個以上の空孔があることが望ましい。
(その6:HAFの長さについて)
実験3−1〜3−5(実施例2)のファイバヒューズが少し侵入して止まるという現象から、ファイバヒューズ遮断部材として用いるHAFの長さ(空孔部の長さ)も重要であることが分かる。実施例2で最も侵入距離が長かったのは、入射パワー1.5Wのときで、侵入距離が630μmであった。よってファイバヒューズ遮断部材として用いるHAFの長さは、1mm以上あるのが望ましい。より好ましくは、図14のグラフに示すように侵入距離が急激に伸びる場合に対処するため、HAFの長さが10mm程度あったほうが良い。
〈Ybファイバレーザに適用した実施例〉
図19に示すようにイッテルビウム(Yb)添加ダブルクラッド光ファイバ(希土類添加光ファイバ)64を用いた光ファイバレーザ装置60において、出力部の一部に長さ50mmのHAFからなるファイバヒューズ遮断部材67を組み込んだ。それぞれの光ファイバ同士は融着接続にて接続されている。なお、図19中、×印は融着接続点を示す。
このYbファイバレーザの発振波長は1060nm、出力は3Wである。この光ファイバレーザ装置60は、さらに、励起光源である複数の励起用レーザダイオード(LD)61が接続されたマルチポートカプラ62と、Yb添加ダブルクラッド光ファイバ64の前後に挿入されたファイバブラッググレーティング(FBG)63,65と、ファイバヒューズ遮断部材67がファイバヒューズを通過させたときにそれ以上の通過を防止するためのアイソレータ66とを備えている。
出力端の光ファイバ68はシングルモード光ファイバで、外径125μm、波長1060nmでのMFDは7.1μmである。
ファイバヒューズ遮断部材67として使用したHAFは、外径125μm、波長1060nmでのMFDは7.4μm、空孔数は6個、Rmin=6.3μm、2×Rmin/MFD=1.7、W=5.2μmであった。
この光ファイバレーザ装置60において、出力端の光ファイバ68の温度を上昇させることにより意図的にファイバヒューズを発生させたところ、HAF67の部分でファイバヒューズを遮断することができた。また、HAF67の被覆およびその両端の融着接続部のリコートにはポリイミドコートを用いたため、被覆が燃えることはなかった。これにより、光ファイバレーザをファイバヒューズから守ることができ、出力ファイバ(HAF67およびSMF68)を交換して接続しなおすだけで、装置を復旧させることができた。
この実施例に対応する比較例として、HAF67を導入せずに、上記と同様の実験を行ったところ、出力端の光ファイバ68に意図的に発生させたファイバヒューズがアイソレータ66の一部を破損して止まった。装置の復旧のためには、高価なアイソレータを交換する必要があった。
〈Erファイバレーザに適用した実施例〉
図20に示すようにエルビウム(Er)添加ダブルクラッド光ファイバ(希土類添加光ファイバ)75を用いた光ファイバレーザ装置70において、出力部の一部に長さ60mmのHAFからなるファイバヒューズ遮断部材77を組み込んだ。それぞれの光ファイバ同士は融着接続にて接続されている。なお、図20中、×印は融着接続点を示す。
このErファイバレーザの発振波長は1550nm、出力は4Wである。この光ファイバレーザ装置70は、さらに、波長1550nmのDFBレーザ71と、DFBレーザ71への光の戻りを防ぐためのアイソレータ72と、励起光源である複数の励起用レーザダイオード(LD)73が接続されたマルチポートカプラ74と、ファイバヒューズ遮断部材77がファイバヒューズを通過させたときにそれ以上の通過を防止するためのアイソレータ76を備えている。
出力端の光ファイバ78はシングルモード光ファイバで、外径125μm、波長1550nmでのMFDは9.8μmである。
ファイバヒューズ遮断部材77として使用したHAFは、外径125μm、波長1550nmでのMFDは10.0μm、空孔数は4個、Rmin=8.1μm、2×Rmin/MFD=1.6、W=7.0μmであった。
この光ファイバレーザ装置70において、出力端の光ファイバ78の温度を上昇させることにより意図的にファイバヒューズを発生させたところ、HAF77の部分でファイバヒューズを遮断することができた。また、HAF77の被覆およびその両端の融着接続部のリコートにはポリイミドコートを用いたため、被覆が燃えることはなかった。これにより、光ファイバレーザをファイバヒューズから守ることができ、出力ファイバ(HAF77およびSMF78)を交換して接続しなおすだけで、装置を復旧させることができた。
また、Er添加ダブルクラッド光ファイバ75内でファイバヒューズが発生した場合には、LD73とDFBレーザ71に向かってファイバヒューズが伝搬する。しかし、LDの出力に用いる光ファイバはマルチモード光ファイバであるため、それ以上LD73の方向にはファイバヒューズは伝搬しない。また、DFBレーザ71は出力が数mW程度であるため、DFBレーザ71の方向にはファイバヒューズは伝搬しない。
本発明のファイバヒューズ遮断部材は、ハイパワーの光が伝搬される光伝送路や光ファイバレーザ等において、ファイバヒューズを遮断し、伝送機器や光源等の損傷を防ぐため、好適に利用することができる。
20,120,220,320,420,20A,120A 孔アシスト型光ファイバ(光ファイバ)
21 コア
22 クラッド
23 空孔
67,77 ファイバヒューズ遮断部材。

Claims (11)

  1. ファイバヒューズを遮断するために用いられるファイバヒューズ遮断部材であって、
    コアと、長手方向に延在する空孔を有するクラッドとを有する光ファイバを備え;
    前記光ファイバの前記コアの屈折率は、前記クラッドの前記空孔以外の部分の屈折率よりも高く;
    前記光ファイバの使用波長でのモードフィールド径をMFDとし、前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い位置との間の距離をRminとするとき、2×Rmin/MFDで表される値が1.2以上2.1以下の範囲内であり;
    前記クラッド中で前記空孔が存在する領域の径方向の幅をWとするとき、W/MFDで表される値が0.3以上であり;
    前記光ファイバの前記クラッドの径をDfiberとするとき、W≦0.45×Dfiberを満たしており
    前記光ファイバの両端が、それぞれ空孔のないシングルモード光ファイバに融着接続されており、その1箇所あたりの融着接続損失が0.50dB以下であり、
    前記光ファイバの表面のうち、前記シングルモード光ファイバとの融着接続部およびその周囲以外の部分には樹脂被覆が被覆され;
    前記光ファイバの表面のうち、前記融着接続部およびその前記周囲に難燃性の保護層が被覆されている;
    ことを特徴とするファイバヒューズ遮断部材。
  2. 前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの前記中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い前記位置との間の距離をRminとし、前記コアの前記中心と、前記コアに最も遠い前記空孔の前記コアの前記中心に最も遠い位置との間の距離をRmaxとし、前記コアの前記中心を中心として半径がRmaxである円と半径がRminである円との間の領域の断面積をSとするとき、
    半径がRmaxである前記円と半径がRminである前記円との間の前記領域のうち前記空孔が設けられる部分の断面積が、前記領域の前記断面積Sの20%以上であることを特徴とする請求項1に記載のファイバヒューズ遮断部材。
  3. 前記光ファイバの前記空孔の数が3以上であることを特徴とする請求項1に記載のファイバヒューズ遮断部材。
  4. 前記光ファイバの前記両端と、前記シングルモード光ファイバとが、間欠放電またはスイープ放電によって融着接続されていることを特徴とする請求項に記載のファイバヒューズ遮断部材。
  5. 前記光ファイバの長さが1mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のファイバヒューズ遮断部材。
  6. ファイバヒューズを遮断するために用いられるファイバヒューズ遮断部材であって、
    コアと、このコアの周囲に長手方向に延在する1層の空孔を有するクラッドとを有する光ファイバを備え;
    前記光ファイバの前記コアの屈折率は、前記クラッドの前記空孔以外の部分の屈折率よりも高く;
    前記光ファイバの使用波長でのモードフィールド径をMFDとし、前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い位置との間の距離をRminとするとき、2×Rmin/MFDで表される値が1.2以上2.1以下の範囲内であり;
    前記クラッド中で前記空孔が存在する領域の動径方向の幅をWとするとき、W/MFDで表される値が0.3以上であり;
    前記光ファイバの前記クラッドの径をDfiberとするとき、W≦0.45×Dfiberを満たしており;
    前記光ファイバの両端が、それぞれ空孔のないシングルモード光ファイバに融着接続されており、その1箇所あたりの融着接続損失が0.50dB以下であり、
    前記光ファイバの表面のうち、前記シングルモード光ファイバとの融着接続部およびその周囲以外の部分には樹脂被覆が被覆され;
    前記光ファイバの表面のうち、前記融着接続部およびその前記周囲に難燃性の保護層が被覆されており;
    前記光ファイバの前記長手方向に垂直な前記断面での、前記コアの前記中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い前記位置との間の距離をRminとし、前記コアの前記中心と、前記コアに最も遠い前記空孔の前記コアの前記中心に最も遠い位置との間の距離をRmaxとし、前記コアの前記中心を中心とする半径がRmaxである円と半径がRminである円との間の領域の断面積をSとするとき、半径がRmaxである前記円と半径がRminである前記円との間の前記領域のうち前記空孔が設けられる部分の断面積が、前記領域の前記断面積Sの20%以上である;
    ことを特徴とするファイバヒューズ遮断部材。
  7. 前記光ファイバの長さが1mm以上であることを特徴とする請求項に記載のファイバヒューズ遮断部材。
  8. 励起光源と;
    希土類添加光ファイバと;
    コアと、長手方向に延在する空孔を有するクラッドとを有する光ファイバを備えるファイバヒューズ遮断部材と;を備え、
    前記光ファイバの前記コアの屈折率は、前記クラッドの前記空孔以外の部分の屈折率よりも高く;
    前記光ファイバの使用波長でのモードフィールド径をMFDとし、前記光ファイバの前記長手方向に垂直な断面での、前記コアの中心と、前記コアに最も近い前記空孔の前記コアの前記中心に最も近い位置との間の距離をRminとするとき、2×Rmin/MFDで表される値が1.2以上2.1以下の範囲内であり;
    前記クラッド中で前記空孔が存在する領域の径方向の幅をWとするとき、W/MFDで表される値が0.3以上であり;
    前記光ファイバの前記クラッドの径をDfiberとするとき、W≦0.45×Dfiberを満たす;
    ことを特徴とするファイバレーザ。
  9. アイソレータをさらに備え;
    前記ファイバヒューズ遮断部材が、前記アイソレータの出力側に配置される;
    ことを特徴とする請求項に記載のファイバレーザ。
  10. 光ファイバを用いた光伝送路であって、
    前記光ファイバの途中に請求項1に記載のファイバヒューズ遮断部材が挿入されていることを特徴とする光伝送路。
  11. 光ファイバを用いた光伝送路であって、
    前記光ファイバの途中に請求項に記載のファイバヒューズ遮断部材が挿入されていることを特徴とする光伝送路。
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