JP4551794B2 - 繊維品の洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、布帛等の繊維品に対し染色その他の処理を行った後の洗浄方法に関するものである。
繊維品に対する染色等の処理を行う装置として、例えば図4に示すような液流処理装置が汎用されている。この装置は、布帛等の繊維品1の滞留部2と、この滞留部2と繊維品1の移送通路3とを接続した環状の処理槽4とを備えている。そして、上記滞留部2の底部に設けられた処理液吸い込み部5(この図では3個所)から処理液を吸い込み、循環ポンプ6、間接熱交換器7を介して、所定温度にコントロールされた処理液(通常、その最高温度は100℃以上の高温に設定される)を上記移送通路3の一端に付設された処理液噴射部8に還流させ、その液流で繊維品1を移送しながら処理を行うようになっている。
このような液流処理において、処理が完了した時点での処理液には、各種の染料その他の薬品、助剤等が残留している。また、繊維品1から発生する、繊維重合時の生成物であるオリゴマーや毛羽、スケール等も含有されている。
このため、例えばポリエステル濃色染色等を実施する場合、処理終了後、上記間接熱交換器7に冷却水を通して処理液の温度を下げながら処理液を循環させ、処理液が80℃前後に下がった時点で、その温度を保ちながら、ハイドロサルファイトやアルカリ剤(苛性ソーダやソーダ灰等)を処理槽4内に注入して上記残留物等を還元処理する、いわゆる「還元洗浄」を行っている。そして、上記還元洗浄後、再度処理液を60℃前後に冷却したのち処理液を排出し、洗浄水(通常、水)の給水、水洗、排水を複数回繰り返して繊維品1の洗浄を行ったのち、繊維品を処理槽4内から取り出すようにしている。例えば、上記一連の染色・洗浄処理工程の一例をあげると、図5に示すとおりである。
しかしながら、この図5の工程表をみてもわかるとおり、上記洗浄方法では、洗浄に時間がかかるとともに、冷却時の温度勾配がスムーズにならず、繊維品1にシワ等が生じて得られる繊維品1の品質が低下しやすいという問題がある。また、高温で溶解していたオリゴマー等が、冷却により再析出して処理槽4内に残留付着するため、いわゆる釜洗処理を頻繁に行わなければならず、煩雑であるという問題もある。
これに対し、本出願人は、処理液と気流との気液混合流体を繊維品に噴射させて処理槽内を循環移動させながら処理を行う気流処理装置において、上記処理液を高温で排出し、かつその処理排水と熱交換しながら洗浄水を供給する全く新しい洗浄方法を提案し、すでに実用化している(特許文献1参照)。
特開平8−269863号公報
したがって、上記気流処理装置における洗浄方法を、液流処理装置に適用することも考えられるが、液流処理と気流処理では、用いる処理液量が異なり、装置構成も異なることから、上記洗浄方法をそのまま液流処理装置に適用することは難しいことが判明した。
そこで、本出願人は、処理液を循環させて繊維品を処理する液流タイプの処理方法においても、より短時間で効果的な洗浄処理を行うことのできる繊維品の洗浄方法と、それに用いる繊維品の処理装置を開発し、すでに出願している(特願2004−295212号)。
上記出願にかかる装置の一例を図6に示す。この装置の基本的な構成は、図4に示す装置と同様であり、同一部分に同一番号を付してその説明を省略するが、この装置では、上記循環ポンプ6および間接熱交換器7を備えた処理液循環路10において、循環ポンプ6の吸い込み側に、循環する処理液を一部取り出して排出する処理液排出配管11を接続し、その接続部の下流側に、上記処理液循環路10内に洗浄水を供給する洗浄水供給配管12を、逆止弁13を介して接続している。そして、上記処理液排出配管11と洗浄水供給配管12は、ともに熱交換器14を経由しており、この熱交換器14によって、高温処理液と常温の洗浄水とが、直接熱交換されるようになっている。
なお、上記処理液排出配管11と洗浄水供給配管12には、それぞれ開閉弁15、16と、流量計17、18が設けられており、処理液の排出量と洗浄水の供給量を、互いに等量となるよう制御できるようになっている。また、19は洗浄水供給用のポンプ、20は給水弁である。
上記出願の洗浄方法は、上記液流処理装置を用い、例えばつぎのようにして繊維品1の処理および洗浄を行うものである。すなわち、まず、通常の液流処理装置と同様にして、布帛等の繊維品1を処理槽4内に装填し、開閉弁15、16を閉じた状態で、通常と同様の処理を行う。そして、処理が終了した時点で、給水弁20を開くとともにポンプ19を作動させ、上記開閉弁15、16を開くことにより、処理液循環路10内を循環する処理液の一部を、処理液排出配管11に取り出すと同時に、洗浄水を処理液循環路10内に供給する。このとき、熱交換器14を経由させることにより、排出される高温処理液と常温の洗浄水との間で熱交換を行う。また、流量計17、18および開閉弁15、16を用いて流量制御を行うことにより、処理液の排出量と洗浄水の供給量が、常に等量となるよう制御する。これにより、処理槽4内を循環する液(処理液が徐々に洗浄水に置換されていく混合液)の液量を一定に保ちながら、洗浄を行うことができる。
この洗浄方法によれば、処理に用いた高温処理液を高温のまま排出すると同時に、処理槽4内に供給される常温の洗浄水と熱交換するようになっているため、洗浄液の温度が従来に比べて格段に高くなり、優れた洗浄効果を奏する。したがって、高温の洗浄水排出後に繰り返す水洗の回数を、従来に比べて減らすことができる。また、処理液を高温のまま排出するため、オリゴマーや染料残留物等が処理液中に溶解した状態で除去されることになり、従来のポリエステル濃色染色等において必要であった還元洗浄処理を省略することができる。したがって、上記還元洗浄処理において昇温に用いられる蒸気や薬剤が不要となり、コストの低減化を図ることができる。そして、上記オリゴマーや染料残留物等が処理槽4の内壁等に付着して残留する量が少なくなるため、処理槽4を定期的に洗浄する等のメンテナンスにおける負担が軽減されるという利点を有する。しかも、高温処理液の排出量と洗浄水の供給量を、互いに等量となるよう制御するため、染色等の処理から洗浄処理に移行しても、処理槽4内を循環する液量が一定に保たれることとなり、繊維品1に負担がかからず良好な仕上がりとなる。
ところが、上記出願の洗浄方法において、高温処理液と洗浄水と熱交換すると、処理槽4内の液温が漸次下がるため、高温処理液中に溶解しているオリゴマーや染料残留物が、少量ではあるが析出して繊維品1や処理槽4の内壁等に付着することが判明した。このため、上記オリゴマー等を完全に除去できる洗浄方法の確立が強く望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、液流処理装置等、処理液を循環させて繊維品を処理するタイプの処理装置を用いた処理方法において、オリゴマーや染料残留物等を完全(もしくは略完全)に除去することができ、優れた洗浄効果を得ることのできる繊維品の洗浄方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、繊維品を処理槽内に装填し、処理槽内外を循環する処理液を、その循環路途中に設けられた間接熱交換器によって高温に加熱しながら上記繊維品と接触させることにより繊維品を処理する高温処理工程と、上記高温処理液を処理槽内から徐々に排出しながら洗浄水を処理槽内に徐々に供給し、その際、上記高温処理液の排出量と洗浄水の供給量を等量にして処理槽内の液量を一定に保つようにした液置換洗浄工程とを備え、上記液置換洗浄工程において、処理槽内から排出される高温処理液とこれから処理槽内に供給される洗浄水とを直接熱交換することにより上記洗浄水の温度を高めるとともに上記高温処理液の温度を低下させ、かつ処理槽内の液に対しては、上記間接熱交換器による加熱を行うことにより、の温度を所定時間、不純物が析出しない所定温度に維持する定温洗浄ステップを設けるようにした繊維品の洗浄方法を第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記液置換洗浄工程における定温洗浄ステップに先立って、処理槽内から排出される高温処理液とこれから処理槽内に供給される洗浄水とを直接熱交換し、その際、上記間接熱交換器による加熱は行わないで、処理槽内の液温を、不純物が析出しない所定温度まで下げる降温ステップを設けるようにした繊維品の洗浄方法を第2の要旨とし、上記液置換洗浄工程における定温洗浄ステップに先立って、上記間接熱交換器による冷却を行うことにより、処理槽内の液温を、不純物が析出しない所定温度まで下げる降温ステップを設けるようにした繊維品の洗浄方法を第3の要旨とする。
すなわち、本発明の繊維品の洗浄方法は、処理に用いた高温処理液を処理槽内から取り出しこれから処理槽内に供給される洗浄水と熱交換しながら排出するようにした液置換洗浄工程において、循環処理液の温度制御を行うための間接熱交換器を用い、処理槽内の液を加熱して、液の温度を所定時間、不純物が析出しない所定温度に維持する定温洗浄ステップを設けるようにしたものである。これにより、処理槽内を循環しながら徐々に洗浄に置換される液の温度を、処理時の温度もしくはそれに近い高温に維持することができ、その液を高温のまま排出することができる。したがって、高温で溶解しているオリゴマーや染料残留物等の不純物を、液中に析出させることなく、完全に除去することができ、従来のポリエステル濃色染色等において必要であった還元洗浄処理を省略することができる。また、オリゴマー等の不純物を完全に除去した状態で、洗浄を供給しながら冷却と水洗を同時に行うことができるため、それ以降に、さらに水洗を繰り返す必要がなく、短時間で洗浄処理を終了することができる。そして、処理槽内にオリゴマー等の不純物が付着して残留することがないため、処理槽を定期的に洗浄する等のメンテナンスにおける負担を、大幅に軽減することができるという利点を有する。しかも、前述の先願発明(特願2004−295212にかかる発明)と同様、高温処理液の排出量と洗浄水の供給量を、互いに等量となるよう制御するため、染色等の処理から洗浄処理に移行しても、処理槽内を循環する液量が一定に保たれることとなり、繊維品に負担がかからず良好な仕上がりとなる。
そして、上記洗浄方法の液置換洗浄工程における定温洗浄ステップに先立って処理槽内から排出される高温処理液とこれから処理槽内に供給される洗浄水とを直接熱交換し、その際、上記間接熱交換器による加熱は行わないで、処理槽内の液温を、不純物が析出しない所定温度まで下げる降温洗浄ステップを設け、オリゴマー等の不純物が析出しない範囲で多少温度を下げた状態で液置換洗浄を行うことにより、洗浄時にかかるエネルギーコストおよび洗浄時間のさらなる低減化を図ることができる。また、同様に、上記定温洗浄ステップに先立って、上記間接熱交換器による冷却を行うことにより、上記と同様、洗浄時にかかるエネルギーコストおよび洗浄時間のさらなる低減化を図ることができる。
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の洗浄方法は、例えば、図6に示す装置を用い、つぎのようにして繊維品1の洗浄を行うものである。なお、装置の構成は前述のとおりであり、その説明を省略する。すなわち、まず、通常の液流処理装置と同様にして、布帛等の繊維品1を処理槽4内に装填し、開閉弁15、16を閉じた状態で、通常と同様の処理を行う。そして、処理が終了した時点で、給水弁20を開くとともにポンプ19を作動させ、上記開閉弁15、16を開くことにより、処理液循環路10内を循環する処理液の一部を、処理液排出配管11に取り出すと同時に、洗浄水を処理液循環路10内に供給する。
このとき、熱交換器14を経由させることにより、排出される高温処理液と常温の洗浄水との間で熱交換を行う。また、上記熱交換だけを行うと、処理槽4内を循環する液の温度が徐々に下降するため、処理液循環路10途中に設けられた間接熱交換器7を用いて加熱を行い、処理槽4内の液が、染色等の処理終了時の高温を維持するようにする。そして、流量計17、18および開閉弁15、16を用いて流量制御を行うことにより、処理液の排出量と洗浄水の供給量が、常に等量となるよう制御する。これにより、処理槽4内を循環する液(処理液が徐々に洗浄水に置換されていく混合液)の液量および液温を一定に保ちながら、洗浄を行うことができる。
そして、循環する液が完全に洗浄に置換された状態となり所定時間が経過した時点で、間接熱交換器7による加熱を停止し、高温処理液の排出と常温洗浄水の供給を維持して、処理槽4内の液の温度を徐々に下降させる。そして、液温が所定の低温域(例えば60℃)になった時点で、高温処理液の排出と洗浄水の供給を停止し、必要であれば、処理液循環路10の途中に設けられる排液口(図示せず)から液を直接排出し、繊維品1を取り出して、一連の処理を終了する。
上記洗浄方法によれば、処理槽内から排出される高温処理液と、これから処理槽内に供給される洗浄水とを直接熱交換させるとともに、間接熱交換器7による加熱を行うことにより、洗浄時の温度を、染色処理時の高温と同一に保つようにしているため、優れた洗浄効果を奏する。そして、処理液を高温のまま排出するため、オリゴマーや染料残留物等の不純物を、処理液中に溶解した状態で完全に除去することができ、従来のポリエステル濃色染色等において必要であった還元洗浄処理を省略することができる。したがって、上記還元洗浄処理において昇温に用いられる蒸気や薬剤が不要となり、コストの低減化を図ることができる。
また、不純が完全に除去された清浄な洗浄水で洗浄することができるため、上記液置換洗浄工程終了後に水洗を繰り返す必要がなく、即座に繊維品1を取り出すことができる。したがって、水にかかるコストや水を循環させるコスト、水洗にかかる時間等を省略することができる。そして、上記オリゴマーや染料残留物等の不純物が析出して処理槽4の内壁等に付着残留することがないため、処理槽4を定期的に洗浄する等のメンテナンスにおける負担が大幅に軽減されるという利点を有する。しかも、高温処理液の排出量と洗浄水の供給量を、互いに等量となるよう制御するため、染色等の処理から洗浄処理に移行しても、処理槽4内を循環する液量が一定に保たれて安定した加工を行うことができ、良好な仕上がりとなる。
なお、本発明において、「高温処理液」とは、処理液循環路10に設けられた間接熱交換器7によって加熱され供給時の液温から高い温度に設定されたものをいい、その温度は、処理の種類、繊維品1の種類等によって、適宜に設定される。
また、本発明において、「洗浄水」とは、上記高温処理液と熱交換して高温処理液の液温を下げることができる程度に、高温処理液より低温のものが用いられるが、その温度は、特に限定されるものではなく、通常、常温の水が用いられる。また、洗浄効果の向上や特定の風合いや機能の付与を目的として、適宜の薬剤を添加したものを用いることもできる。
さらに、本発明において、高温処理液の排出量と洗浄水の供給量を等量にして処理槽4内の液量を一定に保つ方法としては、上記の例のように、流量計17、18および開閉弁15、16を用いて両者の流量制御を行う方法に限らず、適宜の方法を用いることができる。なお、処理槽4内に液面センサを設け、液面レベルが常に一定に保たれるよう開閉弁15、16を制御する方法も考えられるが、液流処理装置の場合、処理槽4内を処理液が波立って循環しており、液面レベルの特定が難しいことから、上記の例のように、流量計17、18と開閉弁15、16を組み合わせた制御が好適である。
なお、上記の例では、高温処理液の排出と洗浄水の供給を同時に行う液置換洗浄工程において、間接熱交換器7による加熱を行うことにより、液温を、染色処理時の高温と同一に保つようにしているが、この定温洗浄ステップの設定温度は、必ずしも染色処理時の温度と同一に保つ必要はない。例えば、図2に模式的に示すように、染色処理工程の後、最初は、高温処理液の排出と洗浄の供給を行うだけで、間接熱交換器7による加熱は行わないものとし、両液の直接熱交換により、処理槽4内の液温を、例えば100〜120℃といったやや低い温度に下げた時点で、間接熱交換器7による加熱を開始して、定温洗浄ステップを行うようにしてもよい。すなわち、オリゴマー等の不純物が析出しない範囲内で、適宜の温度に降温した状態で定温洗浄ステップを行うことにより、さらにエネルギーコストを低減することができる。
また、同様の考え方により、例えば、図3に模式的に示すように、染色処理工程の後、まず、間接熱交換器7に冷媒を導入して処理槽4内の液温を、例えば100〜120℃といったやや低い温度に下げ、その状態で、高温処理液の排出と洗浄水の供給を同時に行うとともに間接熱交換器7による加熱を開始して、定温洗浄ステップを行うようにしてもよい。そして、オリゴマー等の不純物が溶けた状態で完全に洗浄除去された時点で、今度は、間接熱交換器7を用いて液温を下げるようにしてもよい。
このように、液置換洗浄工程における液温制御は、被洗浄物の種類や処理条件、使用薬剤等によって適宜に設定することができ、液温を下げる方法としては、高温処理液の排出と洗浄水の供給を、直接熱交換しながら行う方法や、間接熱交換器7を用いる方法を選択することができる。
さらに、液温を下げる他の方法として、液温が排出可能な低温域よりも高温の中温域(例えば80℃)に下がった時点で、開閉弁15を閉じて処理液排出配管11から高温処理液を取り出すことを停止し、洗浄水を、高温排出液と熱交換することなく直接処理槽4内に一定流量で供給して、循環する液の冷却を図る直冷水洗方法を採用することができる。上記洗浄水の供給は、必ずしも一定流量でなくてもよい。なお、洗浄水の供給による処理槽4内の液の増量分は、排液弁から漸次排出される。そして、循環する液の温度が所定の低温域(例えば60℃)になった時点で、洗浄水の供給を停止し、前記の例と同様、繊維品1を取り出して、一連の処理を終了する。
この方法によれば、より短時間で所定の低温域に降温させることができるだけでなく、処理槽4内に直接洗浄水を供給するため、冷却と同時に洗浄を行うことができ、洗浄効率がさらに向上する。そして、従来の方法では、低温域まで降温する際、スムーズな温度勾配で冷却することが困難なため、繊維品1にシワが発生しやすかったが、この方法によれば、温度勾配がスムーズになり、シワが発生しにくいという利点を有する。
なお、本発明において、処理対象となる繊維品の種類は、特に限定するものではないが、例えば、ポリエステル、ポリアミド、アクリル等、各種の合成繊維、その混紡品、交織品、交編品、あるいは、綿、レーヨン、麻等のセルローズ系繊維、その混紡品、交織品、交編品等があげられる。そして、上記繊維品の形状、形態も、織生地、編生地、不織布、製品(ガーメント)等、どのようなものであっても差し支えない。
そして、本発明において、上記繊維品を処理し、洗浄を行う装置としては、処理槽内外を循環する処理液によって処理を行うタイプのものであれば、どのようなものであっても差し支えない。例えば、上記の例で示した液流処理装置の外、糸状の繊維品を、かせ状、チーズ状、コーン状等にパッケージ化して処理するパッケージ処理装置やビーム処理装置、糸や織編物等の繊維品を、懸垂式で処理したり平たく伸ばしたものを積層した状態で処理する処理装置等、各種のものをあげることができる。さらに、気流処理装置にも適用することができる。
また、本発明において、繊維品に対する処理は、染色処理の外、上記液流処理装置の外、例えばリラックス加工、樹脂加工、精錬等、各種の処理広く適用することができる。
つぎに、本発明の実施例を比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕
図6に示す液流処理装置を用い、下記の条件に従い、繊維品の染色処理および洗浄を行った。
繊維品:ポリエステル布帛(ポリエステル糸56dtex/48fの平織)100kg
工程表:図1に従う。
染色工程で使用する薬剤: 染料 5kg
分散剤(ニッカサンソルトRM−340、日華化学社製) 600g
酢酸 600g
浴 比:1/12
〔実施例2〕
図6に示す液流処理装置を用い、図2に示す工程表に従う以外は、上記実施例1と同様にして、繊維品の染色処理および洗浄を行った。ただし、液置換洗浄工程において、高温排液水洗のみによる降温ステップは、4分間かけて120℃まで降温するものとした。そして、これに続く定温洗浄ステップは、120℃を20分間維持するものであり、その後、再び高温排液水洗のみを行い、16分間かけて80℃まで降温するようにした。
〔比較例1〕
図4に示す従来の液流処理装置を用い、下記の条件に従い、繊維品の染色処理および洗浄を行った。
繊維品:実施例と同じ。
工程表:図5に従う。
染色工程で使用する薬剤:実施例と同じ。
還元洗浄工程で使用する薬剤:
NaOH 1200g
ハイドロサルファイト 1200g
浴 比:実施例と同じ
〔比較例2〕
図6に示す液流処理装置を用い、図7に示す工程表に従う以外は、上記実施例1と同様にして、繊維品の染色処理および洗浄を行った。
上記実施例1、2、比較例1、2における蒸気、冷却水等の使用量等を調べて、下記の表1、表2に対比してまとめた。また、比較例1の使用量Cを基準(1.00)とした場合の、他の例における使用量A、B、Dの割合を算出し、これを低減比率として後記の表3にまとめた。
Figure 0004551794
Figure 0004551794
Figure 0004551794
上記の結果から、実施例の方法によれば、比較例1の方法に比べ、蒸気量こそ多いものの、水、電力、薬剤のいずれについても使用量を大幅に低減することができ、また、洗浄処理に要する時間も大幅に短縮されるため、大幅なコストダウンを実現することがわかる。また、比較例2に比べると、蒸気量が多い反面、水の使用量が大幅に低減されているため、全体として、比較例2に匹敵するコストダウンがなされていることがわかる。しかも、実施例の方法によって得られる処理品は、温度勾配によるシワ等が発生しておらず、従来にない高品質のものとなる。
さらに、上記実施例の方法によって得られる処理品と、比較例の方法によって得られる処理品の摩擦堅牢度(JIS L 0849に従う)と水堅牢度(JIS L 0846に従う)を評価し、それらの結果を下記の表4にまとめた。
Figure 0004551794
上記の結果から、実施例1、2品(水洗なし)は、比較例1品(従来方法による処理品:水洗3回)および比較例2品(先願処理品:水洗2回)に対し、水洗を行っていないにもかかわらず、比較例品と同等の堅牢度を備えていることがわかる。
本発明の一実施例における工程表である。 本発明の他の実施例における部分的な工程表である。 本発明のさらに他の実施例における部分的な工程表である。 従来例の処理装置を示す説明図である。 上記従来例における工程表の一例である。 先願の処理装置を示す説明図である。 上記先願の一実施例における工程表である。

Claims (3)

  1. 繊維品を処理槽内に装填し、処理槽内外を循環する処理液を、その循環路途中に設けられた間接熱交換器によって高温に加熱しながら上記繊維品と接触させることにより繊維品を処理する高温処理工程と、上記高温処理液を処理槽内から徐々に排出しながら洗浄水を処理槽内に徐々に供給し、その際、上記高温処理液の排出量と洗浄水の供給量を等量にして処理槽内の液量を一定に保つようにした液置換洗浄工程とを備え、上記液置換洗浄工程において、処理槽内から排出される高温処理液とこれから処理槽内に供給される洗浄水とを直接熱交換することにより上記洗浄水の温度を高めるとともに上記高温処理液の温度を低下させ、かつ処理槽内の液に対しては、上記間接熱交換器による加熱を行うことにより、の温度を所定時間、不純物が析出しない所定温度に維持する定温洗浄ステップを設けるようにしたことを特徴とする繊維品の洗浄方法。
  2. 上記液置換洗浄工程における定温洗浄ステップに先立って、処理槽内から排出される高温処理液とこれから処理槽内に供給される洗浄水とを直接熱交換し、その際、上記間接熱交換器による加熱は行わないで、処理槽内の液温を、不純物が析出しない所定温度まで下げる降温ステップを設けるようにした請求項1記載の繊維品の洗浄方法。
  3. 上記液置換洗浄工程における定温洗浄ステップに先立って、上記間接熱交換器による冷却を行うことにより、処理槽内の液温を、不純物が析出しない所定温度まで下げる降温ステップを設けるようにした請求項1記載の繊維品の洗浄方法。
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