JP4549085B2 - 静電容量型圧力センサ及びその製造方法 - Google Patents

静電容量型圧力センサ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4549085B2
JP4549085B2 JP2004083900A JP2004083900A JP4549085B2 JP 4549085 B2 JP4549085 B2 JP 4549085B2 JP 2004083900 A JP2004083900 A JP 2004083900A JP 2004083900 A JP2004083900 A JP 2004083900A JP 4549085 B2 JP4549085 B2 JP 4549085B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon layer
diaphragm
electrode
layer
capacitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004083900A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005274175A (ja
Inventor
治三 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Anelva Corp
Original Assignee
Canon Anelva Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Anelva Corp filed Critical Canon Anelva Corp
Priority to JP2004083900A priority Critical patent/JP4549085B2/ja
Publication of JP2005274175A publication Critical patent/JP2005274175A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4549085B2 publication Critical patent/JP4549085B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、静電容量型圧力センサ及びその製造方法にかかり、特に、ダイナミックレンジが大きく、かつ動特性に優れたサーボ式静電容量型圧力センサ及びその製造方法に関する。
静電容量型の圧力センサは、高精度の測定が可能でかつマイクロマシン(MEMS)技術を用いて大量生産が可能であることから真空装置等の圧力センサとして広く用いられている。このような静電容量型圧力センサの一例を図5及び図7に示す。
図5の圧力センサは、容量電極11及び参照電極12を備えた第1ガラス層1、ダイヤフラム21を備えたシリコン層2、及び通気口31を備えた第2ガラス層3の三層構造を有し、シリコン層2には溝が形成され、第1ガラス層1と接合されて圧力基準室5が形成される。この圧力基準室5内には、例えば、ガスを吸着除去する非蒸発型ゲッタ4が配置され、内部は高真空に維持されている。
図5に示した圧力センサは、例えば図6に示す製造方法により作製される。
通常、厚さ350μm程度のシリコン基板に酸化膜22形成し、パターニングした後、シリコン層2を例えばEPW(エチレンジアミンピロカテコール水溶液)を用いて、例えば10μm程度エッチングして圧力基準室用の溝23を形成する(A)。続いて、酸化膜22を除去してシリコン層2の表面にボロンの熱拡散を行い、例えば7μmの高濃度ボロン拡散層27を形成する(B)。
その後、容量電極11及び参照電極12,さらにはこれら電極の端子用の溝16を形成した、厚さ1mm程度のガラス基板1と上記シリコン層2を陽極接合法により接合する(C)。酸化膜22をパタニングした後、EPWを用いてシリコンのエッチングを行い、ダイヤフラム21を形成する(D)。エッチングは高濃度ボロン拡散層27で停止し、この高濃度ボロン拡散層27がダイヤフラムの厚さとなる。
最後に、電極端子用の溝16の底部を除去して第1ガラス層1を貫通させるとともに、酸化膜22を除去する。続いて、シリコン層2と通気口が形成されたガラス層基板3とを陽極接合し、さらに電極端子13〜15を形成してセンサを完成する。
通気口31を通して気体圧力がダイヤフラム21に加わると、気体圧力と圧力基準室5の圧力差に応じてダイヤフラム21は容量電極11側に変位する。これにより容量電極端子13とダイヤフラムの電極端子15間の静電容量は増加し、その増加量を電圧に変換・増幅する回路(不図示)で信号処理することによって圧力が出力される。なお、参照電極12及びその端子14は、環境温度の変動によって圧力センサが機械的に歪み、その結果、静電容量が変化して発生する測定誤差を補正するために用いる。このような圧力センサは、圧力が所定値以上になると、ダイヤフラムが容量電極と接触してしまうため、比較的狭い圧力範囲の測定に用いられる。
一方、広範囲の圧力測定には、図7に示したサーボ式の静電容量型圧力センサが一般に用いられる。これらのセンサは、基本的に図5と同様の構造を有するが、主としてダイヤフラムの容量電極と反対側にサーボ電極を設けられている点が異なる。又、図7(A)の圧力センサは、電極端子が第2ガラス層3に形成されている。
通気口31を通して気体圧力がダイヤフラム21に加わると、ダイヤフラム21は容量電極11側に変位するが、この変位を相殺するようにサーボ電極32に電圧が印加され、サーボ電極32とダイヤフラム21間に静電引力が働き、ダイヤフラム21はもとの位置まで引き戻される。即ち、圧力変動があってもダイヤフラムは常に中心位置にあるようにサーボ電極32に電圧が印加されるため、高い圧力範囲まで測定することができ、ダイナミックレンジの大きな圧力センサを提供することが可能となる。
ここで、サーボ電極32に印加する電圧(電界)は圧力と共に増加し、場合によっては100Vを超える場合もあり、センサのシステム設計上、サーボ電圧を小さくするためにダイヤフラムとサーボ電極間の距離は例えば10μm以下に設計される。また、測定感度を上げるために、ダイヤフラムと容量電極間の距離も通常10μm以下に設計される。この理由から、ダイヤフラム21又はサーボ電極32上に突起24,33が設けられている。
なお、これらのサーボ式の圧力センサも図5のセンサーと同様にして作製することができる。
特開平11−326093 特開2001−124643 International Conference on Solid-State Sensor and Actuators, Chicago, June16-19,1997 Vol.2, p.1457-1460 J.Vac.Sci.Technol. B18(6) ,2692(2000)
上述したように、図5に示した静電容量型圧力センサの場合、所定の厚さのダイヤフラムを高精度で且つ再現性良く形成するには、エッチストップ層として、ダイヤフラムの厚さに相当する高濃度ボロン層を形成するのが不可欠である。これは、シリコンのウエットエッチング精度は通常±5%程度であるため、エッチストップ層を設けずに、時間制御でエッチングしてダイヤフラムを形成する場合、例えばシリコン基板を300μm 程度の深いエッチングを行うとエッチング誤差が±15μm程度になるため、特性の揃ったセンサを作製することが困難となるからである。従って、高濃度ボロン層を形成するために高温で長時間の拡散処理が必要となり、これが生産性を低下させ、センサの低価格化を妨げる一因となっていた。
逆に、熱拡散では10μm以上の高濃度ボロン拡散層を形成するのは実際上不可能であるため、10μmより厚いダイヤフラムはエッチング時間で制御せざるを得ず、結果として、厚さ誤差が大きくなり、歩留まりが低いという問題があった。
以上の事情は、図7に示したサーボ式の静電容量型センサについても同様である。さらにまた、図7(A)に示した従来のサーボ式のセンサは、ダイヤフラム21上に突起24が形成されているため、周辺の振動を検出し易くなり、それが圧力測定誤差になるという問題がある。また、図7(B)の場合、振動による測定誤差の問題は軽減されるものの、サーボ電極32に電圧を印加するとサーボ電極の突起33が台形形状をしているために電界が角部に集中しやすく、ダイヤフラム21を平坦な形状に保ったまま引き寄せることが難しくなり、センサの動特性に誤差が生ずるという問題がある。
また、従来のセンサは、サーボ式であるか否かにかかわらず、上述したように、参照電極を設けて周辺の温度変動に起因する測定誤差の低減を図っているが、測定誤差は依然として大きく、高精度の圧力測定を行うには温度変化に伴う出力変動をより一層小さくする必要があった。
本発明者は、以上の問題を解決すべく、種々の構造のセンサを作製し、その構造とセンサ特性との関係及び生産性との関係を検討した。その中で、センサ出力の温度依存性がシリコン層の厚さによって変化し、薄いシリコン基板を用いるほど、温度変動に対する出力誤差が小さくなることを見出した。この理由の詳細は現在のところ明らかではないが、ガラス層とシリコン層の熱膨張係数の相違に起因する基板の反りが原因で、シリコン層が厚くなるほど反りが大きくなるためと考えられる。
さらに、薄いシリコン基板を用いると、ダイヤフラムの形成時のエッチング量が少なくなり、結果として、ダイヤフラム厚のバラツキが低減すること、及びサーボ式の場合はダイヤフラム又はサーボ電極上の突起を削除可能なことも確認された。
本発明者は、これらの知見を基に、さらにシリコン層の薄層化の検討を行ったが、シリコン基板が薄くなるほど取扱いが難しくなり、基板の大きさにもよるが例えば厚さが100μm以下になると実際上生産は不可能であることが分かった。そこで、本発明者は、従来のシリコン基板の代わりにSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて同様の検討を行い、以上の生産性の問題を解消したのみならず、センサ特性を改善して本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、種々の厚さのダイヤフラムを有する静電容量型圧力センサを、より簡略な工程で、歩留まり良く作製することが可能な静電容量型センサの製造方法を提供することを目的とする。また、振動による誤差がなく、しかも動特性に優れたサーボ式の静電容量型センサを提供することを目的とする。
さらに、周辺温度の温度変動に対する出力変動の少ない静電容量型センサを提供することを目的とする。
本発明の静電容量型圧力センサの製造方法は、容量電極を備えた第1絶縁体層と、該容量電極に対向する位置にダイヤフラムを備えたシリコン層と、該ダイヤフラムへ気体を導入する通気口を備えた第2絶縁体層と、が積層された静電容量型圧力センサの製造方法においてシリコン層、埋込酸化層及びベースシリコン層からなるSOI基板の該シリコン層に圧力基準室用の溝を形成する工程と、前記容量電極が形成された絶縁体基板と前記シリコン層とを、前記容量電極が前記溝内に収まるように接合して圧力基準室を形成する工程と、前記ベースシリコン層を全てエッチング除去する工程と、前記シリコン層をエッチングして所定の厚さの前記ダイヤフラムを形成する工程と、前記シリコン層と前記通気口又は前記通気口及び前記サーボ電極が形成された絶縁体基板とを接合する工程と、を含むことを特徴とする。
あるいは、本発明の静電容量型圧力センサの製造方法は、容量電極を備えた第1絶縁体層と、容量電極に対向する位置にダイヤフラムを備えたシリコン層と、ダイヤフラムへ気体を導入する通気口とダイヤフラムに対向する位置にサーボ電極を備えた第2絶縁体層と、が積層されたサーボ式の静電容量型圧力センサの製造方法において、シリコン層、埋込酸化層及びベースシリコン層からなるSOI基板の該シリコン層に圧力基準室用の溝を形成する工程と、容量電極が形成された絶縁体基板とシリコン層とを、容量電極が溝内に収まるように接合して圧力基準室を形成する工程と、ベースシリコン層を全てエッチング除去する工程と、シリコン層をエッチングして所定の厚さの前記ダイヤフラムを形成する工程と、シリコン層と通気口又は通気口及びサーボ電極が形成された絶縁体基板とを接合する工程と、を含むことを特徴とする。
以上述べたように、本発明は、SOI基板を用いることにより、ダイヤフラムが形成されるシリコン層の厚さを薄くすることができ、結果として温度特性に優れた静電容量型圧力センサを実現することができる。
また、エッチストップ層としての高濃度ボロン層を形成するための高温の熱拡散処理が不要となり、生産工程を簡略化できると共に、センサの低価格化を図ることができる。さらには、種々の厚さのダイヤフラムを精度良く作製することが可能となる。
また、従来のサーボ式の静電容量型圧力センサとは異なり、サーボ電極上又はダイヤフラムの突起をなくすことが可能となり、周辺の振動の影響を受けることなく、しかも動特性に優れた高精度・高感度の圧力センサを実現することが可能となる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
本発明の静電容量型圧力センサの一例を図1に示し、その製造方法を図3を用いて説明する。
本実施例の静電容量型圧力センサは、第1絶縁体層1、シリコン層2及び第2絶縁体層3を貼り合わせた三層構造を有し、それぞれには容量電極11及び参照電極12、ダイヤフラム21、並びに通気口31が形成されている。
ここで、シリコン層の厚さは、好ましくは200μm以下、より好ましくは50μm以下であり、このようにシリコン層を薄くすることにより、圧力センサの温度特性は向上し、周辺温度が変動しても出力変動は小さく、高精度の圧力測定が可能となる。さらに、種々の厚さのダイヤフラムをバラツキなく、しかも高精度に作製することができる。なお、シリコン層の厚さの下限は特に制限はないが、強度上及びダイヤフラムや電極を製造する上で、ダイヤフラムの厚さや圧力基準室の溝の深さを考慮し15μm以上とするのが一般的である。
また、第1及び第2絶縁体層には、熱膨張係数がシリコンに近い材質のものが用いられ、例えば、パイレックス(登録商標)ガラスが好適に用いられる。
本実施例のように薄いシリコン層を有する静電容量型圧力センサの製造方法を以下に説明する。具体的には、シリコン層の厚さ34μm、ダイヤフラムの厚さ7μm、容量電極とダイヤフラム間距離10μmで、測定範囲0.1〜133Paの高感度静電容量型圧力センサを製造する方法を図3を用いて説明する。
まず、シリコン層2の厚さが34μm、埋込酸化層25の厚さが1μm、ベースシリコン層26の厚さが350μmのSOI基板を用意し、その表面に熱酸化膜22を1μm形成した後、上面の酸化膜22をパターニングする(A)。
シリコン層2をエッチングし、圧力基準室となる深さ17μmの溝23を形成する(B)。ここで、エッチング液としては、シリコンに対してはエッチング速度が速く、ガラスや酸化膜に対しては極端にエッチング速度が低いエッチング液、例えばEPW(エチレンジアミンピロカテコール水溶液)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、KOH(水酸化カリウム)などが用いられる。
酸化膜22を除去した後に、厚さ7μmの容量電極11及び端子形成用の溝16を予め形成した第1絶縁体基板1(例えば、厚さ1mmのパイレックス(登録商標)ガラス基板)との間に非蒸発型ゲッタ4を配置し、真空中で陽極接合する(C)。
その後、SOI基板のベースシリコン層26を全てエッチングして除去する。エッチング液としては、上述したように、EPW(エチレンジアミンピロカテコール水溶液)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、KOHなどが用いられる。これにより、精密な時間管理を行うことなく、厚さ34μmのシリコン層2と厚さ1μmの埋込酸化層25だけを残したエッチングを行うことができる。次に、ダイヤフラムを形成するために埋込酸化層25をパターニングする(D)。
その後、シリコン層2を10μmエッチングして、厚さ7μmのダイヤフラム21を形成する(E)。ここで、従来法とは異なりエッチストップ層を設けていないため、エッチング量は時間で管理する。その結果、従来例と同様に±5%程度の誤差を生じるが、エッチング量が10μmと小さいため、バラツキを±0.5μm以内に抑えることができ、最終的にセンサ特性のバラツキを大きく低減することができる。
次に、フッ酸などにより埋込酸化層25と第1絶縁体層1の溝16底部をエッチングして除去した後、シリコン層2と第2絶縁体基板3(例えば、厚さ1mmのガラス基板)とを陽極接合し(F)、最後に、電極端子13〜15を形成してセンサを完成する(G)。
以上のプロセスにより、高精度なエッチング制御を行うことなく、容量電極−ダイヤフラム電極間距離10μm、ダイヤフラムの厚さ7μmの静電容量型圧力センサを製造することができる。この静電容量型圧力センサはシリコン層が34μmと薄いために、絶縁体層(ガラス基板)と接合しても両層の熱膨張係数の違いによる基板の反りを小さく抑えることができ、温度変動の影響を受けにくいセンサを得ることができる。しかも、エッチストップ層を形成する必要がないため、製造工程が簡略化され、生産性が向上する。
なお、他の寸法のセンサを製造する場合は、必要なシリコン層厚のSOI基板を用いて製造すれば良い。例えば、0.1〜133Paの圧力範囲の測定用センサの場合、ダイヤフラム厚が5〜8μmであるが、100〜1.33x10Paのセンサではダイヤフラムの厚さは40〜70μmとするのが一般的である。従って、このような厚さのエッチストップ層(高濃度ボロン拡散層)を形成することは不可能であり、従来バラツキの大きなセンサしか得られなかったが、本発明により例えばシリコン層が70〜100μmのSOI基板を用い、以上の実施例と同様にして、バラツキの小さな圧力センサを作製することができる。
次に、本発明のサーボ式静電容量型圧力センサの一例を図2に示す。
図1に示した静電容量型圧力センサと基本的構造は同じであるが、第2絶縁体層3上にダイヤフラム21に対向してサーボ電極32が形成され、これに連結する端子18が第1絶縁体層1に形成されている点が異なっている。また、従来のサーボ式静電容量型圧力センサはダイヤフラムやサーボ電極に台形の突起構造が形成されていたが、本実施例では台形構造を設けずに、容量電極11とダイヤフラム21間距離及びサーボ電極32とダイヤフラム21間距離を例えば10μm以下とすることも可能である。
図4は、図2のサーボ式静電容量型圧力センサの製造プロセスを説明するための模式図である。ここでは容量電極とダイヤフラム間距離10μm、サーボ電極とダイヤフラム間距離10μm、ダイヤフラムの厚さ7μmとしたサーボ式静電容量型圧力センサの製造方法を説明する。
まず、シリコン層2の厚さが34μm、埋込酸化層25の厚さが1μm、ベースシリコン層26の厚さが350μmのSOI基板を用意し、その表面に熱酸化膜22を1μm形成し、その上面の酸化膜22をパターニングする(A)。シリコンのエッチング液を用いて、埋込酸化層25が露出するまでシリコン層2をエッチングする。次に、上面の酸化膜22をパターニングし(B),シリコン層2を17μmエッチングして溝23を形成する(C)。続いて、酸化膜22を除去した後、シリコン層2と厚さ7μmの容量電極11及び参照電極12を形成した第1絶縁体基板1との間に非蒸発型ゲッタ4を配置し、真空中で両者を陽極接合する(D)。
その後、EPW等のエッチング液を用いて、SOI基板のベースシリコン層26を全てエッチング除去する(E)。その後、基板下面の埋込酸化層25をパターニングし、シリコン層2を10μmエッチングすると厚さ7μmのダイヤフラムが形成される(F)。
次に、フッ酸などを用いて、埋込酸化層25と第1絶縁体層1の溝16底部をエッチング除去し(G)、サーボ電極32を形成した第2絶縁体基板3と陽極接合する(H)。ここで、サーボ電極32は、例えば、厚さ数100nmの金属膜を蒸着又はスパッタ法により成膜した後、パターニングして形成することができる。最後に、電極端子13〜15を形成してサーボ式静電容量型圧力センサを完成する(I)。
以上のようにして、本実施例により、サーボ電極及びダイヤフラムのいずれも突起のない平坦構造をとりながら、容量電極とダイヤフラム間距離、及びサーボ電極とダイヤフラム間距離のいずれも10μm又はそれ以下の小さい値とすることが可能となり、高感度のサーボ式静電容型圧力センサを実現できるとともに、小さなサーボ電圧で制御可能となるため、より一層ダイナミックレンジの大きな圧力センサを実現することが可能となる。また、サーボ電極に金属膜を用いることができることから、その製造工程が大幅に簡略化される。
以上述べてきたように、本発明は、ダイヤフラムをエッチングにより形成する際、前もってエッチストップ層として高濃度のボロン拡散層を形成することなく、ダイヤフラム厚及び電極間距離を高精度に制御することが可能となる。しかしながら、本発明はエッチストップ層を排除するものではなく、必要に応じてエッチストップ層を形成しても良いことは言うまでもない。
本発明の静電容量型圧力センサの一例を示す模式的断面図である。 本発明のサーボ式静電容量型圧力センサの一例を示す模式的断面図である。 図1に示した静電容量型圧力センサの製造方法を示す模式的断面図である。 図2に示したサーボ式静電容量型圧力センサの製造方法を示す模式的断面図である。 従来の静電容量型センサの一例を示す模式的断面図である。 図5に示した静電容量型圧力センサの製造方法を示す模式的断面図である。 従来のサーボ式静電容量型センサの一例を示す模式的断面図である。
符号の説明
1 第1絶縁体層(基板)、
2 シリコン層、
3 第2絶縁体層(基板)、
4 非蒸発型ゲッタ、
5 圧力基準室、
11 容量電極、
12 参照電極、
13 容量電極端子、
14 参照電極端子、
15 ダイヤフラムの電極端子、
16 電極端子用溝、
18 サーボ電極端子、
21 ダイヤフラム、
22 酸化膜、
23 圧力基準室用溝、
24,33 突起、
25 埋込酸化層、
26 ベースシリコン層、
27 高濃度ボロン拡散層、
31 通気口、
32 サーボ電極。

Claims (4)

  1. 容量電極を備えた第1絶縁体層と、該容量電極に対向する位置にダイヤフラムを備えたシリコン層と、該ダイヤフラムへ気体を導入する通気口を備えた第2絶縁体層と、が積層された静電容量型圧力センサの製造方法において、
    シリコン層、埋込酸化層及びベースシリコン層からなるSOI基板の該シリコン層に圧力基準室用の溝を形成する工程と、
    前記容量電極が形成された絶縁体基板と前記シリコン層とを、前記容量電極が前記溝内に収まるように接合して圧力基準室を形成する工程と、
    前記ベースシリコン層を全てエッチング除去する工程と、
    前記シリコン層をエッチングして所定の厚さの前記ダイヤフラムを形成する工程と、
    前記シリコン層と前記通気口が形成された絶縁体基板とを接合する工程と、
    を含むことを特徴とする静電容量型圧力センサの製造方法。
  2. 容量電極を備えた第1絶縁体層と、該容量電極に対向する位置にダイヤフラムを備えたシリコン層と、該ダイヤフラムへ気体を導入する通気口と前記ダイヤフラムに対向する位置にサーボ電極を備えた第2絶縁体層と、が積層されたサーボ式の静電容量型圧力センサの製造方法において、
    シリコン層、埋込酸化層及びベースシリコン層からなるSOI基板の該シリコン層に圧力基準室用の溝を形成する工程と、
    前記容量電極が形成された絶縁体基板と前記シリコン層とを、前記容量電極が前記溝内に収まるように接合して圧力基準室を形成する工程と、
    前記ベースシリコン層を全てエッチング除去する工程と、
    前記シリコン層をエッチングして所定の厚さの前記ダイヤフラムを形成する工程と、
    前記シリコン層と前記通気口及び前記サーボ電極が形成された絶縁体基板とを接合する工程と、を含むことを特徴とする静電容量型圧力センサの製造方法。
  3. 前記シリコン層に、前記ダイヤフラムを形成する際のエッチストップ層となるボロン拡散層は形成しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電容量型圧力センサの製造方法。
  4. 前記シリコン層の厚さは15〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電容量型圧力センサの製造方法。
JP2004083900A 2004-03-23 2004-03-23 静電容量型圧力センサ及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4549085B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004083900A JP4549085B2 (ja) 2004-03-23 2004-03-23 静電容量型圧力センサ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004083900A JP4549085B2 (ja) 2004-03-23 2004-03-23 静電容量型圧力センサ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005274175A JP2005274175A (ja) 2005-10-06
JP4549085B2 true JP4549085B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=35174026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004083900A Expired - Lifetime JP4549085B2 (ja) 2004-03-23 2004-03-23 静電容量型圧力センサ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4549085B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7393758B2 (en) * 2005-11-03 2008-07-01 Maxim Integrated Products, Inc. Wafer level packaging process
JP5001129B2 (ja) * 2007-12-17 2012-08-15 ホーチキ株式会社 熱センサ
US11051554B2 (en) * 2014-11-12 2021-07-06 Rai Strategic Holdings, Inc. MEMS-based sensor for an aerosol delivery device
CN115165158B (zh) * 2022-05-20 2023-12-22 安徽京芯传感科技有限公司 一种mems电容式压力传感器及其制备方法
CN114720048B (zh) * 2022-06-09 2022-09-02 季华实验室 一种电容薄膜真空计及neg薄膜制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06167351A (ja) * 1991-06-27 1994-06-14 Dresser Ind Inc 変化器の非直線性の制御法
JPH10160611A (ja) * 1996-11-27 1998-06-19 Nagano Keiki Co Ltd 静電容量型トランスデューサ
JPH11326092A (ja) * 1998-05-14 1999-11-26 Anelva Corp マイクロデバイスのフィルタ構造およびその製造方法
JP2001215160A (ja) * 2000-02-01 2001-08-10 Nagano Keiki Co Ltd 力学的物理量の変換器
JP2003172664A (ja) * 2001-12-07 2003-06-20 Fujikura Ltd 圧力センサおよびその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06167351A (ja) * 1991-06-27 1994-06-14 Dresser Ind Inc 変化器の非直線性の制御法
JPH10160611A (ja) * 1996-11-27 1998-06-19 Nagano Keiki Co Ltd 静電容量型トランスデューサ
JPH11326092A (ja) * 1998-05-14 1999-11-26 Anelva Corp マイクロデバイスのフィルタ構造およびその製造方法
JP2001215160A (ja) * 2000-02-01 2001-08-10 Nagano Keiki Co Ltd 力学的物理量の変換器
JP2003172664A (ja) * 2001-12-07 2003-06-20 Fujikura Ltd 圧力センサおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005274175A (ja) 2005-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3114570B2 (ja) 静電容量型圧力センサ
US8384170B2 (en) Pressure sensor
JP4159895B2 (ja) 静電容量型圧力センサ及びその製造方法
US8230746B2 (en) Combined type pressure gauge, and manufacturing method of combined type pressure gauge
JP2012242398A (ja) 環境的影響力を測定するためのデバイスおよび同デバイスを製作する方法
CN114577370B (zh) 一种高精度法兰盘型硅谐振压力传感器及其制造工艺
US8878316B2 (en) Cap side bonding structure for backside absolute pressure sensors
CN103983395A (zh) 一种微压力传感器及其制备与检测方法
JP4549085B2 (ja) 静電容量型圧力センサ及びその製造方法
TW201323845A (zh) 微機電系統壓力感測元件及其製作方法
CN111351607B (zh) 一种温压复合传感器的制作方法
JP4542397B2 (ja) 静電容量型圧力センサの製造方法
CN103964370A (zh) 一种电容式压力传感器的制备方法
JP2005195423A (ja) 圧力センサ
JP2005321257A (ja) 静電容量型圧力センサ
CN113758613A (zh) 基于soi的电阻中心放置的压阻式压力传感器
JP2006208135A (ja) 圧力センサ及びその製造方法
JP2015114108A (ja) 共振センサ
JP2001201417A (ja) ダイアフラム型真空圧力センサ
JP2007093234A (ja) 圧力センサ
CN116399506A (zh) 一种宽量程mems电容真空传感器及其制备方法
JP2007024633A (ja) 圧力センサ
CN105137119A (zh) 一种薄悬臂梁压阻式加速度计及其制造方法
JP2003004566A (ja) 静電容量型圧力センサ及びその製造方法
JPH10284737A (ja) 静電容量型半導体センサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070201

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090806

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100706

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4549085

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250