JP4548465B2 - インジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、所定の燃料供給源から燃料を受け入れエンジンに噴射供給するインジェクタに関する。
従来から、インジェクタは、例えば、ディーゼルエンジンのような直噴型のエンジンに搭載され、コモンレール等の燃料供給源から高圧の燃料を受け入れ、気筒内に直接噴射供給するために用いられている。このインジェクタは、弁ボディの先端に設けられた噴孔を開閉するニードルを備え、ニードルに対して噴孔を開放する方向(開弁方向)に圧力を及ぼす燃料が流出入するノズル室、および、ニードルに対して噴孔を閉鎖する方向(閉弁方向)に圧力を及ぼす燃料が流出入する背圧室を形成する。そして、インジェクタは背圧室から燃料を弁ボディの外部領域の低圧側に排出させ背圧室の圧力を減圧することで、ニードルをリフトさせ噴孔を開放して燃料を噴射させる。
近年、環境改善のためCO2排出量低減や、車両からの排出ガスの浄化が進められる中、インジェクタから噴射される燃料の噴霧をさらに微粒化して燃焼改善を図るため、インジェクタによる燃料の噴射圧力の高圧化が進められている。そして、単に、燃料供給源における燃料の供給圧力を高圧化するだけでなく、インジェクタに増圧機構を設けて、より積極的に高圧化を図る検討が進められている。
例えば、この増圧機構は、増圧媒体となる燃料が圧力を及ぼす増圧面と増圧される燃料に圧力を及ぼす被増圧面とを有する増圧ピストンを備えて、増圧面と被増圧面との面積比に応じて燃料を増圧するものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、従来例の増圧機構を備えたインジェクタを示したものであり、図5に示すように、切替弁105のオンによってサーボ弁106の背圧室145の燃料が流路Bを経由して外部領域の低圧側(例えば、燃料タンク)に排出されると、サーボ弁106の弁体160が開弁し、制御室の燃料が流路Aを経由して外部領域の低圧側に排出されるとともに、増圧機構104の差圧室134の燃料も燃料流路140を介して排出され、増圧ピストン125は下降して被増圧面127の燃料を増圧する。そして、増圧された燃料は、ノズル103のノズル室112に流入しニードル110に対し開弁方向に圧力を及ぼしてニードル110をリフトさせ、さらに、開放された噴孔109から噴射され噴霧化する。
しかし、インジェクタ100は、機構上、切替弁105から最短距離を経て低圧側に排出される流路Bと、差圧室134からサーボ弁106を経由して最短距離を形成して低圧側に排出される流路Aの2つの経路を形成する排出流路が個別に軸体170と軸体180とに構成されるため、軸方向に突出して体格が長く、大きくなる場合がある。
この2つの流路A、Bを、弁ボディ120の内部にまとめて1本化することはコンパクト化する上で好適であるが、差圧室134からサーボ弁106を経由して低圧側に排出される流路Aは高圧で多量の燃料流量が流れることから、排出する燃料の流通抵抗が増大し易く、差圧室134の高圧力が切替弁105の作動に悪影響を及ぼすことがある。このため、それぞれ個別に弁ボディ120の外部領域の低圧側に排出させることとなるが、個別に排出させる場合、それぞれの流路は個別の並列配置となって、流路構成が複雑となり、また、体格が大きくなってインジェクタ100の搭載性が低下するという問題があった。
特開2006−207384号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、インジェクタの外部領域の低圧側に個別に排出させる各流路の構成を簡素化し、インジェクタの搭載性を向上することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載のインジェクタによれば、先端に設けられて燃料を噴出する噴孔と、内部に摺動可能に配設され噴孔を開閉するニードルと、ニードルに対し開弁あるいは閉弁方向に圧力を及ぼすとともにニードルの開弁時に噴孔に燃料を供給するように燃料が流出入するノズル室と、が形成される弁ボディと、ニードルの反噴孔側に設けられ、ニードルに対し開弁あるいは閉弁方向に圧力を及ぼすように燃料が流出入する背圧室と、を有するインジェクタにおいて、弁ボディに接続される1本の軸体と、弁ボディの異なる内部領域を流通したのちに弁ボディの外部領域の低圧側に個別に燃料を排出させる一方の排出口に接続される一方の流路および他方の排出口に接続される他方の流路との2経路の流路とを有し、2経路の流路は、軸体の軸方向に沿って軸体の内部に配設されるとともに、一方の排出口および他方の排出口は、軸体の軸方向における取出し位置を異なえて配設されており、軸体は、弁ボディに接続される一端側軸体と、一端側軸体の軸心とはその軸心を略一致させて一端側軸体の他端部に連結して配設される他端側軸体とを備え、一端側軸体には、その中心部に配設される一端側中央流路、および、その周縁部に配設される一端側周縁流路を備え、他端側軸体には、一端側中央流路と流路接続されて、その中心部に配設される他端側中央流路を備えることを特徴としている。
これにより、2経路の流路が1本の軸体の内部に軸方向に沿って個別に配設でき、その軸方向の異なる取出し位置からそれぞれの排出口を配設して、弁ボディの外部領域の低圧側に個別に燃料を排出させることができるので、構成が簡素化できるとともにコンパクトとなり、弁ボディからの突出量を抑えて体格を小さくすることができる。また、排出方向の設定自由度が高まって接続するリターン流路の引き回し、またはスペースの確保が容易となって、搭載性が向上する。
さらに、2つの軸体を同軸に連結して1本の軸体とすることができるので、軸方向に整列した2重構造の流路が簡単に構成でき、中心部と周縁部を個別に使い分けができて、各流路が混ざることなく確実に分離でき、製作も容易でコンパクト化できる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のインジェクタによれば、一方の流路、および、他方の流路の軸体の軸方向における配設は、いずれか一方を軸体の中心部に配設し、他方を軸体の周縁部に配設することを特徴としている。
これにより、軸体の中心部と周縁部を2重構造の流路として個別に使い分けができ、各流路が混ざることなく確実に分離でき、製作も容易でコンパクト化できる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のインジェクタによれば、背圧室への燃料の流出入を切り替えて背圧室の圧力を変え、ニードルの開閉を制御するサーボ弁と、燃料圧の調整により動作を切り替えるサーボ弁であって、この燃料圧の調整を行う切替弁と、を備え、一方の流路は、サーボ弁を経由して低圧側に排出される流路であり、他方の流路は切替弁から低圧側に排出される流路であることを特徴としている。
これにより、切替弁もサーボ弁も燃料が低圧側に速やかに排出されるので背圧室の速やかな減圧が可能となり、制御の動作レスポンスが向上できる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のインジェクタによれば、一方の流路、および、他方の流路の軸体の軸方向における配設は、一方の流路を軸体の周縁部に配設し、他方の流路を軸体の中心部に配設することを特徴としている。
これにより、比較的高圧で多量の燃料を排出するサーボ弁を経由して流出させる流路を軸体の周縁部に配設できるので、大きな流通面積の確保が容易であり、排出する燃料の流通抵抗を増やすことなく、速やかな排出、つまり、速やかな減圧が可能となって制御の動作レスポンスが向上できる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のインジェクタによれば、一端側周縁流路は、環状形状の周縁溝部であることを特徴としている。
これにより、溝部の深さと幅の設定自由度が高まって、燃料の流通面積を確保することが容易となり、流通抵抗を増やすことなく多量の燃料を排出できる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のインジェクタによれば、一端側軸体と他端側軸体とを連結するとともに、その連結される各軸体の対面に挟まれて形成され、一端側軸体の環状形状の周縁溝部と流路接続される環状の内周溝部を備えることを特徴としている。
これにより、環状の溝部構造は製作が容易であり、また、溝部の深さと幅の設定自由度が高く、燃料の流通面積を確保し易く、流通抵抗を増やすことなく多量の燃料を排出できる。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のインジェクタによれば、2経路の流路は、軸体の軸方向とは直交する方向に屈曲させて設けた一方の排出口および他方の排出口を備えることを特徴としている。
これにより、構成が簡素化できるとともにコンパクトとなり、弁ボディからの突出量を抑えて体格を小さくすることができる。また、排出方向の設定自由度が高まって接続するリターン流路の引き回し、またはスペースの確保が容易となって、搭載性が向上する。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のインジェクタによれば、2経路の流路は、2経路の流路のうち少なくともいずれか一方が軸体の軸方向とは傾斜させて設けた一方の排出口および他方の排出口を備えることを特徴としている。
これにより、排出方向の設定自由度が高まって任意の方向への対応が可能となり、接続する燃料タンク等へのリターン流路の引き回し、またはスペースの確保が容易となって搭載性が向上する。
〔請求項の手段〕
請求項に記載のインジェクタによれば、2経路の流路は、2経路の流路のうち、他方の流路が軸体の軸方向に突出して設けられ、一方の流路が軸体の軸方向とは直交する方向に屈曲もしくは傾斜して設けられた一方の排出口および他方の排出口を備えることを特徴としている。
これにより、排出方向の設定自由度が高まって接続する燃料タンク等へのリターン流路の引き回し、またはスペースの確保が容易となって搭載性が向上するとともに、排出管が1個省略できジョイント部を一体化できるので簡素化と小型化が可能となる。
〔請求項10の手段〕
請求項10に記載のインジェクタによれば、燃料を背圧室の圧力よりも高圧に増圧してノズル室に供給する増圧機構を備え、増圧機構により増圧された燃料をノズル室に供給して噴射することを特徴としている。
これにより、増圧機構を備え、増圧された燃料をノズル室に供給する増圧型インジェクタの場合においても、請求項1と同様な作用効果が得られる。
本発明の最良の形態1のインジェクタは、先端に設けられて燃料を噴出する噴孔と、内部に摺動可能に配設され噴孔を開閉するニードルと、ニードルに対し開弁あるいは閉弁方向に圧力を及ぼすとともにニードルの開弁時に噴孔に燃料を供給するように燃料が流出入するノズル室と、が形成される弁ボディと、ニードルの反噴孔側に設けられ、ニードルに対し開弁あるいは閉弁方向に圧力を及ぼすように燃料が流出入する背圧室とを有する。
また、このインジェクタにおいて、弁ボディに接続される1本の軸体と、弁ボディの異なる内部領域を流通したのちに弁ボディの外部領域の低圧側に個別に燃料を排出させる一方の排出口に接続される一方の流路と、他方の排出口に接続される他方の流路との2経路の流路とを有し、2経路の流路は、軸体の軸方向に沿って軸体の内部に配設されるとともに、軸体の軸方向における取出し位置を異なえて設けた一方の排出口および他方の排出口を備えて、インジェクタの外部領域の低圧側に個別に排出させる各流路を構成したものであり、構造を簡素化し、インジェクタの搭載性を向上したものである。
最良の形態1を、図に示す実施例1とともに説明する。なお、以下の説明では、インジェクタのノズル側を一端側、切替弁側を他端側という。
〔実施例1の構成〕
実施例1のインジェクタ1の構成を、図1を用いて説明する。図1はインジェクタの構成を示し、(a)は平面図であり、(b)は軸断面図である。
インジェクタ1は、例えば、燃料を高圧化する燃料供給ポンプ(図示せず)と、燃料供給ポンプで高圧化された燃料を高圧状態で蓄圧するコモンレール2等とともに、エンジン(図示せず)に燃料を噴射供給する蓄圧式の燃料噴射装置を構成する。そして、インジェクタ1は、エンジンに搭載されエンジンの各気筒内に燃料を噴射する。
また、インジェクタ1は、コモンレール2から高圧の燃料を受け入れ、受け入れた高圧の燃料をさらに増圧して気筒内に噴射する増圧型である。この増圧型のインジェクタ1は、燃料を噴射するノズル3と、ノズル3に燃料を増圧して供給する増圧機構4と、所定の電子制御装置(ECU:図示せず)からの指令に応じて開閉する切替弁5と、切替弁5の開閉に応じて、増圧機構4を作動するための流路と、増圧機構4の作動を停止するための流路とを切り替えるサーボ弁6とを備える。
ノズル3は、噴孔9を開閉するニードル10を有し、ニードル10に対し噴孔9を開放する方向(開弁方向)に圧力を及ぼす燃料が流出入するノズル室12、噴孔9を閉鎖する方向(閉弁方向)に圧力を及ぼす燃料が流出入する背圧室11を形成する。また、ノズル3は、ニードル10を閉弁方向に付勢するスプリング13を、ノズル室12に収容する。つまり、ニードル10は、背圧室11の燃料の圧力(ノズル背圧とする)およびスプリング13により閉弁方向に付勢されるとともに、ノズル室12の燃料の圧力(ノズル室圧と呼ぶ)により開弁方向に付勢されている。
ここで、ノズル室12は、燃料流路15により後記する被増圧室16と連通する。被増圧室16は、増圧機構4において燃料が増圧される燃料室であり、増圧機構4は、燃料をノズル背圧よりも高圧に増圧してノズル室12に供給する。
また、背圧室11には、後記する差圧室34と連通する燃料流路19が接続し、燃料流路19には、背圧室11への燃料の流出入流量を規制する絞り21が設けられている。そして、差圧室34の燃料が燃料流路40を介して流出すると差圧室34は減圧され、増圧ピストン25が下降して被増圧室16を加圧して燃料を増圧するとともに、背圧室11は、燃料が燃料流路19を介して流出するので減圧され、ニードル10はノズル室12の増圧と相まってリフトし、ニードル10のリフトによって噴孔9が開弁して燃料が噴射される。
また、増圧機構4による燃料の増圧が停止されると、ニードル10は、スプリング13により閉弁方向に付勢されて下降し、噴孔9を閉鎖する。これにより、燃料の噴射が停止され、同時に、燃料流路19を通じて背圧室11に燃料が流入する。
増圧機構4は、パスカルの原理に基づき燃料を増圧するものであり、軸方向一端側に向かい大小2段に径が変化する増圧ピストン25を有する。そして、増圧機構4は、大径の増圧面26で燃料の圧力を受けるとともに、この圧力に基づく付勢力を、小径の被増圧面27を介して燃料に加えることで燃料を増圧する。
つまり、増圧ピストン25は、一端側の小径ピストン部28と、他端側の大径ピストン部29とからなり、大径ピストン部29の他端面が増圧面26をなすとともにスプリング36を受けるバネ座面30をなし、小径ピストン部28の一端面が被増圧面27をなす。そして、増圧ピストン25は、軸方向一端側に向かい大中小3段に径が変化するシリンダ31に収容され(以下、シリンダ31の一端側の小径部分を小径シリンダ部31aとし、他端側の大径部分を大径シリンダ部31bとし、中間の中径部分を中径シリンダ部31cとする)、中径シリンダ部31cの内周面に大径ピストン部29の外周面が摺接し、小径シリンダ部31aの内周面に小径ピストン部28の外周面が摺接する。また、大径シリンダ部31bには、大径シリンダ部31bの一端側と大径ピストン部29の他端側のバネ座面30との間に増圧ピストン25を他端側に付勢するスプリング36が収容されている。
そして、小径ピストン部28が、小径シリンダ部31aを他端側から封鎖して、増圧される燃料が流出入する被増圧室16を形成し、大径ピストン部29が、大径シリンダ部31bを一端側から封鎖して、増圧媒体となる燃料が流出入する増圧室17を形成する。
さらに、大径ピストン部29は、中径シリンダ部31cを他端側から封鎖して、増圧を操作するための燃料が流出入する差圧室34を形成する。そして、大径ピストン部29の一端面は、差圧室34の燃料の圧力を受ける増圧操作面35をなし、増圧操作面35の面積は、増圧面26の面積と被増圧面27の面積との差分に略一致する。
ここで、増圧室17は、燃料流路18によりコモンレール2と連通し、コモンレール2に蓄圧された燃料を増圧媒体として受け入れる。さらに、増圧室17は、燃料流路38により後記するサーボ弁6の燃料流路39に通じる。また、差圧室34は、燃料流路40によりサーボ弁6の燃料流路41に通じ、被増圧室16には、増圧室17から増圧ピストン25の内部に備えられた燃料流路42が接続する。なお、燃料流路42には、被増圧室16への燃料の流入のみを許容する逆止弁43が設けられている。
以上の構成により、増圧機構4は、差圧室34への燃料の流出入を通じて、燃料の増圧および増圧停止を行う。すなわち、差圧室34から燃料が流出すると、増圧室17に燃料が流入して増圧ピストン25が一端側に変位し、被増圧室16の燃料が増圧されてノズル室12に供給される。また、差圧室34に燃料が流入すると、増圧ピストン25が他端側に変位するとともに逆止弁43が開弁し、被増圧室16に燃料が流入して被増圧室16の燃料の増圧が停止され、増圧された燃料がノズル室12に供給されなくなる。
サーボ弁6は、上記した差圧室34への燃料の流出入、つまり、燃料流路40における燃料の流れ方向を切り替えるための制御弁であり、弁ボディ20に設けられたシリンダ49に摺動自在に収容される弁体60よりなる。弁体60はシリンダ49内を摺動するピストン部50と燃料の流出入の流路を切り替える対をなす2つの弁部61、62とを備えている。また、シリンダ49には側壁および周壁に3つの燃料流路39、41、52を備えてそれぞれの間の連通を遮断することができる対をなす2つの弁座部63、64を備え、一対の弁部61、62のそれぞれと一対の弁座部63、64のそれぞれとの組合せにより、切替弁構造を形成している。
また、弁体60の一端側に、3つの燃料流路39、41、52を介して燃料が流出入する溜まり部53が形成され、燃料流路39は、燃料流路41より一端側で溜まり部53に開口し、燃料流路41は、燃料流路52より一端側で溜まり部53に開口する。そして、燃料流路39は、燃料流路38により増圧室17と連通し、燃料流路18を介してコモンレール2に通じ、燃料流路41は、燃料流路40により差圧室34に通じ、燃料流路52は、外部領域の低圧側(例えば、燃料タンク)に戻るリターン流路8に後記する軸体80を介して通じている。
また、サーボ弁6の他端側に、弁体60を一端側に付勢する燃料が流出入する背圧室45が形成される。背圧室45は、増圧室17と連通した燃料流路51が接続し、燃料流路51と増圧室17と燃料流路18を通じてコモンレール2から燃料が流入する。なお、燃料流路51には、背圧室45への燃料の流入流量を規制する入口絞り48が設けられている。また、背圧室45は燃料流路46を介して切替弁5と接続される。
そして、切替弁5の通電により開閉が切り替わり背圧室45が後記する軸体70を介してリターン流路7と連通すると、弁体60が他端側に変位して弁座部63に弁部61が着座し、弁座部64から弁部62が離座すると、燃料流路41と燃料流路52とが連通し、差圧室34から燃料が軸体80を介してリターン流路8に流出する。この結果、増圧ピストン25の一端側への変位が促され、被増圧室16の燃料が増圧されてノズル3に供給される。
また、弁体60が一端側に変位して弁座部64に弁部62が着座し、弁座部63から弁部61が離座すると、燃料流路39と燃料流路41とが連通し、コモンレール2から差圧室34に燃料が流入する。この結果、増圧ピストン25の他端側への変位が促され、被増圧室16の燃料の増圧が停止されてノズル3に増圧された燃料が供給されなくなる。
切替弁5は、サーボ弁6の背圧室45から燃料の流出をオンオフする電磁弁であり、ECUからの指令に応じて開閉する。切替弁5は、サーボ弁6の背圧室45と連通する燃料流路46とリターン流路7との間に接続され、切り替えられて流出する燃料が燃料流路54、および後記する軸体70を介してリターン流路7に排出する。なお、燃料流路46には、背圧室45と切替弁5との間に背圧室45からの燃料の流出流量を規制する出口絞り47が設けられている。なお、出口絞り47と入口絞り48の絞り度合に差を設け、背圧室45の減圧が生じた後、背圧室45の圧力復帰が順次行われるようにするのが一般的である。
ここで、本発明の、切替弁5を経由して燃料流路54を通過し、リターン流路7に燃料を排出する流路B、およびサーボ弁6を経由して燃料流路52を通過し、リターン流路8に燃料を排出する流路Aを1本の軸体に個別に形成する構成を、図2を参照して説明する。図2(a)は1本の軸体に形成した2経路の流路の構成を示す軸断面図であり、(b)、(c)はそれぞれX−X断面図およびY−Y断面図である。
図2(a)に示すように、1本の軸体は、一端側軸体80と、この一端側軸体80の軸心と略一致させて一端側軸体80の他端部に連結される他端側軸体70とから構成され、一端側軸体80(以下、軸体80と略称する)はインジェクタ1の一端側の弁ボディ20に直接に接続して固定される円柱状部材(図中下方)であり、他端側軸体70(以下、軸体70と略称する)はインジェクタ1の他端側で軸体80の他端部に連結される円柱状部材(図中上方)である。
軸体70および軸体80は、それぞれ軸方向の一端側に小径部71、81が形成され、他端側に大径部72、82が形成される段差構造の円柱体である。軸体70は、その略中心位置に他端側中央流路73を備え、この他端側中央流路73と直交する方向に屈曲させて水平流路74が配されて、小径部71の周縁と連通するようになっている。また、軸体80には、その略中心位置に一端側中央流路83を備え、一端側中央流路83は軸方向に貫通して他端側中央流路73と流路接続している。さらに、軸体80の小径部81の周縁には周縁溝部84が所定の深さと幅を確保して形成されている。
そして、軸体80の他端側には、軸体70の小径部71を軸方向に圧入嵌合して連結するための嵌合穴75が形成されている。また、軸体80の小径部81を軸方向に圧入嵌合して連結するための嵌合軸穴85が弁ボディ20の軸方向に形成され、さらに、嵌合軸穴85の弁ボディ開放端部には、嵌合軸穴85の内径より径大の内径を有する環状溝部87が形成されている。そして、環状溝部87は燃料流路52と連通している。
一方、排出管76は所定の厚みを有する円環状の構成部材であり、その内径は軸体70および軸体80の小径部71、81の外径と、その外径は大径部72、82の外径と略同等に形成され、内径部には所定の深さと幅を有する円環状の内周溝部77が形成されている。また、外径部の任意の1箇所に、円環構造の軸方向と直行する向きにジョイント部79が突出して形成され、ジョイント部79の中心内部には排出流路78が形成され、排出流路78の一端は内周溝部77と連通し、排出流路78の他端は排出口89を形成してリターン流路7およびリターン流路8と接続可能となっている。
そして、1本の軸体となすこの両軸体70、80の組付けは、まず、軸体80の小径部81に排出管76を装着したのち軸体80を弁ボディ20の嵌合軸穴85に圧入して接続する。すると、排出管76は所定の厚みを有しているので、完全に密着するまで圧入することにより、弁ボディ20の嵌合軸穴85との間に所定の深さの溜まり部86が形成できる。この溜まり部86は一端側中央流路83と中心位置合わせをすることなく常に燃料流路54と連通させることができる。
また、軸体80の嵌合軸穴85への圧入により、軸体80の周縁溝部84の軸方向の一端側は弁ボディ20の環状溝部87とラップし、他端側は排出管76の内周溝部77とラップして、環状溝部87と内周溝部77とが互いに周縁溝部84を介して連通する一端側周縁流路90を形成する。つまり、軸体80の周縁部に軸方向に沿った流路が形成される。この周縁部に軸方向に形成される一端側周縁流路90は中心部の軸方向に備えた一端側中央流路83とあたかも2重構造の流路を構成して、互いの流路は混ざることなく個別の軸方向に沿った流路を形成する。そして、一端側周縁流路90は装着した排出管76の軸方向と直交する方向に突出して形成させたジョイント部79の排出流路78によって、軸方向と直交する方向に屈曲されて排出口89と連通する流路A(2経路のうち一方の流路)を構成する。
なお、本実施例では図中右方に排出させるためにジョイント部79を右方に向けたが、これに限ることなく、円環構造の排出管76を方向自在に組付けることによって、任意の方向に排出方向を設定することができる(図2(c)の2点鎖線表示参照)。
次に、軸体70の小径部71に排出管76を装着したのち軸体70の小径部71を軸体80の大径部82の嵌合穴75に圧入して固定する。すると、排出管76は所定の厚みを有しているので、完全に密着するまで圧入することにより、軸体80の嵌合穴75との間に所定の深さの溜まり部88を形成できる。この溜まり部88は他端側中央流路73と中心位置合わせすることなく常に連通でき、また、軸体80の一端側中央流路83とも中心位置合わせすることなく常に連通するので弁ボディ20の溜まり部86から溜まり部88を介した流路が形成される。この中心部の軸方向に沿った他端側中央流路73は、水平流路74およびジョイント部79の排出流路78によって、軸方向とは直交する方向に屈曲されて排出口89と連通する流路B(2経路のうち他方の流路)を構成する。
なお、軸体70においても本実施例では図中右方に排出させるためにジョイント部79を右方に向けたが、これに限ることなく、任意の方向に排出方向を設定することが可能である(図2(b)の2点鎖線表示参照)。つまり、ジョイント部79の排出流路78は軸体70の水平流路74とは内周溝部77を介して連通するので、水平流路74と中心位置合わせをすることなく常に連通が可能であって、ジョイント部79の配設方向に制限が加わることはなく、任意の方向に配設できるものである。
なお、排出管76の内径部に設けられる内周溝部77は必ずしも幅方向に両側壁を有する溝形状に限ることなく、片側壁のみで他側壁のない溝形状であっても、さらに排出管76の軸方向の中心を一致させて装着可能な構造であれば、所定の深さを形成する径差を有する空間部であってもよい。つまり、周縁部に環状の溝部もしくは空間部を形成してこれを流路として利用する本構造は、溝加工という簡単な製作方法で、大きな流通面積を確保でき、さらに流路の排出方向の設定自由度が高いという優れた特徴をもっている。また、上記した圧入嵌合して連結する以外の方法として、ねじ締結等の他の結合方法を採用してもよいことは言うまでもない。
以上、2つの軸体70、80の中心部と周縁部に軸方向に沿う2つの流路A、Bを形成し、軸方向の異なる位置に排出管76を介して組付けて1本の軸体となすことにより、軸方向とは直行する方向に屈曲して、排出口89より外部領域の低圧側に個別に燃料を排出させる2経路の流路A、Bが構成される。そして、周縁部に形成される流路Aにはサーボ弁6を経由するリターン燃料が、また、中心部に形成される流路Bには切替弁5を経由するリターン燃料がそれぞれ排出される。
〔実施例1の作動〕
実施例1のインジェクタ1の作動を図1に従って説明する。まず、サーボ弁6において、燃料流路39と燃料流路41との間が開放され、燃料流路41と燃料流路52との間が閉鎖されている初期時(非通電時)の状態は、コモンレール2と差圧室34とが連通し、増圧機構4は作動しておらず燃料の増圧は行われていない。
切替弁5がオンして開弁するとサーボ弁6の背圧室45の燃料が燃料流路54を経由して溜まり部86に流出し、連結した軸体80と軸体70の中心部に形成された流路Bを経由して外部領域の低圧側のリターン流路7に排出する。すると、背圧室45の圧力が減圧する。これにより、サーボ弁6が起動し、弁体60が他端側に変位を開始し、弁部61が弁座部63に着座して燃料流路39と燃料流路41との間が閉鎖されるとともに、弁部62と弁座部64が離座して燃料流路41と燃料流路52との間が開放されて差圧室34の燃料が燃料流路40を経由してサーボ弁6の燃料流路52より環状溝部87に流出し、周縁溝部84および内周溝部77を介した流路Aを経由して外部領域の低圧側のリターン流路8に排出する。すると、差圧室34の圧力が低下し、略同時に絞り21を介して燃料流路19に連通する背圧室11の背圧も減圧する。これにより、増圧ピストン25が一端側に変位し、被増圧室16に燃料が増圧されてノズル室12に供給される。
ノズル室12に増圧された燃料が供給されると、増圧したノズル室圧による付勢力が減圧したノズル背圧による付勢力とスプリング13による付勢力との合力よりも強くなり、ニードル10が開弁方向に変位して噴孔9が開放される。これにより、増圧した噴射圧力により燃料が噴孔9から噴射され噴霧化する。
また、切替弁5がオフして閉弁すると、サーボ弁6の背圧室45の燃料の排出による減圧は停止し、代わりに背圧室45へ、燃料流路56から入口絞り48を介して燃料の供給源であるコモンレール2からの高圧燃料が燃料流路51を経由して流入するとともに、略同時に燃料流路52が閉弁するので、増圧機構4の差圧室34は燃料流路40を経由して高圧に復帰し、同時に被増圧室16は増圧ピストン25の内部の燃料流路42を経由して高圧に復帰するため、増圧機構4による燃料の増圧が停止される。すると、増圧された燃料がノズル室12に流入しなくなる。これにより、ノズル室圧による付勢力が、ノズル背圧による付勢力とスプリング13による付勢力との合力よりも弱くなるので、ニードル10が閉弁方向に変位し、噴孔9が迅速に閉鎖され燃料の噴射が速やかに終了する。
〔実施例1の効果〕
実施例1のインジェクタ1によれば、弁ボディ20に接続される軸体80と、この軸体80の軸心と略一致させて軸体80の他端部に軸体70を連結して1本の軸体とし、軸体80には、その中心部に配設される一端側中央流路83、および、その周縁部に配設される一端側周縁流路90を備え、軸体70には、軸体80に配設される一端側中央流路83と流路接続されて、その中心部に配設される他端側中央流路73を備え、両軸体70、80の軸方向の異なる位置に、排出のための排出管76をそれぞれ装着し、流路を軸方向とは直交する方向に屈曲させて外部領域の低圧側に連通する2つの排出口89を経由して排出する2経路の流路Aおよび流路Bを構成している。
これにより、2つの軸体70、80を同軸に連結して1本の軸体としたので、軸方向に整列した2重構造の流路が簡単に構成でき、中心部と周縁部を個別に使い分けができて、各流路A、Bが混ざることなく確実に分離でき、製作も容易で簡素化、コンパクト化でき、弁ボディ20からの突出量を抑えて体格を小さくすることができる。さらに、排出口89を軸体の軸方向とは直交する任意方向に向けることが可能となるので、排出方向の設定自由度が高まって接続するリターン流路の引き回し、またはスペースの確保が容易となって、搭載性が向上する。
また、2経路の流路A、Bのうち、周縁部に配設される一端側周縁流路90を経由する一方の流路Aはサーボ弁6を経由する燃料が排出する流路となし、中心部に配設される他端側中央流路73を経由する他方の流路Bは切替弁5を経由する燃料が排出する流路とすることにより、比較的高圧で多量の燃料を排出するサーボ弁6を経由して流出させる流路Aを軸体80の周縁部に配設できるので、大きな流通面積の確保が容易であり、排出する燃料の流通抵抗を増やすことなく、速やかな排出、つまり、速やかな減圧が可能となって制御の動作レスポンスが向上できる。
〔変形例1〕
実施例1でのインジェクタ1では、弁ボディ20に接続される軸体80と、この軸体80の軸心と略一致させて軸体80の他端部に軸体70を連結して1本の軸体とし、軸体80には、その中心部に配設される一端側中央流路83、および、その周縁部に配設される一端側周縁流路90を備え、軸体70には、軸体80に配設される一端側中央流路83と流路接続されて、その中心部に配設される他端側中央流路73を備え、両軸体70、80の軸方向の異なる位置に、排出のための排出管76をそれぞれ装着し、流路を軸方向とは直交する方向に屈曲させて外部領域の低圧側に連通する個別の排出口89を経由して排出する2経路の流路A、Bを構成している。
本変形例では、両軸体70、80の軸方向とは直交する方向に個別の排出口89を備えることのできる排出管76に限ることなく、少なくとも軸体70、80のいずれか一方の排出管76に形成されたジョイント部79の突出方向が軸体70、80の軸方向とは直交する方向でなく、軸方向とは傾斜させて配設し、それぞれ異なった任意の方向に排出口89を備えた2経路の流路A、Bを構成するものである。
図3は、本変形例での1本の軸体に形成した2経路の流路A、Bの構成を示す軸断面図である。図3に示すように、本変形例では、軸体70に装着する排出管76に形成されたジョイント部79が軸方向とは傾斜させて配設されている。従って、軸体70、80の中心部に形成される流路Bは、ジョイント部79の他端部となる排出口89が軸方向とは傾いてやや上方に向くため、流路としてやや上方に流れることとなる。
本変形例が実施例1と異なるのはこのことのみで他に異なるところはなく、従って、実施例1と同様な作用を呈する。なお、流路Bの排出方向は、このジョイント部79の傾斜角度を変えることによって、さらに上方もしくは下方へ設定することが可能である。また、傾斜したジョイント部79を配設するのは軸体80に装着した排出管76であってもよく、また、両軸体70、80ともに傾斜したジョイント部79を配設してもよい。
これにより、排出方向の設定自由度が高まって任意の方向への対応が可能となり、接続する燃料タンク等へのリターン流路の引き回し、またはスペースの確保が容易となって搭載性が向上する。
〔変形例2〕
本変形例は、さらに他端側のジョイント部79を軸体70の軸方向に一致させた構造のものであり、1つの排出管76を省略して軸体70の略中心軸に沿って外部に向って突出する他端側のジョイント部79を一体化して簡素化を図ったものである。
図4は、本変形例での1本の軸体に形成した2経路の流路の構成を示す軸断面図である。図4に示すように、本変形例では、軸体70の大径部72の他端部に、軸体70の略中心軸に沿って突出するジョイント部79が形成される。そして、軸体70の略中心位置の他端側中央流路73は、実施例1のように直交する方向に屈曲するのでなく、中心軸方向にそのまま延伸してジョイント部79の内部まで連なり、排出流路78を形成するとともにジョイント部79の他端側に開口する排出口89を形成している。
本変形例が実施例1と異なるのはこのことのみで、他に異なるところはなく、実施例1と同様な作用を呈する。つまり、2つの軸体70、80の中心部と周縁部に軸方向に沿う2つの流路A、Bを形成し、軸方向の異なる位置に排出管76を介して組付け、1本の軸体となすことにより、軸方向とは直行する方向に屈曲した流路Aと、軸方向に直進する流路Bとを形成し、排出口89より外部領域の低圧側に個別に燃料を排出させる排出方向の異なる2経路の流路A、Bを構成している。なお、本変形例では軸体80に装着した排出管76のジョイント部79は、軸方向と直交する方向に配設されているが、これに限ることなく、軸方向とは傾斜させて配設されていてもよい。
これにより、排出方向の設定自由度が高まって接続する燃料タンク等へのリターン流路の引き回し、またはスペースの確保が容易となって搭載性が向上するとともに、排出管76が1個省略できジョイント部79を一体化できるので簡素化と小型化が可能となる。
〔他の変形例〕
実施例1のインジェクタ1では、燃料を背圧室11の圧力よりも高圧に増圧してノズル室12に供給する増圧機構4と、また、背圧室11は、燃料を高圧状態で蓄圧するコモンレール2と連通させる場合の例について本発明の説明をしたが、これに限ることなく、増圧機構4を介在させない通常のインジェクタにおいても、また、背圧室11とコモンレール2とが連通しない構成のインジェクタにおいても、いずれの場合においても、本発明は採用でき、同様な効果を得ることができる。
インジェクタの構成を示し、(a)は平面図であり、(b)は軸断面図である(実施例1)。 (a)は1本の軸体に形成した2経路の流路の構成を示す軸断面図であり、(b)はX−X断面図であり、(c)はY−Y断面図である(実施例1)。 1本の軸体に形成した2経路の流路の構成を示す軸断面図である(変形例1)。 1本の軸体に形成した2経路の流路の構成を示す軸断面図である(変形例2)。 インジェクタの構成を示し、(a)は平面図であり、(b)は軸断面図である(従来例)。
符号の説明
1 インジェクタ
4 増圧機構
5 切替弁
6 サーボ弁
9 噴孔
10 ニードル
11 背圧室
12 ノズル室
20 弁ボディ
70 軸体(他端側軸体)
73 他端側中央流路
77 内周溝部
80 軸体(一端側軸体)
83 一端側中央流路
84 周縁溝部
89 排出口
90 一端側周縁流路
A 流路(一方の流路)
B 流路(他方の流路)

Claims (10)

  1. 先端に設けられて燃料を噴出する噴孔と、内部に摺動可能に配設され前記噴孔を開閉するニードルと、前記ニードルに対し開弁あるいは閉弁方向に圧力を及ぼすとともに前記ニードルの開弁時に前記噴孔に燃料を供給するように燃料が流出入するノズル室と、が形成される弁ボディと、
    前記ニードルの反噴孔側に設けられ、前記ニードルに対し開弁あるいは閉弁方向に圧力を及ぼすように燃料が流出入する背圧室と、を有するインジェクタにおいて、
    前記弁ボディに接続される1本の軸体と、
    前記弁ボディの異なる内部領域を流通したのちに前記弁ボディの外部領域の低圧側に個別に燃料を排出させる一方の排出口に接続される一方の流路および他方の排出口に接続される他方の流路との2経路の流路と、を有し、
    前記2経路の流路は、前記軸体の軸方向に沿って前記軸体の内部に配設されるとともに、前記一方の排出口および前記他方の排出口は、前記軸体の軸方向における取出し位置を異なえて配設されており、
    前記軸体は、前記弁ボディに接続される一端側軸体と、該一端側軸体の軸心とはその軸心を略一致させて前記一端側軸体の他端部に連結して配設される他端側軸体とを備え、
    前記一端側軸体には、その中心部に配設される一端側中央流路、および、その周縁部に配設される一端側周縁流路を備え、
    前記他端側軸体には、前記一端側中央流路と流路接続されて、その中心部に配設される他端側中央流路を備えることを特徴とするインジェクタ。
  2. 請求項1に記載のインジェクタにおいて、
    前記一方の流路、および、前記他方の流路の前記軸体の軸方向における配設は、いずれか一方を前記軸体の中心部に配設し、他方を前記軸体の周縁部に配設することを特徴とするインジェクタ。
  3. 請求項1に記載のインジェクタにおいて、
    前記背圧室への燃料の流出入を切り替えて前記背圧室の圧力を変え、前記ニードルの開閉を制御するサーボ弁と、
    燃料圧の調整により動作を切り替える前記サーボ弁であって、この燃料圧の調整を行う切替弁と、を備え、
    前記一方の流路は、前記サーボ弁を経由して低圧側に排出される流路であり、前記他方の流路は前記切替弁から低圧側に排出される流路であることを特徴とするインジェクタ。
  4. 請求項3に記載のインジェクタにおいて、
    前記一方の流路、および、前記他方の流路の前記軸体の軸方向における配設は、前記一方の流路を前記軸体の周縁部に配設し、前記他方の流路を前記軸体の中心部に配設することを特徴とするインジェクタ。
  5. 請求項1に記載のインジェクタにおいて、
    前記一端側周縁流路は、環状形状の周縁溝部であることを特徴とするインジェクタ。
  6. 請求項1または5に記載のインジェクタにおいて、
    前記一端側軸体と前記他端側軸体とを連結するとともに、その連結される各軸体の対向面に挟まれて形成され、前記一端側軸体の環状形状の周縁溝部と流路接続される環状の内周溝部を備えることを特徴とするインジェクタ。
  7. 請求項に記載のインジェクタにおいて、
    前記2経路の流路は、前記軸体の軸方向とは直交する方向に屈曲させて設けた前記一方の排出口および前記他方の排出口を備えることを特徴とするインジェクタ。
  8. 請求項1に記載のインジェクタにおいて、
    前記2経路の流路は、前記2経路の流路のうち少なくともいずれか一方が前記軸体の軸方向とは傾斜させて設けた前記一方の排出口および前記他方の排出口を備えることを特徴とするインジェクタ。
  9. 請求項1に記載のインジェクタにおいて、
    前記2経路の流路は、前記2経路の流路のうち、前記他方の流路が前記軸体の軸方向に突出して設けられ、前記一方の流路が前記軸体の軸方向とは直交する方向に屈曲もしくは傾斜して設けられた前記一方の排出口および前記他方の排出口を備えることを特徴とするインジェクタ。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載のインジェクタにおいて、
    燃料を前記背圧室の圧力よりも高圧に増圧して前記ノズル室に供給する増圧機構を備え、前記増圧機構により増圧された燃料を前記ノズル室に供給して噴射することを特徴とするインジェクタ。
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