JP4547949B2 - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

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本発明は、壁掛けテレビや大型モニター等に用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPまたはパネルと略記する)は、大画面、薄型、軽量であることを特徴とする視認性に優れた表示デバイスである。
PDPとして代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、走査電極と維持電極とからなる表示電極が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁がそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には放電ガスが封入されている。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線でRGB各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。ここで、各サブフィールドは初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。
初期化期間では、すべての放電セルで一斉に初期化放電を行い、それ以前の個々の放電セルに対する壁電荷の履歴を消すとともに、つづく書込み動作のために必要な壁電荷を形成する。加えて、放電遅れを小さくし書込み放電を安定して発生させるためのプライミング(放電のための起爆剤=励起粒子)を発生させるというはたらきをもつ。書込み期間では、走査電極に順次走査パルスを印加するとともに、データ電極には表示すべき画像信号に対応した書込みパルスを印加し、走査電極とデータ電極との間で選択的に書込み放電をおこし、選択的な壁電荷形成を行う。つづく維持期間では、走査電極と維持電極との間に所定の回数の維持パルスを印加し、書込み放電による壁電荷形成を行った放電セルを選択的に放電させ発光させる。
このように、画像を正しく表示するためには書込み期間における選択的な書込み放電を確実に行うことが重要であるが、回路構成上の制約から書込みパルスに高い電圧が使えないこと、データ電極上に形成された蛍光体層が放電をおこし難くしていること等、書込み放電に関しては放電遅れを大きくする要因が多い。したがって、書込み放電を安定して発生させるためのプライミングが非常に重要となる。
しかしながら、放電によって生じるプライミングは時間の経過とともに急速に減少する。そのため、上述したパネルの駆動方法において、初期化放電から長い時間が経過した書込み放電に対しては初期化放電で生じたプライミングが不足して放電遅れが大きくなり、書込み動作が不安定になって画像表示品質が低下するといった問題があった。あるいは、書込み動作を安定して行うために書込み時間を長く設定し、その結果、書込み期間に費やす時間が大きくなりすぎるといった問題があった。
これらの問題を解決するために、パネルの前面板に設けたプライミング放電セルを用いてプライミングを発生させ、放電遅れを小さくするパネルとその駆動方法が提案されている(たとえば特許文献1)。
特開2002−150949号公報
近年、消費電力削減や輝度向上の要求にこたえるために、パネルの構造やパネル材料等に対する検討が活発になされている。たとえば、パネルに封入されている放電ガスのキセノン分圧を増加させることによりパネルの発光効率が向上することが一般に知られている。しかしながら上述のパネルおよびその駆動方法においては、キセノン分圧を増加させると放電、特に初期化放電が不安定になり、つづく書込み期間に書込み不良を生じるおそれがある等、書込み動作の駆動電圧マージンが狭くなるという課題があった。
本発明は、これらの課題に鑑みなされたものであり、初期化放電を安定化させることによって、良好な品質で画像表示させることができるパネルの駆動方法を提供することを目的とする。
本発明のプラズマディスプレイパネルの駆動方法は、第1の基板と、第1の基板上にあって平行に配置した走査電極および維持電極からなる複数の表示電極対と、放電空間を挟んで第1の基板に対向配置された第2の基板と、第2の基板上にあって表示電極対と交差する方向に配置した複数のデータ電極と、第2の基板上にあって表示電極対と平行に配置した複数のプライミング電極と、第1の基板と第2の基板の間にあって主放電を発生させる主放電セルおよびプライミング放電を発生させるプライミング放電セルを区画するように設けた隔壁とを備えたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、1フィールドを初期化期間、書込み期間、維持期間を有する複数のサブフィールドで構成し、サブフィールドのうち画像表示にかかわるすべての放電セルを初期化放電させる初期化期間を有するサブフィールドに先立つサブフィールドの維持期間においてプライミング電極が陰極となる放電を抑制するための電圧をプライミング電極に印加することを特徴とする。この方法によって、初期化放電を安定化させることができ、良好な品質で画像表示させることができるプラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供することが可能となる。
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの駆動方法は、サブフィールドのうち画像表示にかかわるすべての放電セルを初期化放電させる初期化期間を有するサブフィールドの初期化期間において、走査電極に上り傾斜波形電圧を印加するとともにプライミング電極に下り傾斜波形電圧を印加してもよい。この方法によってプライミングを強めることができるので、より安定した初期化放電を行うことができ、良好な品質で画像表示させることができるプラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供することが可能となる。
本発明によれば、初期化放電を安定化させることによって、良好な品質で画像表示させることができるプラズマディスプレイパネルの駆動方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態におけるパネルについて、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態におけるパネルの構造を示す分解斜視図であり、図2は同パネルの断面図である。第1の基板であるガラス製の前面基板21と第2の基板である背面基板31とが放電空間を挟んで対向配置され、放電空間には放電によって紫外線を放射するネオンとキセノンとの混合ガスが封入されている。
前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対が互いに平行に複数対形成されている。このとき、走査電極22、維持電極23は、維持電極23−走査電極22−走査電極22−維持電極23−・・・となるように2本ずつ交互に配列されている。走査電極22と維持電極23はそれぞれ透明電極22a、23aと、透明電極22a、23a上に形成された金属母線22b、23bとから構成されている。走査電極22−走査電極22間、および維持電極23−維持電極23間には黒色材料からなる光吸収層28が設けられている。走査電極22の金属母線22bの突出部分22b’は光吸収層28上にまで突出して形成されている。そして、これらの走査電極22、維持電極23および光吸収層28とを覆うように誘電体層24および保護層25が形成されている。
背面基板31上には、走査電極22および維持電極23と交差する方向にデータ電極32が互いに平行に複数形成され、そしてデータ電極32を覆うように誘電体層33aが形成されている。誘電体層33aの上には、走査電極22と平行にプライミング電極36が複数形成されている。誘電体層33aはデータ電極32とプライミング電極36との間を絶縁している。そして、プライミング電極36を覆うように誘電体層33bが形成され、さらにその上に主放電セル40を区画するための隔壁34が形成されている。
隔壁34は、データ電極32と平行な方向に延びる縦壁部34aと、主放電セル40を形成しかつ主放電セル40の間に隙間部41を形成する横壁部34bとで構成されている。その結果、隔壁34は一対の走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対に沿って主放電セル40を複数連結した主放電セル行を形成し、隣接した主放電セル行の間に隙間部41を生じる。隙間部41のうち、2本の走査電極22が隣り合う側に位置する隙間部41にプライミング電極36が形成されており、この隙間部41はプライミング放電セル41aとしてはたらく。すなわち隙間部41は1つおきにプライミング電極36を有するプライミング放電セル41aとなっている。なお、隙間部41bは2本の維持電極が隣り合う側に位置する隙間部である。
そして、隔壁34により区画された主放電セル40に対応する誘電体層33bの表面と隔壁34の側面とに蛍光体層35が設けられている。さらに、プライミング放電セル41aに対応する誘電体層33bの表面と隔壁34の側面とに酸化マグネシウム(MgO)粉黛を用いた電子放出層39が設けられている。電子放出層39の材料としては2次電子放出係数の大きい材料であればよく、他の金属酸化物、たとえば、Y、La、CeO、Er、Lu、あるいは(La,M1)M2O(ただし、M1はBaまたはSr、M2はCo、Ni、Fe、Mnのいずれか)であらわされるペロブスカイト型構造をもつもの、さらには、(La,M1)M3O(ただし、M1はBaまたはSr、M3はCuまたはNi)であらわされるKNiF型構造をもつもの等であってもよい。
なお、上述の説明ではプライミング電極36を覆うように誘電体層33bが形成されているが、この誘電体層33bは形成しなくてもよい。
図3は本発明の実施の形態におけるパネルの電極配列図である。列方向にm列のデータ電極D〜D(図1のデータ電極32)が配列され、行方向にn行の走査電極SC〜SC(図1の走査電極22)とn行の維持電極SU〜SU(図1の維持電極23)とが維持電極SU−走査電極SC−走査電極SC−維持電極SU−・・・となるように2本ずつ交互に配列されている。そして、本発明の実施の形態においては奇数行目の走査電極SC、SC、・・・の突出部分(図1の突出部分22b’)との間でプライミング放電を行うようにn/2本のプライミング電極PR、PR、・・・(図1のプライミング電極36)が配列されている。
そして、一対の走査電極SC、維持電極SU(i=1〜n)と1つのデータ電極D(j=1〜m)とを含む主放電セルCi,j(図1の主放電セル40)が放電空間内にm×n個形成される。また1〜n行のうちの奇数行に走査電極SCの突出部分とプライミング電極PRとを含むプライミング放電セルPS(図1のプライミング放電セル41a)が形成される。
次に、パネルを駆動するための駆動波形とそのタイミングについて説明する。
図4は、本発明の実施の形態におけるパネルの駆動波形図である。なお本発明の実施の形態においては、1フィールド期間が初期化期間、書込み期間、維持期間を有する8個のサブフィールドから構成され、最初のサブフィールドの初期化期間は画像表示にかかわるすべての主放電セルで初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行い、2番目以降のサブフィールドはその直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を行った主放電セルで選択的に初期化放電を発生させる選択初期化動作を行うものとして説明する。全セル初期化期間を便宜上2つに分けて前半部、後半部と呼ぶことにする。
最初のサブフィールドの初期化期間前半部では、データ電極D〜D、維持電極SU〜SUをそれぞれ0(V)に保持し、走査電極SC〜SCには電圧Vi1から、維持電極SU〜SUおよびデータ電極D〜Dに対して放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。また、プライミング電極PR〜PRn−1には電圧Vyから電圧Vzに向かって穏やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。すると、主放電セル内部およびプライミング放電セル内部では、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、走査電極SC〜SCとデータ電極D〜D、走査電極SC〜SCとプライミング電極PR〜PRn−1との間でそれぞれ微弱な初期化放電がおこる。このとき、主放電セルCi,j内で放電が発生する前に、まず最初にプライミング放電セルPS内の走査電極SC〜SCとプライミング電極PR〜PRn−1との間で微弱なプライミング放電がおこる。このときのプライミング放電は放電遅れの小さい安定した放電である。そして主放電セルCi,j内部にプライミングが供給される。つづいて、主放電セルCi,j内で走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、データ電極D〜Dとの間でそれぞれ微弱な初期化放電がおこる。このときの放電は主放電セルCi,j内部にプライミングが供給された後に発生するため、非常に安定した初期化放電となる。
そして、走査電極SC〜SC上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D〜D上部、維持電極SU〜SU上部およびプライミング電極PR〜PRn−1上部には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上あるいは蛍光体層上に蓄積された壁電荷により生じる電圧をあらわす。
初期化期間後半部では、維持電極SU〜SUを正電圧Veに、プライミング電極PR〜PRn−1の電圧を0(V)に保ち、走査電極SC〜SCには、維持電極SU〜SUおよびデータ電極D〜Dに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、走査電極SC〜SCとデータ電極D〜D、走査電極SC〜SCとプライミング電極PR〜PRn−1との間でそれぞれ微弱な初期化放電がおこる。そして、走査電極SC〜SC上部の負の壁電圧および維持電極SU〜SU上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D〜D上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整され、プライミング電極PR〜PRn−1上部の正の壁電圧もプライミング動作に適した値に調整される。以上により画像表示にかかわる全放電セルを初期化放電させる全セル初期化動作が終了する。
書込み期間では、走査電極SC〜SCを一旦Vcに保持する。そして、プライミング電極PR〜PRに(Vc−Vi4)とほぼ等しい電圧Vqを印加する。
次に、1行目の走査電極SCに走査パルス電圧Vaを印加する。すると、プライミング電極PR上部と走査電極SCの突出部分の上部との間の電圧差は、(Vq−Va)にプライミング電極PR上部の壁電圧が加算されたものとなり、放電開始電圧を超えプライミング放電が発生する。そして、1行目の主放電セルC1,1〜C1,mおよび2行目の主放電セルC2,1〜C2,m内部にプライミングを拡散させる。このときの放電は上述したようにプライミング放電セルPSが放電しやすい構造であるため放電遅れが小さく高速で安定したプライミング放電が得られる。また、この放電によってプライミング電極PR上部に負の壁電圧が蓄積される。
このとき同時に、データ電極D〜Dのうち1行目に表示すべき画像信号に対応するデータ電極D(kは1〜mの整数をあらわす)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。すると、書込みパルス電圧Vdを印加したデータ電極Dと走査電極SCとの交差部で放電が発生し、対応する主放電セルC1,kの維持電極SUと走査電極SCとの間の放電に進展する。そして、主放電セルC1,kの走査電極SC上部に正電圧が蓄積され、維持電極SU上部に負電圧が蓄積され、1行目の書込み動作が終了する。
ここで、1行目の書込み動作は、走査電極SCの走査にともなってプライミング放電を発生させるとともに書込みを行う。そして、主放電セルC1,kの書込み放電は、走査電極SCとプライミング電極PRとの間で発生したプライミング放電からプライミングが供給されつつ発生するので放電遅れが小さく安定した放電となる。
次に、2行目の走査電極SCに走査パルス電圧Vaを印加する。このとき同時に、データ電極D〜Dのうち2行目に表示すべき画像信号に対応するデータ電極Dに正の書込みパルス電圧Vdを印加する。すると、データ電極Dと走査電極SCとの交差部で放電が発生し、対応する主放電セルC2,kの維持電極SUと走査電極SCとの間の放電に進展する。そして、主放電セルC2,kの走査電極SC上部に正電圧が蓄積され、維持電極SU上部に負電圧が蓄積され、2行目の書込み動作が終了する。
ここで、2行目の主放電セルC2,kの書込み動作は、走査電極SCとプライミング電極PRとの間で発生したプライミング放電から十分なプライミングがすでに供給された状態で発生する。したがって、書込み放電の放電遅れは小さく、安定した放電となる。
以下同様の書込み動作をn行目の主放電セルCn,kに至るまで行い、書込み動作が終了する。
維持期間においては、走査電極SC〜SC、プライミング電極PR〜PRn−1および維持電極SU〜SUを0(V)に一旦戻す。その後、走査電極SC〜SCに正の維持パルス電圧Vsを印加する。このとき、書込み放電をおこした主放電セルCi,jにおける走査電極SC上部と維持電極SU上部との間の電圧は、維持パルス電圧Vsに加えて、書込み期間において走査電極SC上部および維持電極SU上部に蓄積された壁電圧が加算されるので放電開始電圧を超え維持放電が発生する。以降同様に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとに維持パルスを交互に印加することにより、書込み放電をおこした主放電セルCi,jに対して維持パルスの回数だけ維持放電が継続して行われる。
つづくサブフィールドの初期化期間では、維持電極SU〜SUを正電圧Veに保ち、走査電極SC〜SCには電圧Viに向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。すると、維持放電を行った主放電セルCi,kの走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、データ電極D〜Dとの間でそれぞれ微弱な初期化放電がおこる。そして、走査電極SC〜SC上部および維持電極SU〜SU上部の壁電圧が弱められ、データ電極D〜D上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整され、プライミング電極PR〜PRn−1上部の正の壁電圧もプライミング動作に適した値に調整される。
この後の書込み期間、維持期間、および、つづくサブフィールドの駆動波形とパネルの動作は上述と同様である。
そして、最後のサブフィールド、すなわち本発明の実施の形態において第8サブフィールドの維持期間では、プライミング電極PR〜PRn−1に正の電圧Vxを印加する。その他の電極については上述と同様である。すなわち、データ電極D〜Dは0(V)に保持し、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとには維持パルスを交互に印加することにより、書込み放電をおこした主放電セルCi,jに対して維持パルスの回数だけ維持放電が継続して行われる。ここで、プライミング電極PR〜PRn−1に正の電圧を印加することにより、維持期間においてプライミング電極PR〜PRn−1が陰極となる放電が抑制されるので、書込み期間においてプライミング電極PR〜PRn−1上に蓄積した負の壁電圧が保存され、つづく第1サブフィールドの初期化期間前半部において発生するプライミング放電セル内部の放電を早めることができる。
ここで、初期化期間前半部における動作について再度詳細に説明する。図5は初期化期間前半部における放電の説明図である。
まず、画像表示にかかわるすべての放電セルを初期化放電させる初期化期間を有するサブフィールドに先立つサブフィールド、すなわち本発明の実施の形態においては第8サブフィールドの維持期間において、プライミング電極36に正の電圧Vxを印加する。これは維持期間においてプライミング電極36が陰極となる放電を抑制するためである。すると、その直前の書込み期間においてプライミング電極36に蓄積された負の壁電圧が消失することなく保存される。
つづく第1サブフィールドの初期化期間前半部において走査電極22に上り傾斜波形電圧を印加すると、プライミング放電セル41a内の走査電極22−プライミング電極36間、主放電セル40内の走査電極22−維持電極23間、走査電極22−データ電極32間のそれぞれにおいて微弱な放電が発生する。このとき走査電極22−プライミング電極36間で発生する放電(3)はプライミング電極36側が陰極となる放電であり、プライミング電極36上には電子放出層39が設けられているため放電遅れの小さい安定した放電である。加えてこの放電は、プライミング電極36上に負の壁電圧が蓄積された状態で発生するために、主放電セル40内の放電(1)、(2)に先駆けて発生する。そして、このとき発生したプライミングが主放電セル40内に供給される。したがって、主放電セル40内の走査電極22−維持電極23間、走査電極22−データ電極32間で発生する放電(1)、(2)は十分なプライミングが供給された状態で発生するため、非常に安定した初期化放電となる。
このとき、プライミング電極36に下り傾斜波形電圧を印加すると、走査電極22−プライミング電極36間で発生する放電を強めることができるので、主放電セル40に供給するプライミングの量を増加させることができ、主放電セル40の初期化放電をさらに安定させることができる。
このように、一般に放電遅れが大きく、放電が不安定になりがちなデータ電極32の初期化放電、特に蛍光体層35側が陰極となる初期化放電に先行してプライミング電極36によるプライミング放電を発生させることにより、走査電極22とデータ電極32との間に十分なプライミングを供給することができ、データ電極32の初期化放電の放電遅れを小さくし放電を安定化させることができる。そのため、つづく初期化期間後半部における壁電荷の調整も安定し、さらに安定した書込み動作、維持動作につながり、誤放電のない良好な画像表示が可能となる。
なお、AC型PDPの各電極は誘電体層に囲まれており放電空間と絶縁されているため、直流成分は放電そのものには何ら寄与しない。したがって、本発明の実施の形態で説明した駆動波形に直流成分を加えた波形を用いても同様の効果を得ることができる。
さらに、本発明の実施の形態においては、1フィールド期間が8個のサブフィールドから構成されるとして説明したが、本発明は、1フィールドを構成するサブフィールド数にかかわらず適用することができる。
さらに、最初のサブフィールドの初期化期間はすべての主放電セルで初期化放電を行う全セル初期化動作を行い、次のサブフィールド以降の初期化期間は維持放電を行った主放電セルを選択的に初期化する選択初期化動作を行うものとして説明したが、これらの初期化動作は任意に組み合わせてもよい。
本発明のパネルの駆動方法は、書込み動作の駆動電圧マージンを狭めることなく書込み放電を安定して発生させることができるので、壁掛けテレビや大型モニター等に用いられるパネル等として有用である。
本発明の実施の形態におけるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの断面図 同パネルの電極配列図 同パネルの駆動波形図 初期化期間の前半部における放電の説明図
符号の説明
21 前面基板
22 走査電極
22a,23a 透明電極
22b,23b 金属母線
22b’ 突出部分
23 維持電極
24 誘電体層
25 保護層
28 光吸収層
31 背面基板
32 データ電極
33a,33b 誘電体層
34 隔壁
34a 縦壁部
34b 横壁部
35 蛍光体層
36 プライミング電極
39 電子放出層
40 主放電セル
41a プライミング放電セル

Claims (1)

  1. 第1の基板と、
    前記第1の基板上にあって、平行に配置した走査電極および維持電極からなる複数の表示電極対と、
    放電空間を挟んで前記第1の基板に対向配置された第2の基板と、
    前記第2の基板上にあって、前記表示電極対と交差する方向に配置した複数のデータ電極と、
    前記第2の基板上に、前記第1の基板と前記第2の基板の間にあって、一対の走査電極と維持電極からなる表示電極対に沿って主放電を発生させる主放電セルを形成し、2本の走査電極が隣り合う隙間部にプライミング放電を発生させるプライミング放電セルを形成するように設けた隔壁と、
    前記第2基板上にあって、前記プライミング放電セルを介して前記隙間部に対向する位置に配置した複数のプライミング電極とを備えたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    1フィールドを、画像表示にかかわるすべての放電セルを初期化放電させる初期化期間、書込み期間および維持期間を有する全セル初期化動作を行うサブフィールドと、直前のサブフィールドの維持期間で維持放電を行った主放電セルで選択的に初期化放電を発生させる初期化期間、書込み期間および維持期間を有する選択初期化動作を行うサブフィールドとで構成し、
    前記書込み期間では前記プライミング放電セルにおいて前記走査電極と前記プライミング電極間でプライミング放電を発生させるための正極の電圧を前記プライミング電極に印加し、
    前記全セル初期化動作を行うサブフィールドに先立つサブフィールドの維持期間に前記プライミング電極上の負電荷を維持するために前記プライミング電極に正極の電圧を印加するとともに前記全セル初期化動作を行うサブフィールドの初期化期間に前記走査電極に正極の上り傾斜波形電圧を印加する間に前記プライミング電極に下降する傾斜波形電圧を印加して前記プライミング放電を発生させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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