JP4547518B2 - 燃焼制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス給湯器,ガス風呂釜等における燃焼制御装置に関し、詳しくは熱交換器のフィン詰まり等、排気系の閉塞による不完全燃焼を防止する燃焼制御装置に関する。
【従来の技術】
【0002】
従来から、バーナへの供給ガス量と燃焼用空気量とを一定の関係に保って比例制御する燃焼制御装置が知られており、例えば、給湯器では出湯温度に応じてガス量を調節すると共に、ガス量に対応した空気がバーナに供給されるように空気量を制御している。
【0003】
さて、ファンモーターの電圧が低下したり、ファンの羽根に埃が付着したりしてファンの送風能力が低下すると、酸素量が不足してバーナが不完全燃焼を起こし、一酸化炭素を発生することがある。
これを防止するために、燃焼室内の圧力を検知する風圧スイッチを設け、燃焼室内圧力の低下が検知されると、ファンの送風能力が低下したとみなして、バーナが不完全燃焼を起こす前に、燃焼を停止したり、ファンの回転数を増加させて正常時の空燃比と同等の空燃比で燃焼するように改善運転制御を行うことが既に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、燃焼生成物により熱交換器のフィンが詰まると排気抵抗が増大して燃焼室内の圧力が増加するため、風圧スイッチの検知信号を受けるコントローラは、ファンが良好に作動しているとみなして不完全燃焼防止制御を行わない。
【0005】
また、別の不完全燃焼防止装置として、バーナが不完全燃焼を起こす前に異常燃焼するセンサーバーナを設けたタイプが知られている。しかしながら、燃焼室内の圧力が上昇すると、センサーバーナへのガス供給圧と燃焼室内圧との差圧が小さくなり、空気供給量だけでなく、ガス供給量も減少する結果、センサーバーナの空燃比(=風量/ガス量)自体があまり変化せず、燃焼状態がそれほど悪化しないため、センサーバーナでもフィン詰まりを検出しにくい。
一方、メインバーナにおいても、燃焼室内圧の上昇に伴ってガス供給量が減少するため、その燃焼異常はすぐには発生しない。
【0006】
しかしながら、フィンが詰まったまま放置しておくと、熱交換器内の通水に燃焼熱が十分伝達されず、その余剰熱によりフィン温度が上昇し過ぎて危険な状態になってしまう。
しかも、フィン詰まりによりファンの風量が減少すると、ファンの負荷も減ってファンの回転数が自動的に増加して、騒音やファンの耐久性といった問題が生じてしまう。加えて、ファンの回転数には限界があるため、上限回転数に達する頃には既にフィンが極度に詰まっている異常状態になってしまい、事前に器具の使用を中止する必要がある。
【0007】
そこで、本発明の燃焼制御装置は上記課題を解決し、燃焼室内の圧力上昇に基づいて異常運転を未然に防止する安全な燃焼制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載の燃焼制御装置は、
燃料ガスを燃焼するバーナと、
上記バーナを収納する燃焼室と、
上記燃焼室へ燃焼用空気を供給する空気供給手段と、
上記燃焼室内に設けられ、上記バーナが不完全燃焼を起こす前に異常燃焼するセンサーバーナと、
上記センサーバーナの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
上記燃焼状態検知手段により検知される燃焼状態が所定の異常判定レベルに達すると不完全燃焼防止処理を行う不完全燃焼防止手段と
を備えた燃焼制御装置において、
上記燃焼室内の圧力を検知する圧力検知手段と、
上記圧力検知手段による検知圧力に応じて上記異常判定レベルを変更する異常判定レベル変更手段と
を設けたことを要旨とする。
【0010】
また、本発明の請求項2記載の燃焼制御装置は、
燃料ガスを燃焼するバーナと、
上記バーナを収納する燃焼室と、
上記燃焼室へ燃焼用空気を供給する空気供給手段と、
上記燃焼室内に設けられ、上記バーナが不完全燃焼を起こす前に異常燃焼するセンサーバーナと、
上記センサーバーナの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
上記燃焼状態検知手段により検知される燃焼状態が所定の異常判定レベルに達すると不完全燃焼防止処理を行う不完全燃焼防止手段と、
を備えた燃焼制御装置において、
上記センサーバーナへのガス供給路にダイアフラム式ガスガバナを設け、該ガスガバナのダイアフラム背圧を上記燃焼室内の圧力と等しくしたことを要旨とする。
【0012】
また、本発明の請求項1記載の燃焼制御装置によれば、供給酸素量が減少してくると、バーナの燃焼状態が悪化する前にセンサーバーナが異常燃焼し始め、燃焼状態検知手段でセンサーバーナの燃焼状態を検知し、この燃焼状態が異常判定レベルに達すると、不完全燃焼防止処理を行う。
この場合、圧力検知手段によって検知される燃焼室内の圧力に応じて異常判定レベルを変更するため、排気系が閉塞しているにもかかわらずセンサーバーナの燃焼状態があまり変化しなくても、燃焼状態が通常より早い時期に異常判定レベルに達して、不完全燃焼防止処理を行うことができ、排気系の閉塞に迅速に対応できる。
【0013】
また、本発明の請求項2記載の燃焼制御装置によれば、供給酸素量が減少してくると、バーナの燃焼状態が悪化する前にセンサーバーナが異常燃焼し始め、燃焼状態検知手段でセンサーバーナの燃焼状態を検知し、この燃焼状態が異常判定レベルに達すると、不完全燃焼防止処理を行う。
この場合、排気閉塞により燃焼室内の圧力が高くなると、空気供給手段からの風量が減少するが、センサーバーナでは、燃焼室内の圧力の上昇によりガスガバナのダイアフラム背圧も増加し、センサーバーナへのガス供給圧が増加するため、ガス供給圧と燃焼室内圧との差圧は変化せず、ガス供給量が減少しない。
このように、風量が減少してもガス供給量が減少しないため、センサーバーナの空燃比が減少し、センサーバーナの燃焼状態が異常判定レベルまで悪化して、不完全燃焼防止処理を行う。従って、排気系の閉塞に迅速に対応できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の燃焼制御装置の好適な実施形態について説明する。
【0015】
《第1実施形態》
図1は、第1実施形態としての燃焼制御装置である給湯器1の概略図である。
給湯器1は、燃料ガスを燃焼するメインバーナ10と、通水路の水をメインバーナ10の燃焼により加熱する熱交換器11と、この熱交換器11,メインバーナ10間で燃焼空間を形成する燃焼室12と、燃焼用空気を底部から燃焼室12へ送り込み図示しないモータで駆動するファン24と、燃焼排気を導き器体外へ排出する排気筒13とを備える。
この燃焼室12内には、燃焼室12内の圧力を検知する圧力センサPSが設けられる。また、熱交換器11の通水管11bには、多数のフィン11aが設けられている。
【0016】
燃焼室12の外部では、メインバーナ10へのガス流路23に、ガス量を制御するガバナ機能付きガス比例弁(以下、比例弁14と呼ぶ)と、ガス通路を開閉するガス電磁弁15とが設けられる。
また、熱交換器11へ通じる入水管16には、水流センサ17,入水温度センサ18等の入水状態の検知部が設けられる。また、熱交換器11から給湯カラン(図示略)へ通じる出湯管19には、出湯温度センサ20が設けられる。
【0017】
メインバーナ10には、点火電極と燃焼炎を検知するフレームロッド(図示略)とが設けられ、前記のセンサ・アクチュエータと共に燃焼コントローラ21へと電気的に接続され、出湯・運転・停止等の所定の制御が行われる。
また、燃焼コントローラ21には、燃焼異常をブザーで報知する警報器22が接続される。
【0018】
上述した構成の給湯器1は、給湯カランを開くと入水管16より給水され、水流センサ17からの検知信号が燃焼コントローラ21へ送信され、ファン24が回転する。それに伴って、ガス電磁弁15が開いてメインバーナ10に燃料ガスが供給され、図示しないイグナイタの放電によって燃料ガスが着火する。
【0019】
出湯温度センサ20による検出温度と、燃焼コントローラ21に設定された設定温度との間に差があれば、燃焼コントローラ21からの指令信号により比例弁14の開度が調節されると共に、ガス量に応じた回転数で作動するようにファン24のモータへも指令信号が送られ、燃焼が開始される。
そして、圧力センサPSが燃焼室12内の圧力の検知を開始し、その検知信号が燃焼コントローラ21へ送信される。
【0020】
さて、メインバーナ10からの燃焼生成物により熱交換器11のフィン11aが詰まったり、排気筒13が外因により閉塞されると、燃焼室12内の圧力が増加する。
そして、圧力センサPSの検知圧力値Pxが、危険状態を示す設定圧力値Paを上回ると、燃焼コントローラ21は、ファン24を停止させると共にガス電磁弁15を閉じて燃焼を停止させると共に、警報器22のブザー鳴動により異常出力を行わせて、燃焼異常が報知される。
このブザーを聞いた使用者は、修理業者に連絡を取って、フィン11aの掃除や熱交換器11の交換等の修理をしてもらう。
【0021】
以上説明した第1実施形態によれば、燃焼室12内の圧力Pxの増加を監視するという簡単な方法で、フィン11aの高温化や、ファン24の回転数の上昇による騒音およびファン24の耐久性といった、従来例で挙げたフィン詰まりによる不具合を解消することができる。
【0022】
《第2実施形態》
次に、第2実施形態について図2,図3を用いて説明する。尚、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。第2実施形態は、センサーバーナを備えた点が第1実施形態と異なる。
【0023】
図2は、第2実施形態としての燃焼制御装置である給湯器2の概略図である。
燃焼室12内に、メインバーナ10よりも先に火炎状態が変化して異常燃焼を敏感に検知するセンサーバーナ30を設け、メインバーナ10へのガス流路23における、比例弁14の下流から分岐するガス流路34と接続する。
【0024】
センサーバーナ30は、筒体31内にセラミックプレート32を設けた全一次空気式バーナで、セラミックプレート32の火炎の燃焼状態を検出するために、筒体31の内側面には、燃焼状態によって発生起電力を変化させる熱電対33が設けられ、その検出信号(TC出力V)が燃焼コントローラ19へ送られるように構成される。
このセンサーバーナ30は、酸素の供給が不足すると、メインバーナ10が不完全燃焼を起こす前に異常燃焼して、図2に破線で示されるように、火炎が筒体31の上端へリフトし、熱電対33がこの火炎の変化を捉えて燃焼状態の悪化を検知する。
【0025】
上述した構成の給湯器2は、給湯カランを開くと、燃焼コントローラ21の指令によりファン24が回転すると共に、ガス電磁弁15が開いてメインバーナ10,センサーバーナ30に燃料ガスが供給され、図示しないイグナイタの放電によって燃料ガスが着火する。
【0026】
図3は、横軸が一次空気比λ(理論空気量に対する燃焼用空気量の比であって、空燃比Rに比例する)を、右側の縦軸がセンサバーナ30の熱電対33のTC出力Vを、左側の縦軸が燃焼室12内の二酸化炭素に対する一酸化炭素濃度(CO/CO2)を示している。
点火から所定時間経過後は、TC出力Vが不完全燃焼を判定できる程度に安定したとみなし、TC出力Vが、異常燃焼を示す異常燃焼判定値V1未満であるか否かの検知を開始し、V1未満である場合には、一次空気比λがλ1より減少してメインバーナ10の燃焼状態が悪化し始め、一酸化炭素濃度がC1より増加していると予測して、燃焼停止とブザーの鳴動とを行う不完全燃焼防止処理を作動する。
【0027】
燃焼中、フィン11aの詰まり等により、圧力センサPSの検知圧力値Pxが、第2設定圧力値Pb(第1実施形態の設定圧力値Paより小さい)を上回ると、燃焼コントローラ21は、異常燃焼判定値を第1判定値V1から、第1判定値V1より高い第2判定値V2に変更する設定を行う。つまり、排気系の閉塞状態においては、異常燃焼の判定レベルを厳しくする。
【0028】
従って、燃焼室12内が高圧状態では、TC出力Vが第1判定値V1まで低下しなくても、第2判定値V2まで低下するだけで不完全燃焼防止処理を作動する。
つまり、給湯器2の排気系がある程度閉塞して、燃焼室12内の圧力Pxの増加が検知されると、異常燃焼判定値を変更して通常制御時よりも早く、すなわち、センサーバーナ30の燃焼状態がそれほど悪化していなくても早めに、不完全燃焼防止処理を行うため、排気系の閉塞に迅速かつ確実に対応でき、メインバーナ10の不完全燃焼の兆候を見逃すことを防止できる。
尚、不完全燃焼防止処理作動時の一次空気比λ2は通常の異常燃焼判定時の一次空気比λ1よりも大きく、また、一酸化炭素濃度C2は、通常の異常燃焼判定時の一酸化炭素濃度C1よりも低い。
【0029】
以上説明した第2実施形態によれば、センサーバーナ30で、燃焼室12内の酸素濃度の低下や、ファン24の送風能力の低下に起因する燃焼状態の悪化を検出してメインバーナ10の不完全燃焼を防止することに加えて、排気閉塞を検知して燃焼を停止することもできる。
また、第1実施形態と同様に、燃焼室12内の圧力Pxの増加を監視するという簡単な方法で、フィン11aの高温化やファン24からの騒音を防止したり、ファン24の耐久性を向上させることができる。
【0030】
《第3実施形態》
次に、第3実施形態について図4,図5を用いて説明する。尚、第2実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。第3実施形態は、センサーバーナへの単独ガス流路にガスガバナを備えると共に、そのガスガバナのダイアフラム背圧を燃焼室内の圧力と等しくした点が主に第2実施形態と異なる。
【0031】
図4は、第3実施形態としての燃焼制御装置である給湯器3の概略図である。
この実施形態では、比例弁14より下流のガス流路23から分岐するガス流路34に、燃焼室12内の圧力Pxの変動に伴って二次圧P2(センサーバーナ30へのガス供給圧)が変化するガスガバナ35が配置される。
尚、ガスガバナ35は上部流入式を採用している。以下、ガスガバナ35のガス流路34の上流側をガス流入管34aと、その下流側をガス流出管34bと呼ぶ。
【0032】
ガスガバナ35は、図5に示されるように、上下に開口したガバナ上本体35aと、ガス流入管34aを上部でガス流出管34bを下部で接続したガバナ下本体35bと、これらの間に挟まれるダイアフラム35cと、ダイアフラム受け35dを介してダイアフラム35cを下方へ押圧付勢する調圧バネ35eと、調圧バネ35eの上部で調圧バネ35eのバネ力を調節する調圧ネジ35fと、ガバナ上本体35aの上開口を覆うキャップ35gと、ガバナ下本体35b内に設けられダイアフラム35cと一体に上下移動する円錐形状のガスバルブ35hとから構成される。
【0033】
ガバナ上本体35aの壁面には、空気孔35iが開口され、連通管36を介して燃焼室12と連通している。このため、ガバナ上本体35aとダイアフラム35cとにより囲まれる部屋の圧力(ダイアフラム35cの背圧Py)は、燃焼室内圧Pxと等しくなる。
また、ガバナ下本体35bの壁面には、ガスバルブ35hの側面と当接する位置にバルブシート35jが内側に突出して形成される。
また、ガスガバナ35は、ダイアフラム35cの受圧面積A0と、バルブシート35jの開口面積A1とが等しくなるように形成される。
【0034】
このような構成をしたガスガバナ35では、ガス流入管34aの一次圧P1によりダイアフラム35cが押され、その力が調圧バネ35eの付勢力Fとバランスするところまでダイアフラム35cが動き、バルブシート35jに対するガスバルブ35hの動作によりガス流路34の開度を調節する。
【0035】
一般的に、ガスガバナは、一次圧が所定圧力以上に増加すると二次圧を一定に保つが、センサーバーナ30へのガス供給圧(二次圧)を一定に保ってしまうと、センサーバーナ30へのガス量も一定になってしまい、メインバーナ10のインプット変更時に行う空燃比制御によるファン24からの風量の増減に対応できず、センサーバーナ30の燃焼状態が悪化してしまう。
このため、本実施形態では、ガスガバナの一次圧が上記所定圧力未満となるようにする。つまり、ガスガバナの一次圧と二次圧が正比例関係となる圧力範囲でガスガバナを使用する。
【0036】
このガスガバナ35の動作について数式を用いて説明する。
ガスガバナ35では、上下方向の力の釣り合いの式から、
P1A0+P2A1=F+P1A1+PyA0
が成り立ち、Py=Pxを代入してこの式を変形すると、
P2={F+P1(A1−A0)+PxA0}/A1
となる。ここでA0=A1であるため、
P2=F/A1+Px
となる。
【0037】
さて、上流側の一次圧P1が増加すると、ガスバルブ35hが上昇して、調圧バネ35eが縮み、その付勢力Fが増加していく。つまり、付勢力Fは一次圧P1に比例し、F=aP1(係数a>0)が成り立つことから、
P2=aP1/A1+Px
となる。即ち、二次圧P2は、一次圧P1や燃焼室内圧Pxが高くなるにつれて増加する。
この結果、二次圧P2と燃焼室内圧Pxとの差圧(P2−Px)がaP1/A1となって、差圧(P2−Px)の平方根に比例するガス量Gは、一次圧P1の増加に伴って増加し、燃焼室内圧Pxの増加には変動しない。
【0038】
従って、メインバーナ10のインプットの増減に対して空燃比制御が行われる際に、センサーバーナ30のガス量Gも同様に増減し、共に正常燃焼する。
これに対して、フィン11aが詰まって燃焼室内圧Pxが上昇する場合には、メインバーナ10のガス量が目標ガス量よりも減少するが、センサーバーナ30のガス量Gは目標ガス量より減少しない。この結果、センサーバーナ30への風量Qが低下しても、そのガス量Gが目標ガス量に維持されるため、その空燃比R(=風量Q/ガス量G)は減少する。
【0039】
このように、フィン11aが詰まった場合には、メインバーナ10がガス量の低下により正常に燃焼し続けていても、燃焼室内圧Pxの増大に対してセンサーバーナ30のガス量Gが減少しないため、センサーバーナ30の燃焼状態が悪化して、熱電対33のTC出力Vが減少する。
燃焼コントローラ21は、このTC出力Vが異常燃焼判定値V1まで低下したことを検知すると、燃焼停止とブザーの鳴動とを行ってメインバーナ10の不完全燃焼を防止する。
【0040】
さて、従来の給湯器では、メインバーナは、フィンが詰まっていてもすぐには異常燃焼に至らず、センサーバーナではフィン詰まりを検知できないため、フィン詰まりが進行してメンテナンスが不可能な状態になってしまうが、第3実施形態のセンサーバーナ30および熱電対33は、不完全燃焼防止機能に加えて排気閉塞検知機能を備えるため、そのような不具合はない。
また、ガスガバナ35に連通管36を設けるという簡単な構成で給湯器3の排気系の詰まりを検知できる。
【0041】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、燃焼制御装置は給湯器に限定されず、ストーブ,オーブン等、ファンと不完全燃焼防止装置とを備えた様々な燃焼制御装置に適用することは自由である。
【0042】
また、第3実施形態では、ガスガバナ35を燃焼室12外へ設けたが、図6に示されるように、ガスガバナ35を燃焼室12内へ設置してもよい。この場合には、連通管36を設けなくても、空気孔35iを介してダイアフラム35cの背圧Pyを燃焼室内圧Pxと等しくすることができるため、給湯器3を安価に製造できる。
【0043】
また、警報ブザーの代わりにランプを点灯させてもよい。
また、燃焼室12内の圧力Pxの検知信号等、排気系の閉塞を示す検知信号(メンテナンス情報)を燃焼制御装置からその建物(例えば、家庭)にあるホームサーバーに燃焼中常時出力して、その信号をインターネットを介して燃焼制御装置の修理業者の携帯電話あるいはパソコン等へ送信して連絡してもよい。この連絡を受けた修理者は、燃焼の悪化状況に応じて点検時期を決定して、燃焼制御装置の点検・修理をすることができる。
従って、使用者が燃焼制御装置の不具合に気が付かなくても、自動的に修理業者に連絡されるため、安心して器具を使用でき、かつ非常に便利である。
また、このメンテナンス情報を正常運転時も含めて常時送信することに代えて、異常が発生した時のデータを記憶してもよく、この場合には、そのデータを基に修理者は器具の運転状況を把握して修理に役立てることができる。
【0044】
メインバーナの不完全燃焼を防止する方法として、ガス量に対するファン24の回転数の目標制御線を増大側にシフトし、定常燃焼時と比較して燃焼用空気量を増加する制御をして、燃焼改善運転を行うことにより、正常時の一次空気比λと同等の一次空気比λで燃焼するようにフィードバック制御を行ってもよい。
また、空燃比制御をしない燃焼制御装置に適用してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の燃焼制御装置によれば、酸素供給不足に対してバーナよりも敏感に燃焼状態が悪化するセンサーバーナに燃焼状態検知手段を設け、燃焼室内の圧力に応じて異常判定レベルを変更するため、バーナが正常に燃焼していても排気系の閉塞を検知でき、異常状態での器具の運転を防止でき安全である。
【0047】
更に、本発明の請求項2記載の燃焼制御装置によれば、燃焼室内の圧力の増加に伴ってセンサーバーナの燃焼状態を悪化させるため、センサーバーナで排気系の閉塞を検知でき、異常状態で器具を運転することを防止でき安全である。しかも、圧力センサー等の圧力検出手段を別に設ける必要がなく、構成が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態としての給湯器の概略構成図である。
【図2】第2実施形態としての給湯器の概略構成図である。
【図3】空燃比とTC出力と一酸化炭素濃度との関係を表すグラフである。
【図4】第3実施形態としての給湯器の概略構成図である。
【図5】第3実施形態としてのガスガバナを正面から見た断面図である。
【図6】変更例としての給湯器の概略構成図である。
【符号の説明】
10…メインバーナ、11…熱交換器、11a…フィン、12…燃焼室、13…排気筒、14…比例弁、15…ガス電磁弁、17…水流センサ、21…燃焼コントローラ、22…警報機、24…ファン、30…センサーバーナ、33…熱電対、35…ガスガバナ、35c…ダイアフラム、35h…ガスバルブ、36…連通管、PS…圧力センサー。
Claims (2)
- 燃料ガスを燃焼するバーナと、
上記バーナを収納する燃焼室と、
上記燃焼室へ燃焼用空気を供給する空気供給手段と、
上記燃焼室内に設けられ、上記バーナが不完全燃焼を起こす前に異常燃焼するセンサーバーナと、
上記センサーバーナの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
上記燃焼状態検知手段により検知される燃焼状態が所定の異常判定レベルに達すると不完全燃焼防止処理を行う不完全燃焼防止手段と
を備えた燃焼制御装置において、
上記燃焼室内の圧力を検知する圧力検知手段と、
上記圧力検知手段による検知圧力に応じて上記異常判定レベルを変更する異常判定レベル変更手段と
を設けたことを特徴とする燃焼制御装置。 - 燃料ガスを燃焼するバーナと、
上記バーナを収納する燃焼室と、
上記燃焼室へ燃焼用空気を供給する空気供給手段と、
上記燃焼室内に設けられ、上記バーナが不完全燃焼を起こす前に異常燃焼するセンサーバーナと、
上記センサーバーナの燃焼状態を検知する燃焼状態検知手段と、
上記燃焼状態検知手段により検知される燃焼状態が所定の異常判定レベルに達すると不完全燃焼防止処理を行う不完全燃焼防止手段と、
を備えた燃焼制御装置において、
上記センサーバーナへのガス供給路にダイアフラム式ガスガバナを設け、該ガスガバナのダイアフラム背圧を上記燃焼室内の圧力と等しくしたことを特徴とする燃焼制御装置。
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JPH06317323A (ja) * | 1993-03-10 | 1994-11-15 | Sanki Gas Kigu Kk | 屋内設置型燃焼器の安全装置の制御方法 |
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JP2002276935A (ja) | 2002-09-25 |
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