JP4546900B2 - 常圧プラズマ処理装置のステージ構造 - Google Patents

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Description

この発明は、大気圧近傍下でプラズマ放電を形成するとともにこのプラズマ放電に基板を晒して表面処理を行なう常圧プラズマ処理装置における前記基板を設置するためのステージの構造に関し、特に、前記基板がガラス等の誘電体である場合に適した常圧プラズマ処理装置のステージ構造に関する。
大気圧近傍下でプラズマ放電を形成するとともにこのプラズマ放電空間内に基板を配置して表面処理を行なう常圧プラズマ処理装置は公知である。この種の装置には、高圧電極と接地電極が互いに対向するように設けられている。各電極の対向面には安定放電のために固体誘電体層が形成されている。固体誘電体層は、アルミナの溶射やセラミック板で構成されている。接地電極は、基板設置用のステージになっていることが多く、このステージ上の基板に高圧電極が対向配置される。高圧電極への電圧供給により、高圧電極と接地電極兼ステージの間に電界が印加され、大気圧プラズマ放電が形成される。この大気圧プラズマ放電に処理目的に応じたプロセスガスが導入されて、プラズマ化されるとともに基板に接触して反応を起こし、基板の表面処理がなされる。
特開2004−228136号公報
近年、基板の大型化が進み、これに伴い、接地電極兼ステージの大型化が必要となっている。ステージが大型になると、その上面の固体誘電体層も大面積化する必要がある。しかし、大面積の固体誘電体層を作るのは容易でなく製造費の上昇を避けられない。
一方、基板は、ガラスなどの誘電体で構成されることが多い。そこで、基板をステージの固体誘電体層として代用することにすれば、ステージ自体に大面積の固体誘電体層を設ける必要が無くなる。しかし、そうすると、基板がステージより小さい場合、ステージの周縁の金属部分が露出することになり、この露出部分でアーク放電が起きるおそれがある。したがって、基板がステージより大きくなければならず、1つのステージで対応可能な基板サイズが限定される。
本発明は、上記事情及び考察に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、基板の大型化に対応しつつ、異なるサイズの基板に対応可能なステージ構造を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明は、誘電体からなる基板を大気圧近傍のプラズマ放電に晒して表面処理する常圧プラズマ処理装置における前記基板を設置するためのステージ構造であって、
金属からなる基板設置面を有するステージ本体と、
金属からなる基板設置面を有する継ぎ足し部材と、
前記継ぎ足し部材を、ステージ本体の縁に添える継ぎ足し位置と、ステージ本体から離す退避位置との間で進退させる継ぎ足し部材進退機構と、
を備え、前記継ぎ足し位置の継ぎ足し部材の基材設置面が、前記ステージ本体の基材設置面と面一になり、さらに、前記基板の縁に宛がわれるべき枠部材と、前記枠部材を、前記継ぎ足し部材が退避位置のとき前記ステージ本体の縁に沿わせる第1進出位置と、前記継ぎ足し位置の継ぎ足し部材に沿わせる第2進出位置と、この第2進出位置より後退した後退位置との間で進退させる枠進退機構と、を備えたことを特徴とする。
これによって、基板を固体誘電体層として代用することができ、ステージ自体に固体誘電体層を形成する必要がなくなり、大型化が容易になる。また、基板の大きさに応じて継ぎ足し部材を進退させることにより、ステージ面積を調節することができ、1つのステージを異なるサイズの基板に対応させることができる。
前記基板の縁に宛がわれるべき枠部材と、前記枠部材を、前記継ぎ足し部材が退避位置のとき前記ステージ本体の縁に沿わせる第1進出位置と、前記継ぎ足し位置の継ぎ足し部材に沿わせる第2進出位置と、この第2進出位置より後退した後退位置との間で進退させる枠進退機構と、を備えたことによって、基板の縁の位置決めを行なうことができる。
前記継ぎ足し部材が、前記継ぎ足し部材進退機構によって上下に進退され、
前記枠部材が、前記枠進退機構によって水平に進退されることが望ましい。
これにより、干渉を容易に避けることができる。
前記継ぎ足し部材進退機構には、前記継ぎ足し部材を前記枠部材の後退方向へ付勢する付勢手段が設けられており、
前記枠部材が、前記後退位置から前記第2進出位置になるとき、前記付勢手段に抗して、前記継ぎ足し部材を前記ステージ本体に押し当てるようにするのが好ましい。
これにより、継ぎ足し部材を継ぎ足す際、ステージ本体と摺擦するのを回避することができる。
前記枠部材が、基板の縁に宛がわれるべき薄い固体誘電体からなる誘電枠と、この誘電枠の裏側に設けられた金属製のベースを含むことが好ましい。
これによって、枠部材上でもプラズマ放電を形成でき、基板の縁近傍でのプラズマ状態を安定させ確実に処理することができる。
前記枠部材には、基板の縁が宛がわれるべき段差が形成されていることが好ましい。
これによって、基板の縁をしっかりと位置決めすることができる。
さらに、前記枠部材には、前記段差に連なり基板の裏面が当接されるべき面と、この面からステージ本体側に向かうにしたがって前記基板裏面から離間するように傾く斜面が形成されていることが好ましい。
これによって、枠部材を前進させる際、基板の縁が枠部材に引っ掛かるのを回避することができる。
本発明によれば、基板を固体誘電体層として代用することができ、ステージ自体に固体誘電体層を形成する必要がなくなり、大型化が容易になる。また、基板の大きさに応じて継ぎ足し部材を進退させることにより、ステージ面積を調節することができ、1つのステージを異なるサイズの基板に対応させることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、常圧プラズマ処理装置Mの概略構成を示したものである。常圧プラズマ処理装置Mは、処理ユニット10と、ステージ20を備えている。処理ユニット10には、高圧電極11と、プロセスガス導入口12と、吸引ノズル13が設けられている。高圧電極11には、電源1が接続されている。高圧電極11の下面を含む処理ユニット10の底部には、固体誘電体層としてのセラミック製の板14が設けられている。
プロセスガス源2からのプロセスガスが処理ユニット10に供給され、導入口12から下方に吹出されるようになっている。プロセスガスとしては、処理目的に合わせたガス種が用いられている。例えば、撥水化処理ではCF等のフッ化炭素化合物と窒素が用いられている。
吸引ノズル13には、真空ポンプ等の排気装置3が接続されている。処理済みのガスが吸引ノズル13から吸い込まれ、排気装置3から排気されるようになっている。
処理ユニット10は、移動機構4に接続されている。この移動機構4によって処理ユニット10が左右に往復移動されるようになっている。
処理ユニット10の下方にステージ20が設置されている。ステージ20は、高圧電極11に対する接地電極の役目を兼ねている。
図3に示すように、ステージ20の上面に、処理すべき基板Wが設置されるようになっている。基板Wは、例えば液晶用のITO基板Wであり、種々のサイズのものがある。図2に示すように、ステージ20は、大小2つのサイズの基板Wに対応可能になっている。以下、大小の基板Wを特に区別する際は、大サイズの基板Wの符号にはLを添え(図2(b))、小サイズの基板Wの符号にはSを添えることにする(同図(a))。
図1に示すように、ステージ20は、ステージ本体21と、継ぎ足し装置30と、枠装置40を備えている。
図2に示すように、ステージ本体21は、平面視四角形のアルミニウム等の金属板で構成され、電気的に接地されている。ステージ本体21の上面は、基板設置面となっている。このステージ本体21の上面には固体誘電体層が設けられておらず、アルミニウム等の金属面が露出されている。
ステージ本体21は、小サイズ基板Wよりも少し小さい。
図1に示すように、継ぎ足し装置30は、継ぎ足し部材31と、継ぎ足し部材進退機構32を有している。
継ぎ足し部材31は、アルミニウム等の金属板で構成され、電気的に接地されている。
図2(b)に示すように、継ぎ足し部材31は、ステージ本体21の左右及び奥側の3つの辺に対応して3つ設けられている。これら継ぎ足し部材31を互いに区別するときは、左側の継ぎ足し部材31には符号にLを添えて示し、右側の継ぎ足し部材31には符号にRを添えて示し、奥側の継ぎ足し部材31には符号にBを添えて示すことにする。
各継ぎ足し部材31は、ステージ本体21の対応する縁に沿って水平に延びている。左右の継ぎ足し部材31L,31Rの長手方向の両端部は、ステージ本体21の左右の縁より長く延びている。この継ぎ足し部材31L,31Rの長手方向の両端部の上面には、セラミック(固体誘電体)からなる四角形のピース31pが設けられている。この両端部分を除く継ぎ足し部材31L,31Rの上面(基板設置面)は、アルミ等の金属が露出されている。
奥側の継ぎ足し部材31Bは、ステージ本体21の奥側の縁とちょうど同じ長さになっている。奥側の継ぎ足し部材31Bの上面(基板設置面)は、全長にわたってアルミ等の金属が露出されている。
各継ぎ足し部材31は、継ぎ足し部材進退機構32に接続されている。継ぎ足し部材進退機構32は、継ぎ足し部材31を、ステージ本体21の縁に継ぎ足す継ぎ足し位置と、この継ぎ足し位置から下方に離れた退避位置との間で上下に進退させるようになっている。3つの継ぎ足し部材31に対応する継ぎ足し部材進退機構32は、互いに同期して駆動されるようになっている。
図3(b)に示すように、継ぎ足し位置では継ぎ足し部材31の上面がステージ本体21の上面と面一になる。このとき、ステージ本体21の上面と3つの継ぎ足し部材31L,31R,31Bの上面とを合わせた全体の面積は、小サイズ基板Wの面積より大きく、大サイズ基板Wの面積より少し小さい。
図1に示すように、退避位置の継ぎ足し部材31は、継ぎ足し位置の継ぎ足し部材31より下方に位置されている。
枠装置40は、枠部材41と、枠進退機構42を有している。
枠部材41は、アルミナをはじめとするセラミック等の誘電体ないし絶縁体で構成されている。枠部材41は、ステージ本体21と略同じ高さにおいてステージ本体21の外側に配置されている。図2に示すように、枠部材41は、ステージ本体21の4つ辺に対応して4つ設けられている。これら枠部材41を互いに区別する際は、左側の枠部材41には符号にLを添えて示し、右側の枠部材41には符号にRを添えて示し、手前側の枠部材41には符号にFを添えて示し、奥側の枠部材41には符号にBを添えて示すことにする。
各枠部材41は、ステージ本体21の対応する縁に沿って水平に延びている。図3に示すように、枠部材41の上面とステージ本体21側の面の角部には段差43aが形成されている。この段差43aに基板Wの縁が宛がわれるようになっている。
枠部材41は、それぞれ枠進退機構42に接続されている。
左右及び奥側の3つの枠部材41L,41R,41B用の枠進退機構42は、それぞれ2段シリンダ構造になっており、枠部材41L,41R,41Bを、第1進出位置と第2進出位置と後退位置との間で水平に進退させるようになっている。
図2(a)の実線及び図3(a)に示すように、第1進出位置の枠部材41L,41R,41Bは、ステージ本体21の対応する縁に宛がわれる。このとき、継ぎ足し部材31は、退避位置に位置されている。
図2(b)の実線及び図3(b)に示すように、枠部材41L,41R,41Bの第2進出位置は、第1進出位置と後退位置の間に位置されている。枠部材41L,41R,41Bは、継ぎ足し部材31が継ぎ足し位置のときに、第2進出位置に位置される。第2進出位置の枠部材41L,41R,41Bは、継ぎ足し位置の継ぎ足し部材31に宛がわれる。
図1及び図2の仮想線に示すように、後退位置の枠部材41L,41R,41Bは、第2進出位置より水平外側に離れて位置されている。
手前側の枠部材41F用の進退機構は、枠部材41Fを進出位置と後退位置との間で水平に進退させるようになっている。図2の実線に示すように、進出位置の枠部材41Fは、ステージ本体21の手前側の縁に宛がわれる。図2の仮想線に示すように、後退位置の枠部材41Fは、ステージ本体21の手前側の縁より手前側に少し離れて位置されている。手前側の枠部材41Fの進出位置と後退位置の間の距離は、他の3つの枠部材41L,41R,41Bの第1進出位置と後退位置の間の距離より小さい。
上記構成の常圧プラズマ処理装置Mの動作を説明する。
図2(a)及び図3(a)に示すように、小サイズの基板Wを処理する際は、基板Wをステージ本体21の上面に載置する。この時、基板Wの周縁部がステージ本体21の周縁から少し突出することになる。
次に、4つの枠部材41L,41R,41F,41Bをそれぞれ枠進退機構42によって後退位置から第1進出位置に前進させる。これにより、4つの枠部材41が四方から小サイズ基板Wに突き当てられ、各枠部材41の段差43aが基板Wの縁に宛がわれる。これにより小サイズ基板Wが正確に位置決めされる。
継ぎ足し部材31は、退避位置に位置させておく。
図3(a)に示すように、ステージ20上の基板Wと処理ユニット10との間には処理通路16が形成される。この処理通路16内に、プロセスガス源2からのプロセスガスを導入する。併行して、高圧電極11に電界を印加する。これにより、処理通路16内で大気圧プラズマ放電が起き、大気圧プラズマ空間16aが形成される。この時、ステージ20は接地電極として機能する。基板Wは、この接地電極の上面の固体誘電体層として機能する。これにより安定した大気圧プラズマ放電を得ることができる。このプラズマ空間16aにおいてプロセスガスがプラズマ化される。このプラズマガスが基板Wの表面に接触し、これにより、所望のプラズマ表面処理を行なうことができる。併行して、処理ユニット10を移動機構4によって左右にスキャンさせる。固体誘電体層としての基板Wは、接地電極としての金属製ステージ本体21より大きく、ステージ本体21の上面の全面を覆い、ステージ本体21の周縁から突出されているので、処理ユニット10がステージ20の端部と対向する位置に来たときもアーク放電等が飛ぶおそれはない。
処理の終了後は、枠部材41を後退位置へ後退させ、基板Wをピックアップする。
図2(b)及び図3(b)に示すように、大サイズの基板Wを処理する際は、継ぎ足し部材31L,31R,31Bを継ぎ足し機構によって継ぎ足し位置に位置させる。これによって、ステージ本体21の上面の外縁に継ぎ足し部材31の上面が面一に連続し、ステージ20の基板設置面が拡張される。この面一に連続するステージ本体21及び継ぎ足し部材31の上面に大サイズ基板Wを設置する。この時、基板Wの周縁部は、継ぎ足し部材31L,31R,31B及びステージ本体21の手前側の縁から少し突出する。
次に、4つの枠部材41L,41R,41F,41Bをそれぞれ枠進退機構42によって後退位置から第2進出位置に位置させる。これにより、4つの枠部材41が四方から大サイズ基板Wに突き当てられ、各枠部材41の段差43aが基板Wの縁に宛がわれる。これにより大サイズ基板Wが正確に位置決めされる。左右の継ぎ足し部材31L,31Rの両端のピース31pは、枠部材41と連続することになる。
その後、上記小サイズ基板Wの場合と同様に、プロセスガスを処理ユニット10と基板Wの間の処理通路16に導入するとともに、高圧電極11への電界印加によってプラズマ空間16aを形成し、プロセスガスをプラズマ化して、基板WLに接触させて反応を起こさせ、プラズマ表面処理を行なう。この時、ステージ20の本体21及び継ぎ足し部材31は接地電極として機能し、基板Wは接地電極の上面の固体誘電体層として機能する。併行して、処理ユニット10を移動機構4によって左右にスキャンさせる。固体誘電体層としての基板Wは、接地電極としてのステージ本体21及び継ぎ足し部材31L,31R,31Bの金属面の全体を覆っているので、処理ユニット10がステージ20の端部と対向する位置に来たときもアーク放電等が飛ぶおそれはない。
処理の終了後は、枠部材41を後退位置へ後退させる。続いて、継ぎ足し部材31を退避位置へ下降させる。そして、ステージ本体21上から基板Wをピックアップする。
常圧プラズマ処理装置Mによれば、基板Wが接地電極の固体誘電体層として代用されることになるため、接地電極としてのステージ20自体には固体誘電体層を設ける必要がない。したがって、ステージの上面にアルミナ溶射したり大面積のセラミック板を作成したりする必要がなく、コストダウンを図ることができ、ひいてはステージの大型化が容易になる。
次に、常圧プラズマ処理装置Mの具体態様を、図4〜図8にしたがって説明する。この態様において、上記図1〜図3の概略態様と同様の構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を適宜省略する。
図4に示すように、常圧プラズマ処理装置Mの架台52上にステージ本体21が固定されている。このステージ本体21の側部に継ぎ足し装置30と枠装置40が設けられている。
継ぎ足し装置30の継ぎ足し部材進退機構32は、昇降駆動部としてのシリンダ33と、シリンダロッド34と、昇降ブロック35を有している。昇降ブロック35に、図4の紙面直交方向に延びる継ぎ足し部材31が取り付けられている。シリンダ33によって昇降ブロック35が昇降され、ひいては継ぎ足し部材31が、継ぎ足し位置(図8)と退避位置(図4)との間で上下に進退されるようになっている。
昇降ブロック35と継ぎ足し部材31は、連結シャフト37を介して連結されている。連結シャフト37は、昇降ブロック35に前後動可能に支持されている。連結シャフト37の先端部に継ぎ足し部材31が固定されている。連結シャフト37の後端部にはフランジ37fが設けられており、このフランジ37fと昇降ブロック35の間に圧縮コイルスプリング38(付勢手段)が設けられている。このスプリング38によって連結シャフト37が後退方向に付勢されている。これにより、継ぎ足し部材31が昇降ブロック35に引き付けられている。図7に示すように、継ぎ足し部材31が昇降ブロック35に引き付けられたまま上昇された場合、継ぎ足し部材31とステージ本体21の側端面の間には若干の隙間が形成されるようになっている。
図4に示すように、架台54には枠進退機構42のスライドガイド47が設けられている。左右及び奥側(ここでは1つのみ図示)の枠進退機構42のスライドガイド47にはスライダ48が水平スライド可能に設けられ、このスライダ48上に枠部材41が水平スライド可能に設けられている。図示は省略するが、スライドガイド47には、第1シリンダが設けられ、この第1シリンダによってスライダ48及び枠部材41が第2進出位置(図8)と後退位置(図4)との間でスライドされるようになっている。スライダ48には、第2シリンダが設けられ、この第2シリンダによって枠部材41が第1進出位置(図5)と第2進出位置との間でスライドされるようになっている。
手前側(図2参照)の枠進退機構42のスライドガイド47上にはスライダ48が水平スライド可能に設けられ、このスライダ48上に枠部材41が固定されている。スライドガイド47内のシリンダによってスライダ48及び枠部材41Fが進出位置と後退位置との間でスライドされるようになっている。
図6に示すように、枠部材41は、スライダ48上に設けられた金属ベース44と、このベース44上に設けられた誘電枠43を有している。誘電枠43は、アルミナ等のセラミックの薄い板で構成されている。誘電枠43の前端側の上面に段差43aが形成されている。この段差43aより前端側の面43bに基板Wの裏面が当接されることになる。
段差43aより外側(図6において右側)の誘電枠43の厚さは、例えば約2mm程度である。
ベース44は、アルミ等の金属で構成され、電気的に接地されている。ベース44の上面には凹部が形成され、この凹部に誘電枠43が嵌め込まれている。ベース44は、誘電枠43よりステージ本体21の側に突出されている。このベース44の誘電枠43よりステージ本体側の部分の上面には、斜面44bが形成されている。斜面44bは、ステージ本体21に向かって下に傾いている。すなわち、斜面44bは、誘電枠43に宛がわれた基板Wの裏面から離れるように傾いている。
誘電枠43とベース44の外端部には絶縁部材45が設けられている。絶縁部材45は、ポリビニールカーボン等の樹脂で構成されている。
図5に示すように、小サイズ基板Wを処理する際は、ステージ本体21上に基板Wを載置する。この時、基板Wの周縁部がステージ本体21より少し突出されることになる。
そして、左右及び奥側の枠進退機構42のスライダ48を第2進出位置に前進させ、更に枠部材41L,41R,41Bを第1進出位置に前進させるとともに、手前の枠部材41Fを進出位置に前進させる。これにより、4つの枠部材41の段差43aを基板Wの周縁に宛がい、基板Wを四方から位置決めする。図6に示すように、ベース44の前端部には斜面44bが形成されているため、枠部材41の前進時にベース44が基板Wの縁に引っ掛かるのを防止することができる。
その後、処理ユニット10を左右にスキャンさせてプラズマ表面処理を行なう。
図6に示すように、薄い誘電枠43の下側には金属ベース44が配置されているため、処理ユニット10が基板Wの周縁部及び枠部材41の上方に位置しているときは、処理ユニット10の高圧電極11と金属ベース44の間でも電界が形成される。これにより、誘電枠43の面43b上の基板Wの外周部と処理ユニット10の間の処理通路16でもプラズマ放電が立つ。さらに、段差43aより外側の枠部材41と処理ユニット10の間の処理通路16でもプラズ放電が立つ。この時、金属ベース44は接地電極として機能し、基板Wの外周部及び誘電枠43は接地電極上の固体誘電体層として機能する。
これにより、ステージ本体21の外側にプラズマ放電の助走区間を設けることができ、処理ユニット10が、ステージ本体21より外側の位置からステージ本体21の上方の本処理区間に入ったときにいきなり放電が始まるのを回避できる。これにより、本処理区間の周縁部での放電状態を安定させることができ、プラズマ処理を確実に行なうことができる。
さらに、基板WはITO基板であり、裏面に導電膜fが設けられている。導電膜fは、金属ベース44の斜面44bの上側に被さり、基板Wの外端部の近傍まで及んでいる。したがって、金属ベース44の斜面44bに対応する部分においても、導電膜fを接地電極として、基板Wと処理ユニット10の間にプラズマ放電を立てることができる。これにより、プラズマ放電の助走区間を本処理区間に確実に連続させることができる。また、金属ベース44の斜面44bと基板Wの間の隙間で異常放電が起きるのを防止することができる。
処理後は、枠部材41を後退位置に戻し、基板Wをピックアップする。
図7に示すように、大サイズ基板Wを処理する際は、継ぎ足し部材進退機構32のシリンダ33でロッド34を伸張させ、昇降ブロック35を上昇させ、継ぎ足し部材31を継ぎ足し位置の高さに位置させる。この時、継ぎ足し部材31は、スプリング38の付勢によってステージ本体21の側端面より若干外側に離れて位置されている。したがって、継ぎ足し部材31がステージ本体21の側端面に摺擦するのを防止することができる。
次いで、図8に示すように、枠部材41L,41R,41Bを第2進出位置に前進させるとともに枠部材41Fを進出位置に前進させ、枠部材41の段差43aを基板Wの周縁に宛がい、基板Wを四方から位置決めする。この時、枠部材41L,41R,41Bがそれぞれ継ぎ足し部材31L,31R,31Bに突き当たり、継ぎ足し部材31L,31R,31Bをスプリング38に抗してステージ本体21の側へ押す。これによって、継ぎ足し部材31L,31R,31Bがステージ本体21の側面に突き当たり、継ぎ足し部材31L,31R,31Bの上面がステージ本体21の上面と面一に連続することになる。
金属ベース44の斜面44bによって、枠部材41の前進時に基板Wの外端部が枠部材41に引っ掛かるのを防止できることは、上記小サイズ基板Wの場合と同様である。
その後のプラズマ処理において、ステージ本体21及び継ぎ足し部材31に対応する本処理区間の外側に助走区間を設けることができ、本処理区間の周縁部での放電状態を安定化できることは、上記小サイズ基板Wの処理と同様である。
処理後は、枠部材41を後退位置に戻す。これにより、継ぎ足し部材31がスプリング38の付勢によりステージ本体21の側端面から少し離れる。次に、継ぎ足し部材31を下降させ、退避位置に戻す。この時、継ぎ足し部材31がステージ本体21の側端面に摺擦することはない。そして、基板Wをステージ20からピックアップする。
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、継ぎ足し部材31を、ステージ本体21の3つの辺ではなく、互いに直交する2つ辺に対してだけ設け、他の2つの辺には大サイズ基板Wの処理時でも枠部材41が直接添えられるようにしてもよい。
本発明は、例えば半導体基板や液晶用基板の製造において、基板の表面をプラズマを用いて洗浄、改質(親水化、撥水化等)、成膜、エッチングないしアッシング等するのに適用可能である。
本発明の概略形態に係る常圧プラズマ処理装置を、非処理時の状態で示す正面図である。 上記概略形態に係る常圧プラズマ処理装置のステージを、小サイズ基板の処理時の状態で示す平面図である。 上記概略形態に係る常圧プラズマ処理装置のステージを、大サイズ基板の処理時の状態で示す平面図である。 上記概略形態に係る常圧プラズマ処理装置を、小サイズ基板の処理時の状態で示す正面図である。 上記概略形態に係る常圧プラズマ処理装置を、大サイズ基板の処理時の状態で示す正面図である。 本発明の具体形態に係る常圧プラズマ処理装置の一部を、非処理時の状態で示す正面断面図である。 上記具体態様に係る常圧プラズマ処理装置の処理時における基材の周縁の部分の拡大断面図である。 上記具体態様に係る常圧プラズマ処理装置の一部を、小サイズ基板の処理時の状態で示す正面図である。 上記具体態様に係る常圧プラズマ処理装置の一部を、大サイズ基板の処理状態に至る途中の状態で示す正面図である。 上記具体態様に係る常圧プラズマ処理装置の一部を、大サイズ基板の処理時の状態で示す正面図である。
符号の説明
M 常圧プラズマ処理装置
W 基板
小サイズ基板
大サイズ基板
f 導電膜
1 電源
2 プロセスガス源
3 排気装置
4 移動機構
10 処理ユニット
11 高圧電極
12 導入口
13 吸引ノズル
14 固体誘電体板
16 処理通路
16a プラズマ空間
20 ステージ
21 ステージ本体
30 継ぎ足し装置
31 継ぎ足し部材
31L,31R,31B 左右及び奥側の継ぎ足し部材
31p セラミックのピース
32 継ぎ足し部材進退機構
33 昇降駆動部としてのシリンダ
34 シリンダロッド
35 昇降ブロック
37 連結シャフト
37f フランジ
38 スプリング(付勢手段)
40 枠装置
41 枠部材
41F 手前側の枠部材
41L,41R,41B 左右及び奥側の枠部材
42 枠進退機構
43 誘電枠
43a 段差
43b 基板の裏面が当接されるべき面
44 ベース
44b 斜面
45 絶縁部材
47 スライドガイド
48 スライダ
52 ステージ架台
54 枠架台

Claims (6)

  1. 誘電体からなる基板を大気圧近傍のプラズマ放電に晒して表面処理する常圧プラズマ処理装置における前記基板を設置するためのステージ構造であって、
    金属からなる基板設置面を有するステージ本体と、
    金属からなる基板設置面を有する継ぎ足し部材と、
    前記継ぎ足し部材を、ステージ本体の縁に添える継ぎ足し位置と、ステージ本体から離す退避位置との間で進退させる継ぎ足し部材進退機構と、
    を備え、前記継ぎ足し位置の継ぎ足し部材の基材設置面が、前記ステージ本体の基材設置面と面一になり、さらに、
    前記基板の縁に宛がわれるべき枠部材と、
    前記枠部材を、前記継ぎ足し部材が退避位置のとき前記ステージ本体の縁に沿わせる第1進出位置と、前記継ぎ足し位置の継ぎ足し部材に沿わせる第2進出位置と、この第2進出位置より後退した後退位置との間で進退させる枠進退機構と、
    を備えたことを特徴とする常圧プラズマ処理装置のステージ構造。
  2. 前記継ぎ足し部材が、前記継ぎ足し部材進退機構によって上下に進退され、
    前記枠部材が、前記枠進退機構によって水平に進退されることを特徴とする請求項に記載の常圧プラズマ処理装置のステージ構造。
  3. 前記継ぎ足し部材進退機構には、前記継ぎ足し部材を前記枠部材の後退方向へ付勢する付勢手段が設けられており、
    前記枠部材が、前記後退位置から前記第2進出位置になるとき、前記付勢手段に抗して、前記継ぎ足し部材を前記ステージ本体に押し当てることを特徴とする請求項に記載の常圧プラズマ処理装置のステージ構造。
  4. 前記枠部材が、基板の縁に宛がわれるべき薄い固体誘電体からなる誘電枠と、この誘電枠の裏側に設けられた金属製のベースを含むことを特徴とする請求項の何れか1項に記載の常圧プラズマ処理装置のステージ構造。
  5. 前記枠部材には、基板の縁が宛がわれるべき段差が形成されていることを特徴とする請求項の何れか1項に記載の常圧プラズマ処理装置のステージ構造。
  6. 前記枠部材には、前記段差に連なり基板の裏面が当接されるべき面と、この面からステージ本体側に向かうにしたがって前記基板裏面から離間するように傾く斜面が形成されていることを特徴とする請求項に記載の常圧プラズマ処理装置のステージ構造。
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